JP2903369B2

JP2903369B2 - 手動クロス糊付機

Info

Publication number: JP2903369B2
Application number: JP11574594A
Authority: JP
Inventors: 正人石井; 智西川; 康明松井; 新頃安
Original assignee: Kyokuto Sanki Co Ltd
Current assignee: Kyokuto Sanki Co Ltd
Priority date: 1994-05-27
Filing date: 1994-05-27
Publication date: 1999-06-07
Anticipated expiration: 2014-06-07
Also published as: JPH07313913A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、手動クロス糊付機に
関するものである。さらに詳しくは、この発明は、凹凸
のあるクロスであってもクロスの糊付ローラーへの巻付
けを調整容易として、クロスへの糊付を完全なものとす
ることのできる、改良された手動クロス糊付機に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術とその課題】壁紙等のクロスへの糊付けの
ための手段として、クロス原反から引出されたクロスの
裏面に糊付ローラーにより糊付けする糊付機が知られて
いる。そして、この糊付機には、自動化されたものと、
クロスの引出し糊付を手作業として行う手動式のものと
がある。

【０００３】このうちの手動式のものは、比較的小規模
な壁紙貼り作業等に適したものとして広く使用されても
いる。通常、この手動式のクロス糊付機としては、たと
えば図４にその基本構成を示したように、フレーム体
（ア）に糊容器（イ）と、この糊容器（イ）に部分浸漬
してその表面に糊（ウ）を付着させ、これをクロス
（エ）裏面に塗布する糊付ローラー（オ）と、クロス
（エ）の糊付ローラー（オ）への接触の度合、すなわち
巻付けを制御するためのカウンターステー（カ）とを備
えたものが知られている。原反（キ）から引出されたク
ロス（エ）は、カウンターステー（カ）によりテンショ
ン付与され、糊付ローラー（オ）により糊付けされた後
に、人手によって、引出しローラー（ク）およびナラシ
ローラー（ケ）を介して引出される。

【０００４】そしてまた、クロス（エ）の厚みに応じて
テンションの付与を調整してクロス（エ）の糊付ローラ
ー（オ）への巻付けを制御し、クロス（エ）全面への均
一な糊付けを可能とするために、押えのためのカウンタ
ーステー（カ）をローラーとして糊付ローラー（オ）に
対する位置を自動的に調整できるようにした糊付機が知
られてもいる。

【０００５】この場合には、たとえば図５および図６に
示したように、押えカウンターローラー（サ）（シ）
は、それぞれフレーム体（ア）に回転自在に取付られて
おり、この回転板（ス）は、糊付機のフレーム体（ア）
にピン（セ）によって取付られ、また、このフレーム体
（ア）にはピン（ソ）がフレーム体（ア）の長穴（タ）
を通って反対側に突出され、ピン（ソ）の間にはバネ
（チ）がかけられている。つまり、押えローラー（サ）
（シ）は、このバネ（チ）の弾性力によって引張られ、
糊付ローラー（オ）側に引寄せられる構造を採用してい
る。この構造によって、長穴（タ）に沿って、図中に矢
印で示したように、押えローラー（サ）（シ）がクロス
（エ）からの力を受けて自動的にピン（ソ）によって移
動し、その位置を調整するようにしている。

【０００６】この押えローラーの位置を自動的に調整で
きるようにした従来の手動糊付機は、テンションの大き
さをクロスの厚み、糊付けの度合等に応じて制御できる
ようにしたという特徴を有するものではあるが、一方
で、この糊付機の場合には、クロスを作業者が引張って
糊付けする際にクロスのテンションの増加により押えロ
ーラーと糊付けローラーとの間がひらきやすいという欠
点があった。この欠点は、特に、クロスに凹凸がある場
合には、凹部において完全に糊が塗布できないという問
題を生じさせていた。また、凹凸のないクロスの場合に
も、糊の付着が不均一になりやすいという不都合があっ
た。

【０００７】そこで、この発明は、以上の通りの従来の
手動クロス糊付機の欠点を解消し、たとえ凹凸のあるク
ロスであっても、完全均一に糊を塗布することのでき
る、カウンターステー等の押え手段を備えた改良された
手動クロス糊付機を提供することを目的としている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この発明は、上記の通り
の課題を解決するものとして、糊容器と、この糊容器内
の糊に部分浸漬してクロスに糊付けする糊付ローラー
と、クロスの糊付ローラーへの巻付けを制御するカウン
ターステーまたはローラーをフレーム体に取りつけた手
動クロス糊付機であって、カウンターステーまたはロー
ラーは、固定位置を調整自在とした回動レバー体を介し
て、糊付ローラーに対してクロスを送り込む前段側位置
においてフレーム体に取付けられており、回動レバー体
は、フレーム体に設けた複数の穴に選択自在にピンまた
はネジにより固定されることを特徴とする手動クロス糊
付機を提供する。

【０００９】そして、この発明の糊付機においては、カ
ウンターステーまたはローラーは、複数備えられている
もの等の各種の態様をも包含している。

【００１０】

【作用】この発明の糊付機においては、従来のように、
自動的にテンションに応じて、押えローラーと糊付ロー
ラーとの間のひらきを調整する構造は採用していない。
自動的に調整する方式に代わって、この発明では、回動
レバー体の位置を変更できるようにし、しかも特定の位
置に固定するようにしている。このため、回動レバー体
を介してフレーム体に取付けられたカウンターステーま
たはローラーは、クロスの厚みや、その凹凸形状の有無
に応じて、クロスに加わる糊付けローラーへの巻付け力
を所定のものとすることができる。

【００１１】そこで、たとえ作業者による引張りテンシ
ョンが加わっても、この巻付け力、つまり糊付ローラー
へのクロスの接触の度合いは所定の状態に制御されるこ
とになる。従って、たとえ凹凸のあるクロスであって
も、凹部に糊が塗布されないという不都合はない。以
下、実施例を示し、さらに詳しくこの発明の手動糊付機
について説明する。

【００１２】

【実施例】添付した図面の図１は、この発明の手動クロ
ス糊付機の一例を示した要部構成図である。たとえば、
この図１に例示したように、この発明の糊付機の場合に
は、脚部や原反支持部等を適宜に備えたフレーム体
（１）に、糊容器（２）と、この糊容器（２）内の糊に
部分浸漬してクロス（３）に糊付けする糊付ローラー
（４）とを備え、クロス（３）の糊付ローラー（４）へ
の巻付けを制御する押えカウンターステー（５）を有し
ている。もちろん、このカウンターステー（５）は、ロ
ーラーであってもよい。この糊付機では、従来と同様
に、作業者がクロス（３）を引出すことにより、クロス
（３）の裏面には糊付ローラー（４）によって糊が塗布
されることになる。

【００１３】そして、この例の手動クロス糊付機の場合
には、図２および図３にもその要部を例示したように、
カウンターステー（５）は、固定位置を調整自在とした
回動レバー体（６）を介してフレーム体（１）に取付け
られている。より詳しく説明すると、この例では、カウ
ンターステー（５）を取付けた回動レバー体（６）は、
ネジ（７）によりフレーム体（１）に回動自在に取付け
られており、この回動レバー体（６）は、図中矢印のよ
うに回動する。

【００１４】このように回動自在とされたレバー体
（６）は、たとえば固定ネジ（８）により、フレーム体
（１）に複数設けられた穴（９）の所定の箇所におい
て、ネジ部先端をはめ込んで位置固定されることにな
る。この際の穴（９）の選択は、クロスの厚みや、凹凸
の有無等の形状的特徴、そして糊の塗布量等を考慮し
て、どの程度のテンションがクロスに加わるようにする
かを目安として行うことになる。

【００１５】回動レバー体（６）の固定、すなわちカウ
ンターステー（５）の配置のための固定手段について
は、上記の例のように、固定ネジ（８）とフレーム体
（１）に設けた穴（９）との関係によるものだけでな
く、他の適宜な手段、たとえばフック形状体による係合
や、突起と溝部とによる係合等の構造が所望により採用
される。

【００１６】また、この発明の糊付機においては、上記
の通りのカウンターステー（５）は、ローラーであって
もよいし、これらを複数設けておいてもよい。そして複
数設置の場合には、そのいずれかのものを、上記の通り
の回動レバー体（６）を介して取付けるようにしてもよ
い。

【００１７】

【発明の効果】この発明の糊付機においては、回動レバ
ー体の固定位置を調整して固定することにより、この回
動レバー体に取付けるカウンターステーもしくはローラ
ーの糊付ローラーに対する位置を、クロスの厚みや、凹
凸等の形状に応じて所望のものに設定することができ、
クロスに加わるテンション、糊付ローラーへの巻付きを
適切に維持することが可能となる。

【００１８】このため、裏面に凹凸のあるクロスでも、
安定した均一な糊付が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例としての要部構成図である。

【図２】図１の部分構成図である。

【図３】図２に対応する斜視図である。

【図４】従来の手動糊付機の構成図である。

【図５】従来装置の要部斜視図である。

【図６】従来装置の要部斜視図である。

【符号の説明】

１フレーム体２糊容器３クロス４糊付ローラー５カウンターステー６レバー体７ネジ８固定ネジ９穴

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者頃安新兵庫県龍野市龍野町日飼190 極東産機株式会社内 (56)参考文献特開平５−49992（ＪＰ，Ａ) 実開平４−110162（ＪＰ，Ｕ) 実開昭60−31370（ＪＰ，Ｕ) 実開昭62−17376（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) B05C 1/00 - 1/16 B44C 7/00 - 7/04

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】糊容器と、この糊容器内の糊に部分浸漬
してクロスに糊付けする糊付ローラーと、クロスの糊付
ローラーへの巻付けを制御するカウンターステーまたは
ローラーをフレーム体に取付けた手動クロス糊付機であ
って、カウンターステーまたはローラーは、固定位置を
調整自在とした回動レバー体を介して、糊付ローラーに
対してクロスを送り込む前段側位置においてフレーム体
に取付けられており、回動レバー体は、フレーム体に設
けた複数の穴に選択自在にピンまたはネジにより固定さ
れることを特徴とする手動クロス糊付機。
【請求項２】複数のカウンターステーまたはローラー
を備えている請求項１の糊付機。