JP2913126B2 - 光ディスクのアクセス装置 - Google Patents

光ディスクのアクセス装置

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  • Moving Of The Head To Find And Align With The Track (AREA)
  • Moving Of The Head For Recording And Reproducing By Optical Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、同心円状、或いはスパ
イラル状のトラックに情報が記録された光ディスクをア
クセスする光ディスクのアクセス装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来技術】電子計算機等の外部記憶装置として用いら
れている光ディスク装置は、磁気ディスクと比較してト
ラック密度が高いためアクセス時間が長く、高速アクセ
ス化が光ディスクのアクセス装置において重要な課題と
なっている。かかる高速アクセス化を図った光ディスク
のアクセス装置として下記の装置が提案されている。
特開昭62−231430号公報に掲載された装置。
光メモリシンポジウム'86論文集 P191に記載され
た装置。
【0003】図2は特開昭62−231430号公報に
掲載された光ディスクのアクセス装置の構成を示すブロ
ック図である。同図中、1は光ディスク、2は光ディス
ク1に照射光を投射して、光スポットを形成することに
よって該光ディスク1上の情報の読みだし等を行なう光
学ヘッド、3は光ディスク1上の光スポットの位置変位
量を示すトラッキング誤差信号を生成するトラック誤差
信号生成部、4はトラッキング誤差信号生成部3の出力
から、光学ヘッド2がトラックを横切る毎に所定の幅の
パルスを発するパルス発生回路、5は光学ヘッド2が横
切ったトラックの本数を計数し、光学ヘッド2が追従し
ているトラックと目標トラックとの偏差を算出する偏差
カウンタ、6は光学ヘッド2がトラックを横切る周期を
計測することによって、該光学ヘッド2の光ディスク1
に対する相対速度を検出する周期計測速度検出部、7
はトラッキング誤差信号を微分することによって光学ヘ
ッド2の光ディスク1に対する相対速度を検出する微分
速度検出部、9はディジタル信号をアナログ信号に変
換するD−A変換器(D/A)、10は目的トラックの
トラック番号と光学ヘッド2が追従しているトラックの
トラック番号との差に基づいて光学ヘッド2を移動する
速度を算出する速度生成部、11は減算回路、12は光
学ヘッド2の移動を制御するヘッド移動制御部、13は
CPU、14は周期計測速度検出部6の出力と、微分
速度検出部7の出力の何れかを選択する切換回路であ
る。
【0004】周期計測速度検出部6は、トラッキング
誤差信号の周期を計測し、該周期の逆数である周波数
を、周波数・速度変換(F−V変換)することによって
速度を求めるものであり、雑音に強く、ダイナミックレ
ンジを広く取れるという長所がある。しかしながら、周
期計測速度検出部6において検出される速度には位相
遅れが含まれているため、光ディスク1に対する光学ヘ
ッド2の相対速度が遅いときに速度制御ル−プの帯域を
広く取れないという短所がある。
【0005】これに対して、微分速度検出部7は、検
出される速度が遅い場合であっても、周期計測速度検
出部6よりも速度制御ル−プの帯域を広く取ることがで
きるが、その反面、速度が速い場合には微分値を取って
もあまり電圧値の変化がとれなくなるという短所があ
る。
【0006】そこで、光学ヘッド2の光ディスク1に対
する相対速度が速い時には周期計測速度検出部6で検
出される速度を、また、該相対速度が遅いときには微分
速度検出部7で検出される速度を用いることができる
ように切換手段14を設け、切換回路14の出力を検知
速度として減算回路11に出力するようにしている。
【0007】また、光メモリシンポジウム’86論文集
P191に記載されたアクセス装置は、状態観測器(オ
ブザ−バ)を設け、光ヘッドがトラックを横断する周期
から検出した速度(前述した周期計測速度検出部で求
められる速度)と光学ヘッドの送りモ−タの駆動電流に
基づいてより正確な速度を推定しているものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の光ディスクのアクセス装置にあっては以下の通りの問
題点があった。 (1)の装置では、切換回路14によって出力が切り換
わる点において、周期検出速度検出部6と微分速度
検出部7の出力、及び傾きを完全に一致させる必要があ
るが、調整が難しい。また、出力及び傾きが一致してい
ない場合、検出速度が屈曲点を持ち、リニアリティのな
いものとなり雑音の原因となる。
【0009】 (2)の装置では、オブザ−バを設ける必要があるが、
オブザ−バの回路構成は極めて複雑である。
【0010】本発明は上述した実情に鑑みてなされたも
ので、簡単な構成で調整も容易な光ディスクのアクセス
装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、光ディスク上に形成された情報トラック上
に照射光を投射して、該光ディスク上の情報を読み取る
ための光学ヘッドと、光学ヘッドを光ディスクの半径方
向に移動制御する光学ヘッド移動制御手段と、光学ヘッ
ドから出力される信号より光ディスク上の光スポットの
位置変化量を示すトラッキング誤差信号を作成するトラ
ッキング誤差信号生成手段と、該トラッキング誤差信号
から光学ヘッドのトラック位置を検知し、該トラック位
置と目標トラック位置との差から光学ヘッドの移動速度
を算出する移動速度算出手段と、トラッキング誤差信号
から光学ヘッドの光ディスクに対する相対速度を検出す
る相対速度検出手段と、算出された移動速度と検出され
た相対速度との差を検出する差信号検出手段を具備し、
該差信号を光学ヘッド移動制御手段に帰還するように構
成された光ディスクのアクセス装置において、相対速度
検出手段が、トラッキング誤差信号から光学ヘッドが光
ディスクのトラックを横切る周期を計測して、光ヘッド
の光ディスクに対する相対速度を検出する周期計測
度検出手段と、トラッキング誤差信号を微分することに
よって、光ヘッドの光ディスクに対する相対速度を検出
する微分速度検出手段と、周期計測速度検出手段に
おいて検出された相対速度と、微分速度検出手段にお
いて検出された相対速度の平均をとる平均化手段とを具
備し、平均化手段からの相対速度を差信号検出手段に出
力するよう構成した。
【0012】
【作用】本発明は光ディスクのアクセス装置を上述のご
とく構成し、周期計測速度検出手段によって求められ
た相対速度と、微分速度検出手段において求められた
相対速度との平均を算出しこれを検知速度とするため、
低速域から高速域まで広いダイナミックレンジと高いリ
ニアリティを有する検知速度を得ることができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を用いて説明
する。図1は本発明にかかる光ディスクのアクセス装置
の構成を示すブロック図である。同図中、8は周期計測
速度検出部6の出力と、微分速度検出部7の出力と
の平均を取る平均化回路である。なお、図2において示
した従来の光ディスクのアクセス装置と同一の部分につ
いては同一符号を付してある。
【0014】光ディスク1から光学ヘッド2によって読
み取られた信号は、トラック誤差信号生成部3に出力さ
れ、トラック誤差信号が生成される。パルス発生回路4
はトラック誤差信号を入力し、光学ヘッド2がトラック
を横断する毎にトラック横断パルスを発生し、偏差カウ
ンタ5に出力する。偏差カウンタ5にはあらかじめCP
U13から光学ヘッド2を移動すべき目標値(目標トラ
ック数)が設定されており、トラック横断パルスによっ
てカウンタ値をデクリメントし、その値をCPU13に
通知すると共にD/A変換器9に出力する。速度生成部
10においては目標トラックでその速度が0となるよう
に光学ヘッド2を移動する速度を算出する。
【0015】次に、周期計測速度検出部6について説
明する。図3は周期計測速度検出部6の構成を示した
図、図4は周期計測速度検出部6の各点の波形を示す
図である。図3に示すように周期計測速度検出部6は
ゼロクロス検出器61、モノマルチバイブレ−タ62、
周波数・電圧変換器(F/V変換器)63からなる。例
えば図4(a)に示すようなトラッキング誤差信号が入
力された場合、モノマルチバイブレ−タ62からは同図
(b)に示すような波形が得られ、更にF/V変換器6
3の出力、即ち検知速度は同図(c)のように得られ
る。
【0016】続いて、微分速度検出部7について説明
する。図5は微分速度検出部7の構成を示した図、図
6は微分速度検出部7の各点の波形を示す図である。
図5に示すように微分速度検出部7は、入力信号を微
分する微分器71、微分器71から出力される信号の絶
対値を取る絶対値化回路72、整流器73からなり、微
分器71、絶対値化回路72、整流器73が直列に接続
されている。図6(a)のようなトラッキング誤差信号
が微分器71に入力されると、微分器71からは同図
(b)に示すような波形が得られる。更に絶対値化回路
72からは同図(c)に示すような波形が得られ、最終
的に、整流器73の出力、即ち検出速度は同図(d)の
ように得られる。
【0017】平均化回路8では、F/V変換器63の出
力と整流器73の出力との平均値を取り、これを検知速
度とする。従って、平均化回路8から得られる検知速度
は図7に示すようなものとなる。同図中、は周期計測
速度検出部6の出力、は微分速度検出部7の出
力、が平均化回路の出力(検知速度)である。同図
に示すように平均化回路の出力はトラック横断周波数
の低い領域(低速域)から、高い領域(高速域)まで、
高いリニアリティを持っていることがわかる。
【0018】そして、減算回路11で算出された速度生
成部10の出力と平均化回路8の出力の差分値が、ヘッ
ド移動制御部12に帰還され、ヘッド移動制御部12に
おいて所定の増幅がされ、さらにモ−タMが駆動され
る。従って、光学ヘッド2は目標トラックに安定して突
入することとなる。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、下
記のような優れた効果を得ることができる。 (1)周期計測速度検出部において求められた相対速度
と、微分速度検出部において求められた相対速度との
平均値を算出し、これを検知速度とするため、低速域か
ら高速域まで広いダイナミックレンジと高いリニアリテ
ィを有する検知速度を得ることができる。従って、ディ
スクの偏心等によって生ずる外乱を十分に抑制して、安
定して目標トラックに突入することが可能となり、アク
セスの信頼性の向上、及びアクセス時間の短縮を図るこ
とができる。
【0020】 (2)簡単な回路構成で実現でき、且つ回路の調整も容易
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる光ディスクのアクセス装置の構
成を示すブロック図である。
【図2】従来の光ディスクのアクセス装置の構成を示す
ブロック図である。
【図3】周期計測速度検出部6の構成を示した図であ
る。
【図4】周期計測速度検出部6の各点の波形を示す図
である。
【図5】微分速度検出部7の構成を示した図である。
【図6】微分速度検出部7の各点の波形を示す図であ
る。
【図7】平均値回路8において得られる検知速度を説明
する図である。
【符号の説明】
1 光ディスク 2 光学ヘッド 3 トラック誤差信号生成部 4 パルス発生回路 5 偏差カウンタ 6 周期計測速度検出部 7 微分速度検出部 8 平均化回路 9 D−A変換器(D/A) 10 速度生成部 11 減算回路 12 ヘッド移動制御部 13 CPU

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスク上に形成された情報トラック
    上に照射光を投射して、該光ディスク上の情報を読み取
    るための光学ヘッドと、該光学ヘッドを前記光ディスク
    の半径方向に移動制御する光学ヘッド移動制御手段と、
    前記光学ヘッドから出力される信号より前記光ディスク
    上の光スポットの位置変化量を示すトラッキング誤差信
    号を作成するトラッキング誤差信号生成手段と、該トラ
    ッキング誤差信号から前記光学ヘッドのトラック位置を
    検知し、該トラック位置と目標トラック位置との差から
    光学ヘッドの移動速度を算出する移動速度算出手段と、
    前記トラッキング誤差信号から前記光学ヘッドの光ディ
    スクに対する相対速度を検出する相対速度検出手段と、
    前記相対速度検出手段によって検出された相対速度と前
    記移動速度算出手段によって算出された移動速度との差
    を検出する差信号検出手段を具備し、該差信号を前記光
    学ヘッド移動制御手段に帰還するように構成された光デ
    ィスクのアクセス装置において、 前記相対速度検出手段は、前記トラッキング誤差信号か
    ら前記光学ヘッドが前記光ディスクのトラックを横切る
    周期を計測して、前記光ヘッドの光ディスクに対する相
    対速度を検出する周期計測速度検出手段と、 前記トラッキング誤差信号を微分することによって、前
    記光ヘッドの光ディスクに対する相対速度を検出する微
    速度検出手段と、 前記周期計測速度検出手段において検出された相対速
    度と、前記微分速度検出手段において検出された相対
    速度の平均をとる平均化手段とを具備し、 前記平均化手段からの相対速度を前記差信号検出手段に
    出力するよう構成したことを特徴とする光ディスクのア
    クセス装置。
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