JP2923112B2 - 排煙脱硫装置の排液処理方法及び装置 - Google Patents

排煙脱硫装置の排液処理方法及び装置

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JP2923112B2
JP2923112B2 JP4026747A JP2674792A JP2923112B2 JP 2923112 B2 JP2923112 B2 JP 2923112B2 JP 4026747 A JP4026747 A JP 4026747A JP 2674792 A JP2674792 A JP 2674792A JP 2923112 B2 JP2923112 B2 JP 2923112B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は排ガス中の亜硫酸ガスを
石膏として固定分離するいわゆる石灰−石膏法型湿式排
煙脱硫法において、吸収液中に蓄積してくる塩素イオン
を除去するための排液の処理方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】石灰−石膏法型湿式排煙脱硫装置は排ガ
ス中の亜硫酸ガス(以下SOxという)を、石灰石また
は消石灰のスラリ液あるいは該スラリ液に有機カルボン
酸を添加した吸収液と接触させてSOxを吸収させた
後、吸収液を空気酸化して石膏となし、これを分離する
方式が広く採用されている。
【0003】また、石膏を分離した後の排液の大半は吸
収液として循環再使用されるが、その際排ガス中に含有
されている塩化水素ガスなどの塩素化合物もSOxとと
もに吸収されるため、吸収液中には塩素イオン(C
- )が蓄積されてくる。吸収液中にCl- が高濃度に
存在すると機器が腐食するため、通常吸収液中のCl-
濃度が20,000ppm以下になるのを目標として吸
収液中に蓄積されてくるCl- を系外に除去する必要が
ある。
【0004】吸収液中に蓄積されてくるCl- を系外に
除去する方法の1つとして、石膏を分離した後の排液の
一部を取り出し、これをイオン交換膜を用いた電気透析
槽で処理してCl- を濃縮し、この濃縮排液を系外に取
り出す方法がある。この方法はCl- を濃縮するため系
外に取り出す排液量が少くでき、該排液の処理費が低減
できる利点があるが、最大の問題点はイオン交換膜に溶
解度の低い石膏が析出してスケールを形成し、排液濃縮
が不可能になることである。
【0005】石膏スケールの発生防止策としては、特開
昭50−66481号公報では排液のpHを4.5以下
に調整する方法、特開昭53−123555号公報では
特別の陰イオン交換膜を用いる方法、また特開昭62−
244427号公報では、電気透析前に排液を予め清澄
化処理する方法などが提案されているが、いずれの方法
においても、石膏のスケール発生防止は完全でなく、電
気透析の長時間連続操作は不可能である。
【0006】この原因は、いかなる方法とも電気透析槽
内のイオン交換の内部及び近傍においては、カルシウム
イオン濃度〔Ca2+〕と硫酸イオン濃度〔SO4 2-〕が
高く両者の積、つまり石膏溶解度積が飽和時の同値より
大きくなり、結果的に石膏として析出するためと推察さ
れる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、石灰
−石膏法型湿式排煙脱硫装置の吸収液中に塩素イオンが
蓄積するのを防止する手段としてイオン交換膜を用いた
電気透析槽でCl- を濃縮除去する方法において、従来
技術が有していた石膏スケールの発生トラブルを解消し
た排煙脱硫装置の排液処理方法及びその装置を提供しよ
うとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、イオン交
換膜での石膏スケールの発生を防止するためには、石膏
溶解積を極力低くすることが問題の技術的解決につなが
ると考え、鋭意研究を進めた結果、排液中のカルシウム
濃度を低くする手段を採ることが工業的実施の見地から
も優れていることを見出し本発明を完成するに到った。
【0009】すなわち、本発明は、 (1)亜硫酸ガスを含む排ガスを石灰石又は消石灰のス
ラリと接触させて亜硫酸ガスを吸収除去し、石膏として
固定分離する排煙脱硫装置で、石膏を分離した後の排液
の少なくとも一部を取出して陽イオン交換膜と1価陰イ
オン交換膜を交互に装着した電気透析槽に送って該排液
中の塩素イオンを濃縮して除去する排液の処理方法にお
いて、電気透析槽に送る前の排液にナトリウム及び/又
はカリウムの炭酸塩を添加して軟水化処理を施した後、
さらに清澄化処理を行って固形物含有量の少ない清澄液
とすることを特徴とする排煙脱硫装置の排液処理方法。
【0010】(2)電気透析槽に送る前の排煙に炭酸ソ
ーダを添加し、その添加量を炭酸ソーダ添加後の排液中
の溶解カルシウム濃度が1000ppm以下となるよう
にすることを特徴とする上記(1)記載の排煙脱硫装置
の排液処理方法。
【0011】(3)清澄化処理で生成する固形分含量の
多い排液を、排煙脱硫用の補給液として再使用すること
を特徴とする上記(1)又は(2)記載の排煙脱硫装置
の排液処理方法。
【0012】(4)電気透析槽に送る前の清澄液に塩酸
を添加して該液を酸性にするとともに、塩酸添加によっ
て発生する炭酸ガスを脱気した後の液をさらに清澄化処
理することを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか
に記載の排煙脱硫装置の排液処理方法。
【0013】(5)炭酸ガスの脱気を脱炭酸ガス槽で行
うことを特徴とする上記(4)記載の排煙脱硫装置の排
液処理方法。
【0014】(6)電気透析槽の希釈液を排煙脱硫装置
の構成部材の洗浄水として使用することを特徴とする上
記(1)〜(5)のいずれかに記載の排煙脱硫装置の排
液処理方法。
【0015】(7)亜硫酸ガスを含む排ガスを石灰石又
は消石灰のスラリと接触させて亜硫酸ガスを吸収除去し
石膏として固定分離する排煙脱硫装置から排出される含
塩素排液を陽イオン交換膜と1価陰イオン交換膜を交互
に装着した電気透析槽を用いて処理する排液処理装置で
あって、該電気透析槽と連通し、かつ該電気透析槽で処
理可能な濁質濃度以下になるように排液中の懸濁物質を
清澄化する清澄化装置と、該清澄化装置と連通し、かつ
排煙脱硫装置の排液を受入れるための排液投入口及びナ
トリウム及び/又はカリウムの炭酸塩投入口を設けた攪
拌機装備の軟水化装置とが排液流の上流に向けて順次配
設させているとともに、該清澄化装置から排出される懸
濁物の濃縮液を排煙脱硫装置の補給液として使用する手
段を具備してなることを特徴とする排煙脱硫装置の排液
処理装置。
【0016】(8)清澄化装置と連通し、かつ塩酸投入
口、ガスを排液中に吹込むためのガス吹込口及びガス排
出口を備えた攪拌機装備の脱炭酸ガス槽と、該脱炭酸ガ
スと連結され、かつ電気透析槽と連通し、該電気透析槽
で処理可能な濁質濃度以下になるように該脱炭酸ガス槽
からの排液中の濁質成分を除去するろ過装置をさらに設
けてなることを特徴とする上記(7)記載の排煙脱硫装
置の排液処理装置。である。
【0017】
【作用】
(1)第1発明〜第6発明の作用 石膏を分離した後の排煙脱硫装置の排液には石膏がほゞ
飽和溶解度に近い状態で含有されている。このような排
液を電気透析操作した場合、イオン交換膜の内部及びそ
の近傍におけるCa2+濃度、SO4 2-濃度の微小な変動
でも石膏が析出するが、石膏飽和の排液に、ナトリウム
及び/又はカリウムの炭酸塩を添加する本発明方法(第
1発明)によれば、排液中の塩化カルシウム、石膏など
のカルシウム塩はナトリウム及び/又はカリウムの炭酸
塩と次の化学量論式で示す反応により石灰石(CaCO
3 )を生成する。 CaCl2 +Na2 CO3 → CaCO3 +2NaCl CaCl2 +K2 CO3 → CaCO3 +2KCl CaSO4 +Na2 CO3 → CaCO3 +Na2 SO4 CaSO4 +K2 CO3 → CaCO3 +K2 SO4
【0018】石灰石は石膏に比較して溶解度が小さいの
で排液から固形分として析出する。この操作が軟水化処
理であり、軟水化処理した排液を清澄化処理すれば、清
澄排液中のCa2+濃度のみならず石膏濃度を低くするこ
とができる。すなわち、第1発明の方法を採用すれば電
気透析槽におけるCa2+濃度を低くすることができ、結
果として石膏スケールの発生を防止することができる。
(以上、第1発明)
【0019】また、市場で容易かつ安価で入手できる炭
酸ソーダをナトリウムの炭酸塩として使用すれば排液処
理が経済的となる。この際、排液中の溶解カルシウム濃
度が1000ppm以下となるように炭酸ソーダの添加
量を制御することが好ましい。(以上、第2発明)
【0020】さらに、また清澄化処理で生成する固形分
含有量の多い排液、すなわちSOxの吸収剤である石灰
石を多く含有する廃液を排煙脱硫用の補給液として循環
使用すれば排煙脱硫操作の経済性が向上する。(以上、
第3発明)
【0021】第1発明の清澄化処理操作において得られ
る清澄液中には、なお微量の石灰石が懸濁しているばか
りでなく、液中には石灰石が飽和状態で溶解している。
電気透析槽におけるCl- の濃縮率をさらに向上させる
ためには、このような清澄液中の微量懸濁物のみなら
ず、溶解している微量の石灰石も処理する必要がある。
その理由は、イオン交換膜が懸濁物で機械的に閉塞する
危険性があるばかりでなく、イオン交換操作や操業条件
の微小な変動により、イオン交換膜近傍の液性状が変化
し、石灰石スケールが析出する危険があるからである。
そこで、第1発明で得られる清澄液を電気透析槽に送る
前に、この清澄液に塩酸を添加すると下記の化学量論式
で示す反応により、石灰石は溶解度の極めて大きい塩化
カルシウムと水に転換されるばかりでなく、石灰石の生
成要因となる炭酸ガスが除去され、また、さらなる清澄
化処理によって微量の懸濁物の除去が完全となる。(以
上、第4発明) CaCO3 +2HCl → CaCl2 +CO2 +H2
【0022】上記、反応によって発生する炭酸ガスは攪
拌機装備の脱炭酸ガス槽で行うことが好ましい。(以
上、第5発明)
【0023】また、電気透析槽からの希釈液を排煙脱硫
装置の構成機器、例えばミストエリミネータなどの洗浄
水と使用することもできる。(以上、第6発明)
【0024】(2)第7発明及び第8発明の作用 第7発明は上記第1発明〜第3発明もしくは第6発明の
操作を行う排煙脱硫装置の排液処理装置であり、第8発
明は上記第4発明、第5発明もしくは第6発明の操作を
行う排煙脱硫装置の排液処理装置であって、その作用は
前述した通りである。以下、本発明方法及び装置の具体
例をあげて本発明をさらに詳述する。
【0025】
【実施例】
(例1)図1によって、第1発明〜第3発明、第6発明
及び第7発明を具体的に説明する。図1において、10
は軟水化装置、20は清澄化装置、30は電気透析槽を
示す。
【0026】軟水化装置10には攪拌機11が装備され
ており、排液投入口12から投入される排煙脱硫装置の
排液と、炭酸塩投入口13から投入されるナトリウム及
び/又はカリウムの炭酸塩は軟水化装置10内で攪拌機
11により攪拌混合される。この操作により、排液中に
飽和状態で含有されている石膏及び塩化カルシウムなど
のカルシウム塩は溶解度の極めて小さい石灰石と溶解度
が大きいナトリウム及び/又はカリウムの硫酸塩又は塩
化物を生成し、溶解度の小さい石灰石は固形分として析
出する。
【0027】すなわち、この軟水化処理は後述の電気透
析槽30における排液中のCa2+濃度を低くし、結果と
して電気透析槽30のイオン交換膜(図示省略)での石
膏スケールの発生を防止することを意図しており、軟水
化装置10に投入されるナトリウム及び/又はカリウム
の炭酸塩の量は排液中の石膏及び塩化カルシウムなどの
カルシウム塩を石灰石に転換しうる量が必要であり、そ
の投入量はナトリウム及び/又はカリウムの炭酸塩添加
後の排液中の溶解カルシウム濃度を1000ppm以下
とすることが好ましい。また、使用する炭酸塩は入手容
易で安価な炭酸ソーダが好ましい。
【0028】軟水化処理された排液は清澄化装置20に
連通された導管15を通り、必要ならばポンプ14を用
いて清澄化装置20に送られる。清澄化装置20として
はシックナ、遠心分離器、液体サイクロン、ろ過器など
から任意に選択でき、またこれらのものを組合せて使用
することもできる。清澄化処理の狙いは後述の電気透析
槽30のイオン交換膜を物理的に閉塞させないように排
液中の濁質濃度を下げることにあり、電気透析槽30へ
送られる排液中の懸濁固形分濃度が約0.2mg/kg
・排液以下になるように清澄化することが好ましい。
【0029】前述したように、軟水化装置10で生成す
る固形分は石灰石で、これは排液脱硫装置のSOx吸収
剤である。従って、清澄化装置20で懸濁質が濃縮され
た排液は排煙脱硫装置の吸収液の補給液として好適であ
り、該濃縮液は濃縮液抜出口22から抜出され、排煙脱
硫装置に循環され、排煙脱硫装置のSOx吸収剤の使用
量を低減させることゝなる。
【0030】清澄化装置20で清澄化された排液は電気
透析槽30に連通された導管21を通り、必要ならポン
プ(図示省略)を用いて電気透析槽30に送られる。電
気透析槽30はその詳細な構成は図示省略するが、公知
のように陽極板上に硫酸ソーダなどの陽極液を流し、陰
極板上に塩化ナトリウムなどの陰極液を流し、陽極液と
陰極液の間に1価陰イオン交換膜と陽イオン交換膜が交
互に配設され、Cl-の濃縮液流部と希釈液流部を構成
させるようにしたものである。すなわち、陽極板と陰極
板に直流の電場を設けて陽、陰の各イオンを電気的に移
動させることにより、排液をCl- を多量に含有する濃
縮液と、Cl- が希釈となった希釈液とに分別すること
が電気透析槽30内で行われる。
【0031】電気透析槽30で処理されて得られるCl
- の濃縮液は濃縮液抜出口31から系外に取出され、C
- 希釈液は排煙脱硫装置の補給液または同装置の構成
部材、例えばミストエリミネータなどの洗浄水として使
用することができる。
【0032】(例2)図2によって、第4発明、第5発
明及び第8発明を具体的に説明する。図2は図1の清澄
化装置10と電気透析槽30の間に脱炭酸ガス槽とろ過
装置を組込んで、電気透析槽30におけるスケール発生
防止をさらに向上させるようにしたものである。なお、
図2中、図1の符号と同一のものは図1で説明した通り
のものであるので説明は省略する。図2において、40
は脱炭酸ガス槽、50はろ過装置を示す。
【0033】脱炭酸ガス槽40は攪拌機41、塩酸投入
口42、ガス吹込口43及びガス排出口44が装備され
ている。清澄化装置20で清澄化された排液は導管21
を通り、必要ならポンプ(図示省略)を介して、この脱
炭酸ガス槽40に投入される。脱炭酸ガス槽40に投入
された排液は塩酸投入口42から投入される塩酸と攪拌
混合され、該排液中の石灰石は溶解度の大きい塩化カル
シウムと炭酸ガス及び水を生成する。生成した炭酸ガス
は脱炭酸ガス槽40の底部付近に設けられたガス吹込口
43から吹込まれるガス(好ましくは空気)によって脱
気され、ガス排出口44から系外に排出される。すなわ
ち、脱炭酸ガス槽40における処理の狙いは電気透析槽
30でスケール発生の要因の一つとなる石灰石を溶解度
の大きい塩化カルシウムに変換するとともに石灰石の生
成要因となる炭酸ガスを除去することにあり、この狙い
を達成するには脱炭酸ガス槽40に投入される塩酸の量
を該槽40内の排液が弱酸性(好ましくはpH:4〜
6)になるように添加する必要がある。
【0034】脱炭酸ガス槽40で処理された排液は必要
ならポンプ45を介し導管46からろ過装置50に送ら
れる。ろ過装置50のろ材としては、例えばプレコート
フィルタ(セラミックスのような多孔質基材にけいそう
土、パーライトなどを膜状に塗布したフィルタ)などが
使用できる。前述したように、電気透析槽30のイオン
交換膜の物理的閉塞を防止するためには、ろ過装置50
から電気透析槽30に送られる排液中の懸濁物質濃度を
0.2mg/kg・排液にする必要がある。ろ過装置5
0で清澄化された清澄排液は導管51を通って電気透析
槽30に送られて前述したように処理され、ろ過ケーキ
はろ過ケーキ排出口52から系外に取出される。
【0035】下記に、実施例に基づき本発明の効果を説
明する。実施例は石炭焚ボイラの湿式排煙脱硫装置に、
図1及び図2に示す排液処理装置を付設して実験を行っ
た。実験に使用した排液投入口12における排液の性状
を表1に示し、実験装置の主要構成機器の概略仕様を表
2に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】(実施例1)図1に示す系統図の実験装置
で実験した。実験条件は下記の通りである。 〇排液投入口12からの排液投入量 : 50kg/hr 〇炭酸塩投入口13からの炭酸ソーダ投入量 : 0.98kg/hr 〇濃縮液抜出口22からの濃縮液取出量 : 4.9kg/hr 〇導管21から清澄化液量 : 4.6kg/hr 〇投入排液温度 : 40℃ 〇使用炭酸ソーダ純度 : 99% 〇濃縮液中の石灰石濃度 : 19.5wt% 〇清澄化液中の濁質濃度 : 0.11mg/kg 〇電気透析槽30の電流密度 : 2.5A/dm2
【0039】上記条件で連続運転を行った結果、電気透
析槽30の濃縮液中のCl- 濃度は102,000pp
mとなり、入口排液に対して5.6倍のCl- の濃縮率
を示し、また、2700時間の連続運転で電気透析槽3
0におけるスケールトラブルは全く発生しなかった。
【0040】(実施例2)図2に示す系統図の実験装置
で実験した。実験条件は下記の通りである。 〇排液投入口12からの排液投入量 : 50kg/hr 〇炭酸塩投入口13からの炭酸ソーダ投入量 : 0.98kg/hr 〇濃縮液抜出口22からの濃縮液取出量 : 4.8kg/hr 〇塩酸投入口42からの塩酸投入量 : 0.011kg/hr 〇ガス吹込口43からの空気吹込量 : 3.1リットル/min. 〇導管51からの清澄化液量 : 45.2kg/hr 〇ろ過ケーキ排出口52からの排出ケーキ量 : 2.5kg/day. 〇投入排液温度 : 40℃ 〇使用炭酸ソーダ純度 : 99% 〇濃縮液中の石灰石濃度 : 19.3wt% 〇脱炭酸ガス槽40内の排液のpH : 5.1 〇清澄化液中の濁質濃度 : 0.10mg/kg 〇電気透析槽30の電流密度 : 2.7A/dm2
【0041】上記条件で連続運転を行った結果、電気透
析槽30の排出濃縮液中のCl- 濃度は108,000
ppmとなり、入口排液に対し6.0倍のCl- の濃縮
率を示し、実施例1に比較しても格段に濃縮率を向上す
ることができた。また、2,500時間の連続運転で電
気透析槽30におけるスケールトラブルは全く発生しな
かった。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、従来不可能であった電
気透析槽におけるスケール発生防止を完全に実現でき、
かつ排液のCl- 濃縮率を大巾に向上することができ
る。また、本発明によれば、軟水化処理と清澄化処理
で、排煙脱硫剤である石灰石を再生循環使用できるよう
になり、脱硫剤節減の観点からも経済性がさらに向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る系統図
【図2】本発明の第2実施例に係る系統図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C02F 1/20 C02F 1/66 510R 1/469 5/02 Z 1/66 510 9/00 502Z 5/02 B01D 53/34 125E 9/00 502 C02F 1/46 103 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01D 53/50 B01D 53/77 B01D 61/44 C02F 1/469 C02F 1/66

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 亜硫酸ガスを含む排ガスを石灰石又は消
    石灰のスラリと接触させて亜硫酸ガスを吸収除去し、石
    膏として固定分離する排煙脱硫装置で、石膏を分離した
    後の排液の少なくとも一部を取出して陽イオン交換膜と
    1価陰イオン交換膜を交互に装着した電気透析槽に送っ
    て該排液中の塩素イオンを濃縮して除去する排液の処理
    方法において、電気透析槽に送る前の排液にナトリウム
    及び/又はカリウムの炭酸塩を添加して軟水化処理を施
    した後、さらに清澄化処理を行って固形物含有量の少な
    い清澄液とすることを特徴とする排煙脱硫装置の排液処
    理方法。
  2. 【請求項2】 電気透析槽に送る前の排煙に炭酸ソーダ
    を添加し、その添加量を炭酸ソーダ添加後の排液中の溶
    解カルシウム濃度が1000ppm以下となるようにす
    ることを特徴とする請求項1記載の排煙脱硫装置の排液
    処理方法。
  3. 【請求項3】 清澄化処理で生成する固形分含量の多い
    排液を、排煙脱硫用の補給液として再使用することを特
    徴とする請求項1又は請求項2記載の排煙脱硫装置の排
    液処理方法。
  4. 【請求項4】 電気透析槽に送る前の清澄液に塩酸を添
    加して該液を酸性にするとともに、塩酸添加によって発
    生する炭酸ガスを脱気した後の液をさらに清澄化処理す
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の排
    煙脱硫装置の排液処理方法。
  5. 【請求項5】 炭酸ガスの脱気を脱炭酸ガス槽で行うこ
    とを特徴とする請求項4記載の排煙脱硫装置の排液処理
    方法。
  6. 【請求項6】 電気透析槽の希釈液を排煙脱硫装置の構
    成部材の洗浄水として使用することを特徴とする請求項
    1〜5のいずれかに記載の排煙脱硫装置の排液処理方
    法。
  7. 【請求項7】 亜硫酸ガスを含む排ガスを石灰石又は消
    石灰のスラリと接触させて亜硫酸ガスを吸収除去し石膏
    として固定分離する排煙脱硫装置から排出される含塩素
    排液を陽イオン交換膜と1価陰イオン交換膜を交互に装
    着した電気透析槽を用いて処理する排液処理装置であっ
    て、該電気透析槽と連通し、かつ該電気透析槽で処理可
    能な濁質濃度以下になるように排液中の懸濁物質を清澄
    化する清澄化装置と、該清澄化装置と連通し、かつ排煙
    脱硫装置の排液を受入れるための排液投入口及びナトリ
    ウム及び/又はカリウムの炭酸塩投入口を設けた攪拌機
    装備の軟水化装置とが排液流の上流に向けて順次配設さ
    せているとともに、該清澄化装置から排出される懸濁物
    の濃縮液を排煙脱硫装置の補給液として使用する手段を
    具備してなることを特徴とする排煙脱硫装置の排液処理
    装置。
  8. 【請求項8】 清澄化装置と連通し、かつ塩酸投入口、
    ガスを排液中に吹込むためのガス吹込口及びガス排出口
    を備えた攪拌機装備の脱炭酸ガス槽と、該脱炭酸ガスと
    連結され、かつ電気透析槽と連通し、該電気透析槽で処
    理可能な濁質濃度以下になるように該脱炭酸ガス槽から
    の排液中の濁質成分を除去するろ過装置をさらに設けて
    なることを特徴とする請求項7記載の排煙脱硫装置の排
    液処理装置。
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