JP2917563B2 - 渦流式ポンプ - Google Patents
渦流式ポンプInfo
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- JP2917563B2 JP2917563B2 JP3082553A JP8255391A JP2917563B2 JP 2917563 B2 JP2917563 B2 JP 2917563B2 JP 3082553 A JP3082553 A JP 3082553A JP 8255391 A JP8255391 A JP 8255391A JP 2917563 B2 JP2917563 B2 JP 2917563B2
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- radial gap
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- housing
- small
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04D—NON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04D29/00—Details, component parts, or accessories
- F04D29/08—Sealings
- F04D29/083—Sealings especially adapted for elastic fluid pumps
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04D—NON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04D23/00—Other rotary non-positive-displacement pumps
- F04D23/008—Regenerative pumps
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は渦流式ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の内燃機関のエミッション低減用な
どに適用可能な渦流式エアポンプが、実開昭55−41
531号公報に開示されている。この種の渦流式ポンプ
では、渦流室の内周部に開口する環状溝の近傍における
ハウジングとディスク部との間のシ−ル部が、遠心方向
に延在する径小軸方向隙間と、径小軸方向隙間の外周か
らディスク部に対し離遠すべく軸方向に延在する径方向
隙間と、径方向隙間の外端から遠心方向に延在する径大
軸方向隙間とを有している。
どに適用可能な渦流式エアポンプが、実開昭55−41
531号公報に開示されている。この種の渦流式ポンプ
では、渦流室の内周部に開口する環状溝の近傍における
ハウジングとディスク部との間のシ−ル部が、遠心方向
に延在する径小軸方向隙間と、径小軸方向隙間の外周か
らディスク部に対し離遠すべく軸方向に延在する径方向
隙間と、径方向隙間の外端から遠心方向に延在する径大
軸方向隙間とを有している。
【0003】このようなシ−ル部構造では、渦流室から
外部にリ−クする漏れエアは径大軸方向隙間と径方向隙
間との境界部、及び、径方向隙間と径小軸方向隙間との
間の境界部において方向が急変するので、シ−ル部を大
型化することなくすなわち隙間長さの合計を増加するこ
となくリ−ク抵抗を増大することができ、小型でシ−ル
効率を確保できる。
外部にリ−クする漏れエアは径大軸方向隙間と径方向隙
間との境界部、及び、径方向隙間と径小軸方向隙間との
間の境界部において方向が急変するので、シ−ル部を大
型化することなくすなわち隙間長さの合計を増加するこ
となくリ−ク抵抗を増大することができ、小型でシ−ル
効率を確保できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した渦流式ポンプ
では、シ−ル部の上記各隙間、すなわち、径小軸方向隙
間、径方向隙間、径大軸方向隙間の幅を縮小することに
より、シ−ル効率の向上を図ることができる。しかしな
がら、ディスク部を駆動軸に嵌装する場合、この嵌装作
業上どうしても駆動軸が理想軸心に対して傾いてしま
う。したがって、ディスク部がハウジングに接触するの
を防止するために上記各隙間の幅は充分に余裕をもって
設定する必要があり、そのためにシ−ル効率を充分に向
上できない不満があった。
では、シ−ル部の上記各隙間、すなわち、径小軸方向隙
間、径方向隙間、径大軸方向隙間の幅を縮小することに
より、シ−ル効率の向上を図ることができる。しかしな
がら、ディスク部を駆動軸に嵌装する場合、この嵌装作
業上どうしても駆動軸が理想軸心に対して傾いてしま
う。したがって、ディスク部がハウジングに接触するの
を防止するために上記各隙間の幅は充分に余裕をもって
設定する必要があり、そのためにシ−ル効率を充分に向
上できない不満があった。
【0005】また、シ−ル効率を向上する他の方法とし
て各隙間の長さを延長することが効果的であるが、これ
らの隙間を延長することは、回転質量の増加などポンプ
設計上の限界があり、特に径方向隙間の軸方向の長さを
延長することはディスク部の軸方向厚さの縮小に繋がる
のでディスク部の耐遠心力が低下するという問題が生
じ、高回転ポンプを製作できないという不具合が生じ
た。
て各隙間の長さを延長することが効果的であるが、これ
らの隙間を延長することは、回転質量の増加などポンプ
設計上の限界があり、特に径方向隙間の軸方向の長さを
延長することはディスク部の軸方向厚さの縮小に繋がる
のでディスク部の耐遠心力が低下するという問題が生
じ、高回転ポンプを製作できないという不具合が生じ
た。
【0006】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
であり、ディスク部とハウジングとの接触を防止しつつ
優れたシ−ル効率を有し高速回転が可能な渦流式ポンプ
を提供することをその目的としている。
であり、ディスク部とハウジングとの接触を防止しつつ
優れたシ−ル効率を有し高速回転が可能な渦流式ポンプ
を提供することをその目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の渦流式ポンプ
は、環状溝が内周部に開口する環状の渦流室を有するハ
ウジングと、該ハウジングの中央部に回転自在に嵌装さ
れる駆動軸と、該駆動軸に固定され前記環状溝を通じて
前記渦流室内に延在する略円板状のディスク部と、前記
渦流室の前記ディスク部の両端 面に配設され前記渦流
室内に渦流を形成する翼部とを備えるとともに、前記環
状溝近傍における前記ハウジングと前記ディスク部との
間のシ−ル部が、遠心方向に延在する径小軸方向隙間
と、該径小軸方向隙間の外周から前記ディスク部に対し
離遠すべく軸方向に延在する径方向隙間と、該径方向隙
間の外端から遠心方向に延在する径大軸方向隙間とから
なる渦流式ポンプにおいて、前記径方向隙間の幅は前記
径小軸方向隙間及び前記径大軸方向隙間の少なくともど
ちらか一方の幅の1/2以下に設定され、かつ、前記径
方向隙間の長さは2mm以上、5mm以下に設定される
ことを特徴としている。
は、環状溝が内周部に開口する環状の渦流室を有するハ
ウジングと、該ハウジングの中央部に回転自在に嵌装さ
れる駆動軸と、該駆動軸に固定され前記環状溝を通じて
前記渦流室内に延在する略円板状のディスク部と、前記
渦流室の前記ディスク部の両端 面に配設され前記渦流
室内に渦流を形成する翼部とを備えるとともに、前記環
状溝近傍における前記ハウジングと前記ディスク部との
間のシ−ル部が、遠心方向に延在する径小軸方向隙間
と、該径小軸方向隙間の外周から前記ディスク部に対し
離遠すべく軸方向に延在する径方向隙間と、該径方向隙
間の外端から遠心方向に延在する径大軸方向隙間とから
なる渦流式ポンプにおいて、前記径方向隙間の幅は前記
径小軸方向隙間及び前記径大軸方向隙間の少なくともど
ちらか一方の幅の1/2以下に設定され、かつ、前記径
方向隙間の長さは2mm以上、5mm以下に設定される
ことを特徴としている。
【0008】
【作用及び発明の効果】本発明の渦流式ポンプでは、渦
流室の内周部に開口する環状溝の近傍におけるハウジン
グとディスク部との間のシ−ル部が、遠心方向に延在す
る径小軸方向隙間と、径小軸方向隙間の外周からディス
ク部に対し離遠すべく軸方向に延在する径方向隙間と、
径方向隙間の外端から遠心方向に延在する径大軸方向隙
間とを有しているので、渦流室から上記シ−ル部のリ−
ク流量は、各隙間の幅及び長さの関数となる。
流室の内周部に開口する環状溝の近傍におけるハウジン
グとディスク部との間のシ−ル部が、遠心方向に延在す
る径小軸方向隙間と、径小軸方向隙間の外周からディス
ク部に対し離遠すべく軸方向に延在する径方向隙間と、
径方向隙間の外端から遠心方向に延在する径大軸方向隙
間とを有しているので、渦流室から上記シ−ル部のリ−
ク流量は、各隙間の幅及び長さの関数となる。
【0009】本発明者らは、渦流式ポンプにおけるシ−
ル部形状の解析及び実験を行い、その結果として、以下
の事実に気がついた。第1に、ディスク部を駆動軸に嵌
装する場合にディスク部がその理想位置に対して傾斜す
る場合における径方向隙間の縮小の程度は、径小軸方向
隙間及び径大軸方向隙間の縮小の程度に比べて格段に小
さく、そのために径方向隙間を上記他の各隙間より大幅
に小さくしたとしてもディスク部とハウジングとの接触
を充分余裕をもって防止でき、その結果、この径方向隙
間におけるシ−ル効果が大幅に向上することに気がつい
た。
ル部形状の解析及び実験を行い、その結果として、以下
の事実に気がついた。第1に、ディスク部を駆動軸に嵌
装する場合にディスク部がその理想位置に対して傾斜す
る場合における径方向隙間の縮小の程度は、径小軸方向
隙間及び径大軸方向隙間の縮小の程度に比べて格段に小
さく、そのために径方向隙間を上記他の各隙間より大幅
に小さくしたとしてもディスク部とハウジングとの接触
を充分余裕をもって防止でき、その結果、この径方向隙
間におけるシ−ル効果が大幅に向上することに気がつい
た。
【0010】第2に、通常の径方向隙間の幅の範囲にお
いては、常識に反して、径方向隙間の長さの延長とシ−
ル効果の増加(流量増加)とは、径方向隙間の長さが2
mmまでの範囲では比較的に直線的な関係にあり、そし
て径方向隙間の長さがそれ以上増加するとシ−ル効果の
増加量は次第に減少し、径方向隙間の長さが3mmを超
えるとほとんどシ−ル効果の増加はなくなることが判明
した。
いては、常識に反して、径方向隙間の長さの延長とシ−
ル効果の増加(流量増加)とは、径方向隙間の長さが2
mmまでの範囲では比較的に直線的な関係にあり、そし
て径方向隙間の長さがそれ以上増加するとシ−ル効果の
増加量は次第に減少し、径方向隙間の長さが3mmを超
えるとほとんどシ−ル効果の増加はなくなることが判明
した。
【0011】上記の事実から、本発明者らは、径方向隙
間を上記他の各隙間の半分以下とし、更に、径方向隙間
の長さを2mm以上、5mm以下とすることが、全体と
して最も優れた性能を発揮することを発見した。すなわ
ち、径方向隙間の長さが2mm以下ではシ−ル効果が低
下してしまい(吐出流量が減少してしまい)、5mm以
上ではシ−ル効果の向上はほとんど望めないにもかかわ
らずディスク部の軸方向厚さ(肉厚)が減少してディス
ク部の高速回転耐力(抗遠心力)が低下してしまう。そ
して、この2mm以上、5mm以下の範囲では、シ−ル
効果の改善とディスク部の軸方向の実質的な肉厚とを両
立させることができる。
間を上記他の各隙間の半分以下とし、更に、径方向隙間
の長さを2mm以上、5mm以下とすることが、全体と
して最も優れた性能を発揮することを発見した。すなわ
ち、径方向隙間の長さが2mm以下ではシ−ル効果が低
下してしまい(吐出流量が減少してしまい)、5mm以
上ではシ−ル効果の向上はほとんど望めないにもかかわ
らずディスク部の軸方向厚さ(肉厚)が減少してディス
ク部の高速回転耐力(抗遠心力)が低下してしまう。そ
して、この2mm以上、5mm以下の範囲では、シ−ル
効果の改善とディスク部の軸方向の実質的な肉厚とを両
立させることができる。
【0012】したがって本発明によれば、ディスク部と
ハウジングとの接触を防止しつつ優れたシ−ル効率を有
し高速回転が可能な渦流式ポンプを実現できるという優
れた効果を奏することができる。
ハウジングとの接触を防止しつつ優れたシ−ル効率を有
し高速回転が可能な渦流式ポンプを実現できるという優
れた効果を奏することができる。
【0013】
【実施例】本発明の一実施例を図1に示す。このポンプ
は、内燃機関のエミッション低減用などに採用されるモ
−タ一体型の渦流式エアポンプであって、モ−タ5と、
モ−タ5と一体化されるとともにモ−タ5の駆動軸1を
軸受け6a、6bを介して支承するハウジング3と、駆
動軸1に固定される略円板状のディスク部2と、ディス
ク部2の両端面の外周部に配設される翼部2aとを備
え、上記ディスク部2及び翼部2aはいわゆるインペラ
を構成している。
は、内燃機関のエミッション低減用などに採用されるモ
−タ一体型の渦流式エアポンプであって、モ−タ5と、
モ−タ5と一体化されるとともにモ−タ5の駆動軸1を
軸受け6a、6bを介して支承するハウジング3と、駆
動軸1に固定される略円板状のディスク部2と、ディス
ク部2の両端面の外周部に配設される翼部2aとを備
え、上記ディスク部2及び翼部2aはいわゆるインペラ
を構成している。
【0014】更にこのポンプは、上記インペラを回転自
在に挟んでハウジング3に締結されるカバ−(本発明で
いうハウジングの一部)4を備え、ハウジング3とカバ
−4とは翼部2aを収容するための渦流室10を備えて
いる。更に説明すると、駆動軸1にはCリング8が装着
され、Cリング8を軸受け6aの内輪6a1の後端面に
当接させて、ディスク部2の軸方向の位置を決めてい
る。そして、ディスク部2が嵌着されるインサ−ト2b
の端面が軸受6aの内輪6aの前端面に当接する迄イン
サ−ト2bを駆動軸1に挿入した後、ディスク部2を駆
動軸1にナット7で固定している。
在に挟んでハウジング3に締結されるカバ−(本発明で
いうハウジングの一部)4を備え、ハウジング3とカバ
−4とは翼部2aを収容するための渦流室10を備えて
いる。更に説明すると、駆動軸1にはCリング8が装着
され、Cリング8を軸受け6aの内輪6a1の後端面に
当接させて、ディスク部2の軸方向の位置を決めてい
る。そして、ディスク部2が嵌着されるインサ−ト2b
の端面が軸受6aの内輪6aの前端面に当接する迄イン
サ−ト2bを駆動軸1に挿入した後、ディスク部2を駆
動軸1にナット7で固定している。
【0015】したがって、ディスク部2が径方向に挿通
する環状溝9がこの渦流室10の内径側に連通してお
り、この環状溝9の近傍におけるハウジング3及びカバ
−4とディスク部2との間の隙間が本発明でいうシ−ル
部8を構成している。このシ−ル部8は、図2の要部拡
大断面図に示すように、遠心方向に延在する径小軸方向
隙間81と、径小軸方向隙間81の外周からディスク部
2に対し離遠すべく軸方向に延在する径方向隙間82
と、径方向隙間82の外端から遠心方向に延在する径大
軸方向隙間83とからなる。そして、これら隙間81、
82、83を確保するために、ハウジング3及びカバ−
4からディスク部2の外周部両端面に向けて環状突起3
a、4aが互いに同径で突設されており、更にこの環状
突起3a、4aの外周面に径方向隙間82を挟んでディ
スク部81の翼部支持用の基筒部81aが対面してい
る。更に、この径方向隙間82の幅は径小軸方向隙間8
1及び径大軸方向隙間83の幅の1/2に設定され、か
つ、径方向隙間82の長さは3.9mmに設定されてい
る。
する環状溝9がこの渦流室10の内径側に連通してお
り、この環状溝9の近傍におけるハウジング3及びカバ
−4とディスク部2との間の隙間が本発明でいうシ−ル
部8を構成している。このシ−ル部8は、図2の要部拡
大断面図に示すように、遠心方向に延在する径小軸方向
隙間81と、径小軸方向隙間81の外周からディスク部
2に対し離遠すべく軸方向に延在する径方向隙間82
と、径方向隙間82の外端から遠心方向に延在する径大
軸方向隙間83とからなる。そして、これら隙間81、
82、83を確保するために、ハウジング3及びカバ−
4からディスク部2の外周部両端面に向けて環状突起3
a、4aが互いに同径で突設されており、更にこの環状
突起3a、4aの外周面に径方向隙間82を挟んでディ
スク部81の翼部支持用の基筒部81aが対面してい
る。更に、この径方向隙間82の幅は径小軸方向隙間8
1及び径大軸方向隙間83の幅の1/2に設定され、か
つ、径方向隙間82の長さは3.9mmに設定されてい
る。
【0016】次に、駆動軸1がその理想軸心aよりも傾
斜した場合におけるC1の変化量ΔC1及びC2の変化
量ΔC2との関係を図3に図示する。C1はほぼLta
nθ、△C2はほぼRtanθで表わされ、△C2/△
C1はほぼR/Lとなる。ここで、C1は径方向隙間8
2の幅すなわちラジアルクリアランスであり、C2は径
小軸方向隙間81及び径方向隙間83の幅すなわちサイ
ドクリアランスであり、Lは軸受け部6aからディスク
部2までの軸方向距離、Rは隙間81の半径とする。な
お実際の設計では、軸受け部6aの距離Lは隙間81の
半径よりも格段に小さく例えばその1/2以下に設計す
ることは容易である。
斜した場合におけるC1の変化量ΔC1及びC2の変化
量ΔC2との関係を図3に図示する。C1はほぼLta
nθ、△C2はほぼRtanθで表わされ、△C2/△
C1はほぼR/Lとなる。ここで、C1は径方向隙間8
2の幅すなわちラジアルクリアランスであり、C2は径
小軸方向隙間81及び径方向隙間83の幅すなわちサイ
ドクリアランスであり、Lは軸受け部6aからディスク
部2までの軸方向距離、Rは隙間81の半径とする。な
お実際の設計では、軸受け部6aの距離Lは隙間81の
半径よりも格段に小さく例えばその1/2以下に設計す
ることは容易である。
【0017】次に、径方向隙間82の幅すなわちラジア
ルクリアランスC1と、ポンプの吐出流量との関係を図
4に示す。この時、サイドクリアランスC2は通常の軸
傾斜に対し上記接触を防止可能な0.25mmとする。
図4からわかるように、ラジアルクリアランスC1が
0.125mmすなわちサイドクリアランスC2の半分
以下に範囲において吐出流量が顕著に増加することがわ
かる。なお、この場合、径方向隙間81における接触を
防止するために△C1=△C2・R/Lの式から得られ
る△C1の値以下にC1を設定すると、軸傾斜により径
方向隙間81において先に接触が生じてしまう。理想的
には、径方向隙間81と径大軸方向隙間83とで同時に
接触が生じるのが理想的であり、そのためには、C2/
C1をほぼR/Lとすればよい。
ルクリアランスC1と、ポンプの吐出流量との関係を図
4に示す。この時、サイドクリアランスC2は通常の軸
傾斜に対し上記接触を防止可能な0.25mmとする。
図4からわかるように、ラジアルクリアランスC1が
0.125mmすなわちサイドクリアランスC2の半分
以下に範囲において吐出流量が顕著に増加することがわ
かる。なお、この場合、径方向隙間81における接触を
防止するために△C1=△C2・R/Lの式から得られ
る△C1の値以下にC1を設定すると、軸傾斜により径
方向隙間81において先に接触が生じてしまう。理想的
には、径方向隙間81と径大軸方向隙間83とで同時に
接触が生じるのが理想的であり、そのためには、C2/
C1をほぼR/Lとすればよい。
【0018】次に、径大軸方向隙間81の長さLxと吐
出流量(シ−ル効果)との関係を図5に示す。このと
き、C2は0.25mm、C1は0.125mmとす
る。図5からわかるように、LxがLb=3mmを超え
ると、吐出流量増加効果は飽和してしまい、ディスク部
2の厚さが減って高速回転において不利となる。一方、
LxがLa=2mm以下の場合には吐出流量の増加が少
ない。なお、通常の車両用の渦流ポンプでは、C1は
0.125mm程度であり、C1がこの程度である場合
には、Lxは上記範囲で上記効果を奏することがわかっ
た。
出流量(シ−ル効果)との関係を図5に示す。このと
き、C2は0.25mm、C1は0.125mmとす
る。図5からわかるように、LxがLb=3mmを超え
ると、吐出流量増加効果は飽和してしまい、ディスク部
2の厚さが減って高速回転において不利となる。一方、
LxがLa=2mm以下の場合には吐出流量の増加が少
ない。なお、通常の車両用の渦流ポンプでは、C1は
0.125mm程度であり、C1がこの程度である場合
には、Lxは上記範囲で上記効果を奏することがわかっ
た。
【0019】次に、素材の選択について説明する。この
実施例では、ハウジング3、カバ−4の材質はAl合金
であり、一方、インペラすなわちディスク部2及び翼部
2aは、ガラス繊維40%入りのPPS(ポリフェニレ
ンサルファイド)樹脂とした。なお、ガラス繊維は略径
方向へ配向されている。
実施例では、ハウジング3、カバ−4の材質はAl合金
であり、一方、インペラすなわちディスク部2及び翼部
2aは、ガラス繊維40%入りのPPS(ポリフェニレ
ンサルファイド)樹脂とした。なお、ガラス繊維は略径
方向へ配向されている。
【0020】このインペラの成形については、ウェルド
割れをなくす(ウェルドラインをなくす)ため、樹脂を
内径部から遠心方向に押し込むセンタ−ゲ−ト方式を採
用した。ディスク部2の線膨張係数を測定した結果、ガ
ラス繊維の配向性の関係で、径方向隙間82近傍におい
て2.2×10- 5 /℃、径小軸方向隙間81及び径大
軸方向隙間83の近傍において、3.4×10- 5 /℃
であることがわかった。ちなみにディスク部2の上記R
は81.5mm、その厚さはほぼ13.5mmとした。
ここで、Al合金の線膨張係数は2.1×10- 5 /℃
であるから、径方向隙間82近傍におけるディスク部2
の線膨張係数とほぼ等しくなり、温度変化によりラジア
ルクリアランスC1が広がり過ぎたり縮小しすぎたりす
ることを回避することができる。
割れをなくす(ウェルドラインをなくす)ため、樹脂を
内径部から遠心方向に押し込むセンタ−ゲ−ト方式を採
用した。ディスク部2の線膨張係数を測定した結果、ガ
ラス繊維の配向性の関係で、径方向隙間82近傍におい
て2.2×10- 5 /℃、径小軸方向隙間81及び径大
軸方向隙間83の近傍において、3.4×10- 5 /℃
であることがわかった。ちなみにディスク部2の上記R
は81.5mm、その厚さはほぼ13.5mmとした。
ここで、Al合金の線膨張係数は2.1×10- 5 /℃
であるから、径方向隙間82近傍におけるディスク部2
の線膨張係数とほぼ等しくなり、温度変化によりラジア
ルクリアランスC1が広がり過ぎたり縮小しすぎたりす
ることを回避することができる。
【0021】すなわちこの実施例では、インペラの軽量
化により高速回転性を向上するためにインペラとしてガ
ラス繊維配向樹脂を用い、一方、ハウジング2及びカバ
−4としては、樹脂に比べて強度が高くかつ比較的安価
で成形性が良いアルミ合金を用いた。そして径方向隙間
82近傍におけるディスク部2の径方向熱膨張率zを、
ハウジング2及びカバ−4との熱膨張率yとをほぼ等し
い範囲、少なくともz=(0.9から1.1)・yとし
た。このようにすれば、径方向隙間82において主とし
てシ−ル効果を奏するこの実施例のポンプにおいて、温
度変化に伴うシ−ル効果の低下及びディスク部2の接触
を防止することができる。
化により高速回転性を向上するためにインペラとしてガ
ラス繊維配向樹脂を用い、一方、ハウジング2及びカバ
−4としては、樹脂に比べて強度が高くかつ比較的安価
で成形性が良いアルミ合金を用いた。そして径方向隙間
82近傍におけるディスク部2の径方向熱膨張率zを、
ハウジング2及びカバ−4との熱膨張率yとをほぼ等し
い範囲、少なくともz=(0.9から1.1)・yとし
た。このようにすれば、径方向隙間82において主とし
てシ−ル効果を奏するこの実施例のポンプにおいて、温
度変化に伴うシ−ル効果の低下及びディスク部2の接触
を防止することができる。
【0022】なお、上記実施例では作動流体を空気とし
たが水等の液体としてもよい。ポンプと一体化したモ−
タ駆動ではなく、ベルト駆動としてもよい。
たが水等の液体としてもよい。ポンプと一体化したモ−
タ駆動ではなく、ベルト駆動としてもよい。
【図1】一実施例の渦流式ポンプの断面図、
【図2】図1の渦流室近傍のの断面図、
【図3】軸傾斜とクリアランスとの関係を示す説明図、
【図4】径方向隙間82の幅C1と吐出流量との関係を
示す特性図、
示す特性図、
【図5】径方向隙間82の長さLxと吐出流量との関係
を示す特性図、
を示す特性図、
1は駆動軸、2はディスク部、3はハウジング、4はカ
バ−、5はモ−タ、9は環状溝、10は渦流室、
バ−、5はモ−タ、9は環状溝、10は渦流室、
Claims (1)
- 【請求項1】環状溝が内周部に開口する環状の渦流室を
有するハウジングと、該ハウジングの中央部に回転自在
に嵌装される駆動軸と、該駆動軸に固定され前記環状溝
を通じて前記渦流室内に延在する略円板状のディスク部
と、前記渦流室の前記ディスク部の両端 面に配設され
前記渦流室内に渦流を形成する翼部とを備えるととも
に、前記環状溝近傍における前記ハウジングと前記ディ
スク部との間のシ−ル部が、遠心方向に延在する径小軸
方向隙間と、該径小軸方向隙間の外周から前記ディスク
部に対し離遠すべく軸方向に延在する径方向隙間と、該
径方向隙間の外端から遠心方向に延在する径大軸方向隙
間とからなる渦流式ポンプにおいて、前記径方向隙間の
幅は前記径小軸方向隙間及び前記径大軸方向隙間の少な
くともどちらか一方の幅の1/2以下に設定され、か
つ、前記径方向隙間の長さは2mm以上、5mm以下に
設定されることを特徴とする渦流式ポンプ。
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