JP2927020B2 - 複屈折測定装置 - Google Patents

複屈折測定装置

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JP2927020B2 JP5850891A JP5850891A JP2927020B2 JP 2927020 B2 JP2927020 B2 JP 2927020B2 JP 5850891 A JP5850891 A JP 5850891A JP 5850891 A JP5850891 A JP 5850891A JP 2927020 B2 JP2927020 B2 JP 2927020B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複屈折測定装置,特に
光学的に透明或は半透明な材料の光学的異方性、或はレ
タ−デ−ション(フィルム試料等の延伸バランスや配向
度合に対応)を測定する場合における測定の自動化及び
測定範囲の拡大に関するものである。
【0002】
【従来の技術】透明或は半透明なフィルムの光学的異方
性、或はレタ−デ−ションを測定する方法としては、従
来からアッベの屈折計、偏光顕微鏡、コンペンセ−タ−
等がある。アッベの屈折計による方法は、まず常光線軸
(光学主軸)を見つけなければならず、これには多大の
時間と労力を必要とする。光学主軸方向の屈折率とそれ
と直角方向の屈折率をそれぞれ測定し、その差から複屈
折率が求まるが、原理上個人差による誤差が大きくなる
傾向がある。偏光顕微鏡による方法も個人差によるばら
つきが比較的大きく、測定範囲は比較的狭い。コンペン
セ−タ−による方法も透過光の明暗のピ−クが分かりに
くく、個人差によるばらつきが大きい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の1種類の波長を
使った平行ニコル方式で、レタ−デ−ションを測定する
場合、原理上、光学的次数というものを予め別の方法で
測定しておかなければならないという問題があった。そ
のために別途装置が必要になり、測定にも時間と労力を
費やしていた。従ってまたレタ−デ−ションの測定を自
動的に行うことは困難であった。
【0004】本発明は,光学的次数を同時に測定でき,
効率良くかつ自動的にレタ−デ−ション及びまたは複屈
折率を測定できる複屈折測定装置を提供しようとするも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる複屈折測
定装置は、試料面に偏光を投射して、試料に対して、光
軸を中心に偏光子及び検光子を相対的に回転させて、試
料透過光の強度を検光子を通して測定して得られる透過
光強度の回転角度依存性から試料の複屈折を測定する装
置において、試料に投射する偏光の波長を切替える測定
波長切替え手段と、特定波長における透過光強度の回転
角度依存性データを処理して次に測定すべき波長を決定
する波長選択手段と、この波長選択手段の選択波長に応
じて該波長切替え手段を制御する制御手段を備え、複数
種類の波長による測定を行うように構成したことを特徴
とし、これにより所期の目的を達成した。
【0006】本発明はさらに,複数種類の波長,特に4
種類の波長による測定結果から光学的次数及びレタ−デ
−ションを決定する手段,第一の波長における透過光強
度の最小/最大の比の値を算出しこの演算結果に応じて
次に測定すべきの波長を選択する手段を備え,また波長
切替え手段として,測定光の光軸上を通る円周上または
直線上に透過波長の異なる複数のフィルタが配置され該
円の中心のまわりに回転可能または該直線上を移動可能
なフィルタ保持手段と,フィルタ保持手段の回転角度位
置または移動位置を検出する位置検出器と,位置検出器
の検出信号と前記制御手段からの信号に基づいてフィル
タ保持手段を所要位置まで駆動する手段を備える等の構
成を有している。
【0007】
【作用】まず本発明に関係した測定方法について説明す
る。図1のように偏光板の偏光方向が平行な状態(平行
ニコル)に固定し、試料をその間に挿入した状態で、偏
光板2枚と試料が相対的に1回転した時の透過光強度I
は次のように表される。 I=I0 (cos4 θ+α2 sin4 θ)+(1/2)I0 sin2 2θ・α・ C ・・・(1) ただし、C=cosδ ここで、I:透過光強度 I0 :試料への入射光強度 θ:回転角度 α:試料中の2つの光波の吸収の大きさの比 δ:レタ−デ−ション(位相差)
【0008】(1)式において、 θ=0のとき、 Vx max =I0 ・・・(2) θ=π/4 のとき、 V( π/4) =(1/4)I0 (1+α2 +2αC) ・・・(3) θ=π/2 のとき、 Vy max =I0 α2 ・・・(4) とおくと、以上より I0 =Vx max ・・・(5) C=(4V( π/4) /Vx max −1−α2 )/2α ・・・(6) α=(Vy max /Vx max )1/2 ・・・(7)
【0009】また、 C=cosδ =cos{2 π(d/λ0 )(n2 −n1 } ・・・(8) ただし、d:試料の厚さ λ0 :測定波長 n2 :光学主軸の屈折率 n1 :異常光線軸の屈折率 であるから、レタ−デ−ションRは R=d(n2 −n1 ) =(λ0 /2 π)cos-1C ・・・(9) として求められるが、ここで問題になるのは、透過光強
度の角度依存性から(6)式に示す“C”が求められて
も、(9)式からR(レタ−デ−ション)は一義的には
求められないという点である。
【0010】そこで光学的次数mを考慮にいれて(9)
式を書き直すと、R=(λ0/2π){Kπ−(−1)
2 cos-1C}・・・(10)ただし、K=m−{1−
(−1)2 }/2,m=1,2,3,・・・・・・とな
る。
【0011】本発明は、この光学的次数mが一義的に求
められる方法を提供すると共に、広範囲(レターデーシ
ョンが0から5900nm以上)にわたって、精度良く
レターデーションあるいは複屈折率を測定可能ならしめ
るものである。ここで、透過光強度の回転角度依存性か
ら求まる“C“、レターデーション“R“、測定波長
“λ0“、及び光学的次数“m“の関係をグラフに表す
と図2になる。(図中光学的次数は簡単に次数と表記し
ている。)
【0012】本発明に関係した光学的次数mを一義的に
決定する方法について以下に説明する。基本的には、同
一の試料を少し波長の違う2種類の波長で測定すること
によって、光学的次数mが決まる。分かりやすくするた
めに、2波長での測定原理を記述する。図3に示すよう
に、例えば試料のレターデーションが510nmであっ
た場合を考える。C1は測定波長λ1(590nm)で
測定した場合のC、C2はλ2(610nm)で測定し
た場合のCを表す。C1、C2に対するRは510nm
のところでのみ一致し、100nm付近、700nm付
近では一致しない。当然、同一の試料を測定しているの
だから、波長依存性が無視できるならば、どちらの波長
で測定しても同じレターデーションになるはずである。
従って、異なる波長で測定したレターデーションRが一
致したところが、求めるレターデーションであり光学的
次数である。
【0013】ところが本方法では、図2からもわかるよ
うに、C=1、C=−1付近ではC=cos(2 πR/λ
0 )の関係から、Cのわずかな変動(ノイズ)により、
Rが大きく変化する。逆に、C=0付近ではRの変化は
小さいという傾向があるためこの2波長方式では全ての
試料に対して正確な光学的次数あるいはレタ−デ−ショ
ンを測定することが難しい。
【0014】よって、本発明は4種類以上の波長を組み
合わせて使うことにより、初めて正確な測定を可能なら
しめた。つまり、C=1またはC=−1付近の試料の場
合は、波長をシフトし、λ3 、λ4 (λ1 <λ2 <λ3
<λ4 )の2波長で測定するという方法である。(また
逆にλ1>λ2>λ3>λ4でもよい。)波長をシフト
することにより、Cの値は1または−1から0に近づく
方向にシフトする。これによって、R=(λ0 /2 π)
cos-1Cはより安定した測定が可能になり、光学的
数の不確定要素がなくなり、広い範囲にわたって安定し
た精度でレタ−デ−ションあるいは複屈折率が測定可能
となる。
【0015】
【実施例】以下に実施例を示し本発明をより具体的に説
明するが、もちろん本発明はこれのみに限定されるもの
ではない。図4は4波長を使って光学的次数、及びレタ
−デ−ションを測定する場合のブロック図である。ま
た、図5は測定の手順を示すフロ−を示している。(図
4、図5の詳細については後述する。)
【0016】手順1. λ1 で測定して、R1m(m =1,
2,3,・・・・,20 )の20種類のRを計算する。 手順2. その結果0.03<Min/Max<0.9
4ならば(Min、Maxとは透過光強度の最小値と最
大値を表す)、λ2 でもう一度測定する。λ1 、λ2 で
のレタ−デ−ションの中で差の一番少ない組合せを捜
し、それを第1候補とし、2番目に少ない組合せを第2
候補とする。第1候補でのレタ−デ−ションの差と、第
2候補でのレタ−デ−ションの差を計算し、その差の差
を算出し、それをDIFとする。
【0017】手順3. DIF>4の場合は手順2での
第一候補を選択する。DIF≦4の場合は、さらにλ4
での測定を追加し、λ1 、λ2 、λ4 での測定結果を用
いる。λ1 、λ2 から決定した第1候補において、その
レタ−デ−ションの平均値をとり、これをχ1 とする。
χ1 ÷(λ4 /2)を計算し、商を切り上げて整数にす
る。これがλ4 での光学的次数となり、その光学的次数
及びレタ−デ−ションを採用する(これをRET4とす
る)。第1候補のレタ−デ−ションをRET1、RET
2とし、3つのレタ−デ−ションの平均(X1 とする)
をとり、 Y1 =(RET1−X1 )2 +(RET2−X1 )2 +(RET4−X1 )2 を計算する。以上のことを第2候補についても同様に行
い、それをY2 としてY1 とY2 を比較し、小さい方を
採用する。
【0018】手順4. 0.94<Min/Maxまた
は0.03>Min/Maxの場合は、λ1 で測定後、
λ3 、λ4 でも測定する。λ3 、λ4 でのレタ−デ−シ
ョンの中で差の一番少ない組合せを捜し、それを第1候
補とし、2番目に少ない組合せを第2候補とする。第1
候補でのレタ−デ−ションの差と、第2候補でのレタ−
デ−ションの差を計算し、その差の差を算出し、それを
DIFとする。
【0019】手順5. DIF>4の場合は、λ3 、λ
4 で決めた第1候補を採用し、その平均値χ2 を計算す
る。χ2 ÷(λ1 /2)を計算し、商を切り上げて整数
にする。これがλ1 での光学的次数であり、この光学的
次数に対応したλ1 でのレタ−デ−ションを採用する。
DIF≦4の場合は、上で求めたλ1 でのレタ−デ−シ
ョンと第1候補のλ3 、λ4 でのレタ−デ−ションの3
つの平均値を計算する。それをX2 とすると、 Y2 =(RET1 −X2 )2 +(RET3 −X2 )2 +(RET4 −X2 )2 を求める。第2候補についても、同様の計算をする。そ
の結果、小さい方の候補(組合せ)を採用する。
【0020】表1は本発明の装置により実際に測定した
結果をプリンタ出力したものである。この場合は測定波
長λ1 、λ3 、λ4 で測定した結果、光学的次数2での
レタ−デ−ションがそれぞれ560.1、598.8、
599.1となり、上記測定方法に基づいて光学的次数
が2と決定され、レタ−デ−ションが560.1nmと
判明した。尚、表1中「次数」とあるのは光学的次数を
略して次数と表記したものである。
【0021】
【表1】
【0022】次に本発明の複屈折測定装置について説明
する。図1は複屈折測定装置としての基本的構成図であ
り,(1)は光源部,(2)は所要の単色光を取り出す
ためのフィルタ,(3)は特定の振動方向の偏光を取り
出すための偏光板,(4)は測定試料,(5)は偏光板
(3)と同一の方位を持つように配置された検光板,
(6)は検光板を透過した光の強度を検出しそれに応じ
た電気信号を発生する受光部である。
【0023】図4〜図8は,本発明の複屈折測定装置の
1実施例図であり,図4は装置全体の概略システム構成
図,図6は図4の詳細図である。上記の測定方法のプロ
グラム(図5)は両図の構成装置中に内蔵されている。
図4,図6において,(11)は光源部であり,ハロゲ
ンランプ等の多色光源を用いる。(12)はフィルタ部
であり,例えば円形のホルダに数個のフィルタ素子を円
周上に取りつけ,適宜選択使用できるように構成されて
いる。(17)は波長選択部で,波長選択制御部(17
1)からの制御入力により,波長選択駆動部が作動され
所要の波長を透過するフィルタが選択される。
【0024】(13)は偏光板,(15)は検光板で互
いに平行ニコルの状態に配置され,試料(14)を挟ん
で,試料に対して相対的に光軸(L)の回りに回転でき
るように保持されている。(16)は受光部であり,検
光板を透過した光をその強度に応じた電気信号に変換す
る。
【0025】(18)は偏光板駆動部であり,駆動制御
回路(181)からの制御入力により,パルスモ−タ
(182)を駆動し,伝達機構(183)を介して偏光
板(13),検光板(15)を所要の角度ピッチで間欠
回転させる。回転角度の信号は角度エンコ−ダ(18
4)に取り出される。受光部(16)の出力は,所定の
角度ごとの偏光板(13),検光板(15)の所定の回
転角度,例えば1度毎に,その停止期間中にサンプリン
グされ,デ−タ入力部(19)に取り込まれる。即ち増
幅器(191)により増幅され,エンコ−ダ(184)
からの所定の角度信号毎に,A/D変換器(192)に
よりデジタル信号に変換される。
【0026】(20)はCPU,(21)はCRT,
(22)はプリンタである。,(23)はプログラム格
納部であり,例えばROMで構成され,装置全体として
の動作を制御する制御プログラム格納領域(230),
波長選択プログラム格納領域(231),偏光板制御プ
ログラム格納領域(232),デ−タ処理プログラム格
納領域(233)等を有し,それぞれのプログラムを内
蔵している。なお上述の図5の波長選択プログラムは,
領域(231)に格納されている。またデ−タ処理プロ
グラムは,透過光強度の角度依存性をプロツトし画像化
すること,透過光強度の角度依存性デ−タ,試料厚さ
d,測定光束波長λ,その他必要なデ−タから,レタ−
デ−ションR(δ)を算出すること,異なる波長のレタ
−デ−ションの一致点を求め正確なレタ−デ−ションR
及び光学的次数mを決定すること,C=COSδ,CO
-1C,複屈折率等の演算のほか手順1〜手順5に記載
した各種の演算,判断決定等,各種の各種の演算,判
断,決定を行うプログラムを内蔵している。(24)は
バッファメモリであり,例えばRAMで構成され,A/
D変換器(192)から導入された測定デ−タの格納,
デ−タ処理結果の格納等に使用される。
【0027】(25)は例えば各材料の測定の最適波長
その他,測定に有用なデ−タを格納したデ−タメモリで
あり,ROMまたはRAMで構成される。図7は本発明
装置の測光部の具体的配置例図であり,光源(111)
(ハロゲンランプ)からの光が光ファイバ−(112)
を経て取り出され,集光レンズ(113)ににより平行
光束として光軸(L)上に投射されるように構成されて
いる。
【0028】フィルタホルダ−(120)は,駆動軸
(173)を介してモ−タ(172)に結合され,複数
のフィルタ(131)〜(134)が軸(173)を中
心とする同一円周上に取り付けられ,軸の回転により任
意のフィルタを光軸上に位置させることができる。偏光
板(13),検光板(14)は同一規格のベルト車(1
30),(150)の中心に保持され,駆動軸(18
4)を介してモ−タ(182)に結合した小ベルト車
(185),(186)と,ベルト(187),(18
8)により回転駆動されるように構成されている。
【0029】試料(14)は,測定点が光軸上に位置す
るようにセットされる。受光器(16)の出力は,上記
のように入力回路を経て,デジタル信号としてコンピュ
−タ(22)に入力されて,所要の処理が行なわれ,C
RT(21),プリンタ等に出力される。図8は,フィ
ルタ部(12)の具体的構成図であり,フィルタ(12
1),(122),(123),(124)を円周(B
1)上に保持した保持板(120)の外周近くに,半径
方向の切欠部(G)(G1〜G5)が図のように設けら
れている。(G1)〜(G4)はフィルタ(121)〜
(124)に対応し,切欠部(G5)は(G3)の近傍
に設けられている。
【0030】(125),(126)は,装置固定部に
取り付けられた円板角度位置検出器であり,図8
(a),(b)のように,保持円板(120)の周縁部
付近に(120)と非接触の状態に配置され,また検出
器(125),(126)の間隔は切欠部(G3)と
(G5)の間隔と一致するように構成されている。検出
器(125),(126)では,図8(b)に示すよう
に,光源(127)と光センサ(128)が保持部(1
29)により一体に結合され,保持円板(120)の周
縁を介在して対向しており,円板(120)の回転に伴
うセンサ(128)の検出値により,円板の切欠部(G
1〜G5)と検出器(125),(126)との位置が
一致しているが否かを知り,これにより円板(120)
の所要の回転角度位置を簡単に知ることができる。
【0031】即ち図8(a)の状態では検出器(12
5),(126)が共に切欠部と一致し検出出力ONと
なるが,この状態は円板(120)の1回転で1回発生
するのみである。従って検出器(125),(126)
の両出力が共にONの状態を円板(120)の角度位置
の原点とすれば,以後中間位置では切欠部及びフィルタ
の角度ピッチ毎に,図の構成では円板の90度回転毎
に,検出器(125)の検出出力がONとなる。従って
検出器(125)及び(126)により,どのフィルタ
が光軸上に位置しているかを監視することができる。
(例えば円板(120)が時計方向に回転する場合は,
角度位置原点から2回後の検出器(125)ONのとき
は,フィルタ(123)(λ3 )が光軸上にあることに
なる。)この円板の回転角度と,検出器(125,(1
26)の出力と,光軸上のフィルタの透過波長(測定光
束波長)との関係を図9に示す。これらのデ−タは,例
えばデ−タメモリ(25)に格納され,波長選択プログ
ラムに従った波長選択動作の際,使用される。
【0032】なおフィルタ部(12)は,図7,図8に
示した円板回転型に限られるものではなく,例えば直線
状のホルダ−に保持した透過波長の異なる数種のフィル
タを光軸上をスライドして波長切替えできるようにし,
これらを動作フィルタがどれであるかを検出する位置検
出器とともに用いるようにしてもよい。また場合によっ
ては,フィルタの変わりに分光器を使用し,波長駆動に
より任意の波長を選択するように構成することもでき
る。
【0033】以上の本発明装置においては,図6のプロ
グラム格納部(23)に記憶された波長選択プログラ
ム,偏光板制御プログラム,デ−タ処理プログラム及び
測定動作全体を統括する制御プログラムに従って,必要
な測定波長選択−偏光板回転制御−測定−デ−タ処理−
波長選択・・のサイクルが自動的に繰り返えされ,所要
の測定が自動的に推進され,測定結果はバッファメモリ
(24)に記憶され,測定に従って,または随時CRT
(21),プリンタ(22)に出力され,以下の効果を
得ることができる。
【0034】
【発明の効果】1)光学的次数が未知でレタ−デ−ショ
ンが300nm以上の比較的異方性の大きい試料に対し
てでも、一義的にしかも正確に光学的次数を決定するこ
とができるようになり(5900nm前後までも可
能)、従来のように別の方法で光学的次数を調べる必要
がなくなった。 2)したがって、高い測定精度を維持したまま、未知の
試料のレターデーションを直接測定できるようになり、
複屈折測定の適用範囲が飛躍的に拡大された。 3)光学的次数決定、波長選択、レターデーション測定
を含めた複雑な複屈折測定ステップが自動化され、測定
の効率が著しく向上された。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は複屈折測定装置の基本的な構成図であ
る。
【図2】図2は複屈折測定における光学的次数と波長の
関係図である。
【図3】図3は本発明にに関係した測定方法の説明用図
である。
【図4】図4は,本発明の複屈折測定装置の概略システ
ム構成図である。
【図5】図5は本発明装置に用いる測定プログラムのフ
ロ−チャ−トの1例図である。
【図6】図6は,本発明の複屈折測定装置のシステム構
成図であり,図4の詳細を示すものである。
【図7】図7は本発明の複屈折測定装置の具体的配置関
係を示す図である。
【図8】図8は,図7の装置の一部の詳細図である。
【図9】図9は図8の装置の動作説明用図表である。
【符号の説明】
1 光源部 2 光学フィルタ 3 偏光板(矢印は偏光方向を示す) 4 試料 5 偏光板(矢印は偏光方向を示す) 6 受光部 11 光源部 12 フィルタ部 13 偏光板 14 試料 15 偏光板 16 受光部 17 フィルタ駆動部 18 偏光板駆動部 19 デ−タ入力部 20 コンピュ−タ部 21 CRT 22 プリンタ 111 光源 112 光ファイバ− 113 集光レンズ 120 フィルタ保持円板 121 フィルタ 122 フィルタ 123 フィルタ 124 フィルタ 125 円板角度位置検出器 126 円板角度位置検出器 127 光源 128 光センサ 129 保持部 130 偏光板ホルダ 150 検光板ホルダ 171 波長選択制御部 172 波長選択駆動部 181 駆動制御回路 182 パルスモ−タ 183 伝達機構 184 駆動軸 185 ベルト車 186 ベルト車 187 ベルト 188 ベルト 191 増幅器 192 A/D変換器 230 制御プログラム格納部 231 波長選択プログラム 232 偏光板制御フログラム 233 デ−タ処理プログラム G 切欠部 L 光軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 21/00 - 21/01 G01N 21/17 - 21/61

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料面に偏光を投射して、試料に対して、
    光軸を中心に偏光子及び検光子を相対的に回転させて
    試料透過光の強度を検光子を通して測定して得られる透
    過光強度の回転角度依存性から試料の複屈折を測定する
    装置において、試料に投射する偏光の波長を切替える測
    定波長切替え手段と、特定波長における透過光強度の回
    転角度依存性データを処理して次に測定すべき波長を決
    定する波長選択手段と、この波長選択手段の選択波長に
    応じて該波長切替え手段を制御する制御手段を備え、複
    数種類の波長による測定を行うように構成したことを特
    徴とする複屈折測定装置。
  2. 【請求項2】複数種類の波長による測定結果から光学的
    次数およびレターデーションを決定する手段を備えたこ
    とを特徴とする請求項1記載の複屈折測定装置。
  3. 【請求項3】4種類の波長を用いることを特徴とする請
    求項1または2記載の複屈折測定装置。
  4. 【請求項4】第一の波長における透過光強度の最小/最
    大の比の値を算出する演算手段と、この演算結果に応じ
    て次に測定すべき波長を選択する手段を備えたことを特
    徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の複屈折
    測定装置。
  5. 【請求項5】波長切替え手段が、測定光の光軸上を通る
    円周上または直線上に透過波長の異なる複数のフィルタ
    が配置され該円の中心のまわりに回転可能または該直線
    上を移動可能なフィルタ保持手段と、フィルタ保持手段
    の回転角度位置または移動位置を検出する位置検出器
    と、位置検出器の検出信号と前記制御手段からの信号に
    基づいてフィルタ保持手段を所要位置まで駆動する手段
    を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか一
    項に記載の複屈折測定装置。
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