JP2916216B2 - スクロール式圧縮機 - Google Patents

スクロール式圧縮機

Info

Publication number
JP2916216B2
JP2916216B2 JP14005490A JP14005490A JP2916216B2 JP 2916216 B2 JP2916216 B2 JP 2916216B2 JP 14005490 A JP14005490 A JP 14005490A JP 14005490 A JP14005490 A JP 14005490A JP 2916216 B2 JP2916216 B2 JP 2916216B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
scroll
end plate
pressure
fixed scroll
wrap
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP14005490A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0436086A (ja
Inventor
年庸 井上
覚 及川
豊 笹原
寿也 矢嶋
寛二 坂田
誠 早野
尚哉 両角
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP14005490A priority Critical patent/JP2916216B2/ja
Publication of JPH0436086A publication Critical patent/JPH0436086A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2916216B2 publication Critical patent/JP2916216B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Rotary Pumps (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、たとえば空気調和機の冷凍サイクルを構成
する圧縮機として用いられるスクロール式圧縮機に関す
る。
(従来の技術) たとえば空気調和機の冷凍サイクルを構成する圧縮機
として用いられる、通常のロータリ式圧縮機と比較し
て、運動騒音が極めて低く、かつ圧縮効率のよいスクロ
ール式圧縮機が多用される傾向にある。
この種のスクロール式圧縮機は、密閉ケース内に、旋
回スクロールと固定スクロールとを噛合させたスクロー
ル式圧縮機構部と電動機部を収容して構成する。上記旋
回スクロールは、鏡板およびこの鏡板に一体的に設けら
れる渦巻状のラップとからなり、上記固定スクロール
は、鏡板およびこの鏡板に一体的に設けられる渦巻状の
ラップとからなる。そして、上記電動機部によって上記
旋回スクロールが駆動され、これは旋回運動をして各ス
クロール間に形成される圧縮室に被圧縮流体である低圧
の冷媒ガスを導入し、圧縮し高圧化してから吐出するよ
うになっている。
(発明が解決しようとする課題) 上記旋回スクロールのラップと固定スクロールのラッ
プとは互いに噛合して圧縮作用をなすのであるが、これ
らラップの高さ寸法の設定が極めて難しい。すなわち、
各ラップの先端部は互いに対向する旋回スクロールの鏡
板内側面に対向する。ラップの高さ寸法の管理が悪い
と、これらの先端部が鏡板に強く摺接して過大な抵抗と
なり、円滑な圧縮運動ができなくなる。あるいは、ラッ
プの先端部と鏡板との間に必要以上の間隙があると、圧
縮中に上記間隙から低圧側にガスが漏れ、圧縮損失が無
視できない。
また、圧縮室におけるガスの圧縮作用の影響で旋回ス
クロールおよび固定スクロールに軸方向荷重であるスラ
スト力がかかる。特に、旋回スクロールの鏡板背面側に
は固定のスラスト受けを摺接させ、スラスト力を受けた
旋回スクロールの必要以上の浮きを阻止している。
しかしながらこのような構成では、旋回スクロールの
鏡板とスラスト受けとが極めて強く摺接し、ここでの抵
抗が大になる。
たとえば、特開昭63-80088号公報においては、密閉ケ
ース内に導入した冷媒ガスを充満させ、圧縮して高圧に
なったガスを直接ケース外部に吐出する低圧式のスクロ
ール式圧縮機が示されている。この圧縮機において、固
定スクロールの鏡板を一対の板ばねを介して密閉ケース
に取付固定し、旋回スクロール側に微少量移動可能にし
て互いのラップの隙間を最小にするようになっている。
しかしながら、この圧縮機においては低圧式であるた
め、被圧縮流体を圧縮することによって発生する全ての
スラスト力はスラスト受けにかかることになる。また、
上記固定スクロールの背面にガス圧を加え、板ばねのば
ね力に打ち勝って固定スクロールを旋回スクロール側に
微少量変位させることにより、ガス力からばね力の反力
分を差引いた力も旋回スクロールを軸方向に押し、スラ
スト力はさらに大になってしまう。このようにスラスト
力が大きいということは、スラスト受けとの摺動損失が
大きくなることであり、結局、機械効率および圧縮効率
が低下してしまう。上記スクロール式圧縮機において
は、低圧式であるが故に、このような欠点を保有してい
る。
また、一般のスクロール式圧縮機では、旋回スクロー
ル,固定スクロールとも、鏡板の中心とラップの形状を
決定する基礎円中心とが同心となるよう設定されてい
る。このような構成であると、これらスクロールにかか
るスラスト方向荷重は基礎円半径の1/2だけ中心からず
れた位置に加わることになる。したがってスクロールに
背圧をかけて対向するスクロールに変位させると、背圧
の力の作用点がスラスト方向荷重の作用点と一致せず、
圧縮運動が安定化を欠くという不具合がある。
そしてまた、この種の圧縮機では、圧縮作用にともな
って、固定スクロールのラップはスラスト方向の荷重と
ともにラジアル方向の荷重を受ける。上記固定スクロー
ルは、本来、傾くことのないよう固定されているもので
あるが、このラップが、特にラジアル方向の荷重を受け
て軸芯に対し微少量であるが倒される現象が生じる。こ
の倒れ量は、摺動部の嵌合の影響もあるが、いずれにし
ても、圧縮漏れにつながることなので無視できず、何ら
かの倒れ防止手段を採用しなければならない。
一方、密閉ケース内を高圧にしたスクロール式圧縮機
において、スクロール式圧縮機構部を下部にし、電動機
部を上部にしたものと、圧縮機構部と電動機部を上下逆
にしたものとがある。特に、スクロール式圧縮機構部を
下部、電動機部を上部にした方が安定性があるので多用
される。この場合は、上記圧縮機構部が密閉ケース内底
部に形成される潤滑油の油溜り部に浸漬し、上記圧縮室
とは給油通路を介して連通する。そして、圧縮機構部に
おける圧縮動作にともなって、油溜り部の潤滑油を給油
通路を介して圧縮室に給油するようになっている。
ただし、起動時など、密閉ケース内の圧力が圧縮室の
中間圧力より低い状態の際は、圧縮室における圧縮途中
のガスが上記給油通路を介して密閉ケース内に逆流漏出
してしまう。起動後ある程度の時間経過とともに、密閉
ケース内の圧力が圧縮室の中間圧力より高くなるので、
ガスの逆流漏出がなくなるが、すでに漏出した分の圧縮
損失は無視できないものである。
たとえば、特開平1-177483号公報には、旋回スクロー
ルの反圧縮空間に背圧室を形成し、これと吐出ポートに
通じる吐出室の油溜りまたは吐出室に通じる油溜りと絞
り通路を介して連通し、圧縮空間とは油インジェクショ
ン通路を介して連通し、この油インジェクション通路の
途中に逆止弁装置を備えた高圧式のスクロール式圧縮機
が開示されている。
しかるにこのような構成であると、圧縮室の上部に油
溜り部が形成されることになり、固定スクロールの背面
は吐出ガス空間であるために複雑な給油通路となってし
まう。そして、あらゆる運転条件において最良の給油量
を制御するのは極めて困難であり、信頼性が低く、コス
ト的に不利である。
本発明は上記事情に着目してなされたものであり、第
1の目的とするところは、圧縮運転の起動時において
は、旋回スクロールと固定スクロールの間隙を保持して
起動負荷の軽減を図り、運転中においては上記間隙を零
にして非圧縮流体の漏れを圧縮効率の向上化を得られる
スクロール式圧縮機を提供しようとするものである。
また、本発明の第2の目的とするところは、固定スク
ロールのラップがラジアル方向の荷重を受けても、その
倒れを規制して円滑な圧縮運動を確保するスクロール式
圧縮機を提供しようとするものである。
また、本発明の第3の目的とするところは、起動時に
おける給油通路からの被圧縮流体の漏出を確実に阻止す
るスクロール式圧縮機を提供しようとするものである。
[発明の構成] (課題を解決するための手段および作用) すなわち本発明は、密閉ケース内の下部に、旋回スク
ロールと固定スクロールとを噛合して圧縮室を形成する
スクロール式圧縮機構部、およびこのスクロール式圧縮
機構部の上部に連設される電動機部とを収容し、上記ス
クロール式圧縮機構部の圧縮室で圧縮した高圧ガスを一
旦密閉ケース内に吐出する高圧式のスクロール式圧縮機
において、密閉ケース内に吐出される高圧ガスによって
背圧を受ける鏡板、およびこの鏡板に一体的に設けられ
た渦巻状のラップとから上記旋回スクロールを構成し、
固定スクロール本体とカバーとから上記固定スクロール
を構成し、上記固定スクロール本体は、一端面が旋回ス
クロールのラップと狭小の間隙を存する鏡板、この鏡板
の一端面に設けられその先端部が上記旋回スクロールの
鏡板と狭小の間隙を存して旋回スクロールのラップに噛
合し互いに圧縮室を形成するラップ、上記鏡板の他端側
に一体的に突設され密閉ケース内に吐出される高圧ガス
によって背圧を受けるボス部とからなり、上記カバー
は、上記固定スクロール本体をスラスト方向に変位自在
に支持するとともに固定スクロール本体の上記鏡板との
間に気密空間部である中間圧室を形成し、鏡板に穿設さ
れる連通孔を介して中間圧室と上記圧縮室と連通するこ
とを特徴とするスクロール式圧縮機である。
このことにより、密閉ケース内に吐出される高圧ガス
を旋回スクロールの鏡板背面側および固定スクロール本
体のボス部背面側に導いて背圧を付与し、一方、圧縮室
と中間圧室とが連通孔を介して連通しているので、上記
固定スクロールの鏡板に中間圧の背圧を付与する。起動
時には旋回スクロールと固定スクロールのラップ先端部
と対向する鏡板とに間隙があり、起動負荷が極く小さく
てすむ。起動後、わずかな時間の経過とともに上記間隙
は次第に小さくなり、やがて零に近い状態で噛合する。
そして、固定スクロール本体のボス部に作用する反スラ
スト力+中間圧室に作用する反スラスト力>旋回スクロ
ールの鏡板に作用する反スラスト力の関係になるよう設
定したから、互いのラップ先端部と鏡板との間隙からの
圧縮漏れ量を最小にし、高い圧縮効率を得られる。
また本発明は、上記固定スクロール本体に、鏡板の周
端部に沿って上記ラップとは別体で、かつラップと同一
高さ突出し、一部に流体導通用の切欠部を有する環状突
起を設けたことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
のスクロール式圧縮機である。
このことにより、固定スクロール本体のラップがラジ
アル方向の荷重を受けて倒れても、上記環状突起先端部
が全周に亘って旋回スクロールに当接して、倒れを防止
する。
また本発明は、上記密閉ケースの内底部に潤滑油を集
溜する油溜り部を形成し、この油溜り部と上記圧縮室と
を給油通路で連通し、この給油通路の中途部に圧縮室か
ら油溜り部への被圧縮流体の逆流を阻止する逆流防止手
段を設けたことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
のスクロール式圧縮機である。
このことにより、特に起動時など密閉ケースの内圧が
低い状態での圧縮室にある圧縮途中の被圧縮流体の漏出
を阻止する。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を、たとえば空気調和機に用
いられるスクロール式圧縮機として、図面を参照して説
明する。
第1図に示すように、図中1は密閉ケースであり、2
はこの密閉ケース1内に収容されたスクロール式圧縮機
本体である。このスクロール式圧縮機本体2は、密閉ケ
ース1の下部に配置されたスクロール式圧縮機構部3
と、このスクロール式圧縮機構部3の上部に連設される
電動機部4とから構成される。
上記スクロール式圧縮機構部3は、旋回スクロール5
と、固定スクロール6およびこれらを支持する支持フレ
ーム7から構成される。
第3図ないし第5図に示すように上記支持フレーム7
は、その一側面中央部に突設される軸受部8と、この他
側部に直径が大であるボス部9とからなる。上記軸受部
8の同芯位置に係合孔10が開口し、この係合孔10と同芯
位置で、かつ上記ボス部9にかけて、これよりも直径が
大であるポンプ逃げ用穴11と、さらに直径が大であるス
ラスト受け係合用穴12および、さらに直径が大であるス
クロール逃げ穴13が連設される。なお、上記スラスト受
け係合用穴12の周面一部にはシールリング溝14が設けら
れる。上記軸受部8の基端部には、上記ポンプ逃げ用穴
11とボス部9外周面と連通する給油穴A15aと、軸受部8
周面と係合孔10とを連通する給油穴B15bおよび、この給
油穴15bの中途部と上記ポンプ逃げ用穴11とを連通する
給油穴C15cが設けられる。上記給油穴B15bの開口端部は
盲栓aによって閉塞される。なお、16,16はオルダム機
構のキー溝であり、17…はねじ穴である。
再び第1図に示すように、支持フレーム7の軸受部8
には、上記電動機部4を構成する主軸18の主軸部19が軸
支されている。上記スラスト受け係合用穴12には、スラ
スト受け20が嵌合し、取付ねじ21を介して取付固定され
る。上記シールリング溝14にはシールリング22が挿嵌さ
れていて、スラスト受け係合用穴12とスラスト受け20と
は気密が保持される。支持フレーム7の下端面には、上
記固定スクロール6を構成する後述するカバー23が取付
ねじ24を介して取付固定される。このようにして構成さ
れる支持フレーム7は、密閉ケースの1内壁面にたとえ
ばアーク溶接などの手段で固着されるリングフレーム25
に取付ねじ26を介して取付固定される。上記リングフレ
ーム25と支持フレーム7の一部には、互いに連通する連
通部27が設けられていて、これらリングフレーム25と支
持フレーム7とを境とした密閉ケース1内の上下部を互
いに連通状態にしている。
一方、上記主軸18は、第6図ないし第9図に示すよう
になっている。すなわちこれは、一端部で周面一部を平
坦に切削加工したロータ軸部28と、中間部であり上記支
持フレーム7の軸受部8に軸支される上記主軸部19と、
他端部であり主軸部19より直径が大で、かつ互いの連設
部分をフランジ状に突出させたクランクピン部29とから
構成される。
上記ロータ軸部28端面から主軸部19の中途部に亘る軸
芯に沿って吐出通路A30aが設けられる。上記クランクピ
ン部29には、この軸芯から所定量偏心した位置に係合用
穴31が開口していて、この係合用穴31と上記吐出通路A3
0aと連通する吐出通路B30bが設けられる。なおこの吐出
通路B30bは、上記係合用穴31の軸芯に沿って設けられる
ところから、その軸芯は上記吐出通路A30aの軸芯と偏心
していることになる。
上記主軸部19のクランクピン部29連設部分からその外
周面に、斜めに油溝A32aが設けられる。また、係合用穴
31の周面に亘ってリング溝33が設けられ、クランクピン
部29の端面から上記リング溝33と交差して係合用穴31の
端面に亘って油溝B32bが設けられる。このリング溝33の
交差位置とクランクピン部29外周面とに亘って、油ガイ
ド横孔34が貫通し、係合用穴31の端面とクランクピン部
29の外周面とに亘って給油穴D15dが貫通している。この
給油穴D15dは上記油溝A32aに連通することになる。
再び第1図に示すように、上記主軸18におけるクラン
クピン部28の外周面にはポンプ35を一体に備えたバラン
サ36が嵌着固定される。これらポンプ35およびバランサ
36は、上記スラスト受け20の凹陥形成されたクランク室
37に回転自在に収容される。スラスト受け20の内周面は
クランクピン部29の外周面とある程度の間隙を存してい
る。さらにスラスト受け20の下端面は一部のみ間隙を存
し、他の一部は摺接するように上記旋回スクロール6と
対向する。上記スラスト受け20下端面の旋回スクロール
6と間隙を存する部分は油溝C32cであり、この一端部は
下端面から外周面に亘って設けられるドレン通路A38aに
連通する。そしてドレン通路A38aは、上記支持フレーム
7のボス部9外周面に開口するドレン通路B38bに連通す
る。
上記旋回スクロール5は、第10図ないし第12図に示す
ように、円形状の鏡板39と、この鏡板39の一端面に同芯
円上に一体に突設されるボス部40、および他端面に一体
に突設される渦巻状のラップ41とからなる。上記鏡板39
の中心から所定量偏心した位置で、上記ラップ41に係わ
りあうことのない直径で吐出ポート42が開口している。
この吐出ポート42は上記ボス部40の軸芯に沿って連設さ
れ、この端面に開口する。なお、鏡板39のボス部40側端
面で、その周端部に一方向に沿って上記オルダムリング
機構のキー溝43,43が設けられる。
再び第1図に示すように、旋回スクロール5のボス部
40は、上記クランクピン部29の係合用穴31に摺動自在に
係合している。このボス部40の端面と係合用穴31の端面
との間にはシールリング44が介在される。なお、旋回ス
クロール5の鏡板39上端面はクランクピン部29端面と間
隙を存して組立てられ、かつスラスト受け20とは油溝C3
2c部分を除いて摺接する。上記キー溝43,43と上記支持
フレーム7に設けられるキー溝16,16とは90度位置をず
らして組立てられ、これらに摺動自在にオルダムリング
機構であるキーKが嵌合している。
上記固定スクロール6は、固定スクロール本体45と、
上記カバー23とから構成される。
上記固定スクロール本体45は、第13図ないし第15図に
示すように、ある程度厚肉で円板状の鏡板46と、この鏡
板46の一端面に同芯円上に一体に突設されるボス部47、
これよりも大きな直径の掛合段部48、他端面に一体に突
設される渦巻状のラップ49および環状突起50とから構成
される。
上記ボス部47の端面から所定長さに亘って、その周面
一部にスナップリング溝51を備えた給油穴E15eが開口す
る。この給油穴E15eと連通し、この直径よりも小さな直
径の給油穴F15fが鏡板46中途部まで設けられる。そして
鏡板46の周端面から上記給油穴F15fと直交して交差し、
さらに周端面近傍まで所定長さに亘って給油穴G15gが設
けられる。上記ラップ49と係わりあうことのない鏡板46
端面と上記給油穴G15g中途部とに亘って一対の給油穴H1
5h,15hが設けられる。上記掛合段部48の周面には、シー
ルリング用溝52が設けられ、かつ端面には複数のねじ穴
53a…と、複数の位置出し穴53b…が設けられる。また、
掛合段部48端面と鏡板46端面とに亘って、一対の連通孔
54,54が穿設される。これら連通孔54,54は鏡板46の端面
において上記ラップ49と係わりあうことのない位置を選
択しなければならない。
上記環状突起50は、鏡板46の周端部に沿って設けられ
るところから、あたかもこの内部に位置する上記ラップ
49を囲繞するようになっている。この突出高さは、ラッ
プ49の突出高さと一致していて、相対向する部位には一
対の切欠部55,55が設けられる。
上記カバー23は、第16図ないし第18図に示すように、
円板状の基部56と、この一端面に一体に突設される軸受
ボス部57とからなる。上記基部56の周端部に複数のねじ
穴58…が設けられるとともに、貫通する複数の位置出し
用孔59a…と,その内部側に盲状の一対の位置出し用穴5
9b,59bが設けられる。上記軸受ボス部57には、その周面
一部にシールリング用溝60を備えた嵌合用孔61が開口
し、この嵌合用孔61はこれよりも直径の大な上記基部56
に設けられる受け穴62に連通する。さらに、受け穴62の
周囲に、たとえば4カ所に亘って扇状の空き溝63…が設
けられる。
再び第1図に示すように、上記カバー23は支持フレー
ム7に、位置出しピン64…によって正確な位置出しがな
されたうえ、上記取付ねじ24…を介して取付固定され
る。このカバー23の嵌合用孔61には固定スクロール本体
45のボス部47が、かつ受け穴62には掛合段部48が、それ
ぞれシールリング65a,65bを介して気密的に嵌合してい
る。そして、上記カバー23には、板ばね66の一端部が取
付ねじ67を介して取付固定され、この他端部は固定スク
ロール本体45の鏡板46端面に取付ねじ68を介して取付固
定される。上記取付ねじ68の頭部はカバー23の空き溝63
…内に位置する。
上記固定スクロール本体45の鏡板46端面とカバー23の
受け穴62端面とは狭い間隙を存して離間していて、かつ
各シールリング64,65によって密閉されている。この狭
い空間部は、中間圧室69として形成される。
上記板ばね66および中間圧室69を備えたことにより、
固定スクロール本体45はカバー23にスラスト方向に変位
自在に支持されることとなる。
第2図に、カバー23に固定スクロール本体45を取付固
定して固定スクロール6を組立てた平面状態を示す。
再び第1図に示すように、固定スクロール本体45のラ
ップ49と旋回スクロール5のラップ41とは互いに噛合
し、かつ互いのラップ49,41と鏡板46,39とで囲繞される
断面略三ケ月状の圧縮室70が形成される。各ラップ49,4
1の先端部は、これと対向する鏡板46,39端面と狭小の間
隙lを存するよう組立てられる。固定スクロール本体45
に一体に設けられる環状突起50は、その突出高さが上記
ラップ49と同一であるので、この先端部は旋回スクロー
ル5の鏡板39端面と狭小の間隙lを存する。
なお、上記固定スクロール本体45の鏡板46には、その
両端面を貫通する連通孔54,54が設けられているところ
から、上記中間圧室69と圧縮室70とは連通孔54を介して
連通する。
上記固定スクロール本体45の鏡板46周面から設けられ
る給油穴G15gの開口端面は盲栓71によって閉塞される。
このボス部47の端面に開口する給油穴E15eから給油穴F1
5f、両端が閉塞された給油穴F15fおよび一対の給油穴H1
5h,15hから上記圧縮室70に亘る給油通路72が形成され
る。
上記給油通路72の中途部である上記給油穴E15e内に
は、逆流防止手段73が設けられている。これは、上記ス
ナップリング用溝53に嵌合するスナップリング74と、こ
のスナップリング74上に重ね合わさるオイル弁75と、弁
シュート76およびこれらオイル弁75と弁シュート76をス
ナップリング74側に弾性的に押圧付勢するスプリング77
とから構成される。上記オイル弁75は、スナップリング
74とともに給油穴E15eを閉塞する形状である。このこと
から、上記スプリング74の弾性力に打ち勝つ圧力がオイ
ル弁75にかかったときのみ、オイル弁75は給油穴E15eに
開放する。また、スプリング74の弾性力と同一方向から
別途圧力がかかったときには、オイル弁75は給油穴E15e
を閉塞することとなる。
上記支持フレーム7には、この周面と上記係合用穴13
を貫通するテーパ孔78が設けられ、ここに密閉ケース1
を貫通して設けられる吸込管79の端部が嵌合している。
この吸込管79と密閉ケース1とは気密を保持するようシ
ールされる。一方、密閉ケース1の上端部には吐出管80
が設けられ、この内部に連通する。
上記密閉ケース1の内底部には、潤滑油が集溜する油
溜り部81が形成される。この油面は普通、支持フレーム
7の上記軸受部8端面よりもわずかに低い程度である。
したがって、上記スクロール式圧縮機構部3のほとんど
全ては油溜り部81の潤滑油に浸漬することになる。
上記支持フレーム7の軸受部8から突出する主軸18の
ロータ軸部28には、上記電動機部4を構成するロータ82
が嵌着される。このロータ82の下端面と支持フレーム7
の軸受部8端面との間には、スラストリング83と波ワッ
シャ84とが介在していて、主軸18のスラスト方向の荷重
を受けるようになっている。
なお、上記スラストリング83は第19図に示すように、
その外周は円形であり、主軸18のロータ軸部28に嵌合可
能な形状となるよう一部が平坦な嵌合用孔84を設け、こ
の嵌合用孔84に一対の油逃げ85,85が設けられる。
再び第1図に示すように、上記ロータ82にはロータ軸
部28とともにデイスク86が嵌着されていて、これはロー
タ82の上端面から突出する。そして突出した上端部には
分離板87が設けられ、かつこの下端部から上端部近傍に
亘る軸芯に沿って吐出通路C30cが設けられる。この吐出
通路C30cの下端部には、逆止弁88が設けられていて、吐
出ガスの逆流を阻止するようになっている。
上記逆止弁88は、第20図に示すように、円板状の基部
88aから放射状に複数の脚部88b…が一体に突設されてな
る。
再び第1図に示すように、上記デイスク86の上部には
複数の横穴89…が設けられていて、吐出通路C30cと連通
する。
上記密閉ケース1の内周面には、電動機部4を構成す
るステータ90が嵌着される。このステータ90の内周面
は、上記ロータ82の外周面と狭小の間隙を存して囲繞し
ている。上記ステータ90の上部側コイルエンド90aから
延出する接続コード91は密閉ケース1の上端部に設けら
れるターミナル92に電気的に接続される。
つぎに、このようにして構成されるスクロール式圧縮
機の作用について説明する。
電動機部4に通電することにより、スクロール式圧縮
機構部3は被圧縮流体である、たとえば冷媒ガスを導入
して圧縮する。すなわち、ロータ82とともに主軸18が回
転駆動され、このクランクピン部29に掛合する旋回スク
ロール5は旋回運動をなす。旋回スクロール5のラップ
41と固定スクロール本体45のラップ49との間に形成され
る圧縮室70の外周端側が負圧になって、吸込管79から冷
媒ガスを吸引する。冷媒ガスは、吸込管79と相対向して
設けられる環状突起50の切欠部55と、これと反対側に設
けられる切欠部55を介して上記圧縮室70に導かれる。冷
媒ガスは、圧縮室70の周端部から中心側に送り込まれる
とともにその容積が小さくなるところから圧縮される。
最も中心部における圧縮室70まで送り込まれたとき、所
定の高圧圧力まで上昇する。そして、高圧化したガスは
旋回スクロール5に設けられる吐出ポート42から吐出さ
れ、主軸18に設けられる吐出通路B30bと吐出通路A30aを
介して、デイスク86に設けられる逆止弁88を通過する。
さらに吐出通路C30cと横穴89から密閉ケース1内に吐出
される。すなわちこの圧縮機は、密閉ケース1内に高圧
ガスが充満する、いわゆる高圧タイプである。そしてさ
らに、高圧ガスは吐出管80から吐出され、所定の部位に
導かれる。
ところで、起動時においては、旋回スクロール5と固
定スクロール本体45の互いのラップ41,49先端部は、そ
れぞれ対向する鏡板46,39と狭小の間隙lを存している
ので、ここから吸引された冷媒ガスの一部が漏れる。換
言すれば、上記間隙lがあることにより、起動負荷が極
く少なくてすみ、円滑な起動をなすことができる。
この圧縮運動と同時に、上記圧縮室70の圧力は各ラッ
プ41,49の巻数等によって定まる圧力近傍まで上昇す
る。したがって、旋回スクロール5と固定スクロール本
体45には、互いに相反する方向のスラスト方向荷重と、
ラップ41,49形状に対して半径方向のラジアル方向荷重
が加わることになる。その結果、旋回スクロール5はス
ラスト受け20に、かつ固定スクロール本体45はカバー23
に強く押し付けられようとする。
しかしながら、圧縮室70における圧縮途中のガスの一
部は、固定スクロール本体45の鏡板46に設けられた連通
孔54,54を介して、固定スクロール本体45とカバー23と
の間に形成される中間圧室69内に導かれる。上記カバー
23は支持フレーム7に取付固定されているので、中間圧
室69に導かれるガス圧の影響を受けない。上記固定スク
ロール本体45は板ばね66を介してカバー23に支持されて
いるので、中間圧室69に導かれるガス圧によって反スラ
スト方向の背圧を受ける。すなわち固定スクロール本体
45は、起動後、極くわずかの時間差で、スラスト力に打
ち勝った反スラスト方向の背圧によって押し上げられ、
それぞれのラップ41,49先端部は対向する鏡板39,46端面
に接して、ガス漏れが規制される。
圧縮作用とともに密閉ケース1内は暫時高圧化し、そ
の圧力はクランク室37からスラスト受け20とクランクピ
ン部29との間隙を介して旋回スクロール5の鏡板39に背
圧となってかかる。同時に、上記リングフレーム25と支
持フレーム7の一部に設けられる連通部27を介して固定
スクロール6側に回り、カバー23と固定スクロール本体
45のボス部47に背圧となってかかる。
上記旋回スクロール5にかかる背圧である反スラスト
力は、圧縮作用によるスラスト力よりも小さい。ただ
し、この反スラスト力がかかることにより、旋回スクロ
ール5がスラスト受け20に強く押し付けられずにすむ。
すなわち、スラスト力とは反対方向の力がかかって、旋
回スクロール5の鏡板39とスラスト受け20との摺動損失
を大幅に減少でき、旋回スクロール5は円滑な旋回運動
をなすこととなる。この反スラスト力は、スラスト受け
20の内径部面積と、油溝C32c面積の合計面積を変えるこ
とにより任意に設定できる。
一方、固定スクロール6においては、カバー23が支持
フレーム7に固定されているので、密閉ケース1内の高
圧にともなう背圧は、固定スクロール本体45のボス部47
にのみ影響する。上記固定スクロール本体45には、先に
説明したように中間圧室69においても背圧がかかってい
て、これと上記ボス部47にかかる背圧との合力となる。
この反スラスト力の合力と圧縮作用にともなうスラスト
力との差が、実際に固定スクロール本体45にかかる力で
ある。当然、反スラスト力の合力の方が大であり、起動
時を除く圧縮運動継続中は、常に固定スクロール本体45
は押し上げられて旋回スクロール5に噛合し、よって圧
縮漏れがない。
ここで、上述した力関係を整理すると、 固定スクロール本体45に作用する力は、 吐出側圧力>吸込側圧力 の関係が成立つ条件下で、起動もしくは運転中におい
て、 中間圧室69における反スラスト力>圧縮室70におけるス
ラスト力 の関係を保つものであること。
固定スクロール本体45と旋回スクロール5に作用する
力関係は、 固定スクロール本体45に作用する力=ボス部47に作用す
る反スラスト力+中間圧室69に作用する反スラスト力−
圧縮により作用するスラスト力…(A) 旋回スクロール5に作用する力=圧縮により作用するス
ラスト力>鏡板39に作用する反スラスト力 の関係を得ることである。
そして、固定スクロール本体45と旋回スクロール5に
作用する力は、 上記(A)式+圧縮により旋回スクロール5に作用する
スラスト力>鏡板39に作用する反スラスト力 となり、結局 固定スクロール本体45のボス部47に作用する反スラスト
力+中間圧室69に作用する反スラスト力>旋回スクロー
ル5の鏡板39に作用する反スラスト力 となる。
なお、圧縮運動にともなって各ラップ41,49にはラジ
アル方向の荷重がかかることは、先に説明した通りであ
る。特に固定スクロール本体45は、カバー23に板ばね66
を介して支持されるので、このラップ49はラジアル方向
の力を受けて軸芯に対し極く微小量であるが倒される。
ラップ49の倒れ量は、固定スクロール本体45の摺動部に
おける嵌合状態によるが、旋回スクロール5のラップ41
に対してどの部分が接触しているか、あるいはその接触
荷重の大きさなどと直接関係する。接触部分が軸芯から
遠く離れており、かつ全周に亘って接触する方が、より
倒れ難くなる。また、上記接触部がラジアル方向荷重の
作用点に対して軸芯方向距離が小さい方が倒れ難いのは
当然である。
上記固定スクロール本体45の鏡板46には、その周端部
に沿って環状突起50が設けられる。この環状突起50の突
出高さは上記ラップ49突出高さと全く同一に設定したの
で、起動時を除く圧縮中は、互いの先端部は旋回スクロ
ール5の鏡板39端面に接する。このことにより上記環状
突起50は、固定スクロール本体45の倒れを最小限に規制
でき、ラップ49の局部的な強い当たりがなくなって、極
めて安定した圧縮運転を保てる。
つぎに、スクロール式圧縮機構部3における潤滑油の
給油状態について説明する。
油溜り部81の潤滑油は、主軸18の回転にともなって支
持フレーム7の給油穴A15aからクランク室37に導かれ、
ここで回転するポンプ35による、その外周部へ遠心力を
受けて飛ばされる。そして、給油穴B15bから給油穴C15c
を介して主軸18の主軸部19周面に設けられた油溝A32aに
導かれる。したがって、主軸部19と支持フレーム7の軸
受部8との円滑な摺動を確保し、主軸部19の上端部とス
ラストリング83との隙間からオーバーフローする。
さらに、上記給油穴C15cから潤滑油の一部はクランク
ピン部28に設けられる給油穴D15dと、係合用穴31の周面
の油溝B32bからリング溝33へ連通する。したがって、ク
ランクピン部29と旋回スクロール5のボス部40との円滑
な摺動を確保し、油ガイド横孔34から遠心力で加速さ
れ、クランク室37へ放出される。このクランク室37か
ら、スラスト受け20の油溝C32cに導かれて、スラスト受
け20と旋回スクロール5の鏡板39との円滑な摺動を確保
する。そして、ドレン通路A38aから支持フレーム7に設
けられるドレン通路B38bを介して元の油溜り部81へ戻さ
れる。
つぎに、上記圧縮室70への給油について説明する。
起動直後は、密閉ケース1内圧力が圧縮室70中間圧力
よりも低いので、圧縮室70内のガスが給油穴H15hから給
油通路72を介して密閉ケース1内に漏出しようとする。
しかしながら、上記給油通路72の中途部である給油穴E1
5e内には、オイル弁75と弁シート76およびスプリング77
などからなる逆流防止手段73が設けられるところから、
ガスの逆流を阻止する。したがって、圧力損失の最小限
に抑制し、圧縮効率を高められる。
上記密閉ケース1内の圧力が圧縮室70の中間圧力より
もわずかに高くなった時点で、吐出側圧力はオイル弁75
をスプリング77に打ち勝って押し広げ、弁シート76の中
心部の通路から潤滑油を給油穴F15fに導入する。この潤
滑油は、給油穴G15gと給油穴H15hを介して上記圧縮室70
に給油され、旋回スクロール5の固定スクロール本体45
に対する円滑な旋回運動を確保する。
[発明の効果] 以上説明したように本発明によれば、固定スクロール
を固定スクロール本体とカバーとから構成し、上記固定
スクロール本体と鏡板とラップを旋回スクロールのラッ
プと鏡板に対して狭小の間隙を存し、旋回スクロールの
鏡板および固定スクロール本体のボス部に背圧をかけ、
上記カバーと固定スクロール本体鏡板との間隙を圧縮室
と連通する中間圧室として上記鏡板に中間圧の背圧をか
けるようにしたから、起動時における摩擦抵抗を軽減し
た円滑な起動が可能である。また、起動直後から圧縮運
転中は、固定スクロール本体のボス部に作用する反スラ
スト力+中間圧室に作用する反スラスト力>旋回スクロ
ールの鏡板に作用する反スラスト力の関係になるよう設
定したから、各スクロールのラップ先端部と鏡板との間
隙は零に近い状態となり、これら間隙からの圧縮漏れ量
を最小にして、高い圧縮効率を得られるという効果を奏
する。
また本発明によれば、上記固定スクロール本体の鏡板
の周端部に沿って、このラップと同一高さで突出し、一
部に流体導通用の切欠部を有する環状突起を設けたか
ら、固定スクロール本体のラップがラジアル方向の荷重
を受けても、環状突起先端部が全周に亘って旋回スクロ
ールに当接して倒れを防止し、安定した圧縮運転をなす
という効果を奏する。
また本発明によれば、密閉ケースの内底部の油溜り部
と圧縮室とを給油通路で連通し、この給油通路の中途部
に圧縮室から油溜り部への流体の逆流を阻止する逆流防
止手段を設けたから、特に起動時など密閉ケースの内圧
が低い状態での圧縮室からの流体の漏出を阻止して、高
圧縮効率を図れるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示し、第1図はスクロール式
圧縮機の縦断面図、第2図は固定スクロールの平面図、
第3図は支持フレームの上面図、第4図は第3図のIV-I
V線に沿う縦断面図、第5図は支持フレームの底面図、
第6図は主軸の底面図、第7図は一部を縦断面にした主
軸の側面図、第8図はその上面図、第9図は第7図とは
異なる面を断面にした主軸の一部省略した側面図、第10
図は旋回スクロールの底面図、第11図はその縦断面図、
第12図はその上面図、第13図は固定スクロール本体の底
面図、第14図は第13図のXIV-XIV線に沿う縦断面図、第1
5図は固定スクロール本体の上面図、第16図はカバーの
底面図、第17図は第18図のXVII-XVII線に沿う縦断面
図、第18図はカバーの上面図、第19図はスラストリング
の平面図、第20図は逆止弁の平面図である。 1……密閉ケース、5……旋回スクロール、6……固定
スクロール、70……圧縮室、3……スクロール式圧縮機
構部、4……電動機部、39……(旋回スクロールの)鏡
板、41……(旋回スクロールの)ラップ、46……(固定
スクロール本体の)鏡板、49……(固定スクロール本体
の)ラップ、47……(固定スクロール本体の)ボス部、
45……固定スクロール本体、54……連通孔、69……中間
圧室、23……カバー、50……環状突起、81……油溜り
部、72……給油通路、73……逆流防止手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢嶋 寿也 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 坂田 寛二 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 早野 誠 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 両角 尚哉 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株式会社東芝横浜事業所内 (56)参考文献 特開 昭63−80088(JP,A) 特開 平2−11882(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F04C 18/02 311

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】密閉ケースと、この密閉ケース内の下部に
    収容され旋回スクロールと固定スクロールとを噛合して
    圧縮室を形成するスクロール式圧縮機構部と、このスク
    ロール式圧縮機構部の上部に連設される電動機部とを具
    備し、上記スクロール式圧縮機構部の圧縮室で圧縮した
    高圧ガスを一旦密閉ケース内に吐出する高圧式のスクロ
    ール式圧縮機において、 上記旋回スクロールは、密閉ケース内に吐出される高圧
    ガスによって背圧を受ける鏡板、およびこの鏡板に一体
    に設けられた渦巻き状のラップとからなり、 上記固定スクロールは、その一端面が上記旋回スクロー
    ルのラップと狭小の間隙を有する鏡板、この鏡板の一端
    面に一体的に設けられその先端部が上記旋回スクロール
    の鏡板と狭小の間隙を存し旋回スクロールのラップに噛
    合して互いに圧縮室を形成するラップ、上記鏡板の他端
    側に一体的に突設され密閉ケース内に吐出される高圧ガ
    スによって背圧を受けるボス部とからなる固定スクロー
    ル本体と、この固定スクロール本体をスラスト方向に変
    位自在に支持するとともに固定スクロール本体の上記鏡
    板との間にこの鏡板に穿設される連通孔を介して連通す
    る気密空間である中間圧室を形成したカバーとからな
    り、 固定スクロール本体のボス部に作用する反スラスト力+
    中間圧室に作用する反スラスト力>旋回スクロールの鏡
    板に作用する反スラスト力 の関係になるよう設定したことを特徴とするスクロール
    式圧縮機。
  2. 【請求項2】密閉ケースと、この密閉ケース内の下部に
    収容され旋回スクロールと固定スクロールとを噛合して
    圧縮室を形成するスクロール式圧縮機構部と、このスク
    ロール式圧縮機構部の上部に連設される電動機部とを具
    備し、上記スクロール式圧縮機構部の圧縮室で圧縮した
    高圧ガスを一旦密閉ケース内に吐出する高圧式のスクロ
    ール式圧縮機において、 上記旋回スクロールは、密閉ケース内に吐出される高圧
    ガスによって背圧を受ける鏡板、およびこの鏡板に一体
    に設けられた渦巻き状のラップとからなり、 上記固定スクロールは、その一端面が上記旋回スクロー
    ルのラップと狭小の間隙を有する鏡板、この鏡板の一端
    面に一体的に設けられその先端部が上記旋回スクロール
    の鏡板と狭小の間隙を存し旋回スクロールのラップに噛
    合して互いに圧縮室を形成するラップ、上記鏡板の他端
    側に一体的に突設され密閉ケース内に吐出される高圧ガ
    スによって背圧を受けるボス部とからなる固定スクロー
    ル本体とを備え、 上記固定スクロール本体は、その鏡板の周端部に沿って
    上記ラップとは別体で、かつラップと同一高さ突出し、
    一部に流体導通用の切欠部を有する環状突起を備えたこ
    とを特徴とするスクロール式圧縮機。
  3. 【請求項3】密閉ケースと、この密閉ケース内の下部に
    収容され旋回スクロールと固定スクロールとを噛合して
    圧縮室を形成するスクロール式圧縮機構部と、このスク
    ロール式圧縮機構部の上部に連設される電動機部とを具
    備し、上記スクロール式圧縮機構部の圧縮室で圧縮した
    高圧ガスを一旦密閉ケース内に吐出する高圧式のスクロ
    ール式圧縮機において、 上記密閉ケースは、その内底部に潤滑油を集溜する油溜
    り部を形成し、この油溜り部と上記圧縮室とを給油通路
    で連通し、この給油通路の中途部に圧縮室から油溜り部
    への被圧縮流体の逆流を阻止する逆流防止手段を設けた
    ことを特徴とするスクロール式圧縮機。
JP14005490A 1990-05-31 1990-05-31 スクロール式圧縮機 Expired - Fee Related JP2916216B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14005490A JP2916216B2 (ja) 1990-05-31 1990-05-31 スクロール式圧縮機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14005490A JP2916216B2 (ja) 1990-05-31 1990-05-31 スクロール式圧縮機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0436086A JPH0436086A (ja) 1992-02-06
JP2916216B2 true JP2916216B2 (ja) 1999-07-05

Family

ID=15259916

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14005490A Expired - Fee Related JP2916216B2 (ja) 1990-05-31 1990-05-31 スクロール式圧縮機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2916216B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5148653B2 (ja) * 2010-04-12 2013-02-20 三菱重工業株式会社 スクロール型圧縮機
CN108705471A (zh) * 2018-06-29 2018-10-26 江西佳时特数控技术有限公司 涡旋盘柔性生产线用静盘涡旋面加工工装

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0436086A (ja) 1992-02-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2275789C (en) Positive displacement pump
JP5516651B2 (ja) スクロール圧縮機
EP1760318A2 (en) Dual volume-ratio scroll machine
CN112088250B (zh) 涡旋式压缩机
US7322809B2 (en) Rotary compressor with sealing portions and oil-supply groove
JP3932519B2 (ja) スクロ−ル圧縮機
JPH09317667A (ja) スクロール圧縮機
WO2018042852A1 (ja) スクロール圧縮機
JP2916216B2 (ja) スクロール式圧縮機
JPH05149274A (ja) スクロール式圧縮機
JPH07286586A (ja) スクロール型流体装置
JP3045898B2 (ja) スクロール圧縮機
JP2970004B2 (ja) スクロール圧縮機
JPH06272683A (ja) 圧縮機における給油ポンプ装置
JP3036927B2 (ja) スクロール圧縮機
JPH08200250A (ja) 軸貫通スクロール圧縮機
JPH0436085A (ja) スクロール式圧縮機
WO2023106116A1 (ja) スクロール型流体機械
JP3068384B2 (ja) 横型スクロール型圧縮機
JPH08177773A (ja) 圧縮機における給油ポンプ装置
JPH07279867A (ja) スクロール型コンプレッサ
JP3216454B2 (ja) スクロール型流体装置
JP2003343453A (ja) スクロール圧縮機
KR20200144813A (ko) 스크롤 압축기
JPH0739833B2 (ja) スクロール流体装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080416

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090416

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090416

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees