JP2928085B2 - 外壁板の取付金具及びその取付方法 - Google Patents

外壁板の取付金具及びその取付方法

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JP2928085B2 JP7793194A JP7793194A JP2928085B2 JP 2928085 B2 JP2928085 B2 JP 2928085B2 JP 7793194 A JP7793194 A JP 7793194A JP 7793194 A JP7793194 A JP 7793194A JP 2928085 B2 JP2928085 B2 JP 2928085B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、上下に隣接する2枚の
外壁板の雄実部と雌実部を嵌合させた状態でこれら両者
を下地材に取り付けるための外壁板の取付金具及びその
取付方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、窯業系外壁板の取付金具は、
例えば実開平2−87846号公報(図11参照)に示
すように、下地材21に釘22等で固定される固定基板
部23に屈曲形状の下向き係止片24と上向き係止片2
5を設け、これら各係止片24,25と固定基板部23
との隙間に各外壁板26,27の雄・雌実部28,29
を差し込んで係止させることにより、各外壁板26,2
7を下地材21に取り付けるようになっている。
【0003】しかしながら、この構成では、各係止片2
4,25と固定基板部23との隙間寸法のばらつきや、
各外壁板26,27の雄・雌実部28,29の厚み寸法
のばらつきによって、雄・雌実部28,29が上記隙間
内でがたついてしまい、安定性が悪いという欠点があ
る。
【0004】これに対処するために、実開平2−818
42号公報(図12参照)に示すように、上向き係止片
25の上部を内方に折り返して弾性片30を形成し、こ
の弾性片30の弾発力により雌実部29を固定基板部2
3に押し付けることで、雌実部29のがたつきを無くす
ようにしたものがある。
【0005】しかしながら、この構成では、弾性片30
の反発力が強すぎると、雌実部29の差し込み作業をス
ムーズに行うことが出来なかったり、或は無理に押し込
んで雌実部29にひび割れや欠けを生じさせてしまった
りすることがある。しかも、外壁板26,27は、表面
側から衝撃や風圧等の荷重を受けたときでも、支点にな
る雌・雄実部28,29が後方へ変位することが全く不
可能であるため、雌・雄実部28,29に過大な応力が
集中し易く、これが雌・雄実部28,29のひび割れや
欠けを生じさせる原因にもなる。
【0006】そこで、実開平4−79130号公報(図
13参照)に示すように、折曲加工された2枚の金属板
31,32を溶接して1つの取付金具35を構成し、各
金属板31,32に形成された弾性押上片31a,32
aによって、各外壁板33,34の裏面側を弾性的に押
し上げて下地材36から浮かすように保持することで、
各外壁板33,34の実部33a,34aが外部荷重に
応じて後方へ変位できるようにしたものがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した実開平4−7
9130号公報には、図13の構成のもの以外にも、同
様の機能を有する種々の形態の取付金具が記載されてい
るが、いずれの形態のものも複数の金属板を溶接して構
成されているため、取付金具の製造に手間がかかり、生
産性が悪く、コスト高になるという欠点がある。しか
も、弾性押上片31a,32aの外方への反発力が強す
ぎると、外壁板33,34の実部33a,34aの差し
込み作業をスムーズに行うことが出来なかったり、或は
無理に押し込んで実部33a,34aにひび割れや欠け
を生じさせてしまったり、外部荷重に対する緩衝効果
(応力分散効果)が減殺されてしまう。
【0008】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たもので、その目的は、低コストで施工性に優れ、安定
した外壁板の取付が可能で、且つ外壁板の実部のひび割
れや欠け等の損傷も防ぐことができる外壁板の取付金具
及びその取付方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、上下に隣接する2枚の外壁板の雄実部と
雌実部を嵌合させた状態でこれら両者を下地材に取り付
けるための取付金具において、前記下地材に釘,ビス等
で取付固定される固定基板部と、前記2枚の外壁板の雄
実部と雌実部をそれぞれ係止する屈曲形状の下向き係止
片及び上向き係止片と、下側の外壁板の裏面側を弾性的
に押し上げて前記下地材から浮かすように保持する下側
弾性押上片とを備え、これら固定基板部,下向き係止
片,上向き係止片及び下側弾性押上片を、1枚の金属板
を打ち抜いて折曲加工することにより一体に形成し、前
記下側弾性押上片を、当該下側弾性押上片の外方への反
発力P1 が前記下側の外壁板の実部強度P2 より小(P
1 <P2 )となるように形成している(請求項1)。
【0010】この場合、固定基板部に、上側の外壁板の
裏面側を弾性的に押し上げて下地材から浮かすように保
持する上側弾性押上片を一体に形成し、この上側弾性押
上片を、当該上側弾性押上片の外方への反発力P3 が上
側の外壁板の実部強度P4 より小(P3 <P4 )となる
ように形成することが好ましい(請求項2)。
【0011】更に、前記各弾性押上片に、上下方向に延
びる割り溝を形成し、この割り溝で分割された部分を内
方へ曲げ戻すことにより、当該弾性押上片の外方への反
発力を小さくできるようにしても良い(請求項3)。
【0012】以上のような構成の取付金具を用いて外壁
板を取り付ける場合には、予め、一辺側実部を前記取付
金具で支持させた外壁板の他辺側実部に、他の取付金具
の下向き係止片を係止させ、この取付金具を釘,ビス等
により下地材に取り付けた後、この取付金具の上向き係
止片に他の外壁板の一辺側実部を係止させて支持させる
という作業を繰り返すことにより、各外壁板を一辺側か
ら順番に貼り付けるようにして下地材に取り付けるよう
にすれば良い(請求項4)。
【0013】
【作用】上述した本発明の取付金具は、1枚の金属板を
打ち抜いて折曲加工することにより製造できるので、生
産性に優れている。しかも、請求項1の構成によれば、
下側弾性押上片を、当該下側弾性押上片の外方への反発
力P1 が下側の外壁板の実部強度P2 よりも小(P1 <
P2 )となるように形成したので、下側の外壁板の実部
を下向き係止片と下側弾性押上片との隙間に差し込む際
に、実部強度P2より小さな力で下側弾性押上片が内方
へ弾性変形するようになり(換言すれば下側弾性押上片
から実部に加えられる反発力が実部強度P2 を越えるこ
とがなく)、実部にひび割れ等を生じさせることなくス
ムーズに差し込むことができる。
【0014】そして、下側の外壁板の実部を下向き係止
片と下側弾性押上片との隙間に差し込んだ状態では、実
部が下側弾性押上片の反発力により下向き係止片に押し
付けられるので、外壁板ががたつき無く安定的に取り付
けられる。この状態で、表面側から衝撃や風圧等の荷重
を受けると、外壁板の実部が実部強度P2 より小さな力
で下側弾性押上片を内方へ弾性変形させ、その緩衝効果
によって実部のひび割れや欠けを未然に防ぐことができ
る。
【0015】更に、請求項2の構成によれば、上述した
下側弾性押上片に加え、上側弾性押上片も一体に形成
し、この上側弾性押上片を、当該上側弾性押上片の外方
への反発力P3 が上側の外壁板の実部強度P4 より小
(P3 <P4 )となるように形成しているので、上側の
外壁板についても、同様に、優れた施工性,取付安定
性,ひび割れ・欠け防止効果を確保することができる。
【0016】また、請求項3の構成によれば、各弾性押
上片に、上下方向に延びる割り溝を形成しているので、
実部強度が比較的弱い外壁板を取り付ける場合には、各
弾性押上片の割り溝で分割された部分を内方へ曲げ戻す
ことにより、当該弾性押上片の外方への反発力を実部強
度以下に低下させることができる。これにより、異なる
実部強度の外壁板に対して、取付金具の共通化が可能と
なり、一層のコストダウンが可能となる。
【0017】また、請求項4の取付方法によれば、各外
壁板の取付順序は、下側から上方へ順番に取り付ける方
法と、左側又は右側から横方向(水平方向)に取り付け
る方法の2通りがある。
【0018】
【実施例】以下、本発明の第1実施例を図1乃至図6に
基づいて説明する。上下に隣接する窯業系の2枚の外壁
板41,42の雄実部49と雌実部50を嵌合させた状
態でこれら両者を下地材43に取り付けるための取付金
具44は、1枚の鉄板,ステンレス板等の金属板をT字
形又は四角形に打ち抜き、それを折曲加工することによ
り形成されている。この取付金具44の上部には、釘,
ビス45等で下地材43に取付固定される固定基板部4
6が形成されている。また、取付金具44のほぼ中央部
には、下向きに屈曲する下向き係止片47が一体に折曲
形成され、この下向き係止片47の左右両側に、それぞ
れ上向きに屈曲する上向き係止片48が一体に折曲形成
されている。下向き係止片47は、下側の外壁板41の
上縁部に形成された雄実部49に嵌合され、上向き係止
片48は、上側の外壁板42の下縁部に形成された雌実
部50の凹溝50aに嵌合されている。
【0019】更に、この取付金具44の下部には、下側
の外壁板41の裏面側を弾性的に押し上げて下地材43
から浮かすように保持する下側弾性押上片51が一体に
形成されている。この下側弾性押上片51は、図3に示
すように、下向き係止片47の両側に位置する2本の弾
性片部51aによって固定基板部46の下部に支えられ
ている。2本の弾性片部51a間の開口部分は下向き係
止片47の切り起こしによって形成されたものである。
【0020】一方、固定基板部46の左右2箇所には、
上側の外壁板42の裏面側を弾性的に押し上げて下地材
43から浮かすように保持する舌片状の上側弾性押上片
52が切り起こしにより一体に形成されている。
【0021】以上のように構成された取付金具44を用
いて外壁板41,42を取り付ける場合には、次のよう
にして外壁板41,42を下側から順番に積み上げるよ
うにして下地材43に取り付ける。つまり、予め、下辺
側の雌実部50を取付金具44で支持させた外壁板41
の上辺側の雄実部49に、他の取付金具44の下向き係
止片47を係止させ、この取付金具44の固定基板部4
6に形成された小孔54(図3参照)に釘,ビス45等
を挿通して下地材43に取り付けた後、この取付金具4
4の上向き係止片48に他の外壁板42の下辺側実部5
0を係止させて支持させるという作業を繰り返すことに
より、各外壁板41,42を下側から順番に積み上げる
ようにして下地材43に取り付ける。この際、取付金具
44は各実部49,50についてそれぞれ複数箇所に用
いられる。
【0022】上述した取付方法では、各外壁板41,4
2を、下側から上方へ順番に取り付けるようにしたが、
各外壁板の左右各辺に雄・雌実部を形成し、各外壁板の
左右各辺の実部を取付金具44を用いて支持させること
で、各外壁板を左側又は右側から横方向(水平方向)に
順番に取り付けるようにしても良いこは言うまでもな
い。
【0023】この実施例では、各弾性押上片51,52
の外方への反発力P1 ,P3 によって外壁板41,42
の実部49,50にひび割れや欠けが生じるのを防止す
るために、各弾性押上片51,52を、当該弾性押上片
51,52の外方への反発力P1 ,P3 が外壁板41,
42の実部強度P2 ,P4 より小(P1 <P2 ,P3<
P4 )となるように形成している。例えば、上側の外壁
板42の雌実部50についての実部強度P4 は、図5に
示すように、外壁板42の雌実部50を治具53で固定
して上方から荷重(P4 )を加えて測定できる。同様
に、下側の外壁板41の雄実部49についての実部強度
P2 も治具で固定して測定できるが、雄実部49と雌実
部50の厚み寸法が同じであれば、いずれか一方のみを
測定して他の実部強度を求めれば良い。
【0024】本発明者が行った測定結果(サンプル数1
6個)によれば、外壁板41,42の長さ60mm当りの実
部強度は、67kgf であった(この実施例では、雄実部
49と雌実部50の厚み寸法が同一である)。この測定
結果を基にして、各係止片47,48の横幅W2 ,2W
1 当りの実部強度P2 ,P4 を計算すると、それぞれ2
2.3kgf ,33.5kgf となる(この場合、下向き係
止片47の横幅W2 は20mmであり、上向き係止片48
の横幅合計寸法2W1 は30mmである)。
【0025】また、本発明者は、図6に示す測定方法に
より、下側弾性押上片51の2本の弾性片部51aの横
幅合計寸法2aと反発力P1 との関係を測定したので、
その測定結果を次の表1に示す。
【0026】
【表1】 この測定データは、下側弾性押上片51の厚み0.6m
m,0.7mmの2種類について、2a=8mm〜60mmの
範囲で測定したものである。この場合、下側弾性押上片
51の弾性片部51aの横幅aと上側弾性押上片52の
横幅a’が同一(a=a’)であると仮定すると、両者
の反発力P1 ,P3 は同一となる。
【0027】以上の測定データを基にして評価すると、
下側弾性押上片51の外方への反発力P1 が実部強度P
2 以上の場合、つまりP1 ≧P2 の場合には、下側弾性
押上片51の外方への反発力P1 が強すぎて、外壁板4
1の雄実部49の差し込み作業をスムーズに行うことが
出来なかったり、或は無理に押し込んで雄実部49にひ
び割れや欠けを生じさせてしまったり、外部荷重に対す
る緩衝効果(応力分散効果)が著しく低下してしまう。
【0028】そこで、この実施例では、下側弾性押上片
51の外方への反発力P1 が外壁板41の実部強度P2
より小(P1 <P2 )となるように形成するものとす
る。つまり、上記表1の測定サンプルの中では、下側弾
性押上片51の2本の弾性片部51aの横幅合計寸法2
aが20mm以下のものを採用する。これにより、外壁板
41の雄実部49を下向き係止片47と下側弾性押上片
51との隙間に差し込む際に、実部強度P2 より小さな
力で下側弾性押上片47が内方へ弾性変形するようにな
り(換言すれば下側弾性押上片47から雄実部49に加
えられる反発力が実部強度P2 を越えることがなく)、
雄実部49にひび割れや欠けを生じさせることなくスム
ーズに差し込むことができて、施工性が極めて良い。
【0029】そして、外壁板41の雄実部49を下向き
係止片47と下側弾性押上片51との隙間に差し込んだ
状態では、雄実部49が下側弾性押上片51の反発力に
より下向き係止片47に押し付けられるので、外壁板4
1ががたつき無く安定的に取り付けられる。この状態
で、表面側から衝撃や風圧等の荷重を受けると、外壁板
41の雄実部49が実部強度P2 より小さな力で下側弾
性押上片51を内方へ弾性変形させ、その緩衝効果によ
って雄実部49のひび割れや欠けを未然に防ぐことがで
きる。
【0030】更に、この実施例では、上述した下側弾性
押上片47に加え、上側弾性押上片48も一体に形成
し、この上側弾性押上片48を、当該上側弾性押上片4
8の外方への反発力P3 が上側の外壁板42の実部強度
P4 より小(P3 <P4 )となるように形成しているの
で、上側の外壁板42についても、同様に、優れた施工
性,取付安定性,ひび割れ・欠け防止効果を確保するこ
とができる。
【0031】尚、この実施例のように、下側弾性押上片
51の弾性片部51aの横幅aと上側弾性押上片52の
横幅a’が同一(a=a’)である場合には、表1の寸
法関係では、P1 <P2 の条件により上側弾性押上片5
2の横幅a’も20mm以下に限定されるが、上側弾性押
上片52の横幅a’を下側弾性押上片51の弾性片部5
1aの横幅aとは無関係に任意に設定できる場合には、
P3 <P4 の条件を満たす範囲内で上側弾性押上片52
の横幅a’を適宜設定すれば良い。
【0032】以上のように構成された取付金具44は、
1枚の鉄板,ステンレス板等の金属板をT字形又は四角
形に打ち抜き、それを折曲加工するだけで形成すること
ができるため、取付金具44の製造が極めて容易であ
り、低コスト化が可能である。
【0033】特に、取付金具44を鉄板,ステンレス板
で形成した場合には、取付金具44の軟化温度を高くす
ることができて、火災時に外壁板41,42が脱落しに
くいという利点もある。
【0034】ところで、外壁板41,42の種類が異な
れば、実部強度も異なってくるので、上述した第1実施
例の取付金具44では、外壁板41,42の実部強度に
応じて各弾性押上片51,52の外方への反発力P1 ,
P3 を異ならせる必要がある。このため、外壁板41,
42の実部強度に応じて弾性押上片51,52の寸法
a,a’の異なる取付金具44を製造する必要がある。
【0035】これに対し、図7及び図8に示す本発明の
第2実施例の取付金具55は、外壁板41,42の実部
強度に応じて各弾性押上片51,52の外方への反発力
を次のようにして調節できるようになっている。即ち、
各弾性押上片51,52に上下方向に延びる割り溝5
6,57を形成し、実部強度が比較的弱い外壁板を取り
付ける場合には、図8に示すように、各弾性押上片5
1,52の割り溝56,57で分割された部分51b,
52aを内方へ曲げ戻すことにより、当該弾性押上片5
1,52の外方への反発力を実部強度以下に低下させる
(曲げ戻す本数によって反発力を複数段階に調節可能で
ある)。これにより、異なる実部強度の外壁板に対し
て、取付金具55の共通化が可能となり、一層のコスト
ダウンが可能となる。
【0036】以上説明した各実施例では、下側弾性押上
片51と上側弾性押上片52の双方を形成したが、図9
に示す本発明の第3実施例の取付金具58のように、上
側弾性押上片52を形成せずに、下側弾性押上片51の
みを形成した構成としても良い。
【0037】また、上記各実施例では、下向き係止片4
7が1個で、上向き係止片48が2個であるが、図10
に示す本発明の第4実施例の取付金具59のように、中
央部に幅広の上向き係止片60を形成すると共に、その
両側に2個の下向き係止片61を形成し、これら各係止
片60,61に対応してそれぞれ弾性押上片62,63
を一体に形成した構成としても良い。
【0038】以上説明した各実施例以外にも、取付金具
の形状は種々の形状のものが考えられ、例えば取付金具
の外形形状を変更したり、上向き・下向き係止片の形状
や個数或は上側・下側弾性押上片の形状や個数を適宜変
更しても良い等、本発明は種々変更して実施できること
は言うまでもない。
【0039】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の取付金具は、1枚の金属板を打ち抜いて折曲加工する
ことによって製造できるので、生産性に優れ、大幅なコ
ストダウンが可能である。しかも、請求項1の構成によ
れば、下側弾性押上片を、当該下側弾性押上片の外方へ
の反発力P1 が下側の外壁板の実部強度P2 よりも小
(P1 <P2 )となるように形成したので、下側の外壁
板の実部を下向き係止片と下側弾性押上片との隙間に差
し込む際に、実部にひび割れや欠けを生じさせることな
くスムーズに差し込むことができて、施工性を向上する
ことができる。その上、実部が下側弾性押上片の反発力
により下向き係止片に押し付けられるので、外壁板をが
たつき無く安定的に取り付けることができると共に、下
側弾性押上片のしなやかな緩衝効果によって実部のひび
割れや欠けを未然に防止することができる。
【0040】更に、請求項2の構成によれば、上述した
下側弾性押上片に加え、上側弾性押上片も一体に形成
し、この上側弾性押上片を、当該上側弾性押上片の外方
への反発力P3 が上側の外壁板の実部強度P4 より小
(P3 <P4 )となるように形成しているので、上側の
外壁板についても、同様に、優れた施工性,取付安定
性,ひび割れ・欠け防止効果を確保することができる。
【0041】また、請求項3の構成によれば、各弾性押
上片に、上下方向に延びる割り溝を形成しているので、
各弾性押上片の割り溝で分割された部分を内方へ曲げ戻
すか否かによって、当該弾性押上片の外方への反発力を
調節することができて、異なる実部強度の外壁板に対し
て、取付金具の共通化が可能となり、一層のコストダウ
ンが可能となる。
【0042】また、請求項4の取付方法のように、前記
各取付金具を用いて外壁板を下地材に取り付ければ、上
述した各取付金具の優れた特長を生かして、取付安定
性,ひび割れ・欠け防止効果の高い施工を能率良く行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における外壁板の取付状態
を示す一部破断斜視図
【図2】外壁板の取付状態を示す縦断側面図
【図3】取付金具の斜視図
【図4】取付金具の寸法関係を説明するための正面図
【図5】実部強度の測定方法を示す断面図
【図6】取付金具の弾性押上片の外方への反発力の測定
方法を示す断面図
【図7】本発明の第2実施例を示す取付金具の斜視図
【図8】弾性押上片の外方への反発力を調節した状態を
示す取付金具の斜視図
【図9】本発明の第3実施例を示す取付金具の斜視図
【図10】本発明の第4実施例を示す取付金具の斜視図
【図11】従来の取付金具による外壁板の取付状態を示
す縦断側面図
【図12】従来の他の取付金具による外壁板の取付状態
を示す縦断側面図
【図13】従来の改良された取付金具による外壁板の取
付状態を示す縦断側面図
【符号の説明】
41及び42…外壁板、43…下地材、44…取付金
具、45…ビス、46…固定基板部、47…下向き係止
片、48…上向き係止片、49…雄実部、50…雌実
部、51…下側弾性押上片、52…上側弾性押上片、5
5…取付金具、56及び57…割り溝、58及び59…
取付金具、60…上向き係止片、61…下向き係止片、
62…上向き係止片、63…下向き係止片。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下に隣接する2枚の外壁板の雄実部と
    雌実部を嵌合させた状態でこれら両者を下地材に取り付
    けるための取付金具において、 前記下地材に釘,ビス等で取付固定される固定基板部
    と、 前記2枚の外壁板の雄実部と雌実部をそれぞれ係止する
    屈曲形状の下向き係止片及び上向き係止片と、 下側の外壁板の裏面側を弾性的に押し上げて前記下地材
    から浮かすように保持する下側弾性押上片とを備え、 これら固定基板部,下向き係止片,上向き係止片及び下
    側弾性押上片を、1枚の金属板を打ち抜いて折曲加工す
    ることにより一体に形成し、 前記下側弾性押上片を、当該下側弾性押上片の外方への
    反発力P1 が前記下側の外壁板の実部強度P2 より小
    (P1 <P2 )となるように形成したことを特徴とする
    外壁板の取付金具。
  2. 【請求項2】 前記固定基板部には、上側の外壁板の裏
    面側を弾性的に押し上げて前記下地材から浮かすように
    保持する上側弾性押上片を一体に形成し、 この上側弾性押上片を、当該上側弾性押上片の外方への
    反発力P3 が前記上側の外壁板の実部強度P4 より小
    (P3 <P4 )となるように形成したことを特徴とする
    請求項1記載の外壁板の取付金具。
  3. 【請求項3】 前記各弾性押上片に、上下方向に延びる
    割り溝を形成し、この割り溝で分割された部分を内方へ
    曲げ戻すことにより、当該弾性押上片の外方への反発力
    を小さくできるように構成したことを特徴とする請求項
    1又は2に記載の外壁板の取付金具。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の取付
    金具を用いて外壁板を下地材に取り付ける方法であっ
    て、 予め、一辺側実部を前記取付金具で支持させた外壁板の
    他辺側実部に、他の取付金具の下向き係止片を係止さ
    せ、この取付金具を釘,ビス等により下地材に取り付け
    た後、この取付金具の上向き係止片に他の外壁板の一辺
    側実部を係止させて支持させるという作業を繰り返すこ
    とにより、各外壁板を一辺側から順番に貼り付けるよう
    にして下地材に取り付けるようにしたことを特徴とする
    外壁板の取付方法。
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