JP2912614B1 - 回転式粉末圧縮成形機 - Google Patents

回転式粉末圧縮成形機

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JP2912614B1
JP2912614B1 JP17515598A JP17515598A JP2912614B1 JP 2912614 B1 JP2912614 B1 JP 2912614B1 JP 17515598 A JP17515598 A JP 17515598A JP 17515598 A JP17515598 A JP 17515598A JP 2912614 B1 JP2912614 B1 JP 2912614B1
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    • B30B15/00Details of, or accessories for, presses; Auxiliary measures in connection with pressing
    • B30B15/0005Details of, or accessories for, presses; Auxiliary measures in connection with pressing for briquetting presses
    • B30B15/0011Details of, or accessories for, presses; Auxiliary measures in connection with pressing for briquetting presses lubricating means

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Abstract

【要約】 【課題】老人等が飲み込みやすいように口の中で溶けや
すくした錠剤や、嚥下後すぐに溶けて薬効を発揮し得る
錠剤を供給する。 【解決手段】回転盤3に臼孔41を有する臼4を設ける
とともに、臼4の上下に上杵5及び下杵6を上下摺動可
能に保持させておき、杵先を臼孔41内に挿入した状態
で上杵5及び下杵6を互いに相寄る向きに移動させ、臼
孔41内に充填した粉末Pを上杵下端面5a及び下杵上
端面6a間で圧縮成形するようにしたものにおいて、臼
孔41内に粉末を充填する前に、少なくとも上杵下端面
5a、下杵上端面6a、及び臼孔内周面41aに囲まれ
た密閉空間Sを形成し、この密閉空間S内に滑沢剤を噴
霧するように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉末を圧縮して錠
剤等を成形するための回転式粉末圧縮成形機に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の圧縮成形機を用いて、医薬品錠
剤を製造する場合、薬物処方成分のみで錠剤の原料粉末
を構成すると、杵や臼に錠剤の原料粉末や錠剤がこびり
つくといったいわゆるスティッキング等の障害が生じる
場合がある。この障害を防止するため、ステアリン酸マ
グネシウム等の滑沢剤を、薬物処方成分に混合して錠剤
の原料粉末を構成し打錠する方法が、錠剤の製造上容易
であるため、従来一般的に用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年、老人医療
分野が重要視されつつあることとあいまって、老人等が
飲み込みやすいように口の中で溶けやすくした錠剤や、
嚥下後すぐに溶けて薬効を発揮し得る錠剤の需要が増加
している。しかしながら、上述した従来の製法による錠
剤では、混入している滑沢剤が、錠剤の崩壊、溶融を阻
害するため、このような需要に対応することが難しかっ
た。また、滑沢剤の混入によって錠剤が割れやすくなる
という不具合もあった。
【0004】しかして、スティッキングの防止という滑
沢剤の目的を考えれば、滑沢剤は、薬物処方成分に混合
させる必要はなく、杵表面等のスティッキングの生じる
部位にのみ付着させ、薬物処方成分のみからなる原料粉
末を用いることができるはずである。この点に着目し、
打錠前に上杵、下杵、臼孔に予め滑沢剤をスプレー塗布
するようにしたものや、あるいは打錠前に滑沢剤のみを
ダミーで圧縮し、上杵、下杵、臼孔に滑沢剤が被覆され
るようにしたものが考えられている。しかしながら、例
えば前者のものであれば、スプレー塗布する際に滑沢剤
が周囲に飛散し、薬物処方成分に混入したり、逆に薬物
混入成分がスプレー時に滑沢剤に混入したりするコンタ
ミ問題が生じるうえ、滑沢剤が均一に杵等に付着しない
場合がある。また、後者のものであれば、滑沢剤を圧縮
するための圧縮機構が必要となるため、装置の大型化を
招き、打錠速度も通常の半分程度に落ちるという問題が
生じる。この他にも種々の方法が考えられているが、い
ずれも、実際に錠剤製造を行う場合に同様な問題点を有
している。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる問題点を
一挙に解決すべく、打錠前に、少なくとも上杵下端面、
下杵上端面、臼孔で囲まれた密閉空間が形成されるよう
に構成し、この密閉空間内に、滑沢剤を噴霧することに
より、滑沢剤の錠剤に混入する量を大幅に削減し、なお
かつコンタミ問題や、装置の複雑化を招くことのない回
転式粉末圧縮成形機を提供すべく図ったものである。
【0006】
【発明の実施の形態】すなわち、本発明に係る回転式粉
末圧縮成形機は、フレーム内に回転盤を立シャフトを介
して回転可能に配設し、その回転盤に臼孔を有する臼を
設けるとともに、臼の上下に上杵及び下杵を上下摺動可
能に保持させておき、杵先を臼孔内に挿入した状態で上
杵及び下杵を上ロール及び下ロールの間を通過させるこ
とによって、臼孔内に充填した粉末を上杵下端面及び下
杵上端面間で圧縮成形するようにしたものにおいて、臼
孔内に粉末を充填する前に、少なくとも上杵下端面、下
杵上端面、及び臼孔内周面に囲まれた密閉空間を形成
し、この形成された密閉空間内に滑沢剤を噴霧するよう
に構成したことを特徴とする。
【0007】このようなものであれば、粉末圧縮を行う
前に上杵下端面、下杵上端面、及び臼孔内周面に滑沢剤
が塗布されるので、滑沢剤を予め薬物処方成分に混入さ
せなくとも、スティッキングを防止でき、薬物処方成分
のみからなる原料粉末を用いて錠剤等を製造することが
可能になる。しかも、密閉空間を形成して滑沢剤の噴霧
を行うので、コンタミ問題を防止できるだけでなく、滑
沢剤を一様に塗布することも容易にできる。さらに、打
錠前に滑沢剤のみをダミーで圧縮するもののように、打
錠速度が低下したり装置の大型化、複雑化を招くといっ
た欠点もない。
【0008】既存の回転式粉末圧縮成形機に大幅な変更
を加えることなく、簡単な構成で本発明を実現するため
には、上杵に沿って上下方向に摺動移動可能に外嵌させ
たガイド部材を設けるとともに、このガイド部材を下動
させて臼に密着させ、密閉空間をガイド部材内周面、上
杵下端面、下杵上端面、及び臼孔内周面に囲ませて形成
するように構成しているものが好ましい。
【0009】滑沢剤噴霧時に密閉空間を形成すべくガイ
ド部材を移動させる極めて簡単で確実な実施態様として
は、ガイド部材を、所定値以上の摺動力を与えられた場
合にのみガイド部材を上杵に沿って摺動させるガイド部
材保持手段により、上杵に保持させるとともに、このガ
イド部材の上動範囲を、上杵の上動範囲より小さくなる
ように規制するストッパを設けているものが望ましい。
しかして、このガイド部材保持手段としては、ガイド部
材の内周面から突出方向に弾性付勢され、上杵側面を押
圧する押圧プランジャが挙げられる。
【0010】一方、滑沢剤噴霧時に密閉空間を形成すべ
くガイド部材を移動させる他の実施態様としては、フレ
ームに設けたガイド部材案内手段に案内させて、ガイド
部材を上杵に沿って上下動させるように構成しているも
のが挙げられる。特別な部品を付加することなくガイド
部材の回転を有効に防止するには、ガイド部材に、滑沢
剤導入用の導入ポートを設けておくことが好ましい。
【0011】密閉空間を形成後、下杵を予め定めた所定
位置まで下降させるように構成してある場合に下杵の動
きを円滑なものとするには、密閉空間を形成後、下杵が
所定位置に達するまでの間は少なくとも、滑沢剤を噴霧
するように構成しておくことが好適である。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、図面を参照して
説明する。図1は、本発明の回転式粉末圧縮成形機の全
体構成を示している。この回転式粉末圧縮成形機は、フ
レーム1内に回転盤3を立シャフト2を介して水平回転
可能に配設し、その回転盤3に複数の臼4を所定のピッ
チで設けるとともに、各臼4の上下に上杵5及び下杵6
を上下摺動可能に保持させてある。
【0013】詳述すれば、フレーム1の略中央部には軸
受21により軸支された立シャフト2が配設してあり、
この立シャフト2の下端近傍にウォームホィール22が
固定してあって、このウォームホィール22にウォーム
23及びベルト24を介してモータ25の回転駆動力が
伝達されるようになっている。そして、この立シャフト
2のヘッド近傍に、2つの機能部分に分けられる回転盤
3が固定してある。回転盤3は、その上側部分に設けら
れて上杵5を上下摺動可能に保持する上杵保持部32
と、その下側部分に設けられて下杵6を上下摺動可能に
保持するとともに、前記上杵保持部32に対面する位置
に臼4を着脱可能に嵌装するための臼取付孔を同一円周
上に複数個設けてなる臼部33とから構成されている。
上杵保持部32及び臼部33には、上杵5及び下杵6を
摺動移動可能に保持する杵保持孔がそれぞれ複数穿設さ
れている。この回転盤3において、下杵6と上杵5と臼
4とが、各中心線を一致させて上下に配置されるよう
に、それぞれの杵保持孔と臼取付孔とが穿設されてい
る。上杵5の上端部、下杵6の下端部には、図3及び図
4に示すように、それぞれ大径部を設けてあり、この大
径部を後述する各カム等に係合案内させて、上下動する
ように構成してある。臼4には上杵5、下杵6の杵先を
挿入させるための臼孔41が上下に貫通させてある。
【0014】この回転式粉末圧縮成形機には、図2〜図
4に示すように、粉末充填部7と、粉末摺切部8と、圧
縮成形部9と、製品取出部10とが、前記回転盤3の回
転方向に沿って順次に設けてある。粉末充填部7は、下
杵6を低下器71により降下させて回転盤3上に供給さ
れた粉末Pをフィードシュー72により臼4内に導入す
るようにしたもので、回転盤3上への粉末Pの供給は、
粉末供給機構73により行われる。
【0015】粉末摺切部8は、分量レール82により下
杵6を所定位置まで上昇させるとともに下杵6の上昇に
より臼4内から溢れ出た粉末Pを摺切板83、84によ
り臼4上から除去するようにしたものである。圧縮成形
部9は、上杵5を下り傾斜面に沿わせて降下させその杵
先を臼4内に挿入させるための上杵降下カム91と、杵
先を臼4内に挿入した上杵5と下杵6とを上下から拘束
して臼4内の粉末Pを予備的に圧縮する上、下予圧縮ロ
ール92、93と、前記上杵5と下杵6とを上下から拘
束して臼4内の粉末Pを本格的に圧縮する上、下本圧縮
ロール94、95とを具備してなる。
【0016】製品取出部10は、図2〜図4に示すよう
に、上杵5を上り傾斜面に沿わせて上昇させその臼先を
臼4から抜き取るための上杵上昇カム100と、下杵6
を上方に付勢して臼4内の製品Qを完全に臼4外に押出
す押上レール106と、押出された製品Qを側方に案内
してシュート104に導く案内板105とを具備してな
る。
【0017】しかして、本実施例では、図3〜図6に示
すように、製品取出部10と粉末充填部7との間に滑沢
剤塗布部Kを設けている。この滑沢剤塗布部Kは、上杵
5の先端部に外嵌させた円筒状のガイド部材Gの内周面
Ga、上杵下端面5a、下杵上端面6a、及び臼孔内周
面41aによって囲み込ませて密閉空間Sを形成し、こ
の密閉空間S内に滑沢剤を噴霧して、上杵下端面5a、
下杵上端面6a、及び臼孔内周面41aに滑沢剤を塗布
する工程を行う部分である。詳述すると、滑沢剤塗布部
Kは、上杵5を、その先端部に保持されているガイド部
材Gが臼4の上面4aに添接するまで降下させ、一定距
離水平を保って移動させた後、再び上昇させる上杵上下
動カムK1と、下杵6をその杵先が臼孔41内にある範
囲で圧縮成形部9における位置よりも下方となるように
設定してある所定位置にまで降下させ、その後一定距離
水平を保って移動させた後、再び上昇させる下杵上下動
カムK2とを具備する。上杵上下動カムK1と下杵上下
動カムK2との位置関係は、上杵5の降下終了(T1)
後、下杵6が降下を始めるように、かつ、下杵6の上昇
開始(T2)と同時あるいは直後に上杵5が上昇を始め
るように設定されている。
【0018】ガイド部材Gは、上杵5に外嵌させた円筒
状のものであり、このガイド部材Gの内周面Gaから突
出方向に弾性付勢した押圧プランジャPlで上杵5の側
面を押圧させることにより上杵5に保持されている。し
たがって、この押圧プランジャPlと上杵5の側面との
摩擦力に打ち勝つような摺動力を与えられた場合にのみ
上杵5に沿って上下に摺動移動する。しかして、このガ
イド部材Gの上下動幅は、上杵5の上下動幅内に収まる
ように、ストッパの役割を担う上杵保持部32の下向き
面32aと臼4の上面4aとで規制されている。
【0019】また、各ガイド部材Gの側面には滑沢剤導
入用の導入ポートCが開口させてあり、これら導入ポー
トCは、後述する滑沢剤供給装置Dに滑沢剤流路Eを介
して接続可能に構成してある。この滑沢剤流路Eは、図
5に示すように、上杵保持部32の内部に貫通させて設
けた内部貫通流路E1と、この内部貫通流路E1の一方
の開口部E11及び導入ポートCを接続する内部ホース
配管E2と、内部貫通流路E1の他方の開口部E12及
び滑沢剤供給装置Dを接続する外部ホース配管E3とか
ら構成している。内部貫通流路E1と内部ホース配管E
2は各ガイド部材Gに対応して複数設けてあり、外部ホ
ース配管E3は共通した1本のものである。この内部貫
通流路E1と、外部ホース配管E3との接続は、内部貫
通流路E1の他方の開口部E12を上杵保持部32の外
側面に開口させるとともに、この外側面における対応す
る部位に摺接するように接続部材E4を固設し、この接
続部材E4に外部ホース配管E3を接続することにより
行っている。したがって、他方の開口部E12が、この
接続部材E4内に設けてある連通路E41の開口部E4
2と重合している間のみ、滑沢剤供給装置Dと導入ポー
トCとが連通し、密閉空間S内に滑沢剤が噴霧されるこ
ととなる。なお、内部貫通流路E1の他方の開口部E1
2を上杵保持部32の上面に開口させ、接続部材E4を
この開口部E12に重合し得るようにフレーム1に固設
した構成でも構わない。
【0020】この滑沢剤供給装置Dは、図7に模式的に
示すようにホッパーD1に充填された滑沢剤をモータ駆
動のスクリューD2により所定供給速度で連続的に供給
チャンバーD3内に供給するとともに、この供給チャン
バーD3内に滞留した滑沢剤を、エアー噴射により供給
チャンバーD3の出口で霧状にし、滑沢剤流路Eを介し
て導入ポートCから噴霧させるものである。なお、同図
中符号D5はアキュムレータ等に代表されるエアー噴射
用の圧力源であり、符号D6は圧力源D5と供給チャン
バD3とを接続するエアー流路である。
【0021】次いで、この圧縮成形機の作動を図3、図
4、図6を参照して説明する。なお、同図中符号T0〜
T5は位相を示している。製品取出部10を通過した段
階での上杵5、および下杵6は、最も高い位置に保持さ
れており、ガイド部材Gも臼4の上方に離間して位置し
ている。なお、この時の上杵5の杵先はガイド部材G内
に位置している(その理由については後述する)。その
後、これら上杵5、および下杵6が回転盤3の回転によ
り滑沢剤塗布部Kに移行すると、上杵上下動カムK1に
よって、まず、上杵5が、ガイド部材Gが臼4の上面4
aに添接するまで降下させられる。この時点(T1)
で、ガイド部材Gの内周面Ga、上杵下端面5a、下杵
上端面6a、及び臼孔内周面41aに囲まれて密閉空間
Sが形成される。一方、密閉空間Sが形成されるとほぼ
同時に下杵6が下杵上下動カムK2によって前記所定位
置に向かって下降を始める。しかして、本実施例では、
T1〜T2の間、すなわち密閉空間Sが形成された直後
から、下杵6が所定位置まで下降しその後水平移動して
いる間は、内部貫通流路E1の他方の開口部E12が接
続部材E4の開口部E42に重合するように設定して、
滑沢剤が密閉空間S内に噴霧されつづけるようにしてあ
る。この間に、滑沢剤が密閉空間のSの内壁、すなわち
ガイド部材Gの内周面Ga、上杵下端面5a、下杵上端
面6a、及び臼孔内周面41aに塗着される。この後、
上杵5、下杵6はそれぞれ上杵上下動カムK1、下杵上
下動カムK2によって上昇し、滑沢剤塗布部Kに進入す
る前の位置に戻される。
【0022】次いで、この下杵6が回転盤3の回転によ
り粉末充填部7に移行すると、その下杵6がまず低下器
71の前半部分の案内作用によって中段位置まで降下さ
せられ、後半部分の案内作用によってさらに低い位置ま
で引き下げられる。その途上において、粉末供給機構7
3から回転盤3上に供給された粉末Pがフィードシュー
72の粉末案内作用によってまんべんなく導入される。
しかる後、下杵6が分量レール82に乗り上げることに
よって、該下杵6が若干量持ち上げられて所定高さ位置
に達し、臼4内に設定量の粉末Pが充填されることにな
る。この状態(T3)で摺切板83、84を通過するこ
とによって、臼4上に溢れ出た粉末Pが摺り切られ、回
転盤3の中心寄りに集められる。この間、上杵5はガイ
ドレール102によって最も高い位置に保持されてい
る。その後、上杵5が上杵降下カム91の案内作用によ
り降下させられ、ガイド部材Gも上杵に押圧プランジャ
Plで保持されているので、同様に降下させられる。降
下途中において、ガイド部材Gは臼4に当接して降下が
禁止される一方、上杵5は押圧プランジャPlの保持力
に打ち勝ってガイド部材Gと摺動しつつ降下し、その杵
先が臼4内に挿入される。そして、それら上杵5と下杵
6が上、下予圧縮ローラ92、93間、及び、上、下本
圧縮ローラ94、95間を通過することによって、臼4
内の粉末Pが圧縮成形される(T4)。成形の間は、上
杵5はガイドレール101にバックアップされている
が、そのヘッド51は圧縮ローラ92、94の機能を阻
害しないためにガイドレール101よりも僅かに浮上し
た位置にあるように設定されている。成形後、製品取出
部10においてまず上杵5が上杵上昇カム100の案内
作用により上昇させられてその杵先が臼4から抜き取ら
れ、しかる後に下杵6が押上106により押上げられて
臼4内の製品Qが回転盤3上に押し出される(T5)。
そして、その製品Qは、案内板105の案内作用よって
シュート104上に導かれ、該圧縮成形機Aの外部に導
出される。ガイド部材Gは、図4、図6に示すように製
品取出部10においてその杵先が臼4から抜き取られて
しばらくは、杵先をガイド部材Gから突出させた状態で
押圧プランジャPlに保持され上杵5と共に上昇する。
しかして、その途中でガイド部材Gは上杵保持部32の
下向き面32aに当接して上昇を禁止される一方、上杵
5は上杵上昇カム100に案内されて、さらに上昇する
ため、上杵5はガイド部材Gに対し相対的に摺動移動し
て、作動説明の当初に述べたように、その杵先がガイド
部材G内に位置する状態(T0)となる。以上のように
して、繰り返し連続的に粉末Pを圧縮成形して所定の製
品Qを製造することができる。
【0023】このように構成した本実施例の回転式粉末
圧縮成形機によれば、粉末圧縮を行う際に、原料粉末P
に接触する部分、すなわち上杵下端面5a、下杵上端面
6a、及び臼孔内周面41aに、滑沢剤が塗布されるの
で、滑沢剤を原料粉末Pに予め混入させることなく、ス
ティッキングを防止することができる。したがって、薬
物処方成分のみからなる原料粉末Pを用いて錠剤を製造
することが可能になる。しかも、密閉空間Sという安定
した条件下で滑沢剤の噴霧が行われるため、コンタミ問
題を防止できるだけでなく、滑沢剤を一様に塗布するこ
とも容易にできるようになる。
【0024】また、本回転式粉末圧縮成形機は、既存の
ものに滑沢剤塗布部Kを構成する上杵5、下杵6を上下
動させるための上下動カムK1、K2を追加するととも
に、上杵にガイド部材Gを外嵌させるという非常に簡単
な変更を行うだけで構成できる。したがって、打錠前に
滑沢剤のみをダミーで圧縮するもののように、複雑な圧
縮機構等が必要となって装置の大型化、複雑化を招いた
り、打錠性能の低下を招いたりする欠点もない。
【0025】さらに言えば、本実施例では、密閉空間の
形成後、下杵6が予め定めた所定位置にまで達する間
は、滑沢剤噴霧を行うように設定しているので、滑沢剤
噴霧による密閉空間S内の圧力上昇を利用して、下杵6
をスムーズに下降させることができるだけでなく、逆
に、下杵6の下降による吸込み作用で滑沢剤を効果的に
密閉空間S内に導けるという相乗効果を得ることができ
る。
【0026】また、上述した構成であれば、滑沢剤は粉
末状のものを用いることもできるし、あるいは液状のも
のを用いることもできる。さらに、本実施例では、滑沢
剤噴霧量は、滑沢剤供給装置の供給量で一定に定まり、
その圧力はエアー圧力で定まるため、常に条件を一定に
して滑沢剤噴霧を行うことができ、製品の品質を良好な
ものとすることができる。
【0027】なお、本発明は上述した実施例に限られる
ものではなく種々の変形が可能である。図8〜図10は
ガイド部材の変形例である。このガイド部材G1は、フ
レーム1に保持されており、前記実施例のガイド部材G
と同様の動作を、フレーム1に周回させて設けたしたガ
イド部材案内手段である案内溝Mに案内させて実現した
ものである。具体的には、ガイド部材G1の上端部にロ
ーラRを設けておき、このローラRが案内溝Mに沿って
転動するように構成してある。
【0028】その他、各部の構成は図示例に限られるも
のではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変形が可
能である。
【0029】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
粉末圧縮前に、少なくとも上杵下端面、下杵上端面、臼
孔内周面で囲まれた密閉空間が形成されるようにし、こ
の密閉空間内に、滑沢剤を噴霧することにより、上杵下
端面、下杵上端面、臼孔内周面に滑沢剤が塗布される様
に構成しているので、滑沢剤を予め薬物処方成分に混入
させなくとも、スティッキングを防止でき、薬物処方成
分のみからなる原料粉末を用いて錠剤等を製造すること
が可能になる。したがって、老人等が飲み込みやすいよ
うに口の中で溶けやすくした錠剤や、嚥下後すぐに溶け
て薬効を発揮し得る錠剤を供給できるようになる。しか
も、密閉空間を形成して滑沢剤の噴霧を行うので、コン
タミ問題を防止できるだけでなく、滑沢剤を一様に塗布
することが容易になる。さらに、打錠前に滑沢剤のみを
ダミーで圧縮するもののように、複雑な機構を要しない
ので、打錠性能の低下や装置の大型化、複雑化を招くと
いった欠点もない。
【0030】上杵に沿って上下方向に摺動移動可能に外
嵌させたガイド部材を設けるとともに、このガイド部材
を下動させて臼に密着させ、密閉空間をガイド部材内周
面、上杵下端面、下杵上端面、及び臼孔内周面に囲ませ
て形成するように構成しているものであれば、既存の回
転式粉末圧縮成形機に大幅な変更を加えることなく、簡
単な構成で本発明を実現することができる。この場合、
ガイド部材を、所定値以上の摺動力を与えられた場合に
のみガイド部材を上杵に沿って摺動させるガイド部材保
持手段により、上杵に保持させるとともに、このガイド
部材の上動範囲を、上杵の上動範囲より小さくなるよう
に規制するストッパを設けているものであれば、密閉空
間を形成あるいは開放させるするためにガイド部材を上
下動させる構造が、非常に簡単なものとなり、その動作
も確実となる。
【0031】ガイド部材に、滑沢剤導入用の導入ポート
を設けておけば、この導入ポートに接続される配管が回
転抵抗となって、特別な部品を付加することなくガイド
部材の回り止めを行うことができる。密閉空間の形成
後、下杵が予め定めた所定位置にまで達する間は、滑沢
剤噴霧を行うように設定しておけば、滑沢剤噴霧による
密閉空間内の圧力上昇を利用して、下杵をスムーズに下
降させることができるだけでなく、下杵の下降による吸
込み作用で滑沢剤を効果的に密閉空間内に導けるという
相乗効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す回転式粉末圧縮成形機
の全体正断面図。
【図2】同実施例の回転盤上を示す模式的な平面図。
【図3】同実施例の回転盤を展開して示す正断面図。
【図4】同実施例の回転盤を展開して示す正断面図。
【図5】同実施例の要部を拡大して示す部分拡大断面
図。
【図6】同実施例の作動を示す作動説明図。
【図7】同実施例の滑沢剤供給装置を主として示す模式
図。
【図8】本発明の変形例を示す、図5に対応させた部分
拡大断面図。
【図9】同変形例の回転盤を展開して示す正断面図。
【図10】同変形例の回転盤を展開して示す正断面図。
【符号の説明】
1…フレーム 2…立シャフト 3…回転盤 32a…下向き面(ストッパ) 4…臼 41…臼孔 41a…臼孔内周面 5…上杵 6…下杵 5a…上杵下端面 6a…下杵上端面 S…密閉空間 G、G1…ガイド部材 Ga…ガイド部材内周面 Pl…ガイド部材保持手段(押圧プランジャ) M…ガイド部材案内手段(案内溝) C…導入ポート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B30B 11/08 A61J 3/10

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フレーム内に回転盤を立シャフトを介して
    回転可能に配設し、その回転盤に臼孔を有する臼を設け
    るとともに、臼の上下に上杵及び下杵を上下摺動可能に
    保持させておき、杵先を臼孔内に挿入した状態で上杵及
    び下杵を互いに相寄る向き移動、押圧することにより、
    臼孔内に充填した粉末を上杵下端面及び下杵上端面間で
    圧縮成形するようにしたものにおいて、 臼孔内に粉末を充填する前に、少なくとも上杵下端面、
    下杵上端面、及び臼孔内周面に囲まれた密閉空間を形成
    し、この密閉空間内に滑沢剤を噴霧するように構成して
    いることを特徴とする回転式粉末圧縮成形機。
  2. 【請求項2】上杵に沿って上下摺動可能に外嵌させたガ
    イド部材を設けるとともに、このガイド部材を下動させ
    て臼に密着させ、ガイド部材内周面、上杵下端面、下杵
    上端面、及び臼孔内周面に囲まれた密閉空間を形成する
    ように構成していることを特徴とする請求項1記載の回
    転式粉末圧縮成形機。
  3. 【請求項3】ガイド部材を、所定値以上の摺動力を与え
    られた場合にのみガイド部材を上杵に沿って摺動させる
    ガイド部材保持手段により、上杵に保持させるととも
    に、このガイド部材の上動範囲を、上杵の上動範囲より
    小さくなるように規制するストッパを設けていることを
    特徴とする請求項2記載の回転式粉末圧縮成形機。
  4. 【請求項4】ガイド部材保持手段が、ガイド部材の内周
    面から突出方向に弾性付勢され、上杵側面を押圧する押
    圧プランジャであることを特徴とする請求項3記載の回
    転式粉末圧縮成形機。
  5. 【請求項5】フレームに設けたガイド部材案内手段に案
    内させて、ガイド部材を上杵に沿って上下摺動させるよ
    うに構成していることを特徴とする請求項2記載の回転
    式粉末圧縮成形機。
  6. 【請求項6】ガイド部材に、滑沢剤導入用の導入ポート
    を設けていることを特徴とする請求項2、3、4または
    5記載の回転式粉末圧縮成形機。
  7. 【請求項7】密閉空間を形成後、下杵が予め定めた所定
    位置にまで下降するように構成しておくと共に、その間
    は、少なくとも滑沢剤を噴霧するように構成しているこ
    とを特徴とする請求項2、3、4、5または6記載の回
    転式粉末圧縮成形機。
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