JP2911754B2 - 筆記具用ペン部材 - Google Patents

筆記具用ペン部材

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JP2911754B2
JP2911754B2 JP6187500A JP18750094A JP2911754B2 JP 2911754 B2 JP2911754 B2 JP 2911754B2 JP 6187500 A JP6187500 A JP 6187500A JP 18750094 A JP18750094 A JP 18750094A JP 2911754 B2 JP2911754 B2 JP 2911754B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は筆記具用ペン部材に係
り、特にインクタンク内のインクを先端部まで供給して
先端部を筆記用紙に接触させて文字等を筆記する筆記具
用ペン部材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属製薄板で形成されたペン先を
使用した筆記具として万年筆が知られている。図19に
示すように、万年筆に使用されるペン先1は、ペン芯2
の先端部周面に配置された状態で首筒3の先端部内に圧
入嵌合されている。ペン先1には切割溝1aがペン先1
の中央部から先端部(以下、接紙部と呼す)1bまで形
成されている。ペン芯2はペン先1と対向する周面にイ
ンク溝2aが形成され、インク溝2aはペン芯2の末端
部まで延長されている。そして、インク溝2aはインク
タンク4内に連通され、インクタンク4は首筒3の右端
部に着脱自在に嵌入されている。
【0003】したがって、インクタンク4内のインクは
インク溝2aを介してペン先1の切割溝1aまで導かれ
る。そして、ペン先1の切割溝1aまで導かれたインク
は切割溝1aを介して接紙部1bまで導かれる。これに
より、ペン先1の接紙部1bを用紙等に接触させて文字
等を筆記することができる。
【0004】一方、図21に示すようにペン芯2には空
気溝2bおよびコレクタ空間2cが形成され、空気溝2
bはインクタンク4内に連通されている。また、図22
および図23に示すように空気溝2bは連絡溝2dを介
して空気逃溝2eに連通され、インクタンク4内のイン
クがペン先1に導かれて消費されると、インクの消費量
に見合う空気量が空気逃溝2e、連絡溝2dおよび空気
溝2bを介して気泡としてインクタンク4内に供給され
る。このように、インクタンク4内のインクの消費量に
見合う空気量がインクタンク4内に供給されることによ
り、インクタンク4内のインクが十分にペン先1に供給
される。また、コレクタ空間2cはインク溝2aを介し
てインクタンク4内に連通されている。コレクタ空間2
cは、インクタンク4内の空気膨脹でインクタンク4内
から溢出したインクを貯える。
【0005】ところで、インクは、毛細管力を利用して
ペン芯2のインク溝2aからペン先1の切割溝1aに導
かれるので、インク溝2aと切割溝1aとを一致させて
ペン芯2とペン先1を密着させる必要がある。しかしな
がら、製造公差等を考慮するとインク溝2aと切割溝1
aとを一致させてペン芯2とペン先1を密着させること
は困難であり、図20に示すように、インク溝2aと切
割溝1aとが僅かに位置ズレを起こしている場合が多
い。
【0006】そして、ペン芯2とペン先1との間にはイ
ンク溝2aと切割溝1aとの位置ズレに起因する隙間5
が形成され、隙間5には毛細管力の作用でインクが充填
される。ペン芯2のインク溝2a内のインクは隙間5を
介してペン先1の切割溝1aに導かれる。しかしなが
ら、筆記を中断して万年筆が放置されると、ペン芯2と
ペン先1との隙間5に流入したインクが乾燥して隙間5
にインク成分の残渣がこびりつく。
【0007】インク成分の残渣が隙間5にこびりつく
と、インク成分の残渣が障害になってインク溝2aまで
導かれたインクがペン先1の切割溝1aまで導かれな
い。これにより、放置した万年筆を使用して筆記しよう
としても筆記することができないという問題がある。
【0008】この問題を解消するためのペン先が実開平
2−36485号公報や実公昭58−45093号公報
等で提案されている。実開平2−36485号公報に
は、板体を折曲げて重ね合わせ、重ね合わせた板体の内
部にインク流路を形成し、このインク流路を介してイン
クを接紙部に供給するペン先が提案されている。また、
実公昭58−45093号公報には、金属板と合成樹脂
板とを重ね合わせて接合し、接合された金属板と合成樹
脂板の内部にインク流路を形成し、このインク流路を介
してインクを先端部の接紙部に供給するペン先が提案さ
れている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように、実開平2
−36485号公報や実公昭58−45093号公報等
で提案されたペン先は、従来の万年筆のようにインク流
路が途中で開口されていないのでインク流路内のインク
が乾燥しにくい。しかしながら、インク流路内にインク
成分の残渣がこびりついてインク流路を一旦閉塞してし
まうと、従来の一枚の薄板材で構成されたペンと同様
に、ペン先端部を押圧してインク流路を閉塞しているイ
ンクかすを排除しようとしても、ペン先端部における2
枚の薄板材は相互に動かないので、インク流路の内壁に
付着したインクかすを取除くような作用が働かずインク
成分の残渣をインク流路内から排除することができない
という問題がある。
【0010】一方、一本の万年筆で筆跡上の線幅に変化
をつけるために、ペン先1の先端部の耐摩耗性の球部
(ペンポイント)に細字用の接紙部と太字用の接紙部と
を形成したものがある。しかしながら、耐摩耗性の球部
に細字用の接紙部と太字用の接紙部とを形成しても、現
実問題として、それぞれの筆跡幅に大きな差異が認めら
れないという問題がある。
【0011】したがって、本発明の目的は上記従来技術
が有する問題を解消し、インク流路内にこびりついたイ
ンク成分の残渣をインク流路内から排除することがで
き、さらに、筆跡幅の差異が認められる2種類以上の筆
跡幅を一本のペン部材で得ることができる筆記具用ペン
部材を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、複数の薄板材を重ね合わせて微小隙間状
のインク流路が先端部から後端部まで全長に渡って形成
された筆記具用ペン部材であって、前記複数の薄板材は
前記インク流路を形成した状態で前記後端部の一部分が
相互に固着され、前記複数の薄板材の未固着部は前記複
数の薄板材の先端部に作用した筆圧で相互にすべり変位
を起こすように弾性変形することを特徴としている。ま
た、上記目的を達成するために、本発明は、前記複数の
薄板材中の少なくとも一方の外側部の薄板材にはその先
端部に前記インク流路に連通するスリットが形成された
ことを特徴としている。さらに、上記目的を達成するた
めに、本発明は、前記複数の薄板材中の外側部の薄板材
は先端部の幅寸法がそれぞれ異なることを特徴としてい
る。
【0013】
【作用】本発明によれば、複数の薄板材を重ね合わせて
構成された筆記具用ペン部材は、微小隙間状のインク流
路が先端部から後端部まで全長に渡って形成されてい
る。この複数の薄板材は後端部が相互に固着され、複数
の薄板材の未固着部は相互にすべり変位を起こすように
弾性変形する。したがって、複数の薄板材の先端部に筆
圧が加えられて複数の薄板材が弾性変形すると、それぞ
れの薄板材にズレが生じるのでインク流路内のインク成
分の残渣が薄板材から剥離してインク流路内から排出さ
れる。
【0014】また、筆記具用ペン部材は複数の薄板材で
形成されたので、筆記具用ペン部材の筆記箇所を複数の
薄板材の板厚部と、薄板材の側部とで選択することがで
きる。そして、複数の薄板材の板厚部で筆記した場合、
筆記幅を狭くすることができ、薄板材の側部で筆記した
場合、筆記幅を太くすることができる。
【0015】さらに、本発明によれば、筆記具用ペン部
材の先端部にインク流路に連通するスリットを形成し
た。これにより、筆記具用ペン部材のインク流路を筆記
用紙に接触させて複数の薄板材の板厚部で筆記する状態
から、90°回転してペン部材の薄板材の側部で筆記す
る場合でも、スリットを介してインク流路内のインクを
筆記用紙に容易に乗り移らせることができる。
【0016】また、本発明によれば、外側部の薄板材の
先端部の幅寸法をそれぞれ異なるように形成することに
より、2種類以上の筆記幅を得ることができる。
【0017】
【実施例】以下本発明による筆記具用ペン部材の実施例
を図面を参照して説明する。図1において、全体を符号
10で示した筆記具は首筒11、ペン芯12およびペン
部材13を備え、首筒11は筒状に形成されている。首
筒11の後端部11aは外周面が小径に形成され、後端
部11aにはインクタンク14が着脱自在に嵌入されて
いる。また、首筒11は後端部11aの近傍の周面にね
じ11bが形成され、ねじ11bには本体15の先端部
がねじ結合されている。本体15は筒状に形成され、イ
ンクタンク14は本体15内に嵌入されている。
【0018】首筒11内にはペン芯12が嵌入されてい
る。ペン芯12は先端部に勾配面12a、12aが形成
され、後端部に段差部12bが形成されている。ペン芯
12は収納溝16が軸心上に形成され、収納溝16はペ
ン芯12の前端部および後端部に開口している。収納溝
16は断面矩形状に形成され(図3、図4および図5参
照)、ペン芯12の前端部で勾配をつけるように形成さ
れている(図2参照)。そして、収納溝16は後端部で
インクタンク14内に連通している(図1参照)。
【0019】ペン芯12の後端部には収納溝16と平行
に空気溝16aが形成され、空気溝16aはインクタン
ク14内に連通している。空気溝16aの前端部には空
気溝16bが連通され、空気溝16bは収納溝16に連
通されている。したがって、後述するペン部材13が収
納溝16に嵌入されて形成される空気溝16c(図2参
照)が空気溝16bに連通される。空気溝16cは先端
部が外気に連通されているので、インクタンク14は空
気溝16a、空気溝16bおよび空気溝16cを介して
外気に連通される。また、空気溝16bおよび空気溝1
6cの断面積は空気溝16aの断面積より大きく設定さ
れている。
【0020】このように、空気溝16bおよび空気溝1
6cの断面積を比較的大きく設定することにより、イン
クの吸入速度や吸入効率をよくすることができる。すな
わち、インクタンク14に吸入機構式インクタンクを使
用した場合、後述するペン部材13側からインク流路2
0を介してインクを吸入する際に、インク流路20の他
に空気溝16cおよび空気溝16bを介してインクタン
ク14内にインクを吸入するので、インクの吸入速度や
吸入効率がよくなる。一方、空気溝16aは筆記時にイ
ンクタンク14からのインクの流出量を調整する。な
お、インクタンク14としては吸入機構式インクタンク
の他にスペア式インクタンクがある。
【0021】ペン芯12の中央部にはコレクタ空間17
が形成されている。コレクタ空間17はフィン17a、
17a…を所定間隔をおいて形成することによりフィン
17aとフィン17aとの間に形成される。コレクタ空
間17はコレクタ入口17b、17b…(図4参照)を
介して収納溝16に連通されている。したがって、コレ
クタ空間17は収納溝16を介してインクタンク14内
に連通している。
【0022】コレクタ入口17b、17b…は隙間が
0.1mm以下に狭く設定され、コレクタ入口17b、
17b…には常に表面張力によるインク膜が形成され
る。これにより、コレクタ入口17b、17b…はウオ
ータパッキンの役割をはたす。したがって、インクタン
ク14に吸入機構式インクタンクを使用して後述するペ
ン部材13側からインクを吸入する際に、インクタンク
14内が減圧してもコレクタ入口17b、17b…のイ
ンク膜が破られないので、コレクタ入口17b、17b
…を介してコレクタ空間17、17…から後述するイン
ク流路20内に空気が侵入することを防止できる。
【0023】これにより、後述するペン部材13側から
インクを吸入する際に、コレクタ空間17、17…には
インクが吸入されず、インクの吸入効率をよくすること
ができる。したがって、インク壺内のインク液面中にコ
レクタ空間17、17…を漬浸せずに、ペン芯12の勾
配面12a、12aの中央まで漬浸するだけでインクを
インクタンク14内に吸入することができる。
【0024】また、図2に示すようにペン芯12の中央
下部には空気逃溝17cが軸線方向に伸長され、空気逃
溝17cはコレクタ空間17に連通されている。空気逃
溝17cは先端部を除いて首筒11で覆われている。し
たがって、コレクタ空間17は空気逃溝17cの先端部
を介して外気に連通されている。このように、コレクタ
空間17は、収納溝16を介してインクタンク14内に
連通すると共に空気逃溝17cの先端部を介して外気に
連通されている。
【0025】図6および図7に示すように、前述したペ
ン部材13は弾性部材で略矩形状に形成された同形の薄
板材13a、13bから成り、1例として薄板材13
a、13bはステンレス鋼で形成される。これにより、
薄板材13a、13bは耐蝕、耐摩耗、加工性、コスト
性に優れている。薄板材13bの先端部には突起19a
が形成されている。また、薄板材13bの後端部には突
起19b、19bが形成されている。突起19aは、薄
板材13aと薄板材13bを重ね合わせた場合、薄板材
の先端部の隙間が0.01mm〜0.05mm程度にな
るように高さが設定され、突起19bは、薄板材13a
と薄板材13bを重ね合わせた場合の隙間が0.07m
m〜0.15mm程度になるように高さが設定されてい
る。これにより、薄板材13aと薄板材13bを重ね合
わせることによりインク流路20が形成される。
【0026】ここで、薄板材13aと薄板材13bを重
ね合わせる方法について説明する。先ず、薄板材13a
と薄板材13bを重ね合わせて薄板材13bの突起19
b、19bを薄板材13aに当接する。この状態で、ス
ポット溶接やレーザ溶接などで薄板材13aと薄板材1
3bとを溶着する。この場合、薄板材13aおよび薄板
材13bの後端部(固定部s)内の数ヶ所又は全体にわ
たって、インクの流路寸法を狭めないよう最少限度の大
きさで溶着され、薄板材13aおよび薄板材13bの先
端部は自由端としてある。したがって、薄板材13aお
よび薄板材13bの先端部に押圧力が加わると、薄板材
13aおよび薄板材13bは固定部s以外の弾性部mに
弾性変形が生じて、薄板材13aと薄板材13bとにす
べり変位が生じる。
【0027】前記実施例では薄板材13bの突起19
b、19bを利用して薄板材13aと薄板材13bとを
溶着する場合について説明したが、これに限らず、薄板
材13aと薄板材13bを重ね合わせた状態で薄板材1
3aおよび薄板材13bのそれぞれの外周をレーザ溶接
などで数箇所溶着することも可能である。この場合、薄
板材13bの突起19b、19bは薄板材13aと薄板
材13bとにインク流路20を形成するだけの役割にな
る。
【0028】また、固定部sは上述した溶着以外の方法
で固定することも可能である。例えば、薄板材13aお
よび薄板材13bに互いに係合する凹部および凸部を形
成し、薄板材13aおよび薄板材13bを重ね合わせる
ことにより、凹部と凸部とを係合させて溶着と同様の効
果を得ることができる。この場合、薄板材13aおよび
薄板材13bを重ね合わせてペン芯12の収納溝16に
嵌入するだけで、薄板材13aおよび薄板材13bの固
定部sを固定することができるので製造時の溶着作業を
除去することができる。
【0029】前記実施例では薄板材13aと薄板材13
bとの間に突起19a、19bを形成してインク流路2
0を形成する場合について説明したが、これに限らず、
その他の方法で薄板材13aと薄板材13bとの間にイ
ンク流路20を形成してもよい。例えば、スペーサを薄
板材13aと薄板材13bとの間に挟持してインク流路
20を形成することも可能である。また、エッチング法
で薄板材13a、薄板材13bに溝を形成してインク流
路20を形成することも可能であり、さらに、プレスワ
ークのコイニング処理で薄板材13a、薄板材13bに
段差を形成してインク流路20を形成することも可能で
ある。
【0030】このように、互いに重ね合わされた薄板材
13aおよび薄板材13bの先端は勾配のついた拡大部
が形成され、この拡大部の勾配面はペン芯12のテーパ
面と所定間隔をおいて平行になるように形成されてい
る。薄板材13aおよび薄板材13bの先端部には0.
01mm〜0.05mmの幅のスリット21、21…が
5本づつそれぞれ形成されている(図8および図9参
照)。これにより、インク流路20を介して薄板材13
aおよび薄板材13bの先端まで導かれたインクはスリ
ット21、21…を介して薄板材13aおよび薄板材1
3bの外側に導かれる。
【0031】したがって、筆記時にペン部材13が紙面
(図示せず)に対して傾斜している場合でもインクを紙
面上に乗り移らせることができる。これに対し、薄板材
13aおよび薄板材13bの先端にスリット21、21
…が形成されていない場合には、筆記時にペン部材13
を紙面(図示せず)に対して略直交させないとインクが
紙面上に乗り移らない。
【0032】スリット21、21…の長さは約0.5m
m〜1.0mmに設定され、従来のペン部材に形成され
た切割溝のように5.0mmの長さを必要としない。し
たがって、ペン部材13の先端部の強度(筆記用紙との
接触で生じるペン部材13の先端部を振動させる方向の
外力に耐える強度)を従来の筆記具と比較して強くする
ことができる。このスリット21、21…は、従来と同
様にプレス機による剪断加工や研削による切割加工で形
成される。なお、図8および図9上のスリット21は終
端部にピンホールを形成しないものを示したが、これに
限らず、図10および図11に示すようにスリット21
の終端部にピンホール21aを形成してもよい。
【0033】また、薄板材13aおよび薄板材13bの
先端部は、筆記用紙と接触した際に筆記用紙とのすべり
をよくするために、従来のペン接紙部と同様にそれぞれ
の角部が0.02mm以上の半径で丸め処理が施されて
いる。ペン部材13は薄板材13aおよび薄板材13b
の角部がそれぞれ第1接紙部a1 および第2接紙部a2
となり(図6参照)、第1接紙部a1 および第2接紙部
2 は図15の状態で筆記面として使用される。
【0034】そして、筆記具10を図15の状態から僅
かにひねった状態(回転させた状態)で使用する場合、
薄板材13aおよび薄板材13bは上下方向に擦れ合う
ように変位する筆記動作をするので、インク流路20内
のインクかすが排除されインク流路20内をインクがス
ムーズに流れる。なお、第1接紙部a1 および第2接紙
部a2 の筆跡幅A、A′は同一になるが、夫々の角度の
丸め方次第ではA,A′の筆跡幅を変えることもでき
る。
【0035】図7に示すように、ペン部材13は薄板材
13aの外幅角部が第3接紙部a3となり、薄板材13
bの外幅角部が第4接紙部a4 となる。第3接紙部a3
および第4接紙部a4 は図16の状態で筆記面として使
用される。そして、筆記具10を図16の状態で使用す
る場合、薄板材13aおよび薄板材13bは左右方向及
び長さ方向に擦れ合うように変位する筆記動作をするの
で、インク流路20内のインクかすが薄板材13a、薄
板材13bから剥離してインク流路20内から排出され
る。これにより、インク流路20内をインクがスムーズ
に流れる。
【0036】さらに、筆記具10を図16の状態で使用
すると、薄板材13aおよび薄板材13bに筆圧が加わ
る場合と筆圧が除去される場合が生じるので、薄板材1
3aおよび薄板材13bが周期的に弾性変形する。この
場合、薄板材13aおよび薄板材13bの曲率が異なる
ので薄板材13aと薄板材13bとにズレが生じる。し
たがって、インク流路20内のインクかすが薄板材13
a、薄板材13bから剥離してインク流路20内から排
出される。これにより、インク流路20内をインクがス
ムーズに流れる。なお、第3接紙部a3 および第4接紙
部a4 の筆跡幅B、B′は同一になる。
【0037】このように形成されたペン部材13は、ペ
ン芯12の先端部から収納溝16内に嵌入され、インク
流路20がインクタンク14内に連通する。したがっ
て、インク流路20には毛細管力によりインクタンク1
4内のインクが吸入され、インク流路20に吸入された
インクはペン部材13の先端部まで導かれる。これによ
り、筆記時にペン部材13の先端部のスリット21、2
1…を介してインクが筆記用紙に乗り移る。
【0038】また、薄板材13aおよび薄板材13bの
固定部sの近傍には段差19d、19eが形成され、ペ
ン部材13が収納溝16内に嵌入されるとペン部材13
と収納溝16との間に空間が形成される。これにより、
図15に示す筆記状態においてペン部材13の先端部に
筆記力が加えられたとき、ペン部材13が幅方向(図6
上の矢印イ方向)に変位する。
【0039】この場合、ペン部材13の断面係数は極め
て大きいので図6上の矢印イ方向への変位量は微小であ
るが、薄板材13aおよび薄板材13bの板厚程度の変
位が可能である。したがって、ペン部材13の第1接紙
部a1 および第2接紙部a2で筆記する場合に、薄板材
13aおよび薄板材13bの両方の薄板材を筆記用紙に
接触させることができる。また、薄板材13aおよび薄
板材13bに段差19d、19eを形成することによ
り、ペン部材13の第2接紙部a2 に筆圧が加えられて
ペン部材13が変位した場合、ペン部材13から筆圧が
除去されたあとにペン部材13が容易に復元する。
【0040】さらに、薄板材13aおよび薄板材13b
に段差19dを形成することにより、ペン部材13を収
納溝16内に嵌入した場合に、薄板材13aおよび薄板
材13bと収納溝16との間に前述した空気溝16cが
形成される。なお、図6上では段差19d、19eを薄
板材13aおよび薄板材13bの上下でズラして形成し
たが、これに限らず、段差19d、19eを薄板材13
aおよび薄板材13bの上下でズラさないで形成しても
よく、また、段差19d、19eを図6上に示した状態
と逆にズラして形成してもよい。
【0041】薄板材13aおよび薄板材13bの外側表
面には突起19c、19c…が形成され、突起19c、
19c…はペン部材13が収納溝16内に嵌入された場
合に収納溝16とペン部材13とのガタツキを防止す
る。なお、突起19c、19c…を薄板材13aおよび
薄板材13bに形成せずに、収納溝16の内周面に突起
19c、19c…に相当する突起を形成しても同様の効
果を得ることができる。
【0042】図12はペン部材13の他の実施例を示
す。図12に示すペン部材13は、図6に示すペン部材
13の第3接紙部a3 および第4接紙部a4 の筆記幅を
狭くしたものである。このように、ペン部材13の幅を
変えることにより第3接紙部a3 および第4接紙部a4
の筆記幅を任意に設定することができる。この場合、ペ
ン部材13の第1接紙部a1 および第2接紙部a2 は、
図7に示すように薄板材13aおよび薄板材13bの板
厚とインク流路20とで設定されて一定になるので、ペ
ン芯12の収納溝16の形状を変える必要がない。
【0043】また、図13および図14にはペン部材の
他の実施例が示されている。図13および図14に示す
ペン部材22は図6および図7に示すペン部材13と略
同様に形成されている。ペン部材22とペン部材13と
は、ペン部材22がペン部材13と比較して多数の突起
を備えている点で相違する。以下、図13および図14
においてペン部材22を説明する。なお、図13および
図14上で図6および図7に示すペン部材13と同一類
似部材については同一符号を付して説明を省略する。
【0044】ペン部材22は同形の薄板材22a、22
bから成り、薄板材22bの先端部には突起23a、2
3aが形成されている。また、薄板材13bの中央部お
よび後端部には突起23b、23b…および突起23
c、23c…が形成されている。突起23aは、薄板材
22aと薄板材22bを重ね合わせた場合の先端部の隙
間の空間が0.01mm〜0.05mm程度になるよう
に高さが設定され、突起23b、23b…および突起2
3c、23c…は、薄板材22aと薄板材22bを重ね
合わせた場合の空間が0.07mm〜0.15mm程度
になるように高さが設定されている。これにより、薄板
材22aと薄板材22bを重ね合わせることによりイン
ク流路20が形成される。
【0045】ここで、薄板材22aと薄板材22bを重
ね合わせについて説明する。薄板材22aと薄板材22
bを重ね合わせることにより、薄板材22bの突起23
c、23c…が薄板材22aに当接する。この状態で、
スポット溶接やレーザ溶接などで薄板材22aと薄板材
22bとを溶着する。この場合、薄板材22aおよび薄
板材22bの後端部(固定部s)内の数ヶ所又は全体に
わたって、インクの流路寸法を狭めないよう最小限度の
大きさで溶着され、薄板材22aおよび薄板材22bの
先端部は自由端としてある。したがって、薄板材22a
および薄板材22bの先端部に押圧力が加わると、薄板
材22aおよび薄板材22bは固定部s以外の弾性部m
に弾性変形が生じて、薄板材22aと薄板材22bとに
すべり変位が生じる。
【0046】前記のように構成された筆記具用ペン部材
の作用について説明する。先ず、筆記具に挿着した場合
のインクの流れについて図1を用いて説明する。ペン部
材13、22は薄板材13a、22a、13b、22b
間にインク流路20を形成して、インク流路20をイン
クタンク14内に連通した。これにより、インクタンク
14内のインクをインク流路20の毛細管力を利用して
ペン部材13、22の接紙部まで導く。したがって、イ
ンクタンク14内のインクをスムーズにペン部材13、
22の接紙部まで導くことができる。
【0047】また、ペン芯12に形成された空気溝16
a、16b、16cは、従来の空気溝と同様にインク消
費に伴って外気の空気をインクタンク14内に導く。さ
らに、インクタンク14内の空気膨脹によりインクタン
ク14内から溢出したインクはコレクタ空間17、17
…に貯えられ、同時にコレクタ17、17…空間に貯え
られていた空気は外部に押し出される。これにより、イ
ンクのボタ落ちと呼ばれている現象を防止することがで
きる。
【0048】このように、インクタンク14内の空気膨
脹によりインクタンク14内からインクが溢出した場
合、インクのボタ落ちを防止するために空気溝内にイン
ク16b、16cが充満する。しかしながら、筆記具1
0で筆記すると、空気溝16b、16cやコレクタ空間
17、17…に貯えられたインクが先ずペン部材の接紙
部から消費される。
【0049】そして、空気溝16b、16cやコレクタ
空間17、17…のインクが全て消費された後、空気溝
16a、16b、16cを介して空気が外部からインク
タンク14内に導かれ、インクタンク14内のインクが
インク流路20を介してペン部材13、22の接紙部に
供給される。一方、インクタンク14内の空気が収縮す
ると空気溝16b、16cやコレクタ空間17、17…
に貯えられたインクがインクタンク14内に吸入され
る。
【0050】次に、筆記具10を図15に示す状態で使
用する場合について説明する。この状態で筆記用紙に筆
記してペン部材13、22の先端部に筆記力が加えられ
るとペン部材13、22が幅方向に変位する(図15上
の矢印イ方向)。この場合、ペン部材13、22の断面
係数は極めて大きいので矢印イ方向への変位量は微小で
あるが、薄板材13a、22aおよび薄板材13b、2
2bの板厚程度の変位が可能であれば、薄板材13a、
22aおよび薄板材13b、22bの両方の薄板材が筆
記用紙に接触する。
【0051】また、薄板材13a、22aおよび薄板材
13b、22bに段差19d、19e(図6参照)が形
成されているので、筆圧が加えられてペン部材13、2
2が変位した場合でも、ペン部材13、22から筆圧が
除去されるとペン部材13、22は変位前の状態に復元
する。そして、筆記具10を図15に示す状態で使用す
ると、筆跡幅はA、A′になる。なお、筆跡幅Aおよび
筆跡幅A′は同一幅である。
【0052】一方、筆記具10を図15の状態から僅か
にひねった状態(回転させた状態)で使用する場合、薄
板材13a、22aおよび薄板材13b、22bは上下
方向に擦れ合うように変位する筆記動作をするので、イ
ンク流路20内のインクかすが薄板材13a、22a、
薄板材13b、22bから剥離してインク流路20内か
ら排出される。これにより、インク流路20内をインク
がスムーズに流れる。
【0053】次いで、筆記具10を図16に示す状態で
使用する場合について説明する。図16の場合、ペン部
材13、22の第3接紙部a3 または第4接紙部a4
筆記するので筆跡幅B、B′が、図15に示す筆記幅は
A、A′より広くなる。この場合、ペン部材13、22
は矢印ロ方向に変位するが、ペン部材13、22の先端
部に突起19a又は23aおよび23b(図6および図
13参照)が形成されているので、ペン部材13、22
が矢印ロ方向に変位した場合でも、薄板材13a、22
aおよび薄板材13b、22bのそれぞれの先端部の隙
間を前述した0.01mm〜0.05mm程度に維持す
ることができる。
【0054】また、ペン部材13、22の第3接紙部a
または第4接紙部aに筆圧が加わった場合、薄板材
13a、22aおよび薄板材13b、22bはそれぞれ
曲率の異なる弾性変形をするが、薄板材13a、22a
および薄板材13b、22bは先端部が固定されていな
いので、薄板材13a、22aと薄板材13b、22b
との摺動移動が可能になる。したがって、インク流路2
0内のインクかすが薄板材13a、22a、薄板材13
b、22bから剥離してインク流路20内から排出され
る。これにより、インク流路20内をインクがスムーズ
に流れる。
【0055】前記実施例では2枚の薄板材13a、22
a、13b、22bでペン部材13、22を構成する場
合について説明したが、これに限らず、図17に示すよ
うにペン部材25を3枚の薄板材25a、25bおよび
25cで構成してもよい。これにより、ペン部材25の
筆跡幅A、A′を広くすることができる。なお、ペン部
材25の筆跡幅B、B′は図16に示すペン部材13の
筆跡幅B、B′と同一である。
【0056】また、図18に示すように外側の薄板材2
5bの角部に切欠28を形成してもよい。これにより、
図18に示すペン部材25の筆跡幅Aを、図17に示す
ペン部材25の筆跡幅Aより細くすることができる。な
お、図17および図18において外側の薄板材25a、
25bのみにスリット26、26…を形成した場合を示
したが、これに限らず、中間の薄板材25cの先端部に
スリットを形成してもよい。この場合、インク流路2
7、27は中間の薄板材25cの先端部に形成されたス
リットを介して連通される。したがって、インク流路2
7、27から同量のインクを筆記用紙に乗り移らせるこ
とができる。
【0057】ところで、本発明による筆記具10によれ
ば、一本のインク流路20のみでインクタンク14とペ
ン部材13の接紙部とを連通し、インク流路20の毛細
管作用を利用してインクタンク14内のインクをペン部
材13の接紙部まで導くことができる。したがって、こ
の筆記具10を略水平に維持し、筆記具10の接紙部を
スポイトや他の筆記具の接紙部に接触させて、スポイト
や他の筆記具からインクタンク14内のインク色彩と異
なる色彩のインクを容易に吸入することができる。
【0058】この場合、インク流路20内のインクは、
外部から吸入された他の色彩のインクの水頭圧で押され
てインクタンク14の方向に逆流し、外部から吸入され
た他の色彩のインクは予めインク流路20内に充填され
ていたインクと混合しないでインク流路20内に吸入さ
れる。したがって、この状態で筆記具10を使用して以
下に示すグラデーションと呼ばれる色彩の連続変化を表
現することができる。
【0059】すなわち、外部から他の色彩のインクをイ
ンク流路20内に吸入した状態で筆記すると、先ず外部
から吸入されたインクの色彩で筆記用紙に筆記され、次
に、外部から吸入されたインクと予めインク流路20内
に充填されていたインクとが混合した色調が徐々に筆記
用紙に筆記される(この状態をグラデーションと称す
る)。そして、外部から吸入されたインクを使いきると
予めインク流路20内に充填されていたインクのみの色
彩で筆記用紙に筆記される。
【0060】また、図16に示すように太い筆跡幅B、
B′となるように筆記具10を使用して筆記する場合、
ペン部材13、22の薄板材13a、22a、13b、
22bの一方の角部からのみ他の色彩のインクを吸入す
ると、他の色彩のインクはペン部材13、22の薄板材
13a、22a、13b、22bの一方の角部からのみ
筆記用紙に乗り移る。したがって、グラデーションはペ
ン部材13、22の薄板材13a、22a、13b、2
2bの一方の角部で描かれた部分のみに表わされる。す
なわち、先ずペン部材13で描かれた筆跡幅の片側だけ
が吸入された他のインクの色彩に変色し、徐々にグラデ
ーション状態になり、次に筆跡全幅が予めインク流路2
0内に充填されていた元のインクの色彩になる。
【0061】さらに、図16に示すように太い筆跡幅
B、B′で筆記する場合、ペン部材13、22の薄板材
13a、22a、13b、22bの一方の角部からのみ
別の色彩のインクを吸入する時間を長くすると、外部か
ら吸入されたインクは、インク流路20内でインクタン
ク14に近づくにしたがって徐々にインク幅が広がる。
すなわち、外部から吸入されたインクは、インク流路2
0内でインクタンク14に向かって末広がり状に侵入す
る。
【0062】したがって、この状態で図16に示す太い
筆跡幅B、B′で筆記すると、描き初めの筆跡は一方の
側部のみが外部から吸入されたインクの色彩に変色し、
他方の側部はインクタンク14内のインクの色になる。
そして、すぐに筆跡の全幅が外部から吸入されたインク
の色彩に変色し、次に、徐々にグラデーション状態にな
り、最後にインクタンク14内のインクの色彩に戻る。
【0063】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
による筆記具用ペン部材によれば、複数の薄板材で微小
隙間状のインク流路を先端部から後端部まで全長に渡っ
て形成した。この複数の薄板材は後端部が相互に固着さ
れ、複数の薄板材の未固着部は相互に曲率が異なるよう
に弾性変形する。したがって、複数の薄板材の先端部に
筆圧が加えられて複数の薄板材が弾性変形すると、それ
ぞれの薄板材にズレが生じるのでインク流路内のインク
成分の残渣が薄板材から剥離してインク流路内から排出
される。これにより、インク流路内をインクがスムーズ
に流れる。
【0064】また、筆記具用ペン部材は複数の薄板材で
形成されたので、筆記具用ペン部材の筆記箇所を複数の
薄板材の板厚部と、薄板材の側部とで選択することがで
きる。そして、複数の薄板材の板厚部で筆記した場合、
筆記幅を狭くすることができ、薄板材の側部で筆記した
場合、筆記幅を太くすることができる。したがって、一
本の筆記具用ペン部材で筆記幅が大きく異なる筆記幅を
選択することができる。
【0065】さらに、本発明によれば、筆記具用ペン部
材の先端部にインク流路に連通するスリットを形成し
た。これにより、筆記具用ペン部材のインク流路を筆記
用紙に接触させて複数の薄板材の板厚部で筆記する状態
から、90°回転してペン部材の薄板材の側部で筆記す
る場合でも、スリットを介してインク流路内のインクを
筆記用紙に容易に乗り移らせることができる。また、複
数の薄板材の板厚部で筆記幅を細く筆記する場合や、ペ
ン部材の薄板材の側部で筆記幅を太く筆記する場合に、
筆記具の筆記角度を自由に変えてもインクがかすれるこ
となくスムーズに筆記することができる。
【0066】また、本発明によれば、外側部の薄板材の
先端部の幅寸法をそれぞれ異なるように形成することに
より、2種類以上の筆記幅を得ることができる。
【0067】さらに、本発明による筆記具用ペン部材に
よれば、一本のインク流路のみでインクタンクと筆記具
用ペン部材の接紙部とを連通したので、この筆記具用ペ
ン部材を略水平に維持し、筆記具用ペン部材の接紙部か
らインクタンク内のインクと色彩の異なるインクを容易
に吸入することができる。この場合、インク流路内のイ
ンクは、外部から吸入された他の色彩のインクの水頭圧
で押されてインクタンクの方向に逆流するので、外部か
ら吸入された他の色彩のインクは予めインク流路内に充
填されていたインクと十分な混合を起こさないままでイ
ンク流路内に吸入される。したがって、この状態で筆記
具用ペン部材を使用してグラデーションと呼ばれる色彩
の連続変化を表現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による筆記具用ペン部材が使用された筆
記具の平面の縦断面図。
【図2】本発明による筆記具用ペン部材が使用された筆
記具の側面の縦断面図。
【図3】図2のA−A線に沿った断面を示すA−A断面
【図4】図2のB−B線に沿った断面を示すB−B断面
図。
【図5】図2のC−C線に沿った断面を示すC−C断面
図。
【図6】本発明による筆記具用ペン部材を示す平面図。
【図7】本発明による筆記具用ペン部材を示す側面図。
【図8】本発明による筆記具用ペン部材の平面の要部拡
大図。
【図9】本発明による筆記具用ペン部材の正面の要部拡
大図。
【図10】本発明による筆記具用ペン部材の他の実施例
の平面の要部拡大図。
【図11】本発明による筆記具用ペン部材の他の実施例
の正面の要部拡大図。
【図12】本発明による筆記具用ペン部材の他の実施例
を示す平面図。
【図13】本発明による筆記具用ペン部材の他の実施例
を示す平面図。
【図14】本発明による筆記具用ペン部材の他の実施例
を示す側面図。
【図15】本発明による筆記具用ペン部材の使用状態を
説明する斜視図。
【図16】本発明による筆記具用ペン部材の使用状態を
説明する斜視図。
【図17】本発明による筆記具用ペン部材の他の実施例
の使用状態を説明する斜視図。
【図18】本発明による筆記具用ペン部材の他の実施例
の使用状態を説明する斜視図。
【図19】従来の筆記具の側面の縦断面図。
【図20】図19のD−D線に沿った縦断面を示すD−
断面図
【図21】従来の筆記具の平面図。
【図22】従来の筆記具の側面図。
【図23】図22のE−E線に沿った断面を示すE−E
断面図
【符号の説明】
13 ペン部材(筆記具用ペン部材) 13a、13b 薄板材 20 インク流路 21 スリット

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の薄板材を重ね合わせて微小隙間状の
    インク流路が先端部から後端部まで全長に渡って形成さ
    れた筆記具用ペン部材であって、前記複数の薄板材は前
    記インク流路を形成した状態で前記後端部の一部分が相
    互に固着され、前記複数の薄板材の未固着部は前記複数
    の薄板材の先端部に作用した筆圧で相互にすべり変位を
    起こすように弾性変形することを特徴とした筆記具用ペ
    ン部材。
  2. 【請求項2】前記複数の薄板材中の少なくとも一方の外
    側部の薄板材にはその先端部に前記インク流路に連通す
    るスリットが形成されたことを特徴とする請求項1記載
    の筆記具用ペン部材。
  3. 【請求項3】前記複数の薄板材中の外側部の薄板材は先
    端部の幅寸法がそれぞれ異なることを特徴とする請求項
    1または2に記載の筆記具用ペン部材。
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