JP2910109B2 - 多種燃料内燃エンジンの燃料タンク装置 - Google Patents

多種燃料内燃エンジンの燃料タンク装置

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JP2910109B2
JP2910109B2 JP273990A JP273990A JP2910109B2 JP 2910109 B2 JP2910109 B2 JP 2910109B2 JP 273990 A JP273990 A JP 273990A JP 273990 A JP273990 A JP 273990A JP 2910109 B2 JP2910109 B2 JP 2910109B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、多種燃料内燃エンジンの燃料タンク装置に
関し、特に、ガゾリン燃料とアルコール燃料等、燃料性
状がそれぞれ既知の2種の燃料を、これらの何れか一方
の燃料単独、または任意の混合比率で混合した燃料によ
り作動可能な内燃エンジンに供給される燃料の混合比率
を検出するのに好適な燃料タンク装置に関する。
(従来の技術及び発明が解決しようとする課題) 近年、石化燃料の枯渇と云った燃料事情や、排気ガス
特性の向上の要請等により、アルコール燃料、例えばメ
タノールの使用が本格的に検討され始めている。内燃エ
ンジンの燃料としてアルコールを用いると、排気ガス中
の窒素酸化物が低減する等のメリットがある一方で、寒
冷時に始動特性がガソリンより劣るという問題がある。
そこで、寒冷時期の始動時にはガソリン燃料を使用し
たり、ガソリン燃料とアルコール燃料とを適宜な混合比
率(ブレンド率)で混合した燃料が使用されることが想
定される。即ち、この種の内燃エンジンは、運転時期や
運転者の要請によって、アルコール燃料が単独で使用さ
れる場合もあるし、ガソリン燃料単独使用の場合もあ
り、これらの燃料を適宜な混合比率で使用する場合も想
定されるのである。
ガソリン燃料とアルコール燃料では、その性状の相違
から理論空燃比やオクタン価が異なり、ガソリン燃料及
びアルコール燃料をいずれか単独で、あるいは適宜の混
合比率で混合した燃料をエンジンに供給する場合、供給
される燃料の混合比率を正確に検出して、燃料供給量や
点火時期を供給燃料の性状に応じて最適値に調整する必
要がある。
内燃エンジンに供給される、2種の燃料の混合物であ
る燃料の混合比率を検出する方法として、O2センサを利
用する方法が知られている。
この方法は、O2センサにより排気ガス中の酸素濃度を
検出し、エンジンに供給する燃料量を、検出した酸素濃
度に応じて補正し、空燃比を所定値(例えば、理論空燃
比)近傍にフィードバック制御すると共に、このフィー
ドバック制御中の、酸素濃度に応じた燃料補正量の時間
平均を求め、この平均値から混合比率を推定するもので
ある。フィードバック制御中の酸素濃度に応じた燃料補
正量の平均値は、燃料性状の変化に起因するものが含ま
れており、この平均値の大小により燃料の混合比率を求
めることができる。
この方法は混合比率を精度よく検出することができる
が、フィードバック制御が実行されていなければ混合比
率を検出することが出来ない。特に、冷間始動直後では
O2センサが活性化しておらず、暖機中は燃料の混合比率
の検出が不能となる。又、燃料性状が急変する可能性が
最も高い給油直後のエンジン始動時に、混合比率の不明
な燃料がエンジンに供給されると始動性の悪化、ないし
は始動不能の虞があるといった問題がある。
本発明は、O2センサを利用して、燃料性状がそれぞれ
既知である2種の燃料の混合物である燃料の混合比率を
正確に検出する場合の、上述のようなO2センサの非活性
化時の運転性能の悪化を防止するように図った多種燃料
内燃エンジンの燃料タンク装置を提供することを目的と
している。
(課題を解決するための手段) 上述の目的を達成するために本発明に依れば、燃料性
状がそれぞれ既知である2種の燃料の何れによっても作
動可能な内燃エンジンの排気ガス中の酸素濃度を検出
し、検出した酸素濃度に応じて前記内燃エンジンに供給
する燃料量を補正して空燃比を所定値近傍にフィードバ
ック制御すると共に、このフィードバック制御中の、酸
素濃度に応じた燃料補正量の平均値を求め、求めた平均
値の大きさから前記内燃エンジンに供給される燃料の、
前記2種の燃料の混合比率を検出してこれを記憶し、記
憶された燃料の混合比率に応じて作動制御される多種燃
料内燃エンジンの燃料タンク装置において、燃料を貯溜
する燃料タンクを、給油口を備える第1槽と、この第1
槽に連通路を介して接続され、燃料ポンプの吸入側が臨
む第2槽と、前記連通路を開閉する電磁弁とで構成し、
前記燃料タンクへの燃料の補給を検知する燃料補給検知
手段を設けると共に、前記内燃エンジンが前記フィード
バック制御を開始してもよい運転状態にあるか否かを判
別するフィードバック開始判別手段を設け、前記燃料補
給検知手段により燃料の補給を検知したとき、前記電磁
弁を閉成して前記第1槽と第2槽の連通を遮断する一
方、前記フィードバック開始判別手段により前記フィー
ドバック制御を開始してもよい運転状態を検出したと
き、前記電磁弁を開成して前記第1槽と第2槽とを連通
させることを特徴とする多種燃料内燃エンジンの燃料タ
ンク装置が提供される。
(作用) 燃料タンクに燃料が補給されると、この燃料補給を燃
料補給検出手段が検出する。そして、燃料補給検出手段
が燃料の補給を検出すると電磁弁が連通路を閉じて第1
槽と第2槽の連通が遮断される。従って、内燃エンジン
には第2槽に残留する燃料だけが供給されることにな
り、第1槽に補給された燃料がエンジンに供給されるこ
とがない。このため、フィードバック制御が開始される
までは、第2槽の燃料に対して記憶されている燃料混合
比率に基づいてエンジンの作動が制御される。
エンジンの作動が安定してフィードバック制御が開始
されるとこれをフィードバック開始判別手段が検出して
上述の電磁弁を開弁させ、これにより第1槽と第2槽と
が連通し、補給された燃料と残留する燃料とが混合さ
れ、燃料の混合比率が変化する。しかしながら、第1槽
と第2槽の燃料が混ざり合う時点には既にフィードバッ
ク制御が開始されているので燃料の混合比率が変化して
もフィードバック制御中に求められる、酸素濃度に応じ
た燃料補正量の平均値の大きさから内燃エンジンに供給
される燃料の混合比率の検出が可能となる。
このように求めた燃料の混合比率は、内燃エンジンの
作動制御、例えば燃料供給量や点火時期の設定に好適に
使用される。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。
燃料供給制御装置の構成 第1図は本発明方法が適用される内燃エンジンの燃料
供給制御装置の概略構成を示し、この制御装置は例えば
4気筒ガソリンエンジン(以下単に「エンジン」とい
う)12に適用したものである。このエンジン12はガソリ
ン燃料単独でも、アルコール燃料単独でも作動可能であ
り、更に、これらの2種の燃料を任意の割合(混合比
率)で混合した燃料でも作動可能である。
エンジン12の各気筒につながる吸気マニホルド14のそ
れぞれに、各吸気ポートに隣接して電磁式燃料噴射弁16
が配設されている。吸気マニホルド14にはサージタンク
18を介して吸気管20の一端が接続されており、吸気管20
の他端(大気開放端)にはエアクリーナ22が取り付けら
れている。そして、吸気管20の途中にはスロットル弁24
が配設されている。各燃料噴射弁16へは燃料ポンプ23
(第2A図)から燃料管25を介し、燃圧レギュレータ26に
よって燃料圧が一定に調整された燃料が供給されるよう
になっている。
一方、エンジン12の各気筒の排気側には排気マニホル
ド30がそれぞれ接続されており、排気マニホルド30の大
気側端は排気管34に接続されている。排気管34の途中に
は三元触媒型の触媒コンバータ36が配設されている。そ
して、排気マニホルド30に、排気中の酸素量を検出する
O2センサ44が取り付けられている。O2センサ44は電子制
御装置(ECU)40の入力側に電気的に接続されており、
電子制御装置40に酸素濃度検出信号を供給している。
電子制御装置40は、図示しない中央演算装置、燃料供
給量を演算するための制御プログラムや種々のプログラ
ム変数等を記憶する記憶装置、入出力装置等により構成
され、上述の記憶装置には、ROMやRAMの他に、後述する
燃料混合率補正係数値KBや、燃料補給が行われたこと
を記憶し、プログラム制御変数である本領補給フラグ値
等を、エンジン12の停止後も記憶する不揮発性のバッテ
リバックアップRAMが含まれる。
前述した各燃料噴射弁16は電子制御装置40の出力側に
電気的に接続され、この電子制御装置40からの駆動信号
により開弁され、詳細は後述するように所定量の燃料を
各気筒に噴射供給する。電子制御装置40の入力側にはエ
ンジン12の運転状態を検出する種々のセンサ、例えば前
述したO2センサ44の他に、吸気管20の大気開放端近傍に
取り付けられ、カルマン渦を検出することにより吸入空
気量に比例した周波数パルスfを出力するエアフローセ
ンサ42、エアクリーナ22内に設けられ、吸入空気温度Ta
を検出する吸気温センサ46、スロットル弁24の弁開度を
検出するスロットル開度センサ48、カムシャフトに接続
されるディストリビュータ38に設けられ、上死点あるい
はその少し前の所定クランク角位置を検出する毎にパル
ス信号(TDC信号)を出力するクランク角センサ50、こ
れもディストリビュータ38に設けられ、特定の気筒(例
えば、第1気筒)が所定のクランク角度位置(例えば、
圧縮上死点あるいはその少し前の角度位置)にあること
を検出する気筒判別センサ52、エンジン12の冷却水温を
検出する水温センサ54、スロットル弁24の全閉位置を検
出するアイドルスイッチ56、大気圧を検出する大気圧セ
ンサ58、更に、燃料タンク28に燃料が補給されたことを
検出する燃料補給スイッチ60(第2A図及び2B図)、燃料
タンク28内の、所定の第1乃至第3の、3つの液面レベ
ル(第2A図参照)を検出する液面計62、図示しないがエ
アコンの作動状態を検出するエアコンスイッチ、バッテ
リ電圧を検出するバッテリセンサ等の各種センサが接続
されており、これらのセンサは検出信号を電子制御装置
40に供給する。
本発明の係る燃料タンク装置及び上述の燃料補給スイ
ッチ60について、第2A図及び第2B図を参照して詳細に説
明する。
先ず、本発明の燃料タンク装置28は、それぞれ独立の
第1槽28aと、第2槽28bとに分割されており、第1槽28
aと第2槽28bとは連通路28cにより接続されている。こ
れらの第1槽28a及び第2槽28bの形状は特に限定される
ものでないが、例えば、それぞれ円筒状に形成してこれ
を同心状に配置することができる。但し、第2槽28bの
下部は、第1槽28aのどの部分よりも下方に位置し、第
1槽28a内の燃料はすべて連通路28cを介して第2槽28b
に流入するように配置される。
連通路28cには電磁弁(ソレノイド弁)29が配設され
ている。このソレノイド弁29は、例えばこれに開弁駆動
信号が供給されると開弁して連通路28cを開成し、第1
槽28aと第2槽28bとを連通される一方、開弁駆動信号が
供給されると閉成し、第1槽28aと第2槽28bの連通を遮
断する。そして、ソレノイド弁29は、何方か一方の駆動
信号が供給されるまで供給前の状態を保持するものであ
る。
前記第2槽28bの下部には燃料ポンプ23が配置されて
おり、このポンプ23の吐出側は燃料管25に接続され、吸
入側はストレーナ23aに接続され、このストレーナ23aは
第2槽28b内に臨んで吸込口を開口している。燃料ポン
プ23から吐出される燃料は、その一部が燃料噴射弁16に
供給されると共に、残部は燃圧レギュレータ26を介して
この第2槽28bに戻される。
第1槽28aは給油口(フューエルフィラー)に連通し
ている。第2B図にそのフューエルフィラーネック部の詳
細を示すように、フューエルフィラーネック27の開口部
には閉じ蓋27aが開閉自在に軸支されている。この閉じ
蓋27aは、給油ガン10によって押し開けられるもので、
常時は、図示しないバネにより閉じられている(第2B図
中に実線で示す状態)。燃料補給スイッチ60は、フュー
エルフィラーネック27の上部開口近傍の外壁に取り付け
られている。そして、その接触子60aがフューエルフィ
ラーネック27の内部に挿入されており、給油ガン10が閉
じ蓋27aを押し開けたとき(第2B図中仮想線で示す状
態)、この閉じ蓋27aによって接触子60aが押し下げら
れ、燃料補給スイッチ60がオンするようになっている。
電子制御装置40の出力側には、上述したソレノイド弁
29の他に、アラームランプ64及び警報ブザ66が接続され
ていると共に、点火時期を電子的に制御する図示しない
点火時期制御装置が接続されている。アラームランプ64
及び警報ブザ66は、例えば運転席の前方のインストルパ
ネルに配設される。
電子制御装置40は、上述した種々のセンサの検出信号
に基づきエンジン運転状態に応じた燃料噴射量、即ち、
燃料噴射弁16の開弁時間TINJを演算し、演算した開弁
時間TINJに応じた駆動信号を各燃料噴射弁16に供給し
てこれを開弁し、所要の燃料量を各気筒に噴射供給され
る。電子制御装置40は次式(1)により上述の開弁時間
TINJを演算する。
TINJ=TB×KAF×KB×K×TD ……(1) ここに、TBは、吸入空気量A/Nに応じて設定される基
本開弁時間、KAFは、空燃比補正係数であり、その値
は、フィードバック制御時にはO2センサ出力に応じて設
定され、オープンループ制御時には吸入空気量A/N及び
エンジン回転数Neに応じて設定され、その設定方法につ
いては後述する。KBは、本発明に係る燃料混合率補正
係数であり、その詳細は後述する。Kは、その他の補正
係数であり、その補正値は、例えば、冷却水温TWに応
じて設定される冷却水温補正係数値KTW、吸気温度Taに
応じて設定される吸気温補正係数値KTa、大気圧Paに応
じて設定される大気圧補正係数値KPa、スロットル弁24
の開弁速度に応じて設定される加熱補正係数値KAC等に
応じて設定される。TDはバッテリ電圧に応じて設定さ
れる無効時間補正値である。これらの補正係数値及び補
正値の演算手順の詳細は後述する。
尚、電子制御装置40は、図示しない点火時期制御装置
にクランク角信号、冷却水温TW、吸気温度Ta、大気圧P
a、燃料混合比率等の、最適点火時期を演算するに必要
なエンジン運転情報を供給するようになっている。又、
電子制御装置40はクランク角センサ50がクランク角で18
0°毎にTDC信号を出力することから、このTDC信号のパ
ルス発生間隔からエンジン回転数Neを検出することがで
きる。更に、電子制御装置40は気筒の点火順序、即ち、
各気筒への燃料供給順序を記憶しており、上述した気筒
判別センサ52が前述の特定の気筒の所定クランク角度位
置を検出することにより、次にどの気筒に燃料を噴射供
給すればよいか判別することが出来る。
燃料供給制御手順 次に、電子制御装置40による燃料供給制御手段順を説
明する。
メインルーチン 第3A図ないし第3D図はメインルーチンを示し、このル
ーチンは図示しないイグニッションキースイッチがオン
と同時に実行が開始され、後述する割込ルーチンの実行
が行われない空き時間に常時繰り返し実行される。
電子制御装置40は、先ず、第3A図のステップS200にお
いて、各種プログラム変数値、補正係数値等の初期化を
行う。このステップはイグニッションキースイッチがオ
ンにされた直後に一回だけ実行され、以後のループでは
エントリポイントM1から後述するステップS201以降のス
テップが繰り返し実行されることになる。尚、このステ
ップS200において、後述する燃料混合率学習補正係数K
LSは所定値1.0に、燃料混合率補正係数KB、及び空燃比
学習補正係数値KLは、前述した不揮発性RAMに記憶され
ている値にそれぞれ設定される。
次に、ステップS201において、各種運転状態値を読み
込む。このステップで読み込まれる運転状態には、水温
センサ54からの冷却水温信号TW、O2センサ44からの電
圧値V02、吸気温センサ46からの吸気温度信号Ta、大気
圧センサ58からの大気圧信号Pa、スロットル開度センサ
48からのスロットル開度信号θth、液面計62からの燃料
残量レベル信号等が含まれる。これらのセンサからの信
号は、図示しない入力装置により増幅、フィルタリン
グ、A/D変換等が実行され、デジタル信号として電子制
御装置40に読み込まれる。
電子制御装置40は読み込んだ燃料残量レベルから燃料
タンク28の液面レベルが第1の所定レベルより低いか否
かを判別する(ステップS202)。この第1の所定レベル
は、第2A図に示すように、第1槽28aの底面レベルより
若干高いレベルであり、且つ、後述する第2の所定レベ
ル(このレベルも第1槽28aの底面レベルよりも若干高
い)よりも高いレベルに設定されている。第1の所定レ
ベルは、例えばタンク28内の燃料残量で最寄りのガソリ
ンスタンドまで充分に余裕を以て走行できる量が確保さ
れているが、早めに燃料補給をすることが望ましいレベ
ルである。
このステップS202の判別結果が肯定(Yes)の場合に
は前述したアラームランプ64を点灯させて運転者にタン
ク28内の燃料残量が少なくなったことを知らせる(ステ
ップS203)。一方、ステップS202の判別結果が否定(N
o)の場合にはアラームランプ64を消灯させたままに放
置するか、点灯していたランプを消灯させて(ステップ
S204)、ステップS205に進む。
ステップS205では、液面計62からの燃料残量レベル信
号から燃料タンク28の液面レベルが第2の所定レベルよ
り低いか否かを判別する。この第2の所定レベルは、早
期に最寄りのガソリンスタンドに立ち寄って燃料の補給
をしないと走行途中で燃料切れを起こす虞があるレベル
であり、前述の第1の所定レベルの検出時より緊急性が
ある。
ステップS205の判別結果が否定の場合にはなにもせず
に、或はステップS206において警報ブザ66を作動停止し
てステップS208に進む一方、判別結果が肯定の場合に
は、警報ブザ66を作動させる(ステップS207)。この警
報ブザ66は、前述のアラームランプ64による警告より、
より高い緊急性を表す警告である必要があり、運転者が
この警報ブザ66の警報を聞くと必ず必要な処置、即ち本
領補給を実行させる気持ちにさせる程度に大きな音、或
は音程の高い音等を奏鳴させるのが望ましい。
次に、ステップS208では液面計62からの燃料残量レベ
ル信号から燃料タンク28の液面レベルが第3の所定レベ
ルより低いか否かを判別する。この第3の所定レベル
は、第2A図に示すように、第2槽28bの底面近傍の、ス
トレーナ23aの吸込口レベルより若干高いレベルに設定
されており、このレベル以下になると燃料ポンプ23によ
る燃料供給が不能になるレベルである。そこで、この判
別結果が否定であればなにもせずにステップS210に進む
が、肯定であれば、ステップS209においてソレノイド弁
29に開弁駆動信号を出力してこれを開成させる。後述す
るように、燃料補給後なかなか所定のフィードバック制
御が開始されない場合にはソレノイド弁29は閉じたまま
に放置され、このような状態を放置するとエンジンスト
ップが生じるので、強制的にソレノイド弁29を開成して
第1槽28aと第2槽28bとを連通させる。ソレノイド弁29
を開成させた後はステップS210に進む。
ステップS210では、ステップS201において読み込んだ
各種運転状態信号値から燃料噴射量、即ち、燃料噴射弁
16の開弁時間TINJを演算するに必要な各種補正係数を
演算する。ここで演算される補正係数値としては、冷却
水温TWに応じて設定される水温補正係数値KTW、大気
圧Paに応じて設定される大気圧補正係数値KPa、吸気温
度Taに応じて設定される吸気温度補正係数値KTa、バッ
テリ電圧に応じて設定される無効時間補正変数値TD等
が含まれる。これらの補正係数値及び補正変数値の設定
の方法は従来公知の種々の方法が適用することが出来
る。
次に、電子制御装置40は、ステップS212に進み、エン
ジン12が、O2フィードバック制御を行ってもよい運転状
態にあるか否かを判別する。O2フィードバック制御を開
始するには、例えば、O2センサ44が充分に活性化してい
ること、エンジン12が暖機状態にあること、エンジン12
が所定運転領域で運転されていること、エンジン12の始
動後所定時間が経過していること等の条件が同時に成立
していることが必要である。
電子制御装置40はこれらの条件の成立を判別して、そ
の答えが否定の場合にはステップS214〜S218を実行して
オープンループ制御における空燃比補正係数値KAFの演
算を行なう。
より詳細には、先ず、ステップS214にいてフィードバ
ック制御時に使用する積分ゲイン項値Iを値0にリセッ
トしておく。次に、吸入空気流量A/Nとエンジン回転数N
eとに応じて空燃比補正係数値KAF2を演算する(ステッ
プS216)。吸入空気流量A/Nは、後述のクランクパルス
割込ルーチンにおいてエアフローセンサ42が検出するカ
ルマン渦パルス数fに基づいて演算される。電子制御装
置40は、その記憶装置に空燃比補正係数テーブルを記憶
しており、このテーブルから吸入空気流量A/Nとエンジ
ン回転数Neとに応じた空燃比補正係数KAF2を読み出
す。そして、この空燃比補正係数KAF2と、後述のよう
にして設定される学習補正係数KL、KLSとにより、次
式(A1)から空燃比補正係数KAFを演算する(ステップ
S218)。
KAF=KL×KAF2×KLS ……(A1) 尚、学習補正係数KL、KLSは、前述した不揮発性RAMに
記憶されている記憶値が使用される。
このようにオープンループ時の空燃比補正係数KAFの
演算が終了すると、ステップS201に戻って、再びメイン
ルーチンの各ステップが繰り返される。
一方、前述のステップS212における判別結果が肯定、
即ち、エンジン12がO2フィードバック制御を行ってもよ
い運転状態にあるとき、ステップS220に進み、後述する
検査フラグFLGEがセットされているか(FLGE=1である
か)否かを判別する。この検査フラグFLGEは燃料混合比
率の検査を指令するためのプログラム制御変数であり、
後述するようにエンジン12がO2フィードバック制御可能
状態にあり、且つ、後述する燃料補給フラグFLGGが値1
にセットされているとき、値1にセットされる。
ステップS220の判別結果が否定のとき、ステップS222
において燃料補給フラグFLGGが値1にセットされている
か否かを判別する。この燃料補給フラグFLGGは、燃料補
給スイッチ60がオンになったとき、即ち、フューエルフ
ィラーネック27に給油ガン10が挿入され(第2B図参
照)、燃料タンクに燃料が補給されるときに値1に設定
される。
より具体的には、燃料補給スイッチ60がオンになった
とき、第4図は燃料補給スイッチ割込ルーチンが実行さ
れて燃料補給フラグFLGGが値1に設定される(ステップ
S500)。そして、ソレノイド弁29に開弁駆動信号が出力
され、連通路28cが閉じられる(ステップS502)。尚、
この燃料補給スイッチ割込ルーチンは、エンジン12の停
止時、即ち、イグニッションキーのオフ時にも実行さ
れ、燃料補給フラグ値FLGGは前述した不揮発性RAMに記
憶され、ソレノイド弁29が開成されているとこれを閉じ
る駆動信号が出力されて、後述する開弁駆動信号が出力
されるまで閉じたままに放置される。
燃料補給フラグFLGGが値1にセットされていない場合
(ステップS222の判別結果が否定の場合)には、通常の
O2フィードバック制御が実行され、このような場合、電
子制御装置40はステップS224において、通常のO2フィー
ドバック制御に使用する比例ゲイン項値P及び積分ゲイ
ン項増減値ΔIをそれぞれ第1の所定値P0及び所定値Δ
I0に設定して第3D図のステップS240に進む。
一方、ステップS222の判別結果が肯定の場合にはステ
ップS226において検査フラグFLGEを値1にセットし、燃
料補給フラグFLGGを値0にリセットすると共に、後述す
るプログラムタイマ値TSE1及びTSE2をそれぞれ所定値TA
及びTBに設定する。検査フラグFLGEのセットに伴い、燃
料検査期間に入ったことを意味する。そして、ステップ
S228においてソレノイド弁29に開弁駆動信号を供給して
これを開弁した後、ステップS232に進む。
ここで、本発明装置による燃料補給時の燃料混合比率
の検査手順を第5図を参照して説明する。
いま、燃料タンクに残留し、ガソリン成分が大である
燃料に、アルコール成分が大である混合燃料を補給する
場合を例に説明する。このような混合燃料の補給が開始
されると、燃料補給スイッチ60がオンとなり(第5図
(c)のt1〜t2時点間)、前述した燃料補給フラグFLGG
がセットされると共に、ソレノイド弁29が閉じられる
(第4図)。そして、エンジン12が始動され前述した所
定の条件が成立すると、O2フィードバック制御が可能に
なる(第5図(b)のt3時点)。このt3時点で検査フラ
グFLGEが値1にセットされることになる。この燃料補給
スイッチ60がオンになった時点t1からO2フィードバック
制御が可能になる時点t3まではソレノイド弁29と閉じら
れることになり、この間第1槽28aに補給された燃料は
第2槽28bの燃料と混合されない。
そして、O2フィードバック制御が可能になった時点で
ソレノイド弁29が開かれると、第1槽28aの燃料が連通
路28cを介して第2槽28bに流入し、残留燃料と補給され
た燃料の混合が開始される。そして、燃料管25を介して
燃料噴射弁16に供給される燃料のガソリンとアルコール
の混合比率の変化は次第に大となり、燃料の混合比率検
査期間(燃料検査モード)の内のモード1の期間(t3と
t4時点間)はその変化率が大きい。そして、モード1の
期間に続くモード2の期間(t4とt5時点間)は混合比率
の変化が緩やかに変化する期間である。燃料の混合比率
が充分に静定し、エンジン12に供給される燃料の性状が
把握された時点t5から通常O2フィードバック制御が開始
されることになる。
上述したプログラムタイマTSE1は、第5図に示す燃料
検査モードの内、燃料混合比率が大きく変化するモード
1の期間の経過を計時するためのダウンカウンタであ
り、前述の所定値TAはこのような期間に対応する値に設
定されている(第5図(a)参照)。一方、プログラム
タイマTSE2は、モード2の期間の経過を計時するための
ダウンカウンタであり、前述の所定値TBは、前述のモー
ド1の期間とモード2の期間とを加えた値に設定されて
いる。異種燃料の補給時の燃料混合比率の変化は、燃料
ポンプ能力、燃料タンク構造、配管容積などによって決
定され、燃料混合比率の変化開始時期や変化期間の予測
が可能であが、所定値TA及びTBを実験的に設定しても
よい。又、所定値TBは所定値TAより大きい値に設定さ
れることは勿論のことである。
エンジン12が上述した燃料検査モード期間に入ると、
O2フィードバック制御に使用する制御ゲインP,ΔIをそ
れぞれ第2の所定値P1,ΔI1に、及び燃料混合率学習補
正係数KLSの微小増減値ΔKSを第1の所定値ΔKS1に
設定する(ステップS232)。これらの所定値P1,ΔI1,Δ
KS1は、燃料検査モードの内のモード1(第5図参照)
に適用され、モード1の期間には燃料混合比率の変化量
が大であるので、この内のP1値およびΔI1値は、前述し
た第1の所定値P0,ΔI0より大に設定してある。
一方、前述のステップS220における判別結果が肯定の
場合、即ち、検査フラグFLGEが値1にセットされている
場合には、第3C図のステップS230に進み、タイマ値TSE1
が0にカウントダウンされた(TSE1=0)か否か、即
ち、前述したモード1の期間が経過したか否かを判別す
る。未だ経過していなければ前述のステップS232に進
み、制御ゲインP,ΔIがそれぞれ第2の所定値P1,ΔI1
に、微小増減値ΔKSが第1の所定値ΔKS1に設定され
る。
モード1の期間が経過して、テップS230の判別結果が
肯定になると、ステップS234に進み、今度はタイマ値TS
E2が0にカウントダウンされた(TSE2=0)か否か、即
ち、前述したモード2の期間が経過したか否かを判別す
る。いまだ経過していなければステップS236に進み、O2
フィードバック制御に使用する制御ゲインP,ΔIを夫々
第3の所定値P2,ΔI2に、燃料混合率学習補正係数の微
小増減値ΔKSを第2の所定値ΔKS2に設定する。これ
らの所定値P2,ΔI2,ΔKS2は、燃料検査モードの内のモ
ード2の期間(第5図参照)に適用され、モード2の期
間には燃料混合比率の変化量が小になるが、未だ充分に
静定しておらず、したがって、これらの所定値の内のP2
値及びΔI2値は前述した第1の所定値P0,ΔI0とほぼ等
しい値に設定されるが、これらの値より僅かに大きい値
に設定してある。一方、燃料混合率学習補正係数の第2
の所定値ΔKS2は、第1の所定値ΔKS1より小に設定し
てある。
モード2の期間も経過し、ステップS234の判別結果が
肯定になると、制御ゲインP,ΔI,はそれぞれ第1の所定
値P0,ΔI0に戻される(ステップS238)。モード2の期
間が過ぎると通常のO2フィードバック制御が開始される
が、後述する学習タイマ値Tが所定値TLに到達してい
ない場合があり、かかる場合にはステップS238が繰り返
し実行される。
このように、O2フィードバック制御に使用される制御
ゲインの設定が終わると、第3D図のステップS240に進
み、O2センサ44の出力電圧V02が所定基準値Vsより大き
いか否かを判別する。そして、判別結果が否定であれ
ば、即ち、エンジン12に供給される空燃比が理論空燃比
より燃料リーン側の値であれば、ステップS242に進み、
フィードバック補正係数KFBを次式(A2)により演算す
る。
KFB=I+(P/2) ……(A2) ここに、積分ゲイン項値Iは、後述するタイム割込ル
ーチンにおいて演算され、記憶装置に記憶されている値
が用いられる。さらに、比例ゲイン項値Pは、前述のス
テップS224、S232、S236、又はS238で設定した値が用い
られる。
一方、ステップS240の判別結果が肯定であれば、即
ち、エンジン12に供給される空燃比が理論空燃比より燃
料リッチ側の値であれば、ステップS244に進み、フィー
ドバック補正係数値KFBを次式(A3)により演算する。
KFB=I−(P/2) ……(A3) フィードバック補正係数値KFBの演算が終わると、再
び前述の検査フラグFLGEが値1にセットされているか否
かを判別する(ステップS246)。燃料検査期間でなく、
この判別結果が否定の場合(FLGE=0)、電子制御装置
40はステップS248において、空燃比補正係数値KAFを次
式(A4)により演算する。
KAF=KFB+KL ……(A4) ここに、空燃比学習補正係数値KLは前述した通り、
不揮発性RAMから読み出され、その係数値KLの演算方法
は後述する。
一方、燃料検査期間中であり、検査フラグFLGEが値1
にセットされている場合には、ステップS250に進み、次
式(A5)により空燃比補正係数値KAFを演算する。
KAF=KL×(KFB+KLS) ……(A5) ここに、燃料混合率学習補正係数値KLSは前述した通
り、不揮発性RAMから読み出され、その係数値KLSの演
算方法も後述する。
空燃比補正係数KAFの演算が終了すると、ステップS2
01に戻って、再びメインルーチンの各ステップが繰り返
される。
タイマ割込ルーチン 次に、第6A図ないし第6C図を参照しながら、所定時間
毎に割り込み実行されるタイマ割込ルーチンの説明を行
なう。このルーチンは、所定のクロックパルス信号が発
生すると、上述したメインルーチンの実行に優先して実
行され、O2フィードバック制御に使用する積分ゲイン項
値Iが演算されると共に、燃料混合率学習補正係数値K
LS及び空燃比学習補正係数KLが演算される。
先ず、電子制御装置40は、エンジン12がO2フィードバ
ック制御を行ってもよい運転状態にあるか否かを判別す
る(ステップS300)。この判別結果が否定の場合には、
ステップS302においてプログラムタイマのタイマ値Tを
値0にリセットして当該ルーチンを終了する。
一方、ステップS300においてエンジン12がO2フィード
バック制御を行ってもよい運転状態にあると判別される
と、ステップS304に進み、O2センサ44の出力電圧V02が
所定基準値Vsより大きいか否かを判別する。そして、判
別結果が否定であれば、即ち、エンジン12に供給される
空燃比が理論空燃比より燃料リーン側の値であれば、ス
テップS306に進み、フィードバック制御ゲインの積分項
値Iを次式(T1)により演算する。
I=I+ΔI ……(T1) ここに、積分ゲイン項増減値ΔIは、前述したメイン
ルーチンのステップS224、S232、S236、またはS238で設
定された値が用いられる。
一方、ステップS304の判別結果が肯定であれば、即
ち、エンジン12に供給される空燃比が理論空燃比より燃
料リッチ側の値であれば、ステップS308に進み、フィー
ドバック制御ゲインの積分項値Iを次式(T2)により演
算する。
I=I−ΔI ……(T2) 積分ゲイン項値Iの演算が終わると、ステップS310に
進み、エンジン12が前述したO2フィードバック制御運転
状態にあり、且つ、エンジン12が充分に安定して、学習
補正係数KL及びKLSを演算してもよい運転状態(学習
可能状態)にあるか否かを判別する。実際には、例え
ば、エンジン12が、吸入空気量A/Nとエンジン回転数Ne
とで判別される、所定フィードバック制御運転領域内で
運転されていること、冷却水温Twが所定値以上であるこ
と、O2フィードバック制御が開始されて所定時間が経過
していること等の各条件が成立しているか否かによって
学習可能状態が判別される。
エンジン12が学習可能状態になければ、前述したステ
ップS302においてプログラムタイマのタイマ値Tを値0
にリセットして当該ルーチンを終了する。一方、学習可
能状態が検出されると、ステップS312に進み、タイマ値
Tが所定値TLに等しいか否かを判別する。このタイル
は所定時間TLを計時するプログラムタイマであり、学
習補正係数KL及びKLSはこの所定時間TL毎に新たな値
に更新されるようになっている。
タイマ値Tが所定値TLに到達していなければ、ステ
ップS314において、このタイマ値Tを値1だけインクリ
メントして当該ルーチンを終了する。この場合、学習補
正係数KL及びKLSは新たな値に更新されない。
タイマ値Tが所定値TLに到達して、ステップS312の
判別結果が肯定であると、ステップS315においてタイマ
値Tを0にリセットした後、ステップS320に進む。ステ
ップS320では、燃料検査フラグ値FLGEが値1にセットさ
れているか否かを判別する。即ち、燃料検査フラグ値FL
GEにより燃料検査期間中であるか否かを判別する。燃料
検査期間中でなく、この判別結果が否定(FLGE=0)の
場合、電子制御装置40はステップS322ないしS328を実行
し、空燃比学習補正係数KLの演算とその更新を行な
う。
即ち、ステップS322では、積分ゲイン項UIが0より大
であるか否かを判別し、0より大であれば、不揮発性RA
Mに記憶されている学習補正係数KLに所定の微小増減値
ΔKを加え、これを新たな学習補正係数KLとして記憶
する。一方、ステップS322の判別結果が否定の場合には
ステップS326において積分ゲイン項値Iが0より小であ
るか否かを判別し、0より小であれば、学習補正係数K
Lから所定値ΔKを減算して、これを新たな学習補正係
数KLとして記憶する(ステップS328)。そして、ステ
ップS326の判別結果が否定の場合、すなわち、積分ゲイ
ン項値Iが値0である場合には空燃比学習補正係数KL
に変更を加えず、記憶値をそのまま保持する。空燃比学
習補正係数KLの演算・更新ステップの実行が終ると、
当該ルーチンを終了する。
一方、燃料検査期間中であり、ステップS320判別結果
が肯定の場合、電子制御装置40はステップS330ないしS3
36を実行し、燃料混合率学習補正係数KLSの演算とその
更新を行なう。
即ち、ステップS330では、積分ゲイン項値Iが0より
大であるか否かを判別し、0より大であれば、不揮発性
RAMに記憶されている学習補正係数KLSに所定の微小増
減値ΔKSを加え、これを新たな学習補正係数KLSとし
て記憶する。一方、ステップS330の判別結果が否定の場
合にはステップS334において積分ゲイン項値Iが0より
小であるか否かを判別し、0より小であれば、学習補正
係数KLSから所定値ΔKSを減算して、これを新たな学
習補正係数KLSとして記憶する(ステップS336)。そし
て、ステップS334の判別結果が否定の場合、即ち、積分
ゲイン項値Iが値0である場合には燃料混合率学習補正
係数KLSの記憶値に変更を加えない。
燃料混合率学習補正係数KLSは、積分ゲイン項値Iが
常時値0近傍に収束するように、その値の正負に応じて
微小値ΔKSが加減される。したがって、学習補正係数
値KLSは、結果として、酸素濃度に応じて設定される積
分ゲイン項値Iの時間平均値を意味し、積分ゲイン項値
Iは、エンジン12への燃料供給量の補正量に対応してい
ると見なせるので、結局、燃料混合率学習補正係数KLS
は、酸素濃度に応じた燃料補正量の時間平均値に対応す
ることになる。尚、上述の学習補正係数KLSに加減算す
る所定値ΔKSは、前述したステップS232又はS236で設
定された値が用いられる。
燃料混合率学習補正係数KLSの演算と更新が終わる
と、ステップS340に進み、タイマ値TSE2を値1だけデク
リメントした後、この値が値0に等しいか否かを判別す
る(ステップS342)。タイマTSE2が値0までカウントダ
ウンしていない場合(判別結果が否定の場合)、即ち、
燃料検査期間中である場合には、ステップS344及びS346
において、この燃料検査期間中における燃料混合率学習
補正係数KLSの変化の程度がチェックされる。
即ち、ステップS344では補正係数KLSが所定値KLS1
より大であるか否かが判別され、ステップS346では所定
値KLS2より小であるか否かが判別される。そして、こ
れらの判別結果がいずれも否定となる場合には後述する
ステップS354に進むが、これらの判別の何れか一方が肯
定となるような、補正係数KLSの変化が大の場合には、
上述のタイマ値TSE2が値0に至っていなくてもステップ
S350に進み、燃料混合率補正係数値KBの更新が行なわ
れる。即ち、次式(T3)により、不揮発性RAMに記憶さ
れている本領混合率補正係数値KBに燃料混合率学習補
正係数KLSを乗算し、この積値を新たな燃料混合率補正
係数値KBとして記憶する。
KB=KB×KLS ……(T3) そして、補正を行った後の燃料混合率学習補正係数K
LSは、その役目が終了して一旦値1.0にリセットされ
(ステップS352)、ステップS354に進む。
このように、燃料検査期間途中であっても燃料混合率
学習補正係数KLSがある程度大きく変化した場合に、燃
料混合率補正係数KBを更新するのは、燃料検査期間途
中でイグニッションキースイッチがオフにされていまっ
た場合を想定すると、異種燃料の補給があっても、燃料
混合率補正係数KBは更新されないことになり、不都合
が生じる。このような不都合を回避するために、燃料検
査期間途中であっても燃料混合率学習補正係数値KLSが
ある程度大きく変化した場合に、この学習補正係数値K
LSを燃料混合率補正係数値KBに移し換えてこれを前述
した不揮発性のRAMに記憶しておくのである。
一方、タイマTSE2が値0までカウントダウンをし終え
ている場合、即ち、燃料検査期間が終了している場合に
は、ステップS348において燃料検査フラグ値FLGEを値0
にリセットした後、前述のステップS350及びS352を実行
し、燃料混合率補正係数値KBの更新と、燃料混合率学
習補正係数KLSのリセットとを行なう。斯くして、燃料
混合率補正係数値KBは、O2センサの出力に応じ、エン
ジン12に供給される燃料の混合比率に正確に対応した値
に設定されたことになる。即ち、エンジン12に供給され
る燃料の混合比率が検出されたことになる。
ステップS354では、燃料検査モード1の期間を計時す
るプログラムタイマのタイマ値TSE1が値0にカウントダ
ウンし終えたか否かを判別し、カウントダウンし終えて
いれば、当該ルーチンを終了するが、未だ値0に到達し
ていなければ、ステップS356においてタイマ値TSE1を値
1だけ減算して当該ルーチンを終了する。
クランクパルス割込ルーチン 第7図は、クランク角センサ50からのクランクパルス
信号が入力される毎に実行されるクランクパルス割込ル
ーチンのフローチャートを示し、この割込ルーチンは最
優先で実行される。
電子制御装置40は、先ず、ステップS400において吸入
空気量A/Nを演算する。吸入空気量A/Nは、前回のクラン
クパルスと今回のクランクパルス間に発生したカルマン
渦パルス数f及びカルマン渦パルス間の周期データに基
づいて演算され、このように演算される空気量は、クラ
ンク角180°当りの吸入空気量を表している。尚、前述
したエンジン回転数Neの検出はこのステップで行なわれ
る。
次いで、電子制御装置40はステップS400で演算した吸
入空気量A/Nに応じて、燃料噴射弁16の基本開弁時間TB
を演算する(ステップS410)。このときの、基本開弁時
間TBは、ガソリン燃料をベースに設定されており、吸
入空気量A/Nに対して理論空燃比が得られる燃料量に対
応する開弁時間が演算される。
このようにして求められた基本開弁時間TBと前述し
た種々の補正係数及び補正値とにより、前記式(1)に
基づき燃料噴射弁16の開弁時間TINJを演算し(ステッ
プS420)、演算した開弁時間TINJを噴射タイマにセッ
トする(ステップS440)。そして、クランクパルス信号
により当該ルーチンの実行が開始された時点から、即
ち、所定クランク角度位置を検出した時点から所定時間
の経過時に、上述の噴射タイマをトリガして、今回ルー
プ時に燃料を噴射すべき気筒に対応するする燃料噴射弁
16に、開弁時間TINJに対応する時間に亘って駆動信号
が出力される(ステップS460)。かくして、上述のよう
にして演算された開弁時間TINJに対応する量の燃料が
エンジン12に噴射供給されることになる。
尚、上述の実施例の燃料補給信号は、フューエルフィ
ラーネック27に取り付けた燃料補給スイッチ60により燃
料補給を検出してこれを発生させるものであるが、燃料
補給を検出する手段としては、これに限定されず、例え
ば、運転席近傍にマニアルスイッチを設け、燃料補給時
に運転者のマニアル操作により燃料補給指令を発生させ
てもよい。
又は、上述の実施例ではO2フィードバック制御に使用
される制御ゲインは、タイマ値TSE1及びTSE2により、モ
ード1又はモード2の各燃料検査期間を判別し、各期間
毎に所定値に設定するようにしたが、本発明はこれに限
定されず、燃料混合率学習補正係数KLSの変化率の大小
に応じて制御ゲインを設定するようにしてもよい。
更に、上述の実施例の燃料供給制御装置は各気筒毎に
配設された燃料噴射弁から燃料を各気筒噴射供給するも
のに適用したが、スロットル弁上流に配設される1本の
燃料噴射弁からエンジンに燃料を供給する、いわゆるシ
ングルポイント方式の燃料供給制御装置に適用してもよ
いし、電子キャブレタ方式の燃料供給制御装置に適用し
てもよい。
又、上述のようにして求めた燃料混合率補正係数値K
Bは、前述した通り、エンジン12に供給される燃料のア
ルコールとガソリンの混合比率に正確に対応するものと
見なすことができ、この係数値KBを点火時期制御装置
に供給して、エンジン12に供給される燃料の混合率に最
適な点火時期の設定に用いるようにしてもよい。更に、
この燃料混合率補正係数値KBは、アイドルスピード制
御等の種々のエンジン運転制御に使用することも出来
る。
更に、本発明の多種燃料内燃エンジンの燃料タンク装
置は、ガソリン燃料とアルコール燃料との混合燃料の混
合比率検出に限定されず、燃料性状が既知の2種の燃料
が混合された種々の燃料の混合比率の検出に適用でき
る。
(発明の効果) 以上詳述したように本発明の多種燃料内燃エンジンの
燃料タンク装置に依れば、燃料を貯溜する燃料タンク
を、給油口を備える第1槽と、この第1槽に連通路を介
して接続され、燃料ポンプの吸入側が臨む第2槽と、前
記連通路を開閉する電磁弁とで構成し、燃料補給検知手
段により燃料の補給を検知したとき、電磁弁を閉成して
第1槽と第2槽の連通を遮断する一方、フィードバック
開始判別手段により燃料供給量のフィードバック制御を
開始してもよい運転状態を検出したとき、電磁弁を開成
して第1槽と第2槽とを連通させるようにしたので、燃
料供給フィードバック制御の開始前に混合比率の不明な
燃料がエンジンに供給されることがなく、従って、燃料
補給直後におけるエンジン始動特性等のエンジン性能の
悪化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示し、第1図は本発明方法が
実施される燃料供給制御装置の構成の概略を示すブロッ
ク図、第2A図は本発明の燃料タンク装置の構成を示すブ
ロック図、第2B図は燃料補給を検出するセンサを例示
し、フューエルフィラーネック近傍の断面図、第3A図乃
至第3D図は燃料制御手順を示すメインルーチンのフロー
チャート、第4図は燃料補給スイッチ割込ルーチンのフ
ローチャート、第5図は燃料混合比率、O2センサの活性
化状態、燃料補給信号、及びソレノイド弁29の開閉状態
の各時間変化を示すタイミングチャート、第6A図乃至第
6C図は燃料制御手順を示すタイマ割込ルーチンのフロー
チャート、第7図は燃料制御手順を示すクランクパルス
割込ルーチンのフローチャートである。 12…内燃エンジン、16…燃料噴射弁、23…燃料ポンプ、
24…スロットル弁、28…燃料タンク、28a…第1槽、28
…第2槽、29…ソレノイド弁(電磁弁)、40…電子制御
装置、42…エアフローセンサ、44…O2センサ、48…スロ
ットル開度センサ、50…クランク角度センサ、60…燃料
補給スイッチ(燃料補給検出手段)、62…液面計。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02M 37/00 301 F02M 37/00 301C 341 341C (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 45/00 F02M 37/00 F02D 19/06 - 19/08 F02D 41/02 - 41/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料性状がそれぞれ既知である2種の燃料
    の何れによっても作動可能な内燃エンジンの排気ガス中
    の酸素濃度を検出し、検出した酸素濃度に応じて前記内
    燃エンジンに供給する燃料量を補正して空燃比を所定値
    近傍にフィードバック制御すると共に、このフィードバ
    ック制御中の、酸素濃度に応じた燃料補正量の平均値を
    求め、求めた平均値の大きさから前記内燃エンジンに供
    給される燃料の、前記2種の燃料の混合比率を検出して
    これを記憶し、記憶された燃料の混合比率に応じて作動
    制御される多種燃料内燃エンジンの燃料タンク装置にお
    いて、燃料を貯溜する燃料タンクを、給油口を備える第
    1槽と、この第1槽に連通路を介して接続され、燃料ポ
    ンプの吸入側が臨む第2槽と、前記連通路を開閉する電
    磁弁とで構成し、前記燃料タンクへの燃料の補給を検知
    する燃料補給検知手段を設けると共に、前記内燃エンジ
    ンが前記フィードバック制御を開始してもよい運転状態
    にあるか否かを判別するフィードバック開始判別手段を
    設け、前記燃料補給検知手段により燃料の補給を検知し
    たとき、前記電磁弁を閉成して前記第1槽と第2槽の連
    通を遮断する一方、前記フィードバック開始判別手段に
    より前記フィードバック制御を開始してもよい運転状態
    を検出したとき、前記電磁弁を開成して前記第1槽と第
    2槽とを連通させることを特徴とする多種燃料内燃エン
    ジンの燃料タンク装置。
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WO2011063316A2 (en) * 2009-11-23 2011-05-26 Ethanol Boosting Systems, Llc Fuel tank system for gasoline and flexible ethanol powered vehicles using on-demand direct ethanol injection octane boost
WO2011063316A3 (en) * 2009-11-23 2011-08-25 Ethanol Boosting Systems, Llc Fuel tank system for gasoline and flexible ethanol powered vehicles using on-demand direct ethanol injection octane boost

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JPH03210037A (ja) 1991-09-13

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