JP2915704B2 - 建築物壁仕上げ部の剥離検出方法 - Google Patents

建築物壁仕上げ部の剥離検出方法

Info

Publication number
JP2915704B2
JP2915704B2 JP4181638A JP18163892A JP2915704B2 JP 2915704 B2 JP2915704 B2 JP 2915704B2 JP 4181638 A JP4181638 A JP 4181638A JP 18163892 A JP18163892 A JP 18163892A JP 2915704 B2 JP2915704 B2 JP 2915704B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pass filter
detection signal
band
peeling
reference voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP4181638A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH063336A (ja
Inventor
誠剛 時岡
博一 稲垣
幸雄 酒井
敏夫 野々山
信哉 石上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kumagai Gumi Co Ltd
Original Assignee
Kumagai Gumi Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kumagai Gumi Co Ltd filed Critical Kumagai Gumi Co Ltd
Priority to JP4181638A priority Critical patent/JP2915704B2/ja
Publication of JPH063336A publication Critical patent/JPH063336A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2915704B2 publication Critical patent/JP2915704B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築物におけるタイル
等による壁仕上げ部の剥離を検出する方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、建築物の外壁タイルの剥離および
剥落現象が問題になっているが、従来、タイルの剥離を
診断する方法として、(1)人手による打音診断、
(2)赤外線を利用する診断、(3)特開昭63−16
8555号公報および特公平3−27067号公報に開
示されている打撃音解析による診断などがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記(1)の診断方法
の場合は、測定者の勘や技能により診断結果に差異があ
り、また前記(2)の診断方法の場合は、気象条件や屋
内の冷暖房による影響を受け易いという欠点がある。さ
らにまた、前記(3)の診断方法の場合は、解析に時間
が長くかかり、かつ装置が複雑であると共に取扱性が悪
く、しかも装置のコストが高いという欠点がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前述の問題を有利に解決
するために、本発明の建築物壁仕上げ部の剥離検出方法
においては、建築物の診断壁部1を打撃装置2により打
撃した打撃音を、マイクロホン3により検出し、その検
出信号を、増幅器4により増幅したのち、高い周波数の
検出信号を高周波数用バンドパスフィルター5Aにより
抽出すると共に、低い周波数の検出信号を低周波数用バ
ンドパスフィルター5Bにより抽出し、各バンドパスフ
ィルター5A,5Bからの検出信号を、比較器9を経て
判別回路6に送り、その判別回路6に、基準電圧の異な
る複数の基準電圧設定器7,8を接続し、前記判別回路
6において、比較器9から送られた検出信号と、各基準
電圧設定器7,8から送られた電圧信号と比較すること
によっても、前述の問題を有利に解決することができ
る。
【0005】
【実施例】図2はタイルを貼付けた建築物の壁仕上げ部
を示すものであって、コンクリート製壁本体10の表面
に下地モルタル層11が塗布され、その下地モルタル層
11の表面に多数のタイル12が接着剤により固着され
ている。また図2において、タイル12と下地モルタル
層11との間に剥離部分13が生じ、下地モルタル層1
1と壁本体10との間に剥離部分14が生じている。
【0006】図1は請求項1の発明の実施例を示すもの
であって、建築物の診断壁部1を連続的に打撃する機械
的打撃装置2に近接して、その打撃装置2による打撃音
を集音するマイクロホン3が配置され、そのマイクロホ
ン3は増幅器4の入力部に接続され、その増幅器4の出
力部はバンドパスフィルター5の入力部に接続され、そ
のバンドパスフィルター5の出力部と、基準電圧の異な
る複数の基準電圧設定器7,8とは、判別回路6の入力
部に接続され、その判別回路6の出力部には、画面表示
装置15が接続されている。
【0007】建築物におけるタイル12を貼付けた診断
壁部1は、打撃装置2により打撃され、その打撃音はマ
イクロホン3により受信されて検出され、その検出信号
は、増幅器4により適当な値まで増幅されたのち、バン
ドパスフィルター5に送られ、そのバンドパスフィルタ
ー5により、タイル12が下地モルタル層11から剥離
している場合、または下地モルタル層11が壁本体10
から剥離している場合は、差異の大きな周波数帯の検出
信号が抽出され、その抽出された検出信号は判別回路6
に送られる。
【0008】判別回路6においては、検出信号の値は、
予め設定された基準値と比較され、診断結果が出力され
る。以上の一部周波数帯のみを抽出した電気信号は、剥
離判別のための基準電圧と電圧レベルが比較され、打撃
装置2による壁面打撃とほぼ同時にかつ連続的に剥離の
判別が行なわれる。また判別回路6に基準電圧の異なる
2つの基準電圧設定器7,8が接続されているので、異
なる深さの剥離位置をも検出することができる。
【0009】増幅器4により増幅された出力信号は、バ
ンドパスフィルター5に送られて、検出信号が抽出さ
れ、この抽出された出力信号電圧は、判別回路6におい
て基準電圧設定器7,8により設定された電圧と比較さ
れ、基準電圧設定器7または基準電圧設定器8の設定電
圧より高いバンドパスフィルター5の出力信号が判別回
路6に送られたとき、判別回路6からの判別出力信号
が、オフからオンに切換えられる。前記判別回路6に対
し、異なる基準電圧の基準電圧設定器7,8を接続する
ことにより、剥離部分の深さを判別することができる。
【0010】打撃装置2による打撃音は、壁仕上げ部の
奥部の剥離状態により一部の周波数帯の音圧に差異があ
る。図3にそのスペクトル解析の結果を示す。
【0011】図4は、打撃装置2を使用して、図2に示
すタイル壁面を打撃したときのバンドパスフィルター5
を通過した出力信号の一例を示すもので、Aは剥離して
いない部分の出力信号、Bはタイル12と下地モルタル
層11との間の浅い位置に剥離部分13が生じていると
きのその剥離部分13の出力信号、Cは下地モルタル層
11と壁本体10との間の深い位置に剥離部分14が生
じているときのその剥離部分14の出力信号であり、こ
れらの出力信号をIおよびIIの基準電圧と比較するこ
とにより、浅い剥離部分13および深い剥離部分(タイ
ル表面からの深さ約30mm)14を判別することがで
きる。
【0012】図5は請求項2の発明の実施例を示すもの
であって、増幅器4の出力部に、高周波数用バンドパス
フィルター5Aおよび低周波数用バンドパスフィルター
5Bの入力部が接続され、各バンドパスフィルター5
A,5Bの出力部は、比較器9を経て判別回路6の入力
部に接続されているが、その他の構成は請求項1の発明
の場合と同様である。
【0013】請求項2の発明の場合は、高周波数用バン
ドパスフィルター5Aにより周波数の大きい帯域の信号
が抽出され、低周波数用バンドパスフィルター5Bによ
り周波数の小さい帯域の信号が抽出される。
【0014】比較器9においては、周波数の大きい周波
数帯の出力信号と周波数の小さい出力信号との差、また
は周波数の大きい周波数帯の出力信号を周波数の小さい
周波数帯の出力信号で割算し、比較器9で得られた値
を、判別回路6において基準電圧設定器7,8の基準値
と比較し、その判別回路6から剥離診断結果として出力
する。
【0015】請求項2の発明の場合も、検出信号を各バ
ンドパスフィルター5A,5Bに通すことにより、図3
と同様のスペクトル解析結果が得られる。
【0016】前記判別回路6は、各バンドパスフィルタ
ー5A,5Bの基準値を越える検出信号が入力される
と、剥離検出信号を出力する。
【0017】図6は高周波数用バンドパスフィルター5
Aおよび低周波数用バンドパスフィルター5Bを通過し
た出力信号およびその比較(割り算)を行なった場合の
一例を示すもので、IIIは剥離部分が発生していない
部分の出力信号、IVはタイル12と下地モルタル層1
1との間の浅い位置に剥離部分13が生じているときの
その剥離部分13の出力信号、Vは下地モルタル層11
と壁本体10との間の深い位置に剥離部分14が生じて
いるときのその剥離部分14の出力信号である。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、建築物の診断壁部1を
打撃装置2により打撃した打撃音を、マイクロホン3に
より検出し、その検出信号を、増幅器4により増幅した
のち、高い周波数の検出信号を高周波数用バンドパスフ
ィルター5Aにより抽出すると共に、低い周波数の検出
信号を低周波数用バンドパスフィルター5Bにより抽出
し、各バンドパスフィルター5A,5Bからの検出信号
を、比較器9を経て判別回路6に送り、その判別回路6
に、基準電圧の異なる複数の基準電圧設定器7,8を接
続し、前記判別回路6において、比較器9から送られた
検出信号と、各基準電圧設定器7,8から送られた電圧
信号と比較するので、簡単な手段によって容易に建築物
の壁仕上げ部の剥離を正確にかつ迅速に検出することが
でき、さらに解析による方法に比べて、簡単で安価な装
置を使用して剥離を検出することができ、しかも基準電
圧設定器7,8の基準電圧を変えることにより、任意深
さの剥離部分を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の実施例を示す概略説明図であ
る。
【図2】タイルを貼付けた建築物壁仕上げ部を示す縦断
側面図である。
【図3】請求項1の発明のスペクトル解析の結果を示す
図である。
【図4】請求項1の発明におけるバンドパスフィルター
を通過した出力信号を示す図である。
【図5】請求項2の発明の実施例を示す概略説明図であ
る。
【図6】請求項2の発明におけるバンドパスフィルター
を通過した出力信号を示す図である。
【符号の説明】
1 診断壁部 2 打撃装置 3 マイクロホン 4 増幅器 5 バンドパスフィルター 5A 高周波数用バンドパスフィルター 5B 低周波数用バンドパスフィルター 6 判別回路 7 基準電圧設定器 8 基準電圧設定器 9 比較器 10 コンクリート製壁本体 11 下地モルタル層 12 タイル 13 剥離部分 14 剥離部分 15 画面表示装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野々山 敏夫 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会 社 熊谷組東京本社内 (72)発明者 石上 信哉 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会 社 熊谷組東京本社内 (56)参考文献 特開 昭61−201158(JP,A) 特開 昭60−200165(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 29/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築物の診断壁部1を打撃装置2により
    打撃した打撃音を、マイクロホン3により検出し、その
    検出信号を、増幅器4により増幅したのち、高い周波数
    の検出信号を高周波数用バンドパスフィルター5Aによ
    り抽出すると共に、低い周波数の検出信号を低周波数用
    バンドパスフィルター5Bにより抽出し、各バンドパス
    フィルター5A,5Bからの検出信号を、比較器9を経
    て判別回路6に送り、その判別回路6に、基準電圧の異
    なる複数の基準電圧設定器7,8を接続し、前記判別回
    路6において、比較器9から送られた検出信号と、各基
    準電圧設定器7,8から送られた電圧信号と比較する建
    築物壁仕上げ部の剥離検出方法。
JP4181638A 1992-06-17 1992-06-17 建築物壁仕上げ部の剥離検出方法 Expired - Fee Related JP2915704B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4181638A JP2915704B2 (ja) 1992-06-17 1992-06-17 建築物壁仕上げ部の剥離検出方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4181638A JP2915704B2 (ja) 1992-06-17 1992-06-17 建築物壁仕上げ部の剥離検出方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH063336A JPH063336A (ja) 1994-01-11
JP2915704B2 true JP2915704B2 (ja) 1999-07-05

Family

ID=16104264

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4181638A Expired - Fee Related JP2915704B2 (ja) 1992-06-17 1992-06-17 建築物壁仕上げ部の剥離検出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2915704B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4736501B2 (ja) * 2005-03-29 2011-07-27 横浜ゴム株式会社 Frp構造物の非破壊検査方法
JP4726242B2 (ja) * 2007-05-17 2011-07-20 飛島建設株式会社 性状評価装置及び性状評価方法
JP5666334B2 (ja) * 2011-02-15 2015-02-12 佐藤工業株式会社 コンクリート系構造物の品質診断方法
JP6361912B2 (ja) * 2013-07-04 2018-07-25 清水建設株式会社 タイルの劣化診断装置及びタイルの劣化診断方法
JP6534040B2 (ja) * 2015-09-14 2019-06-26 清水建設株式会社 タイルの劣化診断装置およびタイルの劣化診断方法
JP7319606B2 (ja) * 2019-03-25 2023-08-02 株式会社東芝 検査装置、検査システム、検査方法、プログラム、及び記憶媒体

Also Published As

Publication number Publication date
JPH063336A (ja) 1994-01-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2915704B2 (ja) 建築物壁仕上げ部の剥離検出方法
EP0626086A1 (en) Dual channel glass break detector
JPS6113169B2 (ja)
JP5666334B2 (ja) コンクリート系構造物の品質診断方法
CN106683333B (zh) 设备安全检测方法及装置
JPH09297892A (ja) ガラス割れ検出装置
CN106539560A (zh) 鼾声检测方法、鼾声检测系统、止鼾系统和止鼾枕
JP2016080592A (ja) 表面検査方法および表面検査装置
Henderson et al. Acoustic inspection of concrete bridge decks
CN110441394A (zh) 基于声音指标的既有外墙外保温系统检测方法
JPH0668486B2 (ja) 建築物仕上げ面の剥離診断方法
JPS60211360A (ja) 壁面タイル等の剥離検知装置
JP6431677B2 (ja) 壁面不良検査装置
JP2005044180A (ja) ガラス破損検出装置
JP2000131288A (ja) 建築物の壁部の剥離判定装置
JPH09257765A (ja) 壁面剥離診断装置
JP2941150B2 (ja) 岩盤の性状測定装置
TWM526072U (zh) 水泥基質結構物聲學的火害判別裝置
JP2610378B2 (ja) ウェーブレット変換を用いた打音調査方法
CN113223432B (zh) 一种显示面板和显示装置
KR101617635B1 (ko) 층간 소음 경보 장치
JPH09196896A (ja) 杭または構造物欠損の動的診断方法
EP0072819A1 (en) System for detecting ball impacts on tennis courts and the like
TWI807884B (zh) 外牆瓷磚貼合之ai檢測方法及其系統
JPH05281202A (ja) 建築物仕上げ材の打診装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19990330

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees