JP2916647B2 - アルミニウム押出型材の表面改質方法 - Google Patents

アルミニウム押出型材の表面改質方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、たとえばモノレール用架線やパンタグラ
フ用架線として用いられるアルミニウム押出型材の表面
改質方法に関する。
この明細書において、「アルミニウム」という語に
は、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むもの
とする。
従来の技術 たとえばモノレール用架線は、車両側に給電を行うの
で、導電材料によって形成されていなければならない。
しかも、車両側の集電部と摺接するので、耐摩耗性も優
れていなければならない。そこで、従来、モノレール用
架線としては、アルミニウム押出型材製架線本体を押出
成形しかつ歪み取り処理等の仕上げ処理を施した後、そ
の表面に耐摩耗性を有するアルミニウムからなる溶加材
を用いて、たとえばMIG溶接、TIG溶接、電子ビーム溶
接、レーザ溶接、プラズマ溶接等の高エネルギ溶接によ
り、肉盛溶接し、溶着金属により耐摩耗層を形成するこ
とによって表面の改質を行っていた(特開平1−113199
号参照)。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、従来の方法では、歪み取り処理等の仕
上げ処理が施された架線本体の表面温度は低くなってい
るので、溶接時に溶融した溶接金属の凝固が短時間で完
了し、溶加材に含まれている水素により発生する気泡が
抜けきれず、肉盛溶接により形成された溶着金属中に多
数のブローホールが存在するという問題がある。また、
肉盛溶接のさいに、その熱によって長尺の架線本体が著
しく変形し、この変形を矯正するために、再度歪取り処
理等の仕上げ処理を施す必要があり、その作業が面倒に
なるという問題がある。また、架線本体の表面には酸化
皮膜が生成しているので、溶着金属よりなる耐摩耗層
と、架線本体との密着強度が十分ではないという問題が
ある。さらに、架線本体が所定の温度に加熱されなけれ
ばならないので、肉盛溶接に長い時間がかかるという問
題がある。
この発明の目的は、上記問題を解決したアルミニウム
押出型材の表面改質方法を提供することにある。
課題を解決するための手段 この発明によるアルミニウム押出型材の表面改質方法
は、押出直後のアルミニウム押出型材の表面温度が200
℃未満になる前に、その表面に肉用溶接を行うことを特
徴とするものである。
上記において、アルミニウム押出型材の表面に必要と
される性質が、耐摩耗性および導電性に優れていること
である場合には、たとえば次のようなアルミニウム材か
らなる溶加材が用いられる。
(a)Ni5〜30wt%含有し、残部Alおよび不可避不純物
からなるアルミニウム材。
(b)Ni5〜30wt%含有し、さらにSi0.05〜30wt%、Fe
0.05〜30wt%、Mn0.05〜30wt%、Cr0.01〜30wt%、Ti0.
005〜10wt%、B0.0001〜10wt%、Zr0.005〜10wt%、お
よびV0.005〜5wt%のうちの1種または2種以上をNiを
加えた合計で50wt%以下含有し、残部Alおよび不可避不
純物からなるアルミニウム材。
(c)Ni5〜30wt%およびCu0.05〜30wt%を合計で50wt
%以下含有し、残部Alおよび不可避不純物からなるアル
ミニウム材。
(d)Ni5〜30wt%およびCu0.05〜30wt%を含有し、さ
らにSi0.05〜30wt%、Fe0.05〜30wt%、Mn0.05〜30wt
%、Cr0.01〜30wt%、Ti0.005〜10wt%、B0.0001〜10wt
%、Zr0.005〜10wt%、およびV0.005〜5wt%のうちの1
種または2種以上をNiおよびCuを加えた合計で50wt%以
下含有し、残部Alおよび不可避不純物からなるアルミニ
ウム材。
また、上記において、肉盛溶接は、MIG溶接、TIG溶
接、電子ビーム溶接、レーザ溶接、プラズマ溶接等によ
り行われる。
なお、アルミニウム押出型材の表面に必要とされる性
質は、耐摩耗性および導電性に限るものではない。
作用 押出直後のアルミニウム押出型材の表面温度が200℃
未満になる前に、その表面に肉盛溶接を行うと、アルミ
ニウム押出型材の温度が高いために、肉盛溶接時に溶融
した溶接金属の凝固が緩やかに進行し、溶加材に含まれ
ている水素により発生する気泡が浮上して表面から放出
される。しかも、アルミニウム押出型材の表面温度は高
いので、肉盛溶接のさいの熱による長尺押出型材の著し
い変形が防止される。また、アルミニウム押出型材の表
面温度が高いので、アルミニウム押出型材が加熱される
必要はなく、肉盛溶接に要する時間を短縮できる。さら
に、アルミニウム押出型材は押出直後であるので、表面
の酸化皮膜の成長は進んでおらず、溶着金属と、アルミ
ニウム押出型材との密着強度が向上する。
しかしながら、上記において、肉盛溶接時のアルミニ
ウム押出型材の表面温度が200℃未満であると、上記効
果が得られない。
実 施 例 以下、この発明の実施例を説明する。この実施例は、
横断面I形のアルミニウム押出型材の上部フランジ上面
に、耐摩耗性および導電性に優れた改質層を形成するも
のである。
以下の説明において、前とは押出方向前方を指し、後
とはこれと反対側を指すものとする。また、以下の説明
において、「不活性ガス」という語は、アルゴン、ヘリ
ウム、クリプトン、キセノン等の周期表の不活性ガスの
他に、窒素ガス等のアルミニウムに対して不活性なガ
ス、およびこれらの混合ガスも含むものとする。
第1図はこの発明の方法の実施に使用する装置を示
す。第1図において、この装置は、押出加工装置(10)
と、その前方に並んで設けられたMIG溶接装置(20)と
よりなる。押出加工装置(10)は、後方から配置された
コンテナ(11)、ダイ(12)、ダイバッカ(13)および
ボルスタ(14)を備えている。コンテナ(11)は、図示
しない適当な加熱装置を備えたハウジング(15)内に配
置されている。コンテナ(11)内にはディスク(16)が
摺動自在に入れられており、このディスク(16)が押出
ステム(17)により前方に押されるようになっている。
ダイ(12)およびダイバッカ(13)は、ダイホルダ(1
8)内に配置されている。
MIG溶接装置(20)は、MIG溶接トーチ(21)と、直流
溶接機(22)と、図示しない不活性ガス供給装置と、電
極となるワイヤ状溶加材(23)を溶接部に送る送り装置
(24)とを備えている。
このような構成の装置を使用し、押出加工装置(10)
により押出成形される横断面I形のアルミニウム押出型
材(1)に表面改質処理を施すには、まず所定の温度に
予熱したビレット(B)をコンテナ(11)内に挿入す
る。コンテナ(11)内に挿入されたビレット(B)を、
ハウジング(15)内に配置された図示しない適当な加熱
装置によって加熱し、所定の温度に保持しておく。つい
で、コンテナ(11)内に入れられたビレット(B)を、
ディスク(16)を介して押出ステム(17)により前方に
加圧する。すると、ダイ(12)の前端から横断面I形の
アルミニウム押出型材(1)が押出される。
その後、押出直後のアルミニウム押出型材(1)の表
面温度が200℃未満になる前に、その上部フランジ
(2)の活性な上面に、MIG溶接装置(20)によって、
耐摩耗性および導電性に優れたアルミニウムを用いてMI
G溶接法により肉盛溶接を行う。すると、第2図に示す
ように、アルミニウム押出型材(1)の上部フランジ
(2)の上面に、耐摩耗性および導電性に優れた金属層
(3)が形成される。
以下、この発明のさらに具体的な実施例について述べ
る。
JIS A6063合金からなるビレット(B)を用意し、こ
れを480℃に予熱した後、コンテナ(11)内に挿入し
た。ついで、ハウジング(15)の加熱装置によりビレッ
ト(B)を保温しながら、ディスク(16)を介して押出
ステム(17)により、ビレット(B)を前方に加圧し、
横断面I形のアルミニウム押出型材(1)をつくった。
ボルスタ(14)から前方に押出されてきた押出直後のア
ルミニウム押出型材(1)の表面温度は530℃であっ
た。
その後、溶加材(23)としてNi10wt%およびCu5wt%
を含み、残部Alおよび不可避不純物からなる合金を使用
するとともに、シールドガスとしてアルゴンガスを使用
し、MIG溶接装置(20)により、アルミニウム押出型材
(1)の表面温度が200℃未満になる前に、その上部フ
ランジ(2)の活性な上面にMIG溶接方により肉盛溶接
を行い、アルミニウム押出型材(1)の上部フランジ
(2)の上面に、溶加材(23)を形成する合金からなる
耐摩耗性および導電性を有する金属層(3)を形成し
た。肉盛溶接の溶接電流は150A、電圧は23V、シールド
ガス供給量は25/min、溶接速度は、3m/minとした。な
お、押出速度は溶接速度と一致するように調整した。
この耐摩耗性を有する導電性金属層(3)に存在する
ブローホール等の欠陥の数は極めて少数であった。ま
た、この金属層(3)とアルミニウム押出型材(1)と
の密着性は優れていた。
発明の効果 この発明のアルミニウム押出型材の表面改質方法によ
れば、上述のように、肉盛溶接時に発生する気泡が浮上
して溶融金属の表面から放出されるので、形成される金
属層に存在するブローホールなどの欠陥の数が少なくな
る。しかも、肉盛溶接のさいの熱によって長尺の押出型
材が著しく変形するのが防止されるので、押出型材に通
常施される歪取り処理等の仕上げ処理を1度施すだけで
真直ぐな押出型材を得ることができ、作業が簡単にな
る。また、アルミニウム押出型材の表面温度が高いの
で、肉盛溶接に要する時間を短縮できる。さらに、押出
直後のアルミニウム押出型材の表面に肉盛溶接を行うの
で、酸化皮膜の成長が抑制されており、溶着金属と、ア
ルミニウム押出型材との密着強度が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の方法を実施するのに使用する装置の
一部切欠き斜視図、第2図はこの発明の方法で表面に肉
盛溶接が施されたアルミニウム押出型材の横断面図であ
る。 (1)……アルミニウム押出型材。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23K 9/04 B21C 35/00 B21C 23/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】押出直後のアルミニウム押出型材の表面温
    度が200℃未満になる前に、その表面に肉盛溶接を行う
    ことを特徴とするアルミニウム押出型材の表面改質方
    法。
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