JP2919973B2 - アルカノアートをコンディショナーとして含有するクレンジング組成物 - Google Patents

アルカノアートをコンディショナーとして含有するクレンジング組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、クレンジング組成物、特に、皮膚および/
または頭髪の洗浄に用いることができる起泡性組成物に
関する。
また、本発明は、皮膚を保湿するためのヒドロキシア
ルカノアートの送達方法およびこの効果を達成するため
の組成物の使用に関する。
発明の背景 ヒトの皮膚は実質的に二層:内部の真皮および外部の
表皮よりなり、前者は主として後者の機械的支持体とし
て機能する。
瞼の場合の0.06mmと薄い厚みから足についての0.8mm
と厚い厚みであり得る表皮は、それ自体、4層または5
層、すなわち: (i)真皮に隣接する表皮の基底における細胞の発芽層
であるマルピギー(Malpigii)層 (ii)表皮細胞の分化における最初の形態学的に区別さ
れる段階を表す有棘細胞層であるスピノスム(Spinosu
m)層。それは、多数の一様に間隔を置いて並んだ細胞
間ブリッジ−張原フィラメント(tonofilament)よりな
り、その各々は中心濃厚部を持つ。これらの濃厚部のい
くつかの縁はデスモソームの外観を説明する。張原フィ
ラメントはケラチンの最も初期の前駆体を形成する。
(iii)ケラトヒアリンの好塩基性顆粒を含有する、有
棘細胞層の直ぐ下方の顆粒層であるグラニュロソム(Gr
anulosum)層。また、グラニュロソム層にはブリッジ
(有棘細胞層で観察されるデスモソームおよび張原フィ
ラメント)も存在するが、密接な並置はそれらを見えに
くくしている。
(iv)手および足の表皮で特に観察されるルシダム(Lu
cidum)層は、一様な厚みであって実質的に無核の細胞
よりなる。
(v)(存在する場合は)ルシダム層の上方にあるコル
ネウム(Corneum)層(角質層)は表皮の最も外部の層
を形成する。コルネウム層は0.02ないし0.8mmの深さま
でお互いの頂部にある死んだ平坦で十分に角質化した細
胞よりなる。また、コルネウム層は、表皮の外部表面に
対する防水バリアーを効果的に形成する脂質物質も有す
る; よりなる。
表皮の真下には、コラーゲンよりなる真皮があり、通
常はエラスチンおよびレチクリンを伴う。これらの物質
はムコ多糖を基礎とする物質に埋没された繊維状蛋白質
である。神経および脈管ネットワークと共に、いくつか
の細胞タイプが、汗腺、関連する皮脂腺を持つ毛包を含
めた特別化された付属体と一緒に真皮で見い出される。
柔らかく、しなやかで、柔軟な皮膚は顕著に化粧品の
魅力を有し、これらの特徴は、特に若者に関し、正常に
機能している表皮の属性である。しかしながら、表皮の
外側の層、すなわちコルネウム層は、悪天候条件に暴露
されるため、あるいは皮膚の水分の喪失となる洗剤また
は溶剤との過剰接触によって、乾燥したり剥げ落ちたり
しかねない。その結果、皮膚は、柔らかく、しなやか
で、柔軟な特性を失いがちである。
過去には、脂肪、リン脂質およびステアロール(stea
rol)のごとき皮膚軟化剤を用いて乾燥した皮膚を軟化
させていたが、これは皮膚を脂ぎった魅力ないものとし
かねない。別法として、古典的な保湿剤の皮膚への局所
適用はこの問題を軽減しない。というのは、これらの化
合物は特に皮膚に対して永続的なものではなく、一般に
洗浄の間に皮膚から濯ぎ落されるからである。
従って、乾燥して剥げ落ちる皮膚を治療して、その元
来の柔らかく、しなやかで、柔軟な特性を回復する効果
的な方法、および事実正常な機能的表皮の属性を維持す
るための効果的な方法に対する継続的な要求が存在する
のは明らかである。
Baiocchiらによる文献(Cosmetics and Perfumery9
0、31−34(1975))において、ナトリウムステアロイ
ルラクチラートはハンドクリームもしくはローションに
配合した結果、主観的には滑らかでしなやかとなるが、
かかるクリームまたはローションを手に局所適用した場
合は過剰に脂ぎった感じとはならないと述べられてい
る。しかしながら、かかる処方にこのラクチラートを含
ませる第一の理由は非常に効果的な乳化剤として機能さ
せることにある。
Osipowらの文献(Drug & Cosmet Ind.、1969年5
月、64ff)において、ナトリウムステアロイルラクチラ
ートを乳化剤として水中油(oil−in−water)型化粧ク
リームで用いて、身体に滑らかさを与え、またクリーム
に乳白色を与えることができることが開示されている。
皮膚へのその吸収はその軟化作用を増強できると主張さ
れている。
Murphyによるもう1つの文献(Cosmetics and Toilet
ries)94、43ff(1979))において、ブタ皮膚をモデル
として用いることによって、皮膚に対するアシルラクチ
ラートの収着が調べられている。ナトリウムイソステア
ロイルラクラレートは皮膚の乾燥性および脱落を減少さ
せ、乾燥した皮膚に対して健康な肌理を回復させると記
載されている。
Murphy(Cosmetics and Toiletries93、31(1978))
は、皮膚の保湿化に対する系統だったアプローチを議論
し、ピロリドンカルボン酸(PCA)ナトリウム塩、乳酸
ナトリウムおよび乳酸の組合せを効果的な保湿剤として
用いて、皮膚の水分を保持できると結論している。US
4,105,783(Yu & Van Scott)は、グリコール酸および
乳酸を含めた1以上のモノαもしくはβ−ヒドロキシ酸
を含有するローション、クリームまたは軟膏を居所塗布
することよりなる乾燥した皮膚の治療的処理を開示して
いる。
EP 0 530 866(Unilever)は、皮膚中で天然で存在す
る酵素によって分解される、あるいは皮膚との接触に際
して天然で加水分解されて「ベネフィット(Benefit)
試薬」、例えばヒドロキシ酸および/または脂肪アルコ
ールを生じると考えられる新規なスルホキシアルカノア
ート界面活性剤に関する。
EP 0 422 708(Unilever)は、2−ヒドロキシアルカ
ン酸を含有する化粧品組成物を開示している。組成物に
おけるこれらの酸の存在のため、皮膚特にコルネウム層
の弾性の増加のごときいくつかの利点が皮膚に与えられ
る。同様に、EP 0 007 785(Unilever)は、皮膚に局所
適用した場合、種々の利点をやはり皮膚に与える2−ヒ
ドロキシアルカン酸よりなる化粧品組成物を開示してい
る。
しかしながら、化粧品科学の分野における他の研究者
によって提言されているいわゆる「モイスチャライザ
ー」の局所適用による、皮膚の保湿化の程度、すなわち
乾燥状態となることなく潤いを保持するその能力は重要
でない。従って、皮膚の保湿化を増強するために、ある
いは一旦保湿化されたら、皮膚の水分の喪失が起こる程
度を限定するために使用できる他の有効物質について研
究が行われてきた。
中性のpHに近い製品中に通常はラクタートイオンとし
て乳酸を含有するクリームまたはローション製剤品は、
皮膚に局所適用した場合、皮膚の柔軟性および肌理を改
良できると長い間認識されており、またラクテートはこ
の効果に寄与すると信じられている。このアプローチの
研究において、本発明者らは、かかるクリームおよびロ
ーションを皮膚に適用し、ラクタートは、それにより、
皮膚の最も外部の部分を形成するコルネウム層の表面に
沈着できるが、現実には、コルネウム層を通って、表皮
の下に存在する領域、すなわちグラニュロスム層および
それより下方の層にはほとんど浸透しないことを示し
た。これは、コルネウム層に天然で存在し、親水性分子
の吸着に対してバリヤーを生ぜしめる脂質とラクタート
イオンとを比較的適合しないものとする、ラクタートイ
オンの親水性(すなわち、疎油性)のためと考えられ
る。
ラクタートそれ自体(例えば、乳酸ナトリウム)より
もより親油性である乳酸の誘導体の特性を調べるうち
に、本発明者ら乳酸のある範囲の誘導体およびその同族
体が皮膚と接触してより容易に吸着され、事実、皮膚を
通して移動してコルネウム層真下の表皮までラクタート
イオンよりもかなりの程度到達することを見い出した。
また、本発明者らは、標識した材料および放射性レーサ
ー技術を用いて、内因性エステラーゼまたは他の酵素の
存在によってこれらの分子が表皮内で分解されて、マル
ピギー層までも表皮内深部でヒドロキシアルカノアート
イオンを形成している可能性が高いことを見い出した。
本発明者らは、さらに、油性の性質であるヒドロキシ
アルカン酸のエステルが、起泡性とするための界面活性
剤を含むクレンジング組成物から皮膚まで送達できるこ
とを見い出した。
発明の定義 従って、本発明は、構造式(1): [式中、 R1はH−または を表し、 R2はH−、またはCpHq−を表し、 R3はCxHyOzNw−を表し、 aは1ないし20の整数であり、 bは3ないし41の整数であり、 pは1ないし22の整数であり、 qは3ないし45の整数であり、 xは1ないし20の整数であり、 yは3ないし41の整数であり、 zは0または1ないし10の整数であり、 wは0または1ないし5の整数であり、 mは1ないし5の整数であり、 但し、R1がH−であってR2が−HまたはCH3を表す場
合、xは4を超える] を有する置換されたアルカノアートと共に起泡性界面活
性剤を含有する起泡性組成物を提供する。
該置換されたアルカノアートは皮膚に浸透でき、そこ
で酵素分解を受けるので、かかる組成物は、皮膚用のマ
イスチャライザーとして、構造式(2): [式中、Xは−Hまたは対イオンを表す] を有する対応する2−ヒドロキシアルカノアートを表皮
に送達するように機能できる。該対イオンは、勿論、イ
ン・ビボにて利用できるいずれのものであってもよい。
また、本発明は、 i)構造式(1)を有する対応するヒドロキシアルカノ
アート誘導体を含有する前記組成物を皮膚に局所適用
し、 ii)添加した水の存在下でマッサージすることによっ
て、頭髪または皮膚上で泡を生じて、それにより頭髪ま
たは皮膚にくっ着き、一方、該組成物からの置換された
アルカノアートを頭皮または皮膚の他の領域のコルネウ
ム層を通って浸透することを可能とし、 iii)続いて、水で頭髪または皮膚から泡を濯ぎ去る; 工程よりなることを特徴とする構造式(2): [式中、R2はH−またはCpHqを表し、 XはH−または対イオンを表す] を有する2−ヒドロキシアルカノアートを皮膚に送達す
る方法を提供する。
前記式(1)において、1つの可能性は、R1がアシル
基、具体的にはアシル基: を示すものである。
しかしながら、R1は−Hであるのが好ましい。
構造式(1)の化合物の好ましい群は、 R1がH−を表し、 R2がCpHq−を表し、 R3がCxHy−を表し、 pが1ないし12であり、 qが3ないし25であり、 xが1ないし18であって、 yが3ないし37であるものである。
本発明は、特に、当該化合物が油性の性質となるよう
に、ある程度の長さのアルキル基を含有する該化合物に
関する。かかる化合物の1つの群は、pが少なくとも4
であるCpHq−である基R2を有する。
かかる化合物のもう1つの群は、少なくとも6個の炭
素原子を含有する基R3、特にxが少なくとも6である基
CxHy−を有する。
詳細な開示 アルカノアート誘導体 本発明で用いる置換されたアルカノアート誘導体は本
明細書で定義する構造式(1)を有するものから選択さ
れる。
R2が−CH3を表す場合、構造式(1)の化合物は乳酸
の誘導体である。R1がアシルであれば、該化合物はしば
しば「ラクチラート」と呼ばれる。この名称はmが1で
ある化合物およびmがより大きな値を有する化合物で用
いられ、すなわち、両者は、 [式中、mは1より大である] である。
構造式(1)の定義の範囲内にあるアルキルヒドロキ
シアルカノアートのアシル誘導体の例は: n−オクチル=アセチル=ラクチラート ラウリル=アセチル=ラクチラート 2−アセトキシブタン酸n−ヘキシル 2−プロピオニルオキシブタン酸ラウリル 2−アセトキシオクタン酸n−ブチル 2−(プロピオノイルオキシ)オクタン酸n−ヘキシ
ル 2−アセトキシオクタン酸n−オクチル 2−アセトキシオクタン酸ラウリル を含む。
構造式(1)に適合するアルキルヒドロキシルアルカ
ノアートの例は、 構造式(1)中のR1がH−を表し、 R2がH−または−CH3を表し、 R3がCxHy−を表し、および mが1である; ものである。
特別の例は: n−ヘキシル=グリカート、 n−オクチル=グリカート、 n−デシル=グリカート、 n−ドデシル=グリカート、 n−オクタデシル=グリカート、 乳酸n−ヘキシル、 乳酸n−オクチル、 乳酸n−デシル、 乳酸n−ドデシル 乳酸n−テトラデシル、 乳酸n−ヘキサデシル、 乳酸n−オクタデシル、 乳酸2−オクチルデシル 乳酸オクチルドデシル、および 乳酸パルミトイルグリセリル である。
構造式(1)に入るヒドロキシアルカノアートのアル
キルエステルのさらなる例は: 構造式(1)におけるR1が−Hを表し、 R2がCpHq−を表し、 R3がCxHy−を表し、 mが1であってpが少なくとも2; であるものである。
特別の例は: 2−ヒドロキシブタン酸メチル 2−ヒドロキシブタン酸n−ブチル 2−ヒドロキシブタン酸n−ヘキシル 2−ヒドロキシブタン酸n−オクチル 2−ヒドロキシブタン酸n−ドデシル 2−ヒドロキシブタン酸n−オクタデシル 2−ヒドロキシヘキサン酸エチル 2−ヒドロキシオクタン酸エチル、および 2−ヒドロキシオクタン酸n−ドデシル である。
本発明で使用すべきヒドロキシアルカノアート誘導体
の量は、通常、組成物の少なくとも0.5重量%、例えば
0.5ないし50重量%、好ましくは少なくとも1%、20重
量%または30重量%までである。
組成物のさらなる成分は界面活性剤である。一般に、
これはアニオン性または両性のクラスからの1以上の界
面活性剤である。非イオン性界面活性剤は一般に起泡性
を増強しないので好ましくないが、可能ないくつかのノ
ニオン界面活性剤も含まれる。
アニオン性界面活性剤 界面活性剤はセッケン、すなわち10ないし18個の炭素
原子のカルボン酸の塩であり得る。もしそうであれば、
それは、組成物の製造の間に脂肪酸の中性化によって系
内で形成されるのが見い出されるであろう。
非セッケンアニオン性界面活性剤は、好ましくは、ア
ルキルスルファート、アルキルエーテルスルファート、
アルキルスルホナート、アルキルアリールスルホナー
ト、オレフィンスルホナート、アシルサルコシナート、
アシルタウリド、アシルイセチオナート、モノアルキル
スルホスクシナート、ジアルキルスルホクスシナート、
N−アシル化α−アミノ酸、アルキルカルボキシラー
ト、モノアルキルホスファートおよびジアルキルホスフ
ァートから選択される。
アニオン性界面活性剤の特別の例は以下のものを含
む。
アルキルスルファート、例えば、ナトリウム=ラウリ
ル=スルファート[例えば、Albright & Wilsonから入
手可能なEMPICOL CX]、およびトリエタノールアミンド
=ラウリル=スルファート[例えば、Albright & Wils
onから入手可能なEMPICOL TL40/T] アルキルエーテル=スルファート、ナトリウム=ラウ
リル=エーテル=スルファート[例えば、Albright &
Wilsonから入手可能なEMPICOL ESB70] アルキルスルホナート、例えば、ナトリウム=アルカ
ン(C13-18)=スルホナート[例えば、Hoechstから入
手可能なHOSTAPUR SAS 30] アルキルアリール=スルホナート、例えば、ナトリウ
ム=アルキル=ベンゼンスルホナート[例えば、Shell
から入手可能なTEEPOL CM44] オレフィンスルホナート、例えば、ナトリウム=オレ
フィン=スルホナート(C5-18)[例えば、Hoechstから
入手可能なHOSTAPUR OS] アシルサルコシナート、構造式:(51) [式中、R3はC6-14アルキルから選択され、Mはアルカ
リ金属、アンモニウムおよびアルカノールアンモニウム
のごとき置換されたアンモニウムから選択される対イオ
ンを意味する]を有するもの(構造式(51)を有するア
シルサルコシナートの例はナトリウム=ラウリル=サル
コシナート[例えば、Graceから入手可能なHAMPOSYL L
−95]である) アシルタウリド、構造式(52): [式中、R4はC8-18アルキルから選択される] を有するもの(構造式(52)を有するアシルタウリドの
例はココナッツメチルタウリン(coconut methyl tauri
ne)[例えば、International Specialty Productsから
入手可能なFENOPEN TC42]である) アシルイセチオナート、構造式(53): [式中、R5はC8-18アルキルから選択される] を有するもの(構造式(53)を有するアシルイセチオナ
ートの例はナトリウム=アシル=イセチオナート[例え
ば、Jordonから入手可能なJORDAPON C1]である) モノアルキルスルホスクシナート、構造式(54): [式中、R6はC10-20アルキルから選択される] を有するもの、 (構造式(54)を有するモノアルキルスルホクシナート
の例は:ナトリウム=ラウリル=スルホスクシナート
[例えば、Albright & Wilsonから入手可能なEMPICOL
SLL] マグネシウム=アルキル=スルホスクシナート[例え
ば、AKZOから入手可能なELFANOL 616 Mg] ナトリウム=ラウリル=エトキシスルホスクシナート
[例えば、Albright & Wilsonから入手可能なEMPICOL
SDD] ココナッツモノエタノールアミドエトキシスルホスク
シナート[例えば、EMPICOL SGG] ジナトリウム=ラウリル=ポリグリコールエーテル=
スルホクシナート[例えば、CHEM−Yから入手可能なSU
RTAGENE S30] ポリエチレングリコールスルホスクシナート[例え
ば、REWOから入手可能なREWOPOL SBFA 30]である) ジアルキルスルホスクシナート、構造式(55): [式中、R7およびR8は同一または異なってC6-14アルキ
ルから選択される] を有するもの、 構造式(55)を有するジアルキルスルホスクシナート
の例はナトリウム=ジラウリル=スルホスクシナート
[例えば、Witcoから入手可能なEMCOL 4500]である。
N−アシル化α−アミノ酸、例えば、ナトリウム=ラ
ウロイル=グルタマート[例えば、Ajinomoto Co.Inc.
から入手可能なACYLGLUTAMATE LS−11] アルキル=エーテル=カルボキシラート、例えば、C
12-14O(EO)4OCH2CO2Na[例えば、Akzoから入手可能な
AKYPO RLM 38] モノアルキルホスファートおよびジアルキルホスファ
ート、例えば、ジオクチルホスファート 両性界面活性剤 本発明の組成物は両性界面活性剤を含有することもで
きる。適当な両性界面活性剤は脂肪族第四級アンモニウ
ム、ホスホニウムおよびスルホニウム化合物の誘導体で
あり、ここに、該脂肪族基は8ないし18個の炭素原子を
含有し、直鎖または分岐鎖であってよく、さらにカルボ
キシル、スルホナート、スルファート、ホスファートま
たはホスホナートのごときアニオン性水可溶化基を含有
する。
好ましい両性界面活性剤は以下のものを含む。
アルキルベタイン、構造式(58): [式中、R1はC1-16アルキル] を有するもの 構造式(58)を有するアルキルベタインの例はラウリ
ルジメチルベタイン[例えば、Albright & Wilsonから
入手可能なEMPIGEN BB]である。
アルキルアミドプロピルベタイン、構造式(59): を有するもの 構造式(59)を有するアルキルアミドプロピルベタイ
ンの例はコカミドプロピルベタイン(cocamidopropyl b
etaine)[例えば、Goldschmidtから入手可能なTEGOBET
AIN L7]である。
アルキルアンホグリシナート(alkylamphoglycinate
s)またはアルキルアンホプロピオナート、構造式(6
0): [式中、R11はH、CH2COO-および(CH22COO-から選択
され、R111はCH2COO-および(CH22COO-から選択され
る] を有するもの 化合物(60)の適当な例はココアンホグリシナート
(coccamphoglycinate)(International Specialty Pr
oductsから入手可能)、およびココアンホプロピオナー
トである。
スルタイン(sultaines)、構造式(61): [式中、R2はC12-16アルキルアルキルアミド基から選択
される] を有するもの 構造式(61)を有するスルタインの例はコカミドプロ
ピルヒドロキシスルタイン[例えば、Alcolacから入手
可能なCYCLOTERIC BET−CS]である。
最も好ましい両性界面活性剤はラウリルジメチルベタ
インおよびコカミドプロピルベタインである。
かかる両性界面活性剤は、アニオン界面活性剤の不快
さ(harshness)を改善しつつ、皮膚クレンジング組成
物の起泡に寄与できる。
ノニオン性界面活性剤 本発明の組成物は、8以上のHLBを有するアルコキシ
化ノニオン性界面活性剤またはグリコシドノニオン性界
面活性剤を含有することもできる。この値を超えると、
ノニオン物質は、一般に、前記定義の範囲の他の界面活
性剤と組み合わされて透明な等方性溶液を形成する。好
ましいノニオン性界面活性剤は、ポリオキシエチレンア
ルキルエステルおよびポリオキシエチレンアルキルエー
テルおよびアルキルポリグリコシドである。
ポリオキシエチエンアルキルエステルの適当な例は、
約20モルのエチレンオキシドと縮合した、ソルビトール
無水物とソルビトールのオレアートエステルの混合物で
あるCTFA表示ポリソルベート(Polysorbate)80を有す
るものである。また、約20モルのエチレンオキシドと縮
合した、ソルビトール無水物とソルビトールのラウラー
トエステルの混合物であるポリソルベート20も適当であ
る。
ポリソルベート80およびポリソルベート20は、各々、
TWEEN 80およびTWEEN 20としてICI Americasから商業的
に入手可能である。
また、本発明の組成物で用いるのに適当なのは、NONI
DET LE−8TとしてまたはSYNPERONIC 91−8Tとして商業
的に入手可能な、平均8個のエトキシ単位を持つC9-11
アルコールのポリエチレングリコールエーテル、および
DOBANOL 25−9として商業的に入手可能な、平均9個の
エトキシ単位を持つC12-15アルコールのポリエチレング
リコールエーテルである。
特に有用なアルキルポリグリコシドは、グルコースま
たはグルコースオリゴマーのグリコシド(ここに、該ア
ルキル鎖はC8-16であり得て、グルコース単位の平均数
は1ないし2)を含む。適当な例は、平均約1.5グルコ
ース単位を持つC10-12脂肪アルコールのグルコシドであ
るORAMIXNS 10である。
本発明の組成物でさらに用いることができるものは、
10000ないし50000の分子量を有する、ポリオキシエチレ
ンおよび/またはポリオキシプロピレン側鎖を持つジメ
チルポリシロキサンの高分子量ポリマーのごとき高分子
量シリコーン界面活性剤である。
該ジメチルポリシロキサンポリマーは、便宜には、揮
発性シロキサン中の分散物として提供され、該分散物は
例えば1ないし20容量%のポリマーおよび80ないし99容
量%の揮発性シロキサンを含有する。理想的には、該分
散物は揮発性シロキサン中に分散した10容量%のポリマ
ーよりなる。
ポリシロキサンポリマーが分散できる揮発性シロキサ
ンの例はポリジメチルシロキサン(ペンタマーおよび/
またはヘキサマー)を含む。
特に好ましいシリコーン界面活性剤はDOW CORNINGか
ら入手可能なDC 3225C処方助剤のごときシクロメチコー
ン(cyclomethicone)およびジメチコーン(dimethicon
e)コポリオールである。また、DC Q2−5200のごときラ
ウリルメチコーンコポリオールもDow Corningから入手
できる。
組成物中に存在させる場合、シリコーン界面活性剤の
量は、通常、組成物の25重量%まで、好ましくは組成物
の0.5ないし15重量%、より好ましくは組成物の0.5ない
し5重量%とである。
本発明の組成物に存在させる他の界面活性剤の量は、
通常、少なくとも5重量%である。通常、少なくとも5
重量%、好ましくは少なくとも7重量%のアニオン性お
よび/または両性界面活性剤であって、これらのイオン
性界面活性剤は合計して40重量%以下である。
水または他のビヒクル 本発明の組成物は、しばしば、当該組成物を液状の形
態とするために、水または他の液状ビヒクルを含む。
特に、組成物の大部分として、例えば組成物の50ない
し80%または90%の水を含ませることが考えられる。
他の物質を本発明の組成物に含ませることができ、ア
ルカノアートおよび界面活性剤についてのビヒクルの一
部を形成することができる。存在させることができる物
質は液体または固体の皮膚軟化剤、溶剤、保湿剤、増粘
剤、および真珠光沢剤(pearlescers)を含む。
皮膚軟化剤は、ステアリルアルコール、モノリシノー
ル酸グリセリル、ミンク油(mink oil)、セチルアルコ
ール、イソステアリン酸イソプロピル、ステアリン酸、
パルミチン酸イソブチル、ステアリン酸イソセチル、オ
レイルアルコール、ラウリン酸イソプロピル、ラウリン
酸ヘキシル、オレイン酸デシル、オクタデカン−2−オ
ール、イソセチルアルコール、エイコサニルアルコー
ル、ベヘニルアルコール、パルミチン酸セチル、ジメチ
ルポリシロキサンのごときシリコーン油、セバシン酸ジ
−n−ブチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン
酸イソプロピル、ステアリン酸イソプロピル、ステアリ
ン酸ブチル、ポリエチレングリコール、トリエチレング
リコール、ラノリン、カカオバター、トウモロコシ油、
綿実油、オリーブ油、パーム核油、ナタネ油、サフラワ
ー実油、マツヨイグサ油、大豆油、ヒマワリ実油、アボ
カド油、ゴマ実油、ヤシ油、落花生油、ヒマシ油、アセ
チル化ラノリンアルコール、石油ゼリー、鉱油、スクア
ラン、スクアレン、ミリスチン酸ブチル、イソステアリ
ン酸、パルミチン酸、リノール酸イソプロピル、オレイ
ン酸デシルおよびミリスチン酸ミリスチルのごときであ
る。
溶剤はエチルアルコール、塩化メチレン、イソプロパ
ノール、アセトン、エチレングリコールモノエチルエー
テル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノエチルエーテル、ジメルスルホキ
シド、ジメチルホルムアミドおよびテトラヒドロフラン
のごときである。
組成物はエアゾール、スプレイまたはムース用の加圧
容器に充填することができ、その場合、組成物は通常、
プロパン、ブタン、イソブタン、ジメチルエーテル、二
酸化炭素および亜酸化窒素のごとき1種以上のプロペラ
ントを含む。
油性材料 本発明の組成物は、所望により、構造式(1)のアル
カノアートとは別に、油の特性を有し、水と非混和性で
あるが、界面活性剤を含有する組成物中で乳化可能な1
種以上の油または他の材料を含有することができる。
適当な油の例は鉱油および植物油、シリコーン油およ
び皮膚軟化剤として本明細書ですでに提示したもののご
とき油性材料を含む。
もし存在させるならば、油の量は、しばしば、少なく
とも5重量%であり、しばしば組成物中の少量であり、
換言すれば、5ないし50重量%、好ましくは15%以下で
ある。
カチオン性ポリマー 本発明の組成物の好ましい成分はカチオン性ポリマー
であり、これは、置換アルカノアートの皮膚への沈着を
促進できる。
好ましいのはグアーガムのカチオン性誘導体である。
最も好ましいのは例えばJAGUAR C13Sとして商業的に入
手可能な、CTFA表示でグアーヒドロキシプロピルトリモ
ニウムクロリド(guar hydroxypropyl trimonium chlor
ide)で与えられるカチオン性グアーガム誘導体であ
り、これは、低度のカチオン置換および高粘度を有す
る。関連する適当な材料は、中低度の置換および低粘度
を有するJAGUAR C15として知られているもの、JAGUAR C
17(高度の置換、高粘度)として知られているもの、低
レベルの置換基ならびにカチオン性第四級アンモニウム
基を含有するヒドロキシプロピル化カチオン性グアー誘
導体であるJAGUAR C16として知られているものを含む。
また、適当なのは高透明性であり、低度の置換を有する
中低度グアーであるJAGUAR 162である。
本発明の組成物はカチオン性コンディショニングポリ
マーを0.01ないし3重量%、好ましくは0.05または0.1
ないし2重量%を含有する。
レチノイド 本発明で用いる組成物は、所望により、さらに皮膚に
利点を増強するための、レチノイン酸またはレチノール
(ビタミンA)および/またはその誘導体のごときレチ
ノイドを含有することができる。
レチノール自体に加え、レチノールの誘導体の例は、 酢酸レチニル、 酪酸レチニル、 プロピオン酸レチニル、 オクタン酸レチニル、 ラウリン酸レチニル、 パルミチン酸レチニル、 オレイン酸レチニル、 リノール酸レチニル、および リノレン酸レチニル を含む。
本発明の組成物で存在させる場合、レチノイドの量は
組成物の0.01ないし10重量%、好ましくは0.1ないし5
重量%である。
トコフェロールおよびトロフェリルエステル 本発明で用いる組成物は、所望により、組成物用の酸
化防止剤としての、皮膚への酸化的損傷を限定するため
の、トコフェロール(ビタミンE群)を含有することも
できる。ビタミンE群はα−トコフェロール、β−トコ
フェロール、γ−トコフェロールおよびδ−トコフェロ
ールを含む。本発明の組成物は、所望により、酢酸トコ
フェリルのごときトコフェリルエステルを含むこともで
きる。
本発明の組成物で存在させる場合、トコフェロールま
たはそのエステルの量は組成物の0.0001ないし20重量
%、好ましくは0.0001ないし10重量%である。
本発明の組成物に含ませることができる他の物質はグ
リコール、ジグリセロール、ソルビトール、ポリエチレ
ングリコールおよび2−ピロリドン−5−カルボキシラ
ートのごとい保湿剤である。
pH 本発明の組成物は、通常、4ないし9、好ましくは4.
5ないし8.5のpH値を有する。pHは、必要に応じて、pH調
整剤としてのアルカリまたは酸の添加によって、および
/またはクエン酸緩衝液またはリン酸緩衝液のごとき緩
衝液の添加によって調整できる。
組成物の保存 本発明で用いる組成物は、それが製造の後に販売およ
び使用の前に長い在庫寿命を享受できるように、好まし
くは、細菌、黴および真菌による攻撃ならびに他の微生
物の影響を防ぐ様に保存する。理想的には、組成物は無
限の在庫寿命を有する。
組成物の保存を達成するのに使用できる方法の例は以
下のものを含む: (i)滅菌 本発明の組成物は滅菌して実質的にすべての生きた微
生物汚染を除去しまたは殺すことによって保存できる。
これは、例えば、致死量のガンマ線を用いる照射によっ
て、加熱滅菌によって、または医薬産業で十分確立され
ている技術を用いる限外濾過によって達成できる。
(ii)化学的防腐剤 また、本発明の組成物は、細菌、真菌または他の微生
物の増殖を防止し、あるいはそれを殺すように機能する
化学的防腐剤をその中に含ませることによって保存する
ことができる。
化学的防腐剤の例はエタノール、安息香酸、安息香酸
ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、プロピ
オン酸ナトリウムならびにp−ヒドロキシ安息香酸のメ
チル、エチル、プロピルおよびブチルエステルを含む。
本発明の組成物に配合できる化学的防腐剤の量は、一般
に、0.05%ないし5重量%、好ましくは0.1ないし2重
量%であって、該量は微生物の増殖を抑制するのに十分
なように選択される。
(iii)水活性降下剤 本発明の組成物は、グリセロール、プロピレングリコ
ール、ソルビトール、糖および塩、例えば、アルカリ金
属のハロゲン化物、硫酸塩およびカルボン酸塩のごとき
水活性降下剤を含ませることによって保存できる。水活
性降下剤を使用する場合、十分量を本発明の組成物に配
合して、水活性(α)を1から<0.9まで、好ましく
は<0.85まで、最も好ましくは<0.8まで低下させるべ
きであり、これらの値のうち最も低い値においては、酵
母、黴および真菌は増殖しないものである。
製法 また、本発明は、本明細書で定義した有効量のアルカ
ノアートを、界面活性剤および所望により他の化粧品上
許容される材料と混合する工程を含む、本発明の組成物
の製法を提供する。
製品の形態および容器 本発明の組成物は、例えば、ローション、シャンプ
ー、乳液またはクリームのごとき液状物として処方でき
るか、あるいはプロペラントを含有するエアロゾルのご
ときスプレイ装置に入れるか、あるいは液状生成物を分
散させるためのポンプ付きの容器に入れることができ
る。別法として、本発明の組成物は、適当な塗布器具
(applicator)または簡便なチューブ、びんまたは蓋を
したつぼと組み合わせて用いるための、固体のまたは半
固体、例えば、スティック、クリームまたはゲルであり
得る。
従って、また、本発明は本明細書で定義した組成物を
含有する密閉容器を提供する。
組成物の用途 本発明の組成物は、角質層に適用した場合、エクリン
腺、アポクリン腺および皮脂腺のごとき表皮または皮膚
付属体(cutaneous appendages)に浸透し、そこで、内
因性皮膚もしくは微生物エステラーゼによる加水分解に
より分子が切断されて、適用したヒドロキシアルカノア
ート誘導体の残基を形成する脂肪酸または脂肪アルコー
ルと共に、対応するヒドロキシアルカノアートが系内に
放出される。
皮膚表面に適用される組成物は、通常、「ワイプ−オ
フ(wipe−off)」製品も可能ではあるが、「リンス−
オフ(rinse−off)」製品である。
本発明で用いる組成物が「リンス−オフ」製品である
場合、一般に皮膚クレンザーとして機能する。それ自体
界面活性剤特性を有し得るが、好ましくは、共界面活性
剤(co−surfactant)を伴った皮膚クレンザーヒドロキ
シアルカノアート誘導体の適量、例えば、5ないし10ml
を皮膚に適用し、水の存在下で泡に形成される。皮膚を
洗浄した後、余剰の製品は一般に皮膚から濯ぎ落し、次
いで皮膚を乾燥させる。また、リンス−オフ製品は、例
えばシァワーにて、頭髪を洗浄し、または全身の表面を
洗浄するのに使用できる。
組成物がワイプ−オフ製品である場合、それは、一般
に、特にメーキャップを除去するための皮膚クレンザー
として機能する。ヒドロキシアルカノアート誘導体を含
有する皮膚クレンザーの適量、例えば、0.5ないし5ml
を、特にメーキャップを除去すべき場所の皮膚に適用
し、擦り込む。次いで、処理した皮膚の領域を布、ティ
ッシュまたはコットンウールで拭って、皮膚から取り去
られたメーキャップと共に余剰の該組成物を除去するこ
とができる。
本発明の製品の1の形態はプレ−シェーブ(髭剃り
前)製品である。男性の髭剃り製品は規則的に使用され
るので、それらはヒドロキシアルカノアートの皮膚への
規則的送達を提供し得る。
実施例 実施例1.ラクタートの表皮への送達の実証 乳酸アルキルを皮膚の表面に適用した場合、それは、
その親油性に応じて、角質層を通っての吸着によって大
なり小なり移動する。皮膚および/または微生物エステ
ラーゼと接触すると、該分子は切断され、乳酸/ラクタ
ートが角質層内または皮膚付属体内に、すなわち表皮深
く放出される。
このようにして乳酸アルキルおよび乳酸の浸透は、一
連のテープストリッピング(serial tape stripping)
によって、およびテープに付着した皮膚細胞からの遊離
ラクタートの生化学アッセイによって測定することがで
きる。
このテストで使用するテープはDiastronから入手可能
なDesquarneテープである。乳酸アルキルの皮膚への局
所適用に続き、このテープ片を皮膚に適用し、次いで剥
がし、Sigma735−10ラクテートアッセイキットを用いて
ラクテートについて皮膚細胞をアッセイする。かくし
て、皮膚の同一領域の反復ストリッピングによって、局
所適用した乳酸アルキルの浸透度および表皮エステラー
ゼによるその切断を測定することができる。
式: を有する乳酸ラウリルを2重量%の濃度で水に分散させ
た。この分散物をヒト・ボランティアの前腕手掌に適用
した。100μlの分散物を、前腕手掌上の3つの領域(1
5cm2)の各々に適用し、擦り込み、乾燥させた。Desqua
rneテープストリップを第4の未処理領域から採取し
て、テープストリップが各回同一部位に適用されたこと
を確認した。1時間後、10のテープストリップを1つの
処理領域から採取した。各々3および8時間後、10のテ
ープストリップを他の処理領域から採取した。1および
3時間後に採取したストリップを、8時間の最後まで室
温で貯蔵し、テープ上に除去された細胞内でエステルを
切断させ続けた。
各テープをラベル付きの1ml試験管に入れ、5.00mMリ
ン酸緩衝液、pH7.00の800μlを各試験管に添加した。
次いで、該試験管を各温度において最小30分にて3回、
−20ないし20℃のサイクルに付し、次いで、30分間超音
波浴に入れた。次いで、Sigma735−10ラクテート試薬の
ビンをanalar水5.00mlで希釈し、次いで、200μlアリ
コートを各試験管に移した。次いで、試験管を室温でさ
らに15分間放置した。各試験管からの緩衝液試薬混合物
をミクロキュベットに移し、溶液の吸光度を分光光度計
を用いて540nmで測定した。
結果を以下の表に記載する。テープ1は各部位から採
取した最初のテープストリップをいい、示す値は各テー
プ上に存在するL−乳酸の濃度に直接比例する吸光度単
位である。
表より、乳酸ラウリルの適用は皮膚への浸透、および
すべてのテープによって表されるレベルのラクタートの
生成に導くことが分かる。
従前の研究では、最初の2または3のテープのみに対
応する、表面近くのレベルでラクタート含有量を増加さ
せることができるが、乳酸ナトリウム自体の適用は皮膚
へのかなり少ない浸透に至っていることが示されてい
る。
実施例2 洗顔剤として使用するのに適している組成物を以下の
処方により調製した。
この組成物は5.5のpHを有しており、エマルジョンで
あった。
このエマルジョン100μlを毛を剃ったブタの皮膚片
の表面にピペットで適用し、水500μlで希釈し、制御
圧にて制御された回数回転するシリコーンゴムを用いて
ブタの皮膚を擦った。これは、指でマッサージすること
による泡の生成を模倣するものであるが、条件を標準化
している。
皮膚を水4回分(各500μl)で濯ぎ、乾燥した。5
つのテープストリップを皮膚の中心から採取し、合し、
塩としてのおよび析出した(deposited)エステルとし
てのラクタート含有量を分析した。
より高濃度の乳酸ラウリルを含む同様の組成物を用い
て同一手法を適用した。
テスト結果: 540nmにおける吸光度 水コンテント 0.18 2.5%乳酸ラウリル 0.22 5.0%乳酸ラウリル 0.28 10.0%乳酸ラウリル 0.29 同様の実験において、乳酸ラウリルの濃度を2重量%
に維持し、第四級化グアーガム(Jaguar C13S)の濃度
を変化させた。
結果: 540nmにおける吸光度 水コンテント 0.18 0.2%Jaguar 0.16 0.4%Jaguar 0.19 0.6%Jaguar 0.25 これらの結果より、乳酸ラウリルは界面活性剤含有組
成物から皮膚に沈着できることが明らかである。十分な
濃度の乳酸ラウリルがあれば、あるいは沈着がカチオン
性ポリマーJaguar C13Sの存在によって促進されれば、
皮膚のラクタート含有量は、水だけで洗浄した場合のラ
クタート含有量に対して増加される。
実施例3 1つの組成物は2.0%乳酸ラウリルおよび8%パルミ
チン酸イソプロピルを含有し、他の組成物は油の同等の
含有量を持つ比較として、乳酸ラウリルを含有させずに
10%パルミチン酸イソプロピルを含有させる変化をつけ
て、これまでの実施例と同様の処方を用いて2つの組成
物を調製した。
ボランティアのパネルに、これらの2つの組成物のう
ちの一方または他方で、1日二回、5日間、その前腕を
洗浄してもらった。5つのテープストリップを週の始
め、最初の洗浄の前、および週の終わりに各前腕から採
取し、実施例1と同様にラクタートについてアッセイし
た。
比較組成物では皮膚において(塩としての)ラクター
トが少し減少したが、乳酸ラウリルを含有する本発明の
組成物では皮膚ラクタートは少し増大した。
以下の実施例によって本発明をさらに説明する。
実施例4.マイルドな顔面用クレンザー 実施例5.クレンジグムース 実施例6.透明なコンディショニングシャワーゲル 実施例7.顔面クリーム洗液 実施例8.ボディコンディショニングフォームバス 実施例9.液状セッケン 実施例10.スムージングシェイビングフォーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 9317684.0 (32)優先日 1993年8月25日 (33)優先権主張国 イギリス(GB) (72)発明者 エドワーズ,クリストフアー・ジヨン・ カーラザーズ イギリス国、エル・エス・22・5・ビ・ ユー、ウエスト・ヨークシヤー、ウエザ ーバイ、コリンガム、ジ・アベニユー・ 2 (72)発明者 グリーブソン,エイルサ・ポリーヌ・ヒ ラリー イギリス国、エル・63・3・デイ・ジエ イ、マーシーサイド、ワイラル、ベビン トン、セイント・アンドリユーズ・ロー ド・60 (72)発明者 ヘイガン,デスモンド・バーナード イギリス国、エル・64・4・テイー・イ ー、マーシーサイド、サウス・ワイラ ル、リトル・サトン、フツクストーン・ ドライブ・35 (72)発明者 リール,イアン・ガードナー イギリス国、シイ・エイチ・5・1・エ ツクス・キユー、ウエールズ、クリー ド、デイーサイド、アストン・パーク、 ハイランド・アベニユー・60 (72)発明者 ロサー,デイビツド・アーサー イギリス国、エル・60・4・アール・デ イ、マーシーサイド、ワイラル、ヘスウ オール、ザ・マウント、ザ・シカモア (番地なし) (72)発明者 スコツト,イアン・リチヤード アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07401、アリンデイル、ウイルトン・ド ライブ・1 (56)参考文献 特開 昭61−207326(JP,A) 特開 平4−23900(JP,A) 特開 昭55−40666(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 7/00 - 7/50

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】構造式(1): [式中、 R1はH−または を表し、 R2はH−、またはCpHq−を表し、 R3はCxHy−を表し、 aは1ないし20の整数であり、 bは3ないし41の整数であり、 pは1ないし22の整数であり、 qは3ないし45の整数であり、 xは1ないし20の整数であり、 yは3ないし41の整数であり、 mは1ないし5の整数であり、 但し、R1がH−であってR2が−Hまたは−CH3を表す場
    合、xは4を超える] を有する置換されたアルカノアートと共に起泡性界面活
    性剤を含有する起泡性クレンジング組成物。
  2. 【請求項2】R1がH−を表し、mが1である請求項1記
    載の組成物。
  3. 【請求項3】R2はpが少なくとも4であるCpHq−を表す
    場合を除き、xが少なくとも6である請求項1または2
    記載の組成物。
  4. 【請求項4】R1がH−を表し、 R2がCpHq−を表し、 R3がCxHy−を表し、 pが1ないし12であり、 qが3ないし25であり、 xが1ないし18であって、 yが3ないし37である請求項1から3のいずれか1項に
    記載の組成物。
  5. 【請求項5】構造式(1)の置換されたアルカノアート
    が: 乳酸n−ヘキシル、 乳酸n−オクチル、 乳酸n−デシル、 乳酸n−ドデシル、 乳酸n−テトラデシル、 乳酸n−ヘキサデシル、 乳酸イソ−オクタデシル、 乳酸n−オクタデシル、 乳酸オクチルドデシル、 2−ヒドロキシブタン酸メチル、 2−ヒドロキシブタン酸n−ブチル、 2−ヒドロキシブタン酸n−ヘキシル、 2−ヒドロキシブタン酸n−オクチル、 2−ヒドロキシブタン酸n−デシル、 2−ヒドロキシブタン酸n−ドデシル、 2−ヒドロキシブタン酸n−オクタデシル、 2−ヒドロキシヘキサン酸エチル、 2−ヒドロキシオクタン酸エチル、 2−ヒドロキシオクタン酸n−ブチル、 2−ヒドロキシオクタン酸n−ヘキシル、 2−ヒドロキシオクタン酸n−オクチル、 2−ヒドロキシオクタン酸n−デシル、および 2−ヒドロキシオクタン酸n−ドデシル から選択される請求項4記載の組成物。
  6. 【請求項6】組成物が5ないし40重量%のアニオン性お
    よび/または両性界面活性剤を含有する請求項1〜5の
    いずれか1項に記載の組成物。
  7. 【請求項7】組成物が0.5ないし50%の置換されたアル
    カノエートを含有する請求項1〜6のいずれか1項に記
    載の組成物。
  8. 【請求項8】組成物がカチオン性ポリマーを含有する請
    求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
  9. 【請求項9】組成物の少なくとも50重量%の量の水を含
    有する請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物。
  10. 【請求項10】構造式(2): [式中、R2はH−または請求項1で定義したCpHqを表
    し、XはH−または対イオンを表す] を有する2−ヒドロキシアルカノアートを表皮に送達す
    る方法であって、 i)請求項1〜9のいずれか1項に記載の組成物を頭髪
    または皮膚に局所適用し、 ii)添加した水の存在下でマッサージすることによっ
    て、頭髪または皮膚上で泡を生じさせて、それにより頭
    髪または皮膚に付着させ、一方、該組成物からの置換さ
    れたアルカノアートが頭皮または皮膚の他の領域のコル
    ネウム層を通って浸透することを可能とし、 iii)続いて、水で頭髪または皮膚から泡を濯ぎ落と
    す;工程よりなることを特徴とする方法。
  11. 【請求項11】請求項1で定義した構造式(1)の置換
    されたアルカノアートを含む、請求項10で定義した構造
    式(2)を有する2−ヒドロキシアルカノアートを表皮
    に送達するための薬剤。
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