JP2924443B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
- Publication number
- JP2924443B2 JP2924443B2 JP10948092A JP10948092A JP2924443B2 JP 2924443 B2 JP2924443 B2 JP 2924443B2 JP 10948092 A JP10948092 A JP 10948092A JP 10948092 A JP10948092 A JP 10948092A JP 2924443 B2 JP2924443 B2 JP 2924443B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- melting point
- fatty acid
- magnetic
- lubricant
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Paints Or Removers (AREA)
- Magnetic Record Carriers (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気テープや磁気ディ
スク等の塗布型磁気記録媒体、特にフロッピーディスク
に関するものである。
スク等の塗布型磁気記録媒体、特にフロッピーディスク
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気テープやフロッピーディスク等の塗
布型磁気記録媒体は、大容量化、高密度化される傾向に
ある。記録密度を向上するためには、磁性層中に含まれ
る強磁性粉末を高Hc化、高充填化を図るとともに磁性
層の厚さを小さくすることが行われている。また、磁気
記録媒体の耐久性を向上させるために、非磁性支持体と
磁性層の間に下塗り層を設ける場合がある。
布型磁気記録媒体は、大容量化、高密度化される傾向に
ある。記録密度を向上するためには、磁性層中に含まれ
る強磁性粉末を高Hc化、高充填化を図るとともに磁性
層の厚さを小さくすることが行われている。また、磁気
記録媒体の耐久性を向上させるために、非磁性支持体と
磁性層の間に下塗り層を設ける場合がある。
【0003】メタル磁性粉は、酸化鉄系磁性粉に比べて
高出力なので、高密度記録用磁気記録媒体に良く用いら
れるが、特開昭62-264429号公報によるとメタル磁性粉
は酸化鉄より結合剤等の吸着性が低いので耐久性が不利
になる。
高出力なので、高密度記録用磁気記録媒体に良く用いら
れるが、特開昭62-264429号公報によるとメタル磁性粉
は酸化鉄より結合剤等の吸着性が低いので耐久性が不利
になる。
【0004】特に0℃近傍の低温での耐久性に劣るの
で、低融点の脂肪酸エステルを用いて低温耐久性の向上
が図られている。
で、低融点の脂肪酸エステルを用いて低温耐久性の向上
が図られている。
【0005】一方、メタル磁性粉を用いた磁気記録媒体
は、表面平滑性が向上しているので、磁気ヘッドやクリ
ーニングライナーとのランニングトルクが高くなる傾向
にある。安定した走行性を得るためには、脂肪酸エステ
ルより磁性粉に吸着し易い脂肪酸を添加することにより
トルクの低減を図っている。
は、表面平滑性が向上しているので、磁気ヘッドやクリ
ーニングライナーとのランニングトルクが高くなる傾向
にある。安定した走行性を得るためには、脂肪酸エステ
ルより磁性粉に吸着し易い脂肪酸を添加することにより
トルクの低減を図っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】低融点の脂肪酸エステ
ルは、耐久性の向上に大きな効果が見られるが、メディ
アのランニングトルクを上げる性質がある。
ルは、耐久性の向上に大きな効果が見られるが、メディ
アのランニングトルクを上げる性質がある。
【0007】脂肪酸は、ランニングトルクを下げる働き
を持つが、低温耐久性を低下させてしまう欠点がある。
を持つが、低温耐久性を低下させてしまう欠点がある。
【0008】脂肪酸エステルと脂肪酸の欠点を補うため
に、特開昭61-42733号公報、特開平1-89019号公報、特
開平1-113918号公報等では潤滑剤として脂肪酸エステル
と脂肪酸の組合せを提案している。これらの提案では、
潤滑剤中に占める脂肪酸の割合が17重量%以上であ
り、0℃近傍の低温環境では十分な耐久性が得られな
い。
に、特開昭61-42733号公報、特開平1-89019号公報、特
開平1-113918号公報等では潤滑剤として脂肪酸エステル
と脂肪酸の組合せを提案している。これらの提案では、
潤滑剤中に占める脂肪酸の割合が17重量%以上であ
り、0℃近傍の低温環境では十分な耐久性が得られな
い。
【0009】
【課題を解決するための手段】磁性層の強磁性粉末がメ
タル磁性粉から成る二層媒体の塗膜に含まれる潤滑剤
を、脂肪酸と脂肪酸エステルで構成し、その構成が重量
比で5:95〜15:85であり、潤滑剤量を全固形分
の3〜10重量%添加する。さらに、脂肪酸エステル
は、融点0℃以下の脂肪酸エステルと、分子内にエーテ
ル結合を持ち融点25℃以上の脂肪酸エステルを複数で
構成する。
タル磁性粉から成る二層媒体の塗膜に含まれる潤滑剤
を、脂肪酸と脂肪酸エステルで構成し、その構成が重量
比で5:95〜15:85であり、潤滑剤量を全固形分
の3〜10重量%添加する。さらに、脂肪酸エステル
は、融点0℃以下の脂肪酸エステルと、分子内にエーテ
ル結合を持ち融点25℃以上の脂肪酸エステルを複数で
構成する。
【0010】
【作用】潤滑剤を構成する脂肪酸と脂肪酸エステルを重
量比で5:95〜15:85にし、0℃以下の融点を持
つ脂肪酸エステルを含むことによって、磁気記録媒体の
0℃近傍の低温耐久性が向上できる。脂肪酸エステルが
95重量%を越えると、ランニングトルクの上昇が起き
る。ランニングトルク安定のためには、脂肪酸は潤滑剤
の5重量%以上必要であるが、低温耐久性を良くするた
めにその添加量は、15重量%以下でなければならな
い。また、ランニングトルクの安定性を補助する目的
で、分子内にエーテル結合を持ち融点が25℃以上の脂
肪酸エステルを加えると効果的である。
量比で5:95〜15:85にし、0℃以下の融点を持
つ脂肪酸エステルを含むことによって、磁気記録媒体の
0℃近傍の低温耐久性が向上できる。脂肪酸エステルが
95重量%を越えると、ランニングトルクの上昇が起き
る。ランニングトルク安定のためには、脂肪酸は潤滑剤
の5重量%以上必要であるが、低温耐久性を良くするた
めにその添加量は、15重量%以下でなければならな
い。また、ランニングトルクの安定性を補助する目的
で、分子内にエーテル結合を持ち融点が25℃以上の脂
肪酸エステルを加えると効果的である。
【0011】脂肪酸と脂肪酸エステルを合わせた潤滑剤
の量は、全固形分の3重量%以上なければ十分な耐久
性、トルク安定性が得られない。また、潤滑剤の量が全
固形分の10重量%以内であれば、非磁性支持体との接
着性の低下や磁気ヘッドとの吸着が起きることはない。
の量は、全固形分の3重量%以上なければ十分な耐久
性、トルク安定性が得られない。また、潤滑剤の量が全
固形分の10重量%以内であれば、非磁性支持体との接
着性の低下や磁気ヘッドとの吸着が起きることはない。
【0012】以上の構成により本発明は、メタル磁性粉
を用いた磁気記録媒体において、従来困難であった、低
温耐久性とランニングトルクの安定化が可能となり、信
頼性の高い高密度磁気記録媒体が実現できる。
を用いた磁気記録媒体において、従来困難であった、低
温耐久性とランニングトルクの安定化が可能となり、信
頼性の高い高密度磁気記録媒体が実現できる。
【0013】
【実施例】以下、具体例について詳細に述べる。(図
1)は本発明の磁気記録媒体の断面図を示す。フロッピ
ーディスクの場合、非磁性支持体1は、セルロースジア
セテート,セルローストリアセテート,ポリ塩化ビニ
ル,ポリエチレンテレフタレート,ポリエチレンナフチ
レート,ポリカーボネート,ポリアミド、ポリイミド製
のフィルムが用いられる。下塗り層2は無機粉末、カー
ボンブラック、潤滑剤および結合剤から構成される。磁
性層3はメタル磁性粉、アルミナ、カーボンブラック、
潤滑剤および結合剤から構成される。無機粉末は、Fe
OOH,アルミナ,酸化クロム,α-酸化鉄,酸化チタ
ン,シリカ等の微粉末が用いられる。
1)は本発明の磁気記録媒体の断面図を示す。フロッピ
ーディスクの場合、非磁性支持体1は、セルロースジア
セテート,セルローストリアセテート,ポリ塩化ビニ
ル,ポリエチレンテレフタレート,ポリエチレンナフチ
レート,ポリカーボネート,ポリアミド、ポリイミド製
のフィルムが用いられる。下塗り層2は無機粉末、カー
ボンブラック、潤滑剤および結合剤から構成される。磁
性層3はメタル磁性粉、アルミナ、カーボンブラック、
潤滑剤および結合剤から構成される。無機粉末は、Fe
OOH,アルミナ,酸化クロム,α-酸化鉄,酸化チタ
ン,シリカ等の微粉末が用いられる。
【0014】潤滑剤には、脂肪酸,脂肪酸エステル,リ
ン酸エステル,フッ素系炭化水素等が複数の組合せで用
いられる。結合剤には、塩化ビニル-酢酸ビニル-ビニル
アルコール共重合体,ニトロセルロース,ポリウレタン
樹脂,ポリエステル樹脂を適宜組み合わせた系を用い、
必要に応じて低分子量イソシアネート化合物を併用す
る。これらの材料を、メチルエチルケトン,メチルイソ
ブチルケトン,トルエン,キシレン,シクロヘキサノ
ン,アセトンを適宜組み合わせた混合溶剤とともに加圧
ニーダ,プラネタリミキサ,ボールミル,サンドミル,
ペブルミル等の分散機で塗料化し、磁性塗料を非磁性支
持体1の両面に塗布、乾燥して磁気記録媒体が形成され
る。
ン酸エステル,フッ素系炭化水素等が複数の組合せで用
いられる。結合剤には、塩化ビニル-酢酸ビニル-ビニル
アルコール共重合体,ニトロセルロース,ポリウレタン
樹脂,ポリエステル樹脂を適宜組み合わせた系を用い、
必要に応じて低分子量イソシアネート化合物を併用す
る。これらの材料を、メチルエチルケトン,メチルイソ
ブチルケトン,トルエン,キシレン,シクロヘキサノ
ン,アセトンを適宜組み合わせた混合溶剤とともに加圧
ニーダ,プラネタリミキサ,ボールミル,サンドミル,
ペブルミル等の分散機で塗料化し、磁性塗料を非磁性支
持体1の両面に塗布、乾燥して磁気記録媒体が形成され
る。
【0015】本発明では塗布層を二層にするために、下
塗り塗料と磁性塗料を二度塗布する。
塗り塗料と磁性塗料を二度塗布する。
【0016】(実施例1) (図1)に示す下塗り層2として、下記の組成の固形分
をMEK、トルエン、シクロヘキサノンから成る混合溶
剤で固形分濃度35重量%にした塗料をサンドミルで3
時間混合分散し、厚さ62μmの非磁性支持体1(ポリ
エチレンテレフタレートフィルム)上に乾燥後の膜厚
1.0μmで塗布した。
をMEK、トルエン、シクロヘキサノンから成る混合溶
剤で固形分濃度35重量%にした塗料をサンドミルで3
時間混合分散し、厚さ62μmの非磁性支持体1(ポリ
エチレンテレフタレートフィルム)上に乾燥後の膜厚
1.0μmで塗布した。
【0017】 α-酸化鉄(粒子径0.06μm) 57.0 重量% カーボンブラック 13.0 重量% MR−110(日本ゼオン社製) 10.0 重量% ポリウレタン樹脂 10.0 重量% オレイン酸(融点13℃) 0.6 重量% ステアリン酸nブチル(融点21℃) 1.8 重量% ステアリン酸ブトキシエチル(融点35℃) 1.8 重量% オレイン酸オレイル(融点−20℃) 1.8 重量% コロネートHX(日本ポリウレタン工業社製) 4.0 重量% さらに、(図1)に示す磁性層3として、下記の組成の
固形分をMEK、トルエン、シクロヘキサノンから成る
混合溶剤で固形分濃度35重量%にした塗料をサンドミ
ルで3時間混合分散し、上記下塗り層上に乾燥後の膜厚
0.3μmで塗布した。
固形分をMEK、トルエン、シクロヘキサノンから成る
混合溶剤で固形分濃度35重量%にした塗料をサンドミ
ルで3時間混合分散し、上記下塗り層上に乾燥後の膜厚
0.3μmで塗布した。
【0018】 メタル磁性粉(Hc:1700Oe、BET:40m2/g) 63.0 重量% カーボンブラック 2.0 重量% アルミナ 11.0 重量% MR−110(日本ゼオン社製) 7.5 重量% ポリウレタン樹脂 7.5 重量% オレイン酸(融点13℃) 0.6 重量% ステアリン酸nブチル(融点21℃) 1.8 重量% ステアリン酸ブトキシエチル(融点35℃) 1.8 重量% オレイン酸オレイル(融点−20℃) 1.8 重量% コロネートHX(日本ポリウレタン工業社製) 3.0 重量% このようにして得た磁気シートをスーパーカレンダ処理
して60℃で24時間熱処理後、3.5インチのディス
クに打ち抜いた。さらにディスクを10000番の研磨
テープで10秒間研磨を行い、これを試料とした。
して60℃で24時間熱処理後、3.5インチのディス
クに打ち抜いた。さらにディスクを10000番の研磨
テープで10秒間研磨を行い、これを試料とした。
【0019】(実施例2) (図1)に示す下塗り層2として、下記の組成の固形分
をMEK、トルエン、シクロヘキサノンから成る混合溶
剤で固形分濃度35重量%にした塗料をサンドミルで3
時間混合分散し、厚さ62μmの非磁性支持体1(ポリ
エチレンテレフタレートフィルム)上に乾燥後の膜厚
1.0μmで塗布した。
をMEK、トルエン、シクロヘキサノンから成る混合溶
剤で固形分濃度35重量%にした塗料をサンドミルで3
時間混合分散し、厚さ62μmの非磁性支持体1(ポリ
エチレンテレフタレートフィルム)上に乾燥後の膜厚
1.0μmで塗布した。
【0020】 α-酸化鉄(粒子径0.06μm) 58.8 重量% カーボンブラック 13.4 重量% MR−110(日本ゼオン社製) 10.3 重量% ポリウレタン樹脂 10.3 重量% オレイン酸(融点13℃) 0.3 重量% ステアリン酸nブチル(融点21℃) 0.9 重量% ステアリン酸ブトキシエチル(融点35℃) 0.9 重量% オレイン酸オレイル(融点−20℃) 0.9 重量% コロネートHX(日本ポリウレタン工業社製) 4.1 重量% さらに、(図1)に示す磁性層3として、下記の組成の
固形分をMEK、トルエン、シクロヘキサノンから成る
混合溶剤で固形分濃度35重量%にした塗料をサンドミ
ルで3時間混合分散し、上記下塗り層上に乾燥後の膜厚
0.3μmで塗布した。
固形分をMEK、トルエン、シクロヘキサノンから成る
混合溶剤で固形分濃度35重量%にした塗料をサンドミ
ルで3時間混合分散し、上記下塗り層上に乾燥後の膜厚
0.3μmで塗布した。
【0021】 メタル磁性粉(Hc:1700Oe、BET:40m2/g) 65.0 重量% カーボンブラック 2.1 重量% アルミナ 11.4 重量% MR−110(日本ゼオン社製) 7.7 重量% ポリウレタン樹脂 7.7 重量% オレイン酸(融点13℃) 0.3 重量% ステアリン酸nブチル(融点21℃) 0.9 重量% ステアリン酸ブトキシエチル(融点35℃) 0.9 重量% オレイン酸オレイル(融点−20℃) 0.9 重量% コロネートHX(日本ポリウレタン工業社製) 3.1 重量% このようにして得た磁気シートをスーパーカレンダ処理
して60℃で24時間熱処理後、3.5インチのディス
クに打ち抜いた。さらにディスクを10000番の研磨
テープで10秒間研磨を行い、これを試料とした。
して60℃で24時間熱処理後、3.5インチのディス
クに打ち抜いた。さらにディスクを10000番の研磨
テープで10秒間研磨を行い、これを試料とした。
【0022】(実施例3) (図1)に示す下塗り層2として、下記の組成の固形分
をMEK、トルエン、シクロヘキサノンから成る混合溶
剤で固形分濃度35重量%にした塗料をサンドミルで3
時間混合分散し、厚さ62μmの非磁性支持体1(ポリ
エチレンテレフタレートフィルム)上に乾燥後の膜厚
1.0μmで塗布した。
をMEK、トルエン、シクロヘキサノンから成る混合溶
剤で固形分濃度35重量%にした塗料をサンドミルで3
時間混合分散し、厚さ62μmの非磁性支持体1(ポリ
エチレンテレフタレートフィルム)上に乾燥後の膜厚
1.0μmで塗布した。
【0023】 α-酸化鉄(粒子径0.06μm) 54.6 重量% カーボンブラック 12.4 重量% MR−110(日本ゼオン社製) 9.6 重量% ポリウレタン樹脂 9.6 重量% オレイン酸(融点13℃) 1.0 重量% ステアリン酸nブチル(融点21℃) 3.0 重量% ステアリン酸ブトキシエチル(融点35℃) 3.0 重量% オレイン酸オレイル(融点−20℃) 3.0 重量% コロネートHX(日本ポリウレタン工業社製) 3.8 重量% さらに、(図1)に示す磁性層3として、下記の組成の
固形分をMEK、トルエン、シクロヘキサノンから成る
混合溶剤で固形分濃度35重量%にした塗料をサンドミ
ルで3時間混合分散し、上記下塗り層上に乾燥後の膜厚
0.3μmで塗布した。
固形分をMEK、トルエン、シクロヘキサノンから成る
混合溶剤で固形分濃度35重量%にした塗料をサンドミ
ルで3時間混合分散し、上記下塗り層上に乾燥後の膜厚
0.3μmで塗布した。
【0024】 メタル磁性粉(Hc:1700Oe、BET:40m2/g) 60.3 重量% カーボンブラック 1.9 重量% アルミナ 10.5 重量% MR−110(日本ゼオン社製) 7.2 重量% ポリウレタン樹脂 7.2 重量% オレイン酸(融点13℃) 1.0 重量% ステアリン酸nブチル(融点21℃) 3.0 重量% ステアリン酸ブトキシエチル(融点35℃) 3.0 重量% オレイン酸オレイル(融点−20℃) 3.0 重量% コロネートHX(日本ポリウレタン工業社製) 2.9 重量% このようにして得た磁気シートをスーパーカレンダ処理
して60℃で24時間熱処理後、3.5インチのディス
クに打ち抜いた。さらにディスクを10000番の研磨
テープで10秒間研磨を行い、これを試料とした。
して60℃で24時間熱処理後、3.5インチのディス
クに打ち抜いた。さらにディスクを10000番の研磨
テープで10秒間研磨を行い、これを試料とした。
【0025】(比較例1) (図1)に示す下塗り層2として、下記の組成の固形分
をMEK、トルエン、シクロヘキサノンから成る混合溶
剤で固形分濃度35重量%にした塗料をサンドミルで3
時間混合分散し、厚さ62μmの非磁性支持体1(ポリ
エチレンテレフタレートフィルム)上に乾燥後の膜厚
1.0μmで塗布した。
をMEK、トルエン、シクロヘキサノンから成る混合溶
剤で固形分濃度35重量%にした塗料をサンドミルで3
時間混合分散し、厚さ62μmの非磁性支持体1(ポリ
エチレンテレフタレートフィルム)上に乾燥後の膜厚
1.0μmで塗布した。
【0026】 α-酸化鉄(粒子径0.06μm) 57.0 重量% カーボンブラック 13.0 重量% MR−110(日本ゼオン社製) 10.0 重量% ポリウレタン樹脂 10.0 重量% オレイン酸(融点13℃) 0.2 重量% ステアリン酸nブチル(融点21℃) 1.9 重量% ステアリン酸ブトキシエチル(融点35℃) 1.9 重量% オレイン酸オレイル(融点−20℃) 1.9 重量% コロネートHX(日本ポリウレタン工業社製) 4.0 重量% さらに、(図1)に示す磁性層3として、下記の組成の
固形分をMEK、トルエン、シクロヘキサノンから成る
混合溶剤で固形分濃度35重量%にした塗料をサンドミ
ルで3時間混合分散し、上記下塗り層上に乾燥後の膜厚
0.3μmで塗布した。
固形分をMEK、トルエン、シクロヘキサノンから成る
混合溶剤で固形分濃度35重量%にした塗料をサンドミ
ルで3時間混合分散し、上記下塗り層上に乾燥後の膜厚
0.3μmで塗布した。
【0027】 メタル磁性粉(Hc:1700Oe、BET:40m2/g) 63.0 重量% カーボンブラック 2.0 重量% アルミナ 11.0 重量% MR−110(日本ゼオン社製) 7.5 重量% ポリウレタン樹脂 7.5 重量% オレイン酸(融点13℃) 0.2 重量% ステアリン酸nブチル(融点21℃) 1.9 重量% ステアリン酸ブトキシエチル(融点35℃) 1.9 重量% オレイン酸オレイル(融点−20℃) 1.9 重量% コロネートHX(日本ポリウレタン工業社製) 3.0 重量% このようにして得た磁気シートをスーパーカレンダ処理
して60℃で24時間熱処理後、3.5インチのディス
クに打ち抜いた。さらにディスクを10000番の研磨
テープで10秒間研磨を行い、これを試料とした。
して60℃で24時間熱処理後、3.5インチのディス
クに打ち抜いた。さらにディスクを10000番の研磨
テープで10秒間研磨を行い、これを試料とした。
【0028】(比較例2) (図1)に示す下塗り層2として、下記の組成の固形分
をMEK、トルエン、シクロヘキサノンから成る混合溶
剤で固形分濃度35重量%にした塗料をサンドミルで3
時間混合分散し、厚さ62μmの非磁性支持体1(ポリ
エチレンテレフタレートフィルム)上に乾燥後の膜厚
1.0μmで塗布した。
をMEK、トルエン、シクロヘキサノンから成る混合溶
剤で固形分濃度35重量%にした塗料をサンドミルで3
時間混合分散し、厚さ62μmの非磁性支持体1(ポリ
エチレンテレフタレートフィルム)上に乾燥後の膜厚
1.0μmで塗布した。
【0029】 α-酸化鉄(粒子径0.06μm) 57.0 重量% カーボンブラック 13.0 重量% MR−110(日本ゼオン社製) 10.0 重量% ポリウレタン樹脂 10.0 重量% オレイン酸(融点13℃) 1.2 重量% ステアリン酸nブチル(融点21℃) 1.6 重量% ステアリン酸ブトキシエチル(融点35℃) 1.6 重量% オレイン酸オレイル(融点−20℃) 1.6 重量% コロネートHX(日本ポリウレタン工業社製) 4.0 重量% さらに、(図1)に示す磁性層3として、下記の組成の
固形分をMEK、トルエン、シクロヘキサノンから成る
混合溶剤で固形分濃度35重量%にした塗料をサンドミ
ルで3時間混合分散し、上記下塗り層上に乾燥後の膜厚
0.3μmで塗布した。
固形分をMEK、トルエン、シクロヘキサノンから成る
混合溶剤で固形分濃度35重量%にした塗料をサンドミ
ルで3時間混合分散し、上記下塗り層上に乾燥後の膜厚
0.3μmで塗布した。
【0030】 メタル磁性粉(Hc:1700Oe、BET:40m2/g) 63.0 重量% カーボンブラック 2.0 重量% アルミナ 11.0 重量% MR−110(日本ゼオン社製) 7.5 重量% ポリウレタン樹脂 7.5 重量% オレイン酸(融点13℃) 1.2 重量% ステアリン酸nブチル(融点21℃) 1.6 重量% ステアリン酸ブトキシエチル(融点35℃) 1.6 重量% オレイン酸オレイル(融点−20℃) 1.6 重量% コロネートHX(日本ポリウレタン工業社製) 3.0 重量% このようにして得た磁気シートをスーパーカレンダ処理
して60℃で24時間熱処理後、3.5インチのディス
クに打ち抜いた。さらにディスクを10000番の研磨
テープで10秒間研磨を行い、これを試料とした。
して60℃で24時間熱処理後、3.5インチのディス
クに打ち抜いた。さらにディスクを10000番の研磨
テープで10秒間研磨を行い、これを試料とした。
【0031】以上の試料を3.5インチフロッピーディ
スクケースに組み込んで、FDDによる連続耐久試験お
よびランニングトルクの測定を行った。測定用FDD
は、松下通信工業製JU−363を用い、耐久性は、温
度5℃、相対湿度35%の環境、温度23℃、相対湿度
55%の環境および温度52℃、相対湿度80%の環境
下で、磁気ヘッドをトラック16に置き、0から32ト
ラックまでの平均再生出力が初期出力の50%減少時を
もって耐久時間とした。ランニングトルクは、温度23
℃、相対湿度55%の環境下で初期トルクと150万パ
ス後のトルクを測定した。
スクケースに組み込んで、FDDによる連続耐久試験お
よびランニングトルクの測定を行った。測定用FDD
は、松下通信工業製JU−363を用い、耐久性は、温
度5℃、相対湿度35%の環境、温度23℃、相対湿度
55%の環境および温度52℃、相対湿度80%の環境
下で、磁気ヘッドをトラック16に置き、0から32ト
ラックまでの平均再生出力が初期出力の50%減少時を
もって耐久時間とした。ランニングトルクは、温度23
℃、相対湿度55%の環境下で初期トルクと150万パ
ス後のトルクを測定した。
【0032】試料の耐久性およびランニングトルクの測
定結果を(表1)に示す。
定結果を(表1)に示す。
【0033】
【表1】
【0034】(実施例1)では低温から高温まで全ての
環境において2000万パス以上の耐久性を示すことが
できた。さらに、ランニングトルクにおいても初期値、
150万パス後の値とも低く上昇が少ない。
環境において2000万パス以上の耐久性を示すことが
できた。さらに、ランニングトルクにおいても初期値、
150万パス後の値とも低く上昇が少ない。
【0035】(比較例1)の様に潤滑剤量が全固形分の
6重量%であっても、潤滑剤中の脂肪酸比率が5重量%
未満であれば、ランニングトルクは高く、その上昇率も
大きい。また、(比較例2)の様に潤滑剤量が全固形分
の6重量%であっても、潤滑剤中の脂肪酸比率が15重
量%を越えると、脂肪酸の効果によりランニングトルク
は低い値を示すが耐久性が悪く、特にこの傾向は低温で
著しい。よって潤滑剤中の脂肪酸比率は5〜15重量%
であることが必要である。
6重量%であっても、潤滑剤中の脂肪酸比率が5重量%
未満であれば、ランニングトルクは高く、その上昇率も
大きい。また、(比較例2)の様に潤滑剤量が全固形分
の6重量%であっても、潤滑剤中の脂肪酸比率が15重
量%を越えると、脂肪酸の効果によりランニングトルク
は低い値を示すが耐久性が悪く、特にこの傾向は低温で
著しい。よって潤滑剤中の脂肪酸比率は5〜15重量%
であることが必要である。
【0036】(実施例2)の様に潤滑剤中の脂肪酸比率
が10重量%であっても、潤滑剤量が塗膜の固形分の3
重量%の場合には、塗膜に対する潤滑剤量が少ないため
に(実施例1)と比較して耐久性、ランニングトルクと
も低くなる。また、(実施例3)の様に潤滑剤中の脂肪
酸比率が10重量%であっても、潤滑剤量が塗膜の固形
分の10重量%の場合には、余分な潤滑剤により塗膜の
強度が低下し、塗膜と非磁性支持体との接着性が低下す
るために、(実施例1)と比較して全ての環境下で耐久
性が低くなる。よって潤滑剤量は塗膜の全固形分の3〜
10重量%が少なくとも必要である。
が10重量%であっても、潤滑剤量が塗膜の固形分の3
重量%の場合には、塗膜に対する潤滑剤量が少ないため
に(実施例1)と比較して耐久性、ランニングトルクと
も低くなる。また、(実施例3)の様に潤滑剤中の脂肪
酸比率が10重量%であっても、潤滑剤量が塗膜の固形
分の10重量%の場合には、余分な潤滑剤により塗膜の
強度が低下し、塗膜と非磁性支持体との接着性が低下す
るために、(実施例1)と比較して全ての環境下で耐久
性が低くなる。よって潤滑剤量は塗膜の全固形分の3〜
10重量%が少なくとも必要である。
【0037】
【発明の効果】以上のように本発明は、磁性層の強磁性
粉末がメタル磁性粉から成る二層媒体の塗膜に含まれる
潤滑剤を、脂肪酸と脂肪酸エステルで構成し、その構成
が重量比で5:95〜15:85であり、潤滑剤量を全
固形分の3〜10重量%添加する。さらに、脂肪酸エス
テルは、融点0℃以下の脂肪酸エステルと、分子内にエ
ーテル結合を持ち融点25℃以上の脂肪酸エステルを複
数で構成することにより、低温から高温環境までの耐久
性の向上とランニングトルクの安定化を同時に可能とな
った。
粉末がメタル磁性粉から成る二層媒体の塗膜に含まれる
潤滑剤を、脂肪酸と脂肪酸エステルで構成し、その構成
が重量比で5:95〜15:85であり、潤滑剤量を全
固形分の3〜10重量%添加する。さらに、脂肪酸エス
テルは、融点0℃以下の脂肪酸エステルと、分子内にエ
ーテル結合を持ち融点25℃以上の脂肪酸エステルを複
数で構成することにより、低温から高温環境までの耐久
性の向上とランニングトルクの安定化を同時に可能とな
った。
【0038】よって、本発明を利用することにより、高
信頼性の大容量メタル磁気記録媒体が実現できる。
信頼性の大容量メタル磁気記録媒体が実現できる。
【図1】本発明の(実施例1)、(実施例2)、(実施
例3)、(比較例1)および(比較例2)における磁気
記録媒体の要部断面図
例3)、(比較例1)および(比較例2)における磁気
記録媒体の要部断面図
1 非磁性支持体 2 下塗り層 3 メタル磁性層
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 5/71 G11B 5/704
Claims (2)
- 【請求項1】非磁性支持体上に下塗り層および磁性層を
この順番に設けてなる磁気記録媒体において、磁性層に
含まれる強磁性粉末がメタル磁性粉であり、下塗り層お
よび磁性層に含まれる潤滑剤が脂肪酸と脂肪酸エステル
から成り、その構成が重量比で5:95〜15:85の
範囲であって、 前記磁性層または下塗り層に含まれる脂肪酸エステルが
融点の異なる複数の脂肪酸エステルで構成され、0℃以
下の融点を持つ脂肪酸エステルと分子内にエーテル結合
を持ち、25℃以上の融点を持つ脂肪酸エステルを含有
する ことを特徴とする磁気記録媒体。 - 【請求項2】磁性層または下塗り層に含まれる潤滑剤量
が、全固形分の3〜10重量%であることを特徴とする
請求項1記載の磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10948092A JP2924443B2 (ja) | 1992-04-28 | 1992-04-28 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10948092A JP2924443B2 (ja) | 1992-04-28 | 1992-04-28 | 磁気記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05307742A JPH05307742A (ja) | 1993-11-19 |
JP2924443B2 true JP2924443B2 (ja) | 1999-07-26 |
Family
ID=14511316
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10948092A Expired - Fee Related JP2924443B2 (ja) | 1992-04-28 | 1992-04-28 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2924443B2 (ja) |
-
1992
- 1992-04-28 JP JP10948092A patent/JP2924443B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05307742A (ja) | 1993-11-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH0610873B2 (ja) | 磁気デイスク | |
JPH0736216B2 (ja) | 磁気デイスク | |
JPH0673174B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
EP0665540B1 (en) | Magnetic recording medium | |
JPH0241087B2 (ja) | ||
JP2924443B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
KR950007132B1 (ko) | 자기 디스크 | |
US5399407A (en) | Magnetic recording medium | |
US5082728A (en) | Magnetic disc | |
JPH07107735B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
JPH0935245A (ja) | 磁気記録媒体 | |
JP2838884B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
JPH06168438A (ja) | 磁気記録媒体 | |
JPH05342559A (ja) | 磁気記録媒体及びその製造方法 | |
JPS6222170B2 (ja) | ||
JP2722532B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
JPH04276313A (ja) | ディスク状磁気記録媒体 | |
JPH06301965A (ja) | 磁気記録媒体 | |
JPS62188019A (ja) | 磁気記録媒体 | |
JPH05314460A (ja) | 磁気記録媒体 | |
JPH04364221A (ja) | ディスク状磁気記録媒体 | |
JPH04330618A (ja) | 磁気記録媒体 | |
JPS63306523A (ja) | 磁気記録媒体 | |
JPH0684163A (ja) | 磁気記録媒体 | |
JPH01224917A (ja) | 磁気記録媒体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |