JP2001510783A - α−ヒドロキシエステルの混合物を含む有効薬剤組成物 - Google Patents

α−ヒドロキシエステルの混合物を含む有効薬剤組成物

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JP2001510783A
JP2001510783A JP2000503817A JP2000503817A JP2001510783A JP 2001510783 A JP2001510783 A JP 2001510783A JP 2000503817 A JP2000503817 A JP 2000503817A JP 2000503817 A JP2000503817 A JP 2000503817A JP 2001510783 A JP2001510783 A JP 2001510783A
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イラーデイ,レオノーラ・マリー
アロンソン,マイクル・ポール
ワインコーフ,ロンニ・リン
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ユニリーバー・ナームローゼ・ベンノートシヤープ
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、短鎖エステルの短期乾燥効果を遮蔽しながら短鎖エステルの長期効果を得るために、短鎖および長鎖α−ヒドロキシ酸エステルの混合物を含む皮膚保護用または身体洗浄用洗浄剤組成物に関するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、短鎖(C〜C10)および長鎖(C11〜C24)のα−ヒドロ
キシ酸エステルの両者の混合物を含むα−ヒドロキシ有効薬剤を含む身体用洗浄
剤組成物に関するものである。さらに具体的には、短鎖エステルの長期に渡る保
湿効果((S)−乳酸ブチルまたはオクチルなどの短鎖エステルは初期に乾燥効
果を有することが多いことに留意されたい)と長鎖エステル(たとえば(S)−
乳酸オクタデシル)の短期の保湿/遮蔽効果を組み合わせることによって、出願
人は優れた組成物を得た。短期および長期両方の保湿効果を合わせることによっ
て、柔らかくてなめらかな皮膚にする短期間の視覚的かつ触覚的効果をもたらす
と同時に長期に渡る有効な効果を有する組成物を調製することが可能になる。さ
らに具体的には、出願人は短鎖エステル(通常乾燥させる)と長鎖エステルを混
合して、短鎖エステルによる長期間の保湿効果をもたらすと同時に短鎖エステル
の乾燥効果を顕著に減少させることができた。
【0002】 短鎖α−ヒドロキシ酸エステル(たとえば、ニキビ治療用のCからCアル
キルの乳酸エステル)または長鎖α−ヒドロキシ酸エステル(たとえば、長鎖乳
酸エステル皮膚軟化剤)の使用は、当技術分野で広く教示されている。しかし、
当技術ではα−ヒドロキシ酸(例、乳酸)の長鎖および短鎖エステルの特定の組
合せ、または長鎖および短鎖エステルの組合せによって多様な効果がもたらされ
ることは教示されていない。
【0003】 当技術分野の典型は、Oneto他の米国特許第4,540,567号(Le
ver Brothersに譲渡された)であり、短鎖C〜Cアルキルの乳
酸エステル(主としてニキビ治療用)または水および水に混和できるC〜C アルキレングリコールまたはそのポリマーの混合液中に溶解した混合物を含む組
成物について教示している。アルキレングリコールは、皮膚脱水を制限するのに
役立ち、製品の感触を向上させるベヒクルとして作用すると言われている。長鎖
α−ヒドロキシ酸エステルとの組合せについて、または組合せによって脱水効果
が改善されうることについては教示も示唆もしてない。
【0004】 そこで本発明の1つの目的は、短鎖長α−ヒドロキシ酸によってもたらされる
長期保湿効果を実現すると同時に、長鎖α−ヒドロキシ酸エステルを使用するこ
とによって、短鎖エステルによりしばしば生じる短期乾燥を遮蔽して短期保湿効
果を提供する特有の組成物を提供することである。
【0005】 突然予期せずに、出願人は短鎖および長鎖のα−ヒドロキシ酸エステルの特定
の混合物が、従来では得ることが困難または不可能であった2つの効果(短期お
よび長期の保湿効果)をもたらすことを発見した。
【0006】 さらに具体的には、本発明は、 (a)0%から90重量%の、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両
性界面活性剤、陽イオン界面活性剤およびそれらの混合物からなるグループから
選択された界面活性剤の組成物、および (b)(i)0.01%から10%の分枝状または非分枝状の、飽和または不
飽和の、直鎖または環状のCからC10のα−ヒドロキシ酸エステル、および
(ii)0.01%から10%の分枝状または非分枝状の、飽和または不飽
和の、直鎖または環状のC11からC24、好ましくはC14からC22のα−
ヒドロキシ酸エステル、および (iii)残部の水、 を含む1%から25重量%、好ましくは1%から15重量%の有効薬剤組成物
を含み、 有効薬剤組成物(b)は少なくとも0.5%の(i)および(ii)を組み合
わせた要素を含む身体洗浄組成物に関するものである。
【0007】 1つの実施形態では、組成物は (a)5から60%、好ましくは10から40重量%の界面活性剤、 (b)1から25%、好ましくは1から15重量%のα−ヒドロキシ混合物有
効薬剤組成物、 (c)0から25%、好ましくは1から15重量%の構造剤、 (d)0から15重量%の増粘剤または低粘稠剤、 (e)1から20重量%の追加皮膚軟化剤、および (f)残部の水、 を含む液体の身体洗浄用の組成物である。
【0008】 本発明の2つ目の実施形態では、組成物は (a)0から30重量%、好ましくは1から15%の界面活性剤、 (b)1から25%のα−ヒドロキシ酸混合物有効薬剤組成物、および (c)(i)任意の活性剤(例、日焼け止め剤、日焼け促進剤)、 (ii)任意の必須脂肪酸、 (iii)全組成物の0.5から50重量%の皮膚軟化剤、 (iv)全組成物の0から20重量%の増粘剤、 を含む0.01から90重量%の化粧品用組成物、 を含む化粧品用の組成物である。
【0009】 本発明は、添付した図を参考にして例示のためにのみさらに記述する。
【0010】 本発明は、皮膚に長期および短期の保湿効果を提供する目的の組成物に関する
ものである。この組成物は、皮膚用のクリームおよび化粧ローションなどの組成
物であり、またはシャワージェルなどの洗い落とすことのできる組成物であって
もよい。
【0011】 さらに具体的には、短鎖長のα−ヒドロキシ酸エステルは皮膚に長期保湿効果
と他の効果(たとえば抗ニキビ)を提供する。しかし、短鎖α−ヒドロキシ酸エ
ステルはまた短期の皮膚乾燥の原因となる。したがって、短期の乾燥効果を遮蔽
または除去すると同時に、皮膚に長期の保湿効果をもたらす(すなわちヒドロキ
シ酸の短鎖エステルによって)ことは極めて有益であろう。
【0012】 予期しなかったことだが、出願人は長鎖と単鎖のα−ヒドロキシ酸エステルの
特定の組合せを有する組成物を提供することによって望ましい効果を得ることが
できることを発見した。
【0013】 本発明の組成物には短鎖および長鎖のα−ヒドロキシエステルの混合物が含ま
れる。このα−ヒドロキシ有効薬剤組成物は、皮膚や毛髪に局所的に使用するの
に適した水性の組成物であって、 (a)0.01%から10重量%のCからC12の、分枝状または非分枝状
の、飽和または不飽和の、直鎖または環状のαヒドロキシ酸エステルまたは前記
短鎖エステルの混合物、 (b)0.01%から10重量%のC14からC24の、分枝状または非分枝
状の、飽和または不飽和の、直鎖または環状のα−ヒドロキシ酸エステルまたは
前記長鎖エステルの混合物、および (c)残部の水を含む。
【0014】 (a)および(b)を組み合わせたものは、有効薬剤組成物の最小限0.5%
、好ましくは少なくとも2.0%でなければならない。
【0015】 α−ヒドロキシ酸(AHA)は、通常カルボニル部分の2位またはアルファ(
α)位にヒドロキシ基がある有機カルボン酸である。このようなα−ヒドロキシ
酸の例としてはグリコール酸および乳酸がある。
【0016】 α−ヒドロキシ酸の短鎖エステルの例としては、(S)−乳酸メチル、(S)
−乳酸ブチル、(S)−乳酸オクチルなどのCからC10アルキルの乳酸エス
テルがある。(S)−乳酸ベンジルなどの環状エステルも企画される。エステル
は、グリコール酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、タルトロン酸、マンデル酸、
α−ヒドロキシブチル酸、α−ヒドロキシイソブチル酸、α−ヒドロキシ吉草酸
、粘液酸、ガラクツロン酸および糖酸(グルカル酸)、糖酸1,4−ラクトン、
アトロラクチン酸およびフェニル乳酸のエステルなどの他のα−ヒドロキシ酸の
エステルであってもよい。S異性体が通常好ましいが(たとえば乳酸のS異性体
は皮膚中に天然に生じる異性体である)、本発明においてR異性体またはラセミ
混合物も使用できることは留意すべきである。
【0017】 好ましい短鎖エステルは(S)−乳酸オクチルである。
【0018】 α−ヒドロキシ酸の長鎖エステルの例としては、(S)−乳酸テトラデシル、
乳酸セシルなどのC14からC22アルキルの乳酸エステルがある。また、グリ
コール酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、タルトロン酸、マンデル酸、α−ヒド
ロキシブチル酸、α−ヒドロキシイソブチル酸、α−ヒドロキシ吉草酸、粘液酸
、ガラクツロン酸およびサッカロン酸、糖酸(グルカル酸)、糖酸1,4−ラク
トン、アトロラクチン酸およびフェニル乳酸のエステルなどの他のα−ヒドロキ
シ酸のエステルであってもよい。
【0019】 好ましい長鎖エステルは、乳酸セシル、(S)−乳酸オクタデシルまたは(S
)−乳酸ベヘニルを含む。
【0020】 好ましい長鎖および短鎖の混合物は、C乳酸エステルおよびC18乳酸エス
テルを含む。
【0021】 残部を構成する水と共に、短鎖エステルは有効薬剤組成物の0.01%から1
0%を構成するのが好ましく、長鎖エステルは有効薬剤組成物の0.01%から
10%を構成するのが好ましい。
【0022】 身体洗浄用組成物および化粧用組成物のいずれに使用する場合も、有効薬剤成
分は通常組成物の約1から25%を構成する。しかしこれは固定されるものでは
なく、身体洗浄剤用または化粧品用の組成物の正確な構成に依存する。重要なこ
とは、これらの身体洗浄用または化粧品用基材に有効薬剤組成を使用することの
みである。
【0023】 本発明の有効薬剤組成物は、エステルのベヒクルとして働きかつ便利な皮膚へ
の局所的な使用に適した濃度を提供できる量の水分を含む。
【0024】 本発明の有効薬剤組成物に存在する水分量は、したがって99%までであり、
好ましくは有効薬剤組成物の50重量%から99重量%である。
【0025】 様々な列挙した酸の短鎖および長鎖エステルと水に加えて、有効薬剤ベヒクル
は保存剤、抗菌剤、増粘pH調節剤、および他の皮膚修飾剤または皮膚有効剤(
例、ポリシロキサン類)などの他の成分を少量含むことができる。
【0026】 たとえば、担体組成物は0.01から1%、好ましくは0.02から0.05
%のジメチロールジメチルヒダントイン(DMDMヒダントイン)、DMDMお
よび3−ヨード−2−プロピルブチルカルバメート(Glycdant Plu
(R))、ホルムアルデヒド、Rhone Poulenc製のKathan (R) 、パラベンなどの保存剤を含むことができる。
【0027】 担体中の増粘剤は担体の約0.01から2%、好ましくは0.1から1%で使
用することが可能であり、グアールガム(例、ヒドロキシプロピルグアールガム
)または架橋結合ポリアクリレートポリマー(例、B.F.Goodrich製
のCarbopol(R)ポリマー)などの成分を含む。
【0028】 担体中で使用することのできるpH調節剤には、水酸化ナトリウム、リン酸、
クエン酸およびコハク酸を含む。また、これらは典型的に担体の0.01から約
2%を構成する。
【0029】 担体に使用することのできる他の成分は、香料、染料、金属イオン封鎖剤(例
、EDTA)、懸濁化剤(例、Mg/Hケイ酸塩)および/または皮膚感触剤お
よび皮膚有効薬剤(例、シリコーン、必須脂肪酸、ワセリンなど)を含む。
【0030】 上記のように、有効薬剤組成物(エステル混合物および水を含む担体組成物)
は身体洗浄用液体洗剤基材および化粧用組成物基材のどちらの中でも使用するこ
とが可能である。
【0031】 本発明による組成物は製品の形態によって任意に界面活性剤を含むことが可能
である。さらに具体的には、たとえば身体洗浄用組成物は通常5から60%、好
ましくは10から40%の界面活性剤を含んでおり、一方化粧品用組成物は界面
活性剤を必要としないが、好ましくは1重量%から30重量%の界面活性剤を含
むことが可能であり、より好ましくは1から15重量%の界面活性剤を含むこと
が可能である。
【0032】 界面活性剤の例としては、陰イオン界面活性剤と非イオン、両性および双性イ
オン界面活性剤がある。好ましい身体洗浄用組成物は陰イオンおよび両性界面活
性剤の混合物を含む。身体洗浄用および化粧品用のいずれの組成物にも使用可能
な界面活性剤については、以下に詳細に記述する。
【0033】 本発明による組成物は任意に界面活性剤として、水溶性または水分配性の有機
酸のアルカリ金属塩、特にナトリウム塩またはカリウム塩、または相当するアン
モニウム塩または置換アンモニウム塩である1つまたは複数の石鹸を含む。適切
な有機酸の例としては、10から22個の炭素原子を有する天然または合成のア
ルカン酸、特に獣脂およびやし油などのトリグリセリド油の脂肪酸がある。粉末
、棒状、錠剤などの固形製品に好ましい石鹸は獣脂脂肪酸の石鹸である。所望す
るならば起泡性や溶解特性を向上させるために、たとえばやし油およびパーム核
油などの堅果油から得られた脂肪酸などの堅果油のナトリウム石鹸を30重量%
まで、好ましくは10から20重量%の少量を、獣脂ナトリウム石鹸に混合する
ことが可能である。
【0034】 液体またはジェル製品に好ましい石鹸は主に堅果油から得た、または代わりと
して合成アルカン酸から得たC10〜C14の脂肪酸である。
【0035】 この石鹸は組成物用に生成された成分として提供することができ、または適切
な脂肪酸およびアルカリの反応によって組成物の製造中にその場で形成すること
ができる。
【0036】 本発明による組成物中に存在可能な脂肪酸石鹸の量は、組成物の90重量%ま
でであり、好ましくは2から80重量%である。
【0037】 本発明による組成物はまた、任意に1つまたは複数の非石鹸性陰イオン界面活
性剤を含むことができ、その例には以下のものがある。
【0038】 8〜22個の炭素原子を含むアルキルまたはアシル基およびスルホン酸または
硫酸エステル基を有する有機硫酸反応生成物のアルカリ金属塩。これらの合成陰
イオン界面活性剤の具体例には、硫酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸カリ
ウムまたはトリエタノールアンモニウムアルキル硫酸塩、特に高級アルコール類
(C〜C18)を硫酸化して得たもの、やし油脂肪酸モノグリセリド硫酸ナト
リウムおよびスルホン酸ナトリウム、高級脂肪アルコール(例、獣脂アルコール
またはやし油アルコール)1モルと酸化エチレン1〜12モルの反応生成物の硫
酸エステルのナトリウム塩またはカリウム塩、1モル当たり1〜10ユニットの
酸化エチレンを有しており、アルキル基は8〜12個の炭素原子を含むアルキル
フェノールエチレンオキシドエーテル硫酸ナトリウム塩またはカリウム塩、アル
キルグリセリルエーテル硫酸ナトリウム、イセチオン酸でエステル化して水酸化
ナトリウムで中和した10から22個の炭素原子を有する脂肪酸の反応生成物、
脂肪酸とN−メチルタウリンの縮合生成物の水溶性塩がある。特に好ましい非石
鹸性陰イオン界面活性剤は以下のものを含む。
【0039】 アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(例、Shell製のTEEPOL
CM44)などのアルキルアリールスルホン酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム(例
、Albright&Wilson製のEMPICOL CX)およびトリエタ
ノールアミンラウリルサルフェート(例、Albright&Wilson製の
EMPICOL TL40/T)などのアルキル硫酸塩; ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(例、Albright&Wilson製の
EMPICOL ESB70)などのアルキルエーテル硫酸塩; アルカン(C13〜18)スルホン酸ナトリウム(例、Hoechst製のH
OSTAPUR SAS 30)などのアルキルスルホン酸塩; オレフィンスルホン酸ナトリウム(C15〜18)(例、Hoechst製の
HOSTAPUR OS)などのオレフィンスルホン酸塩。
【0040】 サルコシン酸塩は構造式(3)であって、
【0041】
【化1】 上式で、RはC6〜14アルキルから選択され、 Mはアルカリ金属、アンモニウム、アルカノールアンモニウムなどの置換アン
モニウムから選択された対イオンである。構造式(3)を有するサルコシン酸塩
の例としてはラウリルサルコシン酸ナトリウム(例、Grace製のHAMPO
SYL L−95)がある。
【0042】 タウライドは構造式(4)であって、
【0043】
【化2】 はC8〜18アルキルから選択される。
【0044】 構造式(4)を有するタウライドの例としては: やし油のメチルタウリン(例、GAF製のFENOPON TC 42)があ
る。
【0045】 イセチオン酸塩は構造式(5)であって、
【0046】
【化3】 はC8〜18アルキルから選択される。
【0047】 構造式(5)を有するイセチオン酸塩の例としては:アシルイセチオン酸ナト
リウム(例、Jordan製のJORDAPON CI)がある。
【0048】 モノアルキルスルホスクシネートは構造式(6)を有しており、
【0049】
【化4】 はC10〜20アルキルから選択される。
【0050】 構造式(6)を有するモノアルキルスルホスクシネートの例としては、スルホ
コハク酸ラウリルナトリウム(例、Albright&Wilson製のEMP
ICOL SLL);スルホコハク酸アルキルマグネシウム(例、AKZO製の
ELFANOL 616Mg.)、ラウリルエトキシスルホコハク酸ナトリウム
(例、Albright&Wilson製のEMPICOL SDD)、やし油
モノエタノールアミドエトキシスルホスクシネート(例、EMPICOL SG
G)、ジナトリウムラウリルポリグリコールエーテルスルホスクシネート(例、
CHEM−Y製のSURTAGENE S30)、ポリエチレングリコールスル
ホスクシネート(例、REWO製のREWOPOL SBFA 30)がある。
【0051】 ジアルキルスルホスクシネートは構造式(7)であって、
【0052】
【化5】 およびRは同一または異なっており、C6〜14アルキルから選択され
る。
【0053】 構造式(7)を有するジアルキルスルホスクシネートの例としては:スルホコ
ハク酸ナトリウムジオクチル(例、Witco製のEMCOL4500)がある
【0054】 アシルラクチレートは構造式(8):
【0055】
【化6】 式中、RはC6〜16アルキルから選択される。
【0056】 構造式(8)を有するアシルラクチレートの例として:デカノイルラクチレー
ト(例、Patterson,C.J.製のPATIONIC 122A)があ
る。
【0057】 アシル化された「アミノ酸」にはラウロイルグルタミン酸ナトリウム(例、味
の素製のACYL GLUTAMATE LS−11)がある。
【0058】 カルボン酸エチルにはアルキルC12〜14O(EO)OCH−CO
a(例、AKZO製のAKYPO RLM38)がある。
【0059】 双性イオン界面活性剤も使用することができ、脂肪族第4級アンモニウム、ホ
スホニウムおよびスルホニウム化合物の誘導体として幅広く記述できるものが例
として挙げられており、脂肪族基は直鎖または分枝鎖であることが可能で、脂肪
族置換基の1つが約8から約18個の炭素原子を含んでおり、もう1つがカルボ
キシ基、スルホン酸基、硫酸基、リン酸基またはホスホン酸基などの陰イオン基
を含んでいる。これらの化合物の一般式は、
【0060】
【化7】 であって、式中、Rは炭素原子約8から約18個のアルキル、アルケニル、
またはヒドロキシアルキル基、0から約10個の酸化エチレン部分および0から
約1個のグリセリル部分を含んでおり、Yは窒素、リン、および硫黄原子からな
る群から選択され、Rは約1から約3個の炭素原子を含むアルキルまたはモノ
ヒドロキシアルキル基であり、Xは、Yが硫黄原子のときは1で、Yが窒素やリ
ン原子のときは2であり、Rは炭素原子約1から約4個のアルキレンまたはヒ
ドロキシアルキレンであり、Zはカルボン酸基、スルホン酸基、硫酸基、ホスホ
ン酸基、およびリン酸塩基からなる群から選択された基である。
【0061】 このような界面活性剤の例として: 4−[N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)−N−オクタデシルアンモニオ]
−ブタン−1−カルボキシレート; 5−[S−3−ヒドロキシプロピル−S−ヘキサデシルスルホニオ]−3−ヒ
ドロキシペンタン−1−サルフェート; 3−[P,P−ジエチル−P−3,6,9−トリオキサテトラデキソシルホス
ホニオ]−2−ヒドロキシプロパン−1−ホスフェート; 3−[N,N−ジプロピル−N−3−ドデコキシ−2−ヒドロキシプロピルア
ンモニオ]−プロパン−1−ホスホネート; 3−(N,N−ジメチル−N−ヘキサデシルアンモニオ)プロパン−1−スル
ホネート; 3−(N,N−ジメチル−N−ヘキサデシルアンモニオ)−2−ヒドロキシプ
ロパン−1−スルホネート; 4−[N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)−N−(2−ヒドロキシドデシル
)アンモニオ]−ブタン−1−カルボキシレート; 3−[S−エチル−S−(3−ドデコキシ−2−ヒドロキシプロピル)スルホ
ニオ]−プロパン−1−ホスフェート; 3−[P,P−ジメチル−P−ドデシルホスホニオ]−プロパン−1−ホスホ
ネート;および 5−[N,N−ジ(3−ヒドロキシプロピル)−N−ヘキサデシルアンモニオ
]−2−ヒドロキシ−ペンタン−1−サルフェートが挙げられる。
【0062】 本発明に使用可能な両性界面活性剤は、少なくとも1つの酸基を含む。これは
カルボン酸基またはスルホン酸基であることが可能である。これらには第4級窒
素が含まれており、したがって第4級アミノ酸が含まれる。これらは通常7から
18個の炭素原子のアルキルまたはアルケニル基を含む。これらは通常、総構造
式、
【0063】
【化8】 であり、式中、Rは7から18個の炭素原子のアルキルまたはアルケニルで
あり、 RおよびRはそれぞれ独立して1から3個の炭素原子のアルキル、ヒドロ
キシアルキルまたはカルボキシアルキルであり、 nは2から4であり、 mは0から1であり、 Xは1から3個の炭素原子のアルキレンで、任意にヒドロキシルで置換されて
おり、および Yは−CO−または−SO−である構造式に従う。
【0064】 上記の一般式に適した両性界面活性剤は式、
【0065】
【化9】 の単純なベタイン、および式、
【0066】
【化10】 であり、式中、mは2または3であるアミドベタインを含んでいる。
【0067】 両式のR、RおよびRは以前に定義した通りである。Rは特にやし油
から得られたC12およびC14のアルキル基の混合物であることが可能である
ため、R基の少なくとも半分、好ましくは4分の3は10から14個の炭素原
子を有する。RおよびRは好ましくはメチルである。
【0068】 さらに、両性界面活性剤は式
【0069】
【化11】 のスルホベタイン、または
【0070】
【化12】 であって、式中、mは2または3であり、または−(CHSO の代
わりに
【0071】
【化13】 であるこれらの変形体であることが可能である。
【0072】 これらの式中のR、RおよびRは以前に論じられた通りである。
【0073】 アムホアセテートおよびジアムホアセテートも使用することのできる両性イオ
ンおよび/または両性化合物に含まれることを意図するものである。
【0074】 両性および/または双性イオン界面活性剤は、使用する場合は、一般に組成物
の0から25重量%、好ましくは0.1から20重量%を構成する。
【0075】 界面活性剤系は、任意に非イオン界面活性剤を含むことが可能である。
【0076】 使用することの可能な非イオン界面活性剤は特に、たとえば脂肪族のアルコー
ル、酸、アミドまたはアルキルフェノールと酸化アルキレン、特に酸化プロピレ
ン単独または酸化エチレンと共に、疎水性基および反応性の水素原子を有する化
合物の反応生成物を含む。具体的な非イオン界面活性剤化合物はアルキル(C 〜C22)フェノール−酸化エチレンオキシド縮合物、酸化エチレンと脂肪族(
〜C18)第1級または第2級の直鎖または分枝状アルコールの縮合生成物
、および酸化プロピレンとエチレンジアミンの反応生成物と酸化エチレンとの縮
合によって得られた生成物である。他のいわゆる非イオン界面活性剤化合物は、
長鎖第3級アミンオキシド、長鎖第3級ホスフィンオキシドおよびジアルキルス
ルホキシドを含む。
【0077】 非イオン界面活性剤はまた多糖アミドなどの糖アミドであることも可能である
。具体的には、界面活性剤は本明細書に参照して取込むAu他の米国特許第5,
389,279号に記述されたラクトビオンアミド類の1つであることが可能で
、または本明細書に参照して取込むKelkenbergの米国特許5,009
,814号に記述された糖アミドの1つであることが可能である。
【0078】 好ましいアルキル多糖は式 RO(C2nO)(glycosyl) のアルキルポリグリコシドであって、式中Rはアルキル、アルキルフェニル
、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアルキルフェニル、およびそれらの混合物か
らなる群から選択され、ここで、アルキル基は約10から約18個、好ましくは
約12から約14個の炭素原子を含んでおり、nは0から3、好ましくは2であ
り、tは0から約10、好ましくは0であり、xは1.3から約10、好ましく
は1.3から約2.7である。前記グリコシルは、好ましくはグルコースから得
られたものである。これらの化合物の調製のために、まずアルコールまたはアル
キルポリエトキシアルコールを形成した後、グルコースまたはグルコース原料と
反応させて(1位に付加させて)グルコシドを形成する。その後追加のグリコシ
ル単位をその1位と、その前のグリコシル単位の2位、3位、4位および/また
は6位、好ましくは主に2位との間に結合することができる。
【0079】 非イオン性界面活性剤は、典型的に組成物の0から10重量%を構成する。
【0080】 液体の身体用洗浄組成物に存在する場合、本発明の界面活性剤系は一般に、好
ましくは、 (a)1%から20重量%の、上述した1つまたは複数の陰イオン、 (b)0.1から20重量%の、両性/双性イオン、 (c)0から10%非イオン性界面活性剤を含む界面活性剤系の5重量%から
60重量%、好ましくは10〜40重量%を構成する。
【0081】 陰イオン、両性/双性イオンおよび非イオン界面活性剤は上に記述した通りで
ある。好ましい系においては、陰イオン界面活性剤はアシルイセチオネートであ
り、両性界面活性剤はココアミドアルキルベタインなどのベタインである。
【0082】 このような身体用洗浄組成物は、任意に構造付与剤を含むことが可能である。
適切な構造用材料は、ラポナイトなどの膨潤粘土、脂肪酸およびその誘導体、特
に脂肪酸モノグリセリドポリグリコールエーテル、Carbopol(TM)(
Goodrich製のポリマー)などの架橋結合ポリアクリレート、アクリレー
トおよびその共重合体、ポリビニルピロリドンおよびその共重合体、ポリエチレ
ンイミン、塩化ナトリウムおよび硫酸アンモニウムなどの塩、スクロースエステ
ル、ゲル化剤およびそれらの混合物を含む。
【0083】 粘土の中で特に好ましいのは、粘土に粘稠性をもたらすことの可能な電解質塩
と一緒に使用される合成ヘクトライト(ラポナイト)粘土である。適切な電解質
は、ハロゲン化物、アンモニウム塩および硫酸塩などのアルカリおよびアルカリ
土類塩を含む。
【0084】 この組成物は内部ラメラ相誘発構造付与剤も含む。このような構造付与剤は、
〜C24の不飽和および/または分枝状液体脂肪酸、またはそのエステル、
〜C24不飽和および/または分枝状液体アルコールまたはそのエーテル、
および/またはCからCの脂肪酸を含んでおり、これらの構造付与剤は25
℃を下回る融点を有する。
【0085】 存在する場合、構造付与剤は組成物の0.1から25%、好ましくは1から1
5%を構成することが可能である。
【0086】 身体洗浄用調合物は増粘剤、すなわち使用中にその剪断速度が増加するにつれ
てこの相の粘稠度を維持する物質を含むことも可能である。適切な物質はCar
bopol(TM)(Goodrich製のポリマー)などの架橋結合ポリアク
リレート、アルギネート、グアール、キサンタンならびにカルボキシメチルセル
ロースおよびヒドロキシプロピルグアールを含む多糖類誘導体を含む天然ゴム、
プロピレングリコールおよびプロピレングリコールオレイン酸塩、塩化ナトリウ
ムおよび硫酸アンモニウムなどの塩類、グリセロールタロウェート、およびそれ
らの混合物を含む。
【0087】 これらの薬剤は典型的に組成物の1重量%から15重量%を構成することが可
能である。
【0088】 このような組成物の他の典型的な成分は、好ましくは0.2から2.0重量%
の乳白剤、好ましくは0.2から2.0重量%の保存剤、および好ましくは0.
5から2.0重量%の香料を含む。Rhone Poulenc製のJagua
(R)およびAmerchol製のPolymer JR(R)などの陽イオ
ンポリマーも含まれる。
【0089】 基材組成物は、さらに追加的な油脂/皮膚軟化粒子を(特にラメラ相の場合)
含むことも可能であり、この追加的(すなわちα−ヒドロキシ酸混合有効薬剤組
成に追加した)有効薬剤は以下に記述した通りにすることが可能である。
【0090】 植物性油脂:落花生油、キャノーラ油、ひまし油、カカオ油、やし油、とうも
ろこし油、綿実油、オリーブ油、パーム核油、菜種油、ベニバナ油、ゴマ油およ
び大豆油。
【0091】 エステル類:ミリスチン酸ブチル、パルミチン酸セチル、デシルオレエート、
ラウリン酸グリセリル、リシノール酸グリセリル、ステアリン酸グリセリル、イ
ソステアリン酸グリセリル、ラウリン酸ヘキシル、パルミチン酸イソブチル、ス
テアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソプロピル、ラウリル酸イソプロピ
ル、リノール酸イソプロピル、ミリスチン酸イソピロリル、パルミチン酸イソプ
ロピル、ステアリン酸イソプロピル、モノラウリン酸プロピレングリコール、リ
シノール酸プロピレングリコール、ステアリン酸プロピレングリコール、および
イソステアリン酸プロピレングリコール。
【0092】 動物性脂肪:Acytylatelte ラノリンアルコール、ラノリン、ラ
ード、ミンク油および獣脂。
【0093】 脂肪酸およびアルコール類:ベヘン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニ
ルアルコール、セチルアルコール、エイコサニルアルコールおよびイソセチルア
ルコール。
【0094】 油脂/皮膚軟化剤の他の例としては、鉱油、ワセリン、ジメチルポリシロキサ
ンなどのシリコーン油、乳酸ラウリルおよび乳酸ミリスチルを含む。
【0095】 追加的皮膚軟化剤/油脂は、通常、もし存在するならば、組成物の1%から2
0%を構成する。
【0096】 このような身体ケア用組成物に認められることの可能な他の成分は次の通りで
ある。
【0097】 エタノールなどの有機溶媒、カルボキシメチルセルロース、ケイ酸アルミニウ
ムマグネシウム、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボポー
ル、グルカミド、またはRhone Poulenc製のAntil(R)など
の補助増粘剤、香料、0.01から1%、好ましくは0.01から0.05%の
量のエチレンジアミン四酢酸(EDTA)四ナトリウム、EHDPまたは混合物
などの金属イオン封鎖剤、および着色料、乳白剤、およびステアリン酸亜鉛、ス
テアリン酸マグネシウム、二酸化チタン、EGMS(モノステアリン酸エチレン
グリコール)またはLytron621(スチレン/アクリレート共重合体)な
どの真珠光沢剤、製品の外観または化粧品的特性を向上させるために有用な全て
の成分。
【0098】 組成物はさらに2−ヒドロキシ−4,2’4’トリクロロジフェニルエーテル
(DP300)などの抗菌剤、ジメチロルジメチルヒダントイン(Glydan
t XL1000)、パラベン、ソルビン酸などの保存料を含むことが可能であ
る。
【0099】 組成物はまた起泡増進剤としてのやし油アシルモノまたはジエタノールアミド
も含むことが可能であり、塩化ナトリウムおよび硫酸ナトリウムなどの強イオン
化塩の利点を生かすことも可能である。
【0100】 たとえばブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)などの酸化防止剤をもし使用
するのであれば、約0.01%以上の量で有益に使用することも可能である。
【0101】 使用可能な陽イオンコンディショナーには、Quatrisoft LM−2
00 Polyquaternium−24、Merquat Plus 33
30−Polyquaternium 39およびJaguar(R)型コンデ
ィショナーを含む。
【0102】 使用可能なポリエチレングリコールは、 Polyox WSR−205 PEG14M、 Polyox WSR−N−60K PEG45M、または Polyox WSR−N−750 PEG7Mを含む。
【0103】 使用可能な他の増粘剤は、Amerchol Polymer HM 150
0(非オキシニルヒドロエチルセルロース)、Glucam DOE 120(
PEG 120 メチルグルコースジオレエート)、Rewo Chemica
ls製のRewoderm(R)(PEG修飾グリセリルココエート、パルメー
トまたはタロウェート)、(Goldschmidt製の)Antil(R)
41を含む。
【0104】 添加可能な他の任意の成分は、本明細書に参照して取込むMontagueの
米国特許5,147,576号で教示されたような解膠ポリマーである。
【0105】 他に含むことの可能な成分は、ポリオキシエチレンビーズ、クルミの実、およ
びアンズの実などの表皮剥離剤を含む。
【0106】 「つけたままにしておく」化粧品用の組成物に存在する場合は、一般により少
ない界面活性剤(すなわち、0〜30重量%、好ましくは1〜15重量%)を含
むが、化粧品用または市販用に許容されるベヒクルの特性を有する成分をより多
く含む。たとえば、有効薬剤組成物は全組成の1から25重量%を構成しており
、界面活性剤は組成の0.5から30重量%を構成することが可能であり、残部
は化粧品用ベヒクル組成物である。
【0107】 化粧品用ベヒクル組成物(全化粧品組成物の1%から99%、好ましくは全化
粧品組成物の1〜80%を構成する)は、乳化剤と共に油脂または油状物を含ん
でおり、用いた乳化剤の平均親水性−親油性バランス(HLB)に大きく依存し
て、油中水型乳剤または水中油型乳剤のいずれかを提供することが可能である。
【0108】 多種の活性成分が、本発明の化粧品用ベヒクル組成物に存在することが可能で
ある。活性剤は皮膚軟化剤とは別の、および組成物の物理的特性を向上させるた
めだけの成分とは別の皮膚または毛髪用有効薬剤として定義される。この範疇に
限定されるものではないが、一般的な例として、日焼け止め剤および日焼け促進
剤がある。
【0109】 日焼け止め剤は、通常紫外線を遮るために使用される物質を含む。例となる化
合物は、PABA、シンナメートおよびサリシレートの誘導体がある。たとえば
メトキシ桂皮酸オクチルおよび2−ヒドロキシ−r−メトキシベンゾフェノン(
オキシベンゾンとしても知られている)を使用することができる。メトキシ桂皮
酸オクチルおよび2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンはそれぞれ登録
商標、Parsol MCXおよびベンゾフェノン−3として市販されている。
エマルジョン中に使用される日焼け止め剤の正確な量は日光の紫外線照射からの
望まれる防御の程度によって変化させることができる。
【0110】 典型的な活性剤は全化粧品組成物の1%から30%を構成するものとする。
【0111】 他の好ましい任意の成分は必須脂肪酸(EFA)、すなわち全細胞の細胞膜形
成に必須の脂肪酸から選択されており、ケラチン生成細胞においてEFA欠乏は
細胞の過増殖を引き起こす。EFAの補充はこれを正す。EFAは表皮の脂質生
合成も高めて、表皮の障壁形成のための脂質を提供する。必須脂肪酸は好ましく
はリノール酸、γ−リノレン酸、ホモ−γ−リノレン酸、コルンビン酸、エイコ
サ−(n−6,9,13)−トリエン酸、アラキドン酸、γ−リノレン酸、チム
ノドン酸、ヘキサエン酸およびそれらの混合物から選択される。
【0112】 皮膚軟化剤はしばしば本発明の化粧品用組成物に含まれる。このような皮膚軟
化剤の量は、全化粧品組成物の約0.5%から約50重量%の範囲であり、好ま
しくは約5%から30重量%の間である。皮膚軟化剤はエステル、脂肪酸および
アルコール、ポリオールおよび炭水化物などの一般的化学薬品の範疇に分類する
ことが可能である。
【0113】 エステルはモノエステルまたはジエステルであってよい。許容される脂肪酸ジ
エステルの例には、アジピン酸ジブチル、セバシン酸ジエチル、ダイマー酸ジイ
ソプロピル、およびコハク酸ジオクチルを含む。許容される分枝状鎖脂肪酸エス
テルには、2−エチル−ヘキシルミリステート、ステアリン酸イソプロピルおよ
びパルミチン酸イソステアリルを含む。許容される三塩基酸エステルには、トリ
リノール酸トリイソプロピルおよびクエン酸トリラウリルを含む。許容される直
鎖脂肪酸エステルには、パルミチン酸ラウリル、乳酸ミリスチル、エルカ酸オレ
イルおよびオレイン酸ステアリルを含む。好ましいエステルには、ココ−カプリ
ル酸エステル/カプリン酸エステル(ココ−カプリル酸エステルおよびココ−カ
プリン酸エステルの混合物)、プロピレングリコールミリスチルエーテルアセテ
ート、アジピン酸ジイソプロピルおよびオクタン酸セチルを含む。
【0114】 適切な脂肪アルコールおよび脂肪酸には、10から20個の炭素原子を有する
化合物を含む。特に好ましいのは、セチル、ミリスチル、パルミチックおよびス
テアリルアルコールおよび酸である。
【0115】 皮膚軟化剤として役割を果たすことの可能なポリオールの中には、直鎖または
分枝状鎖アルキルポリヒドロキシル化合物がある。たとえば、プロピレングリコ
ール、ソルビトールおよびグリセリンが好ましい。またポリプロピレングリコー
ルおよびポリエチレングリコールなどの高分子ポリオールも使用することが可能
である。ブチレンおよびプロピレングリコールも特に浸透促進剤として好ましい
【0116】 皮膚軟化剤として役割を果たすことの可能な炭水化物の例は、約12から30
個の炭素原子の炭化水素鎖を有するものがある。具体的な例として、鉱油、ワセ
リンゼリー、スクワレンおよびイソパラフィンがある。
【0117】 本発明の化粧品組成物で機能的な成分の他の範疇には増粘剤がある。増粘剤は
通常全組成物の約0.1から20重量%、好ましくは約0.5%から10重量%
で存在するものとする。増粘剤の例としては、B.F.Goodrich Co
mpany製の登録商標Carbopolとして市販されている架橋結合ポリア
クリレート物質がある。メチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセル
ロースなどの非イオンセルロース材料を使用することが可能である。また、ポリ
マーJR400などの陽イオンセルロース物質およびJaguar<135など
の陽イオン性ゴムを増粘剤として使用することも可能である。
【0118】 時に皮膚軟化剤とも呼ばれる界面活性剤は、本発明の化粧品組成物に含むこと
が可能である。界面活性剤は概して全組成物の約0.5から30重量%、好まし
くは約1から約15重量%を構成することができる。界面活性剤は天然において
陽イオン性、非イオン性、陰イオン性、または両性でありそれらの組合せを用い
ることが可能である。
【0119】 本発明による組成物には、ヒトの皮膚に局所的に使用するための組成物に慣習
的に用いる既に定義の主要な成分以外の成分である他の任意の添加物を含むこと
もできる。これらの添加物は、存在することによって組成物の平衡を正常に形成
するものである。
【0120】 任意の添加物の例としては、組成物の必要な製品形態に依存して選択されるベ
ヒクルが含まれる。典型的に、ベヒクルが存在する場合は、皮膚に使用する場合
に確実にむらなく分配されるために成分の希釈剤、分散剤または担体から選択さ
れる。
【0121】 組成物には、化粧品として許容される少なくとも1つの他のベヒクルと組み合
わせてベヒクルとして水を含むことが可能である。
【0122】 本発明による組成物に使用することのできる水以外のベヒクルには、皮膚軟化
剤、溶媒、保水剤、増粘剤および粉末剤として液体または固体を含むことができ
る。これらの種類のベヒクルのそれぞれの例は、単独でまたは1つまたは複数の
ベヒクルの混合物として使用することが可能で、以下に示す通りである。
【0123】 ステアリルアルコール、モノラウリン酸グリセリル、モノリシノール酸グリセ
リル、モノステアリン酸グリセリル、プロパン−1,2−ジオール、ブタン−1
,3−ジオール、ドコサン−1,2−ジオール、ミンク油、セチルアルコール、
イソステアリン酸イソプロピル、ステアリン酸、パルミチン酸イソブチル、ステ
アリン酸イソセチル、オレイルアルコール、ラウリン酸イソプロピル、ラウリン
酸ヘキシル、オレイン酸デシル、オクタデカン−2−オール、イソセチルアルコ
ール、エイコサニルアルコール、ベヘニルアルコール、パルミチン酸セチル、ジ
メチルポリシロキサンなどのシリコーン油、セバシン酸ジ−n−ブチル、ミリス
チン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソプロピル、
ステアリン酸ブチル、ポリエチレングリコール、トリエチレングリコール、ラノ
リン、ココアバター、トウモロコシ油、綿実油、獣脂、ラード、オリーブ油、パ
ーム核油、菜種油、ベニバナ油、大豆油、ひまわり油、オリーブ油、ゴマ油、や
し油、ラッカセイ油、ヒマシ油、アセチル化ラノリンアルコール、石油、鉱油、
ミリスチン酸ブチル、イソステアリン酸、パルミチン酸、リノール酸イソプロピ
ル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸ミリスチ
ルなどの皮膚軟化剤。
【0124】 トリクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、ジクロロテトラフル
オロエタン、モノクロロジフルオロメタン、トリクロロトリフルオロエタン、プ
ロパン、ブタン、イソブタン、ジメチルエーテル、二酸化炭素、亜酸化窒素など
の噴射剤。
【0125】 エチルアルコール、塩化メチレン、イソプロパノール、アセトン、ヒマシ油、
エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエー
テル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジメチルスルホキシド、ジメ
チルホルムアミド、テトラヒドロフランなどの溶媒。
【0126】 グリセリン、ソルビトール、2−ピロリドン−5−カルボン酸ナトリウム、可
溶性コラーゲン、フタル酸ジブチル、ゼラチンなどの保水剤。
【0127】 チョーク、タルク、フラー土、カオリン、澱粉、ゴム、コロイド状二酸化珪素
、ポリアクリル化ナトリウム、テトラアルキルおよび/またはトリアルキルアリ
ールアンモニウムスメクタイト、化学修飾ケイ酸アルミニウムマグネシウム、有
機的修飾モンモリロン石粘土、含水ケイ酸アルミニウム、ケイ酸蒸気、カルボキ
シビニルポリマー、カルボキシメチルセルロースナトリウム、モノステアリン酸
エチレングリコールなどの粉末剤。
【0128】 化粧品として許容できるベヒクルが存在する場合は、通常は組成物の0.01
から99.9重量%、好ましくは50から98重量%を構成しており、他の化粧
品添加物がない場合は組成物の残部を形成することができる。
【0129】 典型的な化粧品組成物は、 (a)0.05から30%、好ましくは1から15%の界面活性剤、 (b)1%から25%のα−ヒドロキシエステル混合物有効薬剤組成物、およ
び (c)1から98%の、 (i)全化粧品組成物の1%から20%の活性剤、 (ii)全組成物の1%から15%の必須脂肪酸、 (iii)全組成物の0.5から50%の皮膚軟化剤、および (iv)全組成物の0.1から20%の増粘剤 を含む組成物、 を含む。
【0130】 本発明による組成物は皮膚洗浄剤、シャワー用製品、入浴添加剤またはシャン
プーとして瓶、回転塗布式容器またはチューブなどのふたのついた容器、または
ポンプで操作する、または高圧ガスによって吹き付ける噴霧ディスペンサーから
一定量供給するために、液体またはジェルの形態をとることが可能である。組成
はまた通常の棒石鹸の代わりに洗浄用に使用するために、脂肪酸石鹸の有無に関
わらず、粉末またはスティック、好ましくは適切なふた付き容器に入って口紅と
同様に巻き上げ式または押し出し式になっているスティック、または棒状または
錠剤の形態をとることが可能である。
【0131】 本発明の組成物は、入浴またはシャワージェル、手洗い用組成物または洗顔用
液体などの皮膚洗浄用の製品、ひげ剃り前後用製品、洗い落とし、ふき取りおよ
び除去不要な皮膚保護用製品、洗髪用および歯磨き用製品として調剤される。
【0132】 本発明の組成物は一般に注ぐことのできる液体またはペーストなどの半液体で
あって、Haake Rotoviscometer RV20によって、剪断
速度10s−1で25℃において測定した粘度の範囲が250から100,00
0mPasであるものとする。
【0133】 本発明はまた本明細書で記載した界面活性剤の組成物を収める密封容器を提供
する。
【0134】 本発明はまた本明細書で記載した種類の組成物を調製する方法を提供するもの
であって、その方法は、 (i)本明細書で記載したα−ヒドロキシ酸エステルの混合物を含む混合物を
調製する段階、 (ii)身体洗浄調剤を形成するために界面活性剤および身体洗浄成分を組み
合わせる段階、またはつけたままにしておく組成物を形成するために(任意に界
面活性剤を含む)化粧品用ベヒクルを組み合わせる段階、 (iii)容器に身体洗浄用組成物または除去不要化粧品用組成物(または他
の製品形態)を詰める段階を含む。
【0135】 本発明を、以下の非限定的実施例によってさらに説明する。 実施例1 以下の試験プロトコルは第1図に記録された情報を得るために実施されたプロ
トコルに関するものである。
【0136】 第1図の目的として、乾燥した下腿皮膚において、長鎖(S)−乳酸エステル
(オクタデシル)対短鎖(S)−乳酸エステル(ブチル)がもたらすことのでき
る効果、およびベヒクル単独または乳酸単独の場合に比較してこれらの効果がど
のようであるかを実験によって評価した。全ての化合物は知られている用量で皮
膚に塗布した。
【0137】 実験の母集団は一般に健康な18から65歳の間の健常な女性の志願者から構
成された。志願者たちは、保湿剤を使用しない場合下腿でドライスキンが起こり
やすいと自己診断していた。53人の被験者がコンディショニング段階に登録さ
れ、かつ30人の被験者が本研究の製品使用段階に参加する資格を与えられた。
【0138】 この研究は不完全ブロック計画を採用した無作為二重盲検試験であり、各被験
者は自分自身の陽性対照および陰性対照を提供した。この研究は、洗浄中知られ
ている濃度で皮膚に蓄積する有効薬剤を含む弱い洗浄剤の洗浄効果をシミュレー
トするように計画された。この研究は、志願者が保湿剤の使用を中断して、以下
の通りの イセチオン酸アシル 3〜10% ラウレス硫酸ナトリウム 1〜5% ベタイン 5〜15% 香料、保存料および微量成分 1〜5% 水 残部 を含む保湿剤組成物で1日に2回30秒間下腿を洗浄する7日間のコンディシ
ョニング段階を含む。
【0139】 コンディショニング段階に続いて、1人の被験者につき全部で4箇所の検査箇
所をつくるために各被験者の両下腿外側を2つの120cm(10cm×12
cm)の検査箇所に区分した。1.5から3.0(以内)の間の乾燥スコアを有
しており、1被験者内の全検査箇所の差違が1以下の被験者は、4週間の研究の
製品使用研究段階に参加した。製品使用段階において、被験者は1日2回、朝と
晩に約12時間間隔で製品使用方法を実施した。
【0140】 上記で注意した通りに、各被験者は乳酸、ベヒクル、および下の表に示した次
の2つのエステル化合物、(S)−乳酸ブチル、および(S)−乳酸オクタデシ
ルについて評価した。
【0141】
【表1】 製品使用段階の1日目および2日目に、乾燥状態および紅斑の視覚的評価を朝
の洗浄前と朝の洗浄約6時間後に行った。その後の視覚的評価は4、7、10、
14、18、21、および24日目において朝の洗浄前に行った。さらに計器に
よる測定を14日目と24日目に行った。
【0142】 製品の使用は被験者によって実施されて、研究員は試験センターで行われるそ
れらの処理を以下の方法によって監督した。
【0143】 被験者は温水で両足(上部ふくらはぎ外側)を濡らした。被験者は手を濡らし
て、片手に約0.5gのシャワージェル(上記の製剤を有する)を取り出した。
被験者は手を約10秒間こすり合わせて両手の内にゆっくり石鹸を泡立てた。被
験者の右手で右足を洗浄して、左手で左足を洗浄した。被験者は泡だった指を上
部ふくらはぎ外側で両足に均一な圧力がかかるように約30秒間上下に滑らせた
。被験者は温水で下腿をすすいで柔らかいタオルでしっかりふいて乾かした。被
験者は検査製品の使用を行うために外科用テープを使用してふくらはぎ外側に与
えられた型布を装着した。被験者は各検査製品約0.25gを(滴ビンから)、
一度に指定した120cmの検査箇所に出して、指定した箇所意外の箇所に検
査製品が触れないようにするため、それぞれ静かに、しかし隅々まで検査箇所に
すりつけた。
【0144】 この全方法はあまねく「製品使用方法」と呼ばれているもので、1日2回、約
12時間間隔で行われた。計画された洗浄以外に、下腿はいかなる石鹸または洗
浄剤を用いても洗浄せず、またいかなる他の保湿剤によっても処理しなかった。
【0145】 視覚的乾燥評価は、被験者の資格を決定するために製品使用段階の開始前(基
準値)に1人の資格検査官によって行われた。その後の視覚的評価は同じ検査官
によって研究計画の項で記述された通りに洗浄または製品使用の前に行われた。
検査箇所は、0.5刻みで0〜4の等級を使用して乾燥を評価した。検査官は同
順位の場合は箇所を順位付けした。紅斑は炎症の監視としてだけに用いられた。
3.5以上の乾燥のスコアまたは紅斑が認められた検査箇所については、その後
の製品使用は中止した。
【0146】 経表皮水分損失率(TEWL)の測定は各検査箇所についてServomed
Evaporimeter EP1を使用して行った。角質層の水分補給は各
検査箇所でMT−8Cプローブを装備したSKICON−200機器を使用して
コンダクタンスを計測することによって測定した。TEWLおよび伝導性測定値
は、製品使用段階開始前(基準値)、処理2週間後および研究終了時(最後)に
得られた。
【0147】 試験物質は(S)−乳酸ブチル、および(S)−乳酸オクタデシル(pH7.
0)であり、(S)−乳酸(pH3.5)およびベヒクルと比較した。乳酸エス
テル類のためのベヒクルは次の通りである。
【0148】
【表2】 どの製品が基準値からの視覚的乾燥変化を提供するかを決定するために、以下
のことを実施した。各評価箇所において、Wilcoxon符号順位検定のPr
att−Lehmann改変法を各試験製品による臨床等級差(評価−基準値)
について実施して、試験製品がその基準値スコアから有意な変化をもたらすかど
うか、およびその方向性について決定した。試験製品を比較するために、2つの
統計学的方法を使用した。方法1:各評価箇所において、ブロックとしてパネリ
ストを使用して、Wilcoxon符号順位検定のPratt−Lehmann
改変法を全群にわたる処理の各マッチドペアの臨床等級差(評価−基準値)につ
いて行った。方法2:データはパネリストの影響を無視して独立した群から得ら
れているかのように、各評価箇所において、各処置組合せの臨床等級差について
Wilcoxon順位合計検定を行った。収集したデータについて、p≦0.1
0の差は統計学的有意性があると考えられた。
【0149】 各処理についてのTEWLおよびコンダクタンスの測定値は、対のある両側t
−検定を使用して基準値記録に関して分析した。処置間の比較は、対のある両側
t−検定を使用して全群に渡る処置の各マッチドペアについての計器測定値(評
価−基準値)の差となって現れた。処理内の基準値からの変化および処理間の差
の両方を比較するために、ブロックとしてパネリストを使用して、各評価を行っ
た。
【0150】 上記のプロトコルを使用して、出願人は(酸またエステルを有さない)ベヒク
ル単独の場合と比較して(1)乳酸、(2)乳酸のブチルエステルおよび(3)
乳酸のオクタデシルエステルの乾燥に対する効果を試験した。
【0151】 第1図に示される通りに、(良好な長期間の有効性をもたらす)ブチルエステ
ルなどの短鎖エステルはベヒクル単独の場合と同等の乾燥性である。有意に少な
い乾燥性を提供したのは長鎖エステル(例、オクタデシルエステル)だけである
【0152】 ブチルエステルの短期間の乾燥効果があるにもかかわらず、このエステルは容
易に乳酸を与えるので、良好な長期間の有効性をもたらすことが知られている。
たとえば、乳酸は角質層の剥離を高めて滑らかな皮膚を導くこと(Scott
et al.,Dermatol.Res.110:585−592(1974
)参照)、表皮を厚くすることによって細かい筋や皺を減少させること(Bar
tolone et al.,J.Invest Dermatol.、104
:609(1995))、および角質層の皮膚脂質の生合成を高めてより良い障
壁機能をもたらすこと(Rawlings et al.,Arch Derm
atol.Res.,288:383−390(1996)参照)が知られてい
る。これらの文献はそれぞれ、本出願に参照して取込む。
【0153】 実施例4に示される通りに、(乳酸を与えるために)短鎖エステルが好ましい
のは、長鎖エステルよりも速い速度で加水分解されるため、乳酸の効果をより速
く与えるからであることはに留意されたい。 実施例2 上記のように、実施例1および第1図は、乳酸を与える多様な有効性にもかか
わらず、短鎖エステルは初期に乾燥性を有することを示している。したがって、
出願人は短鎖エステルおよび長鎖エステルを組み合わせることによって短期間の
乾燥性が遮蔽されることが可能かどうかについて調べるために実施例を行った。
この研究は以下の通りに行った。
【0154】 この研究の目的は、洗浄後の製品使用の場合に下腿のドライスキンにおける(
S)−乳酸オクチル、(S)−乳酸オクタデシル、および乳酸セチルの組合せの
効果を評価することであった。これは完全ブロック計画を採用した無作為の二重
盲検法でありかつ1週間のコンディショニング段階と5日間の製品使用段階を含
むものであった。本研究は21人の女性の被験者について実施された。
【0155】 被験者は、実施例1の調剤で下腿の外側を1日に2回洗浄して保湿剤の使用を
一時休止する1週間のコンディショニング段階を経験した(実施例1の「研究計
画」参照)。コンディショニング段階に続いて、被験者の下肢を、一方の下肢当
たり4箇所で、8つの20cmの箇所に分けて、1.5〜3.0の間の乾燥性
(8箇所間で1の差が要求された)の被験者が製品使用段階に参加した。
【0156】 5日間の製品使用段階では、1日2回、5〜6時間間隔の使用が含まれた。製
品の使用方法は次の通りである。両足を実施例1で使用したのと同じ保湿組成物
で30秒間洗浄して、拭いて乾燥した後7つの洗浄後用製品を指定した検査箇所
に塗布した。1箇所は処理しないで残した。製品塗布は検査箇所に無作為かつ釣
り合わせて行われた。乾燥および紅斑の視覚的評価は各洗浄/塗布前に行った(
実施例1の「臨床的評価」参照)。
【0157】 次のエステルを単独または示した通りの混合物のいずれかで試験した。
【0158】 1.0%(S)−乳酸オクチル(用量=20μgOL/cm) 1.7%(S)−乳酸オクタデシル(用量=34μgODL/cm) 1.0%(S)−乳酸オクチル/1.7%(S)−乳酸オクタデシル(用量=
20μgOL、34μgODL/cm) 3.6%(S)−乳酸オクタデシル(用量=72μgODL/cm)(第3
図には示さず) 1.6%(S)−乳酸セチル(用量=32μgCL/cm) 1.0%(S)−乳酸オクチル/1.6%乳酸セチル(用量=20μgOL、
32μgCL/cm) ベヒクル エステルのベヒクルは次の通りである。
【0159】 0.45%リン酸三ナトリウム、0.4%カルボマー、0.4%Pemule
n TR2(アクリル酸/C10〜30アルキルアクリレートクロスポリマー)
、0.1%DMDMヒダントイン、0.05%ジメチコーン コポリオール、p
H6.5にするための水酸化ナトリウム。
【0160】 視覚的乾燥の基準値からの減少を各試験製品について測定した。処置の結果が
基準値と有意に異なるかどうかを決定するために、各評価点で、ブロックとして
の被験者を使用して、各処置について臨床等級差(評価時点−基準値)のWil
coxonの符号順位検定のPratt−Lehmann改変法を実施した。
【0161】 基準値からの乾燥減少の程度の製品間の差を、各試験製品対について測定した
。各評価点で、ブロックとして被験者を使用して、各処理対について臨床等級差
(評価時点−基準値)のWilcoxonの符号順位検定のPratt/Leh
mann改変法を実施した。
【0162】 第2図および第3図から、以下の所見が得られて/認めることが可能である。
【0163】 (1)1.0%の(S)−乳酸オクチル(短鎖エステル)は視覚的乾燥を(基
準値に対して)有意に増加させた。この乾燥増加はベヒクルおよび非処理箇所に
おいて観察されたものより(数箇所の時点で有意に)大きかった。
【0164】 (2)(S)−乳酸オクチルおよび(S)−乳酸オクタデシルの組合せの塗布
は、(数箇所の時点で有意に)(S)−乳酸オクチル単独で観察された乾燥増加
を防ぐ。
【0165】 (3)乳酸セチル(第3図)は(S)−乳酸オクチルの乾燥効果を減少させる
(S)−乳酸オクタデシルと同様の傾向(4日目および5日目において有意)を
示すが、程度は小さく、かつ (4)ベヒクル自身が、最初の塗布6時間後において(1日目)観察される視
覚的乾燥を即座に減少させるので、乳酸アルキルによる即座の乾燥減少効果を観
察することを困難にしている。しかし、時間が経つとベヒクルの効果は非処理の
場合と同様になった。
【0166】 本研究は、弱洗浄剤で洗浄した直後の皮膚に「洗浄に適した」用量で異なる乳
酸アルキルを塗布することによって、洗浄によって有効成分を提供する能力を評
価した。
【0167】 特に、低濃度の(S)−乳酸オクチル(0.05Mまたは20μg/cm
は視覚的乾燥の悪化の原因となる。このことは最初の処理直後に観察されて、5
日間の研究期間を通して悪化が続いた(実施例1)。本研究に使用したベヒクル
は、実際に非処理箇所に比較して一過性の視覚的乾燥減少をもたらすので、「洗
浄」濃度の(S)−乳酸オクタデシルまたは乳酸セチルが単独でドライスキンを
すぐに減少させる効果を提供するのかどうかを測定することを困難にしている。
しかし、時間経過後ベヒクルで処理した箇所で観察される乾燥は非処理箇所と同
等であり、かつ3.6%の(S)−乳酸オクタデシルで処理した箇所よりも強か
ったので(図には示していない)、ベヒクルが皮膚に一過性の改善以上のものを
提供するとは考えられない。(S)−乳酸オクタデシルおよび(S)−乳酸オク
チル/(S)−乳酸オクタデシルの組合せは、ベヒクルの効果以上に、研究の最
後の方で発揮されるいくらかの効果を提供した。低濃度の(S)−乳酸オクタデ
シルは、効果の大きさはかなり小さいが、(S)−乳酸オクチルによって誘導さ
れた乾燥を遮蔽することができる(第2図)。乳酸セチル(第3図)はやや効果
が少ないが、(S)−乳酸オクチルによって誘導された乾燥を防ぐ同様の効果を
提供した。長鎖エステルはこの研究中視覚的乾燥の減少を提供できなかったが、
研究中これらの組合せによって処理した箇所が(基準値から)有意に悪化するこ
とはなかったのでいずれも(S)−乳酸オクチルの乾燥効果を防いだ。
【0168】 この結果は、(S)−乳酸オクチルを(S)−乳酸オクタデシルまたは乳酸セ
チルのいずれかとの組み合わせるとその視覚的乾燥効果が遮蔽されることを示し
ている。 実施例3 長鎖エステル単独に対する混合した長短鎖エステル((S)乳酸オクチル/乳
酸セチル)の利点を示すために、出願人は両者について試験を実施した後、以下
についてin vivoで試験した。(1)混合鎖エステル対長鎖エステル単独
の脂質産生(例、セラミド生産)((S)−乳酸を比較対照とする)、および(
2)障壁機能の増強。
【0169】 「障壁」機能の増強とは、また比較対照として(ベヒクルに対して)乳酸を使
用している、長鎖エステルまたは長鎖短鎖エステル混合物のいずれかで処理した
後、石鹸で洗浄した場合の乾燥増加に対する抵抗性のことをいう。
【0170】 一般に、乳酸は脂質産生増強または障壁機能増強、およびその両方などのある
種の生物学的/化学的効果を提供するという説があり、(エステルなどの)さら
に疎水性の乳酸誘導体は、より容易に与えられることが期待されるが、これらの
物質を皮膚に与えることは、特に洗い流す製品の場合、困難であり、もし短鎖乳
酸エステルが長鎖乳酸エステルよりも速く加水分解されるのであれば、これらの
効果を改善することが期待されよう。
【0171】 しかし、短鎖エステルは最初に乾燥効果を有するので(第1図)、短鎖エステ
ルおよび長鎖エステルの組合せによって、長鎖エステルが短鎖エステルの乾燥効
果を遮蔽する保湿効果を提供しながら、短鎖エステルが顕著な有効性を提供する
ことが可能になる。
【0172】 障壁機能が増強されるかどうかを判定するために、1日2回8週間洗浄後塗布
するプロトコルを使用して、試験製品(長鎖エステル単独または短鎖/長鎖混合
物のいずれも)についてのバランスのとれた対のある二重盲検無作為比較を片脚
について試験して、かつもう片方の脚で水溶性ベヒクル単独について試験した。
障壁弾力を測定するために石鹸洗浄(1日2回5日間Ivory(R)石鹸で洗
浄)を研究の最後に行って、視覚的、計器的および生化学的分析は基準値、4お
よび8週目に実施した。6個の試験細胞を調べた。(細胞当たりn=10〜12
) 第4図、第5図、および第6図に認められる通りに、乳酸セチル単独(長鎖エ
ステル単独)では、予想通りに乾燥増加に抵抗する乳酸単独の場合と比較して、
石鹸洗浄による乾燥増加に抵抗しない。
【0173】 驚くことに短鎖および長鎖エステルを配合した場合、乾燥増加に対する抵抗性
も見られるので(第5図参照)、長鎖エステルの短期保湿効果を維持しながら短
鎖エステルの効果を実現することが示される。
【0174】 脂質産生に関して、皮膚の脂質分析は研究の0週目(基準値)、4週目および
8週目に採取したテープ片の皮膚表面から得られた全皮膚セラミド濃度の測定に
よって評価した。与えられた時点で、3cm×2cm片のBlueセロテープ片
を処理箇所に接着して皮膚の付着を確実にするため親指でしっかり皮膚に押しつ
けた後はがした。同じ場所からさらに4つの剥離片を得た。その後これら5つの
片を所与の量の適切な抽出溶媒(例、メタノール)に入れた後超音波処理するか
攪拌しながら少し加熱してテープから角質細胞および付着した脂質を遊離させた
。テープ片は廃棄して、抽出液について濃度測定器を備えた高速薄層クロマトグ
ラフィー(HPTLC)を使用して試料中の全セラミド量を定量した。
【0175】 第7図に見られる通りに、長鎖エステル単独の脂質産生はベヒクル単独の場合
と実質的に同様である。また、予測通りに、乳酸単独による生産は有意に増加し
た。配合物を使用した場合、脂質産生の指向性増加が80%信頼レベルで認めら
れる。増加は長鎖エステルからは(ベヒクルと同等に)明らかに生じないので、
短鎖エステルから生じるのに違いない。同時に、長鎖エステルは短鎖エステルの
最初の乾燥効果から保護する(実施例1)。
【0176】 さらに、1%(S)−乳酸オクチルから生じる効果的な乳酸の用量は1.6%
(S)乳酸から生じる用量の約4分の1であり、もっと少量の物質を使用しても
同じ傾向(脂質産生)が認められることは注意すべきことである。
【0177】 要するに、障壁機能の増強および脂質産生の両方を通して長鎖および短鎖エス
テルの組合せが事実上皮膚状態の生化学的改善をもたらすことを示すことができ
る(おそらく長鎖エステルを組み合わせた場合短鎖エステルの効果は否定的には
現れない)。さらに、長鎖エステルは短鎖エステルの最初の乾燥効果を遮蔽する
。 実施例4 本明細書を通して、出願人は長鎖エステルより短鎖エステルの加水分解の方が
高いことについて記述した。次の実施例はこの効果を示すために記述した。
【0178】 具体的に、加水分解研究は以下の通りに行った。
【0179】 HPLC法: 陰イオン交換カラム 移動相:100%水、0.01%硫酸(pH3) 1.5mL/分@1050psi、35℃ UV@210nm 本研究の目的は、皮膚酵素の存在下における(S)−乳酸アルキルの加水分解
速度を測定するために、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を使用するこ
とであった。上記で概略を述べた方法を使用して、カラムから5.5〜5.6分
に溶出する(S)−乳酸を検出した。乳酸の形成は乳酸アルキルの加水分解を示
している。
【0180】 乳酸アルキルの重量を計り(0.05〜0.08g)50mLのメスフラスコ
内でリン酸ナトリウム緩衝液pH7.4に溶解した。高分子アルキル(S)−(
S)−乳酸エステル、オクチル、ドデシル、およびオクタデシルの場合は、微量
天秤を使用してHPLCバイアル中で直接重量を計った。
【0181】 溶解した乳酸アルキルの計算量を5mLメスフラスコ中にピペットで移して酵
素溶液1mLまたは緩衝液(化学加水分解を評価する場合)を添加した。(注意
:この酵素液はスリ砕いた子豚の上皮皮膚をリン酸ナトリウム緩衝水溶液中に抽
出して得た)。リン酸ナトリウム緩衝液は試料を5mLまで希釈するために使用
した。添加した乳酸アルキルの量は、乳酸アルキルが100%加水分解された場
合に50ppm濃度の乳酸が検出されるように算出された。試料は0.2:Ac
rodisc滅菌濾紙によってHPLCバイアル中に濾過した。
【0182】 (S)−乳酸オクチル、ドデシル、およびオクタデシルの場合、0.8mLの
酵素または緩衝液を添加した後、緩衝液3.2mLで希釈して全量4mLとした
。全量を考慮する際は乳酸アルキルの重量は無視できるものと考えられる。
【0183】 陰イオン交換カラムへの最初の注入は試料を調製した後に実施されて、「0時
間」点とした。HPLCバイアルはパラフィルムで包んで水槽中に接触温度37
℃で所与の時間入れた後1日の様々な時点で再注入した。数分の時間試料を37
℃でインキュベートして得られた乳酸のピークの領域を記録した。
【0184】 特定の時点において試料中に存在する乳酸の量は標準曲線に基づいて計算した
。(S)−乳酸ナトリウム標準曲線は試料自身体と同じ条件で、すなわち酵素的
加水分解による乳酸量の計算の場合は適切な酵素1mLを添加して作製した。(
S)−乳酸アルキルについて、乳酸の生成を時間に対してプロットして比較した
【0185】 一般に、方法学は本明細書に参照して取込むU.Tauber et al.
,Pharmacol.Skin、第1巻、170〜183ページ(Karge
r、Basel 1987)に基づいた。
【0186】 HPLCを使用して(S)−乳酸アルキルの消失を監視することも可能である
。しかし、異なる長さの鎖のため異なる溶解性および極性を有するので複数の方
法が必要となる。1つだけの方法を使用することが手軽なので、乳酸の分解はよ
り好ましい方法で行った。またHPLCによる(S)−乳酸の測定によっても乳
酸アルキルの消失が加水分解によるものであることが明らかである。
【0187】 上記の研究に基づいて、第8図で示された通りに短鎖エステル、特にCエス
テルはC16およびC18エステルなどの長鎖エステルよりも速く加水分解され
ることを示すことができる。実際に、24時間後C16およびC18エステルに
ついては加水分解はほとんど観察されなかった。
【0188】 さらに短鎖エステルに対する長鎖エステルの異なった浸透率を示すために、出
願人は(ベヒクル中の)(S)−乳酸オクタデシルおよび(水中の)(S)−乳
酸オクチルを皮膚に塗布して、続いて時間経過後角質層の上部3分の1にどのく
らいの物質が残るかについて測定を行う試験を実施した。
【0189】 特に、乳酸エステル、ベヒクル中の(S)−乳酸オクタデシル(0.1% g
lydant plus、0.4% Pemulen TR2、0.05% D
C190シリコーン、0.4% Carabopol 980、0.45%Na PO、0.24%NaOH、100%HO)、水中の(S)−乳酸オクチ
ルを皮膚の72cm領域(≒9:mole/8cm)に塗布した。セロテー
プ片を使用して皮膚の試料を採取してGC/MSによって分析を行った。
【0190】 第9図に見られる通りに、6時間後短鎖エステルを塗布した場合ほとんどの生
成物は残っておらず、長鎖エステルを塗布した場合は約3分の1の生成物が残存
した。
【0191】 このことから短鎖エステルは長鎖エステルよりも速い速度で皮膚に浸透してい
ることが明らかに示される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一般に乾燥効果を有していないのは確かに長鎖エステルのみで、短鎖エステル
を単独で使用すると乾燥効果を有することを示している。それにもかかわらず、
短鎖エステルは長鎖エステルより速やかに乳酸に加水分解して、乳酸による長期
効果をもたらすので、短鎖エステルを混合することが望ましい(実施例1参照)
【図2】 全く予期しなかったことだが、長鎖エステルと組み合わせた場合、長鎖エステ
ル((S)−乳酸オクタデシル)の保湿効果は損なわれないことを示している。
本発明の利点は、短鎖エステルの長期効果を犠牲にしないで長鎖エステルの保湿
効果を維持することができることである。
【図3】 長鎖エステル(乳酸セチル)を組み合わせた場合、長鎖エステルの保湿効果は
損なわれないことを示している。
【図4】 8週間乳酸で皮膚の準備処理をした後、引き続いて石鹸で刺激しても乾燥は増
加しないことを示している。このことは、乳酸はおそらく障壁機能の増強によっ
て、引き続き石鹸で刺激しても皮膚の湿度の維持に役立つことを示している。
【図5】 長鎖および短鎖エステルの混合物が、その後の石鹸の刺激に対する抵抗を助け
ることを示している。
【図6】 長鎖エステルは石鹸の刺激に抵抗しないことを示している。第5図と共に、こ
の補助効果によって、石鹸の刺激に対する効果をもたらすのが短鎖エステルであ
ることが示される。同時に、長鎖エステルは、初期の乾燥効果から短鎖エステル
を保護する(第2図および第3図)、
【図7】 乳酸単独では脂質産生を増加させるが、長鎖エステル単独では増加させないこ
とを示している。エステルの混合物は指向的に脂質産生を増加させるので、この
ことによっても、長鎖エステルの(短鎖エステルの乾燥効果を遮蔽する)効果を
同時に得ながら、短鎖エステルの効果(脂質産生)を実現することが示される。
【図8】 いかに短鎖エステルは長鎖エステルよりも加水分解されやすいかを示している
。短鎖エステルの長期効果を生じると考えられるのはこの有効な加水分解によっ
てである。
【図9】 長鎖エステルに対して短鎖エステルの浸透力が優れていることを示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 7/50 A61K 7/50 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U Z,VN,YU,ZW (72)発明者 アロンソン,マイクル・ポール アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07020、エツジウオーター、リバー・ロー ド・45、ユニリーバー・リサーチ・ユー・ エス・インコーポレイテツド気付 (72)発明者 ワインコーフ,ロンニ・リン アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07020、エツジウオーター、リバー・ロー ド・45、ユニリーバー・リサーチ・ユー・ エス・インコーポレイテツド気付 Fターム(参考) 4C083 AB282 AC011 AC241 AC351 AC442 BB04 BB05 BB06 BB07 BB51 CC19 CC23 DD23 EE14 EE17

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 皮膚または毛髪に塗布するのに適した組成物であって、 (a)陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、双性イオ
    ン界面活性剤および陽イオン界面活性剤から選択された0から90重量%の界面
    活性剤、および (b)(i)ベヒクル組成物の0.01から10重量%のCからC10の分
    枝状または非分枝状、飽和または不飽和、直鎖または環状のα−ヒドロキシ酸エ
    ステル、 (ii)ベヒクル組成物の0.01重量%から10重量%のC11からC の分枝状または非分枝状、飽和または不飽和、直鎖または環状のα−ヒドロキ
    シ酸エステル、および (iii)ベヒクル組成物の残部の水 を含む1重量%から25重量%の有効薬剤含有組成物、 を含む組成物。
  2. 【請求項2】 前記α−ヒドロキシ酸エステルが乳酸のエステルである請求
    の範囲第1項に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 前記エステルが乳酸のC〜C10エステルである請求の範
    囲第1項または第2項に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 前記b(ii)エステルが乳酸のC16〜C20エステルで
    ある請求の範囲第1項または第2項に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 (i)が乳酸のC〜C10エステルであり、(ii)が乳
    酸のC16〜C20エステルである請求の範囲第1項から第4項のいずれか一項
    に記載の組成物。
  6. 【請求項6】 身体洗浄用組成物であり、1から20重量%の1つまたは複
    数の陰イオン界面活性剤、0.1から20重量%の両性界面活性剤および0から
    10重量%の非イオン界面活性剤を含む請求の範囲第1項から第5項のいずれか
    一項に記載の組成物。
  7. 【請求項7】 さらに構造剤を含む請求の範囲第6項に記載の組成物。
  8. 【請求項8】 さらに増粘剤または低粘稠剤を含む請求の範囲第7項に記載
    の組成物。
  9. 【請求項9】 組成物が追加の油分/皮膚軟化剤を含む請求の範囲第6項に
    記載の組成物。
  10. 【請求項10】 化粧品用組成物であって、 (a)全組成物の1から25重量%のα−ヒドロキシ混合物有効薬剤、 (b)0から30%の界面活性剤、 (c)1から99%の化粧品として許容されるベヒクル を含む請求の範囲第1項から第9項のいずれか一項に記載の組成物。
  11. 【請求項11】 前記化粧品として許容される組成物が日焼け止め剤および
    日焼け促進剤、またはそれらの混合物から選択される活性分を含む請求の範囲第
    10項に記載の組成物。
  12. 【請求項12】 前記化粧品として許容される組成物が必須脂肪酸を含む請
    求の範囲第10項に記載の組成物。
  13. 【請求項13】 前記化粧品として許容される組成物が皮膚軟化剤を含む請
    求の範囲第10項に記載の組成物。
  14. 【請求項14】 皮膚軟化剤がモノエステルまたはジエステル、C16〜C 20 の脂肪酸、C10〜C20のアルコール、直鎖または分枝鎖アルキルポリヒ
    ドロキシドポリメリックポリオールおよびC12〜C30の炭化水素、およびそ
    れらの混合物から選択される請求の範囲第10項から第13項のいずれか一項に
    記載の組成物。
  15. 【請求項15】 化粧品として許容される組成物が増粘剤を含む請求の範囲
    第1項に記載の組成物。
JP2000503817A 1997-07-22 1998-07-07 α−ヒドロキシエステルの混合物を含む有効薬剤組成物 Pending JP2001510783A (ja)

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