JP2909395B2 - 金属溶解炉におけるライニング残層の除去方法と除去装置 - Google Patents
金属溶解炉におけるライニング残層の除去方法と除去装置Info
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- JP2909395B2 JP2909395B2 JP25291994A JP25291994A JP2909395B2 JP 2909395 B2 JP2909395 B2 JP 2909395B2 JP 25291994 A JP25291994 A JP 25291994A JP 25291994 A JP25291994 A JP 25291994A JP 2909395 B2 JP2909395 B2 JP 2909395B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、金属溶解炉を保護す
るライニング残層の除去方法と除去装置に関するもので
ある。
るライニング残層の除去方法と除去装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】金属を溶解する転炉や高周波電気溶解
炉、或いはその他の金属溶解炉(以下、溶解炉と称す
る)にあっては、溶解炉の内面に耐火ライニング層を設
け、溶解炉を内張して溶解金属より保護していた。溶解
炉に対するライニング層の形成手段として、例えば図7
の如く溶解炉Aの底部に、例えば焼結用バインダーを混
入した二酸化ケイ素(シリカとも称する)の不定型乾式
耐火ライニング材Fを敷き詰め、その上に溶解炉Aより
一回り小さく、しかも溶解金属Mの一部と同質材で形成
した内体Bを挿入した後、溶解炉Aと内体Bの間に耐火
ライニング材Fを充填し、これを強く押し固め、内体B
内に金属Mを投入し、これを溶解すると、金属Mと共に
内体Bも溶解する。このことにより、ライニング材Fが
内体Bに近い内周部から硬く焼結し、岩石状の強固な組
織の表層部fに変質し、ライニング層Gを形成する。
炉、或いはその他の金属溶解炉(以下、溶解炉と称す
る)にあっては、溶解炉の内面に耐火ライニング層を設
け、溶解炉を内張して溶解金属より保護していた。溶解
炉に対するライニング層の形成手段として、例えば図7
の如く溶解炉Aの底部に、例えば焼結用バインダーを混
入した二酸化ケイ素(シリカとも称する)の不定型乾式
耐火ライニング材Fを敷き詰め、その上に溶解炉Aより
一回り小さく、しかも溶解金属Mの一部と同質材で形成
した内体Bを挿入した後、溶解炉Aと内体Bの間に耐火
ライニング材Fを充填し、これを強く押し固め、内体B
内に金属Mを投入し、これを溶解すると、金属Mと共に
内体Bも溶解する。このことにより、ライニング材Fが
内体Bに近い内周部から硬く焼結し、岩石状の強固な組
織の表層部fに変質し、ライニング層Gを形成する。
【0003】溶解炉の内面に形成したライニング層は、
金属を溶解する毎に、化学反応や溶湯の循環に基づく撹
拌力等によって内周部から次第に摩耗し、それに従って
硬く焼結した表層部も外周に後退し、即ちライニング層
が逐次浸蝕されて薄くなり、やがて表層部の外周に僅か
なライニング材が残る程度まで摩耗し、取除きの対象と
なる。以下、この状態をライニング残層とする。ライニ
ング層が一定以上に摩耗したライニング残層は、これを
取除き、再び溶解炉の内面にライニング層を形成し、金
属の溶解を繰返すものである。
金属を溶解する毎に、化学反応や溶湯の循環に基づく撹
拌力等によって内周部から次第に摩耗し、それに従って
硬く焼結した表層部も外周に後退し、即ちライニング層
が逐次浸蝕されて薄くなり、やがて表層部の外周に僅か
なライニング材が残る程度まで摩耗し、取除きの対象と
なる。以下、この状態をライニング残層とする。ライニ
ング層が一定以上に摩耗したライニング残層は、これを
取除き、再び溶解炉の内面にライニング層を形成し、金
属の溶解を繰返すものである。
【0004】ライニング残層の取除き手段として、例え
ばエアーハンマーを使用してライニング残層を溶解炉の
投入口側から奥部に向けて順次解体し、ライニング残層
の総てを解体した後、溶解炉の投入口を横向きからやや
下向きに傾斜し、ライニング残層の解体屑を投入口から
排出していた。大型の金属溶解炉にあっては、炉内に作
業員が入り、炉内においてエアーハンマーや高圧水噴射
等でライニング残層を解体した後、炉内より作業員が脱
出し、溶解炉を傾けたり、溶解炉の底部に設けておいた
開閉部を開口し、解体屑を排出していた。(例えば実開
昭55-137099 号公報、特開昭55-82710号公報、実開昭60
-118495 号公報、実公昭64-5758 号公報)
ばエアーハンマーを使用してライニング残層を溶解炉の
投入口側から奥部に向けて順次解体し、ライニング残層
の総てを解体した後、溶解炉の投入口を横向きからやや
下向きに傾斜し、ライニング残層の解体屑を投入口から
排出していた。大型の金属溶解炉にあっては、炉内に作
業員が入り、炉内においてエアーハンマーや高圧水噴射
等でライニング残層を解体した後、炉内より作業員が脱
出し、溶解炉を傾けたり、溶解炉の底部に設けておいた
開閉部を開口し、解体屑を排出していた。(例えば実開
昭55-137099 号公報、特開昭55-82710号公報、実開昭60
-118495 号公報、実公昭64-5758 号公報)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】エアーハンマーを用い
てライニング残層を投入口側から順次解体していたので
は、解体に多くの時間と労力を必要とする問題点がある
し、振動による白ろう病や騒音による聴覚障害を生じる
問題点もあった。特に大型溶解炉におけるライニング残
層の解体は、炉内で解体するため、解体作業の環境が悪
く、塵灰によるじん肺等も生じるし、安全性にも問題点
があった。そこでこの発明は、従来技術の有するこのよ
うな問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とす
るところは、金属溶解炉におけるライニング残層を簡単
容易に、しかも安全に取除く除去方法と除去装置を提供
することにある。
てライニング残層を投入口側から順次解体していたので
は、解体に多くの時間と労力を必要とする問題点がある
し、振動による白ろう病や騒音による聴覚障害を生じる
問題点もあった。特に大型溶解炉におけるライニング残
層の解体は、炉内で解体するため、解体作業の環境が悪
く、塵灰によるじん肺等も生じるし、安全性にも問題点
があった。そこでこの発明は、従来技術の有するこのよ
うな問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とす
るところは、金属溶解炉におけるライニング残層を簡単
容易に、しかも安全に取除く除去方法と除去装置を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の金属溶解炉におけるライニング残層の除去
方法は、溶解炉の内面に残っているライニング残層の周
壁下部を解体し、周壁下部に内周向きに開口する環状凹
溝を設け、ライニング残層を筒残層と底残層に二分する
残層分離工程と、内外周に伸縮自在となる除去装置を収
縮状態で溶解炉内に挿入し、これを環状凹溝に伸長係止
する除去装置係止工程と、筒残層の任意箇所に縦断溝を
設ける筒残層縦断工程と、除去装置を引上げて筒残層を
溶解炉より抜取る筒残層排出工程と、底残層を解体して
排出する底残層除去工程とからなるののである。
に、本発明の金属溶解炉におけるライニング残層の除去
方法は、溶解炉の内面に残っているライニング残層の周
壁下部を解体し、周壁下部に内周向きに開口する環状凹
溝を設け、ライニング残層を筒残層と底残層に二分する
残層分離工程と、内外周に伸縮自在となる除去装置を収
縮状態で溶解炉内に挿入し、これを環状凹溝に伸長係止
する除去装置係止工程と、筒残層の任意箇所に縦断溝を
設ける筒残層縦断工程と、除去装置を引上げて筒残層を
溶解炉より抜取る筒残層排出工程と、底残層を解体して
排出する底残層除去工程とからなるののである。
【0007】本発明におけるライニング残層の除去装置
は、複数の角筒腕を中心より三方向以上に延長する昇降
体と、昇降体の各角筒腕に出入り自在に嵌挿する押腕体
から構成され、角筒腕に吊環を取付け、押腕体は角筒腕
内に挿入する腕杆の先に、溶解炉の内径に応じた円弧頭
部を有するものである。
は、複数の角筒腕を中心より三方向以上に延長する昇降
体と、昇降体の各角筒腕に出入り自在に嵌挿する押腕体
から構成され、角筒腕に吊環を取付け、押腕体は角筒腕
内に挿入する腕杆の先に、溶解炉の内径に応じた円弧頭
部を有するものである。
【0008】
【作用】ライニング残層の除去方法は、ライニング残層
の周壁下部に環状凹溝を設け、ライニング残層を筒残層
と底残層に二分するものであるから、環状凹溝に除去装
置を挿入係止し、該除去装置を引上げれば、筒残層を溶
解炉より簡単容易に抜取ることができる。この筒残層に
縦断溝を形成することによって、筒残層が内周に収縮可
能となるため、更に筒残層の抜取りが容易になる。
の周壁下部に環状凹溝を設け、ライニング残層を筒残層
と底残層に二分するものであるから、環状凹溝に除去装
置を挿入係止し、該除去装置を引上げれば、筒残層を溶
解炉より簡単容易に抜取ることができる。この筒残層に
縦断溝を形成することによって、筒残層が内周に収縮可
能となるため、更に筒残層の抜取りが容易になる。
【0009】除去装置の昇降体は、中心より三方向以上
に角筒腕を延長し、各角筒腕に押腕体を出入り自在に嵌
挿するものであるから、押腕体を角筒腕に深く挿入し、
昇降体の外径を最小の収縮状態にすれば、ライニング残
層の内部に挿入可能となる。また、ライニング残層の環
状凹溝まで挿入した昇降体の角筒腕より押腕体を外周に
引出せば、押腕体を環状凹溝に係止し得る。
に角筒腕を延長し、各角筒腕に押腕体を出入り自在に嵌
挿するものであるから、押腕体を角筒腕に深く挿入し、
昇降体の外径を最小の収縮状態にすれば、ライニング残
層の内部に挿入可能となる。また、ライニング残層の環
状凹溝まで挿入した昇降体の角筒腕より押腕体を外周に
引出せば、押腕体を環状凹溝に係止し得る。
【0010】
【実施例】先ず本発明の金属溶解炉におけるライニング
残層の除去方法を図3と図4に基づき説明すれば、溶解
炉Aの内面aに残っているライニング残層gの周壁下部
を解体し、周壁下部に内周向きに開口する環状凹溝6を
設け、ライニング残層gを筒残層g1と底残層g2に二分す
る残層分離工程と、内外周に伸縮自在となる除去装置1
を収縮状態で溶解炉A内に挿入し、これを環状凹溝6に
伸長係止する除去装置係止工程と、筒残層g1の任意箇所
に縦断溝7を設ける筒残層縦断工程と、除去装置1を引
上げて筒残層g1を溶解炉Aより抜取る筒残層排出工程
と、底残層g2を解体して排出する底残層除去工程とから
なるものである。
残層の除去方法を図3と図4に基づき説明すれば、溶解
炉Aの内面aに残っているライニング残層gの周壁下部
を解体し、周壁下部に内周向きに開口する環状凹溝6を
設け、ライニング残層gを筒残層g1と底残層g2に二分す
る残層分離工程と、内外周に伸縮自在となる除去装置1
を収縮状態で溶解炉A内に挿入し、これを環状凹溝6に
伸長係止する除去装置係止工程と、筒残層g1の任意箇所
に縦断溝7を設ける筒残層縦断工程と、除去装置1を引
上げて筒残層g1を溶解炉Aより抜取る筒残層排出工程
と、底残層g2を解体して排出する底残層除去工程とから
なるものである。
【0011】ライニング残層gの周壁下部に形成する環
状凹溝6は、少なくとも焼結して硬質となる表層部f
を、電気ドリルや削岩機、或いはエアーハンマー等の破
砕工具Hを用いて解体し、内周向きに開口する溝幅Tの
環状凹溝6を形成する。筒残層g1に設ける縦断溝7は、
環状凹溝6の形成と同様に、エアーハンマー等の破砕工
具Hを用いて形成する。筒残層g1に縦断溝7を設けるこ
とにより、縦断溝7を設けた筒残層g1は図5の如く内周
に収縮可能となる。環状凹溝6に係止した除去装置1
は、例えばクレーン等を用いて引上げる。
状凹溝6は、少なくとも焼結して硬質となる表層部f
を、電気ドリルや削岩機、或いはエアーハンマー等の破
砕工具Hを用いて解体し、内周向きに開口する溝幅Tの
環状凹溝6を形成する。筒残層g1に設ける縦断溝7は、
環状凹溝6の形成と同様に、エアーハンマー等の破砕工
具Hを用いて形成する。筒残層g1に縦断溝7を設けるこ
とにより、縦断溝7を設けた筒残層g1は図5の如く内周
に収縮可能となる。環状凹溝6に係止した除去装置1
は、例えばクレーン等を用いて引上げる。
【0012】次に、本発明によるライニング残層の除去
装置を図1と図2に基づき説明すれば、中心より三方向
以上に角筒腕3を延長する昇降体2と、昇降体2の各角
筒腕3に出入り自在に嵌挿する押腕体4から構成され、
昇降体2は角筒腕3を120 度の間隔で三方向に延長する
三つ又状、又は90度の間隔で四方向に延長する十文字状
を成すか、角筒腕3を72度の間隔で五方向に延長するヒ
トデ状を成し、各角筒腕3の上部に吊環13を取付け、押
腕体4は角筒腕3内に挿入する腕杆5の先に円弧頭部15
を設け、T字状を成すもので、円弧頭部15の外周面は金
属溶解炉Aの内面aと略同径を成し、且つ頭部厚さtが
環状凹溝6の凹溝幅Tより僅かに薄く形成され、各腕杆
5が角筒腕3内に最も深く嵌挿する収縮状態において、
昇降体2の外径rがライニング残層内径Rよる小さくな
る。
装置を図1と図2に基づき説明すれば、中心より三方向
以上に角筒腕3を延長する昇降体2と、昇降体2の各角
筒腕3に出入り自在に嵌挿する押腕体4から構成され、
昇降体2は角筒腕3を120 度の間隔で三方向に延長する
三つ又状、又は90度の間隔で四方向に延長する十文字状
を成すか、角筒腕3を72度の間隔で五方向に延長するヒ
トデ状を成し、各角筒腕3の上部に吊環13を取付け、押
腕体4は角筒腕3内に挿入する腕杆5の先に円弧頭部15
を設け、T字状を成すもので、円弧頭部15の外周面は金
属溶解炉Aの内面aと略同径を成し、且つ頭部厚さtが
環状凹溝6の凹溝幅Tより僅かに薄く形成され、各腕杆
5が角筒腕3内に最も深く嵌挿する収縮状態において、
昇降体2の外径rがライニング残層内径Rよる小さくな
る。
【0013】本発明におけるライニング残層の除去装置
は上記構造であるから、予め昇降体2の各角筒腕3に、
押腕体4の腕杆5を深く挿入し、昇降体2の外径rを最
小の収縮状態にしておく。先ずライニング残層gの周壁
下部をエアーハンマー等の破砕工具Hを用いて環状に解
体し、環状凹溝6を形成した後、除去装置1の昇降体2
を環状凹溝6の形成位置まで吊下げ、昇降体2の各角筒
腕3に深く挿入している押腕体4を外周に摺動し、各押
腕体4の円弧頭部15を環状凹溝6に伸張係止する。
は上記構造であるから、予め昇降体2の各角筒腕3に、
押腕体4の腕杆5を深く挿入し、昇降体2の外径rを最
小の収縮状態にしておく。先ずライニング残層gの周壁
下部をエアーハンマー等の破砕工具Hを用いて環状に解
体し、環状凹溝6を形成した後、除去装置1の昇降体2
を環状凹溝6の形成位置まで吊下げ、昇降体2の各角筒
腕3に深く挿入している押腕体4を外周に摺動し、各押
腕体4の円弧頭部15を環状凹溝6に伸張係止する。
【0014】次に、環状凹溝6より上部の筒残層g1にエ
アーハンマー等の破砕工具Hを用いて縦断溝7を形成
し、除去装置1の昇降体2を引上げれば、角筒腕3に挿
入する押腕体4の円弧頭部15が筒残層g1の下に位置する
ため、昇降体2の引上げに応じて筒残層g1が溶解炉Aよ
り外部に抜出される。その際、筒残層g1には縦断溝7が
形成されているため、内周に適宜収縮して溶解炉Aより
抜出される。溶解炉Aに残った底残層g2は、従来通りエ
アーハンマー等の破砕工具Hで解体し、溶解炉Aを傾斜
して解体屑dを排出するものである。
アーハンマー等の破砕工具Hを用いて縦断溝7を形成
し、除去装置1の昇降体2を引上げれば、角筒腕3に挿
入する押腕体4の円弧頭部15が筒残層g1の下に位置する
ため、昇降体2の引上げに応じて筒残層g1が溶解炉Aよ
り外部に抜出される。その際、筒残層g1には縦断溝7が
形成されているため、内周に適宜収縮して溶解炉Aより
抜出される。溶解炉Aに残った底残層g2は、従来通りエ
アーハンマー等の破砕工具Hで解体し、溶解炉Aを傾斜
して解体屑dを排出するものである。
【0015】図8の除去装置は、除去装置1の上部に、
少なくとも昇降体2の角筒腕3を隠蔽する大きさの円板
8aに、角筒腕3の吊環13に応じて挿通孔18を穿設した目
隠板8を載置するものである。この目隠板8は、除去装
置1をライニング残層gの内部に降下する前に、昇降体
2の上部に載置するもので、除去装置1の押腕体4を環
状凹溝6に伸張係止した後、除去装置1を上昇し、筒残
層g1を溶解炉Aより抜出す際、筒残層g1の一部が崩れて
も、目隠板8にて受け止め得るようにしたものである。
少なくとも昇降体2の角筒腕3を隠蔽する大きさの円板
8aに、角筒腕3の吊環13に応じて挿通孔18を穿設した目
隠板8を載置するものである。この目隠板8は、除去装
置1をライニング残層gの内部に降下する前に、昇降体
2の上部に載置するもので、除去装置1の押腕体4を環
状凹溝6に伸張係止した後、除去装置1を上昇し、筒残
層g1を溶解炉Aより抜出す際、筒残層g1の一部が崩れて
も、目隠板8にて受け止め得るようにしたものである。
【0016】尚、本発明におけるライニング残層の除去
方法と除去装置は上記実施例に限定されるものではな
く、例えば昇降体2を構成する角筒腕3に、多角筒や楕
円筒を用いたり、或いはリップ溝型材を用いることも可
能であるし、角筒腕3と、角筒腕3に嵌挿する押腕体4
の腕杆5に、押腕体4の離脱阻止機能を設けることも可
能である。また筒残層g1に対する縦断溝7の形成手順
や、除去装置1の使用手順等は、本発明の要旨に反しな
い限り適宜変更可能である。
方法と除去装置は上記実施例に限定されるものではな
く、例えば昇降体2を構成する角筒腕3に、多角筒や楕
円筒を用いたり、或いはリップ溝型材を用いることも可
能であるし、角筒腕3と、角筒腕3に嵌挿する押腕体4
の腕杆5に、押腕体4の離脱阻止機能を設けることも可
能である。また筒残層g1に対する縦断溝7の形成手順
や、除去装置1の使用手順等は、本発明の要旨に反しな
い限り適宜変更可能である。
【0017】
【発明の効果】本発明におけるライニング残層の除去方
法は上記のとおりであるから、次に記載する効果を奏す
る。ライニング残層の周壁下部に環状凹溝を設け、ライ
ニング残層を筒残層と底残層に二分した後、環状凹溝に
除去装置を挿入係止し、該除去装置を引上げるだけで、
筒残層を溶解炉より簡単容易に、しかも安全に抜取るこ
とができる。即ち、ライニング残層の1/2以上を解体
することなく一度に取除くことができるので、ライニン
グ残層の取除きに要する労力と時間が半減するばかり
か、振動、騒音、塵灰も半減し、その分、環境や労働条
件を向上し得る。更に、筒残層に縦断溝を形成すること
によって、筒残層が内周に収縮可能となるため、筒残層
の抜取りが一段と容易になる。
法は上記のとおりであるから、次に記載する効果を奏す
る。ライニング残層の周壁下部に環状凹溝を設け、ライ
ニング残層を筒残層と底残層に二分した後、環状凹溝に
除去装置を挿入係止し、該除去装置を引上げるだけで、
筒残層を溶解炉より簡単容易に、しかも安全に抜取るこ
とができる。即ち、ライニング残層の1/2以上を解体
することなく一度に取除くことができるので、ライニン
グ残層の取除きに要する労力と時間が半減するばかり
か、振動、騒音、塵灰も半減し、その分、環境や労働条
件を向上し得る。更に、筒残層に縦断溝を形成すること
によって、筒残層が内周に収縮可能となるため、筒残層
の抜取りが一段と容易になる。
【0018】本発明におけるライニング残層の除去装置
は上記構造のとおりであるから、次に記載する効果を奏
する。昇降体は中心より三方向以上に角筒腕を延長し、
各角筒腕に押腕体を出入り自在に嵌挿するものであるか
ら、押腕体を角筒腕に深く挿入し、昇降体の外径を最小
の収縮状態にすれば、ライニング残層の内部に挿入し得
るし、昇降体を環状凹溝まで挿入した後、角筒腕より押
腕体を外周に引出せば、押腕体を環状凹溝に係止し得
る。即ち、除去装置の取扱いが至って簡単容易である。
は上記構造のとおりであるから、次に記載する効果を奏
する。昇降体は中心より三方向以上に角筒腕を延長し、
各角筒腕に押腕体を出入り自在に嵌挿するものであるか
ら、押腕体を角筒腕に深く挿入し、昇降体の外径を最小
の収縮状態にすれば、ライニング残層の内部に挿入し得
るし、昇降体を環状凹溝まで挿入した後、角筒腕より押
腕体を外周に引出せば、押腕体を環状凹溝に係止し得
る。即ち、除去装置の取扱いが至って簡単容易である。
【図1】本発明におけるライニング残層除去装置の構造
を示す斜視図である。
を示す斜視図である。
【図2】その平面図である。
【図3】(A)(B)(C)(D)本発明におけるライ
ニング残層の除去方法を示す工程図で、環状凹溝の形成
から除去装置の挿入工程までを示す。
ニング残層の除去方法を示す工程図で、環状凹溝の形成
から除去装置の挿入工程までを示す。
【図4】(A)(B)(C)(D)本発明におけるライ
ニング残層の除去方法を示す工程図で、除去装置の係止
から筒残層と解体屑の取除き工程までを示す。
ニング残層の除去方法を示す工程図で、除去装置の係止
から筒残層と解体屑の取除き工程までを示す。
【図5】(A)(B)筒残層の収縮例を示す横断面図で
ある。
ある。
【図6】(A)(B)従来ライニング残層の除去例を示
す縦断面図である。
す縦断面図である。
【図7】(A)(B)(C)(D)ライニング層の形成
方法を示す工程図である。
方法を示す工程図である。
【図8】(A)(B)(C)目隠板の斜視図と、その使
用例を示す縦断面図である。
用例を示す縦断面図である。
1 除去装置 2 昇降体 3 角筒腕、13 吊環 4 押腕体 5 腕杆、15 円弧頭部 6 環状凹溝 7 縦断溝 8 目隠板 A 溶解炉、a 溶解炉内面 B 内体、M 溶解金属、H 破砕工具 F ライニング材、f 表層部 G ライニング層、g ライニング残層、g1 筒残層、
g2 底残層 d 解体屑 R ライニング残層の内径、r 昇降体の外径 T 環状凹溝の凹溝幅、t 腕杆頭部厚さ
g2 底残層 d 解体屑 R ライニング残層の内径、r 昇降体の外径 T 環状凹溝の凹溝幅、t 腕杆頭部厚さ
Claims (2)
- 【請求項1】 金属溶解炉(A)の内面(a)に残って
いるライニング残層(g)の周壁下部を解体し、周壁下
部に内周向きに開口する環状凹溝(6)を設け、ライニ
ング残層(g)を筒残層(g1)と底残層(g2)に二分す
る残層分離工程と、内外周に伸縮自在となる除去装置
(1)を収縮状態で溶解炉(A)内に挿入し、これを環
状凹溝(6)に伸長係止する除去装置係止工程と、筒残
層(g1)の任意箇所に縦断溝(7)を設ける筒残層縦断
工程と、除去装置(1)を引上げて筒残層(g1)を溶解
炉(A)より抜取る筒残層排出工程と、底残層(g2)を
解体して排出する底残層除去工程とからなる金属溶解炉
におけるライニング残層の除去方法。 - 【請求項2】 複数の角筒腕(3)を中心より三方向以
上に延長する昇降体(2)と、昇降体(2)の各角筒腕
(3)に出入り自在に嵌挿する押腕体(4)から構成さ
れ、角筒腕(3)に吊環(13)を設け、押腕体(4)は
角筒腕(3)内に挿入する腕杆(5)の先に、溶解炉
(A)の内径に応じた円弧頭部(15)を設けた金属溶解
炉におけるライニング残層の除去装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25291994A JP2909395B2 (ja) | 1994-09-20 | 1994-09-20 | 金属溶解炉におけるライニング残層の除去方法と除去装置 |
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JP25291994A JP2909395B2 (ja) | 1994-09-20 | 1994-09-20 | 金属溶解炉におけるライニング残層の除去方法と除去装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH0886572A JPH0886572A (ja) | 1996-04-02 |
JP2909395B2 true JP2909395B2 (ja) | 1999-06-23 |
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ID=17243999
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP25291994A Expired - Lifetime JP2909395B2 (ja) | 1994-09-20 | 1994-09-20 | 金属溶解炉におけるライニング残層の除去方法と除去装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2909395B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
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CN102519259A (zh) * | 2011-12-27 | 2012-06-27 | 攀枝花钢城集团有限公司 | 中频感应炉坩埚修补方法 |
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-
1994
- 1994-09-20 JP JP25291994A patent/JP2909395B2/ja not_active Expired - Lifetime
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