JP2903270B2 - 被写体像内画像点決定方法 - Google Patents

被写体像内画像点決定方法

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JP2903270B2
JP2903270B2 JP4013764A JP1376492A JP2903270B2 JP 2903270 B2 JP2903270 B2 JP 2903270B2 JP 4013764 A JP4013764 A JP 4013764A JP 1376492 A JP1376492 A JP 1376492A JP 2903270 B2 JP2903270 B2 JP 2903270B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被写体像を含む放射線
画像が記録された記録シート上の各画素から得られた画
像信号に基づいて、上記被写体像内の画像点を求める方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】記録された放射線画像を読み取って画像
信号を得、この画像信号に適切な画像処理を施した後、
画像を再生記録することは種々の分野で行なわれてい
る。たとえば、後の画像処理に適合するように設計され
たガンマ値の低いX線フィルムを用いてX線画像を記録
し、このX線画像が記録されたフィルムからX線画像を
読み取って電気信号に変換し、この電気信号(画像信
号)に画像処理を施した後コピー写真等に可視像として
再生することにより、コントラスト,シャープネス,粒
状性等の画質性能の良好な再生画像を得ることのできる
システムが開発されている(特公昭61-5193 号公報参
照)。
【0003】また本願出願人により、放射線(X線,α
線,β線,γ線,電子線,紫外線等)を照射するとこの
放射線エネルギーの一部が蓄積され、その後可視光等の
励起光を照射すると蓄積されたエネルギーに応じて輝尽
発光を示す蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光体)を利用して、
人体等の被写体の放射線画像を一旦シート状の蓄積性蛍
光体に撮影記録し、この蓄積性蛍光体シートをレーザー
光等の励起光で走査して輝尽発光光を生ぜしめ、得られ
た輝尽発光光を光電的に読み取って画像信号を得、この
画像信号に基づき被写体の放射線画像を写真感光材料等
の記録材料、CRT等に可視像として出力させる放射線
画像記録再生システムがすでに提案されている(特開昭
55-12429号,同56-11395号,同55-163472 号,同56-104
645 号,同55- 116340号等)。
【0004】このシステムは、従来の銀塩写真を用いる
放射線写真システムと比較して極めて広い放射線露出域
にわたって画像を記録しうるという実用的な利点を有し
ている。すなわち、蓄積性蛍光体においては、放射線露
光量に対して蓄積後に励起によって輝尽発光する発光光
の光量が極めて広い範囲にわたって比例することが認め
られており、従って種々の撮影条件により放射線露光量
がかなり大幅に変動しても、蓄積性蛍光体シートより放
射される輝尽発光光の光量を読取ゲインを適当な値に設
定して光電変換手段により読み取って電気信号に変換
し、この電気信号を用いて写真感光材料等の記録材料、
CRT等の表示装置に放射線画像を可視像として出力さ
せることによって、放射線露光量の変動に影響されない
放射線画像を得ることができる。
【0005】上記システムにおいて、蓄積性蛍光体シー
トに照射された放射線の線量等に応じて最適な読取条件
で読み取って画像信号を得る前に、予め低レベルの光ビ
ームにより蓄積性蛍光体シートを走査してこのシートに
記録された放射線画像の概略を読み取る先読みを行な
い、この先読みにより得られた先読画像信号を分析し、
その後上記シートに上記先読みの際の光ビームよりも高
レベルの光ビームを照射して走査し、この放射線画像に
最適な読取条件で読み取って画像信号を得る本読みを行
なうように構成されたシステムもある(特開昭58-67240
号,同58-67241号,同58-67242号等)。
【0006】ここで読取条件とは、読取りにおける輝尽
発光光の光量と読取装置の出力との関係に影響を与える
各種の条件を総称するものであり、例えば入出力の関係
を定める読取ゲイン,スケールファクタあるいは、読取
りにおける励起光のパワー等を意味するものである。
【0007】また、光ビームの高レベル/低レベルと
は、それぞれ、上記シートの単位面積当りに照射される
光ビームの強度の大/小、もしくは上記シートから発せ
られる輝尽発光光の強度が上記光ビームの波長に依存す
る(波長感度分布を有する)場合は、上記シートの単位
面積当りに照射される光ビームの強度を上記波長感度で
重みづけした後の重みづけ強度の大/小をいい、光ビー
ムのレベルを変える方法としては、異なる波長の光ビー
ムを用いる方法、レーザ光源等から発せられる光ビーム
の強度そのものを変える方法、光ビームの光路上にND
フィルター等を挿入,除去することにより光ビームの強
度を変える方法、光ビームのビーム径を変えて走査密度
を変える方法、走査速度を変える方法等、公知の種々の
方法を用いることができる。
【0008】また、この先読みを行なうシステムか先読
みを行なわないシステムかによらず、得られた画像信号
(先読画像信号を含む)を分析し、画像信号に画像処理
を施す際の最適な画像処理条件を決定するようにしたシ
ステムもある。この画像信号に基づいて最適な画像処理
条件を決定する方法は、蓄積性蛍光体シートを用いるシ
ステムに限られず、たとえば従来のX線フィルム等の記
録シートに記録された放射線画像から画像信号を得るシ
ステムにも適用されている。
【0009】上記画像信号(先読画像信号を含む)を分
析して最適な読取条件、画像処理条件を求める方法は種
々提案されているが、その方法のひとつとして、画像信
号のヒストグラムを作成する方法が知られている(たと
えば、特開昭60-156055 号)。画像信号のヒストグラム
を求めることにより、たとえば画像信号の最大値,最小
値や、頻度が最大となる点の画像信号の値等を知ること
ができ、これらの各値から蓄積性蛍光体シート,X線フ
ィルム等の記録シートに記録された放射線画像の特徴を
把握することができる。そこでこのヒストグラムに基づ
いて最適な読取条件,画像処理条件を求めることによ
り、観察適正のすぐれた放射線画像を再生出力すること
が可能となる。
【0010】一方、記録シートに放射線画像を撮影記録
するに際しては、被写体の観察に必要の無い部分に放射
線を照射しないようにするため、あるいは観察に不要な
部分に放射線を照射するとその部分から観察に必要な部
分に散乱線が入り画質性能が低下するため、放射線が被
写体の必要な部分および記録シートの一部にのみ照射さ
れるように放射線の照射域を制限する照射野絞りを使用
して撮影を行なうことも多い。
【0011】ところが、前述のようにして画像信号を分
析して読取条件,画像処理条件を求めるにあたって、分
析に用いた画像信号が、照射野絞りを用いて撮影した記
録シートから得られた画像信号である場合、この照射野
の存在を無視して画像信号を分析しても撮影記録された
放射線画像が正しく把握されず、誤った読取条件、画像
処理条件が求められ観察適正の優れた放射線画像が再生
記録されない場合が生ずる。
【0012】これを解決するためには、読取条件,画像
処理条件を求める前に、照射野を認識し、照射野内の画
像信号に基づいて読取条件,画像処理条件を求める必要
がある。
【0013】照射野を認識する方法のうち、放射線照射
野が不規則な形状をしていても正確に照射野を認識する
ことのできる汎用性のある方法としては、例えば、照射
野内に含まれる所定の点からシート端部に向かう放射状
の複数の方向に沿った各画素に対応する画像信号に基づ
いて、照射野の輪郭上にあると考えられる複数の輪郭点
を求め、これらの輪郭点に沿った線で囲まれる領域を照
射野と認識する方法が、本出願人により既に提案されて
いる(特開昭63-259538 号)。
【0014】この方法において、上記所定の点は照射野
内の点である必要があり、さらには照射野内のうちの被
写体像内の点であることが望ましい。ただし、照射野絞
りは被写体のうちの必要な部分のみを撮影するために使
用するものであるため、照射野絞りを使用した撮影で
は、照射野内(特に照射野の略中心)の画像点はほとん
どの場合被写体像内の画像点となる。
【0015】上記のようにしてまず放射線照射野を求
め、その後求められた放射線照射野内に対応する画像信
号を分析することにより、適切な読取条件,画像処理条
件が求められる。
【0016】しかし、上記特開昭63-259538 号で提案し
た方法で照射野を認識するためには、その前提として照
射野内(望ましくは被写体像内)の画像点を見つけ出す
ことが必要となる。
【0017】また、被写体像内の画像点を求めること
は、上記のように照射野を認識することのほか、放射線
画像の一部を例えば拡大して可視画像として再生出力す
る場合に、放射線画像のどの部分を中心とした可視画像
を出力するかを決定する際にも有効である。
【0018】この画像点を求める方法として、被写体像
を含む放射線画像が記録された記録シート上の各画素か
ら得られた画像信号に基づいて、前記各画素に対応する
画像信号値または画像信号値の逆数でそれぞれ対応する
前記各画素を重み付けして前記記録シートの重心を求
め、この重心を、前記被写体像内の画像点とする方法
(特開平2-28782 号)等が既に本出願人により出願され
ている。
【0019】上記のようにしてまず画像点を見つけ出し
て放射線照射野を求め、その後求められた放射線照射野
内に対応する画像信号を分析することにより、適切な読
取条件,画像処理条件が求められる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した特
開平2-28782 号による被写体像内画像点決定方法のう
ち、各画素に対応する画像信号値でそれぞれ対応する画
素を重み付けして記録シートの重心を求める方法(濃度
重心を求める方法)では、照射野内の放射線画像に直接
放射線が照射された部分(直接放射線部)が多く含まれ
ている場合には、求められた重心が被写体の部分ではな
く直接放射線部に片寄ってしまうことがある。また、各
画素に対応する画像信号値の逆数でそれぞれ対応する画
素を重み付けして記録シートの重心を求める方法(輝度
重心を求める方法)では、照射野が小さく絞り込まれ、
記録シートの端部に片寄っている場合には、求められた
重心が照射野外に片寄ってしまうことがある。このた
め、画像の濃度重心または輝度重心を画像点とする方法
では、求められた画像点が被写体上に位置しなくなると
いう問題がある。
【0021】本発明は上記事情に鑑み、照射野が絞り込
まれている画像や、直接放射線部が多く含まれる画像で
あっても、常に安定して被写体上に画像点が求められる
被写体像内画像点決定方法を提供することを目的とする
ものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明による被写体像内
画像点決定方法は、被写体像を含む放射線画像が記録さ
れた記録シート上の各画素から得られた画像信号に基づ
いて、前記被写体像内の画像点を決定する被写体像内画
像点決定方法において、前記画像信号を所定のしきい値
により2値化し、前記記録シート上に、前記画像信号の
値が前記所定のしきい値より大きい前記画素を全て取り
囲む、前記記録シートの各辺に略平行な4辺を有する最
小の略矩形の領域を設定し、該領域内の各画素に対応す
る画像信号値の逆数でそれぞれ対応する前記領域内の各
画素を重み付けして前記放射線画像の重心を求め、該重
心を前記被写体像内の画像点とすることを特徴とするも
のである。
【0023】
【作用】本発明による被写体像内画像点決定方法は、放
射線画像が記録された記録シート上の各画素から得られ
た画像信号を、所定のしきい値により2値化し、記録シ
ート上に、画像信号の値が所定のしきい値より大きい画
素を取り囲む、記録シートの各辺に略平行な4辺を有す
る最小の略矩形の領域を設定し、この領域内の各画素に
対応する画像信号値の逆数でそれぞれ対応する各画素を
重み付けして放射線画像の重心を求めるものである。こ
のため、この重心が常に安定して被写体像内の画像点と
して求められる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
して説明する。
【0025】図1は、本発明の被写体像内画像点決定方
法の一例を使用した、放射線画像読取再生装置の一実施
例の斜視図である。この放射線画像読取再生装置は前述
した蓄積性蛍光体シートを用いる装置である。
【0026】放射線画像が記録された蓄積性蛍光体シー
ト11は、読取手段100 の所定位置にセットされる。この
所定位置にセットされた蓄積性蛍光体シート11は、図示
しない駆動手段により駆動されるエンドレスベルト等の
シート搬送手段15により、矢印Y方向に搬送(副走査)
される。一方、レーザー光源16から発せられた光ビーム
17はモータ24により駆動され矢印方向に高速回転する回
転多面鏡18によって反射偏向され、fθレンズ等の集束
レンズ19を通過した後、ミラー20により光路を変えて前
記シート11に入射し副走査の方向(矢印Y方向)と略垂
直な矢印X方向に主走査する。光ビーム17が照射された
シート11の箇所からは、蓄積記録されている放射線画像
情報に応じた光量の輝尽発光光21が発散され、この輝尽
発光光21は光ガイド22によって導かれ、フォトマル
チプライヤ(光電子増倍管)23によって光電的に検出さ
れる。上記光ガイド22はアクリル板等の導光性材料を成
形して作られたものであり、直線状をなす入射端面22a
が蓄積性蛍光体シート11上の主走査線に沿って延びるよ
うに配され、円環状に形成された出射端面22b にフォト
マルチプライヤ23の受光面が結合されている。入射端面
22a から光ガイド22内に入射した輝尽発光光21は、該光
ガイド22の内部を全反射を繰り返して進み、出射端面22
b から出射してフォトマルチプライヤ23に受光され、放
射線画像を表わす輝尽発光光21の光量がフォトマルチプ
ライヤ23によって電気信号に変換される。
【0027】フォトマルチプライヤ23から出力されたア
ナログ出力信号Sはログアンプ26で対数的に増幅され、
A/D変換器27でディジタル化され、画像信号SQ が得
られる。得られた画像信号SQ は一旦記憶手段28に記憶
された後、画像処理手段29によって読み出される。
【0028】画像処理手段29では、被写体像内の画像点
が求められ、この画像点から蓄積性蛍光体シート11の端
部に向かう放射状の複数の方向に沿った各画素に対応す
る画像信号に基づいて、照射野の輪郭上にあると考えら
れる複数の輪郭点が求められ、これらの輪郭点に沿った
線で囲まれる領域が照射野として認識される。照射野が
認識されると、この照射野に対応する画像信号SQ に適
切な画像処理が施される。
【0029】画像処理の施された画像信号SQ は再生手
段30に送られ、再生手段30ではこの画像信号SQ に基づ
く放射線画像が再生記録される。
【0030】ここで、画像処理手段29で行なわれる、被
写体像内の画像点を画像信号SQ に基づいて決定する方
法についてさらに説明する。
【0031】図2は、照射野絞りを使用して肩間接軸位
の撮影がなされ、蓄積性蛍光体シート11上の狭い領域に
のみ放射線が照射された様子を表わす図である。
【0032】図2に示す照射野12外の領域は、放射線は
ほとんど照射されていないため、この領域の各画素から
得られた画像信号SQ は、非常に小さな値を有してい
る。図2に示す照射野12のうち、骨部組織13Aと軟部組
織13Bとからなる被写体像13以外の領域である直接放射
線部12Aは、放射線が被写体を経由(透過又は反射)せ
ずに、直接蓄積性蛍光体シート11に照射された領域であ
り、この領域の各画素から得られた画像信号SQ は非常
に大きな値を有している。被写体像13に対応する各画素
から得られた画像信号SQ は、被写体を経由した後の放
射線が蓄積性蛍光体シートに照射された領域に対応する
ものであるため、中間的な値を有している。
【0033】画像処理手段29においては、まず蓄積性蛍
光体シート11上の各画素から得られた画像信号SQ のう
ち、所定のしきい値より大きい画像信号SQ の値を1、
このしきい値より小さい画像信号SQ の値を0とする2
値化が行なわれる。ここで図3を参照して2値化の方法
について説明する。
【0034】図3は、蓄積性蛍光体シート11の全面に対
応する画像信号SQ のヒストグラムの1例を表わすグラ
フである。
【0035】まず、このヒストグラムにおける画像信号
Q の最大値Smax と最小値Sminが求められる。次い
で以下の式に従って、このヒストグラムにおけるしきい
値Th が求められる。
【0036】 Th=Smax −α(Smax −Smin) …(1) 本実施例においてはα=0.25とする。しきい値Th が求
められると、このしきいい値Th より大きい画像信号S
Q の値(図3における斜線部)を1、しきい値Th より
小さい画像信号SQ の値を0として画像信号SQ の2値
化が行なわれる。この2値化により、画像信号SQ の値
が1となるのは、図2に示す直接放射線部12Aと被写体
像13のうちの軟部組織13Bの大部分となり、画像信号S
Q の値が0となるのは、放射線が遮断された照射野12外
の領域と被写体像13のうちの骨部組織13Aの部分とな
る。この2値化によって図2に示した放射線画像は図4
に示すものとなる。
【0037】次いで画像処理手段29においては、図5に
示すように蓄積性蛍光体シート11上に、画像信号SQ
値が1となった画素12′を全て取り囲む、蓄積性蛍光体
シート11の各辺に略平行な4辺を有する最小の略矩形の
領域14が設定される。ここで、最小の略矩形の領域14と
は、画素12′に密接するような領域のみならず、図5に
示すように多少余裕を持って画素12′を囲む領域であっ
てもよい。領域14が設定されると、図6に示すように、
領域14内にのみ存在する放射線画像の画像信号値S
Q (簡単のため画像信号値を表わす場合も画像信号を表
わす場合と同様にSQ を用いる。)の逆数1/SQ を用
いて被写体像内の画像点が求められる。以下その求め方
について説明する。
【0038】図7は図2に対応し、蓄積性蛍光体シート
11のうち領域14に対応した放射線画像を表わす図であ
る。この場合直線ηに沿った各画素に対応する画像信号
値の逆数1/SQ をプロットすると、グラフAに示すよ
うに、被写体像内の各画素に対応する逆数1/SQ 、と
くに骨部組織13Aの逆数1/SQ が大きな値を有する。
したがって、この場合、逆数1/SQ で対応する各画素
を重み付けして重心を求めることにより、この重心が被
写体像内の画像点として求められる。
【0039】ここで、上述したように画像信号値SQ
逆数1/SQ で対応する各画素を重み付けして重心を求
めることは、以下に示す演算を行なうことをいう。
【0040】x方向に並ぶ画素の座標をi (正の整
数)、y方向に並ぶ画素の座標をj (正の整数)で表わ
し、各画素(i,j) に対応する画像信号値SQ の逆数1/
Q をP(i,j) で表わす。また、
【0041】
【数1】
【0042】
【数2】
【0043】で表わし、x方向,y方向の重心をxc
c とすると、
【0044】
【数3】
【0045】
【数4】
【0046】により、重心の座標(x c ,yc )が求め
られる。この重心が蓄積性蛍光体シート11上の被写体像
内の画像点となる。
【0047】このようにして、被写体像内の画像点が求
められた後、前述したように、この画像点から蓄積性蛍
光体シート11の端部に向かう放射状の複数の方向に沿っ
た各画素に対応する画像信号に基づいて、照射野の輪郭
上にあると考えられる複数の輪郭点が求められ、これら
の輪郭点に沿った線で囲まれる領域が照射野として認識
され、この照射野に対応する画像信号SQ に適切な画像
処理が施される。
【0048】上記実施例においては、求められた被写体
像内画像点を、照射野の認識に用いる場合について説明
したが、被写体像内画像点を求めることは、照射野の認
識にのみ用いられるものではない。たとえば、図1に示
す再生手段30で可視画像を得る場合に、上記のようにし
て画像処理手段29において被写体像内画像点を求めるこ
とにより、被写体像が蓄積性蛍光体シート11の端に記録
された場合であっても、この被写体像を中央に配置した
可視画像を得ることができる。
【0049】また、上記実施例は、先読みを行なわない
放射線画像読取装置について説明したが、先読みを行な
って先読画像信号を求め、この先読画像信号に基づいて
照射野を求め、この照射野内に対応する先読画像信号に
基づいて本読みの際の読取条件を求めるシステムにも本
発明の被写体像内画像点決定方法を用いることができる
ことはいうまでもない。
【0050】また、本発明は、蓄積性蛍光体シートを用
いる装置のほか、従来のX線フィルムを用いる装置等に
も用いることができる。
【0051】また、上記実施例は肩関接軸位の放射線画
像についての画像点を求めているが、とくにこれに限ら
れるものではなく、頭部、手、足等の放射線画像につい
ての画像点を求めるものであってもよい。
【0052】さらに、上記実施例においては、直接放射
線部が被写体に対して対称に存在する放射線画像につい
ての画像点を求めているが、本発明は、上述した実施例
の他頭部、手、足の放射線画像等、被写体の周囲に直接
放射線部を有する放射線画像についての画像点を求める
のに最も適している。
【0053】また、上記実施例においては、画像信号を
2値化するためのしきい値を式(1)によって求めてい
るが、しきい値を一定値にして2値化を行なうようにし
てもよい。
【0054】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
る被写体像内画像点決定方法は、放射線画像の照射野が
絞り込まれ、記録シートの端部に片寄っている場合であ
っても、放射線画像が記録された領域のみの画像信号に
基づいて被写体像内の画像点を求めるようにしたため、
常に安定して被写体上に画像点を求めることが可能とな
る。
【0055】また、各画素に対応する画像信号値の逆数
でそれぞれ対応する画素を重み付けして記録シートの重
心を求めているため、直接放射線部が大きく含まれてい
る場合でも、被写体上に画像点を求めることが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の被写体像内決定方法の一例を使用した
放射線画像読取再生装置の一実施例の斜視図
【図2】蓄積性蛍光体シート上の狭い領域にのみ放射線
が照射された様子を表わす図
【図3】蓄積性蛍光体シートの全面に対応する画像信号
のヒストグラムの一例を表わすグラフ
【図4】2値化された画像信号を表わす図
【図5】画像信号の値が1となった画素を略矩形の領域
で囲んだ状態を表わす図
【図6】略矩形の領域で被写体像を囲んだ状態を表わす
【図7】画像信号のグラフの一例を放射線画像とともに
表わす図
【符号の説明】 11 蓄積性蛍光体シート 12 照射野 13 被写体像 14 矩形の領域 21 輝尽発光光 23 フォトマルチプライヤ 26 ログアンプ 27 A/D変換器 28 記憶手段 29 画像処理手段 30 再生手段 Th しきい値
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03B 42/02 G06T 1/00 H04N 1/40

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体像を含む放射線画像が記録された
    記録シート上の各画素から得られた画像信号に基づい
    て、前記被写体像内の画像点を決定する被写体像内画像
    点決定方法において、 前記画像信号を所定のしきい値により2値化し、 前記記録シート上に、前記画像信号の値が前記所定のし
    きい値より大きい前記画素を全て取り囲む、前記記録シ
    ートの各辺に略平行な4辺を有する最小の略矩形の領域
    を設定し、 該領域内の各画素に対応する画像信号値の逆数でそれぞ
    れ対応する前記領域内の各画素を重み付けして前記放射
    線画像の重心を求め、該重心を前記被写体像内の画像点
    とすることを特徴とする被写体像内画像点決定方法。
JP4013764A 1992-01-29 1992-01-29 被写体像内画像点決定方法 Expired - Lifetime JP2903270B2 (ja)

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