JP2002168188A - 再生式ポンプ - Google Patents

再生式ポンプ

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JP2002168188A
JP2002168188A JP2001200637A JP2001200637A JP2002168188A JP 2002168188 A JP2002168188 A JP 2002168188A JP 2001200637 A JP2001200637 A JP 2001200637A JP 2001200637 A JP2001200637 A JP 2001200637A JP 2002168188 A JP2002168188 A JP 2002168188A
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pump
methanol
fuel
wall
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Bunji Honma
文司 本間
Nobuyasu Sadakata
伸泰 定方
Kiyoshi Hasegawa
潔 長谷川
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Mitsuba Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04DNON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04D5/00Pumps with circumferential or transverse flow
    • F04D5/002Regenerative pumps
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04DNON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04D29/00Details, component parts, or accessories
    • F04D29/02Selection of particular materials
    • F04D29/026Selection of particular materials especially adapted for liquid pumps
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05DINDEXING SCHEME FOR ASPECTS RELATING TO NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, GAS-TURBINES OR JET-PROPULSION PLANTS
    • F05D2300/00Materials; Properties thereof
    • F05D2300/40Organic materials
    • F05D2300/43Synthetic polymers, e.g. plastics; Rubber
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05DINDEXING SCHEME FOR ASPECTS RELATING TO NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, GAS-TURBINES OR JET-PROPULSION PLANTS
    • F05D2300/00Materials; Properties thereof
    • F05D2300/60Properties or characteristics given to material by treatment or manufacturing
    • F05D2300/615Filler

Abstract

(57)【要約】 【課題】 再生式ポンプにより燃料電池のメタノール一
水系燃料をポンピングするにあたり、軽量化、コストダ
ウンを図ると同時に、高性能なものにできるように、該
燃料に適した再生ポンプを構成する。 【解決手段】 再生式ポンプのインペラ1、ポンプ室P
内壁2の少なくとも一方をポリフェニレンサルファイ
ド、あるいは充填材を充填したポリフェニレンサルファ
イドを用いて形成し、インペラ1の外周面とポンプ室P
内壁2との間に形成されるスラストクリアランスは、膨
潤状態で僅かな間隙が残るように設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両等の燃料供給
システムに用いられる再生式ポンプであって、特に、水
とメタノールの混合溶液をポンピングするために用いら
れる再生式ポンプの技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種インペラと、該インペラ
を回動自在に内装するポンプ室とを備えて構成される再
生式ポンプは車両等の燃料供給システムに用いられ、燃
料タンク内の燃料をポンピングしてエンジン側に供給す
るようにしたものが知られている。このようなものにお
いて、前記インペラを熱可塑性の樹脂材で形成して軽量
化を計ることが提唱されているが、インペラは外周に複
数の凹部を形成して羽根状に加工されるため、樹脂材と
しては、このような加工が精度よくできるよう強度の高
いものを選択する必要がある。一方、再生式ポンプの漏
れ損失を小さくして流量性能を向上させる(ポンプ効率
を高める)ための要因の一つとして、ポンプ室の内壁と
インペラの回転軸方向両側面とのあいだの間隔(スラス
トクリアランス)をできる限り小さく設定し、かつ、該
スラストクリアランスを恒常的に維持することがあげら
れる。ところでインペラを樹脂製とした場合、該インペ
ラを長期にわたって使用したときに、インペラが接触す
る燃料の影響を受けて膨潤することがあり、このように
なると、前記スラストクリアランスが小さく変化して、
吐出圧が低下したりポンプロックしてしまうことが想定
されるため、樹脂材としては、使用される燃料に対して
耐吸湿性、耐食性、耐摩耗性等に優れた樹脂材を選択
し、長期にわたってスラストクリアランスを適切な状態
に維持するようにしなければならない。このような観点
から、燃料がガソリン燃料である場合、例えば特開平9
−112489号公報に示すように、熱可塑性樹脂材と
して強化材入りのフェノール樹脂を選択したものがあ
る。そしてこのものでは、強化材入りのフェノール樹脂
製のインペラを、アルミニウム等の金属材製のポンプ室
に内装した再生式ポンプとすることで、軽量化が計れる
と共に、前記スラストクリアランスの維持もできるよう
にしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで近年、低公害
車として燃料電池を使用することが提唱されており、こ
の場合に、燃料電池の燃料としてメタノールと水との混
合溶液(以降、メタノール−水系燃料と記載する)を採
用することがあるが、該メタノール−水系燃料を燃料電
池側に供給する手段として、前記ガソリン燃料車におい
て採用した再生式ポンプを用いることが提唱される。し
かるにここで採用する強化材入りのフェノール樹脂材
は、必ずしもメタノール−水系燃料に適したものとはい
えず、このため、メタノール−水系燃料に対する耐吸湿
性、耐食性、耐摩耗性等を供えた樹脂材を新たに選択し
なければならず、ここに本発明が解決しようとする課題
があった。さらにまた、従来のガソリン燃料用の再生ポ
ンプのようにポンプ室内壁としてアルミニウムを用いた
ときに、該アルミニュームはメタノールにより腐食して
しまうため、このような金属材の表面に無電解ニッケル
メッキを施して耐食、耐摩耗性を向上するための表面処
理を行ったり、メタノールに対して耐食性のある金属
材、例えばステンレス製にすることが考えられるが、こ
の場合にはポンプ室の重量が重くなって軽量化の妨げに
なるという問題がある。そこで、ポンプ室内壁について
もメタノールに対して耐食性の優れた樹脂材を選択する
ことが考えられるが、この場合に、インペラとポンプ室
内壁のように、互いに近接対向した状態で一方の部材が
回転するような構成のものにおいて両部材を同一の樹脂
材を用いて形成すると焼付き現象が生じる惧れがあり、
このようなことのない樹脂材とすることが必要で、ここ
にも本発明が解決しようとする課題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の如き実
情に鑑み、これらの課題を解決することを目的として創
作されたものであって、インペラと、該インペラを回動
自在に内装するポンプ室とを備えた再生式ポンプにおい
て、水、メタノール、または、これらの混合溶液をポン
ピングするにあたり、前記再生式ポンプのインペラ、ポ
ンプ室内壁の少なくとも一方はポリフェニレンサルファ
イドを用いて形成されているものである。そして、この
ようにすることにより、メタノール−水系燃料をポンピ
ングしてもスラストクリアランスを安定させたものにで
き、軽量化、コストダウンが果せる。このものにおい
て、本発明のポンプ室内壁とインペラ外周面とのあいだ
に形成されるスラストクリアランスは、膨潤状態で僅か
な間隙が残るように設定されているものとすることがで
き、再生式ポンプを長期にわたり高性能なものに維持で
きる。さらに、このものにおいて、ポリフェニレンサル
ファイドには充填材が充填されているものとすることが
でき、インペラの羽根部分の強度及びポンプの信頼性を
向上させることできて、インペラ、ポンプ室内壁の摩耗
によるポンプ効率低下を低減することができる。
【0005】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態について
説明するが、図面において、1はメタノール−水系燃料
用の燃料供給システムに組込まれた再生式ポンプのイン
ペラであって、該インペラ1の円板状の中心部は、駆動
部から伸長する図示しない駆動軸が回り止め状に外嵌
し、駆動部の駆動に伴い駆動軸と一体に回転する構成と
なっている。そして、本実施の形態のインペラ1は、後
述する考察に基づいて熱可塑性の樹脂材のなかから選択
されたポリフェニレンサルファイド(polyphen
ylene sulfide:PPS)によって一体型
成形されたものになっており、インペラ1の外周には軸
方向両面から複数の凹部1aが形成され、これによって
閉羽根に構成されている。
【0006】そして、インペラ1はポンプ室Pに回転自
在に内装されるが、該ポンプ室Pを構成する内壁2につ
いても、後述する考察に基づいて前述したインペラ1の
材料と同様のポリフェニレンサルファイド(PPS)に
より形成されている。前記内壁2とインペラ1外周の凹
部1a形成部位とのあいだは比較的広い間隙となってお
り、内壁2とインペラ1外周面とのあいだの間隙Rと共
に燃料が旋回流となって圧送されるスペースとなってい
る。一方、内壁2とインペラ内径部1bの軸方向両面と
のあいだは、狭い間隙SH(スラストクリアランスであ
って、該スラストクリアランスSHの数値は、内壁2と
インぺラ1の軸方向各面とのあいだの間隙の和として示
されている)を存して近接対向するように形成されてお
り、この狭いスラストクリアランスSHを後述するよう
な寸法に設定することにより、長期にわたりポンプ効率
のよい再生式ポンプを構成できるようになっている。
【0007】さて、再生式ポンプのインペラ1および内
壁2の材料を選択するにあたり、再生式ポンプを燃料供
給システムに組み、該燃料供給システムをポンピング作
動させたときの、再生式ポンプのスラストクリアランス
SH(mm、ミリメートル)と吐出流量Q(L/h、リ
ットル/時間)との関係、また、スラストクリアランス
SH(mm、ミリメートル)とポンプ効率ηP(%、パ
ーセント)との関係について考察する。
【0008】まず、図2(A)に示すグラフ図は、燃料
供給システムに組込まれた再生式ポンプにより、メタノ
ール−水系燃料をポンピング作動した結果を示すもので
あるが、任意のスラストクリアランスSHに対する吐出
流量Qおよびポンプ効率ηPの各測定値との関係がそれ
ぞれプロットされている。このものにおいて、メタノー
ル−水系燃料の混合比(重量比)は、メタノール:水=
約1:1に設定されており、また、再生ポンプの吐出圧
は100kPa(キロパスカル)に設定されている。こ
の結果から、ポンピングする溶液がメタノールと水との
混合溶液のように粘度が比較的大きく、しかも吐出圧が
比較的低いため、漏れ損失の少ない溶液をポンピングす
る場合では、スラストクリアランスSHを0.04mm
以内に設定することで、吐出流量Qが多くなり、しかも
ポンプ効率を略25%近くに維持できることが考察され
る。さらには、スラストクリアランスSHが0.07m
mを越えると、吐出流量Qの減少が激しく、ポンプ効率
も10%以下となってしまうことが解る。これらの結果
から、このような燃料系では、スラストクリアランスS
Hを0.07mm以内とすること、つまり、スラストク
リアランスSHの最大限界値を0.07mmに設定して
これ以上にならないようにすることで、再生ポンプの機
能が充分発揮されると判断できる。
【0009】これに対し、図2(B)に示すグラフ図
は、燃料供給システム組込まれた再生式ポンプにより、
メタノールの燃料をポンピング作動した結果を示すもの
であるが、このものにおいても、任意のスラストクリア
ランスSHに対する吐出流量Qおよびポンプ効率ηPの
測定値がそれぞれプロットされている。このものにおい
て、再生ポンプの吐出圧は400kPa(キロパスカ
ル)となっている。この結果から、ポンピングする溶液
がメタノールのように粘度が比較的小さく、しかも吐出
圧が比較的高いため、漏れ損失の大きい溶液をポンピン
グする場合では、スラストクリアランスSHを0.02
mm以下に設定することで、吐出流量Qが多く、かつポ
ンプ効率を略15%以上とすることができるが、スラス
トクリアランスSHを0.04mm以上とした場合で
は、再生ポンプとしての機能が低下してしまうことが解
り、メタノールの混合比が大きくなり、溶液の粘度が小
さくなるほどスラストクリアランスSHを小さくしなけ
ればならないことが解る。
【0010】次に、メタノール−水系燃料をポンピング
する再生式ポンプのインペラおよび内壁の材料として好
適となる熱可塑性の樹脂材について考察する。メタノー
ルに対する耐吸湿性、耐食性、耐摩耗性が優れた樹脂材
としては、一般的には、ポリアセタール(POM)、フ
ェノール樹脂(PF)、ポリエチレンテレフタレート
(PETP)、ポリフェニレンサルファイド(PP
S)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリ
イミド(PI)、ポリアミド(PA)等をあげることが
できる。そこで、これらの樹脂材の吸水率(%)につい
て考察すると、各吸水率は次の通りであった。 ポリアセタール(POM) :0.220 フェノール樹脂(PF) :0.060 ポリエチレンテレフタレート(PETP):0.08〜0.09 ポリフェニレンサルファイド(PPS) :0.015 ポリエーテルエーテルケトン(PEEK):0.2 ポリイミド(PI) :0.3〜0.6 ポリアミド(PA) :0.4〜1.3 このことから、吸水率の高いものは耐水性に劣ると判断
でき、従って、吸水率の低いPPS、PF、POMがメ
タノール−水系燃料に対して好適な樹脂材であるといえ
る。
【0011】続いて、これらメタノール−水系燃料に対
して好適と考えられるPPS、PF、POMの各樹脂材
において、メタノール、水、またはこれらの混合溶液に
対する浸漬試験を行い、これら樹脂材の各溶液中での膨
潤率を測定する。つまり、PPS、PF、POMの各樹
脂材で厚さ5mmのインペラを形成し、これら各インペ
ラを取付けたそれぞれの再生ポンプを燃料供給システム
にそれぞれ組込む一方、これら各燃料供給システムによ
りメタノール、メタノール−水の混合液(メタノール:
水=約1:1(重量比))、水にそれぞれ1500時間
のあいだポンピング作動させた後、インペラの厚さを測
定し、該各場合におけるインペラの膨潤量M(ミリメー
トル、mm)をそれぞれ測定する。このとき、液温度は
70度、吐出圧は300kPaに設定されている。そし
て、膨潤率B(%)は、前記測定値をインペラの厚さで
除して100を乗じることにより求めることができ(B
=M/5×100)、前記浸漬試験により測定された測
定値、そして前述のようにして算出した膨潤率Bを基
に、PFを1としたときの各樹脂材の膨潤量M、膨潤率
Bの割合を算出した結果を、図3の表図に示す。ここ
で、図3の表図において、POMはメタノール−水系溶
液における浸漬試験において膨潤量の割合がマイナス値
になっている。これは、POMがメタノール−水系溶液
中において収縮したことを示し、このことは、インペラ
と内壁との間隔であるスラストクリアランスSHが大き
くなってしまうことを意味する。このようになることは
前述したように吐出流量並びにポンプ効率を低下させて
しまうことになるので、POMはメタノール−水系燃料
の再生ポンプの材料として不適当であることが確認され
る。
【0012】つぎに、インペラの膨潤に基づくスラスト
クリアランスSHの寸法変化の観点から、再生ポンプの
材料として適切な樹脂材を考察する。燃料としてメタノ
ール−水系溶液(メタノール:水=約1:1(重量比)
をポンピングする場合のスラストクリアランスSHの最
大限界値は、図2(A)から解るように0.07mmで
ある。そして、再生式ポンプを、インペラとして厚さ5
mmのものを組込み、内壁とのあいだのスラストクリア
ランスSHを0.07mmに設定して、前記メタノール
−水系溶液においてポンピング作動させた場合、インペ
ラの厚さ公差としてはおよそ0.03mmと見積ると、
再生式ポンプの機能が損なわれることがない状態でイン
ペラが許容される膨潤量M、つまり許容膨潤量は、スラ
ストクリアランスSHの最大限界値からインペラの厚さ
公差を差し引いた量(0.07−0.03)に相当し、
0.04mmとなる。一方、前記膨潤許容量0.04m
mをインペラの厚さで除してインペラ1mmあたりの許
容膨潤率(%)を算出すると、インペラの厚さは5mm
であることから、 0.04÷5×100=0.8(%) と算出される。そして、樹脂材の膨潤率Bが、前記膨潤
許容量に基づく許容膨潤率以内であれば、樹脂材が膨潤
してもスラストクリアランスSHが0(ゼロ)となるこ
とがなく、再生式ポンプの樹脂材として好適であること
を示し、この条件を満たす樹脂材としては、図3の表図
から明らかなように、PFの膨潤率Bを1としたとき
の、PPSの膨潤率Bの割合は0.11であり、具体的
にはPFの膨潤率Bは4.45%、PPSの膨潤率Bは
0.49%であるため、前記条件を満たす樹脂材はPP
Sのみとなり、再生式ポンプの材料としてPPSを選択
することができる。
【0013】因みに、図3の表図によると、水をポンピ
ングする場合の膨潤率Bの割合については、インペラの
材料としてPPSとPFの何れを用いても略同じであ
り、何れの樹脂材を用いてもよいことが解る。しかる
に、メタノールをポンピングする場合の膨潤率Bの割合
を検討すると、PFはPPSに比べて膨潤率Bが大きく
なっていることがわかり、インペラの材料をPFとした
場合では、メタノールを混合させることにより膨潤が著
しく大きくなることが推察され、メタノールをポンピン
グする再生式ポンプの材料としてPFを用いることはで
きない。この結果、メタノール、水、これらの混合液を
ポンピングするための再生式ポンプの材料としては、P
PSのみが好適な樹脂材として選択される。
【0014】このように、メタノール、水、またはこれ
らの混合液をポンピングする再生式ポンプにおいて、イ
ンペラの材料としてはPPSを採用することになるが、
この場合に、メタノールと水との混合割合に基づいて、
スラストクリアランスSHの最大限界値と膨潤率Bが設
定され、該最大限界値、膨潤率B、そしてインペラの厚
さTから算出することで、インペラが膨潤した状態での
スラストクリアランスSH、つまり最小のスラストクリ
アランスSHを推測することができ、該最小のスラスト
クリアランスSHが0にならない(僅かな間隙が残され
る状態となる)ように、スラストクリアランスSHの最
大限界値、インペラの厚さTを求めることで、膨潤状態
となってもポンプロックや性能低下が発生することのな
い再生式ポンプを構成することができるようになってい
る。
【0015】また、内壁の材料についてもメタノール−
水系溶液中における膨潤率Bの低いものを選択する必要
があることから、PPSを選択することになるが、この
場合に、内壁とこれに近接対向して回転するインペラと
が同材質のものとなり、焼付き現象の発生が危惧される
ところであるが、ポリフェニレンサルファイドは膨潤率
Bが低いうえ、ポンプ室にインペラを組込む際に、前記
膨潤率Bに基づいてスラストクリアランスSHを予め設
定され、長期使用で膨潤したとしても互いに当接しない
設定となっている。さらには、ポリフェニレンサルファ
イドは焼付き現象を発生しにくいうえ、流動性にも優れ
ていて成形しやすく、薄型のものや複雑な形状のインペ
ラであっても精度良く成形できることも確認されてお
り、これらのことから前記危惧を回避できるようにして
いる。
【0016】叙述の如く構成された本発明の実施の形態
において、再生式ポンプをメタノール−水系燃料が用い
られる燃料電池用の燃料供給システムに用いる場合に、
再生式ポンプののインペラ1とポンプ室内壁2とは、メ
タノール−水系溶液に対して耐吸湿性、耐食性に優れ、
かつメタノール−水系溶液中での膨潤率Bが小さいポリ
フェニレンサルファイドで形成されている。この結果、
インペラ1や内壁2がメタノール−水系燃料により腐蝕
してしまったり、大きく膨潤してしまったりすることが
なく、スラストクリアランスSHが安定して再生式ポン
プとしての機能を長期にわたって維持することができ
る。しかもこのものでは、燃料系の浸漬試験に基づいて
算出した膨潤率Bに基づいてスラストクリアランスSH
を設定することで、長期の使用でインペラ1や内壁2が
膨潤してもスラストクリアランスSHが0(ゼロ)とな
るようなことがない結果、再生式ポンプを、高い吐出流
量で、しかもポンプ効率の優れた状態を長期にわたって
維持することができる。さらに、このようにスラストク
リアランスSHは0になることがないので、インペラ1
と内壁とが当接することがなく、インペラ1と内壁2と
を同様の材料であるポリフェニレンサルファイドにより
形成されるものでありながら、焼付き現象の心配がな
い。
【0017】このようにすることによって、インペラ1
と内壁2の両者が樹脂材製に形成されているため、内壁
が金属材となっている従来のものに比べて軽量化を実現
できる。さらに、ポリフェニレンサルファイドは金属材
を用いるよりも安価であり、低コスト化も果すことがで
きる。
【0018】尚、本発明は、前記実施の形態に限定され
るものではなく、インペラとポンプ内壁とのいずれか一
方をポリフェニレンサルファイドで成形したものであっ
てもよい。さらに本発明を実施するにあたり、ポリフェ
ニレンサルファイドに充填材(フィラー)を充填するこ
とができ、そのような充填材の例として、ガラス繊維、
炭素繊維、フッソ樹脂等がある。そしてこのような充填
材を充填することで、成型時の寸法安定性が向上し、機
械的強度も増すことになって、充填材を充填することを
インペラに実施した場合には、羽根部分の強度アップが
計れ、ポンプ内壁に実施した場合にはポンプの信頼性を
向上することができる。そして炭素繊維やフッソ樹脂を
充填した場合には摺動抵抗を低減できることになり、イ
ンペラ、ポンプ内壁の摩耗によるポンプ効率の低下を低
減することができる。これら充填材の充填量は、要求さ
れる性能によって調整されるが、30〜50重量%程度
が好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】インペラと内壁とのクリアランスを説明する要
部断面図である。
【図2】図2(A)、(B)はそれぞれメタノール−水
系溶液をポンピングしたときの再生式ポンプのスラスト
クリアランスと吐出流量との関係、スラストクリアラン
スとポンプ効率との関係を示すグラフ図、メタノールを
ポンピングしたときの再生式ポンプのスラストクリアラ
ンスと吐出流量との関係、スラストクリアランスとポン
プ効率との関係を示すグラフ図である。
【図3】各樹脂材により作成したインペラの浸漬試験に
基づき、PFを1としたときの膨潤量、膨潤率の割合を
示す表図である。
【符号の説明】
1 インペラ 2 内壁 P ポンプ室 SH スラストクリアランス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 潔 群馬県桐生市広沢町一丁目二六八一番地 株式会社ミツバ内 Fターム(参考) 3H022 AA00 BA01 BA02 CA51 DA08 DA13 DA18 3H034 AA01 AA15 BB04 BB06 CC03 CC04 DD24 EE09 EE11

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インペラと、該インペラを回動自在に内
    装するポンプ室とを備えた再生式ポンプにおいて、水、
    メタノール、または、これらの混合溶液をポンピングす
    るにあたり、前記再生式ポンプのインペラ、ポンプ室内
    壁の少なくとも一方はポリフェニレンサルファイドを用
    いて形成されている再生式ポンプ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、ポンプ室内壁とイン
    ペラ外周面とのあいだに形成されるスラストクリアラン
    スは、膨潤状態で僅かな間隙が残るように設定されてい
    る再生式ポンプ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、ポリフェニ
    レンサルファイドには充填材が充填されている再生式ポ
    ンプ。
JP2001200637A 2000-09-20 2001-07-02 再生式ポンプ Pending JP2002168188A (ja)

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