JP2917044B2 - 投影装置 - Google Patents

投影装置

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JP2917044B2
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    • G02B15/00Optical objectives with means for varying the magnification
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    • G02B15/04Optical objectives with means for varying the magnification by changing, adding, or subtracting a part of the objective, e.g. convertible objective by changing a part

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業状の利用分野] この発明は、マイクロリーダ・プリンタ等の投影装置
に係り、詳しくは透過照明系を使用する投影装置におい
て、瞳位置と焦点距離(倍率)のそれぞれ異なる投影レ
ンズ系の交換あるいはズームレンズ系を変倍して投影す
るとき、照明光学系のエレメントを何ら移動することな
くケーラー照明条件を満足させるようにして投影するよ
うにした新規な投影装置に関する。
[従来の技術] マイクロリーダ・プリンタ等の投影装置では、フィル
ムの駒サイズに対応して各焦点距離の投影レンズ系を交
換したり、投影レンズ系をズームレンズ系にして変倍を
行って投影して閲読するようにしている。このため、各
投影レンズ系の瞳位置を一致させるように形成して照明
光学系と合わせるようにしているが、このようにするた
めには投影レンズ系の設計上の困難が伴うとともに、レ
ンズ枚数の多い投影レンズ系が必要となり、どうしても
高価格のものとなってしまう。また、投影レンズ系の瞳
位置の変動に伴い、コンデンサレンズを移動させて調節
する照明光学系を使用するものでは、使用者の切換の手
間を増すか、自動的に移動させるように構成にしなけれ
ばならない不具合がある。
このように、従来は投影レンズ系の交換時あるいはズ
ームレンズ系の変倍時において、照明用光学系を移動さ
せて調整する手間を省くために、各投影レンズ系の縮小
側の瞳位置を一定にしてケーラー照明条件を満足させる
方法と、各投影レンズ系の瞳位置が異なる場合に、照明
用光学系のエレメントを光軸方向に移動させてケーラー
照明の条件を維持する方法とが実施されている。
[発明が解決しようとする課題] ところが、前者の各投影レンズ系の縮小側の瞳位置を
一定にする方法では、瞳位置を各倍率の投影レンズ系で
一定になるように設計しなければならず、レンズ設計上
の制約を増すことになり、一般的にレンズ構成枚数を増
さなければならない。このため投影レンズ系が高価にな
ってしまう。また、後者の照明用光学系のエレメントを
移動させて調整を行うものでは、投影レンズ系の交換あ
るいはズーミングに際し、使用者が手動で照明用光学系
のエレメントを移動して調整しなければならない等の操
作性に不具合がある。
この発明は、このような点に鑑みてなされたもので、
投影レンズ系の瞳位置を厳密に合せることなしに投影レ
ンズ系の交換あるいはズーミング時においても照明用光
学系を何ら移動させて調整を行うことなく、スクリーン
上に均一な画像照度の像を投影することができる新規な
投影装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記の問題点を解決するために本発明は、拡大側より
順に開口効率の大きい投影レンズ系、フィルム等の透過
画像物体、軸上からの距離が大きくなるに従って球面レ
ンズよりも屈折率が弱まる非球面からなる照明用集束性
レンズ系I、照明用発散性レンズ系II及び集束作用をも
つ反射鏡付光源とから構成され、上記投影レンズ系が投
影倍率の変更のため異なった焦点距離のレンズ系あるい
はズームレンズ系からなり、照明用集束性レンズ系Iの
焦点距離をfI、透過画像物体と照明用集束性レンズ系I
との換算間隔をe1、照明用集束性レンズ系Iと照明用発
散性レンズ系IIとの換算面間隔をe2、投影レンズ系のも
っとも瞳位置の近いレンズ倍率の瞳と等は画像物体との
距離をPAとするとき の条件式を満たし、上記投影レンズ系の倍率変更あるい
はズーミングに際し上記透過物体、照明用集束性レンズ
系I、照明用発散性レンズ系II及び反射鏡付光源のいず
れの位置も異動させることなくケーラー照明条件を満た
して投影するようにした投影装置である。
[作用] 本発明の投影装置によると、投影レンズ系の倍率変換
あるいはズーミングにおいて、照明用光学系のエレメン
トを一切調整する必要がなくケーラー照明条件を満す投
影装置となり、操作者の取扱いが容易になるとともに、
投影装置の構成が簡単になり部品点数の少い投影装置と
なる。
[実施例] 以下、図面に基づいてこの発明の実施例を説明する。
第1図ないし第3図は、この投影装置の高倍,中倍およ
び低倍における光路図である。即ち、左側のスクリーン
Pの拡大側から順に、高倍,中倍および低倍用の投影レ
ンズ系A,B,C、透過画像物体であるフィルムF,照明用光
学系である集束性非球面レンズI,発散性レンズIIおよび
光源であるレフレクタ付ランプQから構成され、高倍の
投影レンズ系Aを使用した場合を第1図に、中倍の投影
レンズ系Bを使用した場合を第2図に、低倍の投影レン
ズ系Cを使用した場合を第3図にそれぞれ示す。そし
て、フィルムF,照明用集束性非球面レンズI,照明用発散
性レンズIIおよびレフレクタ付ランプQの各面間距離を
e1,e2,e3、照明用集束性非球面レンズIおよび照明用
発散レンズIIの焦点距離をそれぞれfI,fII、フィルム
Fとリフレクタ付ランプQとの間の距離をLとしたとき
の一実施例の各数値を第1表に示す。
また、この実施例として、高倍投影レンズ系A,中倍投
影レンズ系Bおよび低倍投影レンズ系Cの各倍率を
βA,βB,βC、それらの焦点距離/Fナンバーの値、瞳
位置PA,PB,PCの各数値を第2表に示す。
第1図ないし第3図を対比すれば分るように、フィル
ム面Fを基準にすれば、高倍投影レンズ系Aの瞳位置PA
よりも中倍投影レンズBの瞳位置PBが遠く、中倍投影レ
ンズ系Bの瞳位置PBよりも低倍投影レンズ系Cの瞳位置
PCが遠くに位置している。一方、それぞれの倍率で瞳位
置を一致させることは、一般的にレンズ設計上の制約条
件となっており、この制約条件のないこの発明ではそれ
だけレンズ設計の負担が軽減されることになり、しかも
投影レンズの構成レンズ枚数を少くて済むことになる。
次に、この照明用収束性レンズIの作用について説明
する。このレンズIはリフレクタ付ランプQから射出さ
れた光束を高倍,中倍,低倍の投影レンズ係A,B,Cの各
瞳位置PA,PB,PCにそれぞれ導き、ケーラー照明の条件
を保持することにある。左側の拡大側から逆に光線追跡
した場合、瞳位置が最もフィルム面Fに近い高倍投影レ
ンズ係Aの瞳位置PAから出た軸外主光線RAは、第1図に
示すように照明用収束性レンズIにより屈折され、照明
用発散性レンズIIの付近で光軸Oと交差するようになる
ことから、軸外光束の全てを照明に寄与させて拡大側の
スクリーンP上に投影されたフィルムFの投影像の照度
分布を均一にするための条件となる。
これは、照明用収束性レンズIの位置を基準に物体距
離SをS=PA+e1,集束性レンズIのまわりの倍率をβ
Iとすると、像点位置S′は高倍投影レンズ系Aの場合
が集束性レンズIのレンズ面通過位置hAがほぼ近軸領域
であることから,これをfIと近似して、像点距離S′は S′=fI(1−βA) となり、物体距離Sは となり、倍率βAとなる。
したがって像点距離S′は となり、像点距離S′とe2が近い値であることを条件と
して上の条件式を満足させる必要がある。即ち、e2と像
点距離S′が近いことを前提に次式が成立すれば、これ
はこの投影装置の照明系がケーラー照明条件を満すため
の条件式となる。
この条件式(1)の上限値,下限値を外れると、高倍
投影レンズ系Aの軸外光束がリフレクタ付ランプQから
外れてしまい、これに伴って画面周辺の照度低下を引き
起す結果になる。
また、第2図および第3図に示す中倍投影レンズ系B,
低倍投影レンズ系Cの場合においても、それぞれの軸外
光束の主光線RB,RCが発散性レンズIIまたはリフレクタ
付ランプQの位置でそれぞれ光軸Oと交差することが照
明を均一にするために必要である。
さらに、第1図ないし第3図に示すように高倍,中
倍,低倍の各投影レンズ系A,B,Cの最軸外光束の主光線R
A,RB,RCの集束性レンズIの通過位置(高さ)をそれ
ぞれhA,hB,hCとすると、倍率の大小の関係から hC>hB>hA であるから、リフレクタ付ランプQの光源収束位置を物
点としたときにPC>PB>PAの投影レンズ系に関して、そ
れぞれの軸外主光線RA,RB,RCが照明用発散レンズIの
hA,hB,hCを通過し、それぞれPA,PB,PCの位置に導く
必要がある。即ち、第4図に示すように、リフレクタ付
ランプQからの光束が収束する光源収束点Xを物点とし
て、照明用発散性レンズIの軸上からの高さhA,hB,hC
を通過した光線が光軸Oと交じわる点を考えると、評価
点Yは照明用発散性レンズIの近軸像面である。評価面
Yでは照明用発散性レンズIの光線通過位置がhA→hB
hCと高くなるにつれ球面収差がある状態で、かつ、プラ
ス方向に変化したものとなる。この照明用収束性レンズ
Iの焦点距離を32.0mm、光源収束点Xと照明用発散性レ
ンズIとの距離を140mmとしたときの球面収差曲線を第
5図に示す。
従って、照明用発散性レンズIは、光軸上からの距離
が大きくなるに従って球面レンズよりも屈折力が弱まる
非球面効果を持つことが必要になる。このため、照明用
収束性レンズIを非球面レンズで構成すれば、高倍,中
倍,低倍の各投影レンズ系に対応した照明光学系を有す
る投影装置となる。
なお、この非球面レンズとして、内側と外側とで屈折
力を異ならせたフレネルレンズで代替すると製造が容易
であり、その機能も何ら変わらないものが得られる。即
ち、照明用収束性レンズIは、内側と外側とで屈折力を
異ならせて、スクリーンの周辺部からの逆に光線がでた
場合に、各投影レンズ系の主光線RA,RB,RCが、長焦点
距離(低倍)の投影レンズ系Cではこの収束性レンズI
の外側を通り、短焦点距離(高倍)の投影レンズ系Aで
は発散性レンズIの内側を通ってリフレクタ付ランプQ
の位置で光軸Oと交わるように関連させるのである。
次に、照明用発散性レンズIIの作用を説明する。この
レンズは集束作用を有するリフレクタ付ランプQの焦点
近傍に配置して、リフレクタ付ランプQの大立体角の光
束を投影レンズ系A,B,Cそれぞれの縮小用のFナンバー
に対応した小立体角の光束に交換し、照明効果を高める
ようにすることにある。そして、この照明用発散性レン
ズIIは、光源に近い位置に配設されるので、近赤外線を
減衰させる防熱ガラスを用いて構成することにより、特
に照明光学系中に赤外線除去用のフィルターを設けなく
てよくなる。
[発明の効果] 以上説明したとおり、この発明の投影装置は、投影レ
ンズ系の倍率変換あるいはズーミングにおいても照明光
学系のエレメントをいっさい調整することなく、高倍か
ら低倍の投影レンズ系に対応したケーラー照明条件を満
す投影装置となるので、スクリーン上の投影像は均一の
照度のものが得られる。また、操作者の手間が省けると
ともに、投影装置の構成が簡単になり部品点数を少なく
コストダウンが図られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の実施例の投影装置の高倍における
光路図、 第2図は、この発明の実施例の投影装置の中倍における
光路図、 第3図は、この発明の実施例の投影装置の低倍における
光路図である。 第4図は、照明用収束性非球面レンズの作用を説明する
ための光路図、 第5図は、照明用収束性非球面レンズの収差曲線図であ
る。 P…スクリーン A,B,C,…高倍,中倍および低倍投影レンズ系 F…フィルム I…照明用集束性非球面レンズ II…照明用発散性レンズ Q…リフレクタ付ランプ

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】拡大側より順に開口効率の大きい投影レン
    ズ系、フィルム等の透過画像物体、軸上からの距離が大
    きくなるに従って球面レンズよりも屈折率が弱まる非球
    面からなる照明用集束性レンズ系I、照明用発散性レン
    ズ系II及び集束作用をもつ反射鏡付光源とから構成さ
    れ、上記投影レンズ系が投影倍率の変更のため異なった
    焦点距離のレンズ系あるいはズームレンズ系からなり、
    照明用集束性レンズ系Iの焦点距離をfI、透過画像物体
    と照明用集束性レンズ系Iとの換算間隔をe1、照明用集
    束性レンズ系Iと照明用発散性レンズ系IIとの換算面間
    隔をe2、投影レンズ系のもっとも瞳位置の近いレンズ倍
    率の瞳と透過画像物体との距離をPAとするとき の条件式を満たし、上記投影レンズ系の倍率変更あるい
    はズーミングに際し上記透過物体、照明用集束性レンズ
    系I、照明用発散性レンズ系II及び反射鏡付光源のいず
    れの位置も異動させることなくケーラー照明条件を満た
    して投影するようにしたことを特徴とする投影装置。
  2. 【請求項2】上記照明用収束性レンズ系Iをフレネルレ
    ンズで構成したことを特徴とする請求項1に記載の投影
    装置。
  3. 【請求項3】上記照明用発散性レンズ系IIは、近赤外線
    を減衰させる防熱ガラスから構成される請求項1に記載
    の投影装置。
  4. 【請求項4】照明用集束レンズ系Iが透過画像物体から
    の瞳位置と焦点距離の異なった投影レンズ群あるいはズ
    ームレンズ系の画像周辺部の各々の主光線を照明用発散
    性レンズ系IIの近傍において交差するように導くことを
    特徴とする請求項1又は請求項2に記載の投影装置。
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