JP2907981B2 - セラミック建材 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はハニカム状の長尺セラミック建材に関するも
のである。

〔従来の技術〕

一般に粘土を主原料とし約800℃以上で焼成したハニ
カム構造のセラミック建材は、押出後に乾燥工程で５％
位、焼成工程で５％位の収縮するため、化粧面に実開昭
60-177238号公報に示すような小さな凹凸条が隔壁に対
応する化粧面に現れていた。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、上記ハニカムの隔壁（格子）はフラッ
トな化粧面が形成できず、特に釉薬塗布、研磨加工を施
した際は、光沢差が顕著に見える不利があった。これは
隔壁上端部と化粧面とが連続した部分の収縮が隔壁間の
化粧面部分より大きいことに起因すると推測されるもの
である。

〔課題を解決するための手段〕

本発明はこのような欠点を除去するため、化粧面の厚
さをハニカム状の隔壁の厚さより30％以上厚く形成し、
化粧面に凹凸模様が現れるのを抑制してフラットで美し
い化粧面としたセラミック建材を提案するものである。

〔実施例〕

以下に、図面を用いて本発明に係るセラミック建材の
一実施例につき詳細に説明する。

すなわち、第１図は上記建材の一例を示す一部切り欠
き斜視図であり、1はセラミック建材で化粧面２と左右
側壁に必要により設ける雄、雌型連結部３、４とと隔壁
（格子）５によって化粧面２と平行に設けた中空部６と
から断面をハニカム構造に形成したものである。さらに
説明すると、セラミック建材1は粘土、例えばケイ砂、
カオリン、モンモリロナイト、ベントナイト、ハロイサ
イト、ピロフィライトなどを主成分とした自然物のみか
らなる粘土、もしくはこれらに人為的に雲母、カーボン
繊維、シリコン繊維、アルミナ繊維、ポリイミド、アス
ベスト、ワラステナイト、石英、長石、ガラス繊維等の
ケイ酸塩鉱物、ポリエチレン繊維、鉄分、有機物質など
の１種以上を必要により添加した粘土を任意形状でハニ
カム構造の板体（５〜100mm位）に押出成形し、その生
地板を乾燥し、これを800〜1450℃で焼成したものであ
る。特に、第２図に示すように化粧面２の厚さをｔ₁、
隔壁５の厚さをｔ₂とすると、ｔ₁＞１・3t₂とし、化粧
面２の表面に乾燥、焼成に生ずる凹凸模様が現れないよ
うにしたものである。その具体例としては第２図
（ａ）、（ｂ）に示すように形成する。すなわち、
（ａ）図はｔ₁＝1.5t₂、（ｂ）図はｔ₁＝1.3t₂の場合を
示す。なおｔ₂は強度的に２〜3mmが最小厚さである。

以上、説明したのは本発明に係るセラミック建材の一
実施例にすぎず、セラミック建材1は第３図（ａ）〜
（ｌ）に示すような形状に形成することもできる。

〔発明の効果〕

上述したように本発明に係るセラミック建材によれ
ば、化粧面に隔壁の位置に対応して現れる凹凸模様が
生じない。化粧面をフラットに形成できる。研磨加
工、釉薬塗布を任意に形成できる。等の特徴、効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るセラミック建材の一実施例を示す
一部切り欠き斜視図、第２図（ａ）、（ｂ）は本発明の
要部である化粧面と隔壁を抽出して示す説明図、第３図
（ａ）〜（ｌ）は本発明に係るセラミック建材のその他
の実施例を示す説明図である。1 ……セラミック建材、２……化粧面、５……隔壁、６
……中空部。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】粘土を主成分とし、これを800℃以上で焼
   成したハニカム構造のセラミック建材において、化粧面
   の厚さをハニカム構成部の隔壁の厚さより30％以上厚く
   形成したことを特徴とするセラミック建材。