JP2922149B2 - 微細加工方法 - Google Patents

微細加工方法

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JP2922149B2
JP2922149B2 JP8024195A JP2419596A JP2922149B2 JP 2922149 B2 JP2922149 B2 JP 2922149B2 JP 8024195 A JP8024195 A JP 8024195A JP 2419596 A JP2419596 A JP 2419596A JP 2922149 B2 JP2922149 B2 JP 2922149B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被加工物の微細加
工方法に係わり、特にレジストを用いないでシリコン酸
化膜をパターニングするための微細加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の微細加工技術は、フォトレジスト
を光や電子線で露光してパターニングし、これをマスク
として被加工物をエッチングする方法を基盤としてい
る。ここで、フォトレジストは有機分子を主成分とする
ため、加工寸法の限界は有機分子の大きさ程度、つまり
20〜30nm程度である。これ以下の加工には、無機
レジストが適している。代表的なのは、アルカリハライ
ド系レジストだが、このレジストは水に溶けてしまい、
エッチング耐性が弱い上金属のリフトオフも難しいので
実用的ではない。
【0003】これに対し、シリコン酸化膜(SiO2
はエッチング耐性もあり、金属のリフトオフも可能であ
る。さらに、SiO2 は安定な物質で、CVD法などで
比較的簡単に良質な膜が形成できる。特に、Si基板を
用いる場合には、酸素雰囲気や水蒸気中で酸化させた
り、溶液の中で表面を酸化させることで、容易に良質の
膜ができる。
【0004】SiO2 をレジストなしにパターニングす
る、又はSiO2 をレジストとして使うには、電子線で
露光した後、HFとNH4 Fの混合液で現像して露光部
分を除去するという方法が、一般的である。しかしなが
ら、この方法では、現像後のSiO2 の断面のアスペク
ト比が低く、約70度の傾斜ができてしまう(文献:Hi
roshi Hiroshima and Masanori Komuro,Japanese Journ
al of Appleid Physics,volume 32,(1993)pp.6153-615
7)。
【0005】また、HFとNH4 Fの混合液は、Siを
もエッチングしてしまう。HFとNH4 Fの混合液にお
けるSiO2 とSiとのエッチング速度の比は高々3:
1程度であり、この混合液はSi用のレジストには適し
ていない。さらに、露光後に大気中に取り出すことと、
溶液中に浸して現像することから、現像後の表面が汚染
されてしまう。特に、加工寸法が小さい場合、この汚染
は重大な問題であり、加工してできた半導体デバイスの
性能に大きく影響する場合が多い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように従来、シリ
コン酸化膜をレジストなしにパターニングする、又はシ
リコン酸化膜をパターニングのためのレジストとして用
いるために、電子線による露光と溶液による現像を行う
方法があるが、この方法では、開口部にテーパが形成さ
れて加工精度が低下する。さらに、溶液に晒すことか
ら、不純物汚染を招く問題があった。
【0007】本発明は、上記事情を考慮して成されたも
ので、その目的とするところは、レジストなしにシリコ
ン酸化膜を直接加工する際に、溶液を用いた場合のよう
な不純物汚染を招くことがなく、かつ高精度にパターニ
ングすることができる微細加工方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(構成) 上記課題を解決するために本発明は、次のような構成を
採用している。即ち本発明は、シリコン酸化膜をパター
ニングするための微細加工方法において、シリコン酸化
膜に真空中で電子ビームを選択的に照射した後、前記シ
リコン酸化膜に加熱処理を施し、該酸化膜のビーム照射
された領域を選択的に加熱脱離させることを特徴とす
る。
【0009】また本発明は、シリコン酸化膜をマスクに
所望のパターンを形成するための微細加工方法におい
て、基板上に形成されたシリコン酸化膜に真空中で電子
ビームを選択的に照射した後、前記シリコン酸化膜に加
熱処理を施し、該酸化膜のビーム照射された領域を選択
的に加熱脱離し、次いで加熱脱離により露出した基板上
及び残った前記シリコン酸化膜上に該酸化膜以外の材料
を堆積し、しかるのち前記シリコン酸化膜を該酸化膜上
の堆積膜と共に除去することを特徴とする。
【0010】ここで、本発明の望ましい実施態様として
は、次のものがあげられる。 (1) シリコン酸化膜の加熱処理を、1×10-5Torr以下
の真空中で行うこと。 (2) シリコン酸化膜の加熱処理時の温度は、800℃以
下であること。 (3) 下地にシリコン基板を用い、この基板を500℃以
上で酸素雰囲気中で加熱させることでシリコン酸化膜を
形成すること。 (4) (3) において、ベース圧力が1×10-5Torr以下の
真空装置を用い、この装置内に酸素ガスを流し込むこと
でできる酸素雰囲気中でシリコン基板を加熱させること
により、シリコン酸化膜を形成すること。 (5) シリコン酸化膜の形成,露光,加熱脱離の工程を、
全て大気に晒すことなく1×10-5Torr以下の真空中で
行うこと。 (6) シリコン酸化膜の加熱脱離から、別の膜の堆積、及
びシリコン酸化膜の除去の工程を、全て大気に晒すこと
なく1×10-5Torr以下の真空中で行うこと。 (7) シリコン酸化膜の形成,露光,加熱脱離、別の膜の
堆積、及びシリコン酸化膜の除去の工程を、全て大気に
晒すことなく1×10-5Torr以下の真空中で行うこと。 (8) シリコン酸化膜の以外の材料を堆積する前に、1μ
m以下の厚さのシリコンを堆積させ、シリコン酸化膜を
より脱離(蒸発)しやすくすること。 (9) 基板の上の堆積物が、基板上に直接載っていて、か
つシリコン酸化膜で囲まれていること。 (10)基板と堆積物との界面に存在する不純物が、1×1
17cm-3以下であること。 (11)基板の上から見て堆積物の縦と横の寸法の狭い方の
寸法が、10nm以下であること。 (作用)シリコン酸化膜(SiO2 )に電子ビーム,イ
オンビーム,又は光ビーム(紫外線,X線,γ線)を照
射すると、 SiO2 → Si+O2 …(1) という反応が励起されるため、表面から酸素の脱離が起
きて、SiO2 の表面付近はSiが過剰に存在するよう
になる。図7(a)にこの状態の断面図を示す。1はS
i基板、2はSiO2 膜、3は電子ビーム照射領域であ
り、ビーム照射領域3はSi過剰となっている。
【0011】この後に、600℃以上で加熱すると、 Si(固体)+SiO2 (固体) → 2SiO(気体) …(2) という反応が起きて、電子ビーム照射領域3ではSiO
2 が分解し蒸発する。これによりSiO2 開口部4が形
成される。図7(b)(c)にこの状態の断面図を示
す。
【0012】一方、ビームが照射されなかった領域で
は、Si(固体)が存在しないので、(2)の反応が起
きにくく、さらに加熱温度上げて、(1)の反応を起こ
さないと、(2)の反応による分解蒸発は起きない。つ
まり、Si上のSiO2 であっても、(2)の反応は界
面でしか起きないので、SiOがSiO2 中を拡散して
表面から脱離しなければならないので、加熱温度を上げ
ないとSiO2 の分解蒸発は起きない。
【0013】従って、ビーム照射の有無により、SiO
2 が分解蒸発する温度に差ができることになる。そし
て、この2つの温度の間で加熱すると、ビームを照射し
た領域のみが分解蒸発して、レジストとしてのSiO2
を選択的に現像できる。
【0014】なお、ビーム照射によりSi過剰となる領
域は必ずしもSiO2 の膜厚方向全体である必要はな
い。Si過剰のためにSiO2 の分解蒸発が進んで膜厚
が薄くなると、下地基板Siとの界面で生じた(2)の
反応によるSiOがSiO2 中を拡散して脱離しやすく
なる。従って、ビーム照射領域がSiO2 の分解蒸発で
ある程度薄くなると、Si過剰でなくてもこの領域のS
iO2 の分解蒸発が進むことになる。つまり、Si過剰
によるSiO2 の分解蒸発促進効果と、膜厚減少による
SiOの拡散促進効果との相乗効果により、ビーム照射
領域の選択的なエッチングが可能となるのである。
【0015】このように本発明では、単純な加熱脱離反
応を利用するので、アスペクト比もウェットエッチング
で現像する方法より良好なものが得られる。また、分解
蒸発するときには、基板のSiの脱離量はせいぜい1原
子層程度なので、殆ど問題にならない。さらに、脱離す
る際に露出したSiがアニールされるため、表面が清浄
で、かつ結晶性が良くなるという特徴もある。例えば、
Si(111)面の場合、SiO2 脱離後の表面は7×
7の超周期構造になるが、これはSiの清浄表面が形成
されていることを示している。
【0016】なお、加工後のSiO2 は、いわゆるレジ
ストとして適当な方法でエッチングして除去するだけで
なく、そのまま絶縁材料として積極的に使うことも可能
である。また、蒸発脱離速度は、加熱温度と時間によっ
て制御できるので、露光したSiO2 を完全に脱離させ
ずにSiO2 の一部を残して、それを利用することも可
能である。
【0017】また、本発明の方法だと、大気中に取り出
すことなく、全て真空中で加工できるため、加工プロセ
ス用の装置間が真空を保ったままサンプル移動できるよ
うになっていれば、Si表面を汚染させることがないま
まに、加工することも可能になる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、発明の詳細について図示の
実施形態を用いて説明する。 (第1の実施形態)図1は、本発明の第1の実施形態に
係わるSi細線の製造工程を示す断面図である。
【0019】まず、図1(a)に示すように、面方位
(111)のSi基板11を酸化炉に入れ、1000℃
で0.1気圧の酸素雰囲気中で、Si基板11上にSi
2 膜12を10nm形成した。この基板を酸化炉から
電子ビーム描画装置内に移し、これに加速電圧25k
V、ビーム径5nmの電子ビームをライン状に照射し
た。図中の13が電子ビーム照射領域である。
【0020】次いで、これを真空中で、800℃で1分
間加熱したところ、図1(b)に示すように、描画エリ
アのSiO2 が分解蒸発し、幅10nmのSiO2 開口
部14にSiの領域が線状に露出した。このSiO2
12の選択的な除去は、前記(作用)の項で説明した
(2)式のメカニズムに基づくものである。
【0021】次いで、これを取り出してCVD装置に移
し、基板温度700℃で、ジシランとジボランを混合し
て、p型のSiを1μm成長させた。このとき、図1
(c)に示すように、SiO2 膜12の上にはSi層は
成長せず、SiO2 膜12が脱離してSiが露出した領
域のみに選択的にp型Si層15は成長した。
【0022】従って、この後にSiO2 膜12を除去す
ることにより、図1(e)に示すように、Si基板11
上に幅8nmのp型Si細線15が形成された。一方、
SiO2 膜12を選択脱離でパターニングした後に、C
VD装置の代わりにMBE装置に移し、SiとGaを同
時に供給し、基板温度500℃でp型のSi層を10n
m成長させた。このとき、図1(d)に示すように、S
iO2 膜12が脱離してSiが露出した領域には結晶性
の良いSi層15が成長したが、SiO2 膜12の上に
はアモルファスのSi層16が成長した。
【0023】この後、真空中で750℃で5分間加熱し
たところ、SiO2 膜12とアモルファスSi膜16は
脱離した。この際の脱離過程は、前記(作用)の項で説
明した(2)式のメカニズムと同様に、MBE成長させ
たアモルファスSi層16と下地のSiO2 膜12とが
反応してSiOとして蒸発するというものである。こう
して、前記図1(e)に示すのと同様に、CVD選択成
長でできたのと同様な幅9nmのp型Si細線15が形
成された。
【0024】このように本実施形態では、SiO2 をレ
ジストとして用いることにより、通常のフォトレジスト
を用いては形成できないような、数nmの幅のSi細線
を簡易に形成することができる。しかも、SiO2 の現
像に際して溶液を用いることなく加熱脱離するのみであ
るので、SiO2 開口部にテーパが形成されてアスペク
ト比が小さくなることもなく、加工精度が極めて高い。
さらに、溶液による汚染もなく、将来の微細デバイスの
形成方法として極めて有効である。 (第2の実施形態)図2は、本発明の第2の実施形態に
係わる微細金属配線の製造工程を示す断面図である。
【0025】まず、図2(a)に示すように、面方位
(111)のSi基板21を酸化炉に入れ、900℃
で、1気圧の酸素雰囲気中で、Si基板21上にSiO
2 膜22を30nm形成した。この基板を酸化炉から電
子ビーム描画装置内に移し、これに加速電圧50kV、
ビーム径3nmの電子ビームをライン状に照射した。
【0026】これを真空中で、800℃で1分間加熱し
たところ、描画エリアのSiO2 膜12が分解蒸発し、
10nmのSiO2 開口部24にSi領域が露出した。
ここまでは、先に説明した第1の実施形態と基本的に同
様である。
【0027】次いで、これを取り出して、金属蒸着装置
に移し、図2(b)に示すように、アルミニウム膜を1
0nm蒸着した。このとき、Siの露出部にアルミニウ
ム膜25が形成されると共に、SiO2 膜22上にもア
ルミニウム膜26が形成された。
【0028】次いで、950℃に加熱して、SiO2
22をその上のアルミニウム膜26と共に脱離させた。
その結果、図2(c)に示すように、幅7nmのアルミ
ニウム配線がSi基板21上に形成された。
【0029】このアルミニウム配線は、例えばSiのL
SIデバイスに利用できる。また、SiO2 膜の上に直
接アルミニウムを堆積させる前に、Siを数百nm堆積
させておくと、そのSiとSiO2 とが前記(2)式で
示したのと同様な反応を起こすので、アルミニウムがよ
り脱離しやすくなる。
【0030】このような方法で、10nm以下のサイズ
で自由な配線パターンを形成できることになる。なお、
配線金属としては、アルミニウム以外でも利用可能であ
る。また、SiOは、Siをエッチングするための
マスクにも使える。普通、電子ビーム描画装置では、細
束電子線をスキャンして露光するため、スループットが
低くなってしまうので、寸法の小さいところを電子ビー
ムを使ってパターニングし、広いところはイオンビーム
や光(紫外線,X線)を使うか、又は比較的広いところ
を一度に電子ビームで露光する“ブロック露光法”を併
用すればよい。 (参考例) 図3は、本発明の参考例に係わる量子ドットの製造工程
を示す断面図である。
【0031】まず、図3(a)に示すように、面方位
(111)のSi基板31を酸化炉に入れ、800℃
で、0.01気圧の酸素雰囲気中で、Si基板31上に
SiO2膜32を10nm形成した。この基板を酸化炉
から収束イオンビーム(FIB)装置内に移し、これに
加速電圧50kVのイオンビームを選択的に照射する。
【0032】ここで、イオンビームの照射は電子ビーム
照射と同様に、SiO2 膜12を部分的にSi過剰とす
るためである。なお、イオンビーム径自体は100nm
以上であるが、イオンビームのイオンドーズ量に分布が
あり、中心ほどドーズ量が多い。このため、SiO2
12の厚さと加熱温度を適切に選んでやれば、中心付近
の部分のみ脱離させることができる。イオンビーム照射
後に、真空中で750℃で10分間加熱したところは、
描画エリアのSiO2 が分解蒸発し、10nm径のSi
2 開口部34をマトリックス状にパターニングするこ
とができた。
【0033】次いで、これの上に、MBE法でGeを厚
さ5nm成長させる。その後、SiO2 をGeと共に加
熱脱離させると、図3(b)に示すような10nm径の
円柱状のGeのアイランド35ができる。
【0034】次いで、SiをGeと相互拡散が起きない
ような温度で低温成長させ、Ge間をSiで埋め込む。
その後、酸素雰囲気中で加熱し、表面から酸化膜を形成
させると、Geは酸化されにくいので、Siのみ酸化さ
れてSiO2 膜が形成される。そして、図3(c)に示
すように、SiO2 膜37の中に10nmのGeのアイ
ランド35があるような構造ができる。
【0035】このようにして形成されたGeのアイラン
ドは量子閉じ込めされているため、量子ドットになる。
この試料のフォトルミネッセンスセンス発光特性を調べ
たところ、量子閉じ込めに付随した発光が見られた。 (第の実施形態) 図4は、本発明の第の実施形態に係わる超微細MES
FETの製造工程を示す断面図である。
【0036】まず、図4(a)に示すように、i型のG
aAs基板51の表面をイオン打ち込みしてn型層51
aにした基板上に、SiO2 膜52を熱CVD法で50
nm成長させる。続いて、適当な素子分離を行った後、
この基板に電子ビーム露光を施し、真空中で750℃で
加熱して露光領域を蒸発脱離させ、幅10nmのSiO
2 開口54を形成する。
【0037】次いで、図4(b)に示すように、GaA
s基板51のn型層51a上に、厚さ300nmのタン
グステン膜55をスパッタで堆積させる。次いで、図4
(c)に示すように、電子ビーム照射と加熱脱離により
形成したSiO2 開口54を中心に、従来の光露光技術
にて幅0.5μmだけレジスト57が残るようにパター
ニングし、これをマスクにイオンスパッタでタングステ
ン膜55を選択エッチングしてゲート電極を形成する。
【0038】その後、再び従来の光露光技術とリフトオ
フ法により、図4(d)に示すように、ソース・ドレイ
ン電極59を形成する。具体的には、SiO2 膜52に
対してソース領域とドレイン領域のパターニングを行っ
た後、全面に金属膜を被着する。その後、SiO2 膜5
2を弗化アンモニウムでエッチング除去し、リフトオフ
法でソース・ドレイン電極59を形成する。
【0039】こうして、10nmゲートのMESFET
が完成する。同様の工程で、HEMTのゲート電極を形
成することもできる。従来、MESFETやHEMTの
ゲート電極を作るには、有機レジストを電子ビーム露光
でパターニングする方法が使われるが、この従来方法だ
と0.1μmのゲート長が限界である。本実施形態によ
るMESFETは、ゲート長が0.1μmで、他の構造
は同じであるMESFETに比べ、相互コンダクタンス
は約2倍に、2GHzでの雑音は約半分になった。 (第の実施形態) 図5は、本発明の第の実施形態に係わる超微細MOS
FETの製造工程を示す断面図である。
【0040】まず、図5(a)に示すように、Si絶縁
基板61上を、適当な手段で素子分離した後、イオン打
ち込みによって、Si表面をp型層61aにする。次い
で、酸素雰囲気中で加熱して、SiO2 膜62を厚さ3
0nm形成する。次いで、これを電子ビームで露光し、
真空中で750℃で加熱して、時間を調整して露光した
SiO2 膜62を28nmだけ蒸発脱離させ、幅10n
mで深さ28nm(残ったSiO2 の厚さ2nm)の溝
64を形成する。
【0041】次いで、図5(b)に示すように、この領
域の上に厚さ300nmのタングステン膜65をスパッ
タで堆積させる。次いで、図5(c)に示すように、電
子ビーム照射と加熱脱離により形成したSiO2 溝64
を中心に、従来の光露光技術にて幅0.3μmだけレジ
ストが残るようにパターニングし、これをマスクにイオ
ンスパッタでタングステン膜65を除去し、残ったタン
グステンでゲート電極を形成する。ここで、タングステ
ン電極自体の大きさは0.3μmであるが、その下のS
iO2 膜62の厚さが2nmの領域が実効的MOS型ゲ
ートとなるので、ゲート長は10nmとなる。その後、
ゲート電極として形成したタングステン膜65をマスク
にSiO2 膜62を適当なドライエッチングで除去し、
イオン打ち込み法で高濃度のn型領域68を形成する。
【0042】次いで、図5(d)に示すように、n型領
域68上にソース・ドレイン電極69を形成する。こう
して10nmのゲートSiO2 の厚さ2nmの超微細M
OSFETが完成する。本実施形態における10nmゲ
ートMOSFETのスイッチング時間は、従来の手法で
作った100nmゲートMOSFETの半分以下となっ
た。 (第の実施形態) 図6は、本発明の第の実施形態に係わる超微細MOS
FETの製造工程を示す断面図である。
【0043】まず、図6(a)に示すように、Si絶縁
基板71上を、適当な手段で素子分離した後、イオン打
ち込みによって、Si表面をp型層71aにする。次い
で、酸素雰囲気中で加熱して、SiO2 膜72を厚さ
0.5μm形成する。次いで、これをビーム径2nmの
電子ビームで幅5nmの領域が残るように露光する。図
中の73が電子ビーム露光領域である。
【0044】次いで、図6(b)に示すように、この領
域に厚さ5nmのタングステン膜75をスパッタで堆積
させる。次いで、真空中で720℃で加熱して、ビーム
照射領域73のSiO2 膜72を蒸発脱離させ、その上
のタングステン膜75と共に除去し、図6(c)に示す
ように、幅5nmのタングステン膜75とSiO2 膜7
2を積層した領域を形成する。次いで、これをマスクに
して、イオン打ち込み法で高濃度のn型領域78を形成
する。
【0045】次いで、図6(d)に示すように、タング
ステン電極に対して従来の手法で、SiO2 サイドウォ
ール76を形成する。次いで、図6(e)に示すよう
に、ゲート電極75を覆うようにさらにタングステンの
ゲート電極77を形成すると共に、n型領域78上にソ
ース・ドレイン電極79を形成する。
【0046】こうして5nmゲートの超微細MOSFE
Tが完成する。本実施形態における5nmゲートMOS
FETのスイッチング時間は、従来の手法で作った10
0nmゲートMOSFETの1/3以下となった。
【0047】なお、本発明は上述した各実施形態に限定
されるものではない。SiO2 を選択的に加熱脱離させ
るための条件としては、1×10-5Torr以下の真空、加
熱温度800℃以下が望ましい。その他、本発明の要旨
を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することができ
る。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、シ
リコン酸化膜に電子ビーム,イオンビーム,又は光ビー
ムを選択的に照射した後、加熱処理を施してシリコン酸
化膜のビーム照射された領域を選択的に加熱脱離させる
ことにより、レジストレスでシリコン酸化膜を加工する
ことができ、しかも不純物汚染を招くことなく、高いア
スペクト比で高精度にパターニングすることができる。
従って、今後の各種超微細デバイスの製造に適用して絶
大なる効果を発揮すると期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係わるp型Si細線の製造工
程を示す斜視図。
【図2】第2の実施形態に係わる微細Al配線の製造工
程を示す斜視図。
【図3】本発明の参考例に係わる量子ドットの製造工程
を示す斜視図。
【図4】第の実施形態に係わる微細ゲートMESFE
Tの製造工程を示す断面図。
【図5】第の実施形態に係わる微細ゲートMOSFE
Tの製造工程を示す断面図。
【図6】第の実施形態に係わる微細ゲートMOSFE
Tの製造工程を示す断面図。
【図7】本発明の作用を説明するための模式図。
【符号の説明】
11,21,31,41…Si基板 12,22,32,37,42,52,62,72…S
iO2 膜 13,73…電子ビーム照射領域 14,24,34,44,54…SiO2 開口部 15…p型Si層(Si細線) 16…アモルファスSi層 25…Si上のアルミニウム膜 26…SiO2 上のアルミニウム膜 35…Geのアイランド 45…Siバッファ層 46…p型Si層 47,48…電極 51…GaAs基板 55,65,75,77…タングステン膜(ゲート電
極) 57…レジスト 59,69,79…ソース・ドレイン電極 61,71…Si絶縁基板 64…SiO2 溝 68,78…n型領域 73…電子ビーム露光領域 76…SiO2 サイドウォール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 忍 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 丸野 茂光 東京都千代田区丸の内2丁目2番3号 三菱電機株式会社内 (72)発明者 渡部 平司 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気 株式会社内 (72)発明者 市川 昌和 東京都国分寺市東恋ヶ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (56)参考文献 特開 平6−252102(JP,A) 特開 平3−255628(JP,A) 特開 昭53−116077(JP,A) 特開 平8−45845(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/302 H01L 21/3065 H01L 21/26 - 21/268 H01L 21/304 JICSTファイル(JOIS)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリコン酸化膜に真空中で電子ビームを
    択的に照射する工程と、次いで前記シリコン酸化膜に加
    熱処理を施し、該酸化膜のビーム照射された領域を選択
    的に加熱脱離させる工程とを含むことを特徴とする微細
    加工方法。
  2. 【請求項2】基板上に形成されたシリコン酸化膜に真空
    中で電子ビームを選択的に照射する工程と、次いで前記
    シリコン酸化膜に加熱処理を施し、該酸化膜のビーム照
    射された領域を選択的に加熱脱離させる工程と、次いで
    前記シリコン酸化膜の加熱脱離により露出した基板上及
    び残った前記シリコン酸化膜上に該酸化膜以外の材料を
    堆積する工程と、次いで前記シリコン酸化膜を該酸化膜
    上の堆積膜と共に除去する工程とを含むことを特徴とす
    る微細加工方法。
  3. 【請求項3】前記シリコン酸化膜の加熱処理を1×10
    -5Torr以下の真空中で行うことを特徴とする請求項1又
    は2記載の微細加工方法。
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