JP2920795B2 - 海洋構造物のモルタル基礎築造方法 - Google Patents

海洋構造物のモルタル基礎築造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ケーソンや沈埋函等の
海洋構造物の底面と、海底地盤面との間隙にモルタル基
礎を築造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6に示すように、沈埋トンネル工事等
においては、沈埋函等の構造物aの定着安定性を確保す
るため、構造物aの底面と海底面との間に、モルタルを
注入して、モルタル基礎bを造成する工事が行われる。
この際に、注入したモルタルが間隙部から外部に流出し
ないように、流出防止用のストッパーが設置される。従
来のストッパーは、図7に示すように、シート製の円筒
形の袋体cを、構造物底面dの周縁部と海底面eとの間
隙に配置し、この袋体cの内部に海上からモルタルfを
注入して膨脹させ、構造物a内から間隙部に注入する基
礎用モルタルgの流出の防止を図っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術には、
次のような問題点が存在する。 <イ>袋体c内に充填するモルタルfの比重が大きく、
また流動性があることから、袋体cの円筒形状が保持で
きず偏平してしまうため、構造物底面dと接触しない場
合がある。そのため、構造物底面dと袋体cとの間か
ら、基礎用モルタルgが外部に流出してしまうことにな
る。この場合、袋体c内に充填するモルタルfの注入圧
を高めて、袋体cの円形を保持しようとすると、袋体c
には透水性の材質が用いられるため、モルタルfの水分
が抜け過ぎて、閉塞状態になるおそれがある。 <ロ>構造物の規模によって異なるが、袋体c内に充填
するモルタルfは20〜50m3 程度であり、陸上の
コンクリートプランから運搬車で岸壁の台船上へ運び、
次にそこから現場の作業船上まで運んで袋体c内に注入
作業を行うため、モルタルfの運搬に手間を要し、コス
トの増加を招く。また、海上運搬をするため、波の振動
でモルタルが分離市、品質の低下を招くおそれがある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような
問題点を解決するためになされたもので、構造物底面と
海底地盤面との間隙に注入する基礎用モルタルを、外部
に流出させることなく確実に注入でき、しかも低コスト
な施工が可能な海洋構造物のモルタル基礎築造方法を提
供することを目的とする。即ち、本発明は、水中に沈設
した海洋構造物の底面と海底地盤面との間隙にモルタル
基礎を築造する方法において、海洋構造物底面と海底地
盤面との間隙の周縁部に上下二段に袋体を設置し、下段
の袋体内には海水を封入して海底面に接地させ、上段の
袋体内には空気を封入して構造物底面に接触させること
によって、前記間隙の周縁部を前記上下段の袋体により
閉塞した後、間隙内にモルタルを充填してモルタル基礎
を築造する、海洋構造物のモルタル基礎築造方法であ
る。また、上下段のいずれかの袋体にシート部材を接合
して、構造物の中心部側に広げて敷設し、このシート部
材をモルタル内に埋設してモルタル基礎を築造する、上
記記載の海洋構造物のモルタル基礎築造方法である。さ
らに、水中に沈設した海洋構造物の底面と海底地盤面と
の間隙にモルタル基礎を築造する方法において、海洋構
造物底面と海底地盤面との間隙の周縁部に袋体を設置
し、この袋体にはシート部材を接合して構造物の中心部
側に広げて敷設しておき、前記袋体内に空気を封入して
構造物底面に接触させ、前記間隙の周縁部を前記袋体と
シート部材により閉塞した後、間隙内にモルタルを充填
してモルタル基礎を築造する、海洋構造物のモルタル基
礎築造方法である。
【0005】
【実施例】以下、図面を参照しながら、本発明の一実施
例について説明する。 <イ>下部袋体 下部袋体1は、図1、2に示すように、海底面5に接地
させて配置する海水11を封入した袋体である。下部袋
体1は、内部に海水11を封入するため、ゴム、ビニー
ル製等の不透水膜で作製する。形状は、円筒形あるいは
角筒形等の種々の形状が考えられる。また、海水11を
封入して膨脹させた場合には、構造物4の底面41と海
底面5との間隙よりも高さが低くなるように構成する。
【0006】<ロ>上部袋体 上部袋体2は、下部袋体1の上部に一体に接合して二段
式に構成し、かつ構造物底面41に接触させて配置する
空気21を封入した袋体である。上部袋体2は、内部に
空気21を封入するため、気密性膜で作製し、形状は下
部袋体1と同様に、円筒形あるいは角筒形等の種々の形
状が考えられる。また、この上部袋体2内に空気21を
封入して膨脹させた場合には、構造物底面41に密着す
る大きさに構成する。以上のように、下部袋体1と上部
袋体2にそれぞれ海水11と空気21を封入して膨脹さ
せると、図1に示すように、下部袋体1は海底面5に密
着し、上部袋体2は構造物底面41に密着するため、構
造物底面41と海底面5との間隙部を閉塞することがで
きる。
【0007】<ハ>シート部材 シート部材3は、構造物4の底部に基礎用モルタル6を
打設する際に、上記の下部袋体1と上部袋体2が、基礎
用モルタル6の側圧で外側に押し出されるのを防止する
ための留め部材である。このシート部材3は、例えば、
透水性素材等で作製した帯状膜を用いる。そして、シー
ト部材3の長手方向の一辺は、図2、3に示すように、
下部袋体1あるいは上部袋体2のいずれかに接合し、構
造物4の中心部側に広げて、海底面5上に敷設する。ま
た、シート部材3の長手方向の他辺には、図1に示すよ
うに、チェーン等の重り31を取り付け、シート部材3
が浮揚しないように海底面5上に定着させる。
【0008】<ニ>ストッパーの取付け 図1に示すように、沈埋函等の構造物4の底面41に、
沈設前に予め上記のように構成したストッパーを取付け
ておく。ストッパーは、構造物4の底部に打設する基礎
用モルタル6が、外部に流出するのを防止するためのも
のであるから、図3に示すように、構造物底面41と海
底面5との間隙の周縁部に配設する。
【0009】<ホ>海水、空気の圧入 構造物4の沈設後、潜水夫により注水ホースを下部袋体
1の注水口に接続し、海上の作業船からポンプで下部袋
体1内に海水11を圧入する。この際、下部袋体1内の
水圧を外水圧より0.5kg/cm2 程度高く設定する。
また、同様に、上部袋体2内にも海上のコンプレッサ
ーにより空気21を圧入し、内気圧を外水圧より0.5
kg/cm2 程度高く設定する。これによって、空気21
を封入した上部袋体2は浮力により構造物底面41に密
着し、また、海水11を封入した下部袋体1は、海底面
5に密着する。そのため、構造物底面41と海底面5と
の間隙を確実に閉塞することができる。 また、シート
部材3は、構造物4の中心部側に広げて、海底面5上に
敷設する。
【0010】<ヘ>基礎用モルタルの打設 構造物4の内部より、構造物底部41と海底面5との間
隙部に、基礎用モルタル6を打設する。打設された基礎
用モルタル6は、図1に示すように、シート部材3の上
面を乗り越え、下部袋体1と上部袋体2によって止めら
れる。従って、基礎用モルタル6の外部流出を防止でき
る。このとき、基礎用モルタル6の側圧が、下部袋体1
と上部袋体2に作用するが、基礎用モルタル6の重量で
シート部材3が押さえられるため、両袋体1、2の移動
を止めることができる。基礎用モルタル6の打設後は、
両袋体1、2内の海水11と空気21を抜き取り、その
まま埋め殺しとする。
【0011】
【実施例2】その他の実施例として、図4に示すよう
に、空気21を封入した上部袋体2と、シート部材3の
みを用い、上部袋体2を構造物底面41に浮力により密
着させて、シート部材3を海底面5上に敷設した状態で
基礎用モルタル6を打設することも可能である。
【0012】
【実施例3】また、図5に示すように、大型袋体7内に
海水11を封入したもののみを用い、構造物底面41と
海底面5との間隙を閉塞することも可能である。
【0013】
【本発明の効果】本発明は以上説明したようになるた
め、次のような効果を得ることができる。 <イ>空気を封入した袋体は浮力により常に構造物底面
に密着する。また、海水を封入した袋体あるいはシート
部材は常に海底面に密着する。そのため、構造物底面と
海底面との間隙を確実に閉塞することができる。従っ
て、基礎用モルタルの外部流出を防止し、確実なモルタ
ル基礎を築造できるとともに、海中の汚染を防止でき
る。
【0014】<ロ>袋体内には、現場で海水あるいは空
気を封入して使用するため、従来のモルタルを注入する
場合と比較すると、著しく作業性が向上するとともに、
低コストの施工が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の施工方法の説明図
【図2】 ストッパーの構造の説明図
【図3】 ストッパーを設置した状態の平面図
【図4】 実施例2の説明図
【図5】 実施例3の説明図
【図6】 従来技術の説明図
【図7】 従来技術の説明図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸本 元克 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大 成建設株式会社内 (72)発明者 友井 宏 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大 成建設株式会社内 (56)参考文献 特開 昭47−33409(JP,A) 特開 昭63−27625(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E02D 27/52

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水中に沈設した海洋構造物の底面と海底
    地盤面との間隙にモルタル基礎を築造する方法におい
    て、 海洋構造物底面と海底地盤面との間隙の周縁部に上下二
    段に袋体を設置し、 下段の袋体内には海水を封入して海底面に接地させ、 上段の袋体内には空気を封入して構造物底面に接触させ
    ることによって、 前記間隙の周縁部を前記上下段の袋体により閉塞した
    後、 間隙内にモルタルを充填してモルタル基礎を築造する、 海洋構造物のモルタル基礎築造方法。
  2. 【請求項2】 上下段のいずれかの袋体にシート部材を
    接合して、構造物の中心部側に広げて敷設し、このシー
    ト部材をモルタル内に埋設してモルタル基礎を築造す
    る、請求項1記載の海洋構造物のモルタル基礎築造方
    法。
  3. 【請求項3】 水中に沈設した海洋構造物の底面と海底
    地盤面との間隙にモルタル基礎を築造する方法におい
    て、 海洋構造物底面と海底地盤面との間隙の周縁部に袋体を
    設置し、 この袋体にはシート部材を接合して構造物の中心部側に
    広げて敷設しておき、 前記袋体内に空気を封入して構造物底面に接触させ、 前記間隙の周縁部を前記袋体とシート部材により閉塞し
    た後、 間隙内にモルタルを充填してモルタル基礎を築造する、 海洋構造物のモルタル基礎築造方法。
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