JP2913929B2 - 円筒体表面加工用振動吸収装置 - Google Patents
円筒体表面加工用振動吸収装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面品質の要求が高
い、又は薄肉により剛性の低い円筒体、例えば記録媒体
を構成する感光ドラム用基体等の表面を、切削、研削等
機械加工する際に生じる振動を吸収し、良好な加工表面
を得るための振動吸収装置に関する。
い、又は薄肉により剛性の低い円筒体、例えば記録媒体
を構成する感光ドラム用基体等の表面を、切削、研削等
機械加工する際に生じる振動を吸収し、良好な加工表面
を得るための振動吸収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子複写機、レーザプリンタ等に利用さ
れている電子写真感光体は、導電性基体上に光導電性有
機化合物、セレン、硫化カドミウム、酸化亜鉛等を含む
感光体層を、塗布、蒸着等により固着させ形成してい
る。導電性基体には、円筒状のアルミニウム等のドラム
状基体がよく使われており、上記した感光層を形成する
ことによって感光体ドラムが作製される。ここで、感光
体層を形成するドラム状基体の外周表面は、表面粗さR
max0.3〜0.5μm以下の高精度が要求されてお
り、加工方法としては、ダイヤモンドバイトによる切
削、微細砥粒による研削又はバフ研磨、電解複合研磨等
が知られているが、表面精度及び生産性の面から、一般
的に単結晶ダイヤモンド切削が多用されている。例え
ば、単結晶ダイヤモンドバイトで必要な表面状態を作る
ためには、超精密級の旋盤により、バニッシング作用を
有効に働かせることで、被加工物であるドラム状基体の
表面平滑化、すなわち鏡面化を図っている。しかし、バ
ニッシング作用は、大きな切削抵抗、特に主分力が発生
し、被加工物側に微小振動を発生する。そのため、被加
工物とバイト切れ刃部との相対位置が周期的に変化し、
加工面上に波状のビビリ(うねり)模様が発生し、表面
粗さの悪化を招く。この状態で感光層を形成し、コピー
画像を得ると、縞模様の濃度ムラが発生する。また、こ
の現象は被加工物の剛性が低いほど、及びバイト切れ刃
稜の磨耗が大きいほど、発生しやすい。また、電子写真
の感光体ドラム用の導電性基体は、最近の傾向として、
極力薄肉化する方向にあり、ビビリ振動が発生しやす
く、その結果として、生産ラインにおける表面品質不良
や、バイトの寿命悪化といった問題が増加している。
れている電子写真感光体は、導電性基体上に光導電性有
機化合物、セレン、硫化カドミウム、酸化亜鉛等を含む
感光体層を、塗布、蒸着等により固着させ形成してい
る。導電性基体には、円筒状のアルミニウム等のドラム
状基体がよく使われており、上記した感光層を形成する
ことによって感光体ドラムが作製される。ここで、感光
体層を形成するドラム状基体の外周表面は、表面粗さR
max0.3〜0.5μm以下の高精度が要求されてお
り、加工方法としては、ダイヤモンドバイトによる切
削、微細砥粒による研削又はバフ研磨、電解複合研磨等
が知られているが、表面精度及び生産性の面から、一般
的に単結晶ダイヤモンド切削が多用されている。例え
ば、単結晶ダイヤモンドバイトで必要な表面状態を作る
ためには、超精密級の旋盤により、バニッシング作用を
有効に働かせることで、被加工物であるドラム状基体の
表面平滑化、すなわち鏡面化を図っている。しかし、バ
ニッシング作用は、大きな切削抵抗、特に主分力が発生
し、被加工物側に微小振動を発生する。そのため、被加
工物とバイト切れ刃部との相対位置が周期的に変化し、
加工面上に波状のビビリ(うねり)模様が発生し、表面
粗さの悪化を招く。この状態で感光層を形成し、コピー
画像を得ると、縞模様の濃度ムラが発生する。また、こ
の現象は被加工物の剛性が低いほど、及びバイト切れ刃
稜の磨耗が大きいほど、発生しやすい。また、電子写真
の感光体ドラム用の導電性基体は、最近の傾向として、
極力薄肉化する方向にあり、ビビリ振動が発生しやす
く、その結果として、生産ラインにおける表面品質不良
や、バイトの寿命悪化といった問題が増加している。
【0003】その解決策として、図5、図6および図7
に示すものが提案されている(例えば、特開昭64−5
8453号および同64−58454号公報参照)。即
ち、図5に記載の場合は、外周に弾性部材7を貼り付け
た円筒状芯金12を2分割し、クサビ16を両端より差
し込むことにより、ドラム状基体の内側に密着させる。
図6に記載の場合は、多数分割し弾性部材7を貼り付け
芯金12を、スプリング13にて芯棒14と連結し、ス
プリングの反発力によってドラム状基体の内側に密着さ
せる。また、図7に記載の場合は、回転軸方向中央部を
両端部より大きくした円筒状弾性体15を円筒状被加工
物に圧入することにより、円筒状被加工物の内側に密着
させる。
に示すものが提案されている(例えば、特開昭64−5
8453号および同64−58454号公報参照)。即
ち、図5に記載の場合は、外周に弾性部材7を貼り付け
た円筒状芯金12を2分割し、クサビ16を両端より差
し込むことにより、ドラム状基体の内側に密着させる。
図6に記載の場合は、多数分割し弾性部材7を貼り付け
芯金12を、スプリング13にて芯棒14と連結し、ス
プリングの反発力によってドラム状基体の内側に密着さ
せる。また、図7に記載の場合は、回転軸方向中央部を
両端部より大きくした円筒状弾性体15を円筒状被加工
物に圧入することにより、円筒状被加工物の内側に密着
させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来提案さ
れたものは、いずれも問題があった。例えば、図5に記
載の場合は、クサビを入れる両端に対し、中央部の密着
力が極端に落ち、被加工物の内径バラツキを吸収できな
い等の問題があり、図6に記載の場合は、動バランスが
取りにくく、装置自身の振動が表面品質に影響したり、
機構が複雑となって重くなる、また、スプリングの個体
差により、密着力が均一とならない等の問題があった。
また、図7に記載の場合は、円筒状弾性体の中央部をふ
くらませることで、被加工物を加工機に装着した際に、
最もたわみやすい、すなわちビビリ振動の発生しやすい
部分に対しては改善はみられたが、例えば肉厚比の極端
に低い、例えば肉厚1mm、外径84mm、長さ340
mmの被加工物に使用した時には、両端部に密着力不足
が生じ、ビビリ模様が発生しやすいなどの問題が生じ、
被加工物の寸法が限定されるという問題がある。これを
回避するため、図7に記載の振動吸収装置全体の肉厚を
増すことも試みたが、振動は減少するものの、装脱着が
非常に困難であり、また、振動吸収装置の中央部が、被
加工物を押し広げながら加工するため、加工後は逆ツヅ
ミ状となり、真直度の悪化が見られる。更に、弾性部材
の外径形状が被加工物に転写されるため、真円度の高精
度化が要求されるなどの問題があった。
れたものは、いずれも問題があった。例えば、図5に記
載の場合は、クサビを入れる両端に対し、中央部の密着
力が極端に落ち、被加工物の内径バラツキを吸収できな
い等の問題があり、図6に記載の場合は、動バランスが
取りにくく、装置自身の振動が表面品質に影響したり、
機構が複雑となって重くなる、また、スプリングの個体
差により、密着力が均一とならない等の問題があった。
また、図7に記載の場合は、円筒状弾性体の中央部をふ
くらませることで、被加工物を加工機に装着した際に、
最もたわみやすい、すなわちビビリ振動の発生しやすい
部分に対しては改善はみられたが、例えば肉厚比の極端
に低い、例えば肉厚1mm、外径84mm、長さ340
mmの被加工物に使用した時には、両端部に密着力不足
が生じ、ビビリ模様が発生しやすいなどの問題が生じ、
被加工物の寸法が限定されるという問題がある。これを
回避するため、図7に記載の振動吸収装置全体の肉厚を
増すことも試みたが、振動は減少するものの、装脱着が
非常に困難であり、また、振動吸収装置の中央部が、被
加工物を押し広げながら加工するため、加工後は逆ツヅ
ミ状となり、真直度の悪化が見られる。更に、弾性部材
の外径形状が被加工物に転写されるため、真円度の高精
度化が要求されるなどの問題があった。
【0005】本発明は、従来の技術の上記のような実情
に鑑みてなされたものである。したがって、本発明の目
的は、円筒状被加工物の外周表面を機械加工する際に生
じる振動を、その被加工物の剛性及び内径のバラツキに
影響されず、また、被加工物に変形を与えることなく、
効果的に吸収し、良好な加工表面を得るための振動吸収
装置を提供することにある。
に鑑みてなされたものである。したがって、本発明の目
的は、円筒状被加工物の外周表面を機械加工する際に生
じる振動を、その被加工物の剛性及び内径のバラツキに
影響されず、また、被加工物に変形を与えることなく、
効果的に吸収し、良好な加工表面を得るための振動吸収
装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、外周表面を機
械加工される円筒状被加工材の内部に挿入して、加工時
に発生する被加工材の振動を吸収する円筒体表面加工用
の振動吸収装置において、円筒状被加工材に当接する部
分が、弾性部材で構成された中空体よりなり、かつ、該
中空体の両端を除いた部分が回転軸方向に分割されてな
ることを特徴とする。本発明の振動吸収装置において、
中空体の外径寸法は、円筒状被加工材の内径寸法より小
さくするのが好ましい。
械加工される円筒状被加工材の内部に挿入して、加工時
に発生する被加工材の振動を吸収する円筒体表面加工用
の振動吸収装置において、円筒状被加工材に当接する部
分が、弾性部材で構成された中空体よりなり、かつ、該
中空体の両端を除いた部分が回転軸方向に分割されてな
ることを特徴とする。本発明の振動吸収装置において、
中空体の外径寸法は、円筒状被加工材の内径寸法より小
さくするのが好ましい。
【0007】
【作用】本発明の振動吸収装置は、上記のように、振動
吸収部である弾性部材で構成された中空体が両端を除い
た部分で回転軸方向に分割されているから、それを円筒
状被加工材の内部に挿入し、機械加工時に回転させる
と、回転による遠心力で中空体が膨張し、被加工物の内
壁に密着する。その際、中空体の両端を除いた部分が回
転軸方向に分割されているから、、膨張の自由度が高
く、すなわち遠心力効果が弾性部材自身の復元力に相殺
されることなく発揮され、被加工物の切削抵抗に対する
反発力として作用する。したがって切削抵抗による被加
工物の振動を防止し、良好な仕上がり表面を得ることが
可能になる。
吸収部である弾性部材で構成された中空体が両端を除い
た部分で回転軸方向に分割されているから、それを円筒
状被加工材の内部に挿入し、機械加工時に回転させる
と、回転による遠心力で中空体が膨張し、被加工物の内
壁に密着する。その際、中空体の両端を除いた部分が回
転軸方向に分割されているから、、膨張の自由度が高
く、すなわち遠心力効果が弾性部材自身の復元力に相殺
されることなく発揮され、被加工物の切削抵抗に対する
反発力として作用する。したがって切削抵抗による被加
工物の振動を防止し、良好な仕上がり表面を得ることが
可能になる。
【0008】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面によって説明す
る。図1は、本発明の振動吸収装置の一実施例の斜視図
であり、図2は、外周表面を機械加工する円筒状被加工
物の斜視図であり、図3は、本発明の図2の振動吸収装
置を図1の被加工物に挿入し、加工機に取り付けた状態
の断面図を示す。
る。図1は、本発明の振動吸収装置の一実施例の斜視図
であり、図2は、外周表面を機械加工する円筒状被加工
物の斜視図であり、図3は、本発明の図2の振動吸収装
置を図1の被加工物に挿入し、加工機に取り付けた状態
の断面図を示す。
【0009】振動吸収装置1は、図1に示すように、例
えば感光体ドラムの基体となるアルミ等の導電材で構成
された円筒状被加工物の内側に挿入可能な円筒状中空体
より構成され、外周部には、スリット2が中空体表面に
等分に入っている。その数は、外径が大きいほど、増や
すことができ、例えば6〜10個のスリットを設けるの
が好ましい。また、スリットの両端部には、その拡大防
止として、ふち取りの貫通穴3をあけるのが好ましい。
スリットの長さは、振動吸収装置の全長Lに対し、破損
しない範囲で長い程よい。次に振動吸収装置の外径D
は、円筒状被加工物の内径dにより決定され、装脱着性
を考慮し、d>Dとした方がよい。また、防振効果を得
るために、D/d>85%とすることが望ましい。長さ
Lは、図3に示すように、円筒状被加工物の長さlから
加工機の把持装置6で把持される把持部5の深さC×2
を引いた値に近い程よく、把持部とのすき間Bは、1〜
3mmの範囲が好ましい。肉厚tに関しては、厚いほ
ど、振動吸収効果が高まるが、反面、被加工物の変形、
重量増加による自励振動の発生、扱いにくさなどの問題
も生じるため、円筒状被加工物の剛性を考慮し、実験的
に求めるのが好ましく、例えば、4〜8mmの範囲が良
好な結果を示す。材質としては、膨張を利用するために
ゴム等の弾性部材であれば、限定されないが、切削油等
による膨潤回避のため、NBR、ウレタンゴム等が好ま
しい。
えば感光体ドラムの基体となるアルミ等の導電材で構成
された円筒状被加工物の内側に挿入可能な円筒状中空体
より構成され、外周部には、スリット2が中空体表面に
等分に入っている。その数は、外径が大きいほど、増や
すことができ、例えば6〜10個のスリットを設けるの
が好ましい。また、スリットの両端部には、その拡大防
止として、ふち取りの貫通穴3をあけるのが好ましい。
スリットの長さは、振動吸収装置の全長Lに対し、破損
しない範囲で長い程よい。次に振動吸収装置の外径D
は、円筒状被加工物の内径dにより決定され、装脱着性
を考慮し、d>Dとした方がよい。また、防振効果を得
るために、D/d>85%とすることが望ましい。長さ
Lは、図3に示すように、円筒状被加工物の長さlから
加工機の把持装置6で把持される把持部5の深さC×2
を引いた値に近い程よく、把持部とのすき間Bは、1〜
3mmの範囲が好ましい。肉厚tに関しては、厚いほ
ど、振動吸収効果が高まるが、反面、被加工物の変形、
重量増加による自励振動の発生、扱いにくさなどの問題
も生じるため、円筒状被加工物の剛性を考慮し、実験的
に求めるのが好ましく、例えば、4〜8mmの範囲が良
好な結果を示す。材質としては、膨張を利用するために
ゴム等の弾性部材であれば、限定されないが、切削油等
による膨潤回避のため、NBR、ウレタンゴム等が好ま
しい。
【0010】次に、本発明の振動吸収装置を用いて表面
加工を行った場合と、従来の振動吸収装置を用いて行っ
た場合とを比較した結果を記載する。例えば、ダイヤモ
ンド切削を行った場合、その切刃稜の磨耗、すなわち切
れ味が落ちると、ビビリ振動が発生しやすい。そこで、
1本のバイトで良好な加工面を得られる距離、つまり、
バイト寿命を特性値とし、その振動吸収能力を確認し
た。具体的には、本発明の振動吸収装置、及び同形状で
スリットのない振動吸収装置を、各々、84mmφ(外
径)×340mml(全長)×1.0mmt(厚み)の
アルミ製円筒体に挿入し、鏡面加工用超精密旋盤にて、
回転数1500〜2000rpm、送り量0.05〜
0.10mm/rev、切り込み20〜40μm、横ス
クイ角5〜15°の平刃型単結晶ダイヤモンドバイト使
用という条件で、切削を行った。その際、表面状態の変
化に対し、その都度、前切刃角を調整しつつ、連続加工
し、最終的に良好な表面が得られなくなるまでの切削距
離を測定した。その結果を表1に示す。この場合、ビビ
リ模様は、本発明の振動吸収装置を用いた場合には中央
より発生し、スリットなしの振動吸収装置を用いた場合
には端部より発生した。
加工を行った場合と、従来の振動吸収装置を用いて行っ
た場合とを比較した結果を記載する。例えば、ダイヤモ
ンド切削を行った場合、その切刃稜の磨耗、すなわち切
れ味が落ちると、ビビリ振動が発生しやすい。そこで、
1本のバイトで良好な加工面を得られる距離、つまり、
バイト寿命を特性値とし、その振動吸収能力を確認し
た。具体的には、本発明の振動吸収装置、及び同形状で
スリットのない振動吸収装置を、各々、84mmφ(外
径)×340mml(全長)×1.0mmt(厚み)の
アルミ製円筒体に挿入し、鏡面加工用超精密旋盤にて、
回転数1500〜2000rpm、送り量0.05〜
0.10mm/rev、切り込み20〜40μm、横ス
クイ角5〜15°の平刃型単結晶ダイヤモンドバイト使
用という条件で、切削を行った。その際、表面状態の変
化に対し、その都度、前切刃角を調整しつつ、連続加工
し、最終的に良好な表面が得られなくなるまでの切削距
離を測定した。その結果を表1に示す。この場合、ビビ
リ模様は、本発明の振動吸収装置を用いた場合には中央
より発生し、スリットなしの振動吸収装置を用いた場合
には端部より発生した。
【0011】
【表1】
【0012】また、被加工物の加工後の真円度および真
直度について、本発明を図6に示されるバネ方式の振動
吸収装置を用いた場合と比較し、その結果を表2に示
す。
直度について、本発明を図6に示されるバネ方式の振動
吸収装置を用いた場合と比較し、その結果を表2に示
す。
【0013】
【表2】
【0014】図4は、本発明の他の実施例を示すもの
で、振動吸収装置の中空体を弾性体の一体構造とせず
に、平板上の弾性部材7と弾性部材を多数枚円筒状に整
列させ、かつ、ズレ防止用の固定ピン8を設けた筒状の
ハウジング9、及び内側から弾性部材脱落の防止を行う
インナーカラー10、ハウジングとインナーカラーを固
定するビス11から構成された分離型振動吸収装置であ
る。この実施例では、弾性部材7を平板で構成するた
め、製作費、維持費が安価となる。また磨耗、破損した
弾性部材のみ交換可能なため、使用期間が延長し、かつ
部材の肉厚を変えることで、適用範囲が拡大し、また、
振動吸収力の最適化が図れるという利点がある。また、
本発明の振動吸収装置は、被加工物への装脱着性をより
高くするために、2方向収縮性を持つ、布袋等で包んで
もよい。
で、振動吸収装置の中空体を弾性体の一体構造とせず
に、平板上の弾性部材7と弾性部材を多数枚円筒状に整
列させ、かつ、ズレ防止用の固定ピン8を設けた筒状の
ハウジング9、及び内側から弾性部材脱落の防止を行う
インナーカラー10、ハウジングとインナーカラーを固
定するビス11から構成された分離型振動吸収装置であ
る。この実施例では、弾性部材7を平板で構成するた
め、製作費、維持費が安価となる。また磨耗、破損した
弾性部材のみ交換可能なため、使用期間が延長し、かつ
部材の肉厚を変えることで、適用範囲が拡大し、また、
振動吸収力の最適化が図れるという利点がある。また、
本発明の振動吸収装置は、被加工物への装脱着性をより
高くするために、2方向収縮性を持つ、布袋等で包んで
もよい。
【0015】
【発明の効果】本発明の振動吸収装置は、上記の構成を
有するから、振動吸収装置自体が、遠心力で膨張し、被
加工物に密着すること、および密着部は弾性体で構成さ
れているために、その形状が被加工物の内面に倣うこと
より、防振効果が被加工物の内径精度に影響されること
がない。また、均一な密着により、被加工物を変形させ
ることがない。さらに、スリット無しの円筒状振動吸収
装置に比して、より大きな密着力が得られるため、振動
吸収効果も高く、安定した精度のよい加工面が得られる
とともに、その加工を行うバイト寿命を延ばすことがで
きる。また、本発明において、振動吸収装置の外径は、
被加工物の内径より十分小さくても、その結果が発揮で
きるため、装脱着性が良好であるという効果も生じる。
有するから、振動吸収装置自体が、遠心力で膨張し、被
加工物に密着すること、および密着部は弾性体で構成さ
れているために、その形状が被加工物の内面に倣うこと
より、防振効果が被加工物の内径精度に影響されること
がない。また、均一な密着により、被加工物を変形させ
ることがない。さらに、スリット無しの円筒状振動吸収
装置に比して、より大きな密着力が得られるため、振動
吸収効果も高く、安定した精度のよい加工面が得られる
とともに、その加工を行うバイト寿命を延ばすことがで
きる。また、本発明において、振動吸収装置の外径は、
被加工物の内径より十分小さくても、その結果が発揮で
きるため、装脱着性が良好であるという効果も生じる。
【図1】 本発明の振動吸収装置の一実施例の斜視図で
ある。
ある。
【図2】 外周表面を機械加工する円筒状被加工物の斜
視図である。
視図である。
【図3】 本発明の図2の振動吸収装置を図1の被加工
物に挿入し、加工機に取り付けた状態の断面図を示す。
物に挿入し、加工機に取り付けた状態の断面図を示す。
【図4】 本発明の振動吸収装置の他の実施例の断面図
である。
である。
【図5】 従来の振動吸収装置の一例の断面図である。
【図6】 従来の振動吸収装置の他の一例の断面図であ
る。
る。
【図7】 従来の振動吸収装置の更に他の一例の斜視図
である。
である。
1…振動吸収装置、2…スリット、3…ふち取りの貫通
穴、4…円筒状被加工物、5…把持部、6…把持装置、
7…弾性部材、8…固定ピン、9…ハウジング、10…
インナーカラー、11…ビス、12…芯金、13…スプ
リング、14…芯棒、15…円筒状弾性体、16…クサ
ビ。
穴、4…円筒状被加工物、5…把持部、6…把持装置、
7…弾性部材、8…固定ピン、9…ハウジング、10…
インナーカラー、11…ビス、12…芯金、13…スプ
リング、14…芯棒、15…円筒状弾性体、16…クサ
ビ。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16F 15/02 - 15/08 B23B 5/08,25/00 B23Q 11/00
Claims (1)
- 【請求項1】 外周表面を機械加工される円筒状被加工
材の内部に挿入して、加工時に発生する被加工材の振動
を吸収する円筒体表面加工用の振動吸収装置において、
円筒状被加工材に当接する部分が、弾性部材で構成され
た中空体よりなり、かつ、該中空体の両端を除いた部分
が回転軸方向に分割されてなることを特徴とする振動吸
収装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25423491A JP2913929B2 (ja) | 1991-09-06 | 1991-09-06 | 円筒体表面加工用振動吸収装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25423491A JP2913929B2 (ja) | 1991-09-06 | 1991-09-06 | 円筒体表面加工用振動吸収装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0565941A JPH0565941A (ja) | 1993-03-19 |
JP2913929B2 true JP2913929B2 (ja) | 1999-06-28 |
Family
ID=17262133
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25423491A Expired - Fee Related JP2913929B2 (ja) | 1991-09-06 | 1991-09-06 | 円筒体表面加工用振動吸収装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2913929B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3856419B2 (ja) * | 1999-10-25 | 2006-12-13 | 日新運輸工業株式会社 | アルミ合金製感光ドラムの製造方法 |
CN107813165A (zh) * | 2017-11-20 | 2018-03-20 | 哈尔滨哈飞工业有限责任公司 | 一种薄壁件铣削颤振抑制装置及使用方法 |
JP7092975B2 (ja) * | 2018-03-29 | 2022-06-29 | 株式会社リコー | 中空円筒状被加工物及びその旋削加工方法、中空円筒状被加工物の旋削加工装置、並びに電子写真感光体用円筒状基体、電子写真感光体、画像形成装置、及び中子 |
-
1991
- 1991-09-06 JP JP25423491A patent/JP2913929B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH0565941A (ja) | 1993-03-19 |
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