JP2927442B2 - スクータ型車輌の燃料タンク保護装置 - Google Patents

スクータ型車輌の燃料タンク保護装置

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JP2927442B2
JP2927442B2 JP1060841A JP6084189A JP2927442B2 JP 2927442 B2 JP2927442 B2 JP 2927442B2 JP 1060841 A JP1060841 A JP 1060841A JP 6084189 A JP6084189 A JP 6084189A JP 2927442 B2 JP2927442 B2 JP 2927442B2
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博幸 高橋
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、運転シート下方の収納箱の後方に燃料タン
クを配設したスクータ型車輌の燃料タンク保護装置に関
するものである。
(発明の背景) 運転シートの下方に荷物の収納箱を配設し、この収納
箱を運転シートによって開閉するようにしたスクータ型
車輌が公知である。このような車輌で、燃料タンクを収
納箱の後方に配設することが考えられているが、この場
合には燃料タンク容量を大きくし、しかも燃料タンクの
装着性を確保しつつ、燃料タンクの後方に尾灯を装着で
きることが必要となる。またこの車体の後部には通常荷
台が配設されるから、この荷台に加わる荷重や衝撃など
から、燃料タンクを確実に保護できることが必要であ
る。
(発明の目的) 本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、
運転シートの下方に設けた収納箱の後方に燃料タンクを
配設する場合に、燃料タンク容量も大きく確保し、しか
も、燃料タンクの着脱性を確保しつつ尾灯の装着を可能
にし、また荷台に加わる荷重や衝撃から燃料タンクを確
実に保護することができるスクータ型車輌の燃料タンク
保護装置を提供することを目的とする。
(発明の構成) 本発明によればこの目的は、足置台から斜上後方へ延
びる左右一対のリヤフレームと、このリヤフレーム上に
固定され上面が開いた収納箱と、この収納箱の前記上面
の開口を開閉する運転シートと、前記収納箱の後方に配
設された燃料タンクと、この燃料タンクの上方および左
右両側方を覆い後方に開いた車体カバーとを備えるスク
ータ型車輌に用いる燃料タンク保護装置であって、前記
収納箱の後方に隣接して前記左右のリヤフレームに下部
が溶接され上方へ起立して前記運転シートの後部荷重を
受ける略門型のタワーと、前記左右のリヤフレーム後端
を結合する板状のクロスメンバと、このクロスメンバに
後方から着脱可能に固定され燃料タンクの後方に隣接し
て起立する車幅方向に広い板状の後端部材と、これらタ
ワー上端と後端部材上端とを連結する剛直な荷台と、前
記後端部材の後面に後方から着脱可能に固定され尾灯の
基板部と前記車体カバーの後端開口を塞ぐ終端板部とが
一体に形成された終端板とを備え、前記燃料タンクはそ
の前部を前記タワー内に後方から進入させて配設されそ
の上部が前記タワーにその左右下部が前記クロスメンバ
にそれぞれ後方から着脱可能に固定されその給油キャッ
プが前記運転シートの後方に前記車体カバーの上面に形
成した開口から露出される一方、前記後端部材にはラン
プ孔が形成されこのランプ孔に尾灯ランプを後方から進
入させて尾灯が保持されていることを特徴とするスクー
タ型車輌の燃料タンク保護装置、により達成される。
(実施例) 第1図は本発明の一実施例の側面図、第2図はその一
部拡大断面図、第3図は尾灯付近の平面図、第4図は終
端板の固定構造を示す側断面図、第5図は後端部材を示
す図、第6図は尾灯装着用の終端板の背面図である。
第1図において符号10は車体フレームであり、操向軸
筒12から斜下後方へのびるメインチューブ14と、このメ
インチューブ14に前端が固着された左右一対のリヤフレ
ーム16(一方のみ図示)とを有する。リヤフレーム16は
その中間付近で斜上後方へ折曲された後ほぼ水平に後方
へのびている。メインチューブ14下部とリヤフレーム16
前部との接続部分付近には水平な足置台18が設けられて
いる。足置台18の前端からは上方に起立するレッグシー
ルド20が形成され、このレッグシールド20内の操向軸筒
12が位置する。この操向軸筒12には前フォーク22が保持
され、その下端に操向前輪24が保持されている。26は操
向ハンドルである。
30は動力ユニットであり、強制空冷式2サイクル単気
筒エンジン32と、このエンジン32の一側から後方へ延び
る伝動ケース34とを備え、伝動ケース34の後端に駆動後
輪36を保持したものである。伝動ケース34内にはVベル
ト無段変速機が収容され、エンジン32の出力はこの変速
機を介して後輪36に伝えられる。電力ユニット30は、エ
ンジン32のクランクケース上面がリンクを介してリヤフ
レーム16のブラケット16aに軸支される一方、伝動ケー
ス34の後端がクッションユニット38により弾性的に支持
されている。
40は荷物の収納箱であり、十分な強度を有するようポ
リプロピレン等の合成樹脂をガラス繊維で強化した材料
で作られている。この収納箱40はヘルメット42をその頂
部を下にして上から収納できるように作られ、その底部
内側には工具などの収納部44が、また底部外側には電池
収納部46がそれぞれ一体成形されている(第2図)。ま
た左右の壁の上縁は大きく切欠かれ、後記するサイドカ
バー70の横幅を減少させている。この収納箱40はその前
方寄りの底部と後部の開口縁部とで車体フレーム10に剛
直に固定される。すなわち収納箱40の前部は、左右のリ
ヤフレーム16に掛渡されたクロスメンバ48に当接して収
納箱40の内部から左右2個所でねじ止めされる。また収
納箱40の後部には略水平なシート荷重受部50が一体成形
され、この荷重受部50の下方には後方から見て略門型の
タワー52がリヤフレーム16に溶接され、荷重受部50はシ
ートロック54を挟んで2本の長ボルトによりタワー52に
固定される。
58は燃料タンクであり、このタンク58は第2図に示す
ようにその前部がタワー52の内側を通り収納箱40の平面
視円弧状の後壁に沿って膨出し、その容量増大が図られ
ている。このタンク58は板金プレス製の前後一対の半体
を接合したもので、その接合面60は第2図のように斜め
にされてタンク58前部の膨出部の容量を最大限に増大可
能にする向きにプレスの型抜きを可能とする。この接合
面60の上部はタワー52に成形した取付部62に2本のボル
トで固定され、また接合面60の下部は左右のリヤフレー
ム16後端をつなぐ板状のクロスメンバ64に左右2本のボ
ルトで固定されている(第4図参照)。
66は後端部材であり、リヤフレーム16の後端に着脱可
能に固定されている。すなわち、クロスメンバ64を介し
てリヤフレーム16に固定されて起立する。この後端部材
66には後記の終端板98の上部が固定される。この後端部
材66は第4、5図に示すように車幅方向に広い板状であ
って後方視略三角形に形成され、その下辺の3点A、
B、Cが前記クロスメンバ64に後方よりねじ止め(第2,
4図参照)される。なお中央のねじ孔Bは他のねじ孔
A、Cよりも後方に位置することは第4図に示す通りで
あり、これにより後端部材66の前後方向の剛性強化が図
られている。またこの後端部材66の上端にはねじ孔D
と、その下方に順次上向きの係合爪Eと、ランプ孔Fと
が形成されている。ねじ孔Dには荷台68の下取付部68a
が固定される。荷台68の左右一対の上取付部68bは、収
納箱40の荷重受部50と共に前記タワー52にシートロック
54を固定する長ボルトに共締め固定される。この荷台68
は金属棒を溶接することにより、全体が剛直に作られて
いる。従って、荷台68の荷重や衝撃は、タワー52と後端
部材66で受けられることになり、燃料タンク58には伝わ
らない。また燃料タンク58はその後方が後端部材66で、
上方が荷台68で、さらに側方がタワー52でそれぞれ囲ま
れて保護されるることになる。
70はサイドカバーである。このサイドカバー70は収納
箱40の周囲を囲むように合成樹脂で一体成形され、その
前部は足置台18に滑らかに連続する一方、その後部は荷
台68の前部下方で略水平となる平坦部72となって後方に
向って大きく開口している。前記燃料タンク58の給油口
58aは、このサイドカバー70の平坦部72に設けた開口か
ら荷台68の積荷部(すなわち起立するグリップ部68cの
後方)の前方下方に臨み、この給油口58aにはワンプッ
シュ装着式の燃料キャップ74が取付けられる。なお給油
口58aの周囲には平坦部72とタンク58との間に挟まれる
ように筒状の耐油性シール材76が装着されている(第2
図)。このシール材76は給油時にこぼれる燃料がサイド
カバー70内に流入するのを防止する。
84は運転シート、86はこの運転シート84のシート底板
86であり、シート底板86の前端下面は収納箱40前端に軸
88により連結されている。シート底板86の後部には、前
記収納箱40のシート荷重受部50に当接する左右一対の着
座部90(第2図に一方のみ図示)が一体成形されてい
る。またシート底板86の両着座部90間からはU字型のフ
ック92が垂下し、このフック92は収納箱40の荷重受部50
に設けた窓を通りシートロック54に係脱するようになっ
ている。シート底板86には前記サイドカバー70の左右上
縁および後上縁に対向するリブ94が下方に向けて穿設さ
れ、このリブ94に取付けられたゴム製の帯状のシール材
96は、運転シート84を閉じた時にサイドカバー70の上縁
に当接して収納箱40をシールする。
次に終端板98を説明する。この終端板98はサイドカバ
ー70後端の開口を塞ぐ終端板部98Aと、尾灯基板部98B
と、ライセンス板取付部98Cとを一体成形したものであ
る。この終端板98の背面には、前記後端部材66の係合爪
Eに係合する下向きの係合爪98Dと、それより下方にあ
って前記クロスメンバ64に後方からねじ止めされるよう
に突出する略有底円錐状のねじ止め座98E、98Eとが形成
されている。
この終端板98は、係合爪98Dを後端部材66の係合爪E
に上方から係合させ、ねじ止め座98Eをクロスメンバ64
にねじ止めすることにより取付けられる。この状態で
は、終端板部98Aおよび尾灯基板部98Bはサイドカバー70
後端の開口縁70A(第4図参照)の内側に入り、終端板9
8の周縁とサイドカバー70の開口縁70Aとの間には、後方
を指向する間隙δが形成され、サイドカバー70内の熱気
はこの間隙δから流出する(第4、6図)。また尾灯は
そのランプが後端部材66に形成したランプ孔F内に後方
から進入している。このため後端部材66を終端板98に十
分接近させることができ、燃料タンクを後端部材66の前
面に近接するように後方に膨出させて燃料タンクを前後
方向に拡大してその容量を増大させることができる。ま
たクロスメンバ64を板状とし、燃料給油キャップ74を運
転シート84の後方に露出させたから、燃料タンク58を上
下方向に拡大してその容量を増大させることができる。
(発明の効果) 本発明は以上のように、収納箱の後方に隣接してリヤ
フレームから起立する略門型のタワーをリヤフレームに
溶接し、リヤフレーム後端を結合する板状のクロスメン
バを設け、車幅方向に広い板状に形成した後端部材をこ
のクロスメンバから起立しかつ後方から着脱可能となる
ようにクロスメンバに設け、この後端部材に形成したラ
ンプ孔に尾灯のランプを後方から進入させて尾灯を後端
部材に取付けたものであるから、後端部材を尾灯に接近
させることができる。このため燃料タンクの前部をタワ
ー内へ後方から進入させると共にその後部をこの後端部
材に近接させることにより、燃料タンクの前後方向の寸
法を拡大させ、その容量を増大させることができる。ま
たクロスメンバを板状とし給油キャップを運転シート後
方に露出させたから、燃料タンクの上下寸法を拡大して
その容量を増大させることができる。ここに荷台はタワ
ーとこの後端部材とに取付けたので、この後端部材は荷
台の支持と尾灯の支持とに兼用されるから、荷台支持用
の部材を別途設ける必要がなくなり、尾灯の基板部と車
体カバーの後部開口を塞ぐ終端板部とを一体に形成した
から、部品点数が減ると共に、それだけ燃料タンクの容
量を増大させることが可能になる。また燃料タンクはそ
の前部をタワー内へ後方から進入させ後方から着脱可能
に固定し、後端部材および終端板は後方から着脱可能に
したから、後端部材および終端板を後方から取り外すこ
とにより燃料タンクを後方へ着脱することが可能にな
る。ここに燃料タンクは上部をタワーに左右下部をクロ
スメンバに固定したから、荷台の荷重がこの燃料タンク
に加わることがなく、燃料タンクを衝撃から保護するこ
とができる。また荷台の荷重や衝撃はタワーと後端部材
で受けるから、燃料タンクには加わらず、さらに燃料タ
ンクは荷台とタワーと後端部材とで保護され得る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の側面図、第2図はその一部
拡大断面図、第3図は尾灯付近の平面図、第4図は終端
板の固定構造を示す側断面図、第5図は終端板の支持ブ
ラケットを示す図、第6図は終端板の背面図である。 16……リヤフレーム、 40……収納箱、52……タワー、 58……燃料タンク、 64……クロスメンバ、 66……後端部材 68……荷台、 70……車体カバーとしてのサイドカバー、 74……燃料給油キャップ、 84……運転シート 98……終端板、 98A……終端板部、 98B……尾灯基板部 F……ランプ孔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−168771(JP,A) 特開 昭62−20771(JP,A) 特開 昭63−242792(JP,A) 実開 昭56−22178(JP,U) 実開 昭58−116489(JP,U) 実公 昭62−10221(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B62J 35/00 B62J 7/04 B62J 6/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】足置台から斜上後方へ延びる左右一対のリ
    ヤフレームと、このリヤフレーム上に固定され上面が開
    いた収納箱と、この収納箱の前記上面の開口を開閉する
    運転シートと、前記収納箱の後方に配設された燃料タン
    クと、この燃料タンクの上方および左右両側方を覆い後
    方に開いた車体カバーとを備えるスクータ型車輌に用い
    る燃料タンク保護装置であって、 前記収納箱の後方に隣接して前記左右のリヤフレームに
    下部が溶接され上方へ起立して前記運転シートの後部荷
    重を受ける略門型のタワーと、前記左右のリヤフレーム
    後端を結合する板状のクロスメンバと、このクロスメン
    バに後方から着脱可能に固定され燃料タンクの後方に隣
    接して起立する車幅方向に広い板状の後端部材と、これ
    らタワー上端と後端部材上端とを連結する剛直な荷台
    と、前記後端部材の後面に後方から着脱可能に固定され
    尾灯の基板部と前記車体カバーの後端開口を塞ぐ終端板
    部とが一体に形成された終端板とを備え、前記燃料タン
    クはその前部を前記タワー内に後方から進入させて配設
    されその上部が前記タワーにその左右下部が前記クロス
    メンバにそれぞれ後方から着脱可能に固定されその給油
    キャップが前記運転シートの後方に前記車体カバーの上
    面に形成した開口から露出される一方、前記後端部材に
    はランプ孔が形成されこのランプ孔に尾灯ランプを後方
    から進入させて尾灯が保持されていることを特徴とする
    スクータ型車輌の燃料タンク保護装置。
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JPH0439379Y2 (ja) * 1985-07-04 1992-09-16
JPH075105B2 (ja) * 1986-01-20 1995-01-25 ヤマハ発動機株式会社 自動二,三輪車のタンクキヤツプ保護構造

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