JP2923666B2 - ディスクブレーキ - Google Patents

ディスクブレーキ

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JP2923666B2
JP2923666B2 JP2039139A JP3913990A JP2923666B2 JP 2923666 B2 JP2923666 B2 JP 2923666B2 JP 2039139 A JP2039139 A JP 2039139A JP 3913990 A JP3913990 A JP 3913990A JP 2923666 B2 JP2923666 B2 JP 2923666B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、車両等のブレーキ系統に用いられる油圧式
のディスクブレーキに関する。
(従来の技術) 従来、車体重量の大きな車両や高出力の車両では大き
な制動力が必要なため、1つの摩擦パッドに対してピス
トンをディスクの周回り方向に複数配置し、この複数の
ピストンで押圧面積を増大させるとともに摩擦パッドを
均一にディスクに押圧することにより大きな制動トルク
が得られるようにしたディスクブレーキを取付けたもの
がある。
ところで、この種のディスクブレーキでは、摺動部分
の摩擦やディスクと摩擦パッドとの間の隙間等によりブ
レーキペダルを踏み込んで制動トルクが生じるまでにブ
レーキの作動遅れが生じるが、制動初期の食い付き感を
向上させてペダルフィーリングを良好にしたり制動初期
における制動トルクの確保のためにはこのブレーキの作
動遅れを極力短くすることが望まれている。そのため、
従来にあっては各ピストンのロールバック量(ピストン
の戻り量)を小さくしてディスクと摩擦パッドとの隙間
を狭くしたり、各ピストンの摺動抵抗を小さくして、ピ
ストンの動作速度を早くすることによって対処してい
る。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、各ピストンのロールバック量を小さく
し過ぎてしまうと、ディスクに摩擦パッドが触れるため
に生じるひきずり現象が起こりやすくなり、摩擦パッド
の摩耗を早めてしまうという問題点があった。
また、各ピストンの動作速度を速めるために摺動抵抗
を小さくし過ぎると、ノックバック(足回りのねじれに
よるディスクの撓み)によりピストンが大きく戻されて
ディスクと摩擦パッドとの間隙が大きくなってしまい一
層ペダルフィーリングを悪化させてしまう虞れがあると
いう問題点があった。
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたもので、そ
の目的とするところは、ブレーキのペダルフィーリング
が良好でかつ制動初期における制動トルクを確保するこ
とのできるディスクブレーキを提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明のディスクブレーキは、摩擦パッドをディスク
に押圧するためのピストンを前記ディスクの周回り方向
に複数配置し、ブレーキ液圧が供給されたときに、前記
複数のピストンのうち、車両の前進時の前記ディスクの
回転方向における入口側に配置されたピストンが他のい
ずれのピストンよりも先にディスクを押圧するように設
定したことを特徴とするものである。
また、摩擦パッドをディスクに押圧するためのピスト
ンを前記ディスクの周回り方向に複数配置し、該複数の
ピストンのうち、車両の前進時の前記ディスクの回転方
向における入口側に配置されたピストンのロールバック
量または摺動抵抗を他のいずれのピストンのロールバッ
ク量または摺動抵抗より小さく設定したことを特徴とす
るものである。
(作用) 以上の構成によれば、ピストンにブレーキ液圧を伝え
ると、ディスクの回転方向(車両の前進時の回転方向)
における入口側のピストンが先に摩擦パッドを押圧して
ブレーキの作動遅れを短くして制動トルクを発生させる
ことが可能となる。また、制動初期において、ディスク
の回転方向出口側に位置する摩擦パッドのトルク受け部
分から最も離れた回転方向入口側のピストンよって摩擦
パッドを押圧することにより、摩擦パッドにトルク受け
部分を支点として大きなモーメントを作用させることが
でき、制動初期の制動トルクを高めることができる。
また、入口側のピストンのロールバック量を小さく設
定すると、そのピストンによりディスクと摩擦パッドと
の間隙が小さくなって、ブレーキの作動遅れを短くする
ことができるとともに上述したように入口側のピストン
によって摩擦パッドにトルク受け部分を支点として大き
なモーメントを作用させることができ、制動初期の制動
トルクを高めることができる。この際、出口側のピスト
ンを通常のロールバック量としておけば過大なひきずり
現象を起こすことがない。
入口側のピストンの摺動抵抗を小さく設定した場合に
は、この入口側のピストンの動作速度が速くなって、ブ
レーキの作動遅れを短くすることができるとともに上述
したと同様に制動初期の制動トルクを高めることができ
る。この際、出口側のピストンの摺動抵抗によりノック
バックを抑えるようにしておけば、ピストンが大きく戻
ってしまうことがない。
(実施例) つぎに、本発明の実施例を図面に基づいてい説明す
る。
本実施例のディスクブレーキはキャリパ浮動型のディ
スクブレーキであり、まず、全体構成を第1図に基づい
て説明する。車両の非回転部側にはキャリア1が固定さ
れており、回転部側の車軸(図示せず)にはディスク2
が取付けられている。キャリア1のディスク2の回転方
向における両端に形成されている脚部3,4には、それぞ
れディスク2の軸線方向にピン穴(片方しか図示せず)
5が形成されており、このピン穴5にはキャリパ6に固
定されているキャリパ支持ピン7が摺動自在に嵌合され
ている。そのため、キャリパ6はディスク2の軸方向に
移動自在にキャリア1に支持されることになる。
ディスク2の両側には一対の摩擦パッド8,9が配置さ
れており、摩擦パッド8,9はキャリア1の脚部3,4に形成
されているトルク受け面10,11(第4図に図示する)に
沿ってディスク2の軸方向に摺動可能にキャリア1に保
持されている。摩擦パッド8,9は、ディスク2に圧接す
るライニング8a,9aとこのライニング8a,9aを支持する裏
金8b,9bとからなっている。
前記キャリア1には、2つのシリンダ12,13がディス
ク2の周回り方向に沿って設けられており、シリンダ1
2,13内にはピストン14,15が摺動自在に設けられてい
て、ピストン14,15はブレーキ液圧を受けると一方の摩
擦パッド8を裏金側8bからディスク2に押圧する。
シリンダ12,13の内周にはピストン14,15の外周に摺接
して油液の漏れを防ぐためのシールリング16,17が設け
られており、また、シリンダ12,13の開口とピストン14,
15の外周との間にはシリンダ12,13内への水や塵埃の侵
入を防ぐためのブーツ18,19が配設されている。
キャリパ6には、ディスク2を跨いでシリンダ12,13
と反対側に延びる爪部20が設けられており、爪部20は他
方の摩擦パッド9の裏金9b側に当接している。
以上の構成によれば、シリンダ12,13にブレーキ液圧
が導入されると、ピストン14,15が前進して一方の摩擦
パッド8をディスク2に押圧し、その反力によりキャリ
パ6のシリンダ12,13が形成されている部分側がディス
ク2と離れるように移動するのに伴ない、爪部20が他方
の摩擦パッド9をディスク2に押圧させ、一対の摩擦パ
ッド8,9によりディスク2を挟み付けて制動トルクが発
生される。
つづいて、本考案の要部を説明する。
まず第1の実施例では、ディスク2の回転(車両の前
進時の回転)方向Rにおける入口側のピストン14のロー
ルバック量を出口側のピストン15のロールバック量より
も小さくするものである。
ロールバック量は、第2図(a),(b)に示すよう
に、シリンダ12,13の内周に形成されたシールリング16,
17(シールリング16,17は同一形状)が嵌入される環状
溝21,22のシリンダ開口側の縁部に全周にわたって面取
り部23,24を形成して、この面取り部23,24の大きさを変
えることにより任意に設定される。そこで、ディスク2
の回転方向における入口側のピストン14のロールバック
量を小さくするために、入口側のシリンダ12に形成され
ている環状溝21の面取り部23を出口側のシリンダ13に形
成されている環状溝22の面取り部24よりも小さくしてい
る。
これにより、ディスク2と摩擦パッド8との間隙は、
入口側のピストン14のロールバック量によって狭く設定
される。そのため、シリンダ12,13にブレーキ液圧が供
給されて、先に入口側のピストン14が摩擦パッド8を押
圧して制動トルクを発生させるときに、間隙を狭くした
分だけ従来よりもブレーキの作動遅れを短くすることが
できる。この際、出口側のピストン15のロールバック量
は従来と同じであるため両方のピストン14,15による摩
擦パッド8の過大なひきずりを発生させることはない。
また、第4図に示すように、摩擦パッド8の制動トル
クは出口側のトルク受け面11で受けられ、入口側のピス
トン14がトルク受け面11を支点として摩擦パッド8に加
えるモーメントMIN(FPIN×lIN)は、出口側のピストン
15が摩擦パッド8に加えるモーメントMOUT(FPOUT×l
OUT)よりも大きいため、出口側のピストン15のロール
バック量を小さく設定した場合よりも制動初期の制動ト
ルクを高めることができる。すなわち、制動初期におい
て、トルク受け面11から最も離れた入口側のピストン14
によって、摩擦パッド8にトルク受け面11を支点として
大きなモーメントを作用させることができ、初期制動ト
ルクを高めることがでいる。
ここで、第5図および第6図を用いて、従来の作動遅
れの対策をしていないディスクブレーキと本実施例のデ
ィスクブレーキとにおける制動トルクTとブレーキ液圧
(入力液圧)Pとの関係を説明すると、従来のディスク
ブレーキではブレーキの作動遅れがあるため、減圧がP1
となったときに制動トルクが発生し始めるが、本実施例
のように作動遅れを短くすると減圧がP2になったときに
制動トルクが発生し始める。そのため、第6図の実線に
示すように破線で示す従来のものよりも制動トルクが高
められる。
第2の実施例は、ディスク2の回転方向における入口
側のピストン14の摺動抵抗を出口側のピストン15の摺動
抵抗よりも小さくするものである。
第3図(a),(b)に示すように、摺動抵抗は、シ
ールリング16,17が嵌入される環状溝21,22の深さを変え
ることにより設定される。そこで、ディスク2の回転方
向における入口側のピストン14の摺動抵抗を小さくする
ために、入口側のシリンダ12内周に設けられている環状
溝21の深さを出口側の環状溝22の深さよりも深くしてい
る。このようにして、シールリング16の弾性力を低下さ
せることにより摺動抵抗を小さくしている。
これにより、入口側のピストン14が速く移動できるこ
ととなり、シリンダ12,13にブレーキ液圧が供給され
て、入口側のピストン14が摩擦パッド8を押圧して制動
トルクを発生させるときに、従来よりもブレーキの作動
遅れを短くすることができる。また、ノックバックが生
じても出口側のピストン15により抑えられるため、各ピ
ストン14,15が大きく戻されることがない。
また、第1の実施例と同様に、入口側のピストン14の
モーメントが大きくなるため、出口側のピストン15の摺
動抵抗を小さく設定する場合よりも制動初期の制動トル
クを高めることができる。
なお、本実施例では、キャリパ浮動型ディスクブレー
キに本発明を適用した例を示したが、本発明はこれに限
定されるものではなく、例えばディスクの両面にピスト
ンを対向させたキャリパ固定型のディスクブレーキに本
発明を適用してもよい。また、本実施例では1つの摩擦
パッド8に対して2つのピストン14,15を設けたものに
本発明を適用したが、1つの摩擦パッドに対して3つ以
上のピストンを設けたものに適用してもよい。
さらに、本発明のロールバック量の設定および摺動抵
抗の設定も上記構成に限定されるものではなく、例え
ば、シールリングの弾性係数を変えるようにしてもよ
い。
(発明の効果) 以上詳細に説明したように本発明は、ディスクの回転
方向(車両の前進時の回転方向)における入口側に設け
たピストンのロールバック量を小さくしたり摺動抵抗を
小さくしたりすることにより、制動初期に入口側のピス
トンによって他のいずれのピストンよりも先に摩擦パッ
ドをディスクに押圧させるようにしたため、ブレーキの
作動遅れを短くすることができる。
また、入口側のピストンによって摩擦パッドにトルク
受け部分を支点として大きなモーメントを作用させるこ
とができるので、初期制動トルクを高めることができ、
いわゆるブレーキの初期食い付き感を高めてブレーキ操
作感を向上させることができる。
また、本発明は、簡単な構成であるため製造コストが
高くなることもなく、かつ、従来のディスクブレーキに
対しては大きな変更なしに適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のディスクブレーキの一実施例を示す
平面図、 第2図(a),(b)は、ロールバックの設定の一例を
示す要部拡大断面図、 第3図(a),(b)は、摺動抵抗の設定の一例を示す
要部拡大断面図、 第4図は、各ピストンが摩擦パッドに加えるモーメント
を示す模式図、 第5図は、第1図に示すディスクブレーキの制動トルク
と入力ブレーキ液圧の関係を示す図、 第6図は、第5図のA部拡大図である。 2……ディスク 8……摩擦パッド 14……入口側のピストン 15……出口側のピストン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−94641(JP,A) 特開 昭57−94139(JP,A) 実開 昭61−81026(JP,U) 実開 昭61−164824(JP,U) 特公 昭48−9875(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16D 55/00 - 55/228 F16D 65/02 - 65/097 F16D 65/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】摩擦パッドをディスクに押圧するためのピ
    ストンを前記ディスクの周回り方向に複数配置し、ブレ
    ーキ液圧が供給されたときに、前記複数のピストンのう
    ち、車両の前進時の前記ディスクの回転方向における入
    口側に配置されたピストンが他のいずれのピストンより
    も先にディスクを押圧するように設定したことを特徴と
    するディスクブレーキ。
  2. 【請求項2】前記複数のピストンのうち、車両の前進時
    の前記ディスクの回転方向における入口側に配置された
    ピストンのロールバック量または摺動抵抗を他のいずれ
    のピストンよりも小さく設定したことを特徴とする請求
    項1に記載のディスクブレーキ。
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JP2010133553A (ja) * 2008-10-28 2010-06-17 Nissin Kogyo Co Ltd 液圧式車両用ディスクブレーキ

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