JP2906626B2 - 鉛筆芯及びその製造方法 - Google Patents

鉛筆芯及びその製造方法

Info

Publication number
JP2906626B2
JP2906626B2 JP26280490A JP26280490A JP2906626B2 JP 2906626 B2 JP2906626 B2 JP 2906626B2 JP 26280490 A JP26280490 A JP 26280490A JP 26280490 A JP26280490 A JP 26280490A JP 2906626 B2 JP2906626 B2 JP 2906626B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pencil lead
nozzle
cross
cone
manufacturing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP26280490A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04139274A (ja
Inventor
宏明 岡林
紳 下山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pentel Co Ltd
Original Assignee
Pentel Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pentel Co Ltd filed Critical Pentel Co Ltd
Priority to JP26280490A priority Critical patent/JP2906626B2/ja
Publication of JPH04139274A publication Critical patent/JPH04139274A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2906626B2 publication Critical patent/JP2906626B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 鉛筆芯及びその製造方法に関する。垂直筆記するプロ
ッターなど、筆跡の濃度が濃いことを要求されるものに
好適である。
(従来の技術) 添付第8図は、鉛筆芯の横断面を模式的に描いたもの
である。即ち、鉛筆芯Lを折り、その断面を眺めたもの
である。僅か外周部1に沿った部分もあるが、全体に無
秩序な模様が見える。この模様は黒鉛など体質材として
使用されるものの配向状態を示す。黒い部分2が体質材
であると考えて良い。使用する材料の種類、大きさ、製
造時の処理条件などによって黒い部分の密度や大きさは
異なったものとなるが、水を賦形材とし、粘土を結合材
として使用する、所謂、粘土芯の場合でも、また、有機
物を結合材とし高温熱処理して得られる、所謂、有機焼
成芯でも、更に、高温熱処理することなく得られる、所
謂、生芯タイプのものなどでも、共通的に見られる模様
である。体質材の偏平性が原因していると言われてい
る。
この断面構造は、鉛筆芯の特性、特に、強度を反映し
たものとなる。例えば、一般に鉛筆芯は外周部において
強度の高いものとなることが知られているが、図示した
外周部に沿う体質材の配向がこの強度に寄与している。
そこで、このような断面構造に着目した検討もなされ
ている。例えば、特公昭62-33957号公報に「材料を第1
段ノズルにて星形の様に外表面に凹凸を有する異形線状
に押し出し、次に第2段ノズルにてこの異形線状材を所
定の外径の線状に押出成形する」ことが開示されてお
り、また、特公昭62-36880号公報に「材料を第1段ノズ
ルにて複数の細線に押し出し、次に第2段ノズルにてこ
れらの細線をまとめて所定の外径の線状に押出成形す
る」ことが開示されている。両方とも、公報記載上は上
述したことと若干の相違表現になっているが、外周部に
沿っての配向を内部においても形成することにより強度
を向上させようとしたものであると言える。
(発明が解決しようとする課題) 上述したように、断面構造が鉛筆芯の強度と関連する
ことに着目したものはあるが、濃度との関連については
見逃されてきたようである。ある種の断面構造のものと
することにより、また、材料配合などを変更せずに、そ
の断面構造のものとすることにより、強度の低下を抑え
つつ濃度の高いものとできれば、すでに強度については
相当の技術進歩がなされていることや、プロッタ用芯の
ように、強度の高さがあまり求められないものが急激に
普及しつつあるという現状に鑑みても、その価値は極め
て高いものとなる。
(課題を解決するための手段) 上述したことに基づき、本発明者等は種々の断面構造
のものを研究してきた。その結果、ついに本発明を完成
するに到ったものであり、即ち、本発明は、 (1)横断面における体質材の配向が中央部から外周部
に向かって放射状となっている鉛筆芯。
(2)体質材と結合材を少なくとも主材として使用し、
混練したものをノズルから押し出して細線状物とした
後、必要に応じて焼成処理を施して鉛筆芯を製造するに
あたり、側壁に放射状溝を有する錐状体を、その頂部が
押出側となるように前記ノズルのテーパー孔部に配して
なる鉛筆芯の製造方法。
を要旨とする。
(実施例) 添付第1図から第4図に本発明の鉛筆芯の一例をいく
つか示す。尚、参照符号は前述第8図のものと合わせて
ある。
まず、第1図のものは、外周部に沿った部分こそ前述
した第8図におけるのと同様であるが、それ以外は中央
部から外周部に向かって直線的に黒い部分2が放射状に
延びている。また、第2図のものは、この第1図のもの
の黒い部分2の放射状に渦巻性を加えたものである。更
に、第3図のものは、第2図のものにおる黒い部分2の
渦巻放射性が外周部1に近づくにつれ薄れ、次第に第8
図のような無秩序性を高めている。そして、第4図のも
のは、渦巻放射部分の外側に外周部に沿った部分が厚目
となって同心円状に存在している。ここで、第1図と第
2図とは放射性についての基本断面構造の一例を、ま
た、第3図と第4図とは同じ基本断面構造でも種々の亜
断面構造とできる一例を示している。
このような断面構造のものとする手段はいくつもある
であろう。しかし、材料、その配合、混練条件、熱処理
条件など、従来公知のものなどをできるだけそのまま活
用できればきわめて都合がよい。そこで、本発明の製造
方法では、押出時に使用するノズル部の構造に工夫をす
るだけでよいものを提供する。即ち、例えば有機焼成芯
の場合の一例を挙げるならば、ポリ塩化ビニル系樹脂、
ポリビニリアルコール、フラン樹脂などの結合材と黒
鉛、窒化硼素、タルクなどの体質材を主材とし、可塑
性、溶剤、安定材などを必要に応じて併用し、ヘンシェ
ルミキサー、ニーダー、3本ロールなどで混練したもの
を適宜寸法に成形し、高温熱処理して焼成芯体を得、更
に、必要に応じてシリコン油、スピンドル油、流動パラ
フィンといった油状物質を含浸するといった工程をその
まま利用できるものである。そのために本発明の製造方
法では錐状体を使用する。
添付第5図は、第1図に示したようなものを得るのに
使用する錐状体の一例を示す。符号A1で示すが、全体と
して円錐であると見たとき、その頂部3を下側にするよ
うに描いてある。また、側壁には、この頂部3に収斂す
る直線的な溝4が放射状に形成してある。この錐状体A1
を第6図に示すように配する。参照符号Bはノズル、同
じくCは固定具である。ここで重要なのは、錐状体A1の
頂部3を押出側にし、しかも、この頂部3をノズルBの
テーパー孔部5に位置させることである。第6図におい
て、テーパー孔部5より上に描いた部分は案内あるいは
位置固定のためのものである。実際、第6図のものでは
ノズルBを押出機(図示せず)に固定する固定具Cによ
り錐状体A1も位置決めされている。
また、第2図乃至第4図に示したようなものを得るの
に使用する錐状体の一例を第7図に示す。符号A2で示す
が、錐状体A1との違いは溝4にある。即ち、放射状に形
成されている点では同様であるが、直線的に頂部3に向
かって収斂せず、多条螺子状になっている。この錐状体
A2を、第6図で錐状体A1に代えて使用すると第2図のよ
うなものが得られる。
ノズルBのテーパー孔部5に対する錐状体の位置関係
を変化させたり、ノズルBのランド長さを変化させたり
するなど、ノズル部全体の構造を調整すると亜断面構造
が得られる。第3図のものは、例えば環状体を錐状体A2
と固定具Cとの間に介在させるなどして、錐状体A2をノ
ズルBに対して幾分図面上側に位置するようにしたとき
得られる。また、第4図のものは、ノズルBの欄度長さ
を長くすると得られる。
以下、第1図及び第2図の断面構造のものの構造例を
示す。尚、単に部とあるのは重量部を示す。
<製造例1>(第1図の断面構造のもの) ポリ塩化ビニル 50部 黒鉛 50部 ジオクチルフタレート(可塑剤) 15部 ステアリン酸塩(安定剤) 2部 上記配合物をヘンシェルミキサー及び3本ロールで混
練し、これを押出材料として、第6図のノズル部構造
(錐状体A1使用)を設けた押出機で細線状に押出成形し
た。この細線状物を空気中で300℃までゆっくり加熱
し、更に、不活性雰囲気中で1000℃まで昇温する熱処理
を施し、直径約0.5mmの焼成芯を得、これにスピンドル
油を含浸した。
<製造例2>(第1図の断面構造のもの) ニトロセルロース 60部 タルク 50部 カーボンブラック 25部 ポリエチレンワックス 20部 メチルエチルケトン(溶剤) 100部 上記配合物をヘンシェルミキサー及び3本ロールで混
練し溶剤分を調整したものを押出材料として、製造例1
同様に押出成形し、溶剤分を完全に除去した。
<製造例3>(第2図の断面構造のもの) 製造例1において、錐状体A1の代わりに錐状体A2を使
用したノズル部構造とした以外、すべて製造例1と同様
にした。
<製造例4>(第2図の断面構造のもの) 製造例3において、黒鉛の代わりに窒化硼素を使用し
た以外、すべて製造例3と同様にした。
上記各製造例で得たものの強度、摩耗量及び濃度を測
定した結果を表−1に示す。尚、各製造例と対応的に示
した比較例は、各製造例において、錐状体A1や錐状体A2
を使用しなかった以外、各製造例と同様にして得たもの
である(製造例3に対する比較例は製造例1に対する比
較例と同じである)。
(注)強度はJIS S 6005に準じて曲げ強さを測定した
値(単位:MPa)、摩耗量はプロッター(武藤工業(株)
製;F-610)でトレーシングペーパー((株)きもと製;K
GT-55)に直線を筆圧600gで垂直筆記したときの値(単
位:mm/m)、濃度は摩耗量測定の筆記線をJIS S 6005に
準じて測定した値(単位:D)。
上記表−1より分かるように、各製造例のものは筆跡
の濃度が高いものとなる。この理由は定かではないが、
濃度が高くなるとともに摩擦量も大きくなっていること
から、恐らく、比較例のもの(第8図に示したような無
秩序な断面構造を示す)は体質材が相互に支え合って摩
耗阻害を生じてしまうのに対し、製造例のものは、秩序
性が高い分、このような摩耗阻害が生じ難くなっている
ものと思料される。
(発明の効果) 以上述べたように、本発明の鉛筆芯は強度低下するこ
となく濃度向上したものとなる。また、本発明の鉛筆芯
の製造方法によれば、このような鉛筆芯を製造するにあ
たり、ノズル構造部を変更するだけできわめて容易にな
せる。
【図面の簡単な説明】
第1図から第4図は、それぞれ本発明の鉛筆芯の断面構
造の一例を示す横断面図、第5図は本発明の製造方法で
使用する錐状体の一例を示す斜視図、第6図は錐状体の
使用状態の一例を説明するためのノズル構造部の断面
図、第7図は錐状体の他の一例を示す斜視図、第8図は
従来の鉛筆芯の断面構造を示す横断面図。 L……鉛筆芯、1……外周部、2……黒い部分、A1、A2
……錐状体、3……頂部、4……溝、B……ノズル、5
……テーパー孔部、C……固定具。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】横断面における体質材の配向が中央部から
    外周部に向かって放射状となっている鉛筆芯。
  2. 【請求項2】体質材と結合材とを少なくとも主材として
    使用し、混練したものをノズルから押し出して細線状物
    とした後、必要に応じて焼成処理を施して鉛筆芯を製造
    するにあたり、側壁に放射状溝を有する錐状体を、その
    頂部が押出側となるように前記ノズルのテーパー孔部に
    配してなる鉛筆芯の製造方法。
JP26280490A 1990-09-29 1990-09-29 鉛筆芯及びその製造方法 Expired - Fee Related JP2906626B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26280490A JP2906626B2 (ja) 1990-09-29 1990-09-29 鉛筆芯及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26280490A JP2906626B2 (ja) 1990-09-29 1990-09-29 鉛筆芯及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04139274A JPH04139274A (ja) 1992-05-13
JP2906626B2 true JP2906626B2 (ja) 1999-06-21

Family

ID=17380843

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26280490A Expired - Fee Related JP2906626B2 (ja) 1990-09-29 1990-09-29 鉛筆芯及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2906626B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2985329B2 (ja) 1991-02-27 1999-11-29 ぺんてる株式会社 鉛筆芯及びその製造方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3234047B2 (ja) * 1992-09-25 2001-12-04 三菱鉛筆株式会社 焼成鉛筆芯及びその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2985329B2 (ja) 1991-02-27 1999-11-29 ぺんてる株式会社 鉛筆芯及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04139274A (ja) 1992-05-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DE102017002265A1 (de) Wabenstruktur
JP2906626B2 (ja) 鉛筆芯及びその製造方法
US4323339A (en) Device for manufacturing plastics pipes with oblong channels
JP2985329B2 (ja) 鉛筆芯及びその製造方法
JPS60259609A (ja) 紡糸用ノズル
US20190283131A1 (en) Method for manufacturing three-dimensional object
DE68909554T2 (de) Hydrodynamisches Lager mit verschiedenen Härtewerten und Verfahren zu dessen Herstellung mittels Extrusion.
JPH06157973A (ja) 焼成鉛筆芯及びその製造方法
DE102017222275A1 (de) Verfahren zur herstellung einer wabenstruktur
JP3234050B2 (ja) 非焼成色鉛筆芯
DE102018128397A1 (de) Formvorrichtung
TWI764066B (zh) 滾珠循環導引裝置
JP2662875B2 (ja) 固形筆記具の製造方法
DE2348010C2 (de) Vorrichtung zur Extrusion eines thermoplastischen Schlauchfilms
JPH06155546A (ja) ハニカム構造体の製造装置
JP6405835B2 (ja) 焼成鉛筆芯
CN109986080B (zh) 一种底板调平装置及粉床增材制造设备
KR101903249B1 (ko) 테프론 코팅층이 형성된 아게이트를 갖는 추진제 압출금형
JPH07216286A (ja) 焼成鉛筆芯とその製造方法
JPS6236880B2 (ja)
JPH0295804A (ja) セラミックス製パイプの製造方法
JPH01130905A (ja) 押出成形機用スクリュー
JPS60179297A (ja) セラミツク製ペン先
JPH01278587A (ja) 鉛筆芯の製造方法
JPH07238249A (ja) 鉛筆芯の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees