JP2904159B2 - 電子楽器の樹脂成形鍵 - Google Patents

電子楽器の樹脂成形鍵

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JP2904159B2
JP2904159B2 JP8308439A JP30843996A JP2904159B2 JP 2904159 B2 JP2904159 B2 JP 2904159B2 JP 8308439 A JP8308439 A JP 8308439A JP 30843996 A JP30843996 A JP 30843996A JP 2904159 B2 JP2904159 B2 JP 2904159B2
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恵介 渡辺
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、長手方向に平行
する一対の側壁面を有する横断面がほぼコの字状の電子
楽器の樹脂成形鍵に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の樹脂成形鍵は、図5に示すよう
に下面側が開放された横断面コの字状の鍵1の互いに平
行する一対の側壁面の長手方向の中間部にゲート位置A
を設けたものと、鍵1の後端部にゲート位置Bを設けた
ものとの2通りがあった。
【0003】そして、これらの鍵を樹脂成形するための
金型としては、図6の(a)に示すようにゲート位置A
の鍵1を2個取りする金型2と、同図の(b)に示すよ
うにゲート位置Bの鍵1を2個取り又は4個取りする金
型2′とが存在した。これらの金型2,2′は上型と下
型との間に鍵1の形状に対応した型空間が形成され、上
型に設けた注入口2aからランナ2b,ゲート2cを介
して高温の溶融状態にある樹脂材料が流し込まれ、冷却
による樹脂材料の凝固後、上型と下型とを引き離しゲー
ト2c部を切断してその切断面を仕上げ加工することに
より鍵1が完成される。このようにして成形された鍵1
は、図7に示すように両側壁面1a,1bの厚さtは同
一に形成されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の電子楽器の樹脂成形鍵にあって、ゲート位置
Aを有するものは、ゲート2cからゲート側の側壁面に
注入された高温の樹脂が上壁面を通って反対側の側壁面
に達するので、ゲート側と反対側の側壁面に注入される
樹脂はゲート側の側壁面に注入される樹脂よりも先に注
入されることになる。
【0005】したがって、ゲート側の側壁面に対向する
側壁面の樹脂が先に冷却されて収縮固化し、その収縮分
が補填注入されると共に、ゲート側壁面にも充填され、
その後ゲート側壁面の樹脂が冷却されて収縮固化するこ
とになり、そのため樹脂成形鍵1に図8に示すような反
りが発生し、鍵盤楽器の場合には各鍵間の間隙が不揃い
になって外観品質が著しく低下するという問題点があっ
た。
【0006】また、ゲート位置Bを有するものは、鍵と
してもっとも重要な操作部がゲートからもっとも遠い鍵
先端に位置し、この部分にひけ等を生じやすいため、樹
脂充填圧力を大幅に上げなければならないので、大形の
成形機が必要となる。一方ゲート位置を鍵先端とした場
合、ゲート跡が残り見ばえが悪い上、演奏時に指を傷つ
けることになりかねない。この発明は上記の点に鑑みて
なされたものであり、小形の金型と低い樹脂充填圧力に
より成形し得て長手方向の反りが発生しない樹脂成形品
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するため、長手方向に平行する一対の側壁面を有す
る横断面がほぼコの字状の樹脂成形鍵を成形するための
金型内に、上記樹脂成形鍵の形状に対応し上記一対の側
壁面の一方の長手方向中間部に対応する位置にゲートを
有する型空間を設け、この型空間内に上記ゲートを介し
て樹脂材料を注入して成形される電子楽器の樹脂成形鍵
において、上記樹脂成形鍵のゲート側の側壁面に対向す
る側壁面の肉厚を上記ゲート側の側壁面の肉厚より大き
くしたものである。
【0008】この発明による電子楽器の樹脂成形鍵は上
記のように構成することにより、ゲート側の側壁面に対
向する側壁面の樹脂量がゲート側の側壁面の樹脂量より
多くなり、樹脂注入後の冷却収縮の時間をゲート側の側
壁面とそれに対向する側壁面とでほぼ同等にすることが
できる。これによって、大形の金型や高い樹脂充填圧力
を必要とせず、反りの発生を有効に防止することが可能
になる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、この発明を鍵盤楽器の鍵に
実施した実施形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図1は、この発明の一実施形態の下面側を上側にして示
す斜視図、図2はその拡大横断面図、図3はこの発明に
よる鍵の成形用金型の要部を示す断面図、図4はこの発
明による鍵を用いた鍵盤の一部を示す平面図である。
【0010】樹脂成形鍵(以下単に「鍵」という)1
を、図1に示すように、長手方向に平行する一対の側壁
面1a,1bと上壁面1cを有し下面側(図1及び図2
では上面側)が開放された横断面コの字状の細長い箱状
に形成し、図1で右端側の後端部に後壁面1dを形成す
る。鍵1の前半部の下面側にはL字状の上限ストッパ1
eを一体に形成し、その前方にはこの鍵ではその幅を片
方にだけ拡大して幅広部1fを形成している。側壁面1
aの長手方向の中間部は、図3に示す成形用金型(以下
単に「金型」という)2の上型2Aに形成した樹脂注入
用のゲート2cに連通し、図1及び図2に示す仕上げ前
の痕跡部1gがそのゲート位置を示している。
【0011】そして、図2に明示するように、上記ゲー
ト2c側の側壁面1aの肉厚t1より、この側壁面1a
に相対向する側壁面1bの肉厚t2を大きくして側壁面
1b側の樹脂量を側壁面1a側の樹脂量より多くするこ
とにより、樹脂注入後の冷却収縮に要する時間を両側壁
面1a,1bでほぼ同等になるようにしている。なお、
試作ではt1=2.0mm,t2=2.3mmと15%
程度の差にして好適な結果を得ている。
【0012】このような鍵1を成形する金型2は全体と
して図6の(a)に示したような平面形状をなし、図3
にその一方のみの断面を示すように、金型2は、互いに
接合される上型2Aと下型2Bとからなっており、上型
2Aと下型2Bとを接合した状態で鍵1の形状に対応し
た型空間2dが形成されている。
【0013】上型2Aの下面には比較的太い溝により構
成されるランナ2bと、細い溝により構成されるゲート
2cとが形成されている。ランナ2bの他端は、上型2
Aを上下に貫通する透孔2eを介してその上面に設けた
注入口2aに連通し、ゲート2cの他端は型空間2dの
一方の鍵側壁面1aの長手方向中間部の下端側に対応す
る位置に連通している。
【0014】このような構成からなる金型2に注入器3
を装着して高温の溶融状態にある樹脂材料を注入口2a
から透孔2e内に圧送すると、この樹脂材料はランナ2
b、ゲート2cを通り型空間2d内に流入して充満され
る。
【0015】この時、ゲート2c側の側壁面1aに対応
する側の樹脂量より、他の側壁面1bに対応する側の先
に冷却される樹脂量の方が多くなるので、冷却に際して
は両側壁面1a,1bの凝固に要する時間はほぼ同等と
なり、樹脂成形鍵の反りは発生しない。
【0016】凝固後は上型2Aと下型2Bとを引き離
し、下型2Bに上下に貫通して設けた透孔2eを挿通す
る突き上げ棒4を突き上げることにより成形品を金型2
から取り出し、ゲート2cに対応する部分をニッパ等の
切断器具で切断した後、その痕跡部1g(図1)を仕上
げ加工して鍵1を完成させる。このようにして成形した
鍵1には反りが発生しないので、鍵組み付け後の鍵盤装
置においては、図4に示すように各鍵間の間隙Cはすべ
て同一で平行状態にあり、鍵盤楽器の外観品質を大幅に
向上させることができる。
【0017】なお、上記の実施形態では、この発明を電
子楽器の鍵に実施した場合について説明したが、この発
明はこれに限るものではなく、一般の鍵盤楽器の樹脂成
形鍵にも何等支障なく実施することができる。
【0018】
【発明の効果】以上述べたように、この発明による電子
楽器の樹脂成形鍵は、ゲート側の側壁面に対向する側壁
面の肉厚をゲート側の側壁面の肉厚より大きくしたの
で、成形に当りゲート側と反対側の先に冷却される側壁
面の冷却時間をゲート側の側壁面の冷却時間とほぼ同等
にすることができ、小形の金型と低い樹脂充填圧力によ
り、冷却時間の違いに起因して発生していた樹脂成形鍵
の反りを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態の下面側を上側にして示
す斜視図である。
【図2】同じくそのゲート部分の拡大横断面図である。
【図3】図1に示す樹脂成形鍵の成形用金型の要部を示
す断面図である。
【図4】この発明による樹脂成形鍵を用いた鍵盤の一部
を示す平面図である。
【図5】従来の樹脂成形鍵のゲート位置を示す斜視図で
ある。
【図6】従来の成形用金型を示す平面図である。
【図7】従来の樹脂成形鍵の拡大横断面図である。
【図8】従来の樹脂成形鍵に発生した反りを実際より誇
張して示す説明図である。
【符号の説明】
1…樹脂成形鍵(鍵)、1a…側壁面(ゲート側)、1
b…側壁面(ゲートと反対側)、2…成形用金型(金
型)、2A…上型、2B…下型、2c…ゲート、2d…
型空間、3…注入器、4…突き上げ棒

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長手方向に平行する一対の側壁面を有す
    る横断面がほぼコの字状の樹脂成形鍵を成形するための
    金型内に、前記樹脂成形鍵の形状に対応し前記一対の側
    壁面の一方の長手方向中間部に対応する位置にゲートを
    有する型空間を設け、該型空間内に前記ゲートを介して
    樹脂材料を注入して成形される電子楽器の樹脂成形鍵に
    おいて、 前記樹脂成形鍵のゲート側の側壁面に対向する側壁面の
    肉厚を前記ゲート側の側壁面の肉厚より大きくしたこと
    を特徴とする電子楽器の樹脂成形鍵。
JP8308439A 1996-11-19 1996-11-19 電子楽器の樹脂成形鍵 Expired - Lifetime JP2904159B2 (ja)

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