JP3097726B2 - ポンプ - Google Patents

ポンプ

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JP3097726B2
JP3097726B2 JP06068640A JP6864094A JP3097726B2 JP 3097726 B2 JP3097726 B2 JP 3097726B2 JP 06068640 A JP06068640 A JP 06068640A JP 6864094 A JP6864094 A JP 6864094A JP 3097726 B2 JP3097726 B2 JP 3097726B2
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pump
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は流体を吸入,吐出するポ
ンプに関し、特に高動粘度の流体を扱うのに好適であっ
て、例えば車両に搭載される各種ポンプ,特にアンチロ
ックブレーキ装置及びトラクションコントロール装置に
おける油圧ポンプとして用いることができるものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用アンチロックブレーキ装置
における油圧ポンプとして、図11に例示するような、
ボール弁体601をスプリング603で付勢する吸入用
逆止弁を備えた構造のピストンポンプ605が知られて
いる。このピストンポンプ605は、スプリング603
のばね力がボール弁体601に作用しているため吸入用
逆止弁の吸入抵抗が大きく、例えば低温時にブレーキオ
イルの動粘度が高くなるとその吸入が困難であった。
【0003】このように、従来のピストンポンプ605
においては、流体の動粘度が高い場合には、その容積効
率が低下することになり問題となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、図3(b)
に示すように、従来のピストンポンプ605における吸
入可能容積QAは、ピストンの上死点から下死点までの
吸入行程で増加し、下死点から上死点までの吐出行程で
減少する。ブレーキオイルの動粘度が低い場合、流体は
上記吸入行程における吸入可能容積QAの増加にほぼ忠
実に追随してポンプ室609に流入するので、ピストン
ポンプ605の吸入量は充分となり吐出不足は生じな
い。しかし、例えば低温時等、ブレーキオイルの動粘度
が高くなるとポンプ室609へのブレーキオイル(流
体)の流入速度が低下するため、吸入可能容積QAの増
加に流体の流入量QBが伴わずに流入遅れが発生する。
上記のように、ピストンが下死点を過ぎると吸入可能容
積QAは減少するので、ピストン607の1サイクル当
りの流体のポンプ室609への最終流入量QCは、吸入
可能容積QAの最大値Q0(下死点に対応)を大きく下回
ることになる。
【0005】図3(b)は、流入速度がQ0/(t4−t
0)[cm3/秒]である場合の流体の流入量QBを示す
ものであり、1サイクル当りの最終流入量QC[cm3
は最大値Q0[cm3]の約69%となってしまう。つま
りポンプの容積効率が約69%に低下してしまうという
ことである。そこで、本発明においては、流体の動粘度
が高い場合であってもポンプの容積効率の低下を極力抑
えるとともに、ポンプ自体の構造は小型にすることが可
能なポンプを提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明は以下の手段を採用している。すなわち、請
求項1に記載のポンプは、第1及び第2のポンプ機構を
備えたポンプであって、内部に第1及び第2のポンプ室
と、この第1のポンプ室に連通する吸入孔及び第2のポ
ンプ室に連通する吐出孔が形成されたハウジングと、前
記第1のポンプ室の吐出側と第2のポンプ室の吸入側と
を連通する連通路に設けられ、前記第2のポンプ室が縮
小する時に当該連通路を閉塞し、拡大する時に当該連通
路を開口する第1の開閉弁と、前記ハウジングの内部に
配置されて往復運動を行い、当該往復運動に基づき前記
第1のポンプ室が縮小するときには前記第2のポンプ室
を拡大させ、前記第1のポンプ室が拡大するときには前
記第2のポンプ室を縮小させるピストンと、前記第1の
ポンプ室に連通する吸入孔の近傍に設けられ、前記第1
のポンプ室が拡大するときに開弁して第1のポンプ室内
に流体を流入させ、縮小するときに閉弁して第1のポン
プ室内からの流体の流出を防止する第2の開閉弁と、前
記第2のポンプ室に連通する吐出孔の近傍に設けられ、
前記第2のポンプ室が縮小するときに開弁して昇圧され
た流体を前記吐出孔から吐出させ、拡大するときに閉弁
する第3の開閉弁とを設け、前記第1のポンプ室と第2
のポンプ室とは前記ピストンの往復運動の軸方向に、前
記第1の開閉弁を介して直列に設けたことを特徴とす
る。また、請求項2に記載のポンプは、 吸入孔および吐
出孔が形成されるハウジングの内部に、ピストン、第1
及び第2のポンプ室、第1ないし第3の開閉弁を有する
ポンプであって、 前記吸入孔側と前記吐出孔側を開閉す
る第1の開閉弁と、 前記第1の開閉弁と前記吸入孔との
間に設けられる第1のポンプ室と、 前記第1の開閉弁と
前記吐出孔との間に設けられる第2のポンプ室と、 前記
第1のポンプ室内の圧力に応じて前記第1のポンプ室と
前記吸入孔との間を開閉する第2の開閉弁と、 前記第2
のポンプ室内の圧力に応じて前記第2のポンプ室と前記
吐出孔との間を開閉する第3の開閉弁と、を備えるとと
もに、 前記ピストンの往復運動に伴って、前記第1のポ
ンプ室が縮小する際に前記第2のポンプ室は拡大し、ま
た前記第1のポンプ室が拡大する時には前記第2のポン
プ室は縮小するものであって、 前記第1のポンプ室と前
記第2のポンプ室とは、前記ピストンの移動方向に、前
記第1の開閉弁を介して直列に設けたことを特徴とす
【0007】また、請求項14に記載のポンプは、第1
及び第2のポンプ機構を備えたポンプであって、内部に
第1及び第2のポンプ室と、この第1のポンプ室に連通
する吸入孔及び第2のポンプ室に連通する吐出孔が形成
されたハウジングと、前記第1のポンプ室の吐出側と第
2のポンプ室の吸入側とを連通する連通路に設けられ、
前記第2のポンプ室が縮小する時に当該連通路を閉塞
し、拡大する時に当該連通路を開口する第1の開閉弁
と、前記ハウジングの内部に配置されて往復運動を行
い、当該往復運動に基づき前記第1のポンプ室が縮小す
るときには前記第2のポンプ室を拡大させ、前記第1の
ポンプ室が拡大するときには前記第2のポンプ室を縮小
させるピストンと、前記第1のポンプ室に連通する吸入
孔の近傍に設けられ、前記ピストンの一部に係合するこ
とにより前記ピストンの往復運動によって駆動され、前
記第1のポンプ室が拡大するときに開弁して第1のポン
プ室内に流体を流入させ、縮小するときに閉弁して第1
のポンプ室内からの流体の流出を防止する第2の開閉弁
と、前記第2のポンプ室に連通する吐出孔の近傍に設け
られ、前記第2のポンプ室が縮小するときに開弁して昇
圧された流体を前記吐出孔から吐出させ、拡大するとき
に閉弁する第3の開閉弁とを設け、前記第3の開閉弁
を、前記ピストンの運動方向と直交する方向に開閉する
ように設けたことを特徴とする。
【0008】さらに、請求項15に記載のポンプは、第
1及び第2のポンプ機構を備えたポンプであって、内部
に第1及び第2のポンプ室と、この第1のポンプ室に連
通する吸入孔及び第2のポンプ室に連通する吐出孔が形
成されたハウジングと、前記第1のポンプ室の吐出側と
第2のポンプ室の吸入側とを連通する連通路に設けら
れ、前記第2のポンプ室が縮小する時に当該連通路を閉
塞し、拡大する時に当該連通路を開口する第1の開閉弁
と、前記第1のポンプ室が内部に形成されるとともに、
前記ハウジングの内部に配置されて第1の往復運動を行
い、前記第2のポンプ室を拡大,縮小させる第1のピス
トンと、前記第1のピストンに係合し、前記第1のピス
トンの第1の往復運動に対応して第2の往復運動を行う
とともに、当該第2の往復運動によって前記第1のポン
プ室の容積を拡大,縮小させ、かつ前記第2のポンプ室
の容積が拡大するときには前記第1のポンプ室の容積を
縮小させ、前記第2のポンプ室が縮小するときには前記
第1のポンプ室を拡大させる第2のピストンと、前記第
1のポンプ室に連通する吸入孔の近傍に設けられ、前記
第1のポンプ室が拡大するときに開弁して第1のポンプ
室内に流体を流入させ、縮小するときに閉弁して第1の
ポンプ室内からの流体の流出を防止する第2の開閉弁
と、前記第2のポンプ室に連通する吐出孔の近傍に設け
られ、前記第2のポンプ室が縮小するときに開弁して昇
圧された流体を前記吐出孔から吐出させ、拡大するとき
に閉弁する第3の開閉弁とを設け、前記第3の開閉弁
を、前記ピストンの運動方向と直交する方向に開閉する
ように設けたことを特徴とする。
【0009】また、請求項16に記載のポンプは、第1
及び第2のポンプ機構を備えたポンプであって、内部に
第1及び第2のポンプ室と、この第1のポンプ室に連通
する吸入孔及び第2のポンプ室に連通する吐出孔が形成
されたハウジングと、前記第1のポンプ室の吐出側と第
2のポンプ室の吸入側とを連通する連通路に設けられ、
前記第2のポンプ室が縮小する時に当該連通路を閉塞
し、拡大する時に当該連通路を開口する第1の開閉弁
と、前記第1のポンプ室が内部に形成されるとともに、
前記ハウジングの内部に配置されて第1の往復運動を行
い、前記第2のポンプ室を拡大,縮小させる第1のピス
トンと、前記第1のピストンに係合し、前記第1のピス
トンの第1の往復運動に対応して前記吸入孔と前記第1
のポンプ室との連通孔において第2の往復運動を行い、
当該第2の往復運動によって前記第1のポンプ室の容積
を拡大するときには前記吸入孔側の容積を縮小し、前記
第1のポンプ室の容積を縮小するときには前記吸入孔側
の容積を拡大し、かつ前記第2のポンプ室の容積が拡大
するときには前記第1のポンプ室の容積を縮小させ、前
記第2のポンプ室が縮小するときには前記第1のポンプ
室を拡大させる第2のピストンと、前記第1のポンプ室
に連通する吸入孔の近傍に設けられ、前記第1のポンプ
室が拡大するときに開弁して第1のポンプ室内に流体を
流入させ、縮小するときに閉弁して第1のポンプ室内か
らの流体の流出を防止する第2の開閉弁と、前記第2の
ポンプ室に連通する吐出孔の近傍に設けられ、前記第2
のポンプ室が縮小するときに開弁して昇圧された流体を
前記吐出孔から吐出させ、拡大するときに閉弁する第3
の開閉弁とを設け、前記第3の開閉弁を、前記ピストン
の運動方向と直交する方向に開閉するように設けたこと
を特徴とする。
【0010】
【作用】請求項1、2に記載のポンプによると、ピスト
ンの往復運動に基づき、第1のポンプ室が縮小するとき
には第2のポンプ室が拡大し、第1のポンプ室が拡大す
るときには第2のポンプ室が縮小する。このため、第1
のポンプ室が拡大したときに第1のポンプ室に流入した
流体は、第1のポンプ室の縮小に伴って、第1の開閉弁
を介して第2のポンプ室内に効率良く流入することにな
る。このように、ーつのピストンの運動に基づいて、あ
たかも2つのポンプ機構の2つのポンプ室が相互に直列
関連して作動するように構成したため、別個の2つの
ポンプを直列に接続する場合に比較して大幅に構成を簡
素化することが可能になる。
【0011】さらに、請求項3記載のポンプでは、第2
のポンプ室の吐出弁として設けられる第3の開閉弁を、
ピストンの運動方向と直交する方向に開閉するように設
けたため、ポンプの軸方向の長さも短縮でき、上記の構
成とあいまってポンプの小型化に寄与できる。また請求
項14記載のポンプによると、第1のポンプ室と吸入孔
との連通・遮断を切り換える第2の開閉弁を、ピストン
の往復運動によって開閉駆動されるよう構成したので、
例えば通常スプリングによって閉弁方向に付勢されるボ
ール弁とは異なり、流体の第1のポンプ室への流入抵抗
を極めて小さくすることができる。従って、流体の動粘
度が高い場合でも、第1のポンプ室が拡大したときに、
充分な量の流体を第1のポンプ室に導入することが可能
になる。
【0012】さらに、請求項15記載のポンプによる
と、第1のピストンの内部に形成した吸入孔から第2の
ポンプ室までの連通路を第1のポンプ室として機能させ
ることが可能になるので、第1及び第2のポンプ機構を
内蔵する場合の構造を簡素化し体格を小型にすることが
可能になる。ここで、第2のピストンの作用について説
明すると、第1のピストンの内部に吸入孔から第2のポ
ンプ室までの連通路を形成した場合、ピストンの往復運
動によっては当該連通路の容積は変化しない。しかし、
当該第1のピストンの第1の往復運動によって第1のポ
ンプ室において第2の往復運動を行う第2のピストンを
設けたために、第1のピストンが第1の往復運動を行う
ことにより、第1のポンプ室の容積をも縮小、拡大する
ことが可能となる。これにより、上記連通路を第1のポ
ンプ室として機能させることができるのである。
【0013】また、請求項16記載のポンプによると、
第2のピストンが吸入孔と第1のポンプ室との連通孔に
おいて第2の往復運動を行うようにしたので、第1のポ
ンプの容積が縮小されるときには、吸入孔側の容積が拡
大される。このため、吸入孔側において負圧が発生する
ことになる。この負圧は、流体の動粘度が低いときに
は、特に意味を持たないが、流体の動粘度が高いときに
は、流体の第1ポンプ室への吸入に大きく貢献する。そ
の理由は以下の通りである。本発明において、吸入孔側
に負圧が発生するのは、第1のポンプ室が第2の開閉弁
によって閉弁されているときである。これに対し、通常
のポンプではポンプ室が開弁して容積が拡大されるとき
のみ、流体をポンプ室内に引き寄せようとする。従っ
て、本発明は、第1のポンプ室が閉弁しているときか
ら、流体を引き寄せる力(負圧)を発生させ、流体をポ
ンプ側に引き寄せる。その後、第2の開閉弁が開弁し、
第1のポンプ室の容積が拡大していくので、引き続き流
体を引き寄せる力が発生する。すなわち、本発明では、
通常のポンプよりも早いタイミングで流体を引き寄せる
力が発生し、それが継続されるため、流体の動粘度が高
くとも充分な量の流体を第1ポンプ室内に導入すること
ができるのである。
【0014】
【実施例】次に、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。 (実施例1)図1に示すように、本実施例のポンプ10
0は、主にポンプ100のハウジングとしてのシリンダ
部材104とその内部を摺動するピストン部材126と
によって構成され、シリンダ部材104は所定のケーシ
ング102に挿入固定されている。
【0015】シリンダ部材104は、偏心カム部材12
0側に開口するピストン孔106が形成され、その形状
は筒状となっている。ピストン孔106の一部には、そ
の内径がピストン孔106よりも大径に形成された大径
孔108が同軸に穿設されている。またシリンダ部材1
04には、大径孔108に連通し外部に開口する複数の
吸入口110が大径孔108の半径方向に沿って穿設さ
れている。吸入口110は、ケーシング102内に形成
された連通路103を通じて、流体を収容するリザーバ
タンクに連通している。
【0016】上記シリンダ部材104内には、ピストン
孔106内を摺動可能なピストン部材126が往復動可
能に挿通されている。このピストン部材126とピスト
ン孔106との間にはシール用のOリング118が介装
され、流体の漏れを防止している。ピストン部材126
とシリンダ部材104及びボール弁体174とボール弁
体162とによって、シリンダ部材104内にポンプ室
170が区画される。このポンプ室170の容積がピス
トン部材126の移動によって減少し、ポンプ室170
内の流体の圧力が上昇したときに開口する吐出通路11
4が、シリンダ部材104の底面部112の近傍の側面
部に一個所だけ穿設されている。
【0017】ピストン126の内部には、ポンプ室17
0に開口するとともに大径部108付近に至る径の異な
る中心孔128,130が、ピストン126とほぼ同軸
に穿設されている。なお、ポンプ室170に開口する中
心孔128の径を、ピストン部材126の中央部に形成
した中心孔130の径よりも大径としたのは、中心孔1
28内にボール弁体162及びスプリング166を収納
するとともに、その径が変化する部分をボール弁体16
2の弁座164として利用するためである。
【0018】またピストン部材126には、中心孔13
0をリシンダ部材104の大径孔108に連通させるた
めに、ピストン部材126の径方向に沿って互いに約9
0度の角度をなして複数の連通孔132が穿設されてい
る。さらに、ピストン部材126には、大径孔108に
露出する部分で、かつ連通孔132に連なる部分におい
て、環状の溝部136が設けられている。
【0019】ピストン部材126の溝部136には、シ
リンダ部材104の大径孔108内周面を摺動可能に内
挿されているゴム製の摺動リング146が外嵌されてい
る。この摺動リング146の内径は、溝部136の底面
138部分の外径よりも大きく、摺動リング146と底
面138との間には空隙148が形成されている。また
摺動リング146の軸方向長さは溝部136の一対の側
壁140、142間の間隔よりも短い。従って、摺動リ
ング146と溝部136とは、偏心カム部材120側の
摺動リング146の第1端面150aを側壁140に当
接する状態から、ポンプ室170側の摺動リング146
の第2端面150bを側壁142に当接する状態まで、
ピストン部材126に対する摺動リング146の相対位
置が変更可能である。さらに、ピストン部材126を偏
心カム部材120の回転によりポンプ室170側に移動
させた際には、摺動リング146の第1端面150aを
側壁140で押圧して、摺動リング146をピストン部
材126とともに移動させることができる。一方、ピス
トン部材126を偏心カム部材120側に移動させた際
には摺動リング146の第2端面150bを側壁142
で押圧して、摺動リング146をピストン部材126と
同方向に移動させることができる。
【0020】このため、ピストン部材126と共に摺動
リング146が偏心カム部材120方向に移動する際に
は、まず摺動リング146の第2端面150bが側壁1
42に当接して、吸入口110と空隙148,連通孔1
32及び中心孔130との連通を遮断する。これによ
り、連通孔132,中心孔130,ボール弁体162,
空隙148及び摺動リング146の第1端面150a側
の大径孔108内の空間152から形成される室160
が密閉されることになる。この状態からさらにピストン
部材126及び摺動リング146が移動すると、空間1
52の容積が縮小して上記の室160の容積も縮小され
るため、この室160内の流体は加圧状態となり、中心
孔130からボール弁体162方向へ流体を吐出可能で
ある。なお、このとき同時に、空間152の容積が縮小
した分だけ、吸入口110側の大径孔108の容積が拡
大することになる。他方、ピストン部材126と共に摺
動リング146がポンプ室170側に移動する際には、
まず摺動リング146の第2端面150bと側壁142
とが離れ、その後第1端面150aが側壁140に当接
する。これにより、吸入口110と上記の室160とが
連通し、吸入口110より室160内へ流体を流入可能
な状態となる。すなわち、摺動リング146は、溝部1
36の側壁140と当接する第1端面150a側におい
て、摺動リング146の一部を切取り、空隙148と大
径孔108内の空間152とを連通する連通部158が
形成されている。これにより、空間152が拡大すると
きに、吸入口110側の大径孔108の流体を空隙14
8を経て、空間152に導入することができる。また、
空間152に連なる連通路をピストン部材内部に独立し
て形成する必要がなくなり、ピストン部材126の加工
が簡単になるとともに、軸方向の長さを短縮することが
可能になる。さらに、ピストン部材126及び摺動リン
グ146が移動すると、摺動リング146の第1端面1
50a側の大径孔108内の空間152が拡大されるた
めに、室160の容積が拡大して減圧状態(負圧状態)
となり、吸入口110側の大径孔108の流体が室16
0内に流入する。
【0021】このように、摺動リング146は、ピスト
ン部材126とともに室160の容積を縮小,拡大する
ピストン、及び室160と吸入口110側との連通・遮
断を切り換える開閉弁として機能する。特に、摺動リン
グ146は、ピストン部材126の溝部136の両側壁
140,142に係合し、ピストン部材126の往復動
によって移動され、開閉を行うものである。このため、
通常スプリングによって付勢されるボール弁とは異な
り、弁の開口時に流体は抵抗を受けるこなく、この弁を
通過することができる。さらに、室160はピストン部
材126の往復動に伴い、摺動リング146によってそ
の容積が拡大、縮小されることにより、ポンプ室として
機能する。従って、開閉弁が開口した時にこのポンプ室
が拡大することにより、流体はより一層室160に流入
し易くなる。従って、流体の動粘度が高い場合であって
も、室160には充分な量の流体を流入させることが可
能になる。さらに、摺動リング146は、室160が閉
塞されているとき、吸入口110側の大径孔108の容
積を拡大する。これにより、吸入口110側において、
室160が閉塞されているときからポンプ100の吸入
口に向けて流体を引き寄せる力(負圧)が発生するの
で、流体の動粘度が高く、流入速度が低い場合でも流体
を室160内に導入することができる。
【0022】なお、摺動リング146は、溝部136の
側壁142と当接する部分に切り欠き部が形成され、そ
の切り欠き面を側壁142と当接する第2端面150b
としている。これは、ポンプ100の組付け時に摺動リ
ング146の損傷を防止するためである。詳しくは、後
に説明する。また、摺動リング146には、大径孔10
8の内周面に沿って、摺動リング146の内部に凹部1
59が設けられている。これにより、室160が密閉さ
れて流体圧が上昇した場合に、この凹部159に流体が
入り込み、摺動リング146の大径孔108への密着性
を高める。これにより、吸入口110に対する室160
のシール性を向上することができる。
【0023】シリンダ部材104から突出する側のピス
トン部材126の端部134は、偏心カム部材120に
当接している。この偏心カム部材120は、図示しない
電動モータ等によって回転駆動されるものであり、偏心
カム部材120の回転によってピストン部材126は往
復運動を行う。なお、図示しないが、偏心カム部材12
0の外周には、ベアリングが装着されており、ピストン
部材126の端部134との間での摩擦の発生を防止し
ている。また、図1に示す例では、偏心カム部材120
を中心として対向する位置に、同一構造を有するポンプ
機構を配置した例を示している。そして、対向位置に配
置されたポンプ機構のシリンダ部材126をリング部材
190によって相互に連結することにより、ポンプ室1
70内にスプリングを配することなくピストン部材12
6を往復動可能にしている。これにより、ポンプ100
の軸方向の長さを短縮することが可能である。
【0024】また、ピストン部材126のポンプ室17
0側の端部には、ピストン部材126をシリンダ部材1
04のシリンダ孔106内に挿入し易くするために、傾
斜部154が形成されている。この傾斜部154には、
スプリング支持部材156が固定されている。このスプ
リンブ支持部材156は、中心孔128内に挿入された
ボール弁体162を中心孔128と130とで形成され
た弁座164を閉塞する方向に付勢するスプリング16
6を支持するものである。このように、スプリング16
6をピストン部材126と連動するスプリング支持部材
156で支持させることにより、ピストン部材126の
往復動に係わらず、ボール弁体162を付勢する付勢力
を一定にすることが可能である。なお、このスプリング
支持部材156は、中心孔130からポンプ室170へ
の流体の流れを妨げないように、中心孔130の開口部
の近傍には孔157が設けられている。さらに、ピスト
ン部材126のシリンダ孔106への挿入を容易とする
ために、スプリング支持部材156は円錐状に形成され
ている。
【0025】このように、スプリング支持部材156を
円錐状とし、かつピストン部材126に傾斜部154を
設けたことにより、ポンプ100の組付けは、シリンダ
部材104の大径孔108内に摺動リング146を挿入
した後に、ピストン部材126をピストン孔106に挿
入するだけで良い。従って、ポンプの組付け性を大幅に
向上することが可能である。この組付けでは、スプリン
グ支持部材156及び傾斜部154により摺動リング1
46が押し広げら、かつ摺動リング146はピストン部
材126の挿入方向に押されることになる。しかし、摺
動リング146の第2端面150bに切り欠き部を設け
ているため、ピストン部材126を挿入したときに、ピ
ストン部材126とシリンダ部材104とで摺動リング
146を挟み込んで損傷させてしまうことを防止でき
る。
【0026】シリンダ部材104に穿設されている吐出
通路114の開口には、シリンダ部材104の周囲に溝
が掘られ、この吐出溝部180内にボール弁体171が
配置される。このボール弁体171及びボール弁体を付
勢するリング材174について、図2(a) 〜(d) を用い
て説明する。図2(a) に示すように、吐出通路114が
吐出溝部180に連なる部分に、ボール弁体171が密
着して当接可能な円錐面状の弁座172が形成されてい
る。リング材174は、図2(a) 〜(d) に示すように、
弾性力を有する線材をボール弁体171で折り返し、2
重の線材によって構成されている。このリング材174
は、ボール弁体側の折り返し部分を円弧状に形成し、こ
の円弧状部分174aでボール弁体171を保持させ
る。一方、リング材174の他端には、折曲部174b
が形成されている。上述の構成を有するリング材174
の組付けは、単に折曲部174bを吐出通路114と対
向する位置に形成された穴部176に挿入し、かつ円弧
状部分174aをボール弁体171に係合することで完
了する。リング材174はそれ自身の弾性力により、折
曲部174b側を支点として円弧状部分174aでボー
ル弁体171を付勢する。このようにリング材174の
一端を支点,他端を可動部とすることで、所定の吐出圧
を得るための弾性力の設定も容易に行いえる。なお、リ
ング材174は吐出溝部180に収納されるように、吐
出溝部180が形成されているので、リング材174が
両端部を支点として回転することはない。
【0027】ボール弁体171及びリング材174は上
述のように構成されているので、通常、ボール弁体17
1は弁座172に着座した状態にある。しかし、吐出通
路114側からボール弁体171を押圧する力がリング
材174の付勢力を凌ぐ場合には、ボール弁体171は
弁座172から離れる。従って、ピストン部材126が
ポンプ室170の容積を減少させる方向に移動した際に
は、ポンプ室170内の流体を加圧状態としてボール弁
体171をリフトさせ、ポンプ室170から吐出口18
1へと流体を吐出可能である。
【0028】なお、ケーシング102とポンプ100と
は、シリンダ部材104の偏心カム120側の端部に外
嵌されているOリング182、ポンプ室170側の端部
に外嵌されているOリング184及び中央付近に外嵌さ
れているOリング186において液密に密着させられて
いる。そして、Oリング182〜Oリング186間に対
応する部分のケーシング102とポンプ100との間に
形成される空間を吸入路とし、Oリング184〜Oリン
グ186間に対応する部分のケーシング102とポンプ
100との間に形成される空間を吐出路としている。ま
た、連通路103と吸入口110との間にはフィルタ1
88が配設されており、ポンプ100内への異物の進入
を防止している。
【0029】次に、このポンプ100の作動について説
明する (第1の行程)まず、ピストン部材126が上死点(ピ
ストン部材126がポンプ室170の容積を最も縮小す
る位置)に至った場合、ポンプ室170から吐出口18
1側への流体の吐出を終了した状態となっている。ま
た、摺動リング146は第1端面150aを溝136の
側壁140に当接しており、吸入口110と室160と
が連通している。この時、摺動リング146がピストン
部材126とともにポンプ室170方向に移動している
ので、室160の容積は最も拡大した状態であり、内部
には吸入口110から導入した流体が充填されている。
【0030】次に、偏心カム部材120の回転に応じ
て、ピストン部材126はリング部材190によって偏
心カム部材120方向に力を受け、上死点から下死点
(ピストン部材126がポンプ室170の容積を最も拡
大する位置)方向に移動する(以下、この方向の移動を
下降という)。このピストン126の下降に応じてポン
プ室170の容積が増加し、ポンプ室170は減圧状態
となる。
【0031】ピストン部材126が、溝部136と摺動
リング146との軸方向長さの差に相当する距離だけ上
死点から下降すると、溝部136の側壁142が摺動リ
ング146の第2端面150bに当接する。この状態で
は、側壁142と第2端面150bとの当接によって、
吸入口110と室160との連通が遮断され、室160
は密閉される。
【0032】さらに、ピストン部材126は、下死点に
至るまで下降を継続する。このピストン部材126の下
降に際して、摺動リング146は、溝部136の側壁1
42を介して押圧され、ピストン部材126と同方向に
移動する。この摺動リング146の移動に応じて、空間
152の容積が減少し室160は加圧状態となるので、
室160内の流体は、中心孔130から圧縮スプリング
166の付勢力に抗してボール弁体162をリフトさせ
る。また、空間152の容積が減少した分だけ、吸入口
110側の大径孔108の容積が増加するので負圧が発
生し、流体を吸入口110を介して引き寄せる。
【0033】従って、上記のようにポンプ室170が減
圧状態となり、かつ室160内の流体が加圧状態となる
ため、ボール弁体160は弁座164から離れて、流体
は室160からポンプ室170内に流入する。 (第2の行程)下死点に至ったピストン部材126は、
続いて上死点方向に移動する(以下、この方向の移動を
上昇という)。
【0034】ピストン部材126が、溝部136と摺動
リング146との軸方向長さの差に相当する距離だけ下
死点から上昇すると、溝部136の側壁140が摺動リ
ング146の第1端面150aに当接する。この状態で
は、吸入口110と室160が、側壁142と摺動リン
グ146の第2端面150bとの間隙を介して連通す
る。
【0035】さらに、ピストン部材126は、上死点に
至るまで上昇を継続する。このピストン部材126の上
昇に際して、摺動リング146は、溝136の側壁14
0を介して押圧され、ピストン126と同方向に移動す
る。この摺動リング146の移動に応じて空間152の
容積が増加し、室160内は負圧状態となる。なお、第
1の行程において、既に吸入口110側に負圧が発生し
ており、室160が拡大することにより、負圧の発生場
所が室160の外部から内部に移動しただけで、負圧の
大きさ自体は変化していない。かかる状態においては、
吸入口110と室160とは連通しているので、空間1
52の容積増加分に応じた流体が、吸入口110から室
160へと流入することになる。
【0036】また、ピストン部材126が下降から上昇
に転ずることによって、ポンプ室170の容積の増加が
終了し、逆に減少を開始する。この時、ボール弁体16
2をリフトする力は消滅し、ボール弁体162は弁座1
64に着座する。従って、中心孔130側とポンプ室1
70との連通は遮断され、ポンプ室170内は、その容
積の減少に応じて加圧状態となる。このため、圧力が上
昇したポンプ室170内の流体は、リング材174の付
勢力に抗してボール弁体171をリフトさせ、ポンプ室
170外に流出し吐出口181から吐出される。
【0037】さらにポンプ100は、第1および第2の
行程を順次繰り返して、吸入口110から流体を吸入
し、吐出口181から流体を吐出する。上記のように、
ポンプ100は第2の行程における空間152の容積増
加に応じて流体を吸入することになる。つまり、ポンプ
100は、最大、空間152の容積増加分に相当する容
積の流体を吸入可能である。したがって、この空間15
2の容積増加分がポンプ100内へ流体を吸入可能な容
積(以下、吸入可能容積という)QAとなる。
【0038】但し、前述したように、第1の行程におい
て、空間152の容積が減少すると、その減少した容積
の分だけ、吸入口110側の大径孔108の容積が増加
する。従って、第1の行程から、流体をポンプの吸入口
110側の大径孔108に引き寄せる力(負圧)が発生
する。従って、図3(a)に示すように、ポンプ100
の吸入可能容積QAは、第1の行程において溝部136
の側壁142が摺動リング146の第2端面150bに
当接する時点(t1 )から、下死点に達する時点
(t2 )まで徐々に増加し、ピストン部材126の下死
点(t2 )において最大値Q0となる。
【0039】ピストン部材126が下死点を過ぎて第2
の行程となると、摺動リング146のポンプ室170側
への移動に応じて吸入口110側の大径孔108の容積
は減少するが、その減少分は室160内の空間152の
容積の増加分となる。上述のように、この第2の行程で
は、ボール弁体162は弁座164に着座しているの
で、室160は吸入口110とのみ連通している。従っ
て、吸入口110から室160に到る空間では、摺動リ
ング146を挟んで、吸入口110側の大径孔108の
容積が減少し空間152の容積が増加するが、この空間
全体では容積の増減はみられない。すなわち、ピストン
126の下死点において最大値Q0となったポンプ10
0の吸入可能容積QAは、吸入口110から室160に
到る空間において保持されることになる(t2 〜t3
4 〜t5 )。
【0040】このように、ポンプ100においては、第
1の行程で徐々に増加してピストン126が下死点に至
った時点(t2 )で最大値Q0となった吸入可能容積QA
は、第2の行程を通じて次サイクルで吸入口110と室
160との連通が遮断される時点(t5 、)まで保持さ
れる。このため、流体の動粘度が高く、流入速度が低い
場合でもポンプ100の容積効率は低下しにくい。
【0041】図3(a) に、ポンプ100への流体の流入
量QBの経時変化を例示する。流体の流入量QB[c
3 ]がQ0 /(t5 −t1 )=Q0 /(t4 −t0
[cm3 /秒]の流入速度でしか流入してこない場合で
も、1サイクル当りの最終流入量QC は最大値Q0まで
達することができ、ポンプ100の容積効率は低下しな
い。これに対し従来技術では、図3(b)に示すよう
に、流体が同じ流入速度(Q0/(t4 −t0 )[cm
3 /秒])で流入しても吸入可能容積QAが減少してし
まうため、最終流入量QCは最大値Q0の約69%にしか
達することができず、ポンプの容積効率が低下してしま
う。
【0042】このように、本実施例においては第1の行
程から第2の行程にわたって流体の吸入が継続されるの
で、流体の動粘度が高い場合であっても、ポンプ100
への流体の吸入効率は従来技術に比べて低下しにくい。
したがって、流体の動粘度が高くてもポンプ100の容
積効率が低下しにくい。また、本実施例のポンプ100
は、例えばアンチスキッド装置(ABS)やトラクショ
ン装置(TRC)に用いることができるものである。こ
こで、ABSやTRCにおいては、ポンプの吐出圧とし
て150〜200気圧程度の圧力が要求される。かかる
圧力は、ポンプ室170において形成されるが、このポ
ンプ室170の吸入,吐出口には、ボール弁体162,
171が設けられているため、高圧にも充分に耐えうる
ものである。一方、室160は、ポンプ室として機能す
るものであるが、この室160の圧力は、ボール弁体1
62を開弁させる程度の圧力(1〜2気圧程度)しか発
生しないため、その室160を摺動リング146で充分
に密閉することができ、かつ耐久性も確保されている。 (実施例2)図4に示すように、第2実施例のポンプ2
00は、摺動リング246をシリンダ部材204の外周
面を摺動するように設けた構成が第1実施例と異なる。
【0043】以下、この異なる構成のみについて説明す
る。図4において、ピストン部材226の中央付近には
連結棒231が圧入され、ピストン部材226とともに
往復運動を行う。この連結棒231は、シリンダ部材2
26の吸入口210を介してシリンダ部材204の外部
に突出している。連結棒231の両端はリング状の摺動
部材235に嵌挿され、ピストン部材226の往復運動
は連結棒231を介して摺動部材235に伝達される。
この摺動部材235は、シリンダ部材204の周囲のケ
ーシング202上を摺動するものであり、その摺動面に
ゴムリング237が配設されている。このゴムリング2
37は、ケーシング202の連通路203と室260と
のシール性を確保するためのものである。
【0044】摺動部材235のシリンダ部材204側の
面には、溝部236が形成されている。この溝部236
の両側壁240,242に両端面が当接するように摺動
リング246がシリンダ部材204の外周面に外嵌され
ている。この摺動リング246の幅は、摺動部材235
の溝部236よりも短く形成されている。従って、摺動
部材235がピストン部材226と同様の往復運動を行
うことにより、この摺動部材235の溝部236と摺動
リング246とで開閉弁としての機能が発揮される。な
お、摺動リング246が溝部236の側壁240と当接
したときに、連通路203と室260との連通を確保す
るために、側壁240側において、複数個所に切り欠き
233が形成されている。
【0045】上述のように構成された第2実施例の作動
及び効果は、基本的には第1実施例と同様である。但
し、上述の第1実施例では、摺動リング146が室16
0に対する開閉弁とピストンの機能を兼用していたのに
対し、第2実施例では、ピストンの機能が摺動リング2
46,摺動部材235,及びゴムリング237とに振り
分けられている。 (実施例3)図5に示すように、第3実施例のポンプ3
00は、摺動リング346をピストン部材326の移動
方向と直交する方向に摺動するようにした構成が第1実
施例と異なる。
【0046】以下、この異なる構成のみについて説明す
る。図5に示すように、ピストン部材326を中心とし
て、対向する位置に同様の構成を有する2つの摺動部材
335a,335bがシリンダの吸入口310に配置さ
れている。そして、この摺動部材335a,335bが
配置される位置に対向する部分において、ピストン部材
326には断面が3角形状の窪み327が形成されてい
る。この窪み327に対応して、摺動部材335a,3
35bのピストン部材326側の面は、錐形状に形成さ
れ、その先端部分は球面状に形成されている。
【0047】従って、ピストン部材326が往復運動を
行うことにより、摺動部材335a,335bの先端部
分の球面部337が、窪み327の傾斜面を摺動する。
これにより、摺動部材335a,335bはピストン部
材326の移動方向と直交する方向にシリンダ部材30
4の吸入口310内を摺動することになる。なお、図5
は、ピストン部材326の下死点における状態を示して
おり、球面部337は窪み327の偏心カム部材120
側の傾斜面のみを摺動する。これは、ポンプ室370が
縮小した時に室360が拡大し、ポンプ室370が拡大
したときに、室360が縮小するという関係を満足され
るためである。
【0048】この2つの摺動部材335a,335bは
相互に板ばね351によって連結されている。従って、
両摺動部材335a,335bは、常時、ピストン部材
326に押しつけられる方向に付勢されている。これに
より、ピストン部材326が上死点から下死点に向かう
際に、摺動部材335a,335bの球面部337が窪
み372の傾斜面に沿って、窪み372の頂点方向に摺
動することができる。従って、両摺動部材335a,3
35bは、互いに最も離れた位置から最も接近した位置
に移動する。
【0049】これら2つの摺動部材335a,335b
の内部には、吸入口310を摺動する面に摺動リング3
46が設けられている。この摺動リング346は、摺動
部材335aの内部にて摺動部材335aに対して相対
移動可能であり、かつ両側壁340及び342に当接し
て、摺動部材335aとともに摺動する。摺動リング3
46が側壁342と当接したときには、連通路303と
ポンプ室として機能する室360との連通が遮断され
る。一方、摺動リング346が側壁340と当接したと
きには、側壁342側で複数個所形成された連通孔34
3及び側壁340側で複数個所形成された連通孔341
を介して、連通路303と室360とが連通する。
【0050】なお、本実施例においては、ポンプ300
の組付け時に、板バネ351の弾性力に抗して、ピスト
ン部材326をピストン孔306に挿入する必要があ
る。このため、スプリング支持部材356は、その損傷
を防止するため、全体を中心孔330内に収納してい
る。上述のように構成された第1実施例の作動及び効果
も、基本的には第1実施例と同様である。但し、上述の
第2実施例と同様に、室160に対するピストンとして
の機能が、摺動リング346と摺動部材335a,bと
に振り分けられている。
【0051】以上、第1〜第3実施例に従って本発明の
ポンプを説明したが、本発明はこれらの実施例に限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でさ
まざまに実施できる。例えば、第1実施例では、半弧状
のリング材174によってボール弁体170を付勢する
ように構成した。しかし、図6に示すように、リング材
474の長さを短縮し、折曲部474bをシリンダ部材
に圧入するようにしても良い。すなわち、リング材47
4の支点側をシリンダ部材の外周で固定するようにすれ
ば、コイルバネを用いる場合に比較してシリンダ部材の
径方向の体格を小型化することができる。
【0052】また、図7(a) 〜(d) に示すように、リン
グ材の材質として線材を2重にしたものではなく、板バ
ネによりリング材574を構成することも可能である。
この場合には、ボール弁体170と係合する部分を円状
にくり抜き、そのくり抜いた部分でボール弁体170を
保持する。なお、図7(a) 〜(d) に示すものは、構造的
には図2(a) 〜(d) に示すものと同様である。
【0053】さらに、図8(a) ,(b) に示すように、リ
ング材の材質を板バネにした場合でも、そのリング材6
74の長さを短縮し、図6の場合と同様に構成すること
も可能である。また、図9に示すように、ボール弁体1
71に対してコイルバネ774で付勢することも可能で
ある。すなわち、コイルバネ774を支持する支持部材
776を吐出溝部180に固定することにより、実質的
にコイルバネ774の支点をシリンダ部材側で固定する
構造とすることが可能である。
【0054】さらに、図10に示すように、構造的には
若干複雑となるが、剛体である半弧状の板874をコイ
ルバネ876で支持しながらシリンダ部材に固定するよ
うに構成することも可能である。このように構成する
と、ボール弁体170側にコイルバネを配置する場合に
比較し、コイルバネ876の設置スペースを取ることが
可能である。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のポンプ
は、流体の動粘度が高い場合であってもポンプの容積効
率の低下を極力抑えることができるとともに、ポンプ自
体の体格を小型にすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のポンプの断面図である。
【図2】第1実施例のポンプの吐出側のボール弁の構造
を説明する断面図(a)及び外観図(b),(c),
(d)である。
【図3】第1 実施例および従来技術のポンプの吸入可
能容積の変化を比較して示すグラフであり、図4(a)
は実施例のポンプの吸入可能容積の変化を示すグラフ、
図4(b)は従来技術のポンプの吸入可能容積の変化を
示すグラフである。
【図4】第2実施例のポンプの断面図である。
【図5】第3実施例のポンプの断面図である。
【図6】第1実施例における吐出側のボール弁の他の例
を示す断面図である。
【図7】第1実施例における吐出側のボール弁のその他
の例を示す断面図(a)及び外観図(b),(c),
(d)である。
【図8】第1実施例における吐出側のボール弁のその他
の例を示す断面図である。
【図9】第1実施例における吐出側のボール弁のその他
の例を示す断面図である。
【図10】第1実施例における吐出側のボール弁のその
他の例を示す断面図である。
【図11】従来技術のピストンポンプの断面図である。
【符号の説明】
100 ポンプ 104 第1シリンダ部材 110 吸入口 126 ピストン部材 128、130 中心孔 136 溝部(開閉弁) 146 摺動リング(開閉弁) 160 室(第1のポンプ室) 170 ポンプ室(第1のポンプ室) 180 吐出口
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04B 15/02 F04B 53/10

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1及び第2のポンプ機構を備えたポン
    プであって、 内部に第1及び第2のポンプ室と、この第1のポンプ室
    に連通する吸入孔及び第2のポンプ室に連通する吐出孔
    が形成されたハウジングと、 前記第1のポンプ室の吐出側と第2のポンプ室の吸入側
    とを連通する連通路に設けられ、前記第2のポンプ室が
    縮小する時に当該連通路を閉塞し、拡大する時に当該連
    通路を開口する第1の開閉弁と、 前記ハウジングの内部に配置されて往復運動を行い、当
    該往復運動に基づき前記第1のポンプ室が縮小するとき
    には前記第2のポンプ室を拡大させ、前記第1のポンプ
    室が拡大するときには前記第2のポンプ室を縮小させる
    ピストンと、 前記第1のポンプ室に連通する吸入孔の近傍に設けら
    れ、前記第1のポンプ室が拡大するときに開弁して第1
    のポンプ室内に流体を流入させ、縮小するときに閉弁し
    て第1のポンプ室内からの流体の流出を防止する第2の
    開閉弁と、 前記第2のポンプ室に連通する吐出孔の近傍に設けら
    れ、前記第2のポンプ室が縮小するときに開弁して昇圧
    された流体を前記吐出孔から吐出させ、拡大するときに
    閉弁する第3の開閉弁とを設け、前記第1のポンプ室と第2のポンプ室とは前記ピストン
    の往復運動の軸方向に、前記第1の開閉弁を介して直列
    に設けた ことを特徴とするポンプ。
  2. 【請求項2】 吸入孔および吐出孔が形成されるハウジ
    ングの内部に、ピストン、第1及び第2のポンプ室、第
    1ないし第3の開閉弁を有するポンプであって、 前記吸入孔側と前記吐出孔側を開閉する第1の開閉弁
    と、 前記第1の開閉弁と前記吸入孔との間に設けられる第1
    のポンプ室と、 前記第1の開閉弁と前記吐出孔との間に設けられる第2
    のポンプ室と、 前記第1のポンプ室内の圧力に応じて前記第1のポンプ
    室と前記吸入孔との間を開閉する第2の開閉弁と、 前記第2のポンプ室内の圧力に応じて前記第2のポンプ
    室と前記吐出孔との間を開閉する第3の開閉弁と、 を備えるとともに、 前記ピストンの往復運動に伴って、前記第1のポンプ室
    が縮小する際に前記第2のポンプ室は拡大し、また前記
    第1のポンプ室が拡大する時には前記第2のポンプ室は
    縮小するものであって、 前記第1のポンプ室と前記第2のポンプ室とは、前記ピ
    ストンの移動方向に、前記第1の開閉弁を介して直列に
    設けたことを特徴とするポンプ。
  3. 【請求項3】 前記第3の開閉弁は、前記ピストンの運
    動方向と直交する方向に開閉するように設けられること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載のポンプ。
  4. 【請求項4】 前記第3の開閉弁及び前記第1の開閉弁
    を前記第2のポンプ室を閉塞する方向に付勢する第1及
    び第2の付勢手段を有し、第1の開閉弁には延期第1の
    ポンプ室及び第2のポンプ室の流体圧が作用し、前記第
    3の開閉弁には前記第2のポンプ室の流体圧が作用する
    ことにより、前記第1および第2の付勢手段に抗して前
    記第1の開閉弁及び前記第3の開閉弁が下位弁する音を
    特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載のポ
    ンプ。
  5. 【請求項5】 前記第3の開閉弁を付勢する前記第1の
    付勢手段は、前記第2のポンプ室の外壁に係止される係
    止部と、この係止部を支点として前記第3の開閉弁に付
    勢力を与えるべく作用する可動部とを有することを特徴
    とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載のポン
    プ。
  6. 【請求項6】 前記第3の開閉弁を付勢する前記第1の
    付勢手段は、前記第2のポンプ室の外壁の周囲に沿って
    配設されたリング状の部材を有し、一端が前記第3の開
    閉弁に作用し、他端が前記第2のポンプ室の外壁に係止
    されることを特徴とする請求項5に記載のポンプ。
  7. 【請求項7】 前記第1のポンプ室の吐出側と第2のポ
    ンプ室の吸入側とを連通する連通路は前記ピストンの内
    部に形成され、かつ前記第1の開閉弁は当該連通路を閉
    塞すべく前記ピストンに保持されることを特徴とする請
    求項1ないし請求項3の何れかに記載のポンプ。
  8. 【請求項8】 前記ピストンの内部に形成された連通路
    が前記第2のポンプ室に開口する側において、その開口
    端よりもピストンの内部側における連通路に前記第1の
    開閉弁を配置し、前記ピストンの開口部の一部を覆うよ
    うに当該ピス トンに支持部材を固定し、この支持部材に
    よって前記第1の開閉弁を付勢する付勢手段を支持する
    ように構成したことを特徴とする請求項7に記載のポン
    プ。
  9. 【請求項9】 前記第2の開閉弁は、前記ハウジングを
    摺動するものであって、前記ピストンの一部に係合する
    ことにより前記ピストンの往復運動に従って摺動し、こ
    の摺動運動によって前記第1のポンプ室を開閉すること
    を特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載の
    ポンプ。
  10. 【請求項10】 前記第2の開閉弁は、前記ピストンが
    一方向に移動したとき当該ピストンの第1の係合部と当
    接して前記ハウジングを所定の方向に摺動し、前記ピス
    トンが他方向に移動したとき当該ピストンの第2の係合
    部と当接して前記所定の方向と逆方向に摺動し、かつ一
    方の係合部と当接しているときには他方の係合部との間
    に所定の間隙を生ずるように設けられており、前記第1
    の係合部と当接したとき前記吸入孔と前記第1のポンプ
    室との連通を遮断し、前記第1の係合部と間隙を生じた
    ときこの間隙を介して前記吸入孔と前記第1のポンプ室
    とを連通することを特徴とする請求項9に記載のポン
    プ。
  11. 【請求項11】 前記第1の係合部及び第2の係合部
    は、前記ピストンの周囲に設けられた溝部の両側壁によ
    って構成され、前記第2の開閉弁は、前記ピストンの溝
    部の周囲に配設されるものであり、かつ前記ピストンの
    第1の係合部と当接する部分に切り欠き部を形成したこ
    とを特徴とする請求項10に記載のポンプ。
  12. 【請求項12】 前記ピストンは、前記ピストンの一部
    に係合して、当該ピストンの往復運動によって第2の往
    復運動を行う第2のピストンを有しており、当該第2の
    ピストンが、前記第2の往復運動により、前記第2の開
    閉弁が閉弁しているときに前記第1のポンプ室の容積を
    縮小させ、前記第2の開閉弁が開弁しているときに前記
    第1のポンプ室の容積を拡大させることを特徴とする請
    求項1ないし請求項3の何れかに記載のポンプ。
  13. 【請求項13】 前記第2の開閉弁は、前記ハウジング
    を摺動するものであって、前記ピストンの一部に係合す
    ることにより前記ピストンの往復運動に従って摺動し、
    この摺動運動によって前記第1のポンプ室を開閉するも
    のであって、 当該第2の開閉弁が、前記第1のポンプ室と前記吸入孔
    との連通を遮断した後 に前記摺動運動を行うことによ
    り、前記第2のピストンとして前記第1のポンプ室の容
    積を縮小することを特徴とする請求項12に記載のポン
    プ。
  14. 【請求項14】 第1及び第2のポンプ機構を備えたポ
    ンプであって、 内部に第1及び第2のポンプ室と、この第1のポンプ室
    に連通する吸入孔及び第2のポンプ室に連通する吐出孔
    が形成されたハウジングと、 前記第1のポンプ室の吐出側と第2のポンプ室の吸入側
    とを連通する連通路に設けられ、前記第2のポンプ室が
    縮小する時に当該連通路を閉塞し、拡大する時に当該連
    通路を開口する第1の開閉弁と、 前記ハウジングの内部に配置されて往復運動を行い、当
    該往復運動に基づき前記第1のポンプ室が縮小するとき
    には前記第2のポンプ室を拡大させ、前記第1のポンプ
    室が拡大するときには前記第2のポンプ室を縮小させる
    ピストンと、 前記第1のポンプ室に連通する吸入孔の近傍に設けら
    れ、前記ピストンの一部に係合することにより前記ピス
    トンの往復運動によって駆動され、前記第1のポンプ室
    が拡大するときに開弁して第1のポンプ室内に流体を流
    入させ、縮小するときに閉弁して第1のポンプ室内から
    の流体の流出を防止する第2の開閉弁と、 前記第2のポンプ室に連通する吐出孔の近傍に設けら
    れ、前記第2のポンプ室が縮小するときに開弁して昇圧
    された流体を前記吐出孔から吐出させ、拡大するときに
    閉弁する第3の開閉弁とを設け、 前記第3の開閉弁は、前記ピストンの運動方向と直交す
    る方向に開閉するように設けられることを特徴とするポ
    ンプ。
  15. 【請求項15】 第1及び第2のポンプ機構を備えたポ
    ンプであって、 内部に第1及び第2のポンプ室と、この第1のポンプ室
    に連通する吸入孔及び第2のポンプ室に連通する吐出孔
    が形成されたハウジングと、 前記第1のポンプ室の吐出側と第2のポンプ室の吸入側
    とを連通する連通路に設けられ、前記第2のポンプ室が
    縮小する時に当該連通路を閉塞し、拡大する時に当該連
    通路を開口する第1の開閉弁と、 前記第1のポンプ室が内部に形成されるとともに、前記
    ハウジングの内部に配置されて第1の往復運動を行い、
    前記第2のポンプ室を拡大,縮小させる第1のピストン
    と、 前記第1のピストンに係合し、前記第1のピストンの第
    1の往復運動に対応して第2の往復運動を行うととも
    に、当該第2の往復運動によって前記第1のポンプ室の
    容積を拡大,縮小させ、かつ前記第2のポンプ室の容積
    が拡大するときには前記第1のポンプ室の容積を縮小さ
    せ、前記第2のポンプ室が縮小するときには前記第1の
    ポンプ室を拡大させる第2のピストンと、 前記第1のポンプ室に連通する吸入孔の近傍に設けら
    れ、前記第1のポンプ室が拡大するときに開弁して第1
    のポンプ室内に流体を流入させ、縮小するときに閉弁し
    て第1のポンプ室内からの流体の流出を防止する第2の
    開閉弁と、 前記第2のポンプ室に連通する吐出孔の近傍に設けら
    れ、前記第2のポンプ室が縮小するときに開弁して昇圧
    された流体を前記吐出孔から吐出させ、拡大するときに
    閉弁する第3の開閉弁とを設け、 前記第3の開閉弁は、前記ピストンの運動方向と直交す
    る方向に開閉するように設けられることを特徴とするポ
    ンプ。
  16. 【請求項16】 第1及び第2のポンプ機構を備えたポ
    ンプであって、 内部に第1及び第2のポンプ室と、この第1のポンプ室
    に連通する吸入孔及び第2のポンプ室に連通する吐出孔
    が形成されたハウジングと、 前記第1のポンプ室の吐出側と第2のポンプ室の吸入側
    とを連通する連通路に設けられ、前記第2のポンプ室が
    縮小する時に当該連通路を閉塞し、拡大する時に当該連
    通路を開口する第1の開閉弁と、 前記第1のポンプ室が内部に形成されるとともに、前記
    ハウジングの内部に配置されて第1の往復運動を行い、
    前記第2のポンプ室を拡大,縮小させる第1のピストン
    と、 前記第1のピストンに係合し、前記第1のピストンの第
    1の往復運動に対応して前記吸入孔と前記第1のポンプ
    室との連通孔において第2の往復運動を行い、当該第2
    の往復運動によって前記第1のポンプ室の容積を拡大す
    るときには前記吸入孔側の容積を縮小し、前記第1のポ
    ンプ室の容積を縮小するときには前記吸入孔側の容積を
    拡大し、かつ前記第2のポンプ室の容積が拡大するとき
    には前記第1のポンプ室の容積を縮小させ、前記第2の
    ポンプ室が縮小するときには前記第1のポンプ室を拡大
    させる第2のピストンと、 前記第1のポンプ室に連通する吸入孔の近傍に設けら
    れ、前記第1のポンプ室が拡大するときに開弁して第1
    のポンプ室内に流体を流入させ、縮小するときに閉弁し
    て第1のポンプ室内からの流体の流出を防止する第2の
    開閉弁と、 前記第2のポンプ室に連通する吐出孔の近傍に設けら
    れ、前記第2のポンプ室が縮小するときに開弁して昇圧
    された流体を前記吐出孔から吐出させ、拡大するときに
    閉弁する第3の開閉弁とを設け、 前記第3の開閉弁は、前記ピストンの運動方向と直交す
    る方向に開閉するように設けられることを特徴とするポ
    ンプ。
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