JP2907657B2 - フロックブランケット型凝集沈澱装置の運転方法 - Google Patents
フロックブランケット型凝集沈澱装置の運転方法Info
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Description
凝集沈澱装置の運転方法に係り、特に低負荷流量での運
転が長く続いている状態から原水の供給量を大流量の定
格流量に切り換えたとき、フロックが上澄水に混じって
溢流するのを防止すると共に、この切換え操作を短時間
で、かつ自動的に行えるようになした凝集沈澱装置の運
転方法に関するものである。
より懸濁物質を除去するにあたり、原水に凝集剤を添加
して原水中の懸濁物質を凝集させフロックを形成し、こ
のフロックを沈降分離により原水中から除去して除濁水
を得ることは凝集沈澱法としてよく知られた方法であ
り、この凝集沈澱法を実施するための装置はこれまでに
多種多様のものが既に実用化されている。その中でもフ
ロック形成過程と沈降分離過程を同一槽内で行うように
なした高速凝集沈澱装置は処理能力の有利性や設置面積
の有利性等により広く用いられており、この高速凝集沈
澱装置の一種としてフロックブランケット型凝集沈澱装
置がある。
濃度に一定厚さの層状に懸濁平衡させたものであり、上
昇してきた凝集液中のフロックを接触捕捉して、懸濁物
質を除去した除濁水のみを通過させるものである。フロ
ックブランケット層を通過して懸濁物質が捕捉除去され
た除濁水は凝集沈澱槽の上部に付設してある集水手段に
よって集められ、処理水出口管を通って例えば後段の濾
過器によって濾過されて処理水タンクに貯溜され、この
処理水タンクから各種用途先に送水される。
通常は、装置設計時に定められた定格流量でなされるも
のであるが、場合によっては定格流量より少ない流量の
低負荷流量での運転が比較的長期間続くことがある。例
えば、発電所等のボイラー用水の処理に用いられる凝集
沈澱装置においては、図3に示すように、通常のボイラ
ー運転時には例えば定格流量の20%前後の低負荷流量
で運転され、定期点検の時期にのみ100%の流量、す
なわち定格流量で運転される。定格流量の20%前後の
低負荷流量で長期間運転されていると、槽内における上
昇流速が遅過ぎるために槽内に形成されているフロック
ブランケット層の濃度は定格流量での運転時に較べてき
わめて高くなり、それ故年に数回実施される定期点検等
の際に多量の洗浄水を使用するため凝集沈澱装置の運転
を低負荷流量から大流量の定格流量に切り換えると、当
該高濃度のフロックブランケット層が急激に膨張してフ
ロックブランケット層の上面が必要以上に上昇し、除濁
水に混じってフロックが溢流し、後段の濾過器を目詰ま
りさせてしまうという重大な問題点がある。なお、図3
において20は低負荷流量での運転時における原水流量
を示し、21は定格流量に移行したときの原水流量を示
すものである。そのため、従来は低負荷流量から定格流
量に移行させる際に、凝集沈澱槽に付設してある界面計
や覗き窓等によりフロックブランケット層の位置を確認
して排泥量を経験的に決め、底部排泥弁を開き数時間掛
けて排泥ブローを行った後に大流量の定格流量に移行さ
せるようにしていたが、このような方法では定格流量へ
移行させるのに長時間を要すると共に、必ず人手を要
し、完全自動化が困難であるという問題点があった。
の凝集沈澱装置の運転方法においては小流量の低負荷流
量での運転が長く続いた場合、大流量の定格流量までの
増量を短時間でかつ自動的に行うことができず、場合に
よっては排泥ブローが不十分のまま定格流量に移行させ
て後段の濾過器を目詰まりさせてしまうことが往々にし
てあった。そこで、本発明は前記した従来の問題点を解
消し、フロックの溢流を防止しつつ、短時間で、かつ人
手を介することなく自動的に低負荷流量から定格流量に
移行させることができるようになしたフロックブランケ
ット型凝集沈澱装置の運転方法を提供することを目的と
するものである。
ための本発明の構成を詳述すれば、原水に凝集剤を加え
て原水中の懸濁物質を凝集させフロックを形成し、当該
フロック群からなるフロックブランケット層を凝集沈澱
槽内の水面下に浮遊状態にさせて原水をこのフロックブ
ランケット層を通過させ除濁水を得るようになしたフロ
ックブランケット型凝集沈澱装置の運転方法であって、
凝集沈澱槽内への原水供給量が定格流量より少ない流量
の低負荷流量にての運転が長く継続している状態におい
て、間歇的に原水供給量を低負荷流量から定格流量まで
短時間上昇させると共に、この定格流量まで上昇させる
のに合わせて凝集沈澱槽内に設けられている排泥室内の
汚泥を排出するための自動排泥弁を開放するようにした
ことを特徴とするフロックブランケット型凝集沈澱装置
の運転方法である。
中に、定期的に短時間の定格流量での原水供給と排泥室
内の汚泥排出が行われるので、フロックブランケット層
のフロック濃度及び量が常時適正に保たれ、例えば定期
点検等の際に実施される低負荷流量から定格流量への急
激な流量増加時にフロックが溢流するのを防止すること
ができると共に、この切換え操作を何ら人手を要するこ
となく自動的に行え、かつ低負荷流量から定格流量に至
るまでの時間を従来より短縮することが可能となるもの
である。
づき詳細に説明する。図1は凝集沈澱装置の一例を示す
概略図、図2は本発明運転方法における原水流量と時間
との関係の一例を示すグラフである。図中1は凝集沈澱
槽、2は凝集沈澱槽1から送られてくる除濁水をさらに
濾過する濾過器、3は当該濾過器2を通過した処理水を
貯溜する処理水タンクである。
供給管で、当該原水供給管4は下側に原水の吐出口5が
開口しており、当該吐出口5より下向きに吐出された凝
集剤を添加してなる原水は凝集沈澱槽1内の底部に形成
してある溝6の底部に衝突することによって攪拌を受
け、原水中の懸濁物質は凝集を始めてフロックを形成す
る。そして、当該凝集液は上昇流となって次第に大きな
フロックを形成しながら凝集沈澱槽1内を上昇する。な
お、原水供給管4の管路途中には、特に図示しないが、
従来と同様の原水流量調整弁が設けられていると共に、
ポリ塩化アルミニウムや硫酸アルミニウムのような凝集
剤を原水供給管4を流れる原水中に混入させる凝集剤注
入手段が付設されている。
この仕切板7によってその上面高さが決定されるフロッ
クブランケット層を示す。9は前記仕切板7によって仕
切られた排泥室であり、フロックブランケット層8より
仕切板7を越流してきた余剰のフロックを貯溜、濃縮す
るものであり、濃縮されたフロックは汚泥として排泥管
10を介して系外に排出できるようになっている。11
は排泥管10の管路途中に付設した自動排泥弁を示す。
また、12はトラフ等の集水手段であり、フロックブラ
ンケット層8を通過してきた除濁水はこの集水手段12
によって均等に集水され、処理水出口管13を通じて後
段の濾過器2に送られ、濾過器2を通過した処理水は前
記したとおり処理水タンク3内に貯溜される。その他、
図中の14は前記溝6の各底部に連通させた排出管15
中に付設した底部排出弁であり、例えば凝集沈澱槽1の
内部を点検するため槽1内の水及び汚泥を抜き出すとき
に使用するものである。
従来は図3に示すように、例えば定格流量(100%)
の20%前後の低負荷流量での運転が比較的長期間継続
される場合があったが、この低負荷流量での運転が長く
継続されると凝集沈澱槽1内に形成されているフロック
ブランケット層8の濃度はきわめて高いものとなる。そ
のため、年に数回実施される定期点検等の際に定格流量
まで一気に原水流量を増やすと、フロックブランケット
層8が急激に膨張して仕切板7の上端部以上に上昇し、
フロックが集水手段12より除濁水に混じって溢流し、
濾過器2を目詰まりさせてしまうという問題点があり、
このような問題点をなくすため従来は凝集沈澱槽1に付
設してある界面計や覗き窓等によりフロックブランケッ
ト層8の位置を確認して排泥量を決め、底部排出弁14
を開き、数時間を掛けて汚泥を排出した後に定格流量に
移行させるようにしていたのである。
操作を改めるためのものであり、凝集沈澱槽1内への原
水供給量が定格流量より少ない流量の低負荷流量にての
運転が長く継続している状態において、図2に示すよう
に、間歇的、すなわち一定の時間毎に定期的に原水供給
量を低負荷流量から定格流量まで短時間上昇させると共
に、この定格流量まで上昇させるのに合わせて凝集沈澱
槽1内に設けられている排泥室9内の汚泥を排出するた
めの自動排泥弁11を開放するようにしたものである。
なお、図2における16は低負荷流量運転時における原
水流量を示し、17は当該低負荷流量運転中における間
歇的な短時間の定格流量での原水供給量を示す。また、
18は定期点検等の際に原水供給量を増やしたときの定
格流量を示すものである。
の定格流量での運転時間は、被処理対象である原水の水
質や凝集沈澱槽1の容量等との関係で相対的に決定され
るが、例えば図2に示すように、6時間の低負荷流量で
の運転毎に10分間の定格流量運転を行い、これを低負
荷流量運転中定期的に行うようにするものである。そし
て、例えば原水流量を6時間毎に間歇的に増加させる
と、当該流量の増加によってフロックブランケット層8
が一時的に膨張してその上面が上昇し、仕切板7の上端
を越えるようになる。したがって、この時同時に自動排
泥弁11を開くと、排泥室9内の汚泥水が排泥管10を
介して系外に引き抜かれると共に、この際排泥室9内に
下降流が生じ、それにより仕切板7の上端より上にある
余剰のフロックが図1に示すように、仕切板7の上端部
を越流して排泥室9内に落ち込み、更に排泥管10を通
じて系外に排出されるのである。このように、自動排泥
弁11は間歇的な定格流量に合わせて自動的に開弁させ
るが、間歇的な定格流量に移行したとき、フロックブラ
ンケット層8が上昇するのに多少の時間、例えば1分間
程度要するので、自動排泥弁11の開弁は間歇的な定格
流量に移行してから1分後に動作させるようにし、開弁
時間は残りの定格流量運転時間の9分間程度とすれば充
分である。このような一連の操作、すなわち原水供給管
の管路中に付設してある原水流量調整弁及び排泥室内の
汚泥を排出する自動排泥弁の開閉操作は一定のシーケン
スに基づき時限を設定して自動的に行う。
の運転期間中、定期的に短時間定格流量まで原水流量を
増やすと共に、間歇的な定格流量への切り換えの都度、
自動排泥弁11を開いて汚泥を系外に排出するようにし
たので、フロックブランケット層8のフロック濃度及び
量が常に適正に維持されることとなり、年に数回実施さ
れる定期点検等の際に定格流量に移行したとしても従来
のようにフロックが上澄水に混じって溢流するというト
ラブルを回避することができるものである。また、本発
明によった場合は低負荷流量から直ちに定格流量に移行
させることができ、従来のように定格流量に移行させる
前段階として底部排出弁14を開いて数時間掛け徐々に
汚泥を排出するような人手を要する煩雑な操作が不要と
なり、完全自動化が可能となるものである。なお、定格
流量78m3 /hの図1に示したようなフロックブラン
ト型凝集沈澱装置を用いて、定格流量の20%の低負荷
流量から定格流量への移行を、図2に示したと同じ条件
で自動運転によって実施したところ、後段の濾過器が急
激に目詰りするというトラブルもなく、極めてスムーズ
に移行することができた。
装置の運転方法は以上のような構成からなり、低負荷流
量での運転が長期間継続されたとしても、低負荷流量で
の運転中常時フロックブランケット層の濃度及び量が適
正に保たれているので、年に数回実施される定期点検等
の際に定格流量に直ちに移行することができ、しかもフ
ロックが上澄水に混じって溢流するのを防止することが
できるものである。また、従来は定期点検等の際に定格
流量に移行するのに底部排出弁を操作して長い時間を掛
けて余剰のフロックを排出する必要があったが、本発明
方法によればこのような人手を要する煩雑な操作は不要
となり、完全自動化が行えるものである。
を示す概略図である。
の一例を示すグラフである。
量と時間の関係を示すグラフである。
ランケット層 9:排泥室 10:排泥管 11:自動排泥弁 12:集水手段 13:処理水出口管 14:底部排出
弁 15:排出管
Claims (1)
- 【請求項1】 原水に凝集剤を加えて原水中の懸濁物質
を凝集させフロックを形成し、当該フロック群からなる
フロックブランケット層を凝集沈澱槽内の水面下に浮遊
状態にさせて原水をこのフロックブランケット層を通過
させ除濁水を得るようになしたフロックブランケット型
凝集沈澱装置の運転方法であって、凝集沈澱槽内への原
水供給量が定格流量より少ない流量の低負荷流量にての
運転が長く継続している状態において、間歇的に原水供
給量を低負荷流量から定格流量まで短時間上昇させると
共に、この定格流量まで上昇させるのに合わせて凝集沈
澱槽内に設けられている排泥室内の汚泥を排出するため
の自動排泥弁を開放するようにしたことを特徴とするフ
ロックブランケット型凝集沈澱装置の運転方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26060392A JP2907657B2 (ja) | 1992-09-04 | 1992-09-04 | フロックブランケット型凝集沈澱装置の運転方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26060392A JP2907657B2 (ja) | 1992-09-04 | 1992-09-04 | フロックブランケット型凝集沈澱装置の運転方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0679106A JPH0679106A (ja) | 1994-03-22 |
| JP2907657B2 true JP2907657B2 (ja) | 1999-06-21 |
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ID=17350235
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26060392A Expired - Fee Related JP2907657B2 (ja) | 1992-09-04 | 1992-09-04 | フロックブランケット型凝集沈澱装置の運転方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
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Families Citing this family (1)
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|---|---|---|---|---|
| JP7291453B1 (ja) * | 2022-09-21 | 2023-06-15 | 壽昭 落合 | スラッジ・ブランケット型高速凝集沈澱池、水処理システム、スラッジ・ブランケット型高速凝集沈澱池の運転方法、および、水処理システムの運転方法 |
-
1992
- 1992-09-04 JP JP26060392A patent/JP2907657B2/ja not_active Expired - Fee Related
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|---|---|
| JPH0679106A (ja) | 1994-03-22 |
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