JP2913475B1 - 二次元コードの形成方法 - Google Patents

二次元コードの形成方法

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JP2913475B1 JP10051330A JP5133098A JP2913475B1 JP 2913475 B1 JP2913475 B1 JP 2913475B1 JP 10051330 A JP10051330 A JP 10051330A JP 5133098 A JP5133098 A JP 5133098A JP 2913475 B1 JP2913475 B1 JP 2913475B1
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Abstract

【要約】 【課題】 精度良く二次元コードを表示面に形成して読
取り精度を向上させ、特に微小なセルで構成された二次
元コードの場合に効果的であると共に、短時間で形成し
て作業性を向上させた二次元コードの形成方法を提供す
るものである。 【解決手段】 明暗模様のマトリックスで形成される二
次元コード1の画像データーから、暗模様の1セルを複
数個の黒丸ドット6が縦横に配置された四角形の単位セ
ルに置換して画像データーを変換し、この黒丸ドット6
をレーザービームにより表示面に焼付けて、黒丸ドット
6で形成された暗模様の単位セル2Aと、レーザー焼付
けしていない明模様の単位セル2bとを組合せた明暗模
様の二次元コードを形成することを特徴とするものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレーザー焼付けによ
り形成する二次元コードの形成方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、商品の管理や販売時の売上計算
などに用いるため商品の包装に、縞状ストライプを印刷
したバーコードが使用されている。しかしながらこの縞
状ストライプによるバーコードは、使用する面積に比べ
て記録できるデーター量が少なく、製品の品番の管理程
度にしか利用できなかった。
【0003】このため近年は、ドット状の明暗模様によ
るマトリックスで形成された二次元コードが使用される
ようになってきた。これは1mm平方当り英数12文字も
記録でき単位面積当たりのデーター量がバーコードに比
べて極めて多く、多量の情報を記録できると共に、36
0度どの方向からも読取装置で読取ることができる利点
がある。更にコードの一部が破損したり汚れたりしてい
てもデーターを回復できる機能がある上、データーを暗
号化することにより情報を秘密裏に管理することができ
ることからその用途が広がってきている。
【0004】この二次元コードを作成する場合、画像ソ
フトを用いてパソコン画面上で、明暗模様のマトリック
スによる画像データを作成している。従来はこの画像デ
ータにより作成された二次元コードに基づいて、印刷
や、プリンター、レーザー焼付などの方法により表示面
に二次元コードを形成している。
【0005】二次元コード1は図8に示すように正方形
や長方形の内部を縦横のマトリックスに分けて複数個の
セル2…を形成し、1つのセル2を黒く塗りつぶし、こ
の黒く塗りつぶしたセル2aと、白いセル2bとの配列
によりデータを記録するものである。例えば1辺が1.
2mmの二次元コード1を5行5列の方眼に分離して正方
形状の25個のセル2…を形成すると、各セル2は1辺
が240μm の正方形に形成される。
【0006】黒く塗りつぶしたセル2aを金属や、樹脂
などの表示面にレーザーを照射してその熱により焼き付
ける場合、先ず図9(A)に示すようにレーザービーム
を左右に走査させて上から順次下側に向かって線状に焼
付けていき、最終的に図9(B)に示すように全体を正
方形に焼付けて黒いセル2aを形成している。
【0007】この方式ではレーザーの照射間隔に規則性
がないため1つのセルエリア外まで照射され、例えば図
10に示すように左右にずれて飛び出し部分3や、空白
部分4が生じることがある。このような不揃のセル2a
を含んだ二次元コード1が図11に示すように表示面に
形成されると、読取装置で誤ったデーターとして読取ら
れてしまう問題がある。特にセルの1辺が1mm平方程度
の微細な二次元コード1の場合には読取り誤差が多くな
り、多量の情報を記録できる二次元コードの利点が阻害
されてしまう問題があった。
【0008】これは従来の方式が1つのセルを形成する
ために必要なベクトルデーターがセルエリア内にだけ存
在するという定義がなされていないからである。つまり
5行5列のマトリックス内に形成された25個のセルを
1個ずつの単位セルとして認識するのではなく、画像デ
ーターに基づいてビットマップデーターによる線画連続
データーを順次組み合わせていくことにより二次元コー
ドを作成するため、マーキングの始点や終点認識という
座標管理方式が採られておらず不揃のセルが形成されて
しまう問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記欠点を除
去し、精度良く二次元コードを金属や樹脂、セラミッ
ク、透明材料などの表示面にレーザービ−ムを直接照射
して、表示面に熱変形によりドット構成によるセルを形
成して読取り精度を向上させ、特に微小なセルで構成さ
れた二次元コードの場合に効果的であると共に、短時間
で形成して作業性を向上させた二次元コードの形成方法
を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
二次元コードの形成方法は、明暗模様の単位セルがマト
リックス状に配置された二次元コードを、レーザー焼付
けにより表示面に形成する二次元コードの形成方法にお
いて、二次元コードの画像データーのうち、レーザー焼
付けにより暗模様の単位セルまたは明模様の単位セルを
形成する部分の単位セルを、ドットがn×n、またはn
×m(但しn、mは整数)に縦横に配置された四角形の
単位セルに置換して、レーザービームを金属や樹脂、セ
ラミック、透明材料などの表示面に照射して直接焼付
け、表示面の表面に熱変形によりドットを形成して、暗
または明模様の単位セルと、レーザー焼付けしていない
明または暗模様の単位セルとを組合せた明暗模様の二次
元コードを形成することを特徴とするものである。
【0011】また請求項2記載の二次元コードの形成方
法は、前記ドットの直径をレーザービームのビーム直径
としたことを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、金属や樹脂、セラミック等
の不透明材料の表示面に二次元コードを作成する場合の
本発明の実施の一形態を図1ないし図4を参照して詳細
に説明する。明暗模様の単位セルをマトリックス状に配
置して構成される二次元コードの画像データーのうち、
暗模様のセルに対応する表示面のセルを図1に示すよう
に例えば、1辺が240μmの正方形をなすセル2の中
を、8行8列の合計64個の照射エリア5…に分割し、
この分割された各照射エリア5…内にX−Y方向に位置
制御してレーザービームを順次照射して円形に焼き付
け、図2に示すように黒丸ドット6を64個形成する。
この場合、各黒丸ドット6は隣接する黒丸ドット6と接
しており重なる必要はない。このようにして図3に示す
ように8行8列の合計64個の黒丸ドット6…をマトリ
ックス状に配置して、黒いセル2Aを金属や樹脂、セラ
ミックなどの表示面に形成する。
【0013】またこの黒丸ドット6は、レーザービーム
をXーY方向に位置制御させながらビームを表示面に間
欠的に照射して形成できるので、従来のようにレーザー
ビームを左右に走査させて上から順次下側に向かって線
状に焼付けて全体を黒い正方形に焼き付ける方法に比べ
て形成速度を大幅に短縮することができる。しかも黒丸
ドット6の直径をレーザービームのビーム直径と同じに
すれば、レーザービームの照射間隔で黒丸ドット6を形
成でき二次元コード1を短時間で作成することができ
る。
【0014】つまり従来は、画像データーによる黒いセ
ルの部分を表示面に焼付ける場合、四角形状に黒く塗り
潰して黒いセル2aを形成していたが、本発明では黒丸
ドット6を8行8列に合計64個配置したものに置換し
たものである。この結果、図4に示すように例えば4行
4列に配置した黒丸ドット6…を焼付けて1つの黒い単
位セル2Aとし、レーザーで焼付け加工していない部分
を白いセル2bとして二次元コード1を金属や樹脂、セ
ラミックなどの表示面に作成するものである。
【0015】このように作成された二次元コード1を読
取装置で読取ると、読取装置では黒いセル2Aのコーナ
ー部分を認識することにより黒いセルとして判断するこ
とから、黒丸ドット6をマトリックス状に配置した黒い
セル2A…の間に空白部分があっても、従来の黒く塗り
つぶしたセル2aと同じに暗模様のセルとして認識する
ことができる。
【0016】このようにパソコン画面上の画像データで
黒く塗り潰された1個のセル2aを、n行n列(但しn
は整数)の黒丸ドット6…の集合体に置換することによ
り黒いセル2Aとして捉え、これを座標管理して焼付け
るので、従来のように飛び出し部分3や空白部分4が形
成されず、読取り精度を向上させることができる。
【0017】特に樹脂素材へ焼付ける場合にはレーザー
熱に対する反応が速いため、従来のベクトルマーキング
による線画連続形成ではセル輪郭が不明瞭になるが、本
発明方法は照射エリア5を限定し、黒丸ドットの直径を
レーザービームのビーム直径と同じにしてレーザービー
ムが重ならないように照射できるので、セル輪郭が明確
になり、しかも焼付色の調整も容易となる。
【0018】図5は本発明の他の実施の形態を示すもの
で、二次元コード1を6行6列の合計36個の照射エリ
ア5…に分割する。明暗模様の単位セルをマトリックス
状に配置して構成される二次元コードの画像データーの
うち、暗模様のセルに対応する照射エリア5…内にX−
Y方向に位置制御してレーザービームを順次照射して円
形の黒丸ドット6を1個焼付ける。この場合、黒丸ドッ
ト6の直径は単位セル2の1辺の長さと同じにする。つ
まりこの場合、黒いセル2Aは1個の黒丸ドット6で構
成されているのでマトリックスn×nはn=1の場合に
なる。
【0019】上記方法をステンレス板に適用した場合に
ついて説明すると、1辺の長さが480μmの二次元コ
ード1を縦横16に分割して、1辺の長さが30μmの
照射エリア5を256個形成する。二次元コードの画像
データーのうち、暗模様のセルに対応する照射エリア5
…内にX−Y方向に位置制御してレーザービームを照射
して直径30μmの黒丸ドット6を図5に示すように1
個だけ焼付ける。このようにしてステンレス板の表面に
焼付けた二次元コード1には、英数12文字記録するこ
とができた。
【0020】なお上記説明では、黒丸ドット6を1行1
列、4行4列および8行8列に配置して1つの黒いセル
2Aを形成する場合について示したが、2行2列、3行
3列または6行6列などn次正方行列に配置したもので
も良い。またセルの形状は図6に示すように2行4列、
または図7に示すように3行6列などn×m行列(但し
mは整数)の長方形配置のものでも良い。またドットは
黒丸に限らず灰色など暗色であれば、明色のセル部分と
対比して明暗差があれば、他の組合せでも良い。
【0021】また本発明は金属や樹脂、セラミックの
他、紙、木材などレーザー焼付けできる材料に広く適用
することができる。また上記説明ではレーザー焼付けに
より暗模様の単位セル2Aを形成する金属や樹脂、セラ
ミック、紙、木材などの不透明材料に適用した場合につ
いて示したが、シリコン板やガラス板、宝石などの透明
材料に二次元コード1を形成する場合には、黒いセル2
Aと白いセル2bは逆になる。
【0022】つまり二次元データーコード1を光反射式
の読取装置で読取る場合、シリコン板は透明であり、何
ら加工せずそのままの状態の部分は光が透過して反射が
ないため読取装置では暗い単位セル2Aとして認識さ
れ、またレーザー焼付けしたドット6は表面が粗面とな
っているので、光はここで乱反射して読取装置では明か
るい単位セル2bとして認識されるからである。なお白
い樹脂板の表面に黒い塗装膜を形成し、ここにレーザー
を照射して黒い塗装膜を焼いて下側の白い樹脂板を露出
させて明暗模様を形成する場合にも、レーザー照射した
部分は白いセル2bとなる。
【0023】
【発明の効果】以上説明した如く本発明に係る二次元コ
ードの形成方法によれば、二次元コードの画像データー
の暗または明模様の1セルを、ドットが縦横に配置され
た四角形の単位セルに置換して、レーザービームを金属
や樹脂、セラミック、透明材料などの表示面に照射して
直接焼付け、表示面の表面に熱変形によりドットを形成
するので、セルに飛び出し部分や空白部分などの不揃が
なく読取り精度が向上し、特に1辺が1mm平方の微小
な二次元コードを形成する場合に効果的である。更にド
ットの直径をレーザービームのビーム直径と同じにすれ
ば、レーザービームの照射間隔でドットを焼付けられる
ので二次元コードを短時間で作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態によるセルの中を複数の
照射エリアに分割した状態を示す平面図である。
【図2】図1に示す照射エリアにそれぞれ黒丸ドットを
形成した状態を示す平面図である。
【図3】複数個の黒丸ドットをマトリックス状に配置し
て形成した黒いセルを示す平面図である。
【図4】黒丸ドットを配置して形成した黒いセルと白い
セルで構成した二次元コードを示す平面図である。
【図5】本発明の他の実施の形態による1個の黒丸ドッ
トで1個の黒いセルを形成した場合の二次元コードを示
す平面図である。
【図6】本発明の他の実施の形態による黒丸ドットを2
行4列の長方形状に配置にした場合を示す平面図であ
る。
【図7】本発明の他の実施の形態による黒丸ドットを3
行6列の長方形状に配置にした場合を示す平面図であ
る。
【図8】従来の二次元コードを示す平面図である。
【図9】従来のレーザービームを左右に走査させて上か
ら順次下側に向かって線状に焼付けていき、最終的に黒
く塗りつぶしたセルを形成する方法を示す説明図であ
る。
【図10】飛び出し部分や空白部分が生じた従来方法に
より形成した黒いセルの平面図である。
【図11】図9に示す黒く塗りつぶしたセルと白いセル
とで形成した二次元コードの平面図である。
【符合の説明】
1 二次元コード 2 セル 2a 黒く塗りつぶしたセル 2A 黒いセル 2b 白いセル 3 飛び出し部分 4 空白部分 5 照射エリア 6 黒丸ドット

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 明暗模様の単位セルがマトリックス状に
    配置された二次元コードを、レーザー焼付けにより表示
    面に形成する二次元コードの形成方法において、二次元
    コードの画像データーのうち、レーザー焼付けにより暗
    模様の単位セルまたは明模様の単位セルを形成する部分
    の単位セルを、ドットがn×n、またはn×m(但し
    n、mは整数)に縦横に配置された四角形の単位セルに
    置換して、レーザービームを金属や樹脂、セラミック、
    透明材料などの表示面に照射して直接焼付け、表示面の
    表面に熱変形によりドットを形成して、暗または明模様
    の単位セルと、レーザー焼付けしていない明または暗模
    様の単位セルとを組合せた明暗模様の二次元コードを形
    成することを特徴とする二次元コードの形成方法。
  2. 【請求項2】 ドットの直径をレーザービームのビーム
    直径としたことを特徴とする請求項1記載の二次元コー
    ドの形成方法。
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