JP2917440B2 - 粘土鉱物修飾体の製造方法 - Google Patents
粘土鉱物修飾体の製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、粘土鉱物修飾体の製造方法に関し、特に粘
土鉱物の層間に色素,農薬,肥料,医薬品,香料等の広
範囲な物質をインターカラントとして容易に保持せしめ
るための前処理として行われる陽イオン交換処理方法に
関する。
土鉱物の層間に色素,農薬,肥料,医薬品,香料等の広
範囲な物質をインターカラントとして容易に保持せしめ
るための前処理として行われる陽イオン交換処理方法に
関する。
本発明は、水酸化第四アンモニウムを溶解した有機溶
媒中に粘土鉱物を分散させることにより、粘土鉱物を水
に膨潤させる過程を経なくともその層間に元来存在する
交換性陽イオンを容易に第四アンモニウムイオンとイオ
ン交換させることを可能とするものである。
媒中に粘土鉱物を分散させることにより、粘土鉱物を水
に膨潤させる過程を経なくともその層間に元来存在する
交換性陽イオンを容易に第四アンモニウムイオンとイオ
ン交換させることを可能とするものである。
従来、液体を固体化して取り扱ったり、あるいは必要
時以外は特定の物質を外部環境から遮断して保持した
り、徐放性を付与することを可能とする技術としてマイ
クロカプセルが知られている。マイクロカプセルは、微
小な粒子や液滴等を高分子膜や脂質膜等に封入したもの
であり、ノーカーボン紙におけるロイコ色素の保持、香
料や精油の保香、徐放性医薬、農薬の表面毒性の低減や
徐放性の制御等に広く利用されている。
時以外は特定の物質を外部環境から遮断して保持した
り、徐放性を付与することを可能とする技術としてマイ
クロカプセルが知られている。マイクロカプセルは、微
小な粒子や液滴等を高分子膜や脂質膜等に封入したもの
であり、ノーカーボン紙におけるロイコ色素の保持、香
料や精油の保香、徐放性医薬、農薬の表面毒性の低減や
徐放性の制御等に広く利用されている。
マイクロカプセルの製造方法としては、封入される物
質(芯物質)の種類に応じて各種の方法が開発されてい
る。しかし、主として疎水性の高い有機化合物を芯物質
とする場合に行われるコアセルベーションや界面重合法
等の手法は、複雑な操作を要する。また、マイクロカプ
セルはカプセル壁によって芯物質を外部環境から遮断し
ているので、化学的プロセスによって芯物質を外部環境
に対して可逆的に接触させたり遮断したりすることは不
可能である。
質(芯物質)の種類に応じて各種の方法が開発されてい
る。しかし、主として疎水性の高い有機化合物を芯物質
とする場合に行われるコアセルベーションや界面重合法
等の手法は、複雑な操作を要する。また、マイクロカプ
セルはカプセル壁によって芯物質を外部環境から遮断し
ているので、化学的プロセスによって芯物質を外部環境
に対して可逆的に接触させたり遮断したりすることは不
可能である。
このようなマイクロカプセルの欠点を解決する技術と
して、粘土鉱物複合体を利用する技術が従来から提案さ
れている。特に顔料や可逆的発消色材料の分野では、粘
土鉱物の層間に第四アンモニウムイオン構造が導入され
た形の粘土鉱物複合体が知られている。たとえば特公昭
50−8462号公報には、第四アンモニウム塩等の構造を有
する塩基性染料をゼオライトおよび/またはモンモリロ
ナイトの結晶層間に存在する交換性陽イオンとイオン交
換することにより保持させた着色複合顔料が開示されて
いる。さらに、特開昭57−35753号公報には、第四アン
モニウム塩型のカチオン活性剤と酸性染料とによって生
成する疎水性有色錯体をモンモリロナイト等の水膨潤性
粘土鉱物に吸着させた親油性着色複合顔料組成物が開示
されている。さらに、特開昭62−256724号公報には、第
四アンモニウム塩型化合物をタルク,雲母,粘土等の無
機粉体に吸着させ、帯電防止剤として使用される導電性
無機粉体が開示されている。
して、粘土鉱物複合体を利用する技術が従来から提案さ
れている。特に顔料や可逆的発消色材料の分野では、粘
土鉱物の層間に第四アンモニウムイオン構造が導入され
た形の粘土鉱物複合体が知られている。たとえば特公昭
50−8462号公報には、第四アンモニウム塩等の構造を有
する塩基性染料をゼオライトおよび/またはモンモリロ
ナイトの結晶層間に存在する交換性陽イオンとイオン交
換することにより保持させた着色複合顔料が開示されて
いる。さらに、特開昭57−35753号公報には、第四アン
モニウム塩型のカチオン活性剤と酸性染料とによって生
成する疎水性有色錯体をモンモリロナイト等の水膨潤性
粘土鉱物に吸着させた親油性着色複合顔料組成物が開示
されている。さらに、特開昭62−256724号公報には、第
四アンモニウム塩型化合物をタルク,雲母,粘土等の無
機粉体に吸着させ、帯電防止剤として使用される導電性
無機粉体が開示されている。
以上の従来技術では、インターカラントの分子構造の
一部として第四アンモニウムイオン構造が導入されてい
るか、あるいはインターカラントと第四アンモニウムイ
オンとが錯体を形成しているかの違いはあるものの、い
ずれも色素と第四アンモニウムイオンとが一体となった
挙動を示している。しかしこのことは逆に、インターカ
ラントが第四アンモニウム型の構造を有すること、もし
くは第四アンモニウムイオンとの錯体形成が可能となる
べく酸性の化合物であること、インターカラントが単独
で粘土鉱物の層間に出入りすることができないこと等の
種々の制約を生ずる原因ともなる。
一部として第四アンモニウムイオン構造が導入されてい
るか、あるいはインターカラントと第四アンモニウムイ
オンとが錯体を形成しているかの違いはあるものの、い
ずれも色素と第四アンモニウムイオンとが一体となった
挙動を示している。しかしこのことは逆に、インターカ
ラントが第四アンモニウム型の構造を有すること、もし
くは第四アンモニウムイオンとの錯体形成が可能となる
べく酸性の化合物であること、インターカラントが単独
で粘土鉱物の層間に出入りすることができないこと等の
種々の制約を生ずる原因ともなる。
これに対し、かかる制約を受けない技術として、本願
出願人は先に特願平1−111763号明細書および特願平1
−111764号明細書において、粘土鉱物が元来層間に有し
ている交換性陽イオン(金属イオン)を第四アンモニウ
ムイオン等の有機陽イオンで置換し、その層間に色素そ
の他のインターカラントを保持せしめた一連の粘土鉱物
複合体を開示している。ここで、上記有機陽イオンは、
粘土鉱物の層間距離を拡大させると共に、本来は親水的
な粘土鉱物の層間をその疎水鎖により疎水的に変化さ
せ、種々の有機化合物を保持させ易くする役割を果たし
ている。
出願人は先に特願平1−111763号明細書および特願平1
−111764号明細書において、粘土鉱物が元来層間に有し
ている交換性陽イオン(金属イオン)を第四アンモニウ
ムイオン等の有機陽イオンで置換し、その層間に色素そ
の他のインターカラントを保持せしめた一連の粘土鉱物
複合体を開示している。ここで、上記有機陽イオンは、
粘土鉱物の層間距離を拡大させると共に、本来は親水的
な粘土鉱物の層間をその疎水鎖により疎水的に変化さ
せ、種々の有機化合物を保持させ易くする役割を果たし
ている。
ところで、粘土鉱物の層間に有機陽イオン、特に第四
アンモニウムイオンを保持させるためには、まず粘土鉱
物、あるいは酸処理により交換性陽イオンをプロトンに
交換した水素化粘土鉱物を水中で膨潤させ、しかる後に
適当な有機溶媒に溶解した第四アンモニウム塩を添加し
て層間の交換性陽イオンもしくはプロトンを第四アンモ
ニウムイオンに置換することが従来行われてきた。しか
しながら、この様なイオン交換方法では水に難溶の第四
アンモニウムイオンを層間に導入することは困難である
上、生成物を粉体として取り扱うためには水分の蒸発除
去に長時間を要するという不都合がある。
アンモニウムイオンを保持させるためには、まず粘土鉱
物、あるいは酸処理により交換性陽イオンをプロトンに
交換した水素化粘土鉱物を水中で膨潤させ、しかる後に
適当な有機溶媒に溶解した第四アンモニウム塩を添加し
て層間の交換性陽イオンもしくはプロトンを第四アンモ
ニウムイオンに置換することが従来行われてきた。しか
しながら、この様なイオン交換方法では水に難溶の第四
アンモニウムイオンを層間に導入することは困難である
上、生成物を粉体として取り扱うためには水分の蒸発除
去に長時間を要するという不都合がある。
あるいは、予め第四アンモニウム塩を溶解した有機溶
媒中に粘土鉱物を分散させ、この分散液をH型電解セル
の負極側の極室に入れて電解処理を行うことにより、粘
土鉱物の層間に第四アンモニウムイオンを取り込ませる
こともできる。しかし、このような操作は概して煩雑で
ある上、電解処理に要する時間も長い。
媒中に粘土鉱物を分散させ、この分散液をH型電解セル
の負極側の極室に入れて電解処理を行うことにより、粘
土鉱物の層間に第四アンモニウムイオンを取り込ませる
こともできる。しかし、このような操作は概して煩雑で
ある上、電解処理に要する時間も長い。
したがって、粘土鉱物の層間に第四アンモニウムイオ
ンをイオン交換結合させる従来の技術は、製造プロセス
の簡便化および処理時間の短縮化の観点からは未だ改良
の余地を残していると言える。
ンをイオン交換結合させる従来の技術は、製造プロセス
の簡便化および処理時間の短縮化の観点からは未だ改良
の余地を残していると言える。
そこで本発明は、疎水性の高い第四アンモニウムイオ
ンを使用する場合にも容易にこれを粘土鉱物の層間に取
り込ませることができ、しかも製造プロセスの簡便化と
処理時間の大幅な短縮が可能な粘土鉱物修飾体の製造方
法を提供することを目的とする。
ンを使用する場合にも容易にこれを粘土鉱物の層間に取
り込ませることができ、しかも製造プロセスの簡便化と
処理時間の大幅な短縮が可能な粘土鉱物修飾体の製造方
法を提供することを目的とする。
本発明者は、上述の電解処理の機構を検討する過程
で、電解処理後に負極側の有機溶媒のpHが上昇している
ことを発見し、これを水酸イオンの生成によるものであ
ると予測し、第四アンモニウムイオンを溶解した有機溶
媒中に初めから水酸イオンを存在させた場合にイオン交
換反応が速やかに進行する事実を帰納的に見出した。
で、電解処理後に負極側の有機溶媒のpHが上昇している
ことを発見し、これを水酸イオンの生成によるものであ
ると予測し、第四アンモニウムイオンを溶解した有機溶
媒中に初めから水酸イオンを存在させた場合にイオン交
換反応が速やかに進行する事実を帰納的に見出した。
本発明の粘土鉱物修飾体の製造方法は上述の知見にも
とづいて提案されるものであり、水酸化第四アンモニウ
ムを溶解した有機溶媒中に粘土鉱物を分散させ、前記粘
土鉱物の層間に第四アンモニウムイオンをイオン交換結
合させることを特徴とするものである。
とづいて提案されるものであり、水酸化第四アンモニウ
ムを溶解した有機溶媒中に粘土鉱物を分散させ、前記粘
土鉱物の層間に第四アンモニウムイオンをイオン交換結
合させることを特徴とするものである。
まず、本発明で使用される粘土鉱物としては、層状構
造を有し、層間に交換性陽イオンを有するものが挙げら
れる。代表的には、モンモリロナイト群鉱物が挙げられ
る。
造を有し、層間に交換性陽イオンを有するものが挙げら
れる。代表的には、モンモリロナイト群鉱物が挙げられ
る。
モンモリロナイト群鉱物は、次の一般式 (X,Y)2〜3Z4O10(OH)2・mH2O・(W1/3) 〔ただし、X=Al,Fe(III),Mn(III),Cr(III)、Y
=Mg,Fe(II),Mn(II),Ni,Zn,Li、Z=Si,Al、W=K,
Na,Caであり、H2Oは層間水、mは整数を表す。〕 で表される3層構造の粘土鉱物である。XとYの組合せ
と置換数の違いによりモンモリロナイト,マグネシアン
モンモリロナイト,鉄モンモリロナイト,鉄マグネシア
ンモンモリロナイト,バイデライト、アルミニアンバイ
デライト,ノントロナイト,アルミニアンノントロナイ
ト,サポナイト,アルミニアンサポナイト,ヘクトライ
ト,ソーコナイト等の多くの種類が存在するが、これら
天然物の他に上記式中のOH基がフッ素で置換された合成
品も入手可能である。
=Mg,Fe(II),Mn(II),Ni,Zn,Li、Z=Si,Al、W=K,
Na,Caであり、H2Oは層間水、mは整数を表す。〕 で表される3層構造の粘土鉱物である。XとYの組合せ
と置換数の違いによりモンモリロナイト,マグネシアン
モンモリロナイト,鉄モンモリロナイト,鉄マグネシア
ンモンモリロナイト,バイデライト、アルミニアンバイ
デライト,ノントロナイト,アルミニアンノントロナイ
ト,サポナイト,アルミニアンサポナイト,ヘクトライ
ト,ソーコナイト等の多くの種類が存在するが、これら
天然物の他に上記式中のOH基がフッ素で置換された合成
品も入手可能である。
上記モンモリロナイト群鉱物の他にも、ナトリウムシ
リシックマイカ,ナトリウムテニオライト,リチウムテ
ニオライト等の雲母群鉱物が使用できる。層状構造を有
していても層間に交換性陽イオンを持たないカオリナイ
ト,タルク,パイロフィライト等は不適当である。ま
た、ゼオライトはアルカリ金属イオンあるいはアルカリ
土類金属イオンを交換性陽イオンとして有しているが、
組織が網目状であって孔径も小さいため、実用性能には
やや劣る。
リシックマイカ,ナトリウムテニオライト,リチウムテ
ニオライト等の雲母群鉱物が使用できる。層状構造を有
していても層間に交換性陽イオンを持たないカオリナイ
ト,タルク,パイロフィライト等は不適当である。ま
た、ゼオライトはアルカリ金属イオンあるいはアルカリ
土類金属イオンを交換性陽イオンとして有しているが、
組織が網目状であって孔径も小さいため、実用性能には
やや劣る。
本発明で使用される水酸化第四アンモニウムは次の一
般式で表されるものである。
般式で表されるものである。
ここで、式中R1,R2,R3,R4はアルキル基を表す。これら
4種類のアルキル基の鎖長は特に限定されるものではな
く、また鎖長や構造が互いに異なっていても良いが、特
にR1=R2=R3=R4である場合に層間距離を効果的に拡大
することができる。ただし、粘土鉱物修飾体の用途によ
っては鎖長を適宜選択することが必要となる。たとえ
ば、本発明で得られる粘土鉱物修飾体の層間にさらにロ
イコ色素をインタカレートさせて電解記録紙や感圧複写
紙等に使用される現像剤を調製する場合には、炭素数を
4以上、できれば8以上とすることが望ましい。これ
は、粘土鉱物の層間の表面に露出している酸点がロイコ
色素に接触して非記録時にもこれを不用意に酸化発色さ
せることを防止するために、ある程度の長さのアルキル
基を有する第四アンモニウムイオンを取り込ませて層間
距離を拡大させておく必要があるからである。
4種類のアルキル基の鎖長は特に限定されるものではな
く、また鎖長や構造が互いに異なっていても良いが、特
にR1=R2=R3=R4である場合に層間距離を効果的に拡大
することができる。ただし、粘土鉱物修飾体の用途によ
っては鎖長を適宜選択することが必要となる。たとえ
ば、本発明で得られる粘土鉱物修飾体の層間にさらにロ
イコ色素をインタカレートさせて電解記録紙や感圧複写
紙等に使用される現像剤を調製する場合には、炭素数を
4以上、できれば8以上とすることが望ましい。これ
は、粘土鉱物の層間の表面に露出している酸点がロイコ
色素に接触して非記録時にもこれを不用意に酸化発色さ
せることを防止するために、ある程度の長さのアルキル
基を有する第四アンモニウムイオンを取り込ませて層間
距離を拡大させておく必要があるからである。
粘土鉱物の層間にインターカーレートさせる第四アン
モニウムイオンの量的範囲は特に限定されるものではな
く、上限は交換容量、下限は所望の層間距離を得るのに
必要な量を考慮して適宜設定すれば良い。
モニウムイオンの量的範囲は特に限定されるものではな
く、上限は交換容量、下限は所望の層間距離を得るのに
必要な量を考慮して適宜設定すれば良い。
本発明で製造される粘土鉱物修飾体は、この拡大され
た層間にさらにインターカラントを保持せしめることに
より、種々の機能を発揮する粘土鉱物複合体を提供し得
るものである。この場合のインターカラントは、色素、
農薬、医薬品、接着剤、香料等から広く選択することが
できる。
た層間にさらにインターカラントを保持せしめることに
より、種々の機能を発揮する粘土鉱物複合体を提供し得
るものである。この場合のインターカラントは、色素、
農薬、医薬品、接着剤、香料等から広く選択することが
できる。
本発明で使用される粘土鉱物として代表的なモンモリ
ロナイトは、第2図に示されるように、正8面体を基本
骨格とする3層構造からなる板状体(1)の繰り返しに
より構成されており、各板状体(1)の層間部(2)に
はn分子の層間水と交換性陽イオンであるアルカリ金属
イオンが保持されている。層間距離は溶媒による膨潤や
インターカラントの取り込み等に応じて変化する。この
層間部(2)に露出する結晶面は(001)面であるか
ら、層間距離は(001)面間隔の測定から求められる。
ロナイトは、第2図に示されるように、正8面体を基本
骨格とする3層構造からなる板状体(1)の繰り返しに
より構成されており、各板状体(1)の層間部(2)に
はn分子の層間水と交換性陽イオンであるアルカリ金属
イオンが保持されている。層間距離は溶媒による膨潤や
インターカラントの取り込み等に応じて変化する。この
層間部(2)に露出する結晶面は(001)面であるか
ら、層間距離は(001)面間隔の測定から求められる。
第3図には、モンモリロナイトが水中にて膨潤した状
態を模式的に示す。この状態では、乾燥時に比べて層間
距離が著しく増大すると共に、層間部(2)に露出する
面には負電荷が、また6角形の板状体(1)の側壁部に
は正電荷が分布している。
態を模式的に示す。この状態では、乾燥時に比べて層間
距離が著しく増大すると共に、層間部(2)に露出する
面には負電荷が、また6角形の板状体(1)の側壁部に
は正電荷が分布している。
このように、モンモリロナイトは本来親水性の高い物
質であるため、汎用の有機溶媒では膨潤させることがで
きず、そして有機溶媒中から第四アンモニウムイオンの
ように半径の大きいイオンをその層間部(2)へ導入す
ることは困難である。そこで従来では、予めモンモリロ
ナイトを水中で膨潤させて層間距離を拡大させたり、あ
るいは電解処理を行うなどして第四アンモニウムイオン
による修飾を行ってきた。
質であるため、汎用の有機溶媒では膨潤させることがで
きず、そして有機溶媒中から第四アンモニウムイオンの
ように半径の大きいイオンをその層間部(2)へ導入す
ることは困難である。そこで従来では、予めモンモリロ
ナイトを水中で膨潤させて層間距離を拡大させたり、あ
るいは電解処理を行うなどして第四アンモニウムイオン
による修飾を行ってきた。
しかし本発明では、有機溶媒中においても第四アンモ
ニウムイオンによる修飾を行うことができる。この機構
は、おおよそ次のように推定される。すなわち、まず第
四アンモニウムイオンの対イオンである半径の小さい水
酸イオンが容易に層間部(2)へ侵入することにより、
交換性陽イオンの電荷が速やかに中和されて粘土鉱物の
表面の負電荷が顕在化し、この負電荷により正電荷を有
する第四アンモニウムイオンが引き付けられて修飾が容
易に進行するものと考えられる。この方法によれば、粘
土鉱物の層間部に大量の水を介在させる必要がないの
で、水に難溶な第四アンモニウムイオンを使用する場合
に極めて有利である。また、有利溶媒を使用するので乾
燥に要する時間が大幅に短縮される他、電解処理等の複
雑な操作を要することもなく、従来の粘土鉱物の修飾処
理と比較して極めて簡便である。
ニウムイオンによる修飾を行うことができる。この機構
は、おおよそ次のように推定される。すなわち、まず第
四アンモニウムイオンの対イオンである半径の小さい水
酸イオンが容易に層間部(2)へ侵入することにより、
交換性陽イオンの電荷が速やかに中和されて粘土鉱物の
表面の負電荷が顕在化し、この負電荷により正電荷を有
する第四アンモニウムイオンが引き付けられて修飾が容
易に進行するものと考えられる。この方法によれば、粘
土鉱物の層間部に大量の水を介在させる必要がないの
で、水に難溶な第四アンモニウムイオンを使用する場合
に極めて有利である。また、有利溶媒を使用するので乾
燥に要する時間が大幅に短縮される他、電解処理等の複
雑な操作を要することもなく、従来の粘土鉱物の修飾処
理と比較して極めて簡便である。
以下、本発明の好適な実施例について実験結果にもと
づいて説明する。
づいて説明する。
本実施例は、モンモリロナイトの層間にテトラ−n−
デシルアンモニウムイオンを取り込ませて粘土鉱物修飾
体を製造した例である。
デシルアンモニウムイオンを取り込ませて粘土鉱物修飾
体を製造した例である。
まず、水酸化テトラ−n−デシルアンモニウムを合成
した。すなわち、臭化テトラ−n−デシルアンモニウム
12.2gをエタノール200gに溶解し、この溶液に20gの水酸
化ナトリウムを溶解した水溶液20gを加えた。この混合
溶液を攪拌しながら温浴にて90℃に6時間保った。この
加熱により、混合溶液は無色から黄褐色に変化した。
した。すなわち、臭化テトラ−n−デシルアンモニウム
12.2gをエタノール200gに溶解し、この溶液に20gの水酸
化ナトリウムを溶解した水溶液20gを加えた。この混合
溶液を攪拌しながら温浴にて90℃に6時間保った。この
加熱により、混合溶液は無色から黄褐色に変化した。
次に、上記混合溶液に約600mlの水を加え、生成した
白色沈澱を濾別し、水洗後、減圧下で乾燥させて13gの
粗生成物を得た。
白色沈澱を濾別し、水洗後、減圧下で乾燥させて13gの
粗生成物を得た。
次に、残存するアルカリ分を除去するため、上記粗生
成物を約200mlのクロロホルムに溶解し、分液漏斗中で
水洗を3回繰り返した。水相のpHがおおよそ7となるこ
とを確認した後、クロロホルム相を採取して減圧下で溶
媒を除去し、得られたシロップを室温に放置したとこ
ろ、水酸化テトラ−n−デシルアンモニウムの淡黄色結
晶が析出した。この結晶はアセトン,エタノール,およ
び酢酸エチルから再結晶が可能であり、収量は10g(収
率91%)、融点は76〜83℃であった。また、出発物質の
臭化テトラ−n−デシルアンモニウムと比べてエタノー
ルへの溶解度が減少し、アセトンへの溶解度が増大して
いた。
成物を約200mlのクロロホルムに溶解し、分液漏斗中で
水洗を3回繰り返した。水相のpHがおおよそ7となるこ
とを確認した後、クロロホルム相を採取して減圧下で溶
媒を除去し、得られたシロップを室温に放置したとこ
ろ、水酸化テトラ−n−デシルアンモニウムの淡黄色結
晶が析出した。この結晶はアセトン,エタノール,およ
び酢酸エチルから再結晶が可能であり、収量は10g(収
率91%)、融点は76〜83℃であった。また、出発物質の
臭化テトラ−n−デシルアンモニウムと比べてエタノー
ルへの溶解度が減少し、アセトンへの溶解度が増大して
いた。
次に、以上のようにして合成された水酸化テトラ−n
−デシルアンモニウムによるモンモリロナイトの修飾を
行った。すなわち、上記水酸化テトラ−n−デシルアン
モニウムをアセトンに溶解し、この溶液に所定量のモン
モリロナイト(半井化学社製,試薬級)を添加して5分
間の超音波分散を行い、一晩放置後、粉体を回収した。
回収された粉体を大量のアセトンで洗浄した後、乾燥し
てモンモリロナイトのテトラ−n−デシルアンモニウム
修飾体を得た。
−デシルアンモニウムによるモンモリロナイトの修飾を
行った。すなわち、上記水酸化テトラ−n−デシルアン
モニウムをアセトンに溶解し、この溶液に所定量のモン
モリロナイト(半井化学社製,試薬級)を添加して5分
間の超音波分散を行い、一晩放置後、粉体を回収した。
回収された粉体を大量のアセトンで洗浄した後、乾燥し
てモンモリロナイトのテトラ−n−デシルアンモニウム
修飾体を得た。
ここで、アセトン溶液中における水酸化テトラ−n−
デシルアンモニウムの濃度と修飾効率との関係を調べる
ため、異なる濃度で水酸化テトラ−n−デシルアンモニ
ウムを含むアセトン溶液を数種類用意し、これに一定量
のモンモリロナイトを添加して上述の処理を行い、得ら
れた修飾体の(001)面間距離を測定した。
デシルアンモニウムの濃度と修飾効率との関係を調べる
ため、異なる濃度で水酸化テトラ−n−デシルアンモニ
ウムを含むアセトン溶液を数種類用意し、これに一定量
のモンモリロナイトを添加して上述の処理を行い、得ら
れた修飾体の(001)面間距離を測定した。
なお、比較のために、臭化テトラ−n−デシルアンモ
ニウムおよび過塩素酸テトラ−n−デシルアンモニウム
のアセトン溶液を用いてそれぞれ同様の実験を行った。
ニウムおよび過塩素酸テトラ−n−デシルアンモニウム
のアセトン溶液を用いてそれぞれ同様の実験を行った。
結果を第1図に示す。図中、縦軸は(001)面間距離
[Å]、横軸は各テトラ−n−デシルアンモニウム塩
(C10H21)4NX(X=OH,BrまたはClO4)濃度[mg当量/1
gモンモリロナイト]をそれぞれ表す。この図より、テ
トラ−n−デシルアンモニウムのイオンの対イオンが水
酸イオンである場合に特異的な修飾が生じていることが
明らかである。この場合、1gのモンモリロナイトに対し
て水酸化テトラ−n−デシルアンモニウムが約3.5mg当
量で層間距離がほぼ飽和し、約23Åとなった。この層間
距離の増大は、モンモリロナイトの層間部へのテトラ−
n−デシルアンモニウムイオンの取り込みによるもので
ある。上記の値は、従来の電解処理により得られる層間
距離の最大値と同等であった。これとは対照的に、対イ
オンが臭素イオンまたは過塩素酸イオンである場合に
は、顕著な層間距離の増大は認められなかった。したが
って、本発明の効果は明らかである。
[Å]、横軸は各テトラ−n−デシルアンモニウム塩
(C10H21)4NX(X=OH,BrまたはClO4)濃度[mg当量/1
gモンモリロナイト]をそれぞれ表す。この図より、テ
トラ−n−デシルアンモニウムのイオンの対イオンが水
酸イオンである場合に特異的な修飾が生じていることが
明らかである。この場合、1gのモンモリロナイトに対し
て水酸化テトラ−n−デシルアンモニウムが約3.5mg当
量で層間距離がほぼ飽和し、約23Åとなった。この層間
距離の増大は、モンモリロナイトの層間部へのテトラ−
n−デシルアンモニウムイオンの取り込みによるもので
ある。上記の値は、従来の電解処理により得られる層間
距離の最大値と同等であった。これとは対照的に、対イ
オンが臭素イオンまたは過塩素酸イオンである場合に
は、顕著な層間距離の増大は認められなかった。したが
って、本発明の効果は明らかである。
なお、上述の実験では交換性陽イオンとしてナトリウ
ムイオン等を有する天然のモンモリロナイトを使用した
が、公知の酸処理により予め交換性陽イオンがプロトン
で置換された水素化モンモリロナイト等も使用すること
ができる。水素化モンモリロナイトを使用する場合に
は、層間部に侵入した水酸イオンとプロトンが結合して
水が生成するので、該層間部の正電荷が中和され、顕在
化したモンモリロナイト表面の負電荷により第四アンモ
ニウムイオンが引き付けられるものと考えられる。
ムイオン等を有する天然のモンモリロナイトを使用した
が、公知の酸処理により予め交換性陽イオンがプロトン
で置換された水素化モンモリロナイト等も使用すること
ができる。水素化モンモリロナイトを使用する場合に
は、層間部に侵入した水酸イオンとプロトンが結合して
水が生成するので、該層間部の正電荷が中和され、顕在
化したモンモリロナイト表面の負電荷により第四アンモ
ニウムイオンが引き付けられるものと考えられる。
また、有機溶媒も上述のアセトンに限られるものでは
なく、水酸化第四アンモニウムを溶解し得るものであれ
ば汎用の有機溶媒を使用することができる。
なく、水酸化第四アンモニウムを溶解し得るものであれ
ば汎用の有機溶媒を使用することができる。
以上の説明からも明らかなように、本発明を適用すれ
ば極めて簡便な操作により粘土鉱物を第四アンモニウム
イオンで修飾することが可能となる。このようにして得
られる粘土鉱物修飾体は、その層間部が疎水的な環境に
変換されているので特に有機化合物をインターカラント
として保持させるのに有利であり、従来のマイクロカプ
セルに代わって各種の物質の担体となり得るものであ
る。しかも、かかる層間に取り込まれたインターカラン
トは、必要時には外部環境に変化を与えることにより可
逆的かつ速やかにその機能を発現することができる。さ
らに、本発明の製造方法は経済性および生産性にも優れ
ることから、産業上の利用価値は極めて大きいと言え
る。
ば極めて簡便な操作により粘土鉱物を第四アンモニウム
イオンで修飾することが可能となる。このようにして得
られる粘土鉱物修飾体は、その層間部が疎水的な環境に
変換されているので特に有機化合物をインターカラント
として保持させるのに有利であり、従来のマイクロカプ
セルに代わって各種の物質の担体となり得るものであ
る。しかも、かかる層間に取り込まれたインターカラン
トは、必要時には外部環境に変化を与えることにより可
逆的かつ速やかにその機能を発現することができる。さ
らに、本発明の製造方法は経済性および生産性にも優れ
ることから、産業上の利用価値は極めて大きいと言え
る。
第1図はテトラ−n−デシルアンモニウム塩の濃度によ
るモンモリロナイトの層間距離の変化を対イオンが水酸
イオン,臭素イオン,過塩素酸イオンである各場合につ
いて比較した結果を示す特性図である。第2図はモンモ
リロナイトの結晶構造を示す模式図てある。第3図はモ
ンモリロナイトの膨潤状態を示す模式図である。
るモンモリロナイトの層間距離の変化を対イオンが水酸
イオン,臭素イオン,過塩素酸イオンである各場合につ
いて比較した結果を示す特性図である。第2図はモンモ
リロナイトの結晶構造を示す模式図てある。第3図はモ
ンモリロナイトの膨潤状態を示す模式図である。
Claims (1)
- 【請求項1】水酸化第四アンモニウムを溶解した有機溶
媒中に粘土鉱物を分散させ、前記粘土鉱物の層間に第四
アンモニウムイオンをイオン交換結合させることを特徴
とする粘土鉱物修飾体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17958690A JP2917440B2 (ja) | 1990-07-09 | 1990-07-09 | 粘土鉱物修飾体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17958690A JP2917440B2 (ja) | 1990-07-09 | 1990-07-09 | 粘土鉱物修飾体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0474708A JPH0474708A (ja) | 1992-03-10 |
JP2917440B2 true JP2917440B2 (ja) | 1999-07-12 |
Family
ID=16068320
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17958690A Expired - Fee Related JP2917440B2 (ja) | 1990-07-09 | 1990-07-09 | 粘土鉱物修飾体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2917440B2 (ja) |
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JP2005345894A (ja) | 2004-06-04 | 2005-12-15 | Canon Inc | 画像形成装置 |
JP5718559B2 (ja) * | 2009-09-16 | 2015-05-13 | クニミネ工業株式会社 | 有機化ベントナイトの製造方法及びこれにより得られる有機化ベントナイト |
JP6550236B2 (ja) * | 2015-02-03 | 2019-07-24 | クニミネ工業株式会社 | スメクタイトスラリー及び粘土膜 |
JP6535540B2 (ja) * | 2015-08-03 | 2019-06-26 | クニミネ工業株式会社 | リチウム固定型有機修飾モンモリロナイトの製造方法 |
-
1990
- 1990-07-09 JP JP17958690A patent/JP2917440B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH0474708A (ja) | 1992-03-10 |
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