JP2907022B2 - 光ディスク再生装置 - Google Patents

光ディスク再生装置

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JP2907022B2
JP2907022B2 JP22224194A JP22224194A JP2907022B2 JP 2907022 B2 JP2907022 B2 JP 2907022B2 JP 22224194 A JP22224194 A JP 22224194A JP 22224194 A JP22224194 A JP 22224194A JP 2907022 B2 JP2907022 B2 JP 2907022B2
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  • Rotational Drive Of Disk (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光ディスク再生装置に係
り、特に、CD−ROM等のCLV記録方式の光ディス
クを再生する光ディスク再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、CD−ROMと呼ばれる光ディ
スク(以下、単にディスクと記す)は、オーディオ用の
CD(コンパクトディスク)と同様に、ディジタル信号
(データ)がEFM(Eight to Fourteen Modulation)
と呼ばれる変調方式で記録されている。
【0003】CD−ROMでは、単位ビット及び単位フ
レームの時間とディスク上の記録長が、ディスク内周と
外周で同一である。従って、CD−ROM再生装置で
は、光ピックアップによりディスクが線速度一定(CL
V)に走査されるように、光ピックアップのディスク半
径方向の位置に応じてディスクの回転速度を変えてい
る。
【0004】図9は従来の一例のCD−ROM再生装置
80の構成図を示す。CD−ROMディスク(以下、単
にディスクと記す)21には、ディジタル信号がEFM
方式で、全領域でビット密度一定で記録されている。C
D−ROM再生装置80では、データの再生動作時に
は、光ピックアップ(以下、単にピックアップと記す)
26により線速度一定(CLV)でディスク21を走査
して、一定のビットレートでデータを再生する。
【0005】ディスク21は、スピンドルモータ23に
より直接回転駆動される。スピンドルモータサーボ回路
44は、後述するように、ピックアップ26により基準
線速度でディスク21が走査されるように、スピンドル
モータ23の回転数を制御する。
【0006】フォーカスサーボ回路28は、ピックアッ
プ26からの再生信号を基に、ピックアップ26のフォ
ーカス制御を行う。トラッキングサーボ回路29は、マ
イコン46の指令に従って、ピックアップ26のトラッ
キング制御,及びピックアップ26をディスク21の半
径方向に移動させるシーク制御を行う。
【0007】トラッキングサーボ回路29は、通常の再
生動作時には、ピックアップ26がディスク21のトラ
ックに追従するように制御し、シーク動作時には、ピッ
クアップ26を目標トラック方向に移動させるように制
御する。
【0008】マイコン46は、シーク動作時には、トラ
ッキングサーボ回路29で得られるトラッキング誤差信
号を用いてピックアップ26の移動量を把握し、現在ト
ラックから目標トラックまでの距離だけピックアップ2
6が移動するまで、ピックアップ26の移動動作を行わ
せる。
【0009】ピックアップ26は、レーザビームをディ
スク21のトラックに照射して、その反射光を検出する
ことにより、ディスク21に記録されている信号を読み
取り、再生信号を出力する。
【0010】波形整形回路34は、ピックアップ26か
ら供給される再生信号を増幅及び波形整形して、再生デ
ィジタル信号としてのEFM信号を生成する。
【0011】再生PLL回路81は、波形整形回路34
から供給されるEFM信号に対して位相同期して、同期
クロックと同期データを生成する。同期クロックは、同
期データのビットクロックである。
【0012】再生PLL回路81は、VCO(電圧制御
発振器),EFM信号とVCOクロックを位相比較する
位相比較器,位相比較器から供給される位相誤差電圧中
の不要高周波成分を除去すると共に位相誤差電圧を増幅
してVCO制御電圧としてVCOに供給するローパスフ
ィルタ等を備えている。再生PLL回路81は、VCO
クロックをそのまま同期クロックとして出力する。
【0013】VCOの自走周波数は、規定の周波数
(4.3218MHz)に、予め調整されている。
【0014】図10は、再生PLL回路81の特性の説
明図を示す。再生PLL回路81は、EFM信号に位相
同期していない状態(ロックしていない状態)から、位
相同期した状態に移行できる(ロックできる)周波数範
囲であるキャプチャレンジ、EFM信号のビット周波数
に追従して、位相同期(ロック)を維持できる周波数範
囲であるロックレンジが定まっている。再生PLL回路
81がロックしていない場合は、VCOは自走周波数f
F0で発振している。
【0015】例えば、EFM信号のビット周波数(以
下、EFM信号周波数と記す)が、ロックレンジの下限
周波数fL-より低い周波数から上昇してゆく場合、EF
M信号周波数がキャプチャレンジの下限周波数fClに達
すると、再生PLL回路81はEFM信号に対して急激
にロックして、VCOクロックがEFM信号に位相同期
する。EFM信号周波数がロックレンジの上限周波数f
L+に達するまではロックが維持される。EFM信号周波
数がロックレンジの上限周波数fL+を越えるとロックが
外れ、VCOクロックの周波数は自走周波数fF0とな
る。
【0016】EFM信号周波数が、ロックレンジの上限
周波数fL+より高い周波数から低下してゆく場合、EF
M信号周波数がキャプチャレンジの上限周波数fCUに達
すると、再生PLL回路81はEFM信号に対して急激
にロックして、VCOクロックがEFM信号に位相同期
する。EFM信号周波数がロックレンジの下限周波数f
L-に達するまではロックが維持される。EFM信号周波
数がロックレンジの下限周波数fL-を下回るとロックが
外れ、VCOクロックの周波数は自走周波数f F0とな
る。また、キャプチャレンジは、自走周波数fF0に対し
て±数%程度である。
【0017】同期検出回路37は、同期クロックとEF
M信号を供給されて、再生PLL回路81が、EFM信
号に同期した正しい同期クロックを生成しているかどう
かを判定し、同期判定信号を出力する。より具体的に
は、ディスク21に記録されているフレーム同期パター
ンである,“11T/11T/2T”(ここで、Tは、
1ビットの周期とする)のパルスからなるパターンを検
出し、同期クロックと同期パターンとが同期しているか
を判定し、同期判定信号を出力する。同期判定信号は、
ディジタル信号処理回路42、スピンドルモータサーボ
回路44に供給される。
【0018】11T検出回路38は、EFM信号を供給
されて、EFM信号中の最長パルス幅を持つ“11T”
を検出する。この検出した11Tの時間幅に逆比例した
周波数のビットクロックを生成する。このビットクロッ
クを疑似同期信号として、スピンドルモータサーボ回路
44に供給する。
【0019】クロック発生回路41は、システムクロッ
クを発生させて、ディジタル信号処理回路42、スピン
ドルモータサーボ回路44等に供給する。
【0020】スピンドルモータサーボ回路44は、再生
動作時で、再生PLL回路81が、EFM信号に同期し
ている場合には、再生PLL回路81から供給される同
期クロックを、システムクロックを分周した基準クロッ
ク(周波数 4.3218MHz)と周波数比較及び位
相比較して、回転数制御電圧を生成し、スピンドルモー
タ23に供給する。この回転数制御電圧により、ディス
ク21が基準線速度で回転するようにスピンドルモータ
23の回転数が制御される。
【0021】また、スピンドルモータサーボ回路44
は、ピックアップ26のシーク後で、再生PLL回路8
1が、EFM信号に同期していない場合には、11T検
出回路38から供給される疑似同期信号を、システムク
ロックを分周した基準クロックと周波数比較して、回転
数制御電圧を生成し、スピンドルモータ23に供給す
る。
【0022】また、ピックアップをディスク21の半径
方向に移動させるシーク動作中には、マイコン46から
の指令に従って、ピックアップ26の移動距離に応じた
時間だけスピンドルモータ23を加減速するオープンル
ープ制御を行う。
【0023】ディジタル信号処理回路42は、再生PL
L回路81から同期データと同期クロックが供給され、
同期検出回路37から同期判定信号が供給され、クロッ
ク発生回路41からシステムクロックが供給される。
【0024】ディジタル信号処理回路42は、再生PL
L回路81がEFM信号に同期しているときに、同期ク
ロックを用いて同期データの復調処理を行う。復調され
た復調データは、読み出しデータとして読み出され、上
位装置に供給される。
【0025】マイコン46は、ディジタル信号処理回路
42で復調された復調データ中のアドレスデータを用い
て、シーク動作時に、目標トラックまでピックアップ2
6を移動させる指令を、トラッキングサーボ回路29に
与える。また、シーク動作時には、スピンドルモータ2
3のオープンループ制御を行わせる指令をスピンドルモ
ータサーボ回路44に与える。
【0026】また、CPU46は、再生動作時にディジ
タル信号処理回路42から供給される復調データ中のア
ドレスデータを、トラック位置の判定等に用いる。
【0027】次に、CD−ROM再生装置80におけ
る、シーク動作について説明する。CLV方式のCD−
ROM再生装置80では、ディスク21の回転速度をピ
ックアップ26のディスク半径方向の位置に対応した速
度に制御する。このため、目標アドレスにシークを行う
場合は、スピンドルモータ23の回転数を、現在アドレ
スにおける回転数から目標アドレスにおける回転数まで
制御する必要がある。
【0028】図11は、CD−ROM再生装置80で
の、シーク動作の説明図を示す。図11(A)は、スピ
ンドルモータ23の回転数を示し、図11(B)は、再
生PLL回路81の位相同期(ロック)のオン,オフを
示す。
【0029】図11は、ディスク21の内周から外周に
シークする場合の例で、マイコン46からトラッキング
サーボ回路29とスピンドルモータサーボ回路44に対
する指令により、時刻t0 でピックアップ26を移動開
始し、同時にスピンドルモータ23のオープンループ制
御による減速を開始している。
【0030】時刻t1 でピックアップ26が目標トラッ
ク付近に到達し、スピンドルモータ23のオープンルー
プ制御を停止し、同時に、ピックアップ26の移動を停
止している。時刻t1 の直後に、トラッキングがオンと
なり、波形整形回路34によりEFM信号が生成され
る。この直後に11T検出回路38により11Tの時間
幅に対応した疑似同期信号が生成されて、スピンドルモ
ータサーボ回路44に供給される。
【0031】通常、時刻t1 の直後にトラッキングがオ
ンとなった時点では、EFM信号の周波数が再生PLL
回路81のキャプチャレンジから外れており、再生PL
L回路81はロックが外れた非同期状態にある。このと
き、スピンドルモータサーボ回路44では、11T検出
信号で生成された疑似同期信号を用いて、EFM信号の
周波数がキャプチャレンジ内に入るように、スピンドル
モータ23の回転数を制御する。
【0032】疑似同期信号を基にしたスピンドルモータ
23の回転数制御より、時刻t2 でEFM信号の周波数
が再生PLL回路81のキャプチャレンジ内に入ると、
再生PLL回路81がEFM信号に位相同期(ロック)
する。再生PLL回路81がロックした後は、スピンド
ルモータサーボ回路44では、同期クロック(VCOク
ロック)を基準クロックと周波数比較及び位相比較し
て、ディスク21が基準線速度で走査されるように、ス
ピンドルモータ23の回転数を制御する。
【0033】時刻t2 以降、ディジタル信号処理回路4
2は、データの復調処理が可能となる。マイコン46
は、ディジタル信号処理回路42から供給される復調デ
ータ中のアドレスデータを取得し、目標トラックのアド
レスに一致しているかどうかを判断し、目標トラックの
アドレスに一致していない場合には、ピックアップ26
を目標トラックまで移動させるため、トラッキングサー
ボ回路29を制御して再シークを行わせる。通常、1回
のシーク動作では目標トラックに到達せず、再シークが
行われる。
【0034】図11では、時刻t3 で再シークを開始
し、時刻t4 でピックアップ26の移動を停止してい
る。時刻t4 の直後にトラッキングがオンとなり、波形
整形回路34によりEFM信号が生成される。この直後
に11T検出回路38により疑似同期信号が生成され
て、スピンドルモータサーボ回路44に供給される。
【0035】時刻t4 の直後にトラッキングがオンとな
った時点では、EFM信号の周波数が再生PLL回路8
1のキャプチャレンジから外れており、再生PLL回路
81はロックが外れた非同期状態にある。このとき、ス
ピンドルモータサーボ回路44では、11T検出信号で
生成された疑似同期信号を用いて、EFM信号の周波数
がキャプチャレンジ内に入るように、スピンドルモータ
23の回転数を制御する。
【0036】疑似同期信号を基にしたスピンドルモータ
23の回転数制御より、時刻t5 でEFM信号の周波数
が再生PLL回路81のキャプチャレンジ内に入ると、
再生PLL回路81がEFM信号に位相同期(ロック)
する。再生PLL回路81がロックした後は、スピンド
ルモータサーボ回路44では、同期クロック(VCOク
ロック)を基準クロックと周波数比較及び位相比較し
て、ディスク21が基準線速度で走査されるように、ス
ピンドルモータ23の回転数を制御する。
【0037】時刻t5 以降、ディジタル信号処理回路4
2は、データの復調処理が可能となる。マイコン46
は、ディジタル信号処理回路42から供給される復調デ
ータ中のアドレスデータを取得し、目標トラックのアド
レスに一致しているかどうかを判断する。図11では、
時刻t5 で目標トラックに到達している場合を示してお
り、時刻t5 以降、CLV制御の状態でデータの連続し
た再生が可能となる。
【0038】
【発明が解決しようとする課題】前記のように、ピック
アップ26の移動後にトラッキングがオンとなった後、
EFM信号のビット周波数がキャプチャレンジ内に入る
ようにスピンドルモータ23の回転数が制御されて、再
生PLL回路81がロックした後でデータの再生が可能
となる。
【0039】しかし、従来のCD−ROM再生装置80
では、再生PLL回路81のキャプチャレンジは、一定
の自走周波数fF0に対して±数%程度と狭い。このた
め、ピックアップ26の移動後、EFM信号のビット周
波数がキャプチャレンジ内に入り再生PLL回路81が
ロックしてデータの再生が可能となるまでの時間が長く
なり、シーク時間が長くなるという問題がある。また、
再シーク時も、ピックアップ26の移動後に再生PLL
回路81がロックするまでの時間が長くなる。
【0040】また、従来のCD−ROM再生装置80で
は、再生PLL回路81の自走周波数の調整手段を設け
て、再生PLL回路81の自走周波数を正確に規定周波
数に調整する必要がある。このため、調整手段を構成す
る半固定抵抗等の部品コストと調整コストがかかり、製
造コストが高くなるという問題がある。
【0041】本発明は上記の点に鑑みてなされたもの
で、シーク動作時のシーク時間を短縮でき、また、製造
コストを低減できる光ディスク再生装置を提供すること
を目的とする。
【0042】
【課題を解決するための手段】図1は、本発明の原理構
成図を示す。クロック情報を含むディジタル信号が記録
密度一定に記録された光ディスク1から、光ピックアッ
プ2により再生信号が生成される。ディジタル化手段3
は、再生信号をディジタル化した再生ディジタル信号を
生成する。ディスク駆動手段4は、光ディスク1を回転
制御信号に基づいて回転駆動する。
【0043】再生PLL回路5は、内蔵する電圧制御発
振器の自走周波数を含むキャプチャレンジ内に再生ディ
ジタル信号のビット周波数が入ったときに再生ディジタ
ル信号に位相同期して、再生ディジタル信号に位相同期
した同期クロックを電圧制御発振器により生成し、か
つ、再生ディジタル信号に位相同期した同期データを生
成する。
【0044】同期検出手段6は、再生PLL回路5の同
期クロックと再生ディジタル信号との同期/非同期を検
出する。
【0045】自走周波数制御手段7は、同期検出回路6
により再生PLL回路5の非同期が検出されている場合
には、再生PLL回路5の規定周波数を含む範囲内で再
生PLL回路5の自走周波数を掃引させるための自走周
波数制御信号を生成して再生PLL回路5に供給する。
【0046】ディスク回転数制御手段8は、再生ディジ
タル信号又は同期クロックを基に、光ディスク1を基準
線速度で回転させる回転制御信号を生成してディスク駆
動手段4に供給する。
【0047】再生データ生成手段9は、同期クロックと
同期データを用いて再生データを生成する。
【0048】請求項2の発明では、前記自走周波数制御
手段7は、前記再生PLL回路5の同期クロックの周波
数が予め設定された下限周波数以下になったことを検出
する下限周波数検出手段と、前記再生PLL回路5の同
期クロックの周波数が予め設定された上限周波数以上に
なったことを検出する上限周波数検出手段と、上記下限
周波数検出手段と上限周波数検出手段から供給される検
出信号を基に、自走周波数制御信号を生成する自走周波
数制御信号生成手段とから構成される。
【0049】
【作用】請求項1の発明では、シーク動作時には、光ピ
ックアップの移動後にトラッキングがオンとなった後、
再生ディジタル信号のビット周波数が規定ビット周波数
に近づくようにディスク回転数制御手段により光ディス
クの回転数が制御される。これにより、再生ディジタル
信号のビット周波数がキャプチャレンジ内に入った時点
で再生PLL回路が再生ディジタル信号に同期し、デー
タの再生が可能となる。
【0050】請求項1の発明では、再生PLL回路が非
同期のときに、再生PLL回路の自走周波数を、再生P
LL回路の規定周波数を含む範囲内で掃引させており、
再生PLL回路のキャプチャレンジは、掃引されている
自走周波数に対して±数%程度である。このため、自走
周波数が一定でキャプチャレンジが狭い従来装置に比べ
て、光ピックアップの移動後にトラッキングがオンとな
った後、再生ディジタル信号のビット周波数が再生PL
L回路のキャプチャレンジ内に入り再生PLL回路が再
生ディジタル信号に位相同期してデータの再生が可能と
なるまでの時間を短縮することができる。
【0051】また、再生PLL回路の自走周波数を再生
PLL回路の規定周波数を含む範囲内で掃引させる構成
であるので、従来装置と異なり、再生PLL回路の自走
周波数の調整手段を設けて再生PLL回路の自走周波数
を正確に規定周波数に調整する必要がない。このため、
調整手段を構成する半固定抵抗等の部品コストと調整コ
ストを削減でき、製造コストを低減することを可能とす
る。
【0052】請求項2の発明では、下限周波数検出手
段、上限周波数検出手段、及び、自走周波数制御信号生
成手段とからなる簡単な回路構成により、自走周波数制
御手段を構成することを可能とする。
【0053】
【実施例】図2は本発明の一実施例のCD−ROM再生
装置20の構成図を示す。図2において、図9と同一構
成部分には、同一符号を付し、適宜説明を省略する。C
D−ROM再生装置20では、データの再生動作時に
は、光ピックアップ(以下、単にピックアップと記す)
26により線速度一定(CLV)でディスク21を走査
して、一定のビットレートでデータを再生する。
【0054】ディスク21は、ディスク駆動手段である
スピンドルモータ23により直接回転駆動される。スピ
ンドルモータサーボ回路44は、ピックアップ26によ
り基準線速度でディスク21が走査されるように、回転
数制御信号によりスピンドルモータ23の回転数を制御
する。
【0055】フォーカスサーボ回路28は、ピックアッ
プ26からの再生信号を基に、ピックアップ26のフォ
ーカス制御を行う。トラッキングサーボ回路29は、マ
イコン46の指令に従って、ピックアップ26のトラッ
キング制御,及びピックアップ26をディスク21の半
径方向に移動させるシーク制御を行う。
【0056】波形整形回路34(ディジタル化手段)
は、ピックアップ26から供給される再生信号を増幅及
び波形整形して、再生ディジタル信号としてのEFM信
号を生成する。
【0057】再生PLL回路36は、波形整形回路34
から供給されるEFM信号に対して位相同期して、同期
クロックと同期データを生成する。同期クロックは、同
期データのビットクロックである。
【0058】自走周波数掃引回路40(自走周波数制御
手段)は、再生PLL回路36が非同期のときに、後述
するように、自走周波数を再生PLL回路36のロック
レンジの範囲内で三角波状に掃引させるため、自走周波
数制御信号を再生PLL回路36に供給する。
【0059】同期検出回路37(同期検出手段)は、同
期クロックとEFM信号を供給されて、再生PLL回路
36が、EFM信号に同期した正しい同期クロックを生
成しているかどうかを判定し、同期判定信号を出力す
る。同期判定信号は、ディジタル信号処理回路42、ス
ピンドルモータサーボ回路44、自走周波数掃引回路4
0に供給される。
【0060】11T検出回路38は、11Tの時間幅に
逆比例した周波数のビットクロックを生成し、このビッ
トクロックを疑似同期信号として、スピンドルモータサ
ーボ回路44に供給する。
【0061】クロック発生回路41は、システムクロッ
クを発生させて、ディジタル信号処理回路42、スピン
ドルモータサーボ回路44、自走周波数掃引回路40等
に供給する。
【0062】ディスク回転数制御手段は、スピンドルモ
ータサーボ回路44と11T検出回路38から構成され
る。スピンドルモータサーボ回路44は、再生動作時
で、再生PLL回路36が、EFM信号に同期している
場合には、再生PLL回路36から供給される同期クロ
ックを、システムクロックを分周した基準クロック(周
波数 4.3218MHz)と周波数比較及び位相比較
して、回転数制御電圧(回転数制御信号)を生成し、ス
ピンドルモータ23に供給する。この回転数制御電圧に
より、ディスク21が基準線速度で回転するようにスピ
ンドルモータ23の回転数が制御される。
【0063】また、スピンドルモータサーボ回路44
は、ピックアップ26のシーク後で、再生PLL回路8
1が、EFM信号に同期していない場合には、11T検
出回路38から供給される疑似同期信号を、システムク
ロックを分周した基準クロックと周波数比較して、回転
数制御電圧を生成し、スピンドルモータ23に供給す
る。
【0064】また、ピックアップをディスク21の半径
方向に移動させるシーク動作中には、マイコン46から
の指令に従って、ピックアップ26の移動距離に応じた
時間だけスピンドルモータ23を加減速するオープンル
ープ制御を行う。
【0065】ディジタル信号処理回路42(再生データ
生成手段)は、再生PLL回路36がEFM信号に同期
しているときに、同期クロックを用いて同期データの復
調処理を行う。復調された復調データは、読み出しデー
タとして読み出され、上位装置に供給される。
【0066】マイコン46は、ディジタル信号処理回路
42で復調された復調データ中のアドレスデータを用い
て、シーク動作時に、目標トラックまでピックアップ2
6を移動させる指令を、トラッキングサーボ回路29に
与える。また、シーク動作時には、スピンドルモータ2
3のオープンループ制御を行わせる指令をスピンドルモ
ータサーボ回路44に与える。
【0067】また、CPU46は、再生動作時にディジ
タル信号処理回路42から供給される復調データ中のア
ドレスデータを、トラック位置の判定等に用いる。
【0068】次に、再生PLL回路36と自走周波数掃
引回路40について詳しく説明する。図3は、再生PL
L回路36と自走周波数掃引回路40の構成図を示す。
なお、図3では、再生PLL回路36中の同期クロック
の生成に関する部分のみを記している。
【0069】再生PLL回路36は、VCO53、EF
M信号とVCOクロックを位相比較する位相比較器5
1、位相比較器51から供給される位相誤差電圧中の不
要高周波成分を除去すると共に位相誤差電圧を増幅して
VCO制御電圧としてVCO53に供給するローパスフ
ィルタ(LPF)52から構成される。
【0070】LPF52は、増幅器A1 、抵抗R1 ,R
2 ,コンデンサC2 から構成される。抵抗R1 の一端が
位相比較器51の出力端子に接続され、他端が増幅器A
1 の反転入力端子に接続されている。抵抗R2 とコンデ
ンサC2 の直列回路の一端が増幅器A1 の反転入力端子
に接続され、他端が増幅器A1 の出力端子に接続されて
いる。増幅器A1 の非反転入力端子は接地されている。
【0071】増幅器A1 は所定増幅度を持ち、位相比較
器51から抵抗R1 を介して供給される位相誤差電圧を
所定増幅度で増幅した電圧を出力する。なお、位相誤差
電圧中の不要な高周波成分は、抵抗R2 とコンデンサC
2 のによる負帰還回路により除去される。増幅器A1
出力電圧,即ち、LPF52の出力電圧は、VCO制御
電圧として、VCO53の入力端子に供給される。
【0072】VCO53は、VCO制御電圧により周波
数を制御されたVCOクロックを生成する。VCO53
が生成するVCOクロックが、そのまま同期クロックと
して出力される。
【0073】なお、再生PLL回路36がEFM信号に
同期していない場合には、増幅器A 1 の反転入力端子に
は、後述する自走周波数掃引回路40から、自走周波数
制御信号が供給される。また、再生PLL回路36がE
FM信号に同期していない場合には、位相比較器51が
出力する位相誤差電圧は0Vとなる。
【0074】自走周波数掃引回路40は、fS+検出回路
61(上限周波数検出手段),fS-検出回路62(下限
周波数検出手段)、フリップフロップ63、抵抗R3
スイッチ64から構成される。フリップフロップ63と
抵抗R3 が自走周波数制御信号生成手段に相当する。
【0075】フリップフロップ63のQ出力端子は、抵
抗R3 の一端に接続され、抵抗R3の他端は、スイッチ
64の一端に接続されている。スイッチ64の他端は、
再生PLL回路36のLPF52の増幅器A1 の反転入
力端子に接続されている。
【0076】スイッチ64は、同期検出回路37から、
再生,PLL回路36の同期を示すハイレベル
(“H”)の同期判定信号(図4(F))が供給された
ときオフとなり、非同期を示すローレベル(“L”)の
同期判定信号が供給されたときオンとなる。
【0077】フリップフロップ63のQ出力端子の
“H”又は“L”の電圧が抵抗R3 の一端に供給され
る。同期検出回路37から非同期を示す“L”の同期判
定信号が供給されて、スイッチ64がオンの場合、フリ
ップフロップ63のQ出力端子から抵抗R3 ,スイッチ
64を介して、掃引制御電流(自走周波数信号)が、L
PF52に供給される。
【0078】この掃引制御電流は、LPF52の抵抗R
2 ,コンデンサC2 に流れる。これにより、LPF52
の出力電圧,即ち、VCO制御電圧は、抵抗R3 とコン
デンサC2 で決まる時定数で変化する。
【0079】図4(A),(B),(E)に示すよう
に、フリップフロップ63のQ出力端子が“H”の場
合、VCO制御電圧は低下し、VCO制御電圧の低下に
対応して、VCOクロックの周波数(VCO53の自走
周波数)が低下する。
【0080】また、フリップフロップ63のQ出力端子
が“L”の場合、VCO制御電圧は、上昇し、VCO制
御電圧の上昇に対応して、VCOクロックの周波数(V
CO53の自走周波数)が上昇する。
【0081】fS+検出回路61は、VCOクロックの周
波数が予め設定されている上限周波数fS+以上になる
と、図4(C)に示す“H”のfS+検出パルスを生成
し、フリップフロップ63のセット入力端子Sに供給す
る。これにより、フリップフロップ63のQ出力端子が
“H”となる。fS-検出回路62は、VCOクロックの
周波数が予め設定されている下限周波数fS-以下になる
と、図4(D)に示す“H”のfS-検出パルスを生成
し、フリップフロップ63のリセット入力端子Rに供給
する。これにより、フリップフロップ63のQ出力端子
が“L”となる。
【0082】なお、上限周波数fS+は、再生PLL回路
36のロックレンジの上限周波数以下に設定してあり、
下限周波数fS-は、再生PLL回路36のロックレンジ
の下限周波数以上に設定してある。
【0083】上記のようにして、VCO制御電圧が、中
心電圧V0 =0Vを中心としてV-〜V+ の間で掃引さ
れ、VCO制御電圧の変化に対応して、VCOクロック
の周波数(自走周波数)が、規定周波数(=4.321
8MHz)にほぼ近い中心周波数fFCを中心として下限
周波数fS-〜上限周波数fS+の間で、一定周期で掃引さ
れる。VCOクロックの掃引周期TS は、EFM信号周
波数の変化速度に対して、十分短い時間に設定してあ
る。例えば、TS =1ms程度に設定される。
【0084】再生PLL回路36のキャプチャレンジ
(EFM信号に対してロック可能な周波数範囲)は、掃
引されている自走周波数に対して±数%の範囲となる。
ただし、キャプチャレンジがロックレンジを越えること
はない。
【0085】EFM信号のビット周波数(EFM信号周
波数)がキャプチャレンジ内に入ると、再生PLL回路
36の位相比較器51が生成する位相誤差電圧により、
VCO制御電圧により、急激に、VCOクロックがEF
M信号に位相同期する。これにより、同期検出回路37
から“H”の同期判定信号がスイッチ64に供給され
て、スイッチ64がオフとなる。これにより、VCO5
3の自走周波数の掃引が停止される。以後、VCOクロ
ックは、EFM信号の周波数に追従し、再生PLL回路
36はロックした状態を維持する。
【0086】図5は、fS+検出回路61とfS-検出回路
62の一例の構成図を示し、図6は、タイミングチャー
トを示す。
【0087】図5の例では、fS+検出回路61は、ルー
プカウンタ71とカウンタ72から構成され、fS-検出
回路62は、ループカウンタ73とカウンタ74から構
成される。
【0088】ループカウンタ71とカウンタ74には、
クロック発生回路41からシステムクロックが供給さ
れ、カウンタ72とループカウンタ73には、再生PL
L回路36からVCOクロックが供給される。システム
クロックは、VCOクロックより高速のクロック(例え
ば8倍程度の周波数)である。
【0089】ループカウンタ71は、所定のカウント値
U を設定されており、システムクロックをカウントし
てカウント値がDU に達する毎にリセットパルスを生成
して、再び0からカウントを開始する。このリセットパ
ルスは、カウンタ72のリセット入力端子に供給され
る。カウント値DU により、ループカウンタ71がリセ
ットパルスを生成する周期であるリセット周期TU が決
まる。なお、図6(B)では、実際よりも長いリセット
周期TU で、このリセットパルスを模式的に表してい
る。
【0090】カウンタ72は、カウンタ71からのリセ
ットパルスでリセットされる毎に、VCOクロックのカ
ウントを開始する。カウンタ72には、基準カウント値
R1が設定されている。基準カウント値DR1は、VCO
クロックの周波数が上限周波数fS+であるときに、リセ
ットされる直前にカウンタ72のカウント値が到達する
値に設定されている。
【0091】カウンタ72は、VCOクロックの周波数
が上昇して、VCOクロックのカウント値がリセットさ
れる直前に基準カウント値DR1に達すると、“H”のf
S+検出パルスを出力する(図6(A),(C)参照)。
【0092】リセット周期TU が、VCOクロックの周
波数が上限周波数fS+に達したかどうかを判定する周期
となる。このため、VCOクロックの掃引の半周期TS
/2に対して、このリセット周期TU が充分短時間(例
えば、TS /2≒50×TU)となるように、カウント
値DU を設定してある。
【0093】ループカウンタ73は、所定のカウント値
D を設定されており、VCOクロックをカウントして
カウント値がDD に達する毎にリセットパルスを生成し
て、再び0からカウントを開始する。このリセットパル
スは、カウンタ74のリセット入力端子に供給される。
一定のカウント値DD とVCOクロックの周波数によっ
て、ループカウンタ73がリセットパルスを生成する周
期であるリセット周期TD が決まる。VCOクロックの
周波数の変化に対応してリセット周期TD が変わる。な
お、図6(D)では、実際よりも長いリセット周期TD
で、このリセットパルスを模式的に表している。
【0094】カウンタ74は、カウンタ73からのリセ
ットパルスでリセットされる毎に、システムクロックの
カウントを開始する。カウンタ74には、基準カウント
値D R2が設定されている。基準カウント値DR2は、VC
Oクロックの周波数が下限周波数fS-であるときに、リ
セットされる直前にカウンタ74のカウント値が到達す
る値に設定されている。
【0095】カウンタ74は、VCOクロックの周波数
が低下して(従って、リセット周期TD が長くなっ
て)、システムクロックのカウント値がリセットされる
直前に基準カウント値DR2に達すると、“H”のfS-
出パルスを出力する(図6(A),(E)参照)。
【0096】このリセット周期TD が、VCOクロック
の周波数が下限周波数fS-に達したかどうかを判定する
周期となる。このため、VCOクロックの掃引の半周期
S/2に対して、このリセット周期TD が充分短時間
となるように、カウント値D D を設定してある。例え
ば、VCOクロックの周波数が規定周波数(=4.32
18MHz)のときに、TS /2≒50×TD となるよ
うに、カウント値DD を設定してある。
【0097】例えば、TS =1ms、VCOクロックの
規定周波数が4.3218MHz、システムクロックの
周波数が34.574MHzの場合、カウント値DU
690程度とし、カウント値DD を86程度に設定する
と、TU ≒TS /(2×50)=0.2ms程度に設定
でき、VCOクロックの周波数が規定周波数の4.32
18MHzであるときのTD ≒TS /(2×50)=
0.2ms程度に設定できる。
【0098】次に、CD−ROM再生装置20におけ
る、シーク動作について説明する。CLV方式のCD−
ROM再生装置20では、ディスク21の回転速度をピ
ックアップ26のディスク半径方向の位置に対応した速
度に制御する。このため、目標アドレスにシークを行う
場合は、スピンドルモータ23の回転数を、現在アドレ
スにおける回転数から目標アドレスにおける回転数まで
制御する必要がある。
【0099】図7は、CD−ROM再生装置20での、
シーク動作の説明図を示す。図7(A)は、スピンドル
モータ23の回転数を示し、図7(B)は、再生PLL
回路36の位相同期(ロック)のオン,オフを示す。
【0100】図7は、ディスク21の内周から外周にシ
ークする場合の例で、マイコン46からトラッキングサ
ーボ回路29とスピンドルモータサーボ回路44に対す
る指令により、時刻t0 でピックアップ26を移動開始
し、同時にスピンドルモータ23のオープンループ制御
による減速を開始している。
【0101】時刻t1 でピックアップ26が目標トラッ
ク付近に到達し、スピンドルモータ23のオープンルー
プ制御を停止し、同時に、ピックアップ26の移動を停
止している。時刻t1 の直後にトラッキングがオンとな
り、波形整形回路34によりEFM信号が生成される。
この直後に11T検出回路38により11Tの時間幅に
対応した疑似同期信号が生成されて、スピンドルモータ
サーボ回路44に供給される。
【0102】通常、時刻t1 の直後にトラッキングがオ
ンとなった時点では、EFM信号の周波数が再生PLL
回路36のキャプチャレンジから外れており、再生PL
L回路36はロックが外れた非同期状態にある。このと
き、スピンドルモータサーボ回路44では、11T検出
信号で生成された疑似同期信号を用いて、EFM信号の
ビット周波数が規定ビット周波数に近づくように、スピ
ンドルモータ23の回転数を制御する。
【0103】図8は、非同期状態にある再生PLL回路
36が同期してロックするときの説明図を示す。前記の
ように、再生PLL回路36が非同期の場合、同期検出
回路37が非同期を示す“L”の同期判定信号(図8
(B))を出力しており、図8(A)に示すように、V
COクロックの周波数が下限周波数fs-と上限周波数f
s+の間を一定周期TS で掃引されている。再生PLL回
路36のキャプチャレンジは、掃引されているVCOク
ロックの周波数に対して、±数%程度の範囲である。
【0104】周期TS は、スピンドルモータ23の回転
数制御よるEFM信号周波数の変化速度に対して、十分
短い周期に設定してある。このため、EFM信号周波数
は、下限周波数fs-と上限周波数fs+の間に入った直後
に、再生PLL回路36のキャプチャレンジ内に入る。
EFM信号周波数が再生PLL回路36のキャプチャレ
ンジ内に入ると、再生PLL回路36がEFM信号に位
相同期(ロック)する。図7,図8では、時刻t2aで再
生PLL回路36がEFM信号に位相同期(ロック)し
ている。
【0105】再生PLL回路36がロックした後は、ス
ピンドルモータサーボ回路44では、同期クロック(V
COクロック)を基準クロックと周波数比較及び位相比
較して、EFM信号周波数及びVCOクロック周波数が
規定周波数に一致するようにスピンドルモータ23の回
転数を制御する。このとき、ディスク21は基準線速度
で走査されるように制御される。
【0106】従来のCD−ROM再生装置80では、E
FM信号周波数が規定周波数±数%のキャプチャレンジ
内に入った時刻t2 で初めて再生PLL回路80がロッ
クする。これに対して、本実施例のCD−ROM再生装
置20では、規定周波数±10%程度に設定された上限
周波数fS+と下限周波数fS-内に入った時刻t2aで再生
PLL回路36がロックすることができる。このため、
本実施例のCD−ROM再生装置20では、トラッキン
グがオンになった後初めて再生PLL回路36がEFM
信号に位相同期してロックするまでの時間を、時刻t2a
〜時刻t2 の時間分、従来装置よりも短縮することがで
きる。
【0107】時刻t2a以降、ディジタル信号処理回路4
2は、データの復調処理が可能となる。マイコン46
は、ディジタル信号処理回路42から供給される復調デ
ータ中のアドレスデータを取得し、目標トラックのアド
レスに一致しているかどうかを判断し、目標トラックの
アドレスに一致していない場合には、ピックアップ26
を目標トラックまで移動させるため、トラッキングサー
ボ回路29を制御して再シークを行わせる。通常、1回
のシーク動作では目標トラックに到達せず、再シークが
行われる。
【0108】図7では、時刻t3aで再シークを開始し、
時刻t4aでピックアップ26の移動を停止している。時
刻t4aの直後にトラッキングがオンとなり、波形整形回
路34によりEFM信号が生成される。この直後に11
T検出回路38により疑似同期信号が生成されて、スピ
ンドルモータサーボ回路44に供給される。
【0109】時刻t4aの直後にトラッキングがオンとな
った時点では、EFM信号の周波数が再生PLL回路3
6のキャプチャレンジから外れており、再生PLL回路
36はロックが外れた非同期状態にある。このとき、ス
ピンドルモータサーボ回路44では、11T検出信号で
生成された疑似同期信号を用いて、EFM信号の周波数
がキャプチャレンジ内に入るように、スピンドルモータ
23の回転数を制御する。
【0110】スピンドルモータ23の回転数制御より、
時刻t5aでEFM信号の周波数が再生PLL回路36の
キャプチャレンジ内に入ると、再生PLL回路36がE
FM信号に位相同期(ロック)する。
【0111】前記のように、再生PLL回路36が非同
期状態のとき、VCOクロック周波数が下限周波数fs-
と上限周波数fs+の間を一定周期TS で掃引されている
ので、従来装置よりも短時間で、EFM信号周波数がキ
ャプチャレンジ内に入る。このため、再シークの際に
も、従来装置に比べて、再生PLL回路36がロックす
るまでの時間を短縮することができる。図7では、トラ
ッキングがオンになった時刻t4aから再生PLL回路3
6がロックする時刻t5aまでの時間が、図11の従来装
置での時刻t4 から時刻t5 までの時間に比べて短縮さ
れている。
【0112】時刻t5aで再生PLL回路36がロックし
た後は、スピンドルモータサーボ回路44では、同期ク
ロック(VCOクロック)を基準クロックと周波数比較
及び位相比較して、EFM信号周波数及びVCOクロッ
ク周波数が規定周波数に一致するようにスピンドルモー
タ23の回転数を制御する。このとき、ディスク21は
基準線速度で走査されるように制御される。
【0113】時刻t5a以降、ディジタル信号処理回路4
2は、データの復調処理が可能となる。マイコン46
は、ディジタル信号処理回路42から供給される復調デ
ータ中のアドレスデータを取得し、目標トラックのアド
レスに一致しているかどうかを判断する。図7では、時
刻t5aで目標トラックに到達している場合を示してお
り、時刻t5a以降、CLV制御の状態でデータの連続し
た再生が可能となる。
【0114】上記のように、本実施例では、再生PLL
回路36が非同期のときに、再生PLL回路36の自走
周波数を再生PLL回路36のロックレンジの範囲内で
掃引させているため、従来装置に比べて、ピックアップ
26の移動後にトラッキングがオンとなった後、EFM
信号のビット周波数がキャプチャレンジ内に入り再生P
LL回路36がEFM信号に位相同期してデータの再生
が可能となるまでの時間を短縮することができ、従っ
て、シーク時間を短縮することができる。
【0115】ピックアップ26の移動後にトラッキング
がオンとなった時点から、EFM信号のビット周波数が
キャプチャレンジ内に入り再生PLL回路がロックして
データの連続した再生が可能となるまでの時間は、例え
ば、従来のCD−ROM装置80で約80msであるの
に対して、本実施例のCD−ROM装置20では、約5
0ms程度に短縮することができる。
【0116】また、本実施例では、再生PLL回路36
の自走周波数を再生PLL回路36のロックレンジの範
囲内で掃引させる構成であるので、従来装置と異なり、
再生PLL回路の自走周波数の調整手段を設けて再生P
LL回路の自走周波数を正確に規定周波数に調整する必
要がない。このため、調整手段を構成する半固定抵抗等
の部品コストと調整コストを削減でき、製造コストを低
減することができる。
【0117】
【発明の効果】上述の如く、請求項1の発明によれば、
再生PLL回路が非同期のときに、再生PLL回路の自
走周波数を再生PLL回路の規定周波数を含む範囲内で
掃引させているため、従来装置に比べて、光ピックアッ
プの移動後にトラッキングがオンとなった後、再生ディ
ジタル信号のビット周波数が再生PLL回路のキャプチ
ャレンジ内に入り再生PLL回路が再生ディジタル信号
に位相同期してデータの再生が可能となるまでの時間を
短縮することができ、従って、シーク時間を短縮するこ
とができる。
【0118】また、従来装置と異なり、再生PLL回路
の自走周波数の調整手段を設けて再生PLL回路の自走
周波数を正確に規定周波数に調整する必要がないため、
調整手段を構成する半固定抵抗等の部品コストと調整コ
ストを削減でき、製造コストを低減することができる。
【0119】請求項2の発明によれば、下限周波数検出
手段、上限周波数検出手段、及び、自走周波数制御信号
生成手段とからなる簡単な回路構成により、自走周波数
制御手段を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成図である。
【図2】本発明の一実施例のCD−ROM再生装置の構
成図である。
【図3】再生PLL回路と自走周波数掃引回路の構成図
である。
【図4】自走周波数掃引回路の動作説明図である。
【図5】fS+検出回路とfS-検出回路の一例の構成図で
ある。
【図6】fS+検出回路とfS-検出回路のタイミングチャ
ートを示す。
【図7】本実施例のCD−ROM再生装置での、シーク
動作の説明図である。
【図8】本実施例の再生PLL回路が同期してロックす
るときの説明図である。
【図9】従来の一例のCD−ROM再生装置の構成図で
ある。
【図10】再生PLL回路のロックレンジとキャプチャ
レンジの説明図である。
【図11】従来の一例のCD−ROM再生装置での、シ
ーク動作の説明図である。
【符号の説明】
1 光ディスク 2 光ピックアップ 3 ディジタル化手段 4 ディスク駆動手段 5 再生PLL回路 6 同期検出手段 7 自走周波数制御手段 8 ディスク回転数制御手段 9 再生データ生成手段 20 CD−ROM再生装置 21 光ディスク 23 スピンドルモータ 24 スピンドルモータドライバ 26 光ピックアップ 28 フォーカスサーボ回路 29 トラッキングサーボ回路 34 波形整形回路 36 再生PLL回路 37 同期検出回路 38 11T検出回路 40 自走周波数掃引回路 41 クロック発生回路 42 ディジタル信号処理回路 44 スピンドルモータサーボ回路 46 マイコン 51 位相比較器 52 ローパスフィルタ 53 VCO 61 fS+検出回路 62 fS-検出回路 63 フリップフロップ 64 スイッチ 71 ループカウンタ 72 カウンタ 73 カウンタ 74 ループカウンタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−43949(JP,A) 特開 昭61−204872(JP,A) 特開 昭63−214969(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 20/10 351 G11B 20/14 351 G11B 19/247

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロック情報を含むディジタル信号が記
    録密度一定に記録された光ディスクから光ピックアップ
    により再生された再生信号をディジタル化した再生ディ
    ジタル信号を基に、再生データを生成する光ディスク再
    生装置において、 前記光ディスクを回転制御信号に基づいて回転駆動する
    ディスク駆動手段と、 内蔵する電圧制御発振器の自走周波数を含むキャプチャ
    レンジ内に前記再生ディジタル信号のビット周波数が入
    ったときに前記再生ディジタル信号に位相同期して、前
    記再生ディジタル信号に位相同期した同期クロックを前
    記電圧制御発振器により生成し、かつ、前記再生ディジ
    タル信号に位相同期した同期データを生成する再生PL
    L回路と、 前記再生PLL回路の同期クロックと前記再生ディジタ
    ル信号との同期/非同期を検出する同期検出手段と、 前記同期検出回路により前記再生PLL回路の非同期が
    検出されている場合には、前記再生PLL回路の規定周
    波数を含む範囲内で前記再生PLL回路の自走周波数を
    掃引させるための自走周波数制御信号を生成して前記再
    生PLL回路に供給する自走周波数制御手段と、 前記再生ディジタル信号又は同期クロックを基に、前記
    光ディスクを基準線速度で回転させる回転制御信号を生
    成して前記ディスク駆動手段に供給するディスク回転数
    制御手段と、 を有することを特徴とする光ディスク再生装置。
  2. 【請求項2】 前記自走周波数制御手段は、前記再生P
    LL回路の同期クロックの周波数が予め設定された下限
    周波数以下になったことを検出する下限周波数検出手段
    と、 前記再生PLL回路の同期クロックの周波数が予め設定
    された上限周波数以上になったことを検出する上限周波
    数検出手段と、 上記下限周波数検出手段と上限周波数検出手段から供給
    される検出信号を基に、自走周波数制御信号を生成する
    自走周波数制御信号生成手段とからなることを特徴とす
    る請求項1記載の光ディスク再生装置。
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