JP2915066B2

JP2915066B2 - 生産工程管理方法及び装置

Info

Publication number: JP2915066B2
Application number: JP2110979A
Authority: JP
Inventors: 俊治坂本; 俊彦星野
Original assignee: Matsuda KK
Current assignee: Matsuda KK
Priority date: 1990-04-26
Filing date: 1990-04-26
Publication date: 1999-07-05
Anticipated expiration: 2014-07-05
Also published as: JPH048436A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、複数の作業ステーションが配置されるとと
もに、複数の修正作業ステーションが設けられた生産ラ
インにおける作業工程を管理する生産工程管理方法及び
装置に関する。

（従来の技術）自動車の組立ラインの如くの生産ラインにおいて、設
置された種々の作業用設備に対してコンピュータを内蔵
したシーケンス制御ユニットを設け、斯かるシーケンス
制御ユニットにより各設備が順次行うべき動作について
のシーケンス制御を行うようにして、作業工程の自動化
を図ることが知られている。このようなシーケンス制御
が行われる際には、シーケンス制御ユニットに内蔵され
たコンピュータにシーケンス制御プログラムがロードさ
れ、シーケンス制御ユニットが、生産ラインにおけるそ
の動作についてのシーケンス制御が行われるべき設備単
位、即ち、シーケンス制御対象設備に対する動作制御の
各段階を、シーケンス制御プログラムに従って逐次進め
ていくものとされる。

複数のシーケンス制御対象設備が設備されて自動化が
図られた生産ラインにおいて、それに沿って搬送されて
いく各ワークに対し、一連の作業工程における作業が複
数のシーケンス制御対象設備の夫々により順次自動的に
行われるにあたっては、各作業工程においてワークに対
する作業の結果に不具合が生じる可能性があり、従っ
て、通常、複数のシーケンス制御対象設備が設置されて
自動化が図られた生産ラインには、修正作業ステーショ
ンが設けられ、複数のシーケンス制御対象設備の夫々に
より行われた作業の結果に不具合が生じたワークが修正
作業ステーションに搬入されて、ワークに対する不具合
を解消するための修正作業が施されるようにされる。斯
かる際において、ワークにおける作業結果の不具合は、
例えば、各シーケンス制御対象設備に対応するシーケン
ス制御ユニットにおいてワークに対する作業状態をあら
わすデータが形成され、そのデータが解析されることに
より検出されるものとされ、また、修正作業ステーショ
ンにおいては、検出された不具合が通達されて、搬入さ
れたワークにその不具合に応じた修正作業が施される。

（発明が解決しようとする課題）上述の如くに、複数のシーケンス制御対象設備が設置
されて自動化が図られ生産ラインにおいて、複数のシー
ケンス制御対象設備の夫々により行われた作業の結果に
不具合が生じたワークに対し、修正作業ステーションに
おける修正作業が施されるに際して、従来の生産工程管
理方法のもとにおかれた生産ラインにあっては、例え
ば、各シーケンス制御対象設備に対応するシーケンス制
御ユニットにおいて形成されたワークに対する作業状態
をあらわすデータが、一旦、各シーケンス制御ユニット
を総合的に管理する統合管理ユニットに通信回線を通じ
て集められ、統合管理ユニットにおいて分析されて、ワ
ークにおける作業結果の不具合が検出されるとともに、
統合管理ユニットから修正作業ステーションに設置され
たデータ受理ユニットに、検出された不具合に関するデ
ータが通信回線を通じて送出され、修正作業ステーショ
ンにおけるデータ受理ユニットにおいてワークにおける
作業結果の不具合が認識されるようになされる。しかし
ながら、このようなシーケンス制御ユニット，統合管理
ユニット及び修正作業ステーションにおけるデータ受理
ユニットの間でのデータ処理は、生産ラインに設置され
たシーケンス制御対象設備及びそれに対応するシーケン
ス制御ユニットの数が多数となるに伴って、その処理量
が急増して長時間を要するものとされ、また、データ処
理上のエラーも増大するものとされて、修正作業ステー
ションにおけるワークに対する修正作業の効率を低下さ
せるとともに、的確性を損なわせる要因となっている。

斯かる点に鑑み、本発明は、夫々においてワークに対
する作業が行われる複数の作業ステーションが設けられ
るとともに、その下流側に修正作業ステーションが設ら
れた生産ラインについて、複数の作業ステーションの夫
々において行われた作業の結果に不具合が生じたワーク
に対しての修正作業ステーションにおける修正作業が、
的確に、かつ、効率良く行われるようになすことができ
る生産工程管理方法及び装置を提供することを目的とす
る。

（課題を解決するための手段）上述の目的を達成すべく、本発明に係る生産工程管理
方法は、生産ラインに設けられた複数の作業ステーショ
ンにおいて、搬送手段により生産ラインに沿って移動せ
しめられるワークに対する作業が順次行われる状態とな
し、複数の作業ステーションのうちの所定のものにおい
て行われたワークに対する作業の結果のうちの少なくと
も不具合なものをあらわす不具合データ及び不具合箇所
データを、搬送手段に備えられてワークと共に移動する
データ・キャリアに格納することにより、上述の作業の
結果を記憶し、複数の作業ステーションにおけるワーク
に対する作業が終了した後、生産ラインにおける複数の
作業ステーションにより下流側に設けられたデータ読取
手段により、データ・キャリアに格納された不具合デー
タ及び不具合箇所データを読み取って、読み取られた不
具合データ及び不具合箇所データが供給されるデータ処
理・分配手段により、当該読み取られた不具合データ及
び不具合箇所データに基づいて、ワークについての作業
結果の不具合を解消するため施されるべき修正作業を認
識し、認識された修正作業についての、生産ラインにお
けるデータ読取手段より下流側に設けられた複数の修正
作業ステーションに対する割振りを行うとともに、割り
振られた修正作業をあらわす修正作業分配データを複数
の修正作業ステーションに送出し、搬送手段によりワー
クを複数の修正作業ステーションの夫々に順次搬送し
て、ワークに複数の修正作業ステーションの夫々におい
て修正作業分配データに基づく修正作業を施すものとさ
れる。

また、本発明に係る生産工程管理装置は、生産ライン
に設けられた複数の作業ステーションと、生産ラインに
沿ってワークを移動させ、複数の作業ステーションの夫
々においてワークに対する作業が順次行われる状態とな
す搬送手段と、搬送手段に備えられてワークと共に移動
するデータ・キャリアと、複数の作業ステーションのう
ちの所定のものにおいて行われたワークに対する作業の
結果を判別し、その作業の結果をあらわすデータを得る
データ処理手段と、データ処理手段により得られる作業
の結果をあらわすデータのうちの少なくとも不具合なも
のをあらわす不具合データ及び不具合箇所データを、デ
ータ・キャリアに格納するデータ書込手段と、生産ライ
ンにおける複数の作業ステーションより下流側に設けら
れ、複数の作業ステーションにおけるワークに対する作
業が終了した後、データ・キャリアに格納された不具合
データ及び不具合箇所データを読み取るデータ読取手段
と、生産ラインにおけるデータ読取手段より下流側に設
けられた複数の修正作業ステーションと、データ読取手
段により読み取られた不具合データ及び不具合箇所デー
タに基づいて、ワークについての作業結果の不具合を解
消するため施されるべき修正作業を認識し、認識された
修正作業についての複数の修正作業ステーションに対す
る割振りを行うとともに、割り振られた修正作業をあら
わす修正作業分配データを複数の修正作業ステーション
に送出するデータ処理・分配手段とが備えられ、複数の
作業ステーションにおいて作業が施されたワークが搬送
手段により複数の修正作業ステーションの夫々に順次搬
送され、ワークに、複数の修正作業ステーションの夫々
において修正作業分配データに基づく修正作業が施され
るものとされて、構成される。

（作用）このようにされることにより、本発明に係る生産工程
管理方法及び装置にあっては、複数の作業ステーション
の夫々においてワークに対する作業の結果に不具合が生
じる際には、その都度、その不具合がそれをあらわす不
具合データ及び不具合箇所データがワークを搬送する搬
送手段に備えられたデータ・キャリアに格納されること
により記録されることになり、その後、搬送手段により
搬送されるワークに対する複数の作業ステーションの夫
々における作業が終了すると、直ちに、複数の作業ステ
ーションと複数の修正作業ステーションとの間に設けら
れたデータ読取手段によって、データ・キャリアから不
具合データ及び不具合箇所データが読み出され、読み出
された不具合データ及び不具合箇所データに基づいて、
ワークが受けるべき修正作業が複数の修正作業ステーシ
ョンに割り振られるとともに、割り振られた修正作業を
あらわす修正作業分配データが複数の修正作業ステーシ
ョンに送出され、修正作業ステーションの夫々におい
て、搬送手段により順次搬入されるワークに対して修正
作業分配データに基づく修正作業が施されることにな
る。従って、複数の修正作業ステーションにおいて行わ
れるべきワークに対する修正作業が迅速に設定され、ワ
ークに対しての修正作業ステーションにおける修正作業
が、的確に、かつ、効率良く行われることになる。

（実施例）第２図及び第３図は、本発明に係る生産工程管理装置
の一例が適用される生産ラインの例とされた車両生産ラ
インにおける組立ライン部の一部分を示し、斯かる部分
においては、車両のボディ11に、ワークパレット13上に
載置されたエンジン14,フロントサスペンション組立
（図示省略）及びリアサスペンション組立15を組み合わ
せるとともに、ボディ11に対してそれに組み合わされた
エンジン14,フロントサスペンション組立及びリアサス
ペンション組立15を、螺子を用いて締結固定留する組立
作業ステーションが設けられている。そして、斯かる組
立作業ステーションには、ボディ11を保持して搬送する
オーバーヘッド式の移載装置16、及び、ワークパレット
13を搬送するパレット搬送装置17が設けられている。

移載装置16は、組立作業ステーションの上方に配され
たガイドレール20と、ガイドレール20に沿って移動する
ものとされたキャリア21とから成り、キャリア21には、
昇降ハンガーフレーム22が取り付けられていて、ボディ
11は昇降ハンガーフレーム22により支持される。また、
パレット搬送装置17は、夫々ワークパレット13の下面を
受ける多数の支持ローラ23が設けられた一対のガイド部
24L及び24R,ガイド部24L及び24Rに夫々平行に延設され
た一対の搬送レール25L及び25R,各々がワークパレット1
3を係止するパレット係止部26を有し、夫々搬送レール2
5L及び25Rに沿って移動するものとされたパレット搬送
台27L及び27R、及び、パレット搬送台27L及び27Rを駆動
するリニアモータ機構（図示は省略されている）を備え
て構成されている。

そして、組立作業ステーションには、フロントサスペ
ンション組立及びリアサスペンション組立15の組み付け
時において、フロントサスペンション組立におけるスト
ラット及びリアサスペンション組立15におけるストラッ
ト15Aを夫々支持して組付姿勢をとらせる一対の左右前
方クランプアーム30L及び30R、及び、一対の左右後方ク
ランプアーム31L及び31Rが設けられている。左右前方ク
ランプアーム30L及び30Rは、夫々、固定基台35L及び35R
上において、それらの先端部がフロントサスペンション
組立におけるストラップに係合した状態のもとで、前後
左右に移動可能とされるとともに、左右後方クランプア
ーム31L及び31Rが、夫々、固定基台37L及び37R上におい
て、それらの先端部がリアサスペンション組立15におけ
るストラット15Aに係合した状態のもとで、前後左右に
移動可能とされていて、左右前方クンランプアーム30L
及び30R、及び、左右後方クランプアーム31L及び31R
は、ドッキング装置40を形成している。

また、搬送レール25L及び25Rの夫々平行に伸びるもの
とされて設置された一対のスライドレール41L及び41R,
スライドレール41L及び41Rに沿ってスライドするものと
された可動部材42,可動部材42を駆動するモータ43等か
ら成るスライド装置45が設けられており、このスライド
装置45における可動部材42には、ワークパレット13上に
設けられた可動エンジン支持部材（図示は省略されてい
る）に係合する係合手段46が設けられている。スライド
装置45は、移載装置16における昇降ハンガーフレーム22
により支持されたボディ11に、ワークパレット13上に配
されたエンジン14,フロントサスペション組立及びリア
サスペンション組立15が組み合わされる際、その係合手
段46が昇降パレット基準ピン47により位置決めされたワ
ークパレット13上の可動エンジン支持部材に係合した状
態で前後動せしめられ、それにより、ボディ11に対して
エンジン14を前後動させて、ボディ11とエンジン14との
干渉を回避するようにされる。

さらに、ボティ11にそれに組み合わされたエンジン14
及びフロントサスペンション組立を締結するための螺子
締め作業を行うものとされたロボット48A、及び、ボデ
ィ11にそれに組み合わされたリアサスペンション組立15
を締結するための螺子締め作業を行うものとされたロボ
ット48Bが設置されている。

上述の如くの組立作業ステーションにおいては、移載
装置16,パレット搬送装置17,ドッキング装置40,スライ
ド装置45、及び、ロボット48A及び48Bが、それらの動作
についてのシーケンス制御が行われるべき設備単位であ
るシーケンス制御対象設備とされている。

第１図に示される如く、このような組立作業ステーシ
ョンを備えるものとされた車両生産ライン50は、夫々が
上述の組立作業ステーションの如くのものとされる複数
の組立作業ステーション・・・SS_n-2,SS_n-1及びSS_nが配
列設置された組立ライン部と、それに連なる３個の修正
作業ステーションRSa,RSb及びRScが配列設置された修正
ライン部とが形成されており、さらに、組立ライン部と
修正ライン部との間にデータ読出ステーションQSが設け
られている。そして、組立作業ステーション・・・SS
_n-2,SS_n-1及びSS_nには、上述の移載装置16,パレット搬
送装置17,ドッキング装置40,スライド装置45、及び、ロ
ボット48A及び48Bから成るものとされる如くのシーケン
ス制御対象設備・・・51_n-2,51_n-1及び51_nが夫々設置さ
れている。

このような本発明に係る生産工程管理装置の一例が適
用された車両生産ライン50に本発明に係る生産工程管理
方法の一例を適用するにあたっては、シーケンス制御対
象設備・・・51_n-2,51_n-1及び51_nに対応して、シーケン
ス制御及び作業結果記録ユニット・・・52_n-2,52_n-1及
び52_nを配し、また、データ読出ステーションQSには、
不具合データ読取分配ユニット53を配し、さらに、修正
作業ステーションRSa,RSb及びRScには、修正作業用表示
制御ユニット54a,54b及び54cを夫々配す。そして、シー
ケンス制御及び作業結果記録ユニット・・・52_n-2,52
_n-1及び52_n,及び、不具合データ読取分配ユニット53の
夫々を、ネットワーク・インターフェース55を介してデ
ータ通信回線56に接続し、また、修正作業用表示制御ユ
ニット54a,54b及び54cの夫々を、ネットワーク・インタ
ーフェース57を介して、不具合データ読取分配スニット
53にループ接続されたデータ通信回線58に接続する。

一方、車両生産ライン50に沿って移動し、ボディ11を
搬送するワークパレット13には、第１図に示される如
く、その側面部にデータ・キャリア60を固定する。デー
タ・キャリア60は、メモリ部，信号処理回路部及び送受
信コイル部を内蔵し、送受信コイル部と外部のコイルと
の電磁誘導結合を通じて、外部から供給されるデータの
送受信コイル部を介してのメモリ部への格納、及び、メ
モリ部に格納されたデータの送受信コイル部を介しての
外部への供給を行えるものとなす。そして、データ・キ
ャリア60におけるメモリ部を、例えば、第４図に示され
る如くに、各組立作業ステーションに対応する部分が、
全体で６〜8KBの容量を有し、生産情報データが格納さ
れた記憶領域PD、及び、各組立作業ステーションにおけ
る複数の組立作業の夫々についての作業結果に関するデ
ータが個別に格納される記憶領域SD₁,SD₂,SD₃・・・SD_m
に区分されており、さらに、記憶領域SD₁,SD₂,SD₃・・
・SD_mの夫々が、例えば、記憶領域SD_mについて作業デー
タが格納される細分記憶領域CC_m,作業結果に不具合を生
じた箇所をあらわす不具合箇所データが格納される細分
記憶領域CP_m、及び、作業結果の不具合に関する不具合
データが格納される細分記憶領域CD_mに区分されたもの
として示されている如く、作業データが格納される細分
記憶領域CC,不具合箇所データが格納される記憶領域C
P、及び、不具合データが格納される細分記憶領域CDに
区分されたものとする。

シーケンス制御及び作業結果記録ユニット・・・52
_n-2,52_n-1及び52_nの夫々は、第５図にシーケンス制御及
び作業結果記録ユニット52_nが例にとられて示される如
くに、シーケンス制御対象設備・・・51_n-2,51_n-1もし
くは51_nにシーケンス制御用の制御信号を送出するシー
ケンス制御出力部61,シーケンス制御対象設備・・・51
_n-2,51_n-1もしくは51_nに故障が生じたとき、その故障を
検出して故障箇所を特定するとともに、復帰させるため
の動作制御を行う故障診断・復帰制御部62、及び、デー
タ処理部63を備えるものとし、シーケンス制御出力部6
1,故障診断・復帰制御部62、及び、データ処理部63を相
互にデータの送受を行うべく接続され、また、データ処
理部63をネットワーク・インターフェース55にもデータ
の送受を行うべく接続されたものとし、故障診断・復帰
制御部62及びデータ処理部63をシーケンス制御出力部61
の動作制御を行うものとするとともに、データ処理部63
を故障診断・復帰制御部62の制御を行なうものとなす。
さらに、データ処理部63を、ワークパレット13に固定さ
れたデータ・キャリア60に格納されたデータを読み取る
ためのコイルを内蔵した読取ヘッド部64、及び、ワーク
パレット13に固定されたデータ・キャリア60にデータを
書き込むためのコイルを内蔵した書込ヘッド部65が、書
込・読取ヘッド制御部66を介して接続されたものとす
る。書込・読取ヘッド制御部66は、読取ヘッド部64に読
取動作状態をとらせて、データ・キャリア60における所
定の記憶領域もしくは細分記憶領域に格納されたデータ
をデータ処理部63に供給する動作、及び、書込ヘッド部
65に書込動作状態をとらせて、データ処理部63から送出
されるデータを、データ・キャリア60における所定の記
憶領域もしくは細分記憶領域に格納する動作を必要に応
じて行うものとする。

また、不具合データ読取分配ユニット53を、第６図に
示される如く、ワークパレット13に固定されたデータ・
キャリア60に格納されたデータを読み取るための読取ヘ
ッド部64が、読取ヘッド制御部67を介して、データ処理
・分配部68に接続されてなる構成をとるものとなし、デ
ータ処理・分配部68をネットワーク・インターフェース
55にデータの送受を行うべく接続する。読取ヘッド制御
部67は、読取ヘッド部64に読取動作状態をとらせて、デ
ータ・キャリア60における所定の細分記憶領域に格納さ
れた不具合箇所データ及び不具合データをデータ処理・
分配部68に供給する動作を行い、データ処理・分配部68
は、読取ヘッド制御部67を通じて供給される不具合箇所
データ及び不具合データに応じて、修正分配データを形
成し、それをデータ通信回線58に送出するものとする。

さらに、修正作業用表示制御ユニット54a,54b及び54c
の夫々は、第７図に修正作業用表示制御ユニット54aが
例にとられて示される如くに、ネットワーク・インター
フェース57を介してデータ通信回線58にデータの送受を
行うべき接続された表示制御・データ入力部69、及び、
表示制御・データ入力部69からの表示制御信号が供給さ
れ、その表示制御信号に応じた表示を陰極線管を用いて
行う表示部70を備えたものとなす。

このようにして本発明に係る生産工程管理方法の一例
による工程管理が行われるもとで、車両が組み立てられ
るにあたっては、先ず、ボディ11及びそれに組み付けら
れ各種の構成部品が載置されたワークパレット13が、組
立ライン部に沿って移動せしめられ、ボディ11及びそれ
に組み付けられた各種の構成部品が、組立作業ステーシ
ョン・・・SS_n-2,SS_n-1及びSS_nに順次搬入されて、シー
ケンス制御及び作業結果記録ユニット・・・52_n-2,52
_n-1及び52_nにより夫々シーケンス制御されるシーケンス
制御対象設備・・・51_n-2,51_n-1及び51_nの各々による作
業が施される状態となす。

斯かる際において、シーケンス制御及び作業結果記録
ユニット・・・52_n-2,52_n-1及び52_nの夫々を、そのデー
タ処理部63が、必要に応じて、書込・読取ヘッド制御部
66に、読取ヘッド64にワークパレット13のデータ・キャ
リア60における当該組立作業ステーションに対応する部
分の記憶領域PDに格納された生産情報データの読取りを
行わせる状態をとり、書込・読取ヘッド制御部66を通じ
て供給されるデータ・キャリア60からの生産情報データ
に基づく制御データが、シーケンス制御部61に供給され
て、シーケンス制御出力部61が、シーケンス制御対象設
備・・・51_n-2,51_n-1もしくは51_nにデータ処理部63から
の制御データに応じた動作をとるようにする。このと
き、データ処理部63は、シーケンス制御出力部61から、
それにより制御されるシーケンス制御対象設備・・・51
_n-2,51_n-1もしくは51_nによる、ワークパレット13に載置
されたボディ11及びそれに組み付けられた各種の構成部
品に対する作業の結果をあらわすデータを得てそれを判
別し、書込・読取ヘッド制御部66を、書込ヘッド65にワ
ークパレット13のデータ・キャリア60における当該組立
作業ステーションに対応する部分の記憶領域SD₁〜SD_nの
うちそのときの組立作業に対応するもの（対応記憶領
域）に対する書込みを行わせる状態となして、判別した
データが作業結果が適正であることをあらわすものであ
る場合には、それが作業データとしてデータ・キャリア
60における当該組立作業ステーションに対応する部分の
対応記憶領域における細分記憶領域CCに書き込まれるよ
うになし、また、判別したデータが作業結果に不具合が
生じていることをあらわすものである場合には、ボディ
11及びそれに組み付けられた各種の構成部品における不
具合が生ぜしめられた箇所をあらわす不良箇所データ
が、データ・キャリア60における当該組立作業ステーシ
ョンに対応する部分の対応記憶領域における細分記憶領
域CPに書き込まれるようにするとともに、そのときの不
具合に関する不具合データがデータ・キャリア60におけ
る当該組立作業ステーションに対応する部分の対応記憶
領域における細分記憶領域CDに書き込まれるようにな
す。

このようにして、ワークパレット13に固定されたデー
タ・キャリア60における当該組立作業ステーションに対
応する部分の対応記憶領域に対応するデータの書込みが
順次行われる、組立作業ステーション・・・SS_n-2,SS
_n-1及びSS_nの夫々において、シーケンス制御対象設備・
・・51_n-2,51_n-1及び51_nの各々によるワークパレット13
に載置されたボディ11及びそれに組み付けられた各種の
構成部品に対する作業を終了した後、ワークパレット13
をボディ11及びそれに組み付けられた各種の構成部品が
載置された状態で、組立ライン部からデータ読出ステー
ションQSへと移動させる。そして、ボディ11及びそれに
組み付けられた各種の構成部品が搭載されたワークパレ
ット13を、第１図において一点鎖線13′により示される
如くに、データ読出ステーションQSに位置せしめた後、
データ読出ステーションQSに配された不具合データ読取
分配ユニット53を、データ処理・分配部68が、読取ヘッ
ド制御部67に、読取ヘッド64にワークパレット13のデー
タ・キャリア60における各組立作業ステーションに対応
する部分の記憶領域SD₁〜SD_mに対する読取りを行わせる
状態となし、データ・キャリア60における各組立作業ス
テーションに対応する部分の記憶領域SD₁〜SD_mの夫々に
おける細分記憶領域CP及びCDから、不具合箇所データと
不具合データとが、読取ヘッド64によって読み取られ、
読取ヘッド制御部67を通じてデータ処理・分配部68に供
給されるようになす。このとき、データ処理・分配部68
は、読取ヘッド制御部67を通じて供給される不具合箇所
データと不具合データとに基づいて、ボディ11及びそれ
に組み付けられた各種の構成部品に対して、作業結果の
不具合を解消するため施されるべき修正作業を認識し、
認識された修正作業についての修正作業ステーションRS
a,RSb及びRScに対する割振りを行い、ボディ11及びそれ
に組み付けられた各種の構成部品に対する修正作業の修
正作業ステーションRSa,RSb及びRScに対する割振りをあ
らわす修正作業分配データを、データ通信回線58に送出
する。

不具合データ読取分配ユニット53におけるデータ処理
・分配部68から、データ通信回線58に修正作業分配デー
タが送出されると、修正作業ステーションRSaに配され
た修正作業用表示制御ユニット54aにおける表示制御・
データ入力部69により、修正作業分配データ中の修正作
業ステーションRSaに対して割り振られた修正作業をあ
らわすデータが、ネットワーク・インターフェース57を
通じて取り込まれ、表示制御・データ入力部69において
取り込まれたデータに応じた表示制御信号が形成され
て、表示部70に供給される。それにより、表示部70にお
いて、ボディ11及びそれに組み付けられた各種の構成部
品に対して修正作業ステーションRSaにおいて施される
べき修正作業が表示される。

同様にして、修正作業ステーションRSbに配された修
正作業用表示制御ユニット54bにおける表示制御・デー
タ入力部69により、修正作業分配データ中の修正作業ス
テーションRSbに対して割り振られた修正作業をあらわ
すデータが、ネットワーク・インターフェース57を通じ
て取り込まれ、表示制御・データ入力部69において取り
込まれたデータに応じた表示制御信号が形成されて、表
示部70に供給され、それにより、表示部70において、ボ
ディ11及びそれに組み付けられた各種の構成部品に対し
て修正作業ステーションRSbにおいて施されるべき修正
作業が表示される。さらに、修正作業ステーションRSc
に配された修正作業用表示制御ユニット54cにおける表
示制御・データ入力部69により、修正作業分配データ中
の修正作業ステーションRScに対して割り振られた修正
作業をあらわすデータが、ネットワーク・インターフェ
ース57を通じて取り込まれ、表示制御・データ入力部69
において取り込まれたデータに応じた表示制御信号が形
成されて、表示部70に供給され、それにより、表示部70
において、ボディ11及びそれに組み付けられた各種の構
成部品に対して修正作業ステーションRScにおいて施さ
れるべき修正作業が表示される。

そして、ワークパレット13を、ボディ11及びそれに組
み付けられた各種の構成部品が載置された状態で、デー
タ読出ステーションQSから修正ライン部へと移動させ、
ボディ11及びそれに組み付けられた各種の構成部品が搭
載されたワークパレット13が、第１図において一点鎖線
13″により示される如くに、修正作業ステーションRSa
に位置せしめられた後、修正作業ステーションRSaにお
いて、ボディ11及びそれに組み付けられた各種の構成部
品に対しての、修正作業用表示制御ユニット54aにおけ
る表示部70における表示に従った修正作業を行う。そし
て、修正作業が終了したとき、修正作業用表示制御ユニ
ット54aにおける表示制御・データ入力部69を通じて修
正作業の終了をあらわす終了データを入力し、それによ
り表示部70における修正作業の表示を消す。

続いて、ボティ11及びそれに組み付けられた各種の構
成部品が搭載されたワークパレット13が、修正作業ステ
ーションRSbに移行せしめられた後、修正作業ステーシ
ョンRSbにおいて、ボディ11及びそれに組み付けられた
各種の構成部品に対しての、修正作業用表示制御ユニッ
ト54bにおける表示部70による表示に従った修正作業を
行い、その修正作業が終了したとき、修正作業用表示制
御ユニット54bにおける表示制御・データ入力部69を通
じて修正作業の終了をあらわす終了データを入力して、
表示部70における修正作業の表示を消す。さらに、ボデ
ィ11及びそれに組み付けられた各種の構成部品が搭載さ
れたワークパレット13が、修正作業ステーションRScに
移行せしめられた後、修正作業ステーションRScにおい
て、ボディ11及びそれに組み付けられた各種の構成部品
に対しての、修正作業用表示制御ユニット54cにおける
表示部70により表示に従った修正作業を行い、その修正
作業が終了したとき、修正作業用表示制御ユニット54b
における表示制御・データ入力部69を通じて修正作業の
終了をあらわす終了データを入力して、表示部70におけ
る修正作業の表示を消し、ボディ11及びそれに組み付け
られた各種の構成部品における、組立ライン部における
作業結果の不具合を解消する。

なお、修正作業ステーションRSaあるいはRSbにおい
て、ボディ11及びそれに組み付けられた各種の構成部品
に対しての、修正作業用表示制御ユニット54aあるいは5
4bにおける表示部70に表示された修正作業の全てを終了
することができず、その一部が残された場合には、修正
作業用表示制御ユニット54aもしくは54bにおける表示制
御・データ入力部69を通じて、修正作業ステーションRS
aあるいはRSbにおいて終了することができなかった修正
作業に関するデータを、修正作業ステーションRSbにお
ける修正作業用表示制御ユニット54bあるいは修正作業
ステーションRScにおける修正作業用表示制御ユニット5
4cにむけて送出して、修正作業用表示制御ユニット54b
あるいは54cにおける表示部70に、修正作業ステーショ
ンRSaあるいはRSbにおいて終了することができなかった
修正作業が表示されるようになし、修正作業ステーショ
ンRSaあるいはRSbにおいて残された修正作業を、修正作
業ステーションRSbあるいはRScにおいて行うようにす
る。

（発明の効果）以上の説明から明らかな如く、本発明に係る生産工程
管理方法及び装置によれば、複数の作業ステーションが
設けられるとともに複数の修正作業ステーションが設け
られた生産ラインについて、複数の作業ステーションの
夫々においてワークに対する作業の結果に不具合が生じ
る際には、その都度、その不具合がそれをあらわす不具
合データ及び不具合箇所データがワークを搬送する搬送
手段に備えられたデータ・キャリアに格納されることに
より記録されることになり、その後、搬送手段により搬
送されるワークに対する複数の作業ステーションの夫々
における作業が終了すると、直ちに、複数の作業ステー
ションと複数の修正作業ステーションとの間に設けられ
たデータ読取手段によって、データ・キャリアから不具
合データ及び不具合箇所データが読み出され、読み出さ
れた不具合データ及び不具合箇所データに基づいて、ワ
ークが受けるべき修正作業が複数の修正作業ステーショ
ンに割り振られるとともに、その割り振られた修正作業
をあらわす修正作業分配データが複数の修正作業ステー
ションに対して送出され、各修正作業ステーションにお
いて、そこに得られた修正作業分配データがあらわす割
り振られた修正作業についての表示が行われ、斯かるも
とで、修正作業ステーションの夫々において、搬送手段
により順次搬入されるワークに対して表示された修正作
業が施されることになるので、複数の修正作業ステーシ
ョンにおいて行われるべきワークに対する修正作業が迅
速に設定され、ワークに対しての修正作業ステーション
における修正作業が、的確に、かつ、効率良く行われる
ことになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る生産工程管理方法及び装置の一例
が適用される車両生産ラインを示す概略構成図、第２図
及び第３図は本発明に係る生産工程管理方法及び装置の
一例が適用される車両生産ラインの一例の部分を示す概
略側面図及び概略平面図、第４図は本発明に係る生産工
程管理方法及び装置の一例が適用される車両生産ライン
におけるワークパレットに固定されるデータ・キャリア
の説明に供される図、第５図は本発明に係る生産工程管
理方法及び装置の一例が適用される車両生産ラインにお
けるシーケンス制御及び作業結果記録ユニットの詳細を
示す概略構成図、第６図は本発明に係る生産工程管理方
法及び装置の一例が適用される車両生産ラインにおける
不具合データ読取分配ユニットの詳細を示す概略構成
図、第７図は本発明に係る生産工程管理方法及び装置の
一例が適用される車両生産ラインにおける修正作業用表
示制御ユニットの詳細を示す概略構成図である。図中、11はボディ、13はワークパレット、16は移載装
置、17はパレット搬送装置、40はドッキング装置、45は
スライド装置、48A及び48Bはロボット、50は車両生産ラ
イン、51_n-2,51_n-1及び51_nはシーケンス制御対象設備、
52_n-2,52_n-1及び52_nはシーケンス制御及び作業結果記録
ユニット、53は不具合データ読取分配ユニット、54a,54
b及び54cは修正作業用表示制御ユニット、55及び57はネ
ットワーク・インターフェース、56及び58はデータ通信
回線、60はデータ・キャリア、70は表示部、SS_n-2,SS
_n-1及びSS_nは組立作業ステーション、RSa,RSb及びRScは
修正作業ステーションである。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) B23P 21/00 307 B23P 21/00 303

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】生産ラインに設けられた複数の作業ステー
ションにおいて、搬送手段により上記生産ラインに沿っ
て移動せしめられるワークに対する作業が順次行われる
状態となし、上記複数の作業ステーションのうちの所定
のものにおいて行われた上記ワークに対する作業の結果
のうちの少なくとも不具合なものをあらわす不具合デー
タ及び不具合箇所データを、上記搬送手段に備えられて
上記ワークと共に移動するデータ・キャリアに格納する
ことにより、上記作業の結果を記憶し、上記複数の作業
ステーションにおける上記ワークに対する作業が終了し
た後、上記生産ラインにおける上記複数の作業ステーシ
ョンより下流側に設けられたデータ読取手段により、上
記データ・キャリアに格納された上記不具合データ及び
不具合箇所データを読み取り、読み取られた不具合デー
タ及び不具合箇所データが供給されるデータ処理・分配
手段により、上記読み取られた不具合データ及び不具合
箇所データに基づいて、上記ワークについての作業結果
の不具合を解消するため施されるべき修正作業を認識
し、認識された修正作業についての、上記生産ラインに
おける上記データ読取手段より下流側に設けられた複数
の修正作業ステーションに対する割振りを行うととも
に、割り振られた修正作業をあらわす修正作業分配デー
タを上記複数の修正作業ステーションに送出し、上記搬
送手段により上記ワークを上記複数の修正作業ステーシ
ョンの夫々に順次搬送して、該ワークに上記複数の修正
作業ステーションの夫々において上記修正作業分配デー
タに基づく修正作業を施すことを特徴とする生産工程管
理方法。
【請求項２】複数の修正作業ステーションの夫々におい
て、当該修正作業ステーションに対して送出された修正
作業分配データがあらわす、データ・キャリアから読み
出された不具合データ及び不具合箇所データに基づいて
割り振られた修正作業についての表示を行い、搬送手段
により搬送されたワークに対して上記表示された修正作
業を施すことを特徴とする請求項１記載の生産工程管理
方法。
【請求項３】生産ラインに設けられた複数の作業ステー
ションと、上記生産ラインに沿ってワークを移動させ、上記複数の
作業ステーションの夫々において上記ワークに対する作
業が順次行われる状態となす搬送手段と、該搬送手段に備えられて上記ワークと共に移動するデー
タ・キャリアと、上記複数の作業ステーションのうちの所定のものにおい
て行われた上記ワークに対する作業の結果を判別し、該
作業の結果をあらわすデータを得るデータ処理手段と、上記作業の結果をあらわすデータのうちの少なくとも不
具合なものをあらわす不具合データ及び不具合箇所デー
タを、上記データ・キャリアに格納するデータ書込手段
と、上記生産ラインにおける上記複数の作業ステーションに
より下流側に設けられ、上記複数の作業ステーションに
おける上記ワークに対する作業が終了した後、上記デー
タ・キャリアに格納された不具合データ及び不具合箇所
データを読み取るデータ読取手段と、上記生産ラインにおける上記データ読取手段より下流側
に設けられた複数の修正作業ステーションと、上記データ読取手段により読み取られた不具合データ及
び不具合箇所データに基づいて、上記ワークについての
作業結果の不具合を解消するため施されるべき修正作業
を認識し、認識された修正作業についての上記複数の修
正作業ステーションに対する割振りを行うとともに、割
り振られた修正作業をあらわす修正作業分配データを上
記複数の修正作業ステーションに送出するデータ処理・
分配手段と、を備え、上記複数の作業ステーションにおける作業が施されたワ
ークが上記搬送手段により上記複数の修正作業ステーシ
ョンの夫々に順次搬送され、該ワークに上記複数の修正
作業ステーションの夫々において上記修正作業分配デー
タに基づく修正作業が施されることを特徴とする生産工
程管理装置。
【請求項４】複数の修正作業ステーションの夫々に、デ
ータ処理・分配手段から得られる修正作業分配データが
あらわす修正作業を表示する表示手段が備えられ、上記
複数の修正作業ステーションの夫々において、搬送手段
により搬送されたワークに対して上記表示手段により表
示された修正作業が施されることを特徴とする請求項３
記載の生産工程管理装置。