JP2004261881A - ワーク溶接システム、ワーク溶接方法、および、ワーク溶接プログラム - Google Patents

ワーク溶接システム、ワーク溶接方法、および、ワーク溶接プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】工作物の種類の違いに依存した専用治具や装置といった機械的手段を使用することなく、各ワーク相互の位置設定をコンピュータプログラムによって制御すること。
【解決手段】溶接処理の指令に対応する溶接プログラムをロードする(S11)。次に、生産ラインに配置されているロケーションピンロボットにおいて、TCPの補正を実行する(S12)。さらに、ワーク溶接システムは、生産ラインに配置されているロケーションピンロボットのTCP間の相対位置の補正を実行する(S13)。その後、ワーク溶接システムは、ワークパレットに積載されているワークを取り出し、ロケーションピンロボットにプリセットし(S14)、ワークの位置決めをする(S15)。そして、ワーク溶接システムは、位置決めされたワークを溶接し(S16)、溶接されたワークをアンロードする。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、工場などの生産ラインにおいて、工作物であるワークピース(以下、ワークとする)の組立、溶接などの作業を自動化するために使用される産業用ロボットを用いた、ワーク溶接システム、ワーク溶接方法、および、ワーク溶接プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、工場などの生産ラインにおいて、工作物であるワークの組立、溶接などの各工程を、CAD/CAM(Computer Aided Design/Computer Aided Manufacturing)システム、産業用ロボットなどを導入して自動化する傾向がさらに高まってきている。
このような工場における生産の自動化が図られることにより、生産ラインの無人化が進み、経済的かつ効率的な生産プロセスを実現することができる。
ところで、ワークの組立、溶接などの機械加工時には、通常、ワークの位置決めを容易にするために、治具(JIG)と呼ばれる専用の装置や器具が使用されている。
この治具のサイズ、形状、材質、機能などは、加工されるワークの構造、加工処理工程の複雑さの度合いなどに依存しているため、構造の異なるワークを加工する場合には、その都度、専用の治具を用意しなければならないことが多い。
【0003】
例えば、自動車メーカーの生産ラインでは、各工程において生産する車種、さらには、機種毎に専用の治具が必要となっている。
自動車メーカーの生産ラインで使用される車体組立用の治具は、大型、かつ、複雑な形状をしている上に、高い位置決め精度が要求されるため、非常に高価となっている。そのため、工場では、生産する機種の増加に伴い、生産ラインへの設備投資費用が増大してしまうおそれがある。また、工場では、使用していない治具の保管場所を設ける必要もある。
【0004】
さらに、溶接を施して強度を確保するような工作物であるワークは、通常、金属製である。このような金属製のワークは、プレス加工等を施したものである場合、その性質上、経年変化や温度・湿度変化、また、プレスの金型の劣化等により歪みやずれなどの変形が生じてしまうことがある。
このような変形したワークを、強制的に治具により位置決めをした状態で溶接をした場合、溶接されたワークには、治具により加えられたストレスを回避する方向に戻そうとする力が働くため、ワーク間において無理な力が働いてしまい、理想的な強度および精度を確保することが困難になってしまう。
特に、車輌、船舶、航空機などのボディを形成するようなワークは、極めて高い精度を要求されるため、このようなワーク間に働く力を度外視することはできない。
【0005】
従来、このような問題を解決するために、専用治具の代わりとして使用することが可能な、汎用性のある位置決め装置などが下記の特許文献をはじめ種々開示されている。
【特許文献1】
特開平10−249764号公報
【0006】
特許文献1には、相互に溶接接合される複数のワークをハンドリングロボットで把持した状態において、各ワーク相互が正規の溶接接合位置となるように設定調整するための位置決め部を設けたワーク位置決め装置が開示されている。ここで、開示されている位置決め部は、ワークを把持した各ハンドリングロボットを所定の位置決め機構に固定することによって、位置決め精度の向上を図るようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に示すような専用治具を使用しないでワークの位置決めを行う装置においては、汎用性はあるものの、各ワーク相互の位置を決定するための装置が必要となってしまう。
また、上述したような変形したワーク間の位置設定における誤差を極小化についても考慮されていない。
そこで、本発明は、工作物の種類(機種)の違いに依存した専用治具や装置といった機械的手段を使用することなく、各ワーク相互の位置設定をコンピュータプログラムによって制御することが可能なワーク溶接システム、ワーク溶接方法、および、ワーク溶接プログラムを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明では、単数または複数の基準穴が形成された複数のワークを相互に組み合わせて溶接処理を施すワーク溶接システムにおいて、前記基準穴に嵌入して前記ワークを把持することが可能となるように形成された基準ピンを装着した複数の位置決めロボットと、前記位置決めロボットに把持された複数の前記ワークを溶接するための単数または複数の溶接ロボットと、前記位置決めロボットおよび前記溶接ロボットの動作を指示する作業プログラムを格納し、かつ、前記作業プログラムを実行することにより前記位置決めロボットおよび前記溶接ロボットを制御する制御手段と、設計値である溶接基準位置を目標点として設定されている前記作業プログラムに基づいて、前記位置決めロボットに把持された前記ワークを移動させる位置決め手段と、前記ワークの位置を検出するワーク位置検出手段と、前記位置決め手段により前記ワークが移動された後、前記ワーク位置検出手段により前記ワークの位置を検出し、この検出結果と、前記溶接基準位置とを比較して前記ワークの誤差を算出して補正値を設定する補正値設定手段と、前記補正値設定手段により設定された前記補正値に基づいて、前記位置決めロボットを移動させて前記ワークの位置を補正する補正手段と、前記補正手段により位置を補正された前記ワークを前記溶接ロボットにより溶接する溶接手段と、を備えることにより前記目的を達成できる。
【0009】
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、各前記位置決めロボットにおける位置を補正するセルフ補正手段を備えることにより前記目的を達成できる。
請求項3記載の発明では、請求項1、または、請求項2記載の発明において、前記位置決めロボット間の相対位置を補正する相対位置補正手段を備えることにより前記目的を達成できる。
請求項4記載の発明では、請求項1、請求項2、または、請求項3記載の発明において、前記位置決めロボットは、多関節ロボットにより構成されることにより前記目的を達成できる。
【0010】
請求項5記載の発明では、請求項1、請求項2、請求項3、または、請求項4記載の発明において、前記位置決めロボットおよび前記溶接ロボットを制御する制御手段は、それぞれが所定のプロトコルを用いて接続されていることにより前記目的を達成できる。
請求項6記載の発明では、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、または、請求項5記載の発明において、前記位置決めロボットは、前記ワークの変形量を検出する変形量検出手段を備え、前記位置決めロボットは、前記ワークを把持した際に、前記変形量検出手段を用いて前記ワークの変形量を検出し、この検出結果を保存することにより前記目的を達成できる。
【0011】
請求項7記載の発明では、単数または複数の基準穴が形成された複数のワークを相互に組み合わせて溶接処理を、前記基準穴に嵌入して前記ワークを把持することが可能となるように形成された基準ピンを装着した複数の位置決めロボットと、前記位置決めロボットに把持された複数の前記ワークを溶接するための単数または複数の溶接ロボットと、により行うワーク溶接方法おいて、設計値である溶接基準位置を目標点として、前記位置決めロボットに把持された前記ワークを移動させる第1ステップと、前記ワークの位置を検出する第2ステップと、前記第1ステップにより前記ワークが移動された後、前記第2ステップにより前記ワークの位置を検出し、この検出結果と、前記溶接基準位置とを比較して前記ワークの誤差を算出して補正値を設定する第3ステップと、前記第3ステップにより設定された前記補正値に基づいて、前記位置決めロボットを移動させて前記ワークの位置を補正する第4ステップと、前記第4ステップにより位置を補正された前記ワークを前記溶接ロボットにより溶接する第5ステップと、を備えることにより前記目的を達成する。
【0012】
請求項8記載の発明によれば、単数または複数の基準穴が形成された複数のワークを相互に組み合わせて溶接処理を、前記基準穴に嵌入して前記ワークを把持することが可能となるように形成された基準ピンを装着した複数の位置決めロボットと、前記位置決めロボットに把持された複数の前記ワークを溶接するための単数または複数の溶接ロボットと、により行うためのワーク溶接プログラムにおいて、設計値である溶接基準位置を目標点として、前記位置決めロボットに把持された前記ワークを移動させる位置決め機能と、前記ワークの位置を検出するワーク位置検出機能と、前記位置決め機能により前記ワークが移動された後、前記ワーク位置検出機能により前記ワークの位置を検出し、この検出結果と、前記溶接基準位置とを比較して前記ワークの誤差を算出して補正値を設定する補正値設定機能と、前記補正値設定機能により設定された前記補正値に基づいて、前記位置決めロボットを移動させて前記ワークの位置を補正する補正機能と、前記補正機能により位置を補正された前記ワークを前記溶接ロボットにより溶接する溶接機能と、をコンピュータに実現させることにより前記目的を達成できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のワーク溶接システムにおける好適な実施の形態について、図1から図13を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係るワーク溶接システムで使用される産業用ロボットシステムの概略構成を示した図である。
図1に示すように、産業用ロボットシステムは、制御装置10と制御対象20とからなる。
【0014】
制御装置10は、産業用ロボットシステムを統括管理するブレーンとなるメイン制御装置であり、CPU(中央演算処理装置)11、ROM(リード・オンリ・メモリ)12、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)13、記憶装置14、I/O(入出力)インターフェース15、コンソールインターフェース16を備え、各々がバスラインを介して接続している。
また、コンソールインターフェース16は、オペレーションボックス17およびティーチングボックス18に接続している。
また、制御対象20は、制御装置10の制御対象装置である、産業用ロボット21および周辺機器22よりなる。
制御装置10と制御対象20とは、I/Oインターフェース15を介して互いに接続されている。
【0015】
次に、これらの各装置について説明する。
CPU11は、ROM12に記憶されているプログラムやRAM13にロードされたプログラムなどに従って、各種の処理、計算、条件判断、ディスプレイなどの各種デバイスの制御を行う。
ROM12は、制御装置10を機能させるための基本的なプログラムやパラメータなどが記憶された読み取り専用メモリである。
RAM13は、CPU11が各種の処理を行う上で必要なプログラムやデータを記憶するメモリであり、CPU11によってデータの書込みおよび消去を行うことができる。
記憶装置14は、例えば大容量のハードディスクなどにより構成されており様々なプログラムやデータが記憶されている。
I/Oインターフェース15は、制御装置10−制御対象20間の各種データの送受信を行うためのインターフェースである。
【0016】
コンソールインターフェース16は、オペレーションボックス17およびティーチングボックス18からの各種入力情報を受け付けるためのインターフェースである。
オペレーションボックス17は、テンキーや文字を入力するためのキーボードを備えた操作盤であり、オペレータによる各種情報の入力ができるようになっている。
ティーチングボックス18は、制御対象20の産業用ロボット21のアームの位置や動作順序などを順次記憶させる処理を行う操作盤である。
一般に、産業用ロボット21は、作業プログラムに基づいて各種作業を行うが、この作業プログラムを入力する方法には、直接形と間接形がある。
直接形教示方式は、ティーチングプレイバックと呼ばれ、ティーチングボックス18を用いて行う。
一方、間接形教示方式は、オペレーションボックス17を用いて、数値、ロボット言語等で示された作業プログラムを入力するようにして行う。
【0017】
図2は、制御対象20の産業用ロボット21の構成を示した図である。
図2に示すように、産業用ロボット21は、ハンド211、アクチュエータ212、検出器213とから構成されている。
ハンド211は、ワークを把持し、移動させるためのものであり、一般に、マテリアルハンドと呼ばれている。
アクチュエータ212は、制御装置10からの電気信号によって、サーボモータを機械的に制御するための調速機である。
検出器213は、ワークや他の産業用ロボット21、基準点などを検出するためのセンサである。なお、これらの各種センサの詳細については後述する。
【0018】
次に、このように構成された複数の種類の産業用ロボットシステムを複数備えたワーク溶接システムについて、従来の専用治具を使用したワーク溶接システムと比較しながら説明する。
図3は、従来の専用治具を使用したワーク溶接システムの構成を示した図である。
一方、図4は、本実施の形態に係るワーク溶接システムの構成を示した図である。
なお、図3および図4において、同一箇所を示す部分には、同一記号を用いている。
図3および図4を比較するとわかるように、本実施の形態に係るワーク溶接システムと、従来のワーク溶接システムとでは、溶接加工の対象であるワーク31の位置決め方法に大きな違いがある。なお、ここで使用されるワーク31は、シートメタル(亜鉛鋼板、アルミニウム、銅等)をプレス金型工程を経て生み出されたスタンピングパーツである。
詳しくは、図3に示すように従来のワーク溶接システムにおいては、複数のワーク31を精度をもってグリップするための専用の治具34に、ワーク31に設けられているロケーションホール(基準穴)を支持するためのロケーションピン35およびクランプユニット36を設けてワーク31の位置決めを行っていた。また、搬送装置33を設けて、ワーク31を次工程に搬送していた。
【0019】
一方、図4に示すように本実施の形態に係るワーク溶接システムにおいては、産業用ロボット21のハンド211に基準ピンであるロケーションピンを用いた位置決めロボットであるロケーションピンロボット37を複数台設けてワーク31の位置決めを行うようにしている。さらに、ロケーションピンロボット37に多関節形ロボットを採用することにより、ロケーションピンロボット37のみでワーク31の搬送ができるようになっている。
また、ワーク31の溶接には、溶接サーボガン321を装着した溶接ロボット32を使用している。この溶接サーボガン321は、ワーク31を支持するクランプ機構を備えているため、ワーク31を次工程へ搬送する搬送ロボット、ワーク31をロケーションピンロボット37にセットするプリセットロボット、ワーク31をロケーションピンロボット37から取り外し、次工程へハンドリングするアンロードロボットなどの機能を兼ねるようにすることができる。
【0020】
図5は、本実施の形態に係るワーク溶接システムを使用した生産ラインの例を示した図である。
また、図6は、本実施の形態に係るワーク溶接システムのワークの位置決め方法を説明するための図である。
図5および図6を参照しながら、本実施の形態に係るワーク溶接システムにおけるワークの位置決め方法について説明する。
ここでは、ワーク溶接の一例として、丸型、三角型、四角型のワークを使用する場合について説明する。
図5および図6に示すように、本実施の形態に係るワーク溶接システムを使用した生産ラインは、ワーク31a〜cを支持するロケーションピンロボット37a〜h、ワーク31a〜cを積載したワークパレット39a〜c、これらのワークパレット39a〜cからワーク31a〜cを取り出し生産ラインに投入するプリセットロボット38a〜c、ロケーションピンロボット37a〜hにより位置決めされたワーク31a〜cを溶接するための溶接ロボット32a〜hを備えている。
【0021】
次に、このように構成されたワーク溶接システムにおける動作について説明する。
図7は、本実施の形態に係るワーク溶接システムにおけるワークの溶接処理の手順を示したフローチャートである。
まず、ワーク溶接システムは、生産ラインを統括制御しているセンター制御装置から溶接処理の指令が出されると、生産ラインに配置されている各産業用ロボット21の制御装置10(図1に示す)のCPU11は、ROM12から溶接処理の指令に対応する溶接プログラムをロードする(ステップ11)。ここでロードされる溶接プログラムは、生産ラインに配置された産業用ロボット21の動作手順(軌道制御)を示したティーチングデータと呼ばれる作業プログラムである。
なお、生産ラインに配置されている産業ロボット21には、前述したロケーションピンロボット37a〜h、プリセットロボット38a〜c、溶接ロボット32a〜hが該当する。
【0022】
次に、ワーク溶接システムは、生産ラインに配置されているロケーションピンロボット37a〜h単体において、基準点であるアームの先端のTCP(Tool Center Point)の補正を実行する(ステップ12)。
詳しくは、各ロケーションピンロボット37a〜hにおける座標軸のゼロ点または基準点(TCP)の補正を行う。この補正は、生産ライン上で発生する、経時変化、温度・湿度変化、ロボットアームの伸縮、偏芯など様々な外乱により生じる産業用ロボット21単体における座標軸のずれを修正し、理論値に近づけるようにするためのものである。ここで実行される補正方法の例を以下に示す。
【0023】
(第1の補正方法)
まず、ロケーションピンロボット37a〜h(産業用ロボット21)のCPU11は、ROM12から補正テストプログラムをロードして実行する。補正テストプログラムが実行されると、ロケーションピンロボット37a〜hは、所定の時間(例えば、10秒、20秒、30秒)このプラグラムに基づいて、アームを動作(伸縮、回転、移動)させるテストプレイを実行する。
このテストプレイの間、検出器213はアーム位置の検出を行い、検出結果をRAM13内に随時転送する。
テストプレイが終了した後、CPU11は、ROM12に格納されている理論値(目標値)と、検出器213より転送された検出結果と、を比較して補正値を算出し、この算出された補正値に基づいて作業プログラムであるティーチングデータの書き換えを実行する。
【0024】
(第2の補正方法)
まず、ロケーションピンロボット37a〜h(産業用ロボット21)のCPU11は、ROM12から位置補正プログラムをロードして実行する。位置補正プログラムが実行されると、ロケーションピンロボット37a〜hは、位置補正プログラムの指示する目標位置にアームを移動させる。
次に、ロケーションピンロボット37a〜hは、検出器213を作動させて、現在位置を認識し、認識した現在位置データを制御装置に転送する。
そして、CPU11は、転送された現在位置データと、位置補正プログラムの指示する目標位置と、を比較して補正値を算出する。
この補正処理を複数回繰り返し、位置補正プログラムの指示する目標位置と、実際の産業用ロボット21と、の誤差を所定の範囲(例えば、±0.1%以内)になるような補正値を算出する。そして、この算出された補正値に基づいて作業プログラムであるティーチングデータの書き換えを実行する。
【0025】
上述した2つの補正方法は、いずれも生産ライン上で発生する、経時変化、温度・湿度変化、ロボットアームの伸縮、偏芯など様々な外乱を全て考慮するしたものであるため、これらの外乱の個別の要因毎の補正値を算出する必要ない。従って、補正精度をより向上させることができる。
また、第1の補正方法では、テストプレイの時間を延長させることにより、より精度の高い補正値を算出することができるようになる。新規生産ライン据付時、新機種折込時、定期的メンテナンス時などには、テストプレイ時間を調整することにより、容易に補正値の精度を向上させることができる。
【0026】
次に、ワーク溶接システムは、生産ラインに配置されているロケーションピンロボット37a〜hのTCP間の相対位置の補正を実行する(ステップ13)。
ここでは、ロケーションピンロボット37a〜h間の相対位置、つまり、各ロケーションピンロボット37a〜hが存在している空間における絶対位置の精度を確保するための補正を行う。この補正においてもは、前述したロケーションピンロボット37a〜h単体における補正と同様に、生産ライン上で発生する、経時変化、温度・湿度変化、ロボットアームの伸縮、偏芯など様々な外乱により生じる産業用ロボット21相互間における座標軸のずれを修正し、理論値に近づけるようにするためのものである。ここで実行されるTCPの位置の補正方法の例を以下に示す。
【0027】
(第1の相対位置補正方法)
光学式3次元測定器を用いてロケーションピンロボット37a〜h(産業用ロボット21)のTCPの位置を認識させてロケーションピンロボット37a〜hのTCP間の相対位置を補正し、位置精度を確保する。
図8は、第1の相対位置補正方法を説明するための図である。
まず、ロケーションピンロボット37a〜hのTCPとの位置関係を認識しているP11、P12、P13に示す3点の発光ダイオード(LED)と3次元測定カメラを併用してロケーションピンの371のTCP(P10)の位置を検出する。
【0028】
次に、検出されたロケーションピン371のTCP(P10)位置情報をRAM13内に転送する。続いて、CPU11は、予め認識されている目標座標と、転送されたロケーションピン371のTCP(P10)位置情報と、を比較して補正値を算出する。
詳しくは、カメラから見た各P11、P12、P13の発光ダイオードの位置関係を、測定時の3点のLEDで形成される三角形の各辺の長さ、予め設定されている理論値であるL11、L12、L13、L14の長さ、および、カメラの視野角の情報に基づいて測定する。
このようにして算出された補正値に基づいて、ロケーションピンロボット37a〜hのTCPの位置の補正を行う。
【0029】
(第2の相対位置補正方法)
ポテンショメータを用いてロケーションピンロボット37a〜h(産業用ロボット21)のTCPの位置を認識させて各ロケーションピンロボット37a〜hのTCP間の相対位置を補正し、位置精度を確保する。
図9は、第2の相対位置補正方法を説明するための図である。
まず、ロケーションピンロボット37a〜hのマテリアルハンドであるロケーションピン371の基準点TCP(P20)との位置関係(理論値)を認識しているP21、P22、P23、P24に示す4点のポテンションメータからロケーションピン371の基準点TCP(P20)に向かってワイヤーを接続する。
【0030】
次に、接続されたワイヤーの長さを測定し、この測定結果から各ポテンショメータ(P21〜P24)とロケーションピン371の基準点TCP(P20)との距離L21、L22、L23、L24を検出する。
続いて、検出された距離(L21〜24)の情報をRAM13内に転送する。CPU11は、予め認識されている目標座標と、転送された距離(L21〜24)の情報と、を比較して補正値を算出する。
そして、第1の相対位置補正方法と同様に算出された補正値に基づいて、ロケーションピンロボット37a〜hのTCPの位置の補正を行う。
【0031】
(第3の相対位置補正方法)
3次元カメラを用いてロケーションピンロボット37a〜h(産業用ロボット21)の位置を認識させてロケーションピンロボット37a〜h間の相対位置を補正し、位置精度を確保する。
図10は、第3の相対位置補正方法を説明するための図である。
図10に示すようにロケーションピンロボット37a〜hに3次元カメラ41を装着し、この3次元カメラ41を用いてロケーションピンロボット37a〜hの周囲に配置されているターゲットオブジェクト42a〜cを撮影する。そしてこれらの撮影データをRAM13内に転送し、CPU11は、撮影データに基づいて、ロケーションピンロボット37a〜hとターゲットオブジェクト42a〜cとの距離を算出し、さらにこの算出結果に基づいてロケーションピンロボット37a〜hの空間上の絶対位置を算出する。この算出されたロケーションピンロボット37a〜hの絶対位置情報と、予め設定されている理論値とを比較して補正値を算出する。
このようにして算出された補正値に基づいて、ロケーションピンロボット37a〜hのTCPの位置の補正を行う。
【0032】
ここでは、ロケーションピンロボット37a〜hに装着した3次元カメラ41を用いて、ロケーションピンロボット37a〜hとターゲットオブジェクト42a〜cとの距離を測定するようにしているが、3次元カメラ41の代わりにプローブを装着し、このプローブを用いて直接ターゲットオブジェクト42a〜cに接触させ、距離を測定するようにしてもよい。
また、このときのターゲットオブジェクト42a〜cに図11に示すような音叉型のターゲット43にレーザビーム44を発生させたものを用いて、このレーザビーム44にプローブを接触させ、距離測定するようにしてもよい。
【0033】
この他に、ターゲットオブジェクト42a〜cを利用してロケーションピンロボット37a〜hの補正値を算出する方法に次のようなものがある。
ロケーションピンロボット37a〜hからターゲットオブジェクト42a〜cに向けてレーザビームを照射し、この照射されたレーザビームをターゲットオブジェクト42a〜cに設置されているレーザ受光装置(CCD)において検出する。そして、レーザ受光装置は、検出したレーザビームの位置情報をRAM13内に転送する。CPU11は、予め認識されている目標座標と、転送されたレーザビームの位置情報と、を比較して補正値を算出する。
【0034】
図12は、レーザ受光装置で検出されたレーザビームのイメージを示した図である。
ロケーションピンロボット37a〜hが目標位置に存在する場合、つまり、誤差(位置ずれ量)がない場合、図12(a)に示すようにレーザ受光装置の基準点上でレーザビームを受光するようになっている。
ところが、ロケーションピンロボット37a〜hが目標位置に存在しない場合、図12(b)、(c)に示すように、レーザビームの受光点が基準点からずれるようになっている。そこでCPU11は、レーザビームの受光点が基準点からのずれをキャンセルするような補正値を算出し、この補正値に基づいてロケーションピンロボット37a〜hのTCPの位置の補正を行う。
【0035】
(第4の相対位置補正方法)
ロケーションピンロボット37a〜hに親子関係を予め設定し、この親子関係を利用して、ロケーションピンロボット37a〜h間の相対位置を補正し、位置精度を確保する。
ここでは、生産ライン上に存在する複数のロケーションピンロボット37a〜hの1台に親機設定を行い、その他のロケーションピンロボット37a〜hに対して子機の設定を行う。
そして、子機設定されたロケーションピンロボット37a〜hを第3の相対位置補正方法で述べたターゲットオブジェクト42a〜cの代わりとして利用し、同様の処理を実行してロケーションピンロボット37a〜hの位置を認識させるようにする。
このようにして、子機をオブジェクトターゲット42a〜cの代わりとすることにより、オブジェクトターゲット42a〜cを設置する必要性がなくなり、ワーク溶接システムのコストダウンを図ることができる。
【0036】
これらの方法を用いて、生産ラインに配置されているロケーションピンロボット37a〜hのTCP間の相対位置の補正を実行する。
また、各ロケーションピンロボット37a〜hの制御装置10をTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)を用いて結合することにより、協調して動作する場合に問題となっていたロケーションピンロボット37a〜h間の同期精度を向上させることができる。
【0037】
次に、ワーク溶接システムは、ワークパレット39a〜cに積載されているワーク31a〜cを取り出し、ロケーションピンロボット37a〜hにプリセットする(ステップ14)。
ワーク31a〜cのプリセットは、プリセットロボット38a〜c(図5)によって行われる。
詳しくは、プリセットロボット38a〜c(産業用ロボット21)のハンド211にバキュームカップなどのマテリアルハンドを設けたものを使用して、ワークパレット39a〜cに積載されているワーク31a〜cを吸着させて取り出し、ロケーションピンロボット37a〜hにセットする。
このプリセットの段階では、ワーク31a〜cをロケーションピンロボット37a〜hに装着するのみで、各ワーク31a〜c間の位置決めは行わない。
【0038】
ここで、ロケーションピンロボット37a〜hにプリセットされるワーク31a〜cについて説明する。
ワーク31a〜cは、プレス加工等を施したスタンピングパーツであるため、これらのスタンピングパーツをメカニカルに位置決めするための基準穴(ロケーションホール)が設けられている。この基準穴は、金型で塑性加工時にピアシングを施す際に成形されるようになっているため、スタンピングパーツに最低1つは存在する。また、この基準穴は、スタンピングパーツの形状が大きくなるにつれてその数が増えるようになっている。
この基準穴のサイズは、半径5mm〜70mmに至るまで様々なものが形成されるようになっている。
【0039】
本実施の形態に係るワーク溶接システムでは、このワーク31a〜cに設けられた基準穴を利用して、各ワーク31a〜cの位置決めをロケーションピンロボット37a〜hにより行う。
なお、ワーク31a〜cがスタンピングパーツでないような場合や基準穴の数が不足しているような場合には、ワーク31a〜cを製作する際に、必要数の基準穴を形成するようにしてもよい。
本実施例では、図5および図6に示すように丸型、三角型、四角型のワーク31a〜cのそれぞれ3箇所に基準穴が設けられているものを例に説明を行う。
ワーク31a〜cのプリセットでは、基準穴毎に設定されているロケーションピンロボット37a〜hのロケーションピンが基準穴に嵌り込むようにセットされるようになっている。
【0040】
また、プレス加工等を施したスタンピングパーツであるワーク31a〜cは、金型の摩耗や劣化に伴い変形してしまう場合が生じる。このような変形したスタンピングパーツをワーク31a〜cに使用することにより、最終的に形成される製品の精度に支障を来すおそれがあるため、ワーク31a〜cのプリセット時にワーク31a〜c形状の検査をすることが望ましい。
ここで、ワーク31a〜cの形状検査の方法について説明する。
第1に、ワークパレット39a〜cからロケーションピンロボット37a〜h上にワーク31a〜cを移動させる際に、レーザスキャナを用いてワーク31a〜cをスキャンし、このスキャンデータとワーク31a〜c形状の理論値とを比較して変形したワーク31a〜cを検出する方法がある。
【0041】
第2に、ロケーションピンロボット37a〜hにワーク31a〜cがプリセットされた後に、図13に示すような、ロケーションピンに設けられたフランジ45とワーク31a〜cとの距離を測定することによりワーク31a〜cの変形量を測定する方法がある。
詳しくは、フランジ45に設けられたセンサ46を用いて、ワーク31a〜cとフランジ45間の距離を測定する。なお、フランジ45の上面部がワーク31a〜cとの接触基準面となるように設定されている。
ワーク溶接システムでは、上述した方法を用いてワーク31a〜cの変形量を検出し、検出された変形量が所定の基準値(例えば、変形量±0.1%)を超えた場合には、生産ラインを統括制御しているセンター制御装置にアラーム信号を送信し、緊急停止などの処理を行うようにする。
また、検出された全ての変形量データは、制御装置10(図1)内の記憶装置14に保存しておく。溶接完了後のワークにおいて変形などの不具合が発生するような場合、ここで保存された変形量データを利用することにより、不具合の原因を比較的容易に解析することができる。
これらの方法を用いて、ワーク31a〜cの変形量を検査することにより、従来使用されていた検査専用装置である検具が不要となり、ワーク溶接システムのコストダウンを図ることができる。
【0042】
次に、ワーク溶接システムは、ロケーションピンロボット37a〜hにプリセットされたワーク31a〜cの位置決めをする(ステップ15)。
ロケーションピンロボット37a〜hにプリセットされたワーク31a〜cを、動作手順を示した作業プログラムに基づいて目標座標まで移動させる。このワーク31a〜cの移動は、ロケーションピンロボット37a〜hのアームの位置を制御することにより行う。
また、ワーク31a〜cを目標座標まで移動させた後、ワーク31a〜cの位置を基準としてロケーションピンロボット37a〜hとの相対位置を測定し、再度ロケーションピンロボット37a〜hの位置補正を行うようにしてもよい。
【0043】
この場合にも、前述した第3の相対位置補正方法を利用することができる。具体的には、ワーク31a〜cをターゲットオブジェクト42a〜cの代わりとして利用し、同様の処理を実行してロケーションピンロボット37a〜hとワーク31a〜c間の相対距離を測定し、ロケーションピンロボット37a〜hの補正値を算出する。
このように、ロケーションピンロボット37a〜hのTCP間の相対位置の補正だけでなく、ワーク31a〜cとロケーションピンロボット37a〜hのTCP間の相対位置の補正を行うことにより、ワーク31a〜cの位置決め精度をさらに向上させることができる。
【0044】
次に、ワーク溶接システムは、位置決めされたワーク31a〜cを溶接する(ステップ16)。
ワーク31a〜cの溶接は、溶接サーボガン321を装着した溶接ロボット32a〜hを使用して、作業プログラムに基づいて行う。
本実施の形態によれば、溶接サーボガン321を使用してワーク31a〜cの溶接を行うようにしているが、ワーク31a〜cの溶接が可能であれば溶接エアガンを使用してもよい。
また、本実施の形態によれば、ワーク31a〜cの溶接にスポット溶接を採用しているが、スポット溶接が不適切な箇所である場合には、アーク溶接、ろう付け、ウェルボンド、レーザ溶接などを採用するようにしてもよい。
【0045】
最後に、ワーク溶接システムは、溶接されたワーク31a〜cをアンロードし(ステップ17)、ワークの溶接処理を終了する。
ワーク31a〜cのアンロードとは、ワーク31a〜cをロケーションピンロボット37a〜hから取り外し、次工程へハンドリングすることである。このようなハンドリング処理は、直接ロケーションピンロボット37a〜hが行ったり、溶接ロボット32a〜hが行ったりすることができる。また、次工程や仮置場へのワーク31a〜cの搬送もこれらのロボットを制御することにより行うことができる。
このように産業用ロボット21を構成することにより、専用のアンロードロボとや搬送装置を削減することができるため、ワーク溶接システムのコストダウンを図ることができる。
【0046】
本実施の形態では、ワークの溶接処理毎に、ロケーションピンロボット37a〜hの単体におけるTCPの位置、および、ロケーションピンロボット37a〜hのTCP間の相対位置の補正を実行しているが、生産スピードを向上させるために、これらの補正を実行するタイミングを次のようにアレンジするようにしてもよい。
ロケーションピンロボット37a〜hの単体におけるTCPの位置の補正のみをワークの溶接処理毎に実行し、ロケーションピンロボット37a〜hのTCP間の相対位置の補正は新規生産ライン据付時、新機種折込時、定期的メンテナンス時に実行するようにする。
【0047】
本実施の形態によれば、従来の溶接システムにおいて使用されていた専用の治具34の代わりに、ロケーションピンロボット37a〜hを用いてワーク31a〜cの位置決めをすることにより、製品の機種に依存していた治具34や専用装置を生産ラインから排除することができる。
また、ロケーションピンロボット37a〜hは、作業プログラムの変更のみで様々な機種に対応することが可能であるため、非常に柔軟性の高い生産ラインの構築が可能となる。
つまり、位置決め用の専用治具を準備することなく、作業プログラムの変更のみで新しい製品の生産ラインを立ち上げることができる。そして、専用装置より安価な汎用機を使用することによりワーク溶接システムのコストダウンを図ることができる。
【0048】
上述したワーク溶接システムは、車輌生産ライン、航空・船舶機生産ライン、スチール家具の生産ラインなど精度が要求される溶接システムに使用することができる。
また、本実施の形態によれば、ロケーションピンロボット37a〜hおよび溶接ロボット32a〜hにワーク31a〜cを搬送する機能を兼ね備えることにより、ワーク31a〜cの搬送処理と並行して溶接処理を施すことが可能になるため、生産ラインにおける生産スピードを向上させることができる。
【0049】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、位置決めロボットを用いてワークの位置決めを行うことにより、ワークの位置決めのための専用治具を用いることなくワークの位置決めを行うことができる。
請求項2記載の発明によれば、位置決めロボット単体における位置を補正するセルフ補正手段を備えることにより、位置決めロボットにより行われるワークの位置決めにおける位置精度を向上させることができる。
請求項3記載の発明によれば、記位置決めロボット間の相対位置を補正する相対位置補正手段を備えることにより、位置決めロボットにより行われるワークの位置決めにおける位置精度を向上させることができる。
【0050】
請求項4記載の発明によれば、位置決めロボットを多関節ロボットにより構成することにより、位置決めロボットにワークの搬送機能を設けることができる。請求項5記載の発明によれば、位置決めロボットおよび溶接ロボットそれぞれの制御手段を所定のプロトコルを用いて接続することにより、これらのロボット間の同期運転が容易にできる。
請求項6記載の発明によれば、変形量検出手段を用いてワークの変形量を検出することにより、ワークの変形状態を把握することができる。
【0051】
請求項7記載の発明によれば、位置決めロボットを用いてワークの位置決めを行うステップを備えることにより、ワークの位置決めのための専用治具を用いることなくワークの位置決めを行う溶接方法を提供することができる。
請求項8記載の発明によれば、位置決めロボットを用いてワークの位置決めを行う機能をコンピュータに実現させることにより、ワークの位置決めのための専用治具を用いることなくワークの位置決めを行うことができる溶接プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係るワーク溶接システムで使用される産業用ロボットシステムの概略構成を示した図である。
【図2】産業用ロボットの構成を示した図である。
【図3】従来の専用治具を使用したワーク溶接システムの構成を示した図である。
【図4】本実施の形態に係るワーク溶接システムの構成を示した図である。
【図5】本実施の形態に係るワーク溶接システムを使用した生産ラインの例を示した図である。
【図6】本実施の形態に係るワーク溶接システムのワークの位置決め方法の説明図である。
【図7】本実施の形態に係るワーク溶接システムにおけるワークの溶接処理の手順を示したフローチャートである。
【図8】第1の相対位置補正方法を説明するための図である。
【図9】第2の相対位置補正方法を説明するための図である。
【図10】第3の相対位置補正方法を説明するための図である。
【図11】レーザビームを用いたターゲットオブジェクトを示した図である。
【図12】レーザ受光装置で検出されたレーザビームのイメージを示した図である。
【図13】ワークの変形量を測定する方法を説明するための図である。
【符号の説明】
10 制御装置
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 記憶装置
15 I/Oインターフェース
16 コンソールインターフェース
17 オペレーションボックス
18 ティーチングボックス
20 制御対象
21 産業用ロボット
211 ハンド
212 アクチュエータ
213 検出器
22 周辺機器
31 ワーク
32 溶接ロボット
321 溶接サーボガン
33 搬送装置
34 治具
35 ロケーションピン
36 クランプユニット
37a〜h ロケーションピンロボット
38a〜c プリセットロボット
39a〜c ワークパレット
41 3次元カメラ
42a〜c ターゲットオブジェクト
43 ターゲット
44 レーザビーム
45 フランジ
46 センサ

Claims (8)

  1. 単数または複数の基準穴が形成された複数のワークを相互に組み合わせて溶接処理を施すワーク溶接システムにおいて、
    前記基準穴に嵌入して前記ワークを把持することが可能となるように形成された基準ピンを装着した複数の位置決めロボットと、
    前記位置決めロボットに把持された複数の前記ワークを溶接するための単数または複数の溶接ロボットと、
    設計値である溶接基準位置を目標点として、前記位置決めロボットに把持された前記ワークを移動させる位置決め手段と、
    前記ワークの位置を検出するワーク位置検出手段と、
    前記位置決め手段により前記ワークが移動された後、前記ワーク位置検出手段により前記ワークの位置を検出し、この検出結果と、前記溶接基準位置とを比較して前記ワークの誤差を算出して補正値を設定する補正値設定手段と、
    前記補正値設定手段により設定された前記補正値に基づいて、前記位置決めロボットを移動させて前記ワークの位置を補正する補正手段と、
    前記補正手段により位置を補正された前記ワークを前記溶接ロボットにより溶接する溶接手段と、
    を備えたことを特徴とするワーク溶接システム。
  2. 各前記位置決めロボットにおける位置を補正するセルフ補正手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のワーク溶接システム。
  3. 前記位置決めロボット間の相対位置を補正する相対位置補正手段を備えたことを特徴とする請求項1、または、請求項2記載のワーク溶接システム。
  4. 前記位置決めロボットは、多関節ロボットにより構成されることを特徴とする請求項1、請求項2、または、請求項3記載のワーク溶接システム。
  5. 前記位置決めロボットおよび前記溶接ロボットは、所定のプロトコルを用いて接続されていることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、または、請求項4記載のワーク溶接システム。
  6. 前記位置決めロボットは、前記ワークの変形量を検出する変形量検出手段を備え、
    前記位置決めロボットは、前記ワークを把持した際に、前記変形量検出手段を用いて前記ワークの変形量を検出し、この検出結果を保存することを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、または、請求項5記載のワーク溶接システム。
  7. 単数または複数の基準穴が形成された複数のワークを相互に組み合わせて溶接処理を、
    前記基準穴に嵌入して前記ワークを把持することが可能となるように形成された基準ピンを装着した複数の位置決めロボットと、
    前記位置決めロボットに把持された複数の前記ワークを溶接するための単数または複数の溶接ロボットと、
    により行うワーク溶接方法において、
    設計値である溶接基準位置を目標点として、前記位置決めロボットに把持された前記ワークを移動させる第1ステップと、
    前記ワークの位置を検出する第2ステップと、
    前記第1ステップにより前記ワークが移動された後、前記第2ステップにより前記ワークの位置を検出し、この検出結果と、前記溶接基準位置とを比較して前記ワークの誤差を算出して補正値を設定する第3ステップと、
    前記第3ステップにより設定された前記補正値に基づいて、前記位置決めロボットを移動させて前記ワークの位置を補正する第4ステップと、
    前記第4ステップにより位置を補正された前記ワークを前記溶接ロボットにより溶接する第5ステップと、
    を備えたことを特徴とするワーク溶接方法。
  8. 単数または複数の基準穴が形成された複数のワークを相互に組み合わせて溶接処理を、
    前記基準穴に嵌入して前記ワークを把持することが可能となるように形成された基準ピンを装着した複数の位置決めロボットと、
    前記位置決めロボットに把持された複数の前記ワークを溶接するための単数または複数の溶接ロボットと、
    により行うためのワーク溶接プログラムにおいて、
    設計値である溶接基準位置を目標点として、前記位置決めロボットに把持された前記ワークを移動させる位置決め機能と、
    前記ワークの位置を検出するワーク位置検出機能と、
    前記位置決め機能により前記ワークが移動された後、前記ワーク位置検出機能により前記ワークの位置を検出し、この検出結果と、前記溶接基準位置とを比較して前記ワークの誤差を算出して補正値を設定する補正値設定機能と、
    前記補正値設定機能により設定された前記補正値に基づいて、前記位置決めロボットを移動させて前記ワークの位置を補正する補正機能と、
    前記補正機能により位置を補正された前記ワークを前記溶接ロボットにより溶接する溶接機能と、
    をコンピュータに実現させることを特徴とするワーク溶接プログラム。
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