JP2926473B2 - 油圧ダイヤフラムポンプ - Google Patents

油圧ダイヤフラムポンプ

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JP2926473B2
JP2926473B2 JP12513496A JP12513496A JP2926473B2 JP 2926473 B2 JP2926473 B2 JP 2926473B2 JP 12513496 A JP12513496 A JP 12513496A JP 12513496 A JP12513496 A JP 12513496A JP 2926473 B2 JP2926473 B2 JP 2926473B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は油圧ダイヤフラム
ポンプに関し、さらに詳しくは作動油の補給を確実かつ
容易に行うことができ、ダイヤフラムの破損事故が少な
く、煩雑な調整部分のない、構造の簡単な油圧ダイヤフ
ラムポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の油圧ダイヤフラムポンプは、ポン
プ室と、ダイヤフラムと、貯油室と、仕切り弁と、油補
給路と、油補給弁と、プランジャとを有する。
【0003】前記油補給路は、貯油室側に開口する先端
開口部からプランジャ側に開口する後端開口部までを貫
通路とその貫通路内に分岐して設けられ、かつ油補給弁
を有する分岐路とを有する。前記貫通路には、前記分岐
路から貯油室側に配置される仕切り弁と、その仕切り弁
の後端部に軸支され、前記分岐路からプランジャ側の後
端開口部にまで到る軸体とが挿入配置される。その軸体
の端部には、前記後端開口部から外部に飛び出した状態
に形成された円錐状周面の弁体が設けられる。
【0004】油圧ダイヤフラムポンプが動作していない
静止状態のときには、前記仕切り弁は、適宜の付勢部材
により、この仕切り弁が前記貫通路から飛び出す方向に
付勢されている。前記付勢部材によりこの仕切り弁が付
勢されていることにより、この仕切り弁に設けられた軸
体の端部に存在する弁体も同じ方向に付勢され、この弁
体の円錐状周面により後端開口部が閉塞される。
【0005】このような従来の油圧ダイヤフラムポンプ
の動作として、プランジャを引っ張り動かすと、貯油室
内に貯留されている油が吸引されて貯油室内が負圧にな
る。貯油室内が負圧になるとダイヤフラムがプランジャ
側に向かって拡張あるいは膨満する。ダイヤフラムが拡
開ないし膨満することによりポンプ室内の容積が拡大す
る。ポンプ室内の容積の増加により、ポンプ室に設けら
れた流体導入孔からポンプ室内に流体が導入される。流
体が導入されている間、ポンプ室に取り付けられた流体
導出孔に設けられた逆止弁が流体の導出不可能に流体導
出孔を閉鎖している。プランジャの引っ張りに応じてダ
イヤフラムが更に拡開ないし膨満して仕切り弁を押圧す
る。仕切り弁が押圧されると仕切り弁に装着されている
弁体が、油補給路を開放する。さらに油補給路内に設け
られている油補給弁も開放される。結局、前記弁体およ
び油補給弁が油補給路を開放することにより、この油補
給路から貯油室内に油が補給される。
【0006】プランジャがその引っ張り運動から押動運
動に転じる。プランジャの押動運動により貯油室に油が
押し込められ、拡開されたダイヤフラムが縮小される。
ダイヤフラムの縮小ないし収縮によりポンプ室内の流体
が流体導出孔から排出される。このとき流体導入孔内の
逆止弁は、ポンプ室内の流体が逆流不可能に流体導入孔
を閉鎖している。また、プランジャが押動運動をする
と、前記弁体および油補給弁により油補給路が閉鎖され
る。
【0007】上記のようにしてプランジャの引っ張り運
動および押動運動を繰り返すことにより、ダイヤフラム
が拡開および縮小を繰り返してポンプ室への流体の吸引
およびポンプ室から流体の排出が繰り返される。
【0008】しかしながら、従来の油型ダイヤフラムポ
ンプにおいては、仕切り弁の「隙間シール」部の正確な
寸法管理が煩雑である。仕切り弁は油補給路に挿入配置
され、この仕切り弁の外周面と油補給路の内周面とによ
り「隙間シール」が形成されている。この「隙間シー
ル」は、仕切り弁の外周と油補給路の内周とを油が流通
しない程度に、しかして仕切り弁が油補給路内を移動可
能な程度の隙間を有していなければならない。したがっ
て、そのような微妙な嵌め合いで「隙間シール」を形成
しなければならないので、加工時の寸法管理が煩雑で困
難なのである。また、たとえ、そのように厳密に寸法管
理を実行することができたとしても、仕切り弁が繰り返
し稼働することにより「隙間シール」部が摩滅してしま
うと、油補給路の内周面と軸体の外周面との間に、油の
流通可能な程度の間隙が生じてしまい、圧力の有効な遮
断を実行することができなくなるという問題がある。
【0009】また、従来の油圧ダイヤフラムにおいて
は、油補給弁にはバネ等の付勢部材が使用され、この付
勢部材の付勢力の調整が煩雑かつ困難であるという問題
もある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は前記
問題点のない油圧ダイヤフラムポンプを提供することに
ある。この発明の他の目的は、正確かつ確実に作動油を
油室に供給することのできる油圧ダイヤフラムポンプを
提供することにある。この発明の目的は構造が簡単であ
り、細心の注意をもって調節しなければならない箇所を
有していない油圧ダイヤフラムポンプを提供することに
ある。この発明の目的はダイヤフラムの破損の少ない油
圧ダイヤフラムポンプを提供することにある。
【0011】
【前記課題を解決するための手段】前記課題を解決する
ための請求項1に記載の発明は、ダイヤフラムの往復動
により吸引吐出可能なポンプ室と、前記ポンプ室に対し
てダイヤフラムで隔絶された第1油室と、前記第1油室
内の油を吸引押出するプランジャと、作動油補給機構と
を備え、前記作動油補給機構は、前記第1油室に向かっ
て開口する軸体挿入路、この軸体挿入路の後端部に設け
られ、前記軸体挿入路よりも大径の弁体収容部、及びこ
の弁体収容部から油補給源に連通する油流通孔よりなる
作動油補給路と、この軸体挿入路に挿通されたところ
の、前記軸体挿入路の径よりも小径の軸体と、前記軸体
の後端部に設けられ、前記軸体挿入路の後端開口部に離
接することによりこの後端開口部を開閉可能な面を備え
た弁体と、前記軸体の先端部に設けられ、前記ダイヤフ
ラムに離接可能な接触子と、前記接触子をダイヤフラム
に向かって付勢する付勢部材と、油流通孔中に設けられ
た逆止弁とを有することを特徴とする油圧ダイヤフラム
ポンプであり、請求項2に記載の発明は、前記弁体が、
軸体の後端部から球面状もしくは円錐状に広がる周面を
有してなる前記請求項1に記載の油圧ダイヤフラムポン
プである。
【0012】
【発明の実施の形態】この発明の油圧ダイヤフラムポン
プは、ダイヤフラムの運動によりポンプ室内の流体を吸
引吐出する機能を有する。したがって、このダイヤフラ
ムは可撓性を有する材料で形成される。貯油室とポンプ
室とはダイヤフラムで隔絶されている。貯油室内の油
は、プランジャ(あるいはピストン)の往復運動に応じ
て、吸引押出される。
【0013】貯油室内には、作動油補給路が設けられ
る。この作動油補給路は、従来のように貫通路と分岐路
とを有さずに、前記ダイヤフラムに向かって開口する開
口部から油補給源にまで連通する1本の補給路を以て形
成される。さらに言うと、この作動油補給路は、後述す
る軸体挿入路と、弁体収容部と、弁体収容部から油補給
源に連通する油流通孔とで形成される1本の液流通路で
ある。また、この貯油室の上部にはエア抜き弁が設けら
れる。
【0014】前記軸体挿入路には、軸体が挿入される。
この軸体挿入路は、その開口部から所定の奥まで、換言
すると、その開口部から挿入された軸体の移動範囲の最
奥までは、初期状態にあるダイヤフラム面に対して直交
する方向に、開設ないし穿設されている。
【0015】挿入される軸体の形状としては、通常では
長尺であり、後述する弁体および接触子を装着し、ある
いは設けることができるように形成される。ただし、こ
の発明における軸体は、円柱形ないし円筒形であるのが
好ましい。
【0016】軸体の後端部には、軸体の軸線方向に沿っ
た動きに応じて作動油補給路内を開閉する弁体が設けら
れる。好ましい弁体は、円柱形ないし円筒形である軸体
を挿入する作動油補給路内に設けられた縮径部の直径よ
りも大きな直径を有する弁本体を有する。
【0017】更に言うと、この弁体は、作動油補給路の
先端開口部から奥に向かって所定の長さを以て軸体を挿
入可能に形成された軸体挿入路(縮径部に相当する。)
に挿入された軸体の後端部に、前記軸体挿入路よりも大
きな径を有する弁本体収容部(この弁本体収容部は弁本
体収容空間を形成する。)内に配置される弁本体を、備
える。この弁本体は、前記軸体挿入路の弁本体収容部側
の開口部(後端開口部)を開閉する機能を有する。この
機能は、たとえば、弁本体の周面部が、前記軸体の弁本
体との結合部から球面状もしくは円錐状に広がる周面
(球面状周面もしくは円錐状周面)を有することによ
り、あるいは、弁本体が円柱体であるときには前記軸体
に結合する端面を有することにより、達成される。この
球面状周面もしくは円錐状周面あるいは軸体に結合する
端面は、軸体の前後移動により、前記軸体挿入路の後端
開口部に離接する。
【0018】この弁体が前記軸体挿入路の後端開口部に
離接可能に形成されるので、弁本体が前記軸体挿入路の
後端開口部から離れると、それまで閉鎖されていた軸体
挿入路が開放されて作動油補給路から貯油室内に作動油
が一挙に流通することができるようになる。
【0019】軸体の先端部には、接触子が取り付けられ
る。この接触子は、付勢部材によりダイヤフラムに向か
って付勢される。この接触子の形状としては、膨満ない
し変形するダイヤフラムに押されて軸体を後退させるこ
とができれば良く、円盤状であるのが好ましい。前記付
勢部材は、接触子を結合する軸体をダイヤフラムに向か
って付勢することができるのであれば各種の形式のバネ
部材を採用することができ、たとえばコイルスプリング
が好適に使用される。
【0020】なお、この軸体は、前記弁体を有している
ので、前記付勢部材の付勢力により前記開口部から抜け
出てしまうことがない。
【0021】作動油補給路には、前記弁本体収容部から
作動油源に到る油流通孔に逆止弁が取り付けられる。逆
止弁は、作動油補給路内に設けられた油流通孔とその油
流通孔よりも大きな直径を有するボール体(球体)とで
好適に形成されることができる。
【0022】以上構成の油圧ダイヤフラムポンプは以下
のように動作する。
【0023】通常の場合、プランジャの往復運動により
貯油室内の油を吸引することによりダイヤフラムがプラ
ンジャに向かって湾曲し、貯油室内の油を押動すること
によりダイヤフラムがプランジャとは反対側の方向に湾
曲することにより、ポンプ室の容積が増大縮小してポン
プ室内に流体が吸引され、また流体がポンプ室から吐出
される。このようなポンプ作用を繰り返す度に、エア抜
き弁から貯油室内の油が気泡と共に排出され、貯油室内
の油量が減少する。
【0024】貯油室内の油量がある程度減少した状態
で、プランジャをダイヤフラムに対して後退させると、
貯油室内の油がプランジャの後退と共に吸引され、貯油
室内が負圧になってダイヤフラムが接触子に接触する程
湾曲する。
【0025】プランジャを更に後退させるとダイヤフラ
ムが更に湾曲して接触子を押圧する。接触子が押圧され
ることにより付勢部材の付勢力に抗して軸体も後退す
る。軸体の後退により弁体が軸体挿入路の後端開口部を
開放する。また、貯油室が負圧になっていることにより
逆止弁が油流通穴を作動油の流通可能に開放する。弁体
および逆止弁により開放された作動油補給路から、作動
油が、貯油室に、プランジャが下死点に達するまで流入
する。その後にプランジャが前進を始めると、ダイヤフ
ラムは平坦に戻る方向に押され、これと同時に、付勢部
材の付勢力により接触子がポンプ室に向かって前進して
弁体が作動油補給路を閉鎖し、それに伴って逆止弁が作
動油補給路を閉鎖する。
【0026】貯油室内の油量が減少したときには、この
ようにして、貯油室内に作動油が供給される。
【0027】プランジャが前進することにより貯油室内
の油が押動してダイヤフラムをプランジャとは反対側に
向かって湾曲させるのであるが、このとき貯油室内の圧
力が上昇するにもかかわらず、逆止弁が作動油補給路を
閉鎖しているので、貯油室内の油が逆流することもな
い。
【0028】この発明の油圧ダイヤフラムポンプにおい
ては、「隙間シール」を用いることのない弁を採用し、
別置きの油補給弁を廃し、また逆止弁を採用しているの
で、この油圧ダイヤフラムポンプは、構造が簡単であ
り、作動油を常時自動的に一定量に保つため、ダイヤフ
ラムを過度に湾曲させることがなくて故障および破損が
少ない。
【0029】
【実施例】図1はこの発明の一実施例である油圧ダイヤ
フラムポンプを示す概略断面説明図である。
【0030】図1に示されるように、この油圧ダイヤフ
ラムポンプ1は、ポンプ室2と、ダイヤフラム3と、貯
油室4と、プランジャ5と、エア抜き弁26と、作動油
補給機構6とを備える。
【0031】前記ポンプ室2は、ポンプ本体の内壁7と
ダイヤフラム3とで形成された空間であり、この空間に
通じるようにポンプ本体に形成された流体導入路8と流
体導出路9とが設けられる。流体導入路8には、ポンプ
室2内が負圧になると、この流体導入路8からポンプ室
2内に流体が導入されるが、ポンプ室2内から流体導入
路8内には流体が逆流するのを阻止する第1逆止弁(図
示せず。)が設けられる。流体導出路9には、ポンプ室
2内が陽圧になると、このポンプ室2内の流体が流体導
出路9に流出するが、ポンプ室2内が負圧になると、こ
の流体導出路9からポンプ室2内に流体が逆流するのを
阻止する第2逆止弁(図示せず。)が設けられる。
【0032】前記ダイヤフラム3は、可撓性の材料で形
成された薄膜である。
【0033】貯油室4は、前記ダイヤフラム3とポンプ
本体の内壁10とで形成される空間である。前記空間を
形成する前記ポンプ本体の内壁10すなわち貯油室4の
内壁10には凹陥部11が形成される。この凹陥部11
の底部には、作動油補給路の開口部が開口する。この開
口部は、ダイヤフラム3側から見て円形の形状をもって
開口する。この開口部から貯油室4の内壁10の奥に向
かって断面円形の(より正確に言うとダイヤフラム3に
直交する方向に対する断面が円形である)穴が形成され
る。この穴の奥は、この穴の直径よりも更に大きな直径
を有する太径孔12となっている。貯油室4の内壁10
の開口部からこの太径孔12までの穴を小径孔13と称
することができる。この太径孔12は、前述した弁体収
容部ないし弁体収容空間であり、この小径孔13は軸体
挿入路である。
【0034】この小径孔13には断面円形の軸体14が
挿通される。軸体14の後端部は、太径孔12にまで延
在する。太径孔12内に存する軸体14の後端部は、小
径孔13の直径よりも大きく、太径孔12の直径よりも
小さく設計された断面円形(ここに言う断面も、ダイヤ
フラム3に直交する方向に対する断面を言う。)の弁本
体15となっている。この弁本体15は、軸体14の外
周より徐々に円錐状に広がる外周面を有して、この外周
面が小径孔13と太径孔12との境目である段差に当接
すると、小径孔13と太径孔12とが流通不可能に遮断
されるようになっている。なお、この弁本体15は、軸
体14の外周より球面状に広がる外周面を有していても
良い。
【0035】軸体14の先端には円盤状の接触子16が
取り付けられている。この接触子16の軸体14を取り
付けている基部には、付勢部材であるコイルスプリング
17の一端を固着し、前記コイルスプリング17の他端
は貯油室4の凹陥部11に固着されている。このコイル
スプリング17の付勢力により、接触子16は常時ダイ
ヤフラム3に向かって付勢され、したがって、軸体14
の後端に設けられている弁本体15の外周面が段差に当
接して小径孔13と太径孔12とが流通不可能に遮断さ
れている。
【0036】なお、この太径孔12内にはストッパ18
が設けられていて、前記コイルスプリング17の付勢力
に抗して軸体14が後退したときに所定の位置で軸体1
4の後退が阻止されるようになっている。
【0037】一方、このような小径孔13および太径孔
12を有する作動油補給路19の更に奥には、太径孔1
2から作動油源に連通する油流通孔内に逆止弁20が設
けられる。この逆止弁20は、作動油補給路19内の作
動油を貯油室4には流通可能にするがその逆流を阻止す
る機能を有し、この実施例では、作動油補給路19内に
配置された球体20aと、その球体20aの直径よりも
小さな直径を有する縮径部20bとで形成される。この
縮径部20bには油流通孔が設けられる。
【0038】このようにして、前記貯油室4に向かって
開口する作動油補給路19の開口部に挿通された軸体1
4と、前記軸体14の後端部に設けられた弁本体15
と、前記軸体14の先端部に設けられ、前記ダイヤフラ
ム3に離接可能な接触子16と、前記接触子16をダイ
ヤフラム3に向かって付勢する付勢部材すなわちコイル
スプリング17と、前記作動油補給路19中に設けられ
た逆止弁20とで、作動油補給機構6が構成される。
【0039】一方、前記貯油室4に隣接して油圧室21
が設けられる。この油圧室21には、往復動可能なプラ
ンジャ22を装着したシリンダー23の一端が開口して
いる。この油圧室21と貯油室4とは、貫通孔である連
絡穴24で連絡され、また前記凹陥部11の底部から油
圧室21へ貫通する貫通孔である連絡穴25とによって
も連絡されている。また、この油圧室21の上面には、
作動油内で発生する気泡を逃すためのエアー抜き弁26
が、貫通孔である連絡穴27を介して取り付けられてい
る。
【0040】次に、以上構成の油圧ダイヤフラムポンプ
1の作用について説明する。
【0041】貯油室4および油圧室21内に十分な量の
作動油が存在するときには、通常、以下のように動作す
る。
【0042】図示しない駆動手段によりプランジャ22
を後退させると油圧室21内の作動油がシリンダー23
内に引き込まれ、貯油室4内の作動油が連絡穴24およ
び連絡穴25を流通して油圧室21内に移動する。貯油
室4内の作動油が減少することにより貯油室4内が負圧
になり、これによって、ダイヤフラム3が接触子16側
に向かって湾曲する。ダイヤフラム3が接触子16側に
向かって湾曲することにより、ポンプ室2内の容積が増
加する。ポンプ室2内の容積増加に伴って、流体導入路
8から、ポンプ室2内に流体が導入される。このとき、
流体導出路9には第2逆止弁が設けられているので、流
体導出路9内に存する流体がポンプ室2内に逆流するこ
とがない。
【0043】プランジャ22を前進させるとシリンダー
23内の作動油が油圧室21内に押し出され、油圧室2
1内の作動油が連絡穴24および連絡穴25を通じて貯
油室4内に押し込まれる。貯油室4内に作動油が押し込
まれることにより、ダイヤフラム3が接触子16とは反
対側に向かって湾曲する。ダイヤフラム3の湾曲により
ポンプ室2内の容積が減少する。ポンプ室2内の容積の
減少に伴って、ポンプ室2内の流体が流体導出路9から
ポンプ室2外へと排出される。このとき、流体導入路8
には第1逆止弁が設けられているので、ポンプ室2内か
ら流体導入路8内へと流体が逆流することがない。
【0044】この油圧ダイヤフラムポンプ1の動作を繰
り返す内に、作動油中に気泡が発生する。発生した気泡
は、プランジャ22のストローク毎に作動するエアー抜
き弁26により極めて微量ではあるが一定量づつ排出さ
れる作動油と共に油圧室21外に放出されるので、油圧
室21内の作動油の量が減少する。
【0045】油圧室21内の作動油量がある程度減少し
た場合には、この油圧ダイヤフラムポンプ1は以下のよ
うに動作する。
【0046】プランジャ22を後退させると、前述した
ようにダイヤフラム3が接触子16に向かって湾曲す
る。作動油量が減少しているので、ダイヤフラム3の湾
曲の程度は、通常の動作の場合に比べて大きい。大きく
湾曲したダイヤフラム3は、接触子16を押圧し、付勢
力に抗してこの接触子16を後退させる。接触子16が
後退すると、軸体14も後退し、これによって弁本体1
5の外周面が小径孔13と太径孔12との段差から離れ
て、小径孔13と太径孔12とが流通可能に開放され
る。小径孔13と太径孔12とが流通可能に開放される
と、逆止弁20までの作動油補給路19が貯油室4内と
同様に負圧になり、負圧の結果として逆止弁20が作動
油補給路19を開放する。弁本体15および逆止弁20
の動作により作動油補給路19が開放されることによ
り、貯油室4内に作動油が補給される。貯油室4内に作
動油が補給されると、プランジャ22の後退にもかかわ
らずダイヤフラム3が接触子16側に向かって湾曲する
動きが、停止する。この位置をダイヤフラム3の最大湾
曲位置となる。
【0047】プランジャ22を前進させることにより、
貯油室4内に作動油を押し込むと、逆止弁20が作動油
補給路19を閉鎖し、また、コイルスプリング17の付
勢力により軸体14が前進する。軸体14の前進により
弁本体15の外周面が前記段差に当接して、作動油補給
路19が閉鎖される。更にプランジャ22を前進させる
ことにより、貯油室4内に作動油が押し込まれてダイヤ
フラム3を接触子16とは反対側に湾曲させる。ダイヤ
フラム3のこの湾曲によりポンプ室2内の流体が吐出さ
れるのであるが、このとき貯油室4内が陽圧になってい
るにもかかわらず、逆止弁20の存在により貯油室4内
の作動油が作動油補給路19内に逆流することがない。
【0048】このように、貯油室4および油圧室21内
の作動油量が減少すると、ダイヤフラム3の湾曲の程度
が大きくなるのであるが、この実施例においては、湾曲
の大きくなったダイヤフラム3が接触子16を押圧する
ことにより作動油補給路19から自動的に貯油室4内に
作動油が補給される。作動油の補給によりダイヤフラム
3の変形運動が停止する。その後は、エア抜き弁26よ
り作動油が一定量づつ排出されるので、ダイヤフラム3
は前述の最大湾曲位置すなわち作動油が補給される位置
を基準にして動作を繰り返すこととなる。もし何らかの
原因により作動油が必要以上に補給されるという現象が
発生した場合、貯油室4内の作動油が規定量より多くな
るためダイヤフラム3は接触子16を押圧せず、以後の
作動油の補給は、貯油室4内の作動油が規定量に減少す
るまで行われない。したがって、この実施例から帰結さ
れるように、ダイヤフラム3が変形し過ぎて破損すると
いった従来のダイヤフラムポンプが有していた問題点が
解消される。
【0049】この実施例装置は、付勢力の調整が必要で
ある付勢部材を有しない逆止弁を使用し、また「隙間シ
ール」を使用していないので、構造の簡単な作動油補給
機構を備えた油圧ダイヤフラムポンプである。
【0050】この実施例装置においては、貯留室内の作
動油量が一定に保たれ、したがってダイヤフラムの動作
位置も常に同じ位置に保たれるので、ダイヤフラムの過
度の変形による破損が防止される。
【0051】
【発明の効果】この発明によると、正確かつ確実に作動
油を貯油室に供給することのできる油圧ダイヤフラムポ
ンプを提供することができる。この発明によると、構造
が簡単であり、細心の注意をもって調節しなければなら
ない箇所を有していない油圧ダイヤフラムポンプを提供
することができる。この発明によると、ダイヤフラムの
破損を生じることの少ない油圧ダイヤフラムポンプを提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の一実施例である油圧ダイヤフ
ラムポンプを示す概略断面説明図である。
【符号の説明】
1・・・油圧ダイヤフラムポンプ、2・・・ポンプ室、
3・・・ダイヤフラム、4・・・貯油室、5・・・プラ
ンジャ、6・・・作動油補給機構、7・・・ポンプ本体
の内壁、8・・・流体導入路、9・・・流体導出路、1
0・・・ポンプ本体の内壁、11・・・凹陥部、12・
・・太径孔、13・・・小径孔、14・・・軸体、15
・・・弁本体、16・・・接触子、17・・・コイルス
プリング、18・・・ストッパ、19・・・作動油補給
路、20・・・逆止弁、20a・・・球体、20b・・
・縮径部、21・・・油圧室、22・・・プランジャ、
23・・・シリンダー、24・・・連絡穴、25・・・
連絡穴、26・・・エアー抜き弁、27・・・連絡穴。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−240162(JP,A) 特開 昭60−81486(JP,A) 特開 平7−299987(JP,A) 特開 平7−317922(JP,A) 特開 平3−56782(JP,A) 特開 平3−133793(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F04B 43/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイヤフラムの往復動により吸引吐出可
    能なポンプ室と、前記ポンプ室に対してダイヤフラムで
    隔絶された第1油室と、前記第1油室内の油を吸引押出
    するプランジャと、作動油補給機構とを備え、前記作動
    油補給機構は、前記第1油室に向かって開口する軸体挿
    入路、この軸体挿入路の後端部に設けられ、前記軸体挿
    入路よりも大径の弁体収容部、及びこの弁体収容部から
    油補給源に連通する油流通孔よりなる作動油補給路と、
    この軸体挿入路に挿通されたところの、前記軸体挿入路
    の径よりも小径の軸体と、前記軸体の後端部に設けら
    れ、前記軸体挿入路の後端開口部に離接することにより
    この後端開口部を開閉可能な面を備えた弁体と、前記軸
    体の先端部に設けられ、前記ダイヤフラムに離接可能な
    接触子と、前記接触子をダイヤフラムに向かって付勢す
    る付勢部材と、油流通孔中に設けられた逆止弁とを有す
    ることを特徴とする油圧ダイヤフラムポンプ。
  2. 【請求項2】 前記弁体は、軸体の後端部から球面状も
    しくは円錐状に広がる周面を有してなる前記請求項1に
    記載の油圧ダイヤフラムポンプ。
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