JP2919713B2 - 変速機同期装置 - Google Patents
変速機同期装置Info
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- JP2919713B2 JP2919713B2 JP5178531A JP17853193A JP2919713B2 JP 2919713 B2 JP2919713 B2 JP 2919713B2 JP 5178531 A JP5178531 A JP 5178531A JP 17853193 A JP17853193 A JP 17853193A JP 2919713 B2 JP2919713 B2 JP 2919713B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gear
- speed
- speed driven
- shaft
- spline
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Mechanical Operated Clutches (AREA)
- Gear-Shifting Mechanisms (AREA)
- Structure Of Transmissions (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両等に用いられ、歯
車式変速機をベースにして構成された機械式変速機の同
期装置に関する。
車式変速機をベースにして構成された機械式変速機の同
期装置に関する。
【0002】
【従来の技術】機械式変速機としてコンスタントメッシ
ュ式(常時噛み合い式)変速機が車両等に用いられてい
る(例えば、株式会社図書出版、1989年7月25日
発行「新編・自動車工学ハンドブック」5−12〜13
頁参照)。従来の機械式変速機において、主軸(メイン
シャフト)上に空転する主軸歯車(ドリブンギヤ)があ
り、これと副軸(カウンタシャフト)の副軸歯車(ドラ
イブギヤ)とが常時かみあっており、主軸スプライン上
の複数の結合スリーブを摺動させて、主軸歯車と主軸と
をかみあわせて動力を伝える。こうすれば、歯車のかみ
あわせの際に起こりやすい歯の損傷がなく、歯車の摺動
距離が短く、変速てこ(シフトフォーク)のストローク
を小さくすることができる。
ュ式(常時噛み合い式)変速機が車両等に用いられてい
る(例えば、株式会社図書出版、1989年7月25日
発行「新編・自動車工学ハンドブック」5−12〜13
頁参照)。従来の機械式変速機において、主軸(メイン
シャフト)上に空転する主軸歯車(ドリブンギヤ)があ
り、これと副軸(カウンタシャフト)の副軸歯車(ドラ
イブギヤ)とが常時かみあっており、主軸スプライン上
の複数の結合スリーブを摺動させて、主軸歯車と主軸と
をかみあわせて動力を伝える。こうすれば、歯車のかみ
あわせの際に起こりやすい歯の損傷がなく、歯車の摺動
距離が短く、変速てこ(シフトフォーク)のストローク
を小さくすることができる。
【0003】従来のコンスタントメッシュ式変速機にお
いて、主軸歯車と主軸との噛み合わせを変えて変速させ
る場合には、変速後噛み合うべき主軸歯車と主軸との回
転速度を同期させ、その後に結合スリーブを摺動させて
その主軸歯車と主軸とを噛み合わせている。そして、変
速後噛み合うべき主軸歯車と主軸との回転速度を同期
(シンクロナイズ)させるには、相当の時間を要し、変
速が迅速には行われなかった。
いて、主軸歯車と主軸との噛み合わせを変えて変速させ
る場合には、変速後噛み合うべき主軸歯車と主軸との回
転速度を同期させ、その後に結合スリーブを摺動させて
その主軸歯車と主軸とを噛み合わせている。そして、変
速後噛み合うべき主軸歯車と主軸との回転速度を同期
(シンクロナイズ)させるには、相当の時間を要し、変
速が迅速には行われなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、機械式変速
機において、コンスタントメッシュ式変速機をベースと
し、エンジンとインプットシャフトとの間のクラッチを
切断して変速するときに、メインシャフト上の1速ドリ
ブンギヤを移動させて、カウンタシャフト(副軸)を加
速又は減速させ、ドリブンギヤとアウトプットシャフト
(主軸)との回転速度又はドライブギヤとカウンタシャ
フトとの回転速度を同期させ、変速に要する時間を短縮
することを課題とする。
機において、コンスタントメッシュ式変速機をベースと
し、エンジンとインプットシャフトとの間のクラッチを
切断して変速するときに、メインシャフト上の1速ドリ
ブンギヤを移動させて、カウンタシャフト(副軸)を加
速又は減速させ、ドリブンギヤとアウトプットシャフト
(主軸)との回転速度又はドライブギヤとカウンタシャ
フトとの回転速度を同期させ、変速に要する時間を短縮
することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】エンジンとインプットシ
ャフトとの間にクラッチが配設され、カウンタ・シャフ
トとアウトプット・シャフトとが平行に配設され、カウ
ンタ・シャフトの複数のドライブギヤとアウトプット・
シャフトの複数のドリブンギヤとが常時噛み合わされた
変速機同期装置において、1速ドリブン外側ギヤが軸方
向に移動可能に配設され、1速ドリブン外側ギヤの一端
側にシンクロギヤ側面の回転摩擦材が配設され、1速ド
リブン外側ギヤの他端側に静止摩擦材が配設され、1速
ドリブン外側ギヤが回転摩擦材に圧接されるとき、シン
クロギヤ、回転摩擦材を介してアウトプット・シャフト
と1速ドリブン外側ギヤとの間で回転力が伝達され、1
速ドリブン外側ギヤが静止摩擦材に圧接されるとき、1
速ドリブン外側ギヤが制動されるよう構成する。
ャフトとの間にクラッチが配設され、カウンタ・シャフ
トとアウトプット・シャフトとが平行に配設され、カウ
ンタ・シャフトの複数のドライブギヤとアウトプット・
シャフトの複数のドリブンギヤとが常時噛み合わされた
変速機同期装置において、1速ドリブン外側ギヤが軸方
向に移動可能に配設され、1速ドリブン外側ギヤの一端
側にシンクロギヤ側面の回転摩擦材が配設され、1速ド
リブン外側ギヤの他端側に静止摩擦材が配設され、1速
ドリブン外側ギヤが回転摩擦材に圧接されるとき、シン
クロギヤ、回転摩擦材を介してアウトプット・シャフト
と1速ドリブン外側ギヤとの間で回転力が伝達され、1
速ドリブン外側ギヤが静止摩擦材に圧接されるとき、1
速ドリブン外側ギヤが制動されるよう構成する。
【0006】
【作用】エンジンとインプットシャフトとの間のクラッ
チを切断し、1速ドリブン外側ギヤがシンクロギヤの側
面の回転摩擦材に圧接されるとき、シンクロギヤ、回転
摩擦材を介してアウトプット・シャフトと1速ドリブン
外側ギヤとの間で回転力が伝達され、カウンタシャフト
の回転速度が上昇する。また、エンジンとインプットシ
ャフトとの間のクラッチを切断し、1速ドリブン外側ギ
ヤが静止摩擦材に圧接されるとき、1速ドリブン外側ギ
ヤが制動され、カウンタシャフトの回転速度が低下す
る。
チを切断し、1速ドリブン外側ギヤがシンクロギヤの側
面の回転摩擦材に圧接されるとき、シンクロギヤ、回転
摩擦材を介してアウトプット・シャフトと1速ドリブン
外側ギヤとの間で回転力が伝達され、カウンタシャフト
の回転速度が上昇する。また、エンジンとインプットシ
ャフトとの間のクラッチを切断し、1速ドリブン外側ギ
ヤが静止摩擦材に圧接されるとき、1速ドリブン外側ギ
ヤが制動され、カウンタシャフトの回転速度が低下す
る。
【0007】
【実施例】図1及び図2に基づいて本発明の実施例の説
明をする。ギヤケース16の一端側(図1では左端側)に
はクラッチハウジング17が連結され、ギヤケース16の他
端側(図1では右端側)にはリヤカバー18が連結されて
いる。インプット・シャフト19の入力側はクラッチ20の
出力側に連結され、インプット・シャフト19の出力側は
ギヤケース16のフロント・ベアリング21により軸支され
る。アウトプット・シャフト22の一端(図1で左端)は
インプット・シャフト19の出力端に配設された軸受23に
軸支され、アウトプット・シャフト22の他端(図1で右
端)は、ギヤケース16のリヤ・ベアリング24及びリヤカ
バー18の軸受25によりそれぞれ軸支される。アウトプッ
ト・シャフト22と平行に配設されたカウンタ・シャフト
26の一端は、ギヤケース16の軸受27に軸支され、カウン
タ・シャフト26の他端部はギヤケース16の軸受28に軸支
され、カウンタ・シャフト26の他端はリヤカバー18内に
突出している。
明をする。ギヤケース16の一端側(図1では左端側)に
はクラッチハウジング17が連結され、ギヤケース16の他
端側(図1では右端側)にはリヤカバー18が連結されて
いる。インプット・シャフト19の入力側はクラッチ20の
出力側に連結され、インプット・シャフト19の出力側は
ギヤケース16のフロント・ベアリング21により軸支され
る。アウトプット・シャフト22の一端(図1で左端)は
インプット・シャフト19の出力端に配設された軸受23に
軸支され、アウトプット・シャフト22の他端(図1で右
端)は、ギヤケース16のリヤ・ベアリング24及びリヤカ
バー18の軸受25によりそれぞれ軸支される。アウトプッ
ト・シャフト22と平行に配設されたカウンタ・シャフト
26の一端は、ギヤケース16の軸受27に軸支され、カウン
タ・シャフト26の他端部はギヤケース16の軸受28に軸支
され、カウンタ・シャフト26の他端はリヤカバー18内に
突出している。
【0008】カウンタ・シャフト26の一端部にはカウン
タ・シャフト・ギヤ39及び4速ドライブギヤ44の内周が
嵌合され、カウンタ・シャフト・ギヤ39及び4速ドライ
ブギヤ44はキー37及び38によってカウンタ・シャフト26
にそれぞれ連結される。カウンタ・シャフト26の4速ド
ライブギヤ44と軸受28との間の部分には、一体化した3
速ドライブギヤ43、リバース・ドライブギヤ40、2速ド
ライブギヤ42、1速ドライブギヤ41が順次形成され、イ
ンプット・シャフト19の出力端の5速ドリブンギヤ35
は、カウンタ・シャフト・ギヤ39と常時噛み合う。リヤ
カバー18内に突出したカウンタ・シャフト26の他端に
は、スペーサ及びニードルベアリングを介して6速ドラ
イブギヤ46が軸支され、6速ドライブギヤ46の側部には
ハブ60がカウンタ・シャフト26とスプライン結合され
る。ハブ60の外周にはスリーブ61がスプライン結合さ
れ、スリーブ61が6速ドライブギヤ46側に移動される
と、スリーブ61によりハブ60と6速ドライブギヤ46のス
プラインとが結合される。
タ・シャフト・ギヤ39及び4速ドライブギヤ44の内周が
嵌合され、カウンタ・シャフト・ギヤ39及び4速ドライ
ブギヤ44はキー37及び38によってカウンタ・シャフト26
にそれぞれ連結される。カウンタ・シャフト26の4速ド
ライブギヤ44と軸受28との間の部分には、一体化した3
速ドライブギヤ43、リバース・ドライブギヤ40、2速ド
ライブギヤ42、1速ドライブギヤ41が順次形成され、イ
ンプット・シャフト19の出力端の5速ドリブンギヤ35
は、カウンタ・シャフト・ギヤ39と常時噛み合う。リヤ
カバー18内に突出したカウンタ・シャフト26の他端に
は、スペーサ及びニードルベアリングを介して6速ドラ
イブギヤ46が軸支され、6速ドライブギヤ46の側部には
ハブ60がカウンタ・シャフト26とスプライン結合され
る。ハブ60の外周にはスリーブ61がスプライン結合さ
れ、スリーブ61が6速ドライブギヤ46側に移動される
と、スリーブ61によりハブ60と6速ドライブギヤ46のス
プラインとが結合される。
【0009】アウトプット・シャフト22には、ニードル
ベアリングをそれぞれ介して4速ドリブンギヤ34、リバ
ース・ドリブンギヤ30、1速ドリブン内側ギヤ29が軸支
され(リバース・ドリブンギヤ30はニードルベアリング
66を介して、また1速ドリブン内側ギヤ29はニードルベ
アリング65を介して軸支される。)、かつスペーサ及び
ニードルベアリングをそれぞれ介して3速ドリブンギヤ
33、2速ドリブンギヤ32が軸支される。アウトプット・
シャフト22の4速ドリブンギヤ34、3速ドリブンギヤ3
3、2速ドリブンギヤ32の歯車は、カウンタ・シャフト2
6の4速ドライブギヤ44、3速ドライブギヤ43、2速ド
ライブギヤ42と常時それぞれ噛み合い、リバース・ドリ
ブンギヤ30の歯車はアイドルギヤ(図示せず)を介して
リバース・ドライブギヤ40と常時かみあう。1速ドリブ
ン内側ギヤ29の外側には1速ドリブン外側ギヤ31がスプ
ライン結合され、1速ドリブン外側ギヤ31は1速ドリブ
ン内側ギヤ29とスプライン結合した状態で軸方向に移動
可能であり、1速ドリブン外側ギヤ31は1速ドライブギ
ヤ41と常時かみあう。アウトプット・シャフト22の一端
と4速ドリブンギヤ34との間では、ハブ49がアウトプッ
ト・シャフト22とスプライン結合され、アウトプット・
シャフト22の3速ドリブンギヤ33と2速ドリブンギヤ32
との間ではハブ50がアウトプット・シャフト22とスプラ
イン結合される。リヤ・ベアリング24と軸受25との間の
アウトプット・シャフト22には、6速ドリブンギヤ36が
スプライン結合され、6速ドリブンギヤ36は6速ドライ
ブギヤ46の歯車と常時かみあう。
ベアリングをそれぞれ介して4速ドリブンギヤ34、リバ
ース・ドリブンギヤ30、1速ドリブン内側ギヤ29が軸支
され(リバース・ドリブンギヤ30はニードルベアリング
66を介して、また1速ドリブン内側ギヤ29はニードルベ
アリング65を介して軸支される。)、かつスペーサ及び
ニードルベアリングをそれぞれ介して3速ドリブンギヤ
33、2速ドリブンギヤ32が軸支される。アウトプット・
シャフト22の4速ドリブンギヤ34、3速ドリブンギヤ3
3、2速ドリブンギヤ32の歯車は、カウンタ・シャフト2
6の4速ドライブギヤ44、3速ドライブギヤ43、2速ド
ライブギヤ42と常時それぞれ噛み合い、リバース・ドリ
ブンギヤ30の歯車はアイドルギヤ(図示せず)を介して
リバース・ドライブギヤ40と常時かみあう。1速ドリブ
ン内側ギヤ29の外側には1速ドリブン外側ギヤ31がスプ
ライン結合され、1速ドリブン外側ギヤ31は1速ドリブ
ン内側ギヤ29とスプライン結合した状態で軸方向に移動
可能であり、1速ドリブン外側ギヤ31は1速ドライブギ
ヤ41と常時かみあう。アウトプット・シャフト22の一端
と4速ドリブンギヤ34との間では、ハブ49がアウトプッ
ト・シャフト22とスプライン結合され、アウトプット・
シャフト22の3速ドリブンギヤ33と2速ドリブンギヤ32
との間ではハブ50がアウトプット・シャフト22とスプラ
イン結合される。リヤ・ベアリング24と軸受25との間の
アウトプット・シャフト22には、6速ドリブンギヤ36が
スプライン結合され、6速ドリブンギヤ36は6速ドライ
ブギヤ46の歯車と常時かみあう。
【0010】リバース・ドリブンギヤ30と1速ドリブン
外側ギヤ31との間にはシンクロギヤ64がアウトプット・
シャフト22と一体に形成され、シンクロギヤ64の外周に
は1速・後退シフトスリーブ69がスプライン結合され
る。1速・後退シフトスリーブ69の外周面の環状凹部に
は、1速・後退シフトフォーク51の先端が係合され、1
速・後退シフトスリーブ69は1速・後退シフトフォーク
51によって軸方向に移動される。1速ドリブン外側ギヤ
31のシンクロギヤ64側の端部外周にスプライン62が形成
され、リバース・ドリブンギヤ30のシンクロギヤ64側の
端部外周にスプライン63が形成される。1速・後退シフ
トスリーブ69は1速・後退シフトフォーク51によって移
動され、1速・後退シフトフォーク51がリバース・ドリ
ブンギヤ30側に移動されると、1速・後退シフトスリー
ブ69のスプラインは、シンクロギヤ64のスプライン及び
リバース・ドリブンギヤ30のスプラインに噛み合うこと
ができる。反対に1速・後退シフトフォーク51が1速ド
リブン外側ギヤ31側に移動されると、1速・後退シフト
スリーブ69のスプラインは、シンクロギヤ64のスプライ
ン及び1速ドリブン外側ギヤ31のスプラインに噛み合う
ことができる。1速ドリブン外側ギヤ31の反シンクロギ
ヤ64側(ギヤケース16の他端壁70の側)の端部外周に環
状凹部71が形成され、環状凹部71の上側にはパワーシン
クロ用のシフトフォーク58の二叉円弧状の先端が係合さ
れ、1速ドリブン外側ギヤ31はシフトフォーク58によっ
て軸方向に移動される。他端壁70の表面で1速ドリブン
外側ギヤ31の他端側の側面74と対向する位置に、環状凹
部72が形成され、環状凹部72に環状の静止摩擦材67が接
着剤等の適宜の手段により固定される。シンクロギヤ64
の他端側の側面で1速ドリブン外側ギヤ31の一端側の側
面75と対向する位置に、環状凹部73が形成され、環状凹
部73に環状の回転摩擦材68が接着剤等の適宜の手段によ
り固定される。1速ドリブン外側ギヤ31が他端壁70の方
向に移動されると、1速ドリブン外側ギヤ31の他端側
(図で右側)の環状の側面74が静止摩擦材67の表面に接
触し、1速ドリブン外側ギヤ31がシンクロギヤ64の方向
に移動されると、1速ドリブン外側ギヤ31の一端側(図
で左側)の環状の側面75が回転摩擦材68の表面に接触す
る。
外側ギヤ31との間にはシンクロギヤ64がアウトプット・
シャフト22と一体に形成され、シンクロギヤ64の外周に
は1速・後退シフトスリーブ69がスプライン結合され
る。1速・後退シフトスリーブ69の外周面の環状凹部に
は、1速・後退シフトフォーク51の先端が係合され、1
速・後退シフトスリーブ69は1速・後退シフトフォーク
51によって軸方向に移動される。1速ドリブン外側ギヤ
31のシンクロギヤ64側の端部外周にスプライン62が形成
され、リバース・ドリブンギヤ30のシンクロギヤ64側の
端部外周にスプライン63が形成される。1速・後退シフ
トスリーブ69は1速・後退シフトフォーク51によって移
動され、1速・後退シフトフォーク51がリバース・ドリ
ブンギヤ30側に移動されると、1速・後退シフトスリー
ブ69のスプラインは、シンクロギヤ64のスプライン及び
リバース・ドリブンギヤ30のスプラインに噛み合うこと
ができる。反対に1速・後退シフトフォーク51が1速ド
リブン外側ギヤ31側に移動されると、1速・後退シフト
スリーブ69のスプラインは、シンクロギヤ64のスプライ
ン及び1速ドリブン外側ギヤ31のスプラインに噛み合う
ことができる。1速ドリブン外側ギヤ31の反シンクロギ
ヤ64側(ギヤケース16の他端壁70の側)の端部外周に環
状凹部71が形成され、環状凹部71の上側にはパワーシン
クロ用のシフトフォーク58の二叉円弧状の先端が係合さ
れ、1速ドリブン外側ギヤ31はシフトフォーク58によっ
て軸方向に移動される。他端壁70の表面で1速ドリブン
外側ギヤ31の他端側の側面74と対向する位置に、環状凹
部72が形成され、環状凹部72に環状の静止摩擦材67が接
着剤等の適宜の手段により固定される。シンクロギヤ64
の他端側の側面で1速ドリブン外側ギヤ31の一端側の側
面75と対向する位置に、環状凹部73が形成され、環状凹
部73に環状の回転摩擦材68が接着剤等の適宜の手段によ
り固定される。1速ドリブン外側ギヤ31が他端壁70の方
向に移動されると、1速ドリブン外側ギヤ31の他端側
(図で右側)の環状の側面74が静止摩擦材67の表面に接
触し、1速ドリブン外側ギヤ31がシンクロギヤ64の方向
に移動されると、1速ドリブン外側ギヤ31の一端側(図
で左側)の環状の側面75が回転摩擦材68の表面に接触す
る。
【0011】5速ドリブンギヤ35と4速ドリブンギヤ34
との間のハブ49の外周には、スリーブ54がスプライン結
合され、3速ドリブンギヤ33、2速ドリブンギヤ32との
間のハブ50の外周にはスリーブ55がスプライン結合され
る。スリーブ54及び55の外周面の環状凹部には、4速・
5速シフトフォーク52及び2速・3速シフトフォーク53
の先端がそれぞれ係合され、スリーブ54及び55はシフト
フォーク52及び53によってそれぞれ移動される。スリー
ブ54が5速ドリブンギヤ35側に移動すると、スリーブ54
のスプラインはハブ49のスプライン及び5速ドリブンギ
ヤ35のスプラインに結合し、スリーブ54が4速ドリブン
ギヤ34側に移動すると、スリーブ54のスプラインはハブ
49のスプライン及び4速ドリブンギヤ34のスプラインに
結合する。スリーブ55が3速ドリブンギヤ33側に移動す
ると、スリーブ55のスプラインはハブ50のスプライン及
び3速ドリブンギヤ33のスプラインに結合し、スリーブ
55が2速ドリブンギヤ32側に移動すると、スリーブ55の
スプラインはハブ50のスプライン及び2速ドリブンギヤ
32のスプラインに結合する。ギヤケース16内には、アウ
トプットシャフト22と平行に3本のシフトロッドが摺動
可能に配設され、シフトフォーク53はシフトロッド56に
固定され、シフトフォーク51及52は図示しない他のシフ
トロッドにそれぞれ固定される。シフトフォーク53上部
の凹部にはシフトアーム57の先端が係合され、シフトア
ーム57の揺動によりスリーブ55が移動される。ギヤケー
ス16の他端上部には、シンクロシリンダ1が配設され、
シンクロシリンダ1内をシンクロピストン3が摺動自在
に嵌合され、シンクロピストン3に連結された中空シリ
ンダシャフト4がギヤケース16内に伸びる。中空シリン
ダシャフト4の内部にシフトロッド56が摺動自在に挿通
され、中空シリンダシャフト4の先端(図1では左端)
にはシフトフォーク58の上部が連結される。
との間のハブ49の外周には、スリーブ54がスプライン結
合され、3速ドリブンギヤ33、2速ドリブンギヤ32との
間のハブ50の外周にはスリーブ55がスプライン結合され
る。スリーブ54及び55の外周面の環状凹部には、4速・
5速シフトフォーク52及び2速・3速シフトフォーク53
の先端がそれぞれ係合され、スリーブ54及び55はシフト
フォーク52及び53によってそれぞれ移動される。スリー
ブ54が5速ドリブンギヤ35側に移動すると、スリーブ54
のスプラインはハブ49のスプライン及び5速ドリブンギ
ヤ35のスプラインに結合し、スリーブ54が4速ドリブン
ギヤ34側に移動すると、スリーブ54のスプラインはハブ
49のスプライン及び4速ドリブンギヤ34のスプラインに
結合する。スリーブ55が3速ドリブンギヤ33側に移動す
ると、スリーブ55のスプラインはハブ50のスプライン及
び3速ドリブンギヤ33のスプラインに結合し、スリーブ
55が2速ドリブンギヤ32側に移動すると、スリーブ55の
スプラインはハブ50のスプライン及び2速ドリブンギヤ
32のスプラインに結合する。ギヤケース16内には、アウ
トプットシャフト22と平行に3本のシフトロッドが摺動
可能に配設され、シフトフォーク53はシフトロッド56に
固定され、シフトフォーク51及52は図示しない他のシフ
トロッドにそれぞれ固定される。シフトフォーク53上部
の凹部にはシフトアーム57の先端が係合され、シフトア
ーム57の揺動によりスリーブ55が移動される。ギヤケー
ス16の他端上部には、シンクロシリンダ1が配設され、
シンクロシリンダ1内をシンクロピストン3が摺動自在
に嵌合され、シンクロピストン3に連結された中空シリ
ンダシャフト4がギヤケース16内に伸びる。中空シリン
ダシャフト4の内部にシフトロッド56が摺動自在に挿通
され、中空シリンダシャフト4の先端(図1では左端)
にはシフトフォーク58の上部が連結される。
【0012】次に本発明の実施例の作用について説明す
る。車両の走行中にシフトアップするとき、クラッチ20
を切断し、シンクロシリンダ1のロッド側(図1でシン
クロピストン3の左側)に流体を供給して、シフトフォ
ーク58を他端壁70の方向に移動させる。シフトフォーク
58の先端部は1速ドリブン外側ギヤ31の環状凹部71に係
合し、1速ドリブン外側ギヤ31と1速ドリブン内側ギヤ
29とはスプライン結合しているので、1速ドリブン外側
ギヤ31は他端壁70の静止摩擦材67の方向に移動し、1速
ドリブン外側ギヤ31の他端側の側面74が静止摩擦材67を
圧接する。この圧接により1速ドリブン外側ギヤ31に制
動力が作用し、1速ドリブン外側ギヤ31の回転速度が低
下する。1速ドリブン外側ギヤ31の回転速度の低下は、
1速ドライブギヤ41を介してカウンタギヤ26に伝動さ
れ、カウンタギヤ26の回転速度も低下する。カウンタギ
ヤ26の回転速度の低下により、アウトプットシャフト22
の回転速度と高速側のドリブンギヤの回転速度が一致
し、シフトが可能となる。
る。車両の走行中にシフトアップするとき、クラッチ20
を切断し、シンクロシリンダ1のロッド側(図1でシン
クロピストン3の左側)に流体を供給して、シフトフォ
ーク58を他端壁70の方向に移動させる。シフトフォーク
58の先端部は1速ドリブン外側ギヤ31の環状凹部71に係
合し、1速ドリブン外側ギヤ31と1速ドリブン内側ギヤ
29とはスプライン結合しているので、1速ドリブン外側
ギヤ31は他端壁70の静止摩擦材67の方向に移動し、1速
ドリブン外側ギヤ31の他端側の側面74が静止摩擦材67を
圧接する。この圧接により1速ドリブン外側ギヤ31に制
動力が作用し、1速ドリブン外側ギヤ31の回転速度が低
下する。1速ドリブン外側ギヤ31の回転速度の低下は、
1速ドライブギヤ41を介してカウンタギヤ26に伝動さ
れ、カウンタギヤ26の回転速度も低下する。カウンタギ
ヤ26の回転速度の低下により、アウトプットシャフト22
の回転速度と高速側のドリブンギヤの回転速度が一致
し、シフトが可能となる。
【0013】例えば、2速走行から3速走行へシフトア
ップするときについて説明する。2速走行のとき、2速
ドリブンギヤ32側に移動されているスリーブ55は、ハブ
50のスプライン及び2速ドリブンギヤ32のスプラインに
結合されている。エンジンの回転力は、クラッチ20、イ
ンプットシャフト19、5速ドリブンギヤ35、カウンタ・
シャフト・ギヤ39、キー37、カウンタ・シャフト26、2
速ドライブギヤ42、2速ドリブンギヤ32の歯車、2速ド
リブンギヤ32のスプライン、スリーブ55、ハブ50、アウ
トプット・シャフト22を通って車輪に伝えられる。この
とき、3速ドリブンギヤ33の歯車は、3速ドライブギヤ
43と噛み合っていて、2速ドリブンギヤ32よりも高速度
で回転している。シフトアップのため、クラッチ20を切
断し、スリーブ55を図示の中立位置に戻し、次いでシン
クロシリンダ1を作動させてシフトフォーク58を他端壁
70の方向に移動させる。静止摩擦材67が1速ドリブン外
側ギヤ31の他端側の側面74に圧接され、1速ドリブン外
側ギヤ31に制動力が作用し、1速ドリブン外側ギヤ31の
回転速度が低下する。1速ドリブン外側ギヤ31の回転速
度の低下により、カウンタギヤ26の回転速度も低下す
る。カウンタ・シャフト26の回転速度の低下により、3
速ドリブンギヤ33の回転速度が低下し、3速ドリブンギ
ヤ33の回転速度がスリーブ55の回転速度と一致する(同
期する)に至る。3速ドリブンギヤ33とスリーブ55とが
同期したときに、シフトフォーク53によってスリーブ55
を3速ドリブンギヤ33側に移動させ、3速ドリブンギヤ
33のスプラインとハブ55のスプラインとをスリーブ54で
固定する。次いで、クラッチ20を接続すると、エンジン
からの回転力は、カウンタ・シャフト26から3速ドライ
ブギヤ43、3速ドリブンギヤ33の歯車、3速ドリブンギ
ヤ33のスプライン、スリーブ55、ハブ50等を介して車輪
に伝えられ、3速走行が実現する。なお、6速走行の場
合には、カウンタシャフト26上のスリーブ61を6速ドラ
イブギヤ46に向けて移動し、スリーブ61でハブ60のスプ
ラインと6速ドライブギヤ46のスプラインとを固定す
る。
ップするときについて説明する。2速走行のとき、2速
ドリブンギヤ32側に移動されているスリーブ55は、ハブ
50のスプライン及び2速ドリブンギヤ32のスプラインに
結合されている。エンジンの回転力は、クラッチ20、イ
ンプットシャフト19、5速ドリブンギヤ35、カウンタ・
シャフト・ギヤ39、キー37、カウンタ・シャフト26、2
速ドライブギヤ42、2速ドリブンギヤ32の歯車、2速ド
リブンギヤ32のスプライン、スリーブ55、ハブ50、アウ
トプット・シャフト22を通って車輪に伝えられる。この
とき、3速ドリブンギヤ33の歯車は、3速ドライブギヤ
43と噛み合っていて、2速ドリブンギヤ32よりも高速度
で回転している。シフトアップのため、クラッチ20を切
断し、スリーブ55を図示の中立位置に戻し、次いでシン
クロシリンダ1を作動させてシフトフォーク58を他端壁
70の方向に移動させる。静止摩擦材67が1速ドリブン外
側ギヤ31の他端側の側面74に圧接され、1速ドリブン外
側ギヤ31に制動力が作用し、1速ドリブン外側ギヤ31の
回転速度が低下する。1速ドリブン外側ギヤ31の回転速
度の低下により、カウンタギヤ26の回転速度も低下す
る。カウンタ・シャフト26の回転速度の低下により、3
速ドリブンギヤ33の回転速度が低下し、3速ドリブンギ
ヤ33の回転速度がスリーブ55の回転速度と一致する(同
期する)に至る。3速ドリブンギヤ33とスリーブ55とが
同期したときに、シフトフォーク53によってスリーブ55
を3速ドリブンギヤ33側に移動させ、3速ドリブンギヤ
33のスプラインとハブ55のスプラインとをスリーブ54で
固定する。次いで、クラッチ20を接続すると、エンジン
からの回転力は、カウンタ・シャフト26から3速ドライ
ブギヤ43、3速ドリブンギヤ33の歯車、3速ドリブンギ
ヤ33のスプライン、スリーブ55、ハブ50等を介して車輪
に伝えられ、3速走行が実現する。なお、6速走行の場
合には、カウンタシャフト26上のスリーブ61を6速ドラ
イブギヤ46に向けて移動し、スリーブ61でハブ60のスプ
ラインと6速ドライブギヤ46のスプラインとを固定す
る。
【0014】車両の走行中にシフトダウンするとき、ク
ラッチ23を切断し、シンクロシリンダ1のヘッド側(図
1でシンクロピストン3の右側)に流体を供給して、シ
フトフォーク58をシンクロギヤ64の方向に移動し、シン
クロギヤ64の他端側の側面上の回転摩擦材68を1速ドリ
ブン外側ギヤ31の一端側の側面75によって圧接する。ア
ウトプットシャフト22の回転力が、シンクロギヤ64、回
転摩擦材68、1速ドリブン外側ギヤ31、1速ドライブギ
ヤ41を介してカウンタギヤ26に伝わり、この正方向の回
転力によりカウンタギヤ26の回転速度が増加する。カウ
ンタギヤ26の回転速度の増加により、アウトプットシャ
フト22の回転速度と低速側のドリブンギヤの回転速度が
一致し、シフトが可能となる。
ラッチ23を切断し、シンクロシリンダ1のヘッド側(図
1でシンクロピストン3の右側)に流体を供給して、シ
フトフォーク58をシンクロギヤ64の方向に移動し、シン
クロギヤ64の他端側の側面上の回転摩擦材68を1速ドリ
ブン外側ギヤ31の一端側の側面75によって圧接する。ア
ウトプットシャフト22の回転力が、シンクロギヤ64、回
転摩擦材68、1速ドリブン外側ギヤ31、1速ドライブギ
ヤ41を介してカウンタギヤ26に伝わり、この正方向の回
転力によりカウンタギヤ26の回転速度が増加する。カウ
ンタギヤ26の回転速度の増加により、アウトプットシャ
フト22の回転速度と低速側のドリブンギヤの回転速度が
一致し、シフトが可能となる。
【0015】例えば、3速走行から2速走行へシフトダ
ウンするときについて説明する。3速走行のとき、3速
ドリブンギヤ33側に移動されているスリーブ55は、ハブ
50のスプライン及び3速ドリブンギヤ33のスプラインに
結合されている。エンジンの回転力は、クラッチ20、イ
ンプットシャフト19、5速ドリブンギヤ35、カウンタ・
シャフト・ギヤ39、キー37、カウンタ・シャフト26、3
速ドライブギヤ43、3速ドリブンギヤ33の歯車、3速ド
リブンギヤ33のスプライン、スリーブ55、ハブ50、アウ
トプット・シャフト22を通って車輪に伝えられる。この
とき、2速ドリブンギヤ32の歯車は、2速ドライブギヤ
42と噛み合っていて、3速ドリブンギヤ33よりも低速度
で回転している。シフトダウンのため、クラッチ20を切
断し、スリーブ55を図示の中立位置に戻し、次いでシン
クロシリンダ1を作動させて、シフトフォーク58をシン
クロギヤ64の方向に移動する。シンクロギヤ64の他端側
の側面上の回転摩擦材68が1速ドリブン外側ギヤ31の一
端側の側面75によって圧接され、半クラッチ状態(ディ
スクが滑りながら回転力を伝える状態)となり、アウト
プット・シャフト22の回転力が1速ドリブン外側ギヤ31
に伝わる。1速ドリブン外側ギヤ31の回転方向は3速ド
リブンギヤ33の回転方向とは同一であり、1速ドリブン
外側ギヤ31の歯車と1速ドライブギヤ41の歯車との歯車
比は最大であるので、慣性の力の小さいカウンタ・シャ
フト26の回転速度が増加する。カウンタ・シャフト26の
回転速度の増加により、2速ドリブンギヤ32の回転速度
が増加し、2速ドリブンギヤ32の回転速度がスリーブ55
の回転速度と一致する(同期する)に至る。2速ドリブ
ンギヤ32とスリーブ55とが同期したときに、シフトフォ
ーク53によってスリーブ55を2速ドリブンギヤ32側に移
動させ、2速ドリブンギヤ32のスプラインとハブ55のス
プラインとをスリーブ54で固定する。次いで、クラッチ
20を接続すると、エンジンからの回転力は、カウンタ・
シャフト26から2速ドライブギヤ42、2速ドリブンギヤ
32の歯車、2速ドリブンギヤ32のスプライン、スリーブ
55、ハブ50等を介して車輪に伝えられ、2速走行が実現
する。
ウンするときについて説明する。3速走行のとき、3速
ドリブンギヤ33側に移動されているスリーブ55は、ハブ
50のスプライン及び3速ドリブンギヤ33のスプラインに
結合されている。エンジンの回転力は、クラッチ20、イ
ンプットシャフト19、5速ドリブンギヤ35、カウンタ・
シャフト・ギヤ39、キー37、カウンタ・シャフト26、3
速ドライブギヤ43、3速ドリブンギヤ33の歯車、3速ド
リブンギヤ33のスプライン、スリーブ55、ハブ50、アウ
トプット・シャフト22を通って車輪に伝えられる。この
とき、2速ドリブンギヤ32の歯車は、2速ドライブギヤ
42と噛み合っていて、3速ドリブンギヤ33よりも低速度
で回転している。シフトダウンのため、クラッチ20を切
断し、スリーブ55を図示の中立位置に戻し、次いでシン
クロシリンダ1を作動させて、シフトフォーク58をシン
クロギヤ64の方向に移動する。シンクロギヤ64の他端側
の側面上の回転摩擦材68が1速ドリブン外側ギヤ31の一
端側の側面75によって圧接され、半クラッチ状態(ディ
スクが滑りながら回転力を伝える状態)となり、アウト
プット・シャフト22の回転力が1速ドリブン外側ギヤ31
に伝わる。1速ドリブン外側ギヤ31の回転方向は3速ド
リブンギヤ33の回転方向とは同一であり、1速ドリブン
外側ギヤ31の歯車と1速ドライブギヤ41の歯車との歯車
比は最大であるので、慣性の力の小さいカウンタ・シャ
フト26の回転速度が増加する。カウンタ・シャフト26の
回転速度の増加により、2速ドリブンギヤ32の回転速度
が増加し、2速ドリブンギヤ32の回転速度がスリーブ55
の回転速度と一致する(同期する)に至る。2速ドリブ
ンギヤ32とスリーブ55とが同期したときに、シフトフォ
ーク53によってスリーブ55を2速ドリブンギヤ32側に移
動させ、2速ドリブンギヤ32のスプラインとハブ55のス
プラインとをスリーブ54で固定する。次いで、クラッチ
20を接続すると、エンジンからの回転力は、カウンタ・
シャフト26から2速ドライブギヤ42、2速ドリブンギヤ
32の歯車、2速ドリブンギヤ32のスプライン、スリーブ
55、ハブ50等を介して車輪に伝えられ、2速走行が実現
する。
【0016】車両停車時(アウトプット・シャフト22は
回転していない。)に車両発進のため、クラッチ20を切
断しギヤを入れる場合には、シフトフォーク58をシンク
ロギヤ64の方向に移動する。シンクロギヤ64の側面上の
回転摩擦材68への1速ドリブン外側ギヤ31の側面75の圧
接により、カウンタシャフト26の回転が停止する。1速
・後退シフトスリーブ69を1速ドリブン外側ギヤ31側に
移動し、1速・後退シフトスリーブ69でシンクロギヤ64
のスプラインと1速ドリブン外側ギヤ31のスプライン62
とを固定する。次いで、クラッチ20を接続すると、エン
ジンからの回転力は、クラッチ20、インプットシャフト
19、5速ドリブンギヤ35、カウンタ・シャフト・ギヤ3
9、キー37、カウンタ・シャフト26、1速ドライブギヤ4
1、1速ドリブン外側ギヤ31の歯車、1速ドリブン外側
ギヤ31のスプライン62、1速・後退シフトスリーブ69、
シンクロギヤ64のスプライン、アウトプット・シャフト
22を通って車輪に伝えられる。このようにして、車両の
発進が行われる。
回転していない。)に車両発進のため、クラッチ20を切
断しギヤを入れる場合には、シフトフォーク58をシンク
ロギヤ64の方向に移動する。シンクロギヤ64の側面上の
回転摩擦材68への1速ドリブン外側ギヤ31の側面75の圧
接により、カウンタシャフト26の回転が停止する。1速
・後退シフトスリーブ69を1速ドリブン外側ギヤ31側に
移動し、1速・後退シフトスリーブ69でシンクロギヤ64
のスプラインと1速ドリブン外側ギヤ31のスプライン62
とを固定する。次いで、クラッチ20を接続すると、エン
ジンからの回転力は、クラッチ20、インプットシャフト
19、5速ドリブンギヤ35、カウンタ・シャフト・ギヤ3
9、キー37、カウンタ・シャフト26、1速ドライブギヤ4
1、1速ドリブン外側ギヤ31の歯車、1速ドリブン外側
ギヤ31のスプライン62、1速・後退シフトスリーブ69、
シンクロギヤ64のスプライン、アウトプット・シャフト
22を通って車輪に伝えられる。このようにして、車両の
発進が行われる。
【0017】
【発明の効果】シフトアップしたいときには、エンジン
とインプットシャフトとの間のクラッチを切断し、1速
ドリブン外側ギヤを静止摩擦材に圧接すると、1速ドリ
ブン外側ギヤが制動され、カウンタシャフトの回転速度
が低下する。所望のドリブンギヤ又はドライブギヤの回
転速度がアウトプットシャフト又はカウンタシャフトの
回転速度と一致するに至るとシフトアップを行う。カウ
ンタシャフトの回転速度を低下させるので、シフトアッ
プに要する時間が短縮される。シフトダウンしたいとき
には、エンジンとインプットシャフトとの間のクラッチ
を切断し、1速ドリブン外側ギヤをシンクロギヤ側面の
回転摩擦材に圧接すると、シンクロギヤ、回転摩擦材を
介してアウトプット・シャフトと1速ドリブン外側ギヤ
との間で回転力が伝達され、カウンタシャフトの回転速
度が上昇する。所望のドリブンギヤの回転速度が、アウ
トプットシャフトの回転速度と一致するに至るとシフト
ダウンを行う。カウンタシャフトの回転速度を上昇させ
るので、シフトダウンに要する時間が短縮される。
とインプットシャフトとの間のクラッチを切断し、1速
ドリブン外側ギヤを静止摩擦材に圧接すると、1速ドリ
ブン外側ギヤが制動され、カウンタシャフトの回転速度
が低下する。所望のドリブンギヤ又はドライブギヤの回
転速度がアウトプットシャフト又はカウンタシャフトの
回転速度と一致するに至るとシフトアップを行う。カウ
ンタシャフトの回転速度を低下させるので、シフトアッ
プに要する時間が短縮される。シフトダウンしたいとき
には、エンジンとインプットシャフトとの間のクラッチ
を切断し、1速ドリブン外側ギヤをシンクロギヤ側面の
回転摩擦材に圧接すると、シンクロギヤ、回転摩擦材を
介してアウトプット・シャフトと1速ドリブン外側ギヤ
との間で回転力が伝達され、カウンタシャフトの回転速
度が上昇する。所望のドリブンギヤの回転速度が、アウ
トプットシャフトの回転速度と一致するに至るとシフト
ダウンを行う。カウンタシャフトの回転速度を上昇させ
るので、シフトダウンに要する時間が短縮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の機械式自動変速機の縦断側面図であ
る。
る。
【図2】図1の要部拡大図である。
19 インプットシャフト 20 クラッチ 22 アウトプット・シャフト 26 カウンタ・シャフト 30 リバース・ドリブンギヤ 31 1速ドリブン外側ギヤ 32 2速ドリブンギヤ 33 3速ドリブンギヤ 34 4速ドリブンギヤ 35 5速ドリブンギヤ 36 6速ドリブンギヤ 40 リバース・ドライブギヤ 41 1速ドライブギヤ 42 2速ドライブギヤ 43 3速ドライブギヤ 44 4速ドライブギヤ 45 5速ドライブギヤ 46 6速ドライブギヤ 64 シンクロギヤ 67 静止摩擦材 68 回転摩擦材
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 3/00 - 3/42 F16D 23/06 F16H 61/34 F16H 63/20
Claims (1)
- 【請求項1】 エンジンとインプットシャフトとの間に
クラッチが配設され、カウンタ・シャフトとアウトプッ
ト・シャフトとが平行に配設され、カウンタ・シャフト
の複数のドライブギヤとアウトプット・シャフトの複数
のドリブンギヤとが常時噛み合わされた変速機におい
て、1速ドリブン外側ギヤが軸方向に移動可能に配設さ
れ、1速ドリブン外側ギヤの一端側にシンクロギヤの側
面の回転摩擦材が配設され、1速ドリブン外側ギヤの他
端側に静止摩擦材が配設され、1速ドリブン外側ギヤが
回転摩擦材に圧接されるとき、シンクロギヤ、回転摩擦
材を介してアウトプット・シャフトと1速ドリブン外側
ギヤとの間で回転力が伝達され、1速ドリブン外側ギヤ
が静止摩擦材に圧接されるとき、1速ドリブン外側ギヤ
が制動されるよう構成されたことを特徴とする変速機同
期装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5178531A JP2919713B2 (ja) | 1993-06-28 | 1993-06-28 | 変速機同期装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5178531A JP2919713B2 (ja) | 1993-06-28 | 1993-06-28 | 変速機同期装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0712183A JPH0712183A (ja) | 1995-01-17 |
JP2919713B2 true JP2919713B2 (ja) | 1999-07-19 |
Family
ID=16050104
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5178531A Expired - Lifetime JP2919713B2 (ja) | 1993-06-28 | 1993-06-28 | 変速機同期装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2919713B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AT504395B1 (de) * | 2006-11-21 | 2009-05-15 | Amsc Windtec Gmbh | Ausgleichsgetriebe einer windkraftanlage und verfahren zum ändern oder umschalten des leistungsbereichs dieses ausgleichsgetriebes |
JP5487065B2 (ja) * | 2010-09-30 | 2014-05-07 | 本田技研工業株式会社 | 自動変速装置 |
-
1993
- 1993-06-28 JP JP5178531A patent/JP2919713B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0712183A (ja) | 1995-01-17 |
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