JP2928340B2 - たばこフィルター用繊維束及びその製造方法 - Google Patents
たばこフィルター用繊維束及びその製造方法Info
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- JP2928340B2 JP2928340B2 JP17467590A JP17467590A JP2928340B2 JP 2928340 B2 JP2928340 B2 JP 2928340B2 JP 17467590 A JP17467590 A JP 17467590A JP 17467590 A JP17467590 A JP 17467590A JP 2928340 B2 JP2928340 B2 JP 2928340B2
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- cross
- filter
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- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、たばこフィルター用繊維束として、たばこ
フィルターの性能を向上させるたばこフィルター用酢酸
セルロース繊維束及びその製造方法に関する。
フィルターの性能を向上させるたばこフィルター用酢酸
セルロース繊維束及びその製造方法に関する。
一般に、たばこフィルター用繊維束として、酢酸セル
ロース、ポリプロピレン及びポリエチレン等の高分子素
材から構成される繊維が用いられているが、特に酢酸セ
ルロースが喫味性またはフィルターへの加工性に優れて
いるので、ほとんどのフィルターに用いられている。
ロース、ポリプロピレン及びポリエチレン等の高分子素
材から構成される繊維が用いられているが、特に酢酸セ
ルロースが喫味性またはフィルターへの加工性に優れて
いるので、ほとんどのフィルターに用いられている。
また、これら繊維束としては、単糸繊度が2〜9デニ
ール、トータル繊度が20,000〜60,000デニールで、繊維
の断面形状がY、I、X、R字型等の特性を有するもの
が用いられている。
ール、トータル繊度が20,000〜60,000デニールで、繊維
の断面形状がY、I、X、R字型等の特性を有するもの
が用いられている。
さらに、これらの繊維束を用いて加工されたたばこフ
ィルターの性能は、従来から主としてニコチン及びター
ル分の濾過率が指標とされてきた。
ィルターの性能は、従来から主としてニコチン及びター
ル分の濾過率が指標とされてきた。
近年、健康上の問題及び喫煙者の嗜好の変化等から低
ニコチン化及び低タール化の要望が高まり、ニコチン及
びタール分の濾過率の向上が不可欠となってきた。
ニコチン化及び低タール化の要望が高まり、ニコチン及
びタール分の濾過率の向上が不可欠となってきた。
上記の単繊維の断面形状のうち、Y字型の断面を有す
る繊維から構成される繊維束が、ニコチン及びタール分
の濾過率を高められるので、たばこフィルター用繊維束
として用いられ、また同じY字型断面の繊維でも単糸繊
度の小さい低デニールの繊維が、濾過率を高められるの
で繊維の低デニール化が進んできた。
る繊維から構成される繊維束が、ニコチン及びタール分
の濾過率を高められるので、たばこフィルター用繊維束
として用いられ、また同じY字型断面の繊維でも単糸繊
度の小さい低デニールの繊維が、濾過率を高められるの
で繊維の低デニール化が進んできた。
こういった状況の中で、現在、低タール化、低ニコチ
ン化の要望はますます強くなっており、そのためにベン
チレーション技術の研究、ニューフィルターの研究、繊
維の断面形状の検討、低デニール化等の検討が行われて
いる。併しながら低デニール化の検討においては、低デ
ニール化を進めていくと、たばこフィルター特性上の硬
度の面から問題点が発生し、限界が生じてくる。また断
面形状の検討においては、紡糸用ノズルの孔形状からの
検討が行われているが、繊維を紡糸する上で、糸切れ等
紡糸安定性上の問題点が生じ、これらの解決が要望され
ている。
ン化の要望はますます強くなっており、そのためにベン
チレーション技術の研究、ニューフィルターの研究、繊
維の断面形状の検討、低デニール化等の検討が行われて
いる。併しながら低デニール化の検討においては、低デ
ニール化を進めていくと、たばこフィルター特性上の硬
度の面から問題点が発生し、限界が生じてくる。また断
面形状の検討においては、紡糸用ノズルの孔形状からの
検討が行われているが、繊維を紡糸する上で、糸切れ等
紡糸安定性上の問題点が生じ、これらの解決が要望され
ている。
本発明者らは、断面形状の検討を進めていく上で、ま
ずタール、ニコチンの濾過率と断面形状との関係を定量
化するための適当な断面形状係数を選択し、その断面形
状係数の値に基づいて、タール、ニコチンの濾過率を従
来以上に高くする(低タール化、低ニコチン化する)こ
との出来る繊維束及びその製造方法を検討し本発明に到
ったのである。
ずタール、ニコチンの濾過率と断面形状との関係を定量
化するための適当な断面形状係数を選択し、その断面形
状係数の値に基づいて、タール、ニコチンの濾過率を従
来以上に高くする(低タール化、低ニコチン化する)こ
との出来る繊維束及びその製造方法を検討し本発明に到
ったのである。
即ち本発明では、たばこフィルター用繊維束におい
て、繊維の素材として酢酸セルロースを用い、この酢酸
セルロース繊維束を構成している繊維としてY型の断面
形状係数である占有率(Ferearea)が0.42以下となる断
面形状のものを使用すればその目的を達成し得ることを
見出した。
て、繊維の素材として酢酸セルロースを用い、この酢酸
セルロース繊維束を構成している繊維としてY型の断面
形状係数である占有率(Ferearea)が0.42以下となる断
面形状のものを使用すればその目的を達成し得ることを
見出した。
本発明に於て採用した断面形状係数である「占有率
(Ferearea)」とは、物体の面積を物体をあるX軸、Y
軸へ投影した時の長さFerediaH、FerediaVで囲まれた長
方形の面積で割った無次元数である。
(Ferearea)」とは、物体の面積を物体をあるX軸、Y
軸へ投影した時の長さFerediaH、FerediaVで囲まれた長
方形の面積で割った無次元数である。
以上の結論を得るのに用いた検討内容は、以下の通り
である。
である。
たばこフィルター用合成繊維束を構成している単繊維
の断面形状とタール及びニコチンの濾過効率との間に相
互の関係があることに着目し、この断面形状を数値化す
るために画像処理法を用いた。
の断面形状とタール及びニコチンの濾過効率との間に相
互の関係があることに着目し、この断面形状を数値化す
るために画像処理法を用いた。
まず、濾過効率に影響を与える因子である上記の単繊
維の断面において、図1aに示すように前記断面の周辺長
を基本とする「形状係数1(Shape Fact1)」と第1図
の1b図に示すように前記断面のあるX,Yの座標軸への投
影長を基本とする「占有率(Ferearea)」の2つの形状
に関する係数を、従来から提案されている形状係数の中
から選定し、試料として作製した各繊維束の前記の2つ
の係数を、第2図に示すように画像処理装置を用いて算
出した。
維の断面において、図1aに示すように前記断面の周辺長
を基本とする「形状係数1(Shape Fact1)」と第1図
の1b図に示すように前記断面のあるX,Yの座標軸への投
影長を基本とする「占有率(Ferearea)」の2つの形状
に関する係数を、従来から提案されている形状係数の中
から選定し、試料として作製した各繊維束の前記の2つ
の係数を、第2図に示すように画像処理装置を用いて算
出した。
ここで、上記の2つの形状に関する係数は、以下の式
で示される。
で示される。
次に、上記の2つの係数の算出方法を以下に示す。
たばこフィルター用繊維束を、パラフィンで包むよう
に埋め込み、鉛筆の芯に相当する部分に前記繊維束がく
るように鉛筆状に成形した後、ミクロトームを用いて厚
さが1μm〜10μmになるようにスライス状に切断す
る。このスライス状の切片を、光学顕微鏡で観察し、観
察で得た画像を画像処理装置に取り込むことにより、上
記の2つの係数を算出する。
に埋め込み、鉛筆の芯に相当する部分に前記繊維束がく
るように鉛筆状に成形した後、ミクロトームを用いて厚
さが1μm〜10μmになるようにスライス状に切断す
る。このスライス状の切片を、光学顕微鏡で観察し、観
察で得た画像を画像処理装置に取り込むことにより、上
記の2つの係数を算出する。
尚、画像処理装置のディスプレー上に表示される1画
面で、100本前後の単繊維での上記の係数を測定するこ
とができ、測定値として前記各々の係数を平均した値を
用いる。それ故、「占有率(Ferearea)」の値を算出す
るに当って、単繊維のそれぞれが一定の方向性を有して
いないので、画像処理をする際のX軸及びY軸の設定方
法は任意で良い。
面で、100本前後の単繊維での上記の係数を測定するこ
とができ、測定値として前記各々の係数を平均した値を
用いる。それ故、「占有率(Ferearea)」の値を算出す
るに当って、単繊維のそれぞれが一定の方向性を有して
いないので、画像処理をする際のX軸及びY軸の設定方
法は任意で良い。
さらに、上記の方法で測定した繊維の断面係数のそれ
ぞれの値と、前記繊維から構成される繊維束のたばこフ
ィルターの通気抵抗との関係を検討した。
ぞれの値と、前記繊維から構成される繊維束のたばこフ
ィルターの通気抵抗との関係を検討した。
その検討結果を、第3図の第3a図と第3b図に示す。
ここで、通気抵抗とは、たばこフィルター内に一定の
空気量を流した際に生じるフィルターの圧力損失のこと
で、水柱の圧力(mm水柱、1/10,000kg/cm2)で示され、
またたばこ業界ではニコチン及びタール分の濾過率と通
気抵抗との間に良好な相関関係があると言われている。
空気量を流した際に生じるフィルターの圧力損失のこと
で、水柱の圧力(mm水柱、1/10,000kg/cm2)で示され、
またたばこ業界ではニコチン及びタール分の濾過率と通
気抵抗との間に良好な相関関係があると言われている。
第3b図の検討結果より、占有率と通気抵抗との間に良
好な相関関係があり、また占有率が小さいほど通気抵抗
が高いことが判る。さらに、上記(2)式の占有率の定
義より、通気抵抗の大きさには、空気の流れに対する繊
維のさえぎりの程度が大きな影響を与えていることが判
る。
好な相関関係があり、また占有率が小さいほど通気抵抗
が高いことが判る。さらに、上記(2)式の占有率の定
義より、通気抵抗の大きさには、空気の流れに対する繊
維のさえぎりの程度が大きな影響を与えていることが判
る。
以上の検討結果より、断面形状の変化とニコチン及び
タール分の濾過率との関係が判り、且つ占有率が前記両
者の関係を示す断面形状の指標として、有効であること
がわかる。
タール分の濾過率との関係が判り、且つ占有率が前記両
者の関係を示す断面形状の指標として、有効であること
がわかる。
次に、現在たばこフィルターに用いられている繊維束
の断面における占有率を、画像処理装置を用いて測定し
た結果を、度数分布図にまとめ、第4図に示す。第4図
に示すように、占有率が0.42を超えるものがほとんどで
あり、特にY断面繊維束においては、0.42を超えて0.48
以下の範囲に入っている。
の断面における占有率を、画像処理装置を用いて測定し
た結果を、度数分布図にまとめ、第4図に示す。第4図
に示すように、占有率が0.42を超えるものがほとんどで
あり、特にY断面繊維束においては、0.42を超えて0.48
以下の範囲に入っている。
従って、単繊維の断面の形状を示す指標である占有率
が0.42以下である繊維から構成される繊維束を開発する
ことによって、現在以上に低ニコチン化及び低タール化
を達成することが可能であることが見出された。
が0.42以下である繊維から構成される繊維束を開発する
ことによって、現在以上に低ニコチン化及び低タール化
を達成することが可能であることが見出された。
尚、上記の繊維束に関する条件は、単繊維の断面がY
字型以外のものにも、適用することが可能である。
字型以外のものにも、適用することが可能である。
さらに、上記占有率が0.42以下となるためには、合成
繊維の素材として、酢酸セルロースが最適であり、また
酢酸セルロースから構成される繊維束を製造する方法と
して、下記の方法が最適であることが判った。
繊維の素材として、酢酸セルロースが最適であり、また
酢酸セルロースから構成される繊維束を製造する方法と
して、下記の方法が最適であることが判った。
従来、アセトンを主溶媒とする溶液中に酢酸セルロー
スを溶解することにより得られるドープを紡糸する際の
温度は、アセトンの沸点である56.3℃(大気圧下)以下
であったが、前記の沸点以上で前記ドープを紡糸するこ
とにより、単繊維の断面の形状を示す指標である占有率
が0.42以下となることが判った。
スを溶解することにより得られるドープを紡糸する際の
温度は、アセトンの沸点である56.3℃(大気圧下)以下
であったが、前記の沸点以上で前記ドープを紡糸するこ
とにより、単繊維の断面の形状を示す指標である占有率
が0.42以下となることが判った。
上記の方法で製造した繊維束を、たばこ用フィルター
巻上機によりフィルターに加工した上、通気抵抗の測定
を行なった結果を、表1に示す。
巻上機によりフィルターに加工した上、通気抵抗の測定
を行なった結果を、表1に示す。
尚、測定に用いたたばこフィルター用繊維束の繊維と
して、単糸繊度が3デニールで、トータル繊度が36,000
デニールのものを用いた。
して、単糸繊度が3デニールで、トータル繊度が36,000
デニールのものを用いた。
表1の結果より、紡糸原液温度が54℃である従来の繊
維束と比べて、前記温度がアセトンの沸点である56.3℃
(大気圧下)以上の場合が、通気抵抗が高く、ニコチン
及びタールの除去率が高いことが判った。
維束と比べて、前記温度がアセトンの沸点である56.3℃
(大気圧下)以上の場合が、通気抵抗が高く、ニコチン
及びタールの除去率が高いことが判った。
たばこフィルター用合成繊維束において、繊維の素材
として酢酸セルロースを用い、また前記合成繊維束を構
成している単繊維の断面を、断面形状の指標である占有
率が0.42以下となる形状にし、さらに、乾式紡糸法によ
り前記酢酸セルロースを紡糸する際のドープ温度(紡糸
原液温度)を、アセトンの沸点である56.3℃(大気圧
下)を超えるようにしたことにより、上記フィルター部
の通気抵抗が高くなるので、ニコチン及びタール分の除
去率が向上し、低ニコチン化及び低タール化が可能とな
る。
として酢酸セルロースを用い、また前記合成繊維束を構
成している単繊維の断面を、断面形状の指標である占有
率が0.42以下となる形状にし、さらに、乾式紡糸法によ
り前記酢酸セルロースを紡糸する際のドープ温度(紡糸
原液温度)を、アセトンの沸点である56.3℃(大気圧
下)を超えるようにしたことにより、上記フィルター部
の通気抵抗が高くなるので、ニコチン及びタール分の除
去率が向上し、低ニコチン化及び低タール化が可能とな
る。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明は実
施例により限定されるものではない。
施例により限定されるものではない。
実施例1 酢化度が55.2%であるダイセル化学工業(株)製セル
ロース・ジアセテートを準備し、アセトンを主溶媒とす
る溶液中に、アセテート濃度が25%となるように前記セ
ルロース・ジアセテートを溶解させて得られるドープ液
(紡糸原液)を作製した。
ロース・ジアセテートを準備し、アセトンを主溶媒とす
る溶液中に、アセテート濃度が25%となるように前記セ
ルロース・ジアセテートを溶解させて得られるドープ液
(紡糸原液)を作製した。
さらにそのドープ液を濾紙No.6B1枚と不織布とを組み
合せた濾材にて2段階の濾過を行い、ドープ液中の異物
の除去を行った。次に、上記ドープ液をホール数が500
ホールである口金から吐出し、単糸繊度が3.0デニール
でトータル繊度が36,000デニールの繊維束(3Y−36,00
0)を紡糸筒内の乾燥用空気温度を80℃にした状態で、
ドープ温度を60℃で紡糸を行った。さらに上記3Y−36,0
00の繊維束に就いて、繊維の断面形状を示す指標である
係数占有率の値を画像処理装置にて測定した結果、占有
率が0.4032であった。また上記の繊維を用いて、円周が
24.8mm、長さが120mm、繊維重量が0.626gのフィルター
プラグをフィルター巻上機により巻上げた後、温度が20
℃で、湿度が65%である空調室で24時間の間調湿した
上、通気抵抗を測定した結果、通気抵抗は346mm水柱で
あった。
合せた濾材にて2段階の濾過を行い、ドープ液中の異物
の除去を行った。次に、上記ドープ液をホール数が500
ホールである口金から吐出し、単糸繊度が3.0デニール
でトータル繊度が36,000デニールの繊維束(3Y−36,00
0)を紡糸筒内の乾燥用空気温度を80℃にした状態で、
ドープ温度を60℃で紡糸を行った。さらに上記3Y−36,0
00の繊維束に就いて、繊維の断面形状を示す指標である
係数占有率の値を画像処理装置にて測定した結果、占有
率が0.4032であった。また上記の繊維を用いて、円周が
24.8mm、長さが120mm、繊維重量が0.626gのフィルター
プラグをフィルター巻上機により巻上げた後、温度が20
℃で、湿度が65%である空調室で24時間の間調湿した
上、通気抵抗を測定した結果、通気抵抗は346mm水柱で
あった。
実施例2 実施例1とドープ温度以外の条件を同一にし、ドープ
温度を70℃にして、3Y−36,000の繊維束を紡糸した上、
繊維の断面形状を示す指標である係数占有率と、前記繊
維束を上記実施例1と同条件で、フィルター巻上機によ
り巻上げたフィルタープラグの通気抵抗を測定した結
果、占有率が0.3752で、通気抵抗が362mm水柱であっ
た。
温度を70℃にして、3Y−36,000の繊維束を紡糸した上、
繊維の断面形状を示す指標である係数占有率と、前記繊
維束を上記実施例1と同条件で、フィルター巻上機によ
り巻上げたフィルタープラグの通気抵抗を測定した結
果、占有率が0.3752で、通気抵抗が362mm水柱であっ
た。
比較例1 実施例1とドープ温度以外の条件を同一にし、ドープ
温度をアセトンの沸点(大気圧下)である56.3℃以下の
54℃にして、3Y−36,000の繊維束を紡糸し、繊維の断面
形状を示す指標である係数占有率と上記実施例1と同条
件で、フィルター巻上機により巻上げたフィルタープラ
グの通気抵抗とを測定した結果、占有率が0.4235で、通
気抵抗が329mm水柱であった。
温度をアセトンの沸点(大気圧下)である56.3℃以下の
54℃にして、3Y−36,000の繊維束を紡糸し、繊維の断面
形状を示す指標である係数占有率と上記実施例1と同条
件で、フィルター巻上機により巻上げたフィルタープラ
グの通気抵抗とを測定した結果、占有率が0.4235で、通
気抵抗が329mm水柱であった。
上記の測定結果を、前記の表1にまとめ、また第5図
にドープ温度と占有率との関係を示しているが、これら
の結果より実施例の条件で繊維束を作製したほうが、た
ばこ用フィルターの通気抵抗が高く、ニコチン及びター
ル分の除去率が高いたばこ用繊維束を得ることが可能で
ある。
にドープ温度と占有率との関係を示しているが、これら
の結果より実施例の条件で繊維束を作製したほうが、た
ばこ用フィルターの通気抵抗が高く、ニコチン及びター
ル分の除去率が高いたばこ用繊維束を得ることが可能で
ある。
本発明により作製される繊維束から構成されているた
ばこ用フィルターは、従来のたばこ用フィルターを比べ
て低ニコチン化及び低タール化が可能である高性能なた
ばこ用フィルターを作製することができる。
ばこ用フィルターは、従来のたばこ用フィルターを比べ
て低ニコチン化及び低タール化が可能である高性能なた
ばこ用フィルターを作製することができる。
第1図は、単繊維のY字型断面を示す概略図で、第1a図
は形状係数1を、第1b図は占有率を示し、第2図は前記
Y字型断面を画像処理装置の画面に表示した図で、第2a
図は各種断面トウを、第2b図はY断面トウを示し、第3
図は前記断面形状係数と通気抵抗との関係を示すグラフ
で、第3a図は通気抵抗と形状係数1との関係を示し、第
3b図は通気抵抗と占有率との関係をそれぞれ示し、第4
図は現在のたばこフィルターに就いての占有率の度数分
布図を示し、第5図はドープ温度と点有率との関係を示
す図である。
は形状係数1を、第1b図は占有率を示し、第2図は前記
Y字型断面を画像処理装置の画面に表示した図で、第2a
図は各種断面トウを、第2b図はY断面トウを示し、第3
図は前記断面形状係数と通気抵抗との関係を示すグラフ
で、第3a図は通気抵抗と形状係数1との関係を示し、第
3b図は通気抵抗と占有率との関係をそれぞれ示し、第4
図は現在のたばこフィルターに就いての占有率の度数分
布図を示し、第5図はドープ温度と点有率との関係を示
す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】たばこフィルター用酢酸セルロース繊維束
において、該繊維束を構成する繊維が、断面形状係数で
ある占有率(Ferearea)の値が0.42以下となるY型の断
面形状を有することを特徴とするたばこフィルター用繊
維束。 - 【請求項2】たばこフィルター用酢酸セルロース繊維束
を乾式紡糸法により、紡糸用ドープ温度をアセトンの沸
点である56.3℃(大気圧下)を超える温度で紡糸するこ
とを特徴とする請求項1記載のたばこフィルター用繊維
束の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17467590A JP2928340B2 (ja) | 1990-07-02 | 1990-07-02 | たばこフィルター用繊維束及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17467590A JP2928340B2 (ja) | 1990-07-02 | 1990-07-02 | たばこフィルター用繊維束及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0465540A JPH0465540A (ja) | 1992-03-02 |
JP2928340B2 true JP2928340B2 (ja) | 1999-08-03 |
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ID=15982731
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17467590A Expired - Lifetime JP2928340B2 (ja) | 1990-07-02 | 1990-07-02 | たばこフィルター用繊維束及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2928340B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102349705A (zh) * | 2011-07-02 | 2012-02-15 | 云南瑞升烟草技术(集团)有限公司 | 低取代度醋酸纤维同轴芯滤嘴芯材及其制备方法 |
JP2015525311A (ja) * | 2012-07-25 | 2015-09-03 | セラニーズ アセテート,エルエルシー | 3弧孔を含む紡糸口金およびそれから製造された3弧フィラメント |
JP2015525079A (ja) * | 2012-07-25 | 2015-09-03 | セラニーズ アセテート,エルエルシー | 3弧孔を含む紡糸口金およびそれから製造された3弧フィラメント |
WO2015136573A1 (ja) * | 2014-03-13 | 2015-09-17 | 株式会社ダイセル | シガレットフィルター用のセルロースアセテートのトウバンド、シガレットフィルター、トウバンドの製造装置、及びトウバンドの製造方法 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TW241198B (en) * | 1993-09-06 | 1995-02-21 | Daicel Chem | A tobacco filter material and a method of producing the same |
DE19730485C2 (de) * | 1997-07-16 | 2003-07-03 | Rhodia Acetow Ag | Celluloseacetatfilamente mit trilobalem Querschnitt |
JP6580348B2 (ja) * | 2015-03-04 | 2019-09-25 | 株式会社ダイセル | 酢酸セルロース繊維及びその製造方法並びにタバコ用フィルタートウ |
-
1990
- 1990-07-02 JP JP17467590A patent/JP2928340B2/ja not_active Expired - Lifetime
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