JP2922570B2 - 水不溶性染料 - Google Patents
水不溶性染料Info
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- JP2922570B2 JP2922570B2 JP2079764A JP7976490A JP2922570B2 JP 2922570 B2 JP2922570 B2 JP 2922570B2 JP 2079764 A JP2079764 A JP 2079764A JP 7976490 A JP7976490 A JP 7976490A JP 2922570 B2 JP2922570 B2 JP 2922570B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は水不溶性染料に関するものであり、詳しく
は、耐光堅牢度及び昇華堅牢度の両方が優れ、ポリエス
テル繊維を良好な黄色に染色することのできる水不溶性
染料に関するものである。
は、耐光堅牢度及び昇華堅牢度の両方が優れ、ポリエス
テル繊維を良好な黄色に染色することのできる水不溶性
染料に関するものである。
[従来技術] 自動車用シートの材質としては、ポリエステル繊維よ
りなる布が多く使用されているが、近年、自動車内装の
ファッション化に伴い、シートの色もカラフルなものが
要求されるようになった。しかし、自動車用シートの場
合、密閉室内で高温下、直射日光に曝されることが多い
ので、シートの色あせが起こりやすく、長期間、美しい
色を維持することは難しい。従って、自動車シート用の
ポリエステル繊維を染色するための染料としては、耐光
堅牢度及び昇華堅牢度の両方が優れたものを用いるのが
望ましい。
りなる布が多く使用されているが、近年、自動車内装の
ファッション化に伴い、シートの色もカラフルなものが
要求されるようになった。しかし、自動車用シートの場
合、密閉室内で高温下、直射日光に曝されることが多い
ので、シートの色あせが起こりやすく、長期間、美しい
色を維持することは難しい。従って、自動車シート用の
ポリエステル繊維を染色するための染料としては、耐光
堅牢度及び昇華堅牢度の両方が優れたものを用いるのが
望ましい。
ところが、従来、耐光堅牢度と昇華堅牢度の両方に優
れた染料は少なく、自動車シート用の染料として満足で
きるものは見当たらない。
れた染料は少なく、自動車シート用の染料として満足で
きるものは見当たらない。
例えば、下記構造式 で示される分散染料はチェコスロバキア特許第164,655
号により公知であるが、この染料は耐光堅牢度の面では
優れており自動車シート用として適用できるが、昇華堅
牢度が不十分である。
号により公知であるが、この染料は耐光堅牢度の面では
優れており自動車シート用として適用できるが、昇華堅
牢度が不十分である。
[発明が解決しようとする課題] 本発明者等は上記実情に鑑み、耐光堅牢度とともに昇
華堅牢度にも優れ、自動車シート用のポリエステル繊維
を染色するのに適した分散染料を提供することを目的と
し種々検討の結果、本発明の特定の染料が上記目的を達
成することを見い出した。
華堅牢度にも優れ、自動車シート用のポリエステル繊維
を染色するのに適した分散染料を提供することを目的と
し種々検討の結果、本発明の特定の染料が上記目的を達
成することを見い出した。
[課題を解決するための手段] 即ち、本発明の要旨は、下記一般式[I] (式中、Xはハロゲン原子を表す)で示される水不溶性
染料に存する。
染料に存する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における前記一般式[I]において、Xで表さ
れるハロゲン原子としては、通常、塩素原子又は臭素原
子であり、特に、塩素原子が好ましい。
れるハロゲン原子としては、通常、塩素原子又は臭素原
子であり、特に、塩素原子が好ましい。
本発明の水不溶性染料を合成する方法としては、通
常、下記一般式[II] で示される化合物と該化合物に対して2倍モルのP−ハ
ロゲノアニリンとを50〜110℃の温度で反応させること
により容易に得ることができる。また、下記一般式[II
I] で示される化合物を硫酸溶媒中、該化合物に対して2倍
モルのハロゲン(塩素又は臭素)を50〜100℃の温度で
反応させることによっても得ることが出来る。
常、下記一般式[II] で示される化合物と該化合物に対して2倍モルのP−ハ
ロゲノアニリンとを50〜110℃の温度で反応させること
により容易に得ることができる。また、下記一般式[II
I] で示される化合物を硫酸溶媒中、該化合物に対して2倍
モルのハロゲン(塩素又は臭素)を50〜100℃の温度で
反応させることによっても得ることが出来る。
本発明の染料により染色しうる繊維としては、通常ポ
リエチレンテレフタレート、テレフタル酸と1,4−ビス
−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンとの重縮合物な
どよりなるポリエステル繊維、あるいは木綿、絹、羊毛
などの天然繊維と上記ポリエステル繊維との混紡品、混
織品が挙げられる。
リエチレンテレフタレート、テレフタル酸と1,4−ビス
−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンとの重縮合物な
どよりなるポリエステル繊維、あるいは木綿、絹、羊毛
などの天然繊維と上記ポリエステル繊維との混紡品、混
織品が挙げられる。
本発明の染料を用いてポリエステル繊維を染色するに
は、前示一般式[I]で示される染料が水に不溶ないし
難溶であるので、常法により、分散剤としてナフタレン
スルホン酸とホルムアルデヒドとの縮合物、高級アルコ
ール硫酸エステル、高級アルキルベンゼンスルホン酸塩
などを使用して水性媒質中に分散させた染色浴または捺
染糊を調製し、浸染または捺染により行なうことができ
る。例えば、浸染の場合、高温染色法、キャリヤー染色
法、サーモゾル染色法などの通常の染色処理法を適用す
れば、ポリエステル繊維ないしは、その混紡品に堅牢度
のすぐれた染色を施すことができる。その際、場合によ
り、染色浴にギ酸、酢酸、リン酸あるいは硫酸アンモニ
ウムなどの公知の酸性物質を添加すれば、さらに好結果
が得られる。また、染色浴のpHは、通常、5.0〜6.5の範
囲に調節するのが好ましい。そして、染色温度は例え
ば、120〜140℃程度である。
は、前示一般式[I]で示される染料が水に不溶ないし
難溶であるので、常法により、分散剤としてナフタレン
スルホン酸とホルムアルデヒドとの縮合物、高級アルコ
ール硫酸エステル、高級アルキルベンゼンスルホン酸塩
などを使用して水性媒質中に分散させた染色浴または捺
染糊を調製し、浸染または捺染により行なうことができ
る。例えば、浸染の場合、高温染色法、キャリヤー染色
法、サーモゾル染色法などの通常の染色処理法を適用す
れば、ポリエステル繊維ないしは、その混紡品に堅牢度
のすぐれた染色を施すことができる。その際、場合によ
り、染色浴にギ酸、酢酸、リン酸あるいは硫酸アンモニ
ウムなどの公知の酸性物質を添加すれば、さらに好結果
が得られる。また、染色浴のpHは、通常、5.0〜6.5の範
囲に調節するのが好ましい。そして、染色温度は例え
ば、120〜140℃程度である。
[実施例] 次に、本発明を実施例によって更に具体的に説明する
が、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
が、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1 下記構造式[I−A] で示される染料0.5gをナフタレンスルホン酸−ホルムア
ルデヒド縮合物1gおよび高級アルコール硫酸エステル2g
を含む水3に分散させて染色浴を調製した。この染色
浴にポリエステル繊維100gを浸漬し、130℃で60分間染
色した後、ソーピング、水洗および乾燥を行ない、黄色
の染布を得た。
ルデヒド縮合物1gおよび高級アルコール硫酸エステル2g
を含む水3に分散させて染色浴を調製した。この染色
浴にポリエステル繊維100gを浸漬し、130℃で60分間染
色した後、ソーピング、水洗および乾燥を行ない、黄色
の染布を得た。
この染布につき、昇華堅牢度及び耐光堅牢度を測定し
たところ、第1表に示す結果を得た。
たところ、第1表に示す結果を得た。
なお、ここで使用した染料は次のようにして合成し
た。パラクロルアニリン7.7gをN−メチルピロリドン10
mlに25℃で加え、更に、4−クロロ−3−ニトロ−ベン
ゼンスルホニルクロリド5.12gを徐々に添加した。反応
液は約50℃迄発熱した。これを更に70℃に昇温し約1時
間撹拌しこれに炭酸ナトリウム2.33gを発泡に注意しな
がら加えた。次に温度を110℃迄昇温し約2時間撹拌し
反応を完結させた。80℃迄冷却し、5%塩酸水30gを滴
下し、更に25℃迄冷却後、析出した結晶を別し、水で
洗浄した後乾燥し、7.9gの黄色結晶を得た(収率90
%)。
た。パラクロルアニリン7.7gをN−メチルピロリドン10
mlに25℃で加え、更に、4−クロロ−3−ニトロ−ベン
ゼンスルホニルクロリド5.12gを徐々に添加した。反応
液は約50℃迄発熱した。これを更に70℃に昇温し約1時
間撹拌しこれに炭酸ナトリウム2.33gを発泡に注意しな
がら加えた。次に温度を110℃迄昇温し約2時間撹拌し
反応を完結させた。80℃迄冷却し、5%塩酸水30gを滴
下し、更に25℃迄冷却後、析出した結晶を別し、水で
洗浄した後乾燥し、7.9gの黄色結晶を得た(収率90
%)。
実施例2 実施例1の方法において、下記構造式[I−B]に示
す染料を用い、全く同様の方法で染色及び試験を行な
い、第1表に示す結果を得た。
す染料を用い、全く同様の方法で染色及び試験を行な
い、第1表に示す結果を得た。
なお、ここで使用した染料は次のようにして合成し
た。下記構造式で示される化合物7.4gを 25℃で98%硫酸36.9gに加え、混合物を80℃迄昇温しこ
れに臭素6.4gを80℃で徐々に滴下し、滴下後80℃で10時
間反応した。反応混合物を50℃迄冷却後25.6gの氷水に
放出し、析出した結晶を別し、水洗、乾燥し10.0gの
黄色結晶を得た(収率95%)。
た。下記構造式で示される化合物7.4gを 25℃で98%硫酸36.9gに加え、混合物を80℃迄昇温しこ
れに臭素6.4gを80℃で徐々に滴下し、滴下後80℃で10時
間反応した。反応混合物を50℃迄冷却後25.6gの氷水に
放出し、析出した結晶を別し、水洗、乾燥し10.0gの
黄色結晶を得た(収率95%)。
比較例1 実施例1の方法において、下記構造式の染料を用い、
実施例1と同様の方法で染色及び試験を行ない、第1表
に示す結果を得た。
実施例1と同様の方法で染色及び試験を行ない、第1表
に示す結果を得た。
[発明の効果] 第1表の結果より明らかな様に、本発明の染料は公知
染料に対して、構造的には末端の置換基がハロゲン原子
である点のみが相違するだけであるが、昇華堅牢度及び
耐光堅牢度の両方が優れていることが判る。このよう
に、両者は構造上類似化合物であるにも拘わらず、上記
のような明確な効果差が生じることは意外なことであ
る。本発明の染料は昇華堅牢度と耐光堅牢度の両方が良
好であるので、特に、自動車シート用の染料として有用
である。
染料に対して、構造的には末端の置換基がハロゲン原子
である点のみが相違するだけであるが、昇華堅牢度及び
耐光堅牢度の両方が優れていることが判る。このよう
に、両者は構造上類似化合物であるにも拘わらず、上記
のような明確な効果差が生じることは意外なことであ
る。本発明の染料は昇華堅牢度と耐光堅牢度の両方が良
好であるので、特に、自動車シート用の染料として有用
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−290760(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09B 51/00 CA(STN)
Claims (1)
- 【請求項1】下記一般式[I] (式中、Xはハロゲン原子を表す)で示される水不溶性
染料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2079764A JP2922570B2 (ja) | 1990-03-28 | 1990-03-28 | 水不溶性染料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2079764A JP2922570B2 (ja) | 1990-03-28 | 1990-03-28 | 水不溶性染料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03277662A JPH03277662A (ja) | 1991-12-09 |
JP2922570B2 true JP2922570B2 (ja) | 1999-07-26 |
Family
ID=13699288
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2079764A Expired - Lifetime JP2922570B2 (ja) | 1990-03-28 | 1990-03-28 | 水不溶性染料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2922570B2 (ja) |
-
1990
- 1990-03-28 JP JP2079764A patent/JP2922570B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03277662A (ja) | 1991-12-09 |
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