JP2909686B2 - 反転現像を用いる画像形成方法 - Google Patents

反転現像を用いる画像形成方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真、静電記録等に
おける静電潜像を、磁性トナーを用いて反転現像する工
程を有する画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真、静電記録システムは原稿画像
に対し露光を行い、その反射光を潜像担持体に露光し潜
像を得る方法が一般的に行われている。この方式は、原
稿反射光量を直接画像信号とするため、電気的潜像の電
位は連続的に変化する。(以下アナログ潜像と呼ぶ)こ
れに対し、原稿反射光を電気信号に変換しその信号を処
理した後、それに基づき露光を行う、いわゆるデジタル
電子写真、静電記録システムが近年商品化されている。
【0003】デジタルな画像信号を使用している電子写
真システムの多くは発光体(半導体レーザー等)が画像
信号に従いオン−オフ(ON−OFF)され、その光が
潜像担持体上に投影される。この際、通常、印字率(1
頁当りの印字面積の割合)は3割以下であり、文字部分
に対して露光を行う方式いわゆる反転現像が、発光体寿
命の点で優位である。
【0004】そのため潜像が、一定電位ドット(画素単
位)が集まって形成されており、ベタ部、ハーフトーン
部およびライト部はドット密度をかえることにより表現
されている。ところが、ドットに忠実にトナー粒子がの
らず、ドットからトナー粒子がはみ出した状態ではデジ
タル潜像の黒部と白部のドット密度の比に対応するトナ
ー画像の階調性が得られないという問題点がある。
【0005】さらに画質を向上させるためにドットサイ
ズを小さくして解像度を向上させる場合には、微小なド
ットから形成される潜像の再現像がさらに困難になり、
解像度及び特にハーフトーンの階調性の悪い画像になる
傾向がある。
【0006】これまでに、画質向上の目的のため現像剤
を小粒径化したものを用いた画像形成方法が、特開平2
−284163号公報、特開平2−284154号公報
で提案されているが、コンピューター出力としてのプリ
ンターに代表される、ドット密度比による画像階調性を
得られるシステムに対応するもので、複写機に代表され
るアナログ潜像、特にハーフトーン部(低現像電位コン
トラスト)における現像性が劣り(中間調画像濃度の再
現性に劣る)、一般の写真等の微細な濃度階調部分まで
再現させるためには、満足するレベルに至っていない。
【0007】近年、普及しつつあるデジタル複写機と呼
ばれるものは、原稿反射光を電気信号に変換し、その信
号の処理をした後、それに基づき、レーザ等の発光体光
量を変調して階調性を表現する、いわばアナログ的静電
潜像形成方式がとられ、文字入りの写真画像において、
その複写画像の文字を鮮明で、写真画像は原稿と忠実な
濃度階調性が得られることを要求されている。だが、文
字を鮮明にするために、ライン濃度を高くすると、写真
画像の濃度階調性が損われ、反対に写真画像の濃度階調
性を良くすると、文字ラインの鮮明さが悪くなり、これ
らを両立させたデジタル複写機に適した画像形成方法は
未だに見い出されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
のごとき問題点を解決した画像形成方法を提供するもの
である。
【0009】本発明の目的は、文字入りの写真画像にお
いて、その複写画像が鮮明で、写真画像は忠実な濃度階
調性が得られる画像形成方法を提供することである。
【0010】さらに、本発明の目的は画像濃度が高く、
細線再現性特にハーフトーン部での階調性に優れた画像
形成方法を提供するものである。
【0011】さらに本発明の目的は、長期の使用で性能
変化のない画像形成方法を提供するものである。さらに
本発明の目的は異なる環境条件下においても安定した高
品位画像を得られる画像形成方法を提供するものであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段及び作用】静電潜像保持体
に形成された静電潜像を現像部において、絶縁性磁性ト
ナー100重量部及び金属酸化物粉0.1〜5重量部を
含有する静電荷像現像用現像剤で反転現像法により現像
する画像形成方法において、現像部における現像剤担持
体上の静電荷像現像用現像剤層の厚さdが20乃至15
0μmであり、現像部における静電潜像保持体と現像剤
担持体との最近接距離l(μm)と、静電荷像現像用現
像剤層の厚さdとの比(l/d)が、1より大きく2以
下であり、現像剤担持体に印加される交番電界のVPP
絶対値(|VPP|)が500乃至1000Vであり、現
像剤担持体を基準にして静電潜像保持体に形成される最
大画像濃度での静電潜像との電位差VL の値が150乃
至500Vであり、|VPP|/2とVL の絶対値との差
の値Vm と該最近接距離l(μm)との比(Vm /l)
が0より大きく1.5以下であり、最大画像濃度部にお
ける現像電界強度が2.5V/μm以上である条件で、
静電潜像を静電荷像現像用現像剤で反転現像することを
特徴とする画像形成方法により目的は達成される。
【0013】この理由を本発明者らは以下に述べること
によるものであることを把握した。
【0014】金属酸化物粉を含有する現像剤(これ以後
トナーと略す)としては、特開昭58−66951号公
報、特開昭59−168458号公報、特開昭59−1
68459号公報、特開昭59−168460号公報で
酸化スズ、亜鉛華を現像剤の帯電付与剤として用いるこ
とが開示されている。
【0015】また、特開昭60−32060号公報では
0.5〜30m2 /gの無機微粉体を用いて静電潜像保
持体に付着する物質を除去する(研磨する)方法が開示
されている。
【0016】元来、無機微粉体とりわけ金属酸化物粉
は、トナーと摩擦することによりトナーと逆極性に帯電
し、静電潜像保持体(これ以後感光体と略す)上に、ト
ナーが現像される電界と逆極性の電界の力で飛翔し、そ
の際にトナーに電荷を付与する。この飛翔した金属酸化
物粉は転写されずにクリーナーに回収される。このクリ
ーナー部に存在する金属酸化物粉が感光体を研磨する。
【0017】この様な効果は交番電界をかけた現像方法
の場合のみに期待されるものであり、その理由は交番電
界により金属酸化物粉が飛翔する電界が、大きいことに
起因する。また交番電界をかける現像方法は画像部また
非画像部においてもトナーと逆極性に帯電した金属酸化
物粉が感光体に飛翔する。このことを次に説明する。図
2に従来の交番電界を用いた反転現像方法における、ト
ナーと逆極性に帯電した金属酸化物粉の感光体への飛翔
電界強度について説明する。
【0018】画像部での感光体表面電位をVS (最大画
像濃度における感光体表面電位Vsmax とする)、非画
像部での感光体表面電位VD とする、現像剤担持体(こ
れ以後現像スリーブと略す)と感光体との現像部におけ
る最近接距離(これ以後SDギャップと呼ぶ)が300
μmで設置され、さらに現像部に直流バイアスVDCが印
加されており、交番電界(交流バイアス)が矩形波でV
PP(電界のピークツーピークの絶対値)が1800V、
周波数1600Hzである。ここで|VSmax−VDC|=
L とするとトナーに逆極性で帯電した微粒子が現像ス
リーブから感光体に飛翔する電界強度は逆に感光体上に
あるトナーが現像部に引き戻される電界強度であるの、
でこれを「戻しの電界」とこれ以後呼ぶ。
【0019】図2における非画像部での戻しの電界強度
の絶対値は次式で与えられる。
【0020】
【式1】 図2における画像部における戻しの電界強度の絶対値
は、最大画像濃度画像部VLmaxにおいて
【0021】
【式2】 トナーと逆極性に帯電した金属酸化物粉が、最も飛翔し
にくい画像部におる電界強度が、最も飛翔しやすい非画
像部と比較して約52%と大きく、画像部においても、
金属酸化物粉は感光体上に飛翔することが予想できる。
実際に画像部における感光体上のトナーの成分を分析す
ると、現像剤に含有されている金属酸化物粉の量の約3
0%〜40%の割合で含有されている。
【0022】この様に非画像部および画像部における現
像剤に含有される金属酸化物粉の消費が多いため転写さ
れずに、クリーナーに回収されるためクリーニングブレ
ードで除去しきれず、クリーニング不良を起こす。また
現像剤における金属酸化物粉の量が減少するため、トナ
ーに対する帯電付与の効果も減少し、画像濃度も低くな
ると同時にライン画像も細り、またハーフトーン部にお
ける階調性も悪くなってゆくという傾向がある。
【0023】本発明者らは、鋭意検討の結果、感光体と
現像スリーブとの現像部における最近接距離(SDギャ
ップ)と現像スリーブ上の現像部における現像剤層厚お
よび交番電場の振幅である|VPP|の値を制御すること
で、現像の電界強度を下げることなく、トナーの「戻し
の電界」強度を下げ、現像剤中の金属酸化物粉の著しい
消費をおさえ、現像剤の組成変化による画質劣化をおさ
え、長期にわたり安定した画質を保ち、さらにライン画
像濃度が高くかつ写真画像等の微細な濃度階調性が得ら
れる画像形成方法を見い出した。
【0024】「戻しの電界」強度を下げるには単純にV
PP値を下げればよいが、画像部における現像電界強度も
下がり、現像性の低下を招く。そのため、VPPの低下と
ともにSDギャップを挟める必要があるが、SDギャッ
プを挟めるとスリーブ上の現像剤のコート状態が画質に
顕著に反映され、特に磁性トナーは現像スリーブに磁気
的な力で拘束されているため、現像スリーブへのコート
性が均質で、かつ、スリーブに内装する磁石の磁気力、
磁性トナーの磁気力等の物理的あるいは規制部材等の機
械的規制力でコート層厚の制御が容易である。
【0025】絶縁性磁性トナーが現像スリーブにより均
質コートされるためには現像剤層厚(本発明における現
像剤層厚とは平均層厚である。)が20〜150μm、
好ましくは40〜140μmで制御する必要がある。膜
厚が20μm未満では現像剤のコートが疎らで、150
μmを超える場合ではトナーの磁気力により形成される
穂長のばらつきが増加するため、画質特にハーフトーン
部におけるガサツキ等に影響する。
【0026】上述の様に、現像スリーブ上の現像剤層の
平均層厚に対して、現像部における感光体と現像剤スリ
ーブとの最近接距離SDギャップl(μm)が2倍以下
で、現像剤と感光体とが非接触であることが好ましい。
現像剤が感光体と接触していると、静電潜像のみだれ、
磁性トナーの穂によるはきよけ等画質に悪影響をおよぼ
す可能性があるからである。
【0027】さらに現像スリーブに印加されている交番
電界のVPPの絶対値|VPP|が従来より下げ500〜1
000V、好ましくは600〜950Vの範囲で設定
し、現像スリーブを基準にして感光体に形成されている
静電潜像との電位差(一般に現像電位コントラストと呼
ばれる)VL の値が150〜500V、好ましくは20
0〜450Vの範囲で、|VPP|/2−|VL |=Vm
とするときVm とSDギャップl(μm)との比、Vm
/l(これは前述の画像部における「戻しの電界強度」
である)が0〜1.5、好ましくは0.1〜1.4であ
る条件で画像形成を行った場合、十分な現像電界強度を
保ちつつ「戻しの電界強度」を下げるために前述の現像
剤中の金属酸化物粉の著しい消費をおさえ、その結果、
現像剤の帯電安定性および金属酸化物粉が過度にクリー
ナーに回収されることに起因するクリーニング不良等が
改善されることを見い出した。
【0028】さらに現像剤層厚とSDギャップlが2倍
以下で従来よりもその間隙が小さいため、交番電界によ
る磁性トナー粒子の現像による飛翔状態密度を高めるた
めに最大画像濃度部における現像電界強度が2.5V/
μm以上であれば十分な現像性が得られる。
【0029】さらに本発明では、現像剤に金属酸化物粉
が含まれているため、トナーの帯電の立ち上がりが迅速
になり、静電潜像において電気力線の集中するライン部
を忠実に現像できる。さらにこの金属酸化物粉が、トナ
ー粒子間のスペーサーの役割をし、トナーの飛翔状態を
ソフト化するので、ハーフトーン部における微細な濃度
階調を忠実に現像することが可能で、今までの磁性トナ
ーを用いた画像形成方法では得られなかったしっとりし
たハーフトーン画像が得られることを本発明者らは見い
出した。
【0030】Vm /lが1.5(V/μm)を超える場
合は金属酸化物粉の飛翔が著しく、現像剤の性能劣化お
よびクリーニング不良を引き起こす。
【0031】V /lが0(V/μm)の場合は、画
像部において金属酸化物粉の飛翔がなく磁性トナーに帯
電を付与できず画像濃度が低下傾向を示す。
【0032】また画像部における戻し電界強度Vm /l
を0〜1.5(V/μm)の範囲で適正化したことによ
り金属酸化物粉が過度にクリーナーに回収されることが
なくなったため、従来金属酸化物粉を併用した現像剤は
有機感光体を過剰に削るという弊害があったが、本発明
に係る画像形成方法を用いれば、有機感光体の削れを大
巾に軽減でき感光体寿命も延ばすことができる。
【0033】また本発明の画像形成方法は現像スリー
ブ、感光体ドラムの偏芯、またこれらを駆動させるギア
の微小なピッチムラ等が極めて軽微になることも本発明
者らは見い出した。これは前述と同様のトナーの飛翔状
態密度が高いためであると推測している。
【0034】本発明に用いられる結着樹脂としては、ビ
ニル系樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂などが挙
げられるが、なかでもビニル系樹脂、ポリエステル樹脂
が帯電特性、定着性でより好ましい。
【0035】本発明に係る絶縁性磁性トナーに用いられ
るビニル系結着樹脂を構成するビニル系モノマーとして
は以下のものが挙げられる。
【0036】例えば、スチレン、o−メチルスチレン、
m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−フェニ
ルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルス
チレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチ
ルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オク
チルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシ
ルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシ
スチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチ
レン、n−ニトロスチレン、o−ニトロスチレン、p−
ニトロスチレン、等のスチレン誘導体と、エチレン、プ
ロピレン、ブチレン、イソブチレンなどのエチレン及び
不飽和モノオレフィン類;ブタジエン、イソプレンなど
の不飽和ジオレフィン類;塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、臭化ビニル、フッ化ビニルなどのハロゲン化ビニル
類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニ
ルなどのビニルエステル類;メタクリル酸及びメタクリ
ル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピ
ル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチ
ル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシ
ル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸
ステアリル、メタクリル酸フェニル、などのα−メチレ
ン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリル酸及びア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブ
チル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、ア
クリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル
酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリ
ル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニルなどのアク
リル酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチ
ルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエ
ーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケト
ン、メチルイソプロペニルケトンなどのビニルケトン
類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N
−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンなどのN−
ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル
酸もしくはメタクリル酸誘導体;アクロレイン類、さら
にはカルボキシル基含有ビニル系モノマーとしてアクリ
ル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、無水マ
レイン酸、フマル酸、マレイン酸、及びそれらのメチ
ル、エチル、ブチル、2−エチルヘキシル等のモノエス
テルが挙げられ、これらの1種又は2種以上使用して重
合させたものが用いられる。
【0037】本発明に用いられるポリエステル樹脂の組
成は以下の通りである。
【0038】本発明に用いられるポリエステル樹脂は、
全成分中45〜55mol%がアルコール成分であり、
55〜45mol%が酸成分である。
【0039】アルコール成分としては、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘ
キサンジオール、水素化ビスフェノールA、又(A)式
で表わされるビスフェノール誘導体;
【0040】
【化1】 又(B)式で示されるジオール類;
【0041】
【化2】 等のジオール類、グリセリン、ソルビット、ソルビタン
等の多価アルコール類が挙げられる。
【0042】また、全酸成分中50mol%以上を含む
2価のカルボン酸としてはフタル酸、テレフタル酸、イ
ソフタル酸、無水フタル酸などのベンゼンジカルボン酸
類又はその無水物;こはく酸、アジピン酸、セバシン
酸、アゼライン酸などのアルキルジカルボン酸類又はそ
の無水物、またさらに炭素数6〜18のアルキル基で置
換されたこはく酸もしくはその無水物;フマル酸、マレ
イン酸、シトラコン酸、イタコン酸、などの不飽和ジカ
ルボン酸又はその無水物等が挙げられ、又、3価以上の
カルボン酸としてはトリメリット酸、ピロメリット酸、
ベンゾフェノンテトラカルボン酸やその無水物等が挙げ
られる。
【0043】本発明の実施上特に好ましいポリエステル
樹脂のアルコール成分としては前記(A)式で示される
ビスフェノール誘導体であり、酸成分としては、フタル
酸、テレフタル酸、イソフタル酸又はその無水物、こは
く酸、n−ドデセニルコハク酸、又はその無水物、フマ
ル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等のジカルボン酸
類;トリメリット酸又はその無水物のトリカルボン酸類
が挙げられる。
【0044】これは、これらの酸、アルコールで得られ
たポリエステル樹脂が熱ローラー定着用トナーとして定
着性が良好で、耐オフセット性にすぐれているからであ
る。
【0045】ここで得られたビニル系樹脂を一種で使用
するのもかまわないが、より好ましい形態としては分子
量の異なる二種以上の樹脂を適当な割合で混合した結着
樹脂を用いるのが好ましい。
【0046】この結着樹脂のガラス転移温度は45〜8
0℃、好ましくは55〜70℃であり、数平均分子量M
n2,500〜30,000、重量平均分子量Mw1
0,000〜200,000であることが好ましい。
【0047】さらにここで得られたポリエステル樹脂の
ガラス転移温度は50〜75℃好ましくは55〜65
℃、さらに数平均分子量Mn1,500〜50,000
好ましくは2,000〜20,000、重量平均分子量
Mw6,000〜100,000好ましくは10,00
0〜90,000であることが好ましい。
【0048】また、その酸価は90以下好ましくは50
以下、OH価は50以下好ましくは30以下であること
が望ましい。これは、分子鎖の末端基数が増えるとトナ
ーにしたときトナーの帯電特性に於て環境依存性が大き
くなる為である。
【0049】本発明の磁性トナーに含まれる磁性材料と
しては、マグネタイト、マグヘマイト、フェライト等の
酸化鉄、及び他の金属酸化物を含む酸化鉄;Fe,C
o,Niのような金属、あるいは、これらの金属とA
l,Co,Cu,Pb,Mg,Ni,Sn,Zn,S
b,Be,Bi,Cd,Ca,Mn,Se,Ti,W,
Vのような金属との合金、およびこれらの混合物等が挙
げられる。
【0050】磁性材料としては、従来、四三酸化鉄(F
34 )、三二酸化鉄(γ−Fe23 )、酸化鉄亜
鉛(ZnFe24 )、酸化鉄イットリウム(Y3 Fe
512)、酸化鉄カドミウム(CdFe24 )、酸化
鉄ガドリニウム(Gd3 Fe5 −O12)、酸化鉄銅(C
uFe24 )、酸化鉄鉛(PbFe12−O19)、酸化
鉄ニッケル(NiFe24 )、酸化鉄ネオジム(Nd
Fe23 )、酸化鉄バリウム(BaFe1219)、酸
化鉄マグネシウム(MgFe24 )、酸化鉄マンガン
(MnFe24 )、酸化鉄ランタン(LaFeO
3 )、鉄粉(Fe)、コバルト粉(Co)、ニッケル粉
(Ni)等が知られているが、本発明によれば、上述し
た磁性材料を単独で或いは2種以上の組合せで選択使用
する。本発明の目的に特に好適な磁性材料は四三酸化鉄
又はγ−三二酸化鉄の微粉末である。
【0051】本発明に係る磁性体は平均粒径が0.1〜
2μm程度で、10Kエルステッド印加での磁気特性が
抗磁力20〜150エルステッド飽和磁化50〜200
emu/g(好ましくは50〜100emu/g)、残
留磁化2〜20emu/gのものが望ましい。
【0052】結着樹脂100重量部に対して、磁性体1
0〜200重量部、好ましくは20〜150重量部使用
するのが良い。
【0053】本発明における現像剤に用いる金属酸化物
粉は次の金属酸化物類が好ましい。アルカリ土類金属、
希土類金属、遷移金属等の酸化物、具体的にはバリウ
ム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム等のア
ルカリ土類金属の酸化物微粒子;イットリウム、ユーロ
ビウム、セリウム、ランタン希土類金属の酸化物微粒
子;スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マン
ガン鉄、テツ、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛等の遷移
金属の酸化物微粒子;また本発明に係る金属酸化物粉に
は以下の様な複合金属酸化物微粒子でも良い。
【0054】TiO2 −SrO、TiO2 −MgO、T
iO2 −BaO、TiO2 −CaO、TiO2 −MgO
−NiO、TiO2 −SrO−NiO、TiO2 −Ca
O−NiO、CuO−Cr23 、CoO−Al2
3 、CuO−Fe23 −Mn23 等が挙げられる。
中でも、チタン酸ストロンチウムが好ましい。本発明に
係る金属酸化物粉の粒径は数平均粒径で0.1〜5.0
μmさらに好ましくは0.5〜3.0μmが良い。
【0055】本発明中の磁性トナー粒子には荷電制御剤
をトナー粒子に配合(内添)、またはトナー粒子と混合
(外添)して用いることが好ましい。荷電制御剤によっ
て、現像システムに応じた最適の荷電量コントロールが
可能となり、特に本発明では粒度分布と荷電とのバラン
スをさらに安定したものとすることが可能である。正荷
電制御剤としては、ニグロシンおよび脂肪酸金属塩等に
よる変成物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒ
ドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルア
ンモニウムテトラフルオロボレートの如き四級アンモニ
ウム塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキ
サイド、ジシクロヘキシルスズオキサイドの如きジオル
ガノスズオキサイド;ジブチルスズボレート、ジオクチ
ルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレートの如き
ジオルガノスズボレートを単独であるいは2種類以上組
合せて用いることができる。これらの中でも、ニグロシ
ン系、四級アンモニウム塩の如き荷電制御剤が特に好ま
しく用いられる。
【0056】一般式
【0057】
【化3】 [式中、R1 はHまたはCH3 を示し、R2 およびR3
は置換または未置換のアルキル基(好ましくは、C1
4 )を示す。]で表わされるモノマーの単重合体:ま
たは前述したようなスチレン、アクリル酸エステル、メ
タクリル酸エステルの如き重合性モノマーとの共重合体
を正荷電性制御剤として用いることができ、この場合こ
れらの荷電制御剤は、結着樹脂(の全部または一部)と
しての作用をも有する。
【0058】本発明に用いることのできる負荷電性制御
剤としては、例えば有機金属錯体、キレート化合物が有
効で、その例としてはアルミニウムアセチルアセトナー
ト、鉄(II)アセチルアセトナート、3,5−ジター
シャリーブチルサリチル酸クロム等がある。特にアセチ
ルアセトン金属錯体、サリチル酸系金属錯体または塩が
好ましく、特にサリチル酸系金属錯体(モノアルキル基
置換体またはジアルキル基置換体を包含)またはサリチ
ル酸系金属塩(モノアルキル基置換体及びジアルキル基
置換体を包含)が好ましい。
【0059】上述した荷電制御剤(結着樹脂としての作
用を有しないもの)は、微粒子状として用いることが好
ましい。この場合、この荷電制御剤の個数平均粒径は、
具体的には、4μm以下(更には3μm以下)が好まし
い。
【0060】磁性トナー粒子に内添する際、このような
荷電制御剤は、結着樹脂100重量部に対して0.1〜
20重量部(更には0.2〜10重量部)用いることが
好ましい。
【0061】また、本発明に於て必要に応じて一種又は
二種以上の離型剤を磁性トナー粒子中に含有させてもか
まわない。
【0062】本発明に用いられる離型剤としては次のも
のが挙げられる。低分子量ポリエチレン、低分子量ポリ
プロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィ
ンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックス、また、酸
化ポリエチレンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワック
スの酸化物、または、それらのブロック共重合物、カル
ナバワックス、サゾールワックス、モンタン酸エステル
ワックスなどの脂肪酸エステルを主成分とするワックス
類、及び脱酸カルナバワックスなどの脂肪酸エステル類
を一部または全部を脱酸化したものなどが挙げられる。
さらに、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸など
の、飽和直鎖脂肪酸類、ブランジン酸、エレオステアリ
ン酸、バリナリン酸などの不飽和脂肪酸類、ステアリル
アルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコー
ル、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリ
シルアルコールなどの飽和アルコール類、ソルビトール
などの多価アルコール類、リノール酸アミド、オレイン
酸アミド、ラウリン酸アミドなどの脂肪酸アミド類、メ
チレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン
酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチ
レンビスステアリン酸アミドなどの飽和脂肪酸ビスアミ
ド類、エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレン
ビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン
酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミドなど
の、不飽和脂肪酸アミド類、m−キシレンビスステアリ
ン酸アミド、N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミ
ドなどの芳香族系ビスアミド類、ステアリン酸カルシウ
ム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステア
リン酸マグネシウムなどの脂肪酸金属塩(一般に金属石
けんといわれているもの)、また、脂肪族炭化水素系ワ
ックスにスチレンやアクリル酸などのビニル系モノマー
を用いてグラフト化させたワックス類、また、ベヘニン
酸モノグリセリドなどの脂肪酸と多価アルコールの部分
エステル化物、また、植物性油脂の水素添加などによっ
て得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合
物などが挙げられる。
【0063】本発明に用いられる離型剤の量は、結着樹
脂100重量部あたり0.1〜20重量部、好ましくは
0.5〜10重量部が望ましい。これは、離型剤の量
が、20重量部以上だと、耐ブロッキング性や高温オフ
セットが悪いものとなり、0.1重量部より少ないと、
離型効果がない。
【0064】また、これらの離型剤は、通常、樹脂を溶
剤に溶解し、樹脂溶液温度を上げ、撹拌しながら添加混
合する方法や、混練時に混合する方法で結着樹脂に含有
させられる。
【0065】本発明に用いられる流動化剤としては、着
色剤含有樹脂粒子に添加することにより、流動性が添加
前後を比較すると増加し得るものであれば、どのような
ものでも使用可能である。例えば、フッ化ビニリデン微
粉末、ポリテトラフルオロエチレン微粉末等のフッ素系
樹脂粉末、湿式製法シリカ、乾式製法シリカ等の微粉末
シリカ、それらシリカをシランカップリング剤、チタン
カップリング剤、シリコンオイル等により表面処理を施
した処理シリカ等がある。
【0066】好ましい流動化剤としては、ケイ素ハロゲ
ン化合物の蒸気相酸化により生成された微粉体であり、
いわゆる乾式法シリカ又はヒュームドシリカと称される
もので、従来公知の技術によって製造されるものであ
る。例えば、四塩化ケイ素ガスの酸水素焔中における熱
分解酸化反応を利用するもので、基礎となる反応式は次
の様なものである。
【0067】 SiCl4 +2H2 +O2 →SiO2 +4HCl また、この製造工程において、例えば塩化アルミニウム
又は塩化チタン等他の金属ハロゲン化合物をケイ素ハロ
ゲン化合物と共に用いることによってシリカと他の金属
酸化物の複合微粉体を得ることも可能であり、それらも
包含する。その粒径は、平均の一次粒径として、0.0
01〜2μmの範囲内であることが望ましく、特に好ま
しくは、0.002〜0.2μmの範囲内のシリカ微粉
体を使用するのが良い。
【0068】本発明に用いられるケイ素ハロゲン化合物
の蒸気相酸化により生成された市販のシリカ微粉体とし
ては、例えば以下の様な商品名で市販されているものが
ある。
【0069】 AEROSIL(日本アエロジル社) 130 200 300 380 TT600 MOX170 MOX80 COK84 Ca−O−SiL(CABOT Co.社) M−5 MS−7 MS−75 HS−5 EH−5 Wacker HDK N 20 V15 (WACKER−CHEMIE GMBH社) N20E T30 T40 D−C Fine Silica(ダウコーニングCo.社) Fransol(Fransil社) さらには、該ケイ素ハロゲン化合物の気相酸化により生
成されたシリカ微粉体に疎水化処理した処理シリカ微粉
体を用いることがより好ましい。該処理シリカ微粉体に
おいて、メタノール滴定試験によって測定された疎水化
度が30〜80の範囲の値を示すようにシリカ微粉体を
処理したものが特に好ましい。
【0070】疎水化方法としては、シリカ微粉体と反応
あるいは物理吸着する有機ケイ素化合物等で化学的に処
理することによって付与される。好ましい方法として
は、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成され
たシリカ微粉体を有機ケイ素化合物で処理する。
【0071】そのような有機ケイ素化合物の例は、ヘキ
サメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルク
ロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジク
ロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチル
クロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジ
ルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロル
シラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、ρ−クロ
ルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロ
ルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチ
ルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレー
ト、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキ
シシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエ
トキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジ
ビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニル
テトラメチルジシロキサンおよび1分子当り2から12
個のシロキサン単位を有し末端に位置する単位にそれぞ
れ1個宛のSiに結合した水酸基を含有するジメチルポ
リシロキサン等がある。これらは1種あるいは2種以上
の混合物で用いられる。
【0072】本発明に用いられる流動化剤は、BET法
で測定した窒素吸着による比表面積が30m2 /g以
上、好ましくは50m2 /g以上のものが良好な結果を
与える。磁性トナー粒子100重量部に対して流動化剤
0.01〜8重量部、好ましくは0.1〜4重量部使用
するのが良い。
【0073】本発明に係る磁性トナー粒子の粒径は重量
平均粒径で7〜10μmが好ましい。現像剤層の均質化
を効率的に達成するために5μm〜10.8μmの粒径
を有する磁性トナー粒子が50個数%〜95個数%で含
有されていることが好ましい。
【0074】本発明に係る磁性トナーおよび金属酸化物
粉の粒度分布測定方法を以下に述べる。
【0075】粒度分布については、種々の方法によって
測定できるが、本発明においてはコールターカウンター
のマルチサイザーを用いて行った。
【0076】すなわち、測定装置としてはコールターカ
ウンターのマルチサイザーII型(コールター社製)を
用い、個数分布,体積分布を出力するインターフェイス
(日科機製)及びCX−1パーソナルコンピューター
(キヤノン製)を接続し、電解液は特級あるいは1級塩
化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。
測定法としては前記電解水溶液100〜150ml中に
分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼン
スルホン酸塩を0.1〜5ml加え、さらに測定試料を
2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分
散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記コールターカ
ウンターのマルチサイザーII型により、アパーチャー
として、磁性トナー粒径を測定するときは、100μm
アパーチャーを用い、金属酸化物、複合金属酸化物微粒
子の粒径を測定するときは13μmアパーチャーを用い
て測定した。磁性トナー粒子及び金属酸化物、複合金属
酸化物微粒子の体積,個数を測定して、体積分布と、個
数分布とを算出した。それから本発明に係わるところの
体積分布から求めた重量基準の重量平均径を体積分布か
ら求めた。
【0077】本発明の画像形成方法に係る、現像部にお
ける現像スリーブ上の現像剤層厚の測定現像スリーブの
現像位置での現像剤層、実際上はトナーの磁気力により
形成される穂の高さを光学顕微鏡により真上から写真撮
影する。この場合、被写界深度は非常に浅くなるため、
焦点調整微動目盛から穂長1本,1本を読みとり、その
平均値を現像剤層厚とする。
【0078】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、これは本発明をなんら限定するものではない。尚
以下の配合における部数はすべて重量部である。
【0079】[現像剤製造例1] スチレン−ブチルアクリレート共重合体 30部 (数平均分子量Mn6000,重量平均分子量Mw15000) スチレン−ブチルアクリレート共重合体 70部 (数平均分子量Mn30000,重量平均分子量Mw130000) マグネタイト 90部 (10Kエルステッド印加、飽和磁化85emu/g) ジアルキルサリチル酸のクロム錯体 2部 低分子量ポリプロピレン 3重量部 上記材料を混合しロールミルにて溶融混練した。冷却後
粉砕、分級し、重量平均粒径8.7μmの黒色粉体を得
た。この黒色粉体100部に、複合金属酸化物粉である
チタン酸ストロンチウム微粉末(個数平均径1.4μ
m)を3部および流動化剤としてヘキサメチルジシラザ
ン処理したシリカ微粉末0.6部をヘンシェルミキサー
にて外添して現像剤1とした。
【0080】[現像剤製造例2]現像剤製造例1におい
てチタン酸ストロンチウム微粉末を酸化亜鉛微粉末(個
数平均径2.0μm)2部にかえる以外は、すべて現像
剤製造例1と同様な方法で現像剤2を得た。
【0081】[現像剤製造例3]現像剤製造例1におい
てチタン酸ストロンチウム微粉体を用いないこと以外
は、すべて現像剤製造例1と同様な方法で現像剤3を得
た。
【0082】実施例1 キヤノン製複写機NP−2020をレーザー光を用いる
デジタル反転現像複写機に改造した改造機を用いて画出
しをおこなった。
【0083】画像形成条件は交番電界を与える矩形波交
流バイアスVAC(|VPP|=800V、周波数1400
Hz)および直流バイアスVDC−600Vを現像スリー
ブと感光体との間に印加した。
【0084】感光体の表面電位画像白部(1次帯電)で
の電位VD −700V、画像黒部(最大画像濃度部)で
の電位VS-max −300Vであった。現像に係る現像ス
リーブ基準の電位の相関図を図1に示す。また、図3及
び4に画像形成装置の概略図を示す。
【0085】現像スリーブの電位を基準(V=0)とす
ると、VL =(|VDC−VS-max |)は+300Vであ
り、VD は−100Vであり、Vm は100Vであっ
た。
【0086】次にキヤノン製複写機NP−2020の現
像器に現像剤1を入れ、現像スリーブと規制ブレードと
の間隙を230μmに設定し、現像スリーブの現像部に
おける現像剤層の厚さdを測定したところ95μmであ
った。現像スリーブと感光体との現像部における最近接
距離が180μmになるように現像器を改造し、最大画
像濃度部でのVm /l=0.56とした。
【0087】上記の様な画像形成条件にて写真と文字入
りの原稿を用い、常温常湿(25℃,60%RH)、高
温高湿(30℃,90%RH)および低温低湿(15
℃,10%RH)の3環境にて連続複写にて30,00
0枚の画出しを行ない、得られた画像を顕微鏡によりラ
イン画像の鮮鋭さ、写真画像の品位性(ハーフトーンの
しっとり感、階調性、輪郭のしまり等総合的に判断し
た)等に着目して観察し、評価した。結果を表2に示
す。
【0088】初期から各環境画像濃度が高くカブリもな
い、また写真画像はがさつきが全く認められず、濃度階
調性に優れ、原稿の写真画像を忠実に再現できた。ライ
ン画像もしっかりとしていた。
【0089】30000枚の画出し後も高い画像濃度を
維持し、写真画像、ライン画像ともに初期状態と同等の
良好な画像が得られた。
【0090】実施例2 実施例1で用いた現像器における現像スリーブと規制ブ
レードとの間隙を350μmに拡げ、現像剤層厚dを1
40μmにし、現像スリーブと感光体との現像部におけ
る最近接距離lを230μmとする以外は実施例1と同
様に評価した。表2に示す様に実施例1と同様の良い結
果が得られた。
【0091】実施例3 実施例1で用いた現像器における現像スリーブと規制ブ
レードとの間隙を40μmに狭め、現像スリーブと感光
体との現像部における最近近接距離lを75μmにする
以外は実施例1と同様に評価した。表2に示す様に、実
施例1と同様に良好な結果が得られた。
【0092】実施例4 実施例2で用いた現像器を用いて現像剤2を入れたとこ
ろ、現像剤層厚dが130μmとなった。現像スリーブ
と感光体との現像部における最近接距離lを250μm
に設定し現像スリーブと感光体との間に印加する交番電
界の|VPP|を1000V、直流バイアスを−550V
にかえる以外は実施例1と同様に評価した。表2に示す
様に実施例1と同様の良好な結果が得られた。
【0093】実施例5 実施例1で用いた現像器を用いて現像剤2を入れたとこ
ろ、現像剤層厚dが100μmとなった。現像スリーブ
と感光体との現像部における最近接距離lを150μm
に設定し、現像器と感光体との間に印加する直流バイア
スを−670Vにする以外は実施例1と同様に評価し
た。表2に示す様に実施例1と同様カブリのない良好な
結果を得られた。
【0094】比較例1 実施例1において現像スリーブと感光体との最近接距離
lを300μmに設定し現像スリーブと感光体との間に
印加する交番電界|VPP|を1800V、直流バイアス
を−650Vにする以外は実施例1と同様に評価したと
ころ、表2に示す様に初期の画像濃度は良いが、写真画
像のガサツキが目立ちラインの鮮鋭さも実施例1と比較
して劣る。30,000枚の画出し後では画像濃度の低
下が著しく、写真画像のガサツキは目立ち、さらに現像
スリーブを駆動させるギアのギアピッチムラが画像上に
軽微ながら発生した。またライン画像の細りも著しい。
【0095】図2に、現像スリーブを基準(V=0)に
した現像電位相関図を示す。図2において、VL は+3
50Vであり、VD は−150Vであり、Vm は550
Vであった。
【0096】比較例2 実施例1における、現像スリーブと感光体との間に印加
する交番電界|VPP|=1200Vにかえる以外はすべ
て実施例1と同様に評価したところ、表2に示す様に初
期状態は写真画像の品位性もあり比較例1よりも良好で
あるが、30,000枚めの画出しでは画像濃度、写真
画像、ライン画像ともに劣化した。
【0097】比較例3 実施例1で用いられている現像剤1を現像剤3にかえる
以外は実施例1と同様に評価した。尚、現像剤層厚dは
90μmであった。表2で示す様に初期から実施例1と
比較してライン画像の鮮鋭さがなく、画像濃度もやや低
い。30,000枚めの画出し後では写真画像のがさつ
きがやや目立ち、ライン画像ではラインの中央部でかす
れていた。
【0098】
【表1】
【0099】
【表2】
【0100】
【発明の効果】本発明によれば、高画質で良好な濃度階
調性の画像を得ることができ、さらに環境安定性に優
れ、長期にわたる画出しにおいても初期と同等の高品位
画像を提供できる画像形成方法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例1の現像工程における電位
の相関を示す模式図である。
【図2】比較例1の現像工程における電位の相関を示す
模式図である。
【図3】実施例に係る画像形成装置の概略図である。
【図4】現像部の拡大図である。
【符号の説明】 1 感光体 2 現像スリーブ 3 規制ブレード 4 1次帯電器 5 レーザー光 6 バイアス印加手段 7 現像剤 8 クリーニングブレード 9 イレース露光 10 転写帯電器 11 固定磁石 12 定着器 P 転写紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03G 15/09 101 G03G 9/08 374 (56)参考文献 特開 昭54−43038(JP,A) 特開 昭55−118049(JP,A) 特開 昭57−19756(JP,A) 特開 昭58−4153(JP,A) 特開 平4−60667(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 13/06 - 13/095 G03G 15/06 - 15/095

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】静電潜像保持体に形成された静電潜像を現
    像部において、絶縁性磁性トナー100重量部及び金属
    酸化物粉0.1〜5重量部を含有する静電荷像現像用現
    像剤で反転現像法により現像する画像形成方法におい
    て、 現像部における現像剤担持体上の静電荷像現像用現像剤
    層の厚さdが20乃至150μmであり、 現像部における静電潜像保持体と現像剤担持体との最近
    接距離l(μm)と、静電荷像現像用現像剤層の厚さd
    との比(l/d)が、1より大きく2以下であり、 現像剤担持体に印加される交番電界のVPPの絶対値(|
    PP|)が500乃至1000Vであり、 現像剤担持体を基準にして静電潜像保持体に形成される
    最大画像濃度での静電潜像との電位差L の値が150
    乃至500Vであり、 |VPP|/2とVL の絶対値との差の値Vm と該最近接
    距離l(μm)との比(Vm /l)が0より大きく1.
    以下であり、 最大画像濃度部における現像電界強度が2.5V/μm
    以上で ある条件で、静電潜像を静電荷像現像用現像剤で
    反転現像することを特徴とする画像形成方法。
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