JP2920732B2 - 射出成形機の型締装置 - Google Patents

射出成形機の型締装置

Info

Publication number
JP2920732B2
JP2920732B2 JP8205995A JP8205995A JP2920732B2 JP 2920732 B2 JP2920732 B2 JP 2920732B2 JP 8205995 A JP8205995 A JP 8205995A JP 8205995 A JP8205995 A JP 8205995A JP 2920732 B2 JP2920732 B2 JP 2920732B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold clamping
hydraulic
mold
oil
pilot
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP8205995A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08252848A (ja
Inventor
健治 菊川
昌治 布下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIPPON SEIKOSHO KK
Original Assignee
NIPPON SEIKOSHO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NIPPON SEIKOSHO KK filed Critical NIPPON SEIKOSHO KK
Priority to JP8205995A priority Critical patent/JP2920732B2/ja
Priority to CN95104531A priority patent/CN1080179C/zh
Publication of JPH08252848A publication Critical patent/JPH08252848A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2920732B2 publication Critical patent/JP2920732B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可動金型が取り付けら
れる可動盤が、固定金型が取り付けられる固定盤に対し
て、油圧シリンダ・ピストン機構によって型締めされる
ようになっている直圧式の射出成形機の型締装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】射出成形機の型締装置の1つに直圧式の
型締装置が知られている。直圧式の型締装置は、周知の
ように、基台に固定された型締ハウジングを備えてい
る。そしてこの型締ハウジングに型締シリンダが取り付
けられている。型締シリンダのピストンは直接可動盤に
接続されている。したがって、型締シリンダの例えばシ
リンダヘッド側に圧油を供給すると、可動盤が固定盤の
方へ駆動され型締めされる。またロッド側に供給する
と、可動盤が固定盤から離間する。このように、直圧式
の型締装置は、型締シリンダによって直接可動盤が駆動
されるようになっているので、トグル機構を備えた型締
装置に比較して構造が簡単であり、また型厚調整が不要
という特徴を有する。しかしながら、型締ハウジングが
設けられているので、コスト高になり、また可動盤を駆
動する時間が長くかかる欠点がある。すなわち型締装置
には、金型やキャビテイに射出された樹脂圧により金型
が開かないような大きな型締め力が求められるが、この
大きな型締め力を得るためにシリンダの径は比較的大き
く選定されている。したがって、ピストンの動きが遅
く、可動盤の駆動速度が小さく、射出成形サイクルが長
くなることになる。
【0003】そこで、射出成形サイクルを短縮するため
に、金型タッチ位置まで可動盤を高速で駆動することが
できる直圧式の型締装置が、例えば特開平4ー2249
10号で提案されている。この型締装置は、図2に示さ
れているように固定タイプレート50、移動タイプレー
ト51、リアプレート52等から構成されている。そし
て固定タイプレート50とリアプレート52とを結合し
ている4本のタイロッド53、53、…にはピストン部
54が形成され、このピストン部54を囲むようにして
設けられている4個のシリンダ55、55、56、5
6、…の端部は、移動タイプレート51に固定されてい
る。そして4本のタイロッド53、53、…のピストン
部54の受圧面積は、対をなしてそれぞれ異なるように
構成されている。したがって、一対のシリンダ55、5
5のピストン部54の両側の油室に同時に圧油を供給す
ると、受圧面積の差により移動タイプレート51は、例
えば型締め方向に駆動され、他方の対のシリンダ56、
56の両側の油室に同様に同時に圧油を供給すると、型
開き方向に駆動される。また4個のシリンダ55、5
5、56、56の一方の油室に同時に圧油を供給すると
型締めされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、直圧式
型締機はトグル機構を備えた型締装置に比較して構造が
簡単であり、また型厚調整が不要という特徴を有する
が、作動油を使用しているので、作動油の温度によりピ
ストンの駆動速度等が変わることがあり、精密な成形が
できないことがある。例えば作動油の粘度は温度により
異なるので、温度により流量が変化し、設定速度で弁、
ピストン等が作動しないことがある。そこで、直圧式型
締機には始動前に作動油を所定温度に加熱するために、
絞りを有する昇温回路が格別に設けられているが、この
昇温回路は作動油の昇温にのみ使用され、通常は不用の
もので、コスト高の原因となっている。また配管、弁等
の設置スペースを余分に必要もしている。
【0005】また、従来の直圧式型締機は、型締ハウジ
ングを必要としコスト高になり、型締シリンダの径も大
きく、作動油の量も多くなる欠点がある。これに対し、
特開平4ー224910号で提案されている型締装置
は、固定タイプレート50とリアプレート52を結合し
ている4本のタイロッド53、53、…にピストン部5
4が形成されているので、上記のような欠点は見あたら
ない。しかも、ピストン部54の両側の油室の受圧面積
が異なるので、同時に圧油を供給して高速で移動プレー
ト51を駆動することができる利点も認められる。さら
には受圧面積の広い方に圧油を供給して大きな力で型締
めすることもできる。
【0006】しかしながら、改良すべき点も認められ
る。例えば一対のシリンダ55、55のピストン部54
の両側の油室に同時に圧油を供給して高速で移動プレー
ト51を駆動するとき、他方の対のシリンダ56、56
の油室中の圧油の給排に対する対策が格別に採られてい
ないので、例えば他方の対のシリンダ56、56の油室
が空になっていることが考えられる。空になっている
と、移動プレート51の駆動終了後直ちに型締め動作に
入ることができないことになる。すなわち、移動プレー
ト51を駆動したシリンダの油室は、圧油あるいは作動
油で満たされているので、圧油を供給すると直ちに型締
め作用が生じるが、これらの一対のシリンダ55、55
で得られる型締め力は、半分に過ぎない。他方の空の一
対のシリンダ56、56の油室に圧油が供給され、型締
め力が生じるまでには時間が掛かり、全体として所定の
型締め力が得られないので、直ちに射出することができ
ないことになる。この対策として他方の対のシリンダ5
6、56の油室にも常に作動油が満たされるようにする
ことが考えられるが、受圧面積が異なるので、その管路
構成が複雑になることが予想される。
【0007】さらには、射出成形機用の金型装置は、可
動盤に取り付けられている可動金型、固定盤に取り付け
られている固定金型、成形品を取り出すエジェクタピ
ン、エジェクタピンを突き出すスプリング等から構成さ
れているので、型締装置を駆動して可動金型を開くと成
形品を取り出すことができる。しかしながら、上記した
従来の型締装置には、可動金型を開いた所定位置に保持
する機構が設けられていないので、型開き位置で型閉じ
方向に力が作用すると、スプリング等により成形品の取
り出し中に型閉じして金型を破壊することもある。また
型閉じしてしまい成形品を取り出すことができないこと
もある。この対策として金型を開いた所定位置に保持す
る機構を設けることも考えられるが、保持機構を格別に
設けると、コスト高になり、また設置スペースの問題も
生じる。
【0008】本発明は、上記したようの従来の欠点ある
いは問題点を解決した射出成形機の型締装置を提供しよ
うとするもので、具体的には作動油の昇温回路を格別に
設けなくても作動油を加温することができ、かた高速で
可動盤を駆動し、駆動後は直ちに型締め作用が得られ、
さらには型保持機構を格別に設けなくても、可動盤を所
定位置に保持することもできる射出成形機の型締装置を
提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
上記目的を達成するために、固定金型が取り付けられる
固定盤と、可動金型が取り付けられる可動盤と、基台に
固定されている固定プレートとを備え、前記固定盤と固
定プレートとが複数本のタイロッドで結合され、これら
のタイロッドに案内されて前記可動盤が油圧シリンダ・
ピストン機構によって前記固定盤に対して型締めされる
と共に、他の駆動手段によって型締め方向あるいは型開
き方向に駆動されるようになっている型締装置であっ
て、前記油圧シリンダ・ピストン機構は、前記タイロッ
ドと、前記可動盤に端部が固定され前記タイロッドを取
り囲むようにして配置されているシリンダとから構成さ
れ、前記タイロッドのピストン部の一方に画成されてい
油圧室の受圧面積は、他方に画成されている油室の受
圧面積と等しく、前記油圧室は型締管路により、そして
前記油室は戻管路により、方向切替弁を介して油圧源あ
るいはタンクに接続され、前記型締管路と戻管路には開
閉弁が介装されていると共に、前記油圧室と油室は、開
閉弁機構が介装されている連絡管路により接続されてい
る。請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の他の駆
動手段が、ピストン・シリンダユニットから構成され、
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の連
絡管路に介装されている開閉弁機構が、型締管路から導
かれるパイロット圧あるいは油圧源から導かれるパイロ
ット圧により閉鎖されるパイロット操作逆止弁であり、
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかの項
に記載の、型締管路と戻管路に介装されている開閉弁
、油圧室と油室側への作動油の流れを許容するパイロ
ット操作逆止弁であるように、そして請求項5に記載の
発明は、請求項4に記載の型締管路に介装されているパ
イロット操作逆止弁は、戻管路から導かれるパイロット
圧により、戻管路に介装されているパイロット操作逆止
弁は、型締管路から導かれるパイロット圧により開放さ
れるように構成される。
【0010】
【作用】作動油を加温するときは、型締管路と戻管路の
開閉弁と、連絡管路の開閉弁機構とを開放する。方向切
替弁により油圧源と戻管路を接続する。そうすると、作
動油は油圧源から戻管路、油室、連絡管路、油圧室、型
締管路およびタンクの順に循環する。あるいは油圧源を
型締管路に接続する。そうすると、油圧源から型締管
路、油圧室、連絡管路、油室、戻管路およびタンクの順
に循環する。循環する間に管路、弁等の抵抗により作動
油は昇温する。例えば温度センサを設けておき、所定温
度になったら開閉弁機構を閉鎖する等の処置をして昇温
動作を停止し、成形動作に入る。可動盤を固定盤に対し
て型締め方向に駆動するとき、あるいは離間する型開き
方向に駆動するときは、他の駆動手段例えば他の油圧シ
リンダ・ピストンユニットで高速駆動する。このとき開
閉弁機構を開いておく。また、型締管路と戻管路の開閉
弁とは閉じておく。そうすると、油圧シリンダ・ピスト
ン機構のピストン部により一方に画成されている油室の
作動油は、連絡管路を通って他方に画成されている油圧
室に移動する。可動盤の金型が固定盤の金型にタッチし
たら、開閉弁機構を閉鎖して型締管路により油圧シリン
ダ・ピストン機構の油圧室に圧油を供給して型締めす
る。油圧室は作動油が満たされているので、直ちに型締
めされる。次いで、周知のようにして、型締めされた金
型のキャビテイに溶融樹脂を射出する。射出した溶融樹
脂が冷却固化するのを待って、他の油圧シリンダ・ピス
トンユニットで可動盤を型開き方向に駆動する。このと
きは型締管路と戻管路の開閉弁は閉じ、開閉弁機構開閉
弁機構は開いておく。他方の油圧室中の作動油は一方の
油室に連絡管路を通って移動する。可動盤は、前述した
理由により高速で開かれる。所定量開いたら、型締管路
と戻管路の開閉弁と連絡管路の開閉弁機構を閉鎖する。
そうすると、油圧室と油室との間の作動油の移動が阻止
され、油圧シリンダ・ピストン機構のシリンダがロック
される。すなわち、可動盤が保持される。従来周知のよ
うにエジェクタピンにより成形品が突き出される。
【0011】請求項2記載の発明も略同様に作用する。
すなわち、作動油を加温するときは、開閉弁機構を開放
して、請求項1記載の発明と同様に作動油を循環させ
る。また型締めするときは、油圧室と油室の受圧面積は
等しいので、可動盤が駆動されるとき、すなわち油圧シ
リンダ・ピストン機構のシリンダが移動するとき、一方
の油室中の作動油は他方の油圧室に開閉弁機構を通って
そっくり移動し油圧室は作動油で満たされる。したがっ
て、型締管路により油圧シリンダ・ピストン機構の油圧
室に圧油を供給すると、直ちに型締めされる。以下同様
に作用する。
【0012】請求項3記載の発明において、作動油を加
温するときは、開閉弁機構を開放すると共に、戻管路ま
たは型締管路に介装されているパイロット操作逆止弁を
開放する。例えば戻管路に介装されているパイロット操
作逆止弁を開放する。そうすると、請求項1記載の発明
と同様に作動油は油圧源から型締管路、油圧室、連絡管
路、開閉弁機構、油室、戻管路およびタンクの順に循環
する。循環する間に管路、弁等の抵抗により作動油は昇
温する。または、型締管路に介装されているパイロット
操作逆止弁を開放して、逆方向に循環させて加温する。
型締めするときは、開閉弁機構を閉鎖して型締管路によ
り油圧シリンダ・ピストン機構の油圧室に圧油を供給す
る。そうすると、請求項1記載の発明と同様に型締めさ
れる。成形品を取り出すときは、他の駆動手段例えば他
の油圧シリンダ・ピストンユニットで高速で所定位置ま
で可動盤を開く。そうして開閉弁機構を閉鎖する。そう
すると、油圧室と油室との間の作動油の移動が阻止さ
れ、油圧シリンダ・ピストン機構のシリンダがロックさ
れる。すなわち可動盤が保持される。以下、請求項1記
載の発明と同様に作用する。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。本実施例
に係わる型締装置は、図1に示されているように、複数
本例えば4本のタイロッド10、10、…と、これらの
タイロッド10、10、…のそれぞれと協働するシリン
ダ13、13、…と、補助シリンダ装置20と、油圧回
路とから概略構成されている。この型締装置で駆動ある
いは型締めされる型装置は、周知のように、基台K上に
固定されている固定盤1と、同様に基台K上に固定され
ている固定プレート2と、基台K上のレール3上を図に
おいて左右方向に移動自在に設けられている可動盤4と
から概略構成されている。そして固定盤1には固定金型
5が、また可動盤4には可動金型6が取り付けられてい
る。
【0014】固定プレート2に、タイロッド10、1
0、…の一方の端部が固定または挿入されている。そし
て他方の端部はナット11、11、…で固定盤1に固定
されている。これにより固定盤1と固定プレート2は、
4本のタイロッド10、10、…で所定間隔に結合され
ている。そして可動盤4は、これらのタイロッド10、
10、…により左右方向に移動自在に案内されるように
なっている。タイロッド10、10、…は、油圧シリン
ダ・ピストン機構のピストンロッドの作用も奏し、可動
盤4と固定プレート2との間に位置する部分にピストン
12、12、…が形成されている。そしてピストン1
2、12…を取り囲むようにしてシリンダ13、13、
…が設けられている。それぞれのシリンダ13、13、
…の端部は、可動盤4に固定されている。
【0015】タイロッド10、10、…の、少なくとも
シリンダ13、13、…内に位置する部分の径は同じで
ある。したがって、ピストン12、12、…によって、
その両側に形成されている、右側に位置する油圧室1
4、14、…と、左側に位置する油室15、15、…の
受圧面積は等しい。
【0016】可動盤4を固定盤1の方へ駆動する、ある
いは離間する方向へ駆動する補助シリンダ装置20も、
本実施例ではピストン・シリンダユニットから構成され
ている。すなわちシリンダ21と、このシリンダ21内
に移動自在に設けられているピストン22とから構成さ
れている。シリンダ21の端部は、可動盤4と一体のフ
ランジ23に固定されている。そしてピストン棒24
は、フランジ23を摺動自在に貫通して固定盤1のフラ
ンジ25にナット26により固定されている。なお、こ
のピストン・シリンダユニットは、シリンダ内径が小さ
いものが使用され、また速度を早くするためには、吐出
圧は比較的低いが、吐出量は大きいポンプが適用される
ことも考えられる。したがって、ピストン22の右側の
駆動室27に圧油を供給すると、可動盤4が固定盤1の
方向に高速で駆動され、左側の戻し室28に圧油を供給
すると、可動盤4が固定盤1から離間する型開きの方向
に高速で駆動される。
【0017】シリンダ13、13、…の油圧室14、1
4、…に圧油を供給すると共に、油圧室14、14、…
と油室15、15、…との間に作動油を給排あるいは交
換するための油圧回路は、図1の(ロ)に示されてい
る。すなわちポンプ40の吐出管路41には、3ポジシ
ョン電磁弁42が接続され、この3ポジション電磁弁4
2の出口ポートに型締管路44と戻管路45とが接続さ
れている。そして型締管路44は、シリンダ13の油圧
室14に、また戻管路45はシリンダ13の他方の油室
15にそれぞれ接続されている。型締管路44には、油
圧室14側への作動油の流れを許容するパイロット操作
逆止弁43が介装され、また戻管路45には油室15側
への作動油の流れを許容するパイロット操作逆止弁46
がそれぞれ介装されている。そしてパイロット操作逆止
弁43は、戻管路45からのパイロット圧が印加される
とタンクT側へ導通し、パイロット操作逆止弁46は、
型締管路44からのパイロット圧が印加されると同様に
タンクT側へ導通されるようになっている。
【0018】このように、型締管路44と戻管路45に
はパイロット操作逆止弁43、46がそれぞれ介装され
ているので、次の実施例の作用の箇所で説明するよう
に、油圧室14と油室15との間を作動油が移動すると
きに、油圧室14あるいは油室15に作動油が不足する
と、タンクTからパイロット操作逆止弁43あるいは4
6を通って油圧室14あるいは油室15に自吸される。
したがって、油圧室14、油室15、連絡管路47等の
系は作動油で常に満たされていることになる。
【0019】シリンダ13の油圧室14と油室15は、
連絡管路47で接続されている。そしてこの連絡管路4
7にはパイロット操作逆止弁48が介装されている。パ
イロット操作逆止弁48は、パイロット圧が作用しない
ときは、油圧室14と油室15との間に自由に作動油を
流がすが、パイロット圧が作用すると閉鎖されるように
なっている。パイロット操作逆止弁48に印加されるパ
イロット圧は、型締管路44から分岐しているパイロッ
トライン49cおよびポンプ40の吐出管路41から分
岐しているパイロットライン49aにより取り出され、
バネ付勢の電磁弁49をbポジションに切り換えると、
パイロット操作逆止弁48に印加されるようになってい
る。なお、パイロットライン49aおよび49cには、
バネ付勢の電磁弁49の方への流れを許容する逆止弁4
9b、49dがそれぞれ介装されている。
【0020】次に、上記実施例の作用について説明す
る。初めに準備段階の作動油を昇温する動作に付いて、
次に型締め射出動作に付いて、そして型保持動作に付い
て説明する。3ポジション電磁弁42をAポジション
に、そしてバネ付勢の電磁弁49をbポジションに切り
換える。そうすると、ポンプ40から戻管路45に圧油
が供給され、戻管路45中のパイロット圧がパイロット
操作逆止弁43を開放する。また、パイロット操作逆止
弁48も吐出管路41中のパイロット圧が作用して導通
状態になる。したがって、ポンプ40から吐出された作
動油は、吐出管路41、3ポジション電磁弁42、戻管
路45、パイロット操作逆止弁46、シリンダ13の油
室15、連絡管路47、パイロット操作逆止弁48、シ
リンダ13の油圧室14、パイロット操作逆止弁43、
型締管路44および3ポジション電磁弁42を通ってタ
ンクTへ還流あるいは循環する。これらの管路41、4
5、47、、および弁42、46、、、には流体抵抗が
あるので、作動油は循環している間に昇温する。例えば
タンクTに温度センサを設けておき、所定温度になった
とき昇温動作を停止する。そして型締め、射出動作に入
る。なお、3ポジション電磁弁42をBポジションに切
り換えると、作動油は逆方向に循環するようになるが、
この場合も同様に作動油が昇温することは明らかであ
る。
【0021】次に型締め動作に付いて説明する。3ポジ
ション電磁弁42およびバネ付勢の電磁弁49を、図1
の(ロ)に示されているように、Cおよびaポジション
にそれぞれ切り換える。そうして補助シリンダ装置20
のピストン22の右側の駆動室27に圧油を供給する。
そうすると、ピストン棒24は固定盤1に固定されてい
るので、シリンダ21により可動盤4が固定盤1の方向
へ高速で駆動される。すなわち金型タッチ位置まで高速
で駆動される。このとき、バネ付勢の電磁弁49は、a
ポジションに切り替わっているので、パイロット操作逆
止弁48は開放され、シリンダ13の左側に位置する油
室15、15、…の作動油は、連絡管路47により油圧
室14、14、…に還流する。油室15、15、…と油
圧室14、14、…との受圧面積は等しいので、油室1
5、15、…中の作動油は、そっくり油圧室14、1
4、…に移動することになる。
【0022】可動金型6が、補助シリンダ装置20によ
り金型タッチ位置まで高速で駆動されたら、リミットス
イッチの検知信号や図示していない制御装置からの位置
信号により3ポジション電磁弁42は、Bポジション
に、そしてバネ付勢の電磁弁49はbポジションにそれ
ぞれ切り替わる。そうすると、ポンプ40から高圧の圧
油が型締管路44およびパイロット操作逆止弁43を通
って油圧室14、14、…に供給される。同時にパイロ
ット操作逆止弁48が型締管路44からのパイロット圧
により閉じられる。タイロッド10、10、…すなわち
ピストン12、12、…は、固定されているので可動盤
4が固定盤1に対して型締め方向に駆動される。このと
き油圧室14、14、…には既に作動油が満たされてい
るので、圧油を供給すると直ちに型締め作用が生じる。
従来周知のようにして、固定金型5と可動金型6に形成
されているキャビテイに溶融樹脂を射出して成形する。
【0023】射出した溶融樹脂が冷却固化するのを待っ
て、3ポジション電磁弁42をAポジションに切り替え
る。そうすると、ポンプ40から戻管路45に圧油が供
給される。戻管路45中のパイロット圧がパイロット操
作逆止弁43を開放し、油圧室14、14、…の圧力が
抜ける。次にバネ付勢の電磁弁49をaポジションに切
り替える。型締管路44中の作動油はパイロット圧とし
て作用しなくなり、パイロット操作逆止弁48は開放さ
れ、連絡管路47は導通し油圧室14、14、…と油室
15、15、…との間は自由に作動油が流れる状態にな
る。3ポジション電磁弁42をCポジションに切り替え
て、型締管路44および戻管路45をタンクTに導通
し、パイロット操作逆止弁43、46を閉じた状態にす
る。そして補助シリンダ装置20の左側の戻し室28に
圧油を供給する。そうすると、前述した理由により、可
動盤4が高速で設定位置まで開かれる。この型開き動作
中は、バネ付勢の電磁弁49をaポジションに切り替え
ているので、パイロット操作逆止弁48は開放され、油
圧室14、14、…中の作動油は、前述したように、連
絡管路47を通ってそっくり油室15、15、…へ流れ
る。
【0024】例えば図示しない制御装置が可動盤4が設
定位置に達したことを検知すると、型保持動作に入る。
すなわち3ポジション電磁弁42は、既にCポジション
に切り替わり、型締管路44および戻管路45中の作動
油はタンクTに開放されパイロット操作逆止弁43、4
6は閉じた状態になっているので、バネ付勢の電磁弁4
9をbポジションに切り換える。そうすると、ポンプ4
0から分岐しているパイロットライン49aにより、パ
イロット圧がパイロット操作逆止弁48に作用し、パイ
ロット操作逆止弁48は閉じられる。したがって、油室
15と油圧室14との間の作動油の行き来が阻止され、
シリンダ13がロックされる。シリンダ13がロックさ
れるので、可動盤4がロックされ可動金型6が保持され
る。従来周知のようにエジェクタピンにより成形品が突
き出される間、例えばエジェクタ待機時間、エジェクタ
ピンの前進、保持、後退および予備時間中型を保持す
る。
【0025】なお、シリンダ13の油圧室14、14、
…中の作動油を抜くときは、3ポジション電磁弁42を
Aポジションに、そしてバネ付勢の電磁弁49をbポジ
ションにする。そうすると、ポンプ40からの圧油がパ
イロット圧としてパイロット操作逆止弁43に作用し、
パイロット操作逆止弁43のみが導通状態になる。補助
シリンダ装置20により、可動盤4を型開き方向に駆動
すると、シリンダ13の油圧室14、14、…中の作動
油がパイロット操作逆止弁43を通ってタンクTに排出
される。
【0026】本発明は、上記実施例に限定されることな
く、色々な形で実施できる。例えば上記実施例では、油
圧室14と油室15の受圧面積は等しくなっているが、
上記説明からも明らかなように、受圧面積に関係なく、
作動油を加熱することも、また型を保持することもでき
るので、油圧室14と油室15の受圧面積が異なっても
実施できる。また、連絡管路47には、パイロット操作
逆止弁48が介装されているが、この弁に代えて単なる
電磁開閉弁を設けることもできる。そうして型締および
型保持するときは、この電磁開閉弁を閉じ、可動盤4を
駆動するときは開くようにすることもできる。さらに
は、補助シリンダ装置20は、ピストン・シリンダユニ
ットで実施した例が示されているが、他の駆動装置例え
ばラックとピニオン機構等により電動モータで直接駆動
することもできる。さらには、上記実施例ではパイロッ
ト操作逆止弁43は、戻管路45のパイロット圧によ
り、またパイロット操作逆止弁46、48は型締管路4
4のパイロット圧により、それぞれ開放されるようにな
っているので、作動が確実であると共に回路構成が簡潔
になっているが、これらのパイロット操作逆止弁43、
46および48は補助シリンダ装置20の駆動と関連し
て、あるいは型締め動作に関連して発生するパイロット
圧により開放するように実施できることも明らかであ
る。なお、上記実施例の作用は、手動的に操作されるよ
うに説明したが、制御装置を設け自動的に操作できるこ
とは明らかである。また、図1の(ロ)には、1個のポ
ンプ40から1個のシリンダ13に圧油が供給されるよ
うに示されているが、4個のシリンダ13、13、…に
同時に供給できることも明らかである。
【0027】
【発明の効果】以上のように、本発明によると、固定盤
と固定プレートとを結合しているタイロッドが、型締め
用の油圧シリンダ・ピストン機構のロッドとして構成さ
れているので、型締ハウジングが不用で、従来の直圧式
型締装置に比較して安価である利点が得られる。特に本
発明によると、タイロッドのピストン部の一方に画成さ
れている油圧室は型締管路により、そして他方に画成さ
れている油室は戻管路により、方向切替弁を介して油圧
源あるいはタンクに接続され、型締管路と戻管路には開
閉弁が介装されていると共に、油圧室と油室は、開閉弁
機構が介装されている連絡管路により接続されているの
で、また油圧室と油室の受圧面積は等しので、開閉弁と
開閉弁機構とを適宜開閉操作することにより、作動油を
循環させて昇温することも、圧油を油圧室に供給して直
ちに型締め作用を得れることも、さらには油圧室と油室
間の作動油の移動を阻止して可動盤を所定位置に保持す
ることもできるという、本発明に特有の効果が得られ
。請求項記載の発明によると、他の駆動手段がピス
トン・シリンダユニットから構成されているので、例え
ばラックとピニオン機構等から構成されている場合に比
較して速度制御が容易になり、また型締め用の油圧シリ
ンダ・ピストン機構の作動油と共用できるので、型締装
置の駆動装置を油圧回路で統一することができる利点も
ある。請求項記載の発明によると、開閉弁機構が型締
管路のパイロット圧または油圧源から導かれるパイロッ
ト圧により閉鎖されるパイロット操作逆止弁であるの
で、型締めするために型締管路に圧油を供給すると、パ
イロット操作逆止弁が自動的に閉鎖され、他のパイロッ
ト圧により閉鎖する場合に比較して、誤作動が少なく型
締め動作が確実に行われる効果が得られる。また、型保
持も容易にできる。請求項4記載の発明によると、油室
と油圧室とにそれぞれ接続されている戻管路と型締管路
には、油室側と油圧室側への作動油の流れを許容するパ
イロット操作逆止弁がそれぞれ介装されているので、他
の駆動手段により可動盤を型締め方向あるいは型開き方
向に駆動するとき、油圧室、油室、連絡管路等の系に作
動油の不足が生じると、これらのパイロット操作逆止弁
を通って作動油が自吸される効果が得られる。請求項
記載の発明によると、型締管路に介装されているパイロ
ット操作逆止弁は、戻管路から導かれるパイロット圧に
より、戻管路に介装されているパイロット操作逆止弁
は、型締管路から導かれるパイロット圧により開放され
るように構成されているので、型締管路あるいは戻管路
に圧力油を供給すると、他方の管路に介装されているパ
イロット操作逆止弁が開放され、他の手段例えば制御装
置により開放する場合に比較して、構成が簡単になる効
果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる型締装置の1実施例を示す図
で、その(イ)は型締装置の模式的断面図で、その
(ロ)は油圧回路図である。
【図2】従来の型締装置の1例を模式的に示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 固定盤 2 固定プレート 4 可動盤 10 タイロッド 12 ピストン 13 シリンダ 14 油圧室 15 油室 20 補助シリンダ装置 43、46、48 パイロット操作逆止弁 44 型締管路 45 戻管路 47 連絡管路
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 45/64 - 45/68 B29C 45/82 B29C 33/20 - 33/24 B22D 17/26

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定金型(5)が取り付けられる固定盤
    (1)と、可動金型(6)が取り付けられる可動盤
    (4)と、基台(K)に固定されている固定プレート
    (2)とを備え、 前記固定盤(1)と固定プレート(2)とが複数本のタ
    イロッド(10、10、…)で結合され、これらのタイ
    ロッドに案内されて前記可動盤(4)が油圧シリンダ・
    ピストン機構によって前記固定盤(1)に対して型締め
    されると共に、他の駆動手段(20)によって型締め方
    向あるいは型開き方向に駆動されるようになっている型
    締装置であって、 前記油圧シリンダ・ピストン機構は、前記タイロッド
    (10、10、…)と、前記可動盤(4)に端部が固定
    され前記タイロッド(10、10、…)を取り囲むよう
    にして配置されているシリンダ(13、13、…)とか
    ら構成され、 前記タイロッド(10、10、…)のピストン部(1
    2、12、…)の一方に画成されている油圧室(14、
    14、…)の受圧面積は、他方に画成されている油室
    (15、15、…)の受圧面積と等しく、前記油圧室
    (14、14、…)は型締管路(44)により、そして
    前記油室(15、15、…)は戻管路(45)により
    方向切替弁(42)を介して油圧源(40)あるいはタ
    ンク(T)に接続され、前記型締管路(44)と戻管路
    (45)には開閉弁(43、46)が介装されていると
    共に、前記油圧室(14、14、…)と油室(15、1
    5、…)は、開閉弁機構(48)が介装されている連絡
    管路(47)により接続されていることを特徴とする射
    出成形機の型締装置。
  2. 【請求項2】 請求項1 に記載の他の駆動手段(20)
    が、ピストン・シリンダユニットから構成されている射
    出成形機の型締装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2 に記載の連絡管路(4
    7)に介装されている開閉弁機構(48)が、型締管路
    (44)から導かれるパイロット圧あるいは油圧源から
    導かれるパイロット圧により閉鎖されるパイロット操作
    逆止弁(48)である、射出成形機の型締装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3 のいずれかの項に記載の、
    型締管路(44)と戻管路(45)に介装されている開
    閉弁(43、46)が、油圧室(14、14、…)と油
    室(15、15、…)側への作動油の流れを許容するパ
    イロット操作逆止弁(43、46)である、射出成形機
    の型締装置。
  5. 【請求項5】 請求項4 に記載の型締管路(44)に介
    装されているパイロット操作逆止弁(43)は、戻管路
    (45)から導かれるパイロット圧により、戻管路(4
    5)に介装されているパイロット操作逆止弁(46)
    は、型締管路(44)から導かれるパイロット圧により
    開放される、射出成形機の型締装置。
JP8205995A 1994-03-24 1995-03-15 射出成形機の型締装置 Expired - Fee Related JP2920732B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8205995A JP2920732B2 (ja) 1995-01-18 1995-03-15 射出成形機の型締装置
CN95104531A CN1080179C (zh) 1994-03-24 1995-03-24 注模成型机的夹紧装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7-22324 1995-01-18
JP2232495 1995-01-18
JP8205995A JP2920732B2 (ja) 1995-01-18 1995-03-15 射出成形機の型締装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08252848A JPH08252848A (ja) 1996-10-01
JP2920732B2 true JP2920732B2 (ja) 1999-07-19

Family

ID=26359521

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8205995A Expired - Fee Related JP2920732B2 (ja) 1994-03-24 1995-03-15 射出成形機の型締装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2920732B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08252848A (ja) 1996-10-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
NL7906975A (nl) Werkwijze en inrichting voor het individueel besturen van afsluitbussen voor spuitgieten.
CA1277115C (en) Hydraulic system for a toggle-type plastic injection molding machine capable of precision coining
JP3247319B2 (ja) 直圧式型締装置における型締圧力の制御方法および制御装置
JP3878540B2 (ja) ダイカストマシン
US4230442A (en) Mold-clamping mechanism for injection-molding machine
US6287488B1 (en) Method for injection molding of high quality parts
JPH05177643A (ja) 成形機の型締装置
JP2003191300A (ja) 薄肉成形品の射出圧縮成形方法及びその装置
JP2920732B2 (ja) 射出成形機の型締装置
JP3867042B2 (ja) ダイカストマシン
JP3678633B2 (ja) 油圧閉回路を備えた射出成形機用型締装置
TW416910B (en) Apparatus and method for cutting gate of disk molding machine
JP3234693B2 (ja) 射出成形機の型締装置
JP3055116B2 (ja) 射出成形機の型締方法
JPS6228726B2 (ja)
JP3842726B2 (ja) 型締シリンダのエア抜き機構およびエア抜き方法
JP3273855B2 (ja) 油圧式型締装置
EP2769822B1 (en) Injection molding machine
JPH08294950A (ja) 射出成形機の型駆動方法および型駆動装置
JP2553619Y2 (ja) 射出成形機の型締装置
JPH11245011A (ja) 真空ダイカスト装置
JP3153843B2 (ja) 射出圧縮成形機の型締力設定方法
JP4566481B2 (ja) 成形機の型締装置及び方法
JP3195633B2 (ja) 射出成形機の型締制御方法および装置
JP2961846B2 (ja) ダイカスト鋳物の鋳造装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees