JP2924061B2 - 炭素材用原料粉の製造法 - Google Patents

炭素材用原料粉の製造法

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JP2924061B2 JP2084698A JP8469890A JP2924061B2 JP 2924061 B2 JP2924061 B2 JP 2924061B2 JP 2084698 A JP2084698 A JP 2084698A JP 8469890 A JP8469890 A JP 8469890A JP 2924061 B2 JP2924061 B2 JP 2924061B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は高密度特殊炭素材として有用な原料粉の製造
法に関するものである。さらに詳しくは高密度でかつ放
電加工特性が良い特殊炭素材用原料粉の製造法に関する
ものである。
〔従来の技術〕 従来特殊炭素材はピッチコークス、及び石油コークス
を所定の割合に粒度配合した粒と粉を加熱、混合しなが
らバインダーピッチを適当量添加ねつ合後、成形して製
造される。さらにこの生成形体を焼成、黒鉛化後、加工
して製品である特殊炭素材を製造している。また、最近
ピッチを熱処理後、溶剤で処理して得たメソカーボンマ
イクロビーズを成形して特殊炭素材を製造する方法も報
告されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
これらの方法は製品の嵩密度が低い、強度が低い等製
品の特性が不十分であり、また工程が複雑で製造コスト
が高い等の課題があり、低コストで特性の良い特殊炭素
材の出現が望まれていた。
又近年炭素材は放電加工用電極としての利用が注目さ
れ、需要が急増の傾向にあるが従来の炭素材では放電加
工特性が不十分であり、もっと放電加工特性の良い炭素
材、特に放電加工時の消耗率が低い炭素材が要求されて
いる。またメソカーボンから製造した炭素材では工程が
複雑なためコストが高く、製造コストが低く高特性のも
のが求められている。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、本発明者は、かかる状況に鑑み、高強度でか
つ放電特性の良い特殊炭素材を製造すべく鋭意検討した
結果、コールタールなどを熱処理して、揮発分とトルエ
ン可溶分とを共に30重量%以下としたコールタール系原
料を熱処理しある特性を持つ原料となし微粉砕して成形
後、製品とすると高特性となることを見出し、本発明に
到達した。
すなわち、本発明の要旨は、揮発分(VW)が30重量%
以下で且つトルエン可溶分が30重量%以下のコールター
ル系原料を熱処理して、揮発分が3重量%以上で20重量
%以下であり且つ酸素含有率がA重量%よりも大きく
(A+1.5)重量%以下のものとする熱処理工程、及び
この熱処理を経たものを微粉砕する粉砕工程の各工程を
含むことを特徴とする炭素材用原料粉の製造方法にあ
る。但しAは熱処理に供するコールタール系原料の酸素
含有率(重量%)である。
以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明におけるコールタール系原料は、石炭乾
留時に副生するコールタール又はこれより得られるコー
ルタールピッチであり、そのVMが30重量%を超えるもの
は、熱処理に際し目標の物性に調整するのに要する時間
が長く、処理能力が落ち、コストが高くなるので、原料
としてはVMが30重量%以下のものを用いる。
またこれらの原料はトルエン可溶分(TS)(γ−レジ
ン量)が高過ぎると軽沸点留分が多く融着するために熱
処理効率が悪い。従って原料としてはγ−レジン量が30
重量%以下のものを用いる。これらのコールタール系原
料は通常コールタールをディレードコーカー、オートク
レーブ等により350〜480℃、1〜72時間程度熱処理する
ことでえられる。
本発明において、コールタール系原料の熱処理は通
常、200〜350℃、0.5〜48時間程度で行われるが、処理
を均一に行なうために機械的エネルギーを付与した方が
効果が大きい。機械エネルギーの種類としては撹拌、超
音波等が挙げられる。また熱処理は不活性ガス中(アル
ゴン、窒素等)自生圧下で行なっても良いが、好ましく
は空気の存在下で行なわれる。
本発明において目的とする熱処理生成物は、VMが3重
量%以上、20重量%以下であって、その酸素含有率が、
用いたコールタール系原料の酸素含率をA重量%とする
と、A重量%よりも大きく(A+1.5)重量%以下のも
の、すなわちコールタール系原料よりの酸素含有量の増
加率が1.5重量%以下のものである。
熱処理生成物のVMが20重量%を超えるものは、これを
微粉砕した原料粉で形成した成形体を焼成する際の重量
減少が大き過ぎて、得られる製品の特性が低下する。逆
にVMが3重量%未満にまで減少すると成形体を焼成する
際の焼結性が低下する。また熱処理生成物の酸素含有量
が多いと、焼結成分が減少するため、成形体の特性が悪
化する。特に熱処理の間の酸素増加量が1.5重量%を超
えると特性が悪くなるので、熱処理は原料の酸素含有率
をA重量%とすると、熱処理生成物の酸素含有率が(A
+1.5)重量%以内に止まるように行うことが必要であ
る。熱処理生成物の酸素含有率は3重量%以下が望まし
い。
また熱処理は、得られた熱処理生成物を平均粒度15〜
20μに粉砕したもののTSが、10重量%以下で1重量%以
上となるように行うのが好ましい。TS量を10重量%以下
とすることにより成形体焼成時の発泡割れの傾向が低下
し、また1重量%以上とすることにより焼結特性が向上
する。
ついで、上記熱処理物を微粉砕して原料粉を得る。良
好な成形品を得るためには原料粉の平均粒度は50μ以下
が望ましいが製品組織の均一性をさらに向上させるため
には好ましくは30μ以下、さらに好ましくは20μ以下、
最も好ましくは10μ以下に微粉砕するが望ましい。成形
は通常のモールド成形、冷間等方圧成形等が用いられ
る。また焼成は不活性ガス中、コークスブリーズ中いず
れも可能であり、800〜1000℃の温度でなされる。さら
に黒鉛化はタンマン炉、アチソン炉、誘導加熱等による
常法が使用でき、通常2000〜3000℃でなされる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
なお実施例中、「%」は「重量%」を意味する。
実施例1 VMが20.6%でかつγレジン量が21.1%のコールタール
系原料を空気の存在下で機械エネルギーを付与しながら
約250℃、70分で熱処理を行なった。生成物のVMは13.6
%であり、γレジン量は5.0%であった。また生成物中
の酸素含有量は1.7%であり、原料(1.2%)よりの酸素
増加量は0.5%であった。この生成物を微粉砕し、平均
粒度26μとし、モールドプレスにて成形し、成形体を得
た。この成形体を酸化防止のためコークスブリーズ中10
00℃まで焼成後、アチソン炉で2800℃まで黒鉛化して製
品を得た。黒鉛成形体の嵩密度は1.92であり、放電加工
時の消耗率は0.3%であった。
実施例2 VM21.4%、γ22.9%のコールタール系原料を約230
℃、180分で熱処理してVM14.0%、γレジン量5.1%のも
のを得た。生成物の酸素含有量は1.8%であり、原料
(1.2%)より酸素増加量は0.6%であった。この生成物
を微粉砕し平均粒度32μとし、実施例1と同様の方法で
成形体を製造した。その嵩密度は1.92、放電加工時の消
耗率は0.5%であった。
比較例1 実施例1と同じ原料を熱処理してVM14.6%、γレジン
量6.0%のものを得た。生成物の酸素含有量は3.5%であ
り、原料(1.2%)よりの酸素増加量は2.3%であった。
この生成物を微粉砕し平均粒度25μとし、実施例1と同
様の方法で成形体を製造した。その嵩密度は1.77、放電
加工時の消耗率は4.5%であった。
比較例2 実施例2と同じ原料を熱処理してVMが14.4%、γレジ
ン量が7.4%のものを得た。生成物の酸素含有量は3.8%
であり、原料(1.2%)よりの酸素増加量は2.6%であっ
た。この生成物を微粉砕し平均粒度30μとし、実施例1
と同様の方法で成形体を製造した。その嵩密度は1.78、
放電加工時の消耗率は9.8%であった。
比較例3 市販品の嵩密度、放電加工時の消耗率を同時に測定し
たらそれぞれ1.84、4.4%であった。
〔発明の効果〕
本発明の方法による原料粉を用いた炭素材は嵩密度が
高く、放電加工特性(消耗率が低い)が非常に良い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−90291(JP,A) 特開 昭61−36392(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C10C 1/19 C10C 3/00 - 3/18

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】揮発分が30重量%以下で且つトルエン可溶
    分が30重量%以下のコールタール系原料を熱処理して、
    揮発分が3重量%以上で20重量%以下であり且つ酸素含
    有率がA重量%よりも大きく(A+1.5)重量%以下の
    ものとする熱処理工程、及びこの熱処理を経たものを微
    粉砕する粉砕工程の各工程を含むことを特徴とする炭素
    材用原料粉の製造方法。但しAは熱処理に供するコール
    タール系原料の酸素含有率(重量%)である。
  2. 【請求項2】熱処理工程を、熱処理を経たものの酸素含
    有率が3重量%以下となるように行うことを特徴とする
    請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】熱処理工程を200〜350℃で行うことを特徴
    とする請求項1又は2記載の製造法。
  4. 【請求項4】熱処理工程を空気の存在下に行うことを特
    徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の製造法。
  5. 【請求項5】熱処理工程を、熱処理を経たものを平均粒
    度15〜20μに粉砕したもののトルエン可溶分が10重量%
    以下で1重量%以上となるように行うことを特徴とする
    請求項1ないし4のいずれかに記載の製造法。
  6. 【請求項6】粉砕工程を、得られる微粉砕物の平均粒度
    が30μ以下となるように行うことを特徴とする請求項1
    ないし5のいずれかに記載の製造法。
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