JP2903120B2 - 塩害保護層を形成したコンクリート構造物 - Google Patents
塩害保護層を形成したコンクリート構造物Info
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Description
係るものである。
材などは防水性、耐薬品性、美感などを付与するため、
また鉄筋コンクリートにおいて鉄筋の腐食の原因となる
中性化、塩害や、反応性骨材によるアルカリ骨材反応な
どを促進する外的要因(水、酸素、塩分)の遮断などコ
ンクリートなどの脆性材料からなる構造物または部材な
どの持つ欠点を補うなどを目的とした表面保護が行なわ
れている。
の方法では乾燥収縮などによりコンクリートに新たにひ
びわれが発生したり、すでに発生したひびわれの路面荷
重などの外力や,温度変化などによる動きまたは目地な
どの変位に追従できずに被覆材が破断して、塩害を防止
するなどの本来の目的を充分に達成できない事態が発生
することがある。
覆材がまったく剥離しなければ無限大の伸び(ゼロスパ
ンにおける被覆材の追従性)が必要になる。
うに被覆材のコンクリートに対する付着性をある程度小
さくする。
発生させる方法は、さらに剥がれを進行させる危険があ
る。
の力は非常に大きいため被覆材の抗張力を高めてもひび
われの発生を完全に押さえることは出来ない。
性,耐薬品性,耐塩害性などの機能を低下させやすい。
高くなる。
造物の塩害保護層として表層被覆材より弾性率の小さい
別の下地被覆材を被覆することにより、外的要因の遮断
に対する性能などを低下させることなくひびわれに対す
る追従性を向上させて表面保護層のひびわれを防止して
コンクリートを塩害から保護することにある。
(2)及び表面被覆材(3)がこの順序で積層された塩
害保護層(b)が設けられ、この下地被覆材(2)とし
て柔軟性エポキシ樹脂塗料が採用され、また表面被覆材
(3)として該下地被覆材(2)より弾性率の高いエポ
キシ樹脂塗料が採用されていることを特徴とする塩害保
護層を形成したコンクリート構造物に係るものである。
(2)及び表面被覆材(3)がこの順序で積層された塩
害保護層(b)が設けられ、この下地被覆材(2)とし
て柔軟性エポキシ樹脂塗料が採用され、また表面被覆材
(3)として該下地被覆材(2)より弾性率の高いビニ
ルエステル系樹脂塗料が採用されていることを特徴とす
る塩害保護層を形成したコンクリート構造物に係るもの
である。
(2)及び表面被覆材(3)がこの順序で積層された塩
害保護層(b)が設けられ、この下地被覆材(2)とし
て柔軟性ポリマーセメントモルタル若しくはアクリルゴ
ム塗料が採用され、また表面被覆材(3)は該下地被覆
材(2)より弾性率の高い柔軟性エポキシ樹脂塗料が採
用されていることを特徴とする塩害保護層を形成したコ
ンクリート構造物に係るものである。
とえばコンクリートに新たなひびわれが発生したり、す
でに発生していたひびわれや目地などが温度変化や外力
などによりその幅が広がった場合、コンクリートとの付
着性が維持され、また表面1に被覆された弾性率の小さ
い下地被覆材2により緩衝される。さらにひびわれが広
がり、弾性率の小さい下地被覆材2が破断しても、その
上に被覆された表層被覆材3に対しては単独で被覆した
場合よりその追従性が大幅に向上し、表面保護層3の塩
害防止効果を劣化させない。
(表1)に示した仕様(引張弾性率の小さい下地被覆材
を先に塗布する)で塗装した後、第1図のようなJIS A1
106「コンクリート曲げ強度 試験方法」に準拠し、荷
重速度8〜10kgf/cm2・minで、歪みゲージを用いてコン
クリートに発生するひびわれをモニターしながら載荷す
る。塗膜にひびわれが発生したときの下地のコンクリー
トのひびわれ幅を測定する。
引張弾性率の小さいC,D,を下地被覆材2として塗布した
後、夫々の下地被覆材2より引張弾性率の大きいA,Bを
表層被覆材3として塗布したほうが大きなひびわれに追
従することが確認された。
A,Bのみを塗装した場合には×印をつけたように追従性
の悪いことが確認された。
2として塗布し、それより引張弾性率の低いAを表層被
覆材3として塗布した場合も×印をつけたように追従性
が大きく低下することが確認された。
ノッチを設けておき裏面に(表2)に示した仕様で塗装
を行う。塗膜に傷を付けないようにノッチ部で少し折り
曲げ、スレートだけにひびわれを入れる。これを引張試
験機に取り付け、クロスヘッド速度5mm/minで引張試験
を行い、表層被覆材3が破断したときのひびわれ幅を測
定する。
ように予め引張弾性率の小さいB,C,Dを下地被覆材2と
して塗布した後、夫々の下地被覆材2より引張弾性率の
大きいE,A,Bを表層被覆材3として塗布したほうが大き
なひびわれに追従することが確認された。
ずにE,Aのみを塗装した場合には×印をつけたように追
従性の悪いことが確認された。
エポキシ樹脂の一種または複数種、硬化剤、硬化促進
剤、他に必要に応じて顔料を加えた組成物があげられ
る。
テル型エポキシ樹脂(例えば、日本チバガイギー株式会
社製、アラルダイトGY250) (2)可撓性エポキシ樹脂; エーテル型のメチル置換型エポキシ樹脂、エーテル型
の側鎖状型エポキシ樹脂(例えば、旭電化工業株製、ア
デカレジンEP4000) エーテル型の脂肪族型エポキシ樹脂(例えば、坂本薬
品工業株式会社製、SP−TPG)エステル型の脂肪族エポ
キシ樹脂 (3)硬化型 ポリアミドアミン(例えば、富士化成工業株式会社
製、トーマイド225) 硬化促進剤(第3級アミン、例えば、日本チバガイギ
ー株式会社製、アラルダイトHY960) (4)顔料 柔軟性ポリマーセメントモルタルの一例としては、結
合材にセメントとガラス転位点温度が低いポリマー、例
えばエチレン酢酸ビニル共重合樹脂、アクリル酸エステ
ル共重合樹脂(例えばヘキスト合成株式会社製モビトン
LDM3750)などのエマルジョンを用いたモルタルがあげ
られる。
下表の通りである。
着性が良好なことが必要である。そのためにプライマー
を塗布した後、下地被覆材2を被覆する場合もある。
る。そのために、下地被覆材2を被覆した後、表層被覆
材3との付着性を良くするために、プライマーを塗布す
る場合もある。
または目地などの変位が考えられ、被覆厚さと追従性の
関係から,またひびわれの繰り返しの動きへの追従性の
点から,これらを総合して10μm〜5000μmが望まし
い。
ゴム塗料,かんてん,などの他、低弾性率のもので被覆
可能なものであれば良い。
性化防止、防水性などに秀れ、下地被覆材2との付着性
が良好で、厚さを10〜15000μm程度にすることが望ま
しい。
下の厚さでは保護作用を果たさない。たとえば、床面や
屋根などのような防止、あるいは耐重量性舗装などに対
応できる。
を選定する。
をサンドブラスト、サンダーケレンなどにより除去す
る。また、さらに補修を行った後に本工法を実施するこ
ともある。
ても、表面にコンクリートに於けるレイタンスのように
弱い部分がある場合は除去したり、また含浸性の良い材
料を含浸して補強するなどの前処理を行うことが望まし
い。
を守って次の塗布に移る。
状態の必要に応じて多層構造としても良く、さらに表層
被覆材3についても、前記実施例に限らず、環境状態の
必要に応じてその他の多層構造(FRPも含む)のものを
採用する。
つ大きな伸び性能と表層被覆材の耐塩害性の機能を保
ち、コンクリート構造物のひびわれや目地の変位に対す
る追従性を著しく向上せしめ、塩害による劣化に対して
コンクリートの表面を保護する実用性に秀れた塩害保護
層を形成したコンクリート構造物となる。
きの大きいパラペット周辺部についても、この工法を採
用したところ、防水塗膜のひびわれを確実に防止でき、
秀れた実用性を発揮することが確認された。
クリート構造物aに本発明の塩害保護層bを形成した曲
げ強度試験の実施説明図である。 a……コンクリート構造物、b……塩害保護層、1……
表面、2……下地被覆材、3……表層被覆材。
Claims (3)
- 【請求項1】表面(1)に、下地被覆材(2)及び表面
被覆材(3)がこの順序で積層された塩害保護層(b)
が設けられ、この下地被覆材(2)として柔軟性エポキ
シ樹脂塗料が採用され、また表面被覆材(3)として該
下地被覆材(2)より弾性率の高いエポキシ樹脂塗料が
採用されていることを特徴とする塩害保護層を形成した
コンクリート構造物。 - 【請求項2】表面(1)に、下地被覆材(2)及び表面
被覆材(3)がこの順序で積層された塩害保護層(b)
が設けられ、この下地被覆材(2)として柔軟性エポキ
シ樹脂塗料が採用され、また表面被覆材(3)として該
下地被覆材(2)より弾性率の高いビニルエステル系樹
脂塗料が採用されていることを特徴とする塩害保護層を
形成したコンクリート構造物。 - 【請求項3】表面(1)に、下地被覆材(2)及び表面
被覆材(3)がこの順序で積層された塩害保護層(b)
が設けられ、この下地被覆材(2)として柔軟性ポリマ
ーセメントモルタル若しくはアクリルゴム塗料が採用さ
れ、また表面被覆材(3)は該下地被覆材(2)より弾
性率の高い柔軟性エポキシ樹脂塗料が採用されているこ
とを特徴とする塩害保護層を形成したコンクリート構造
物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2289083A JP2903120B2 (ja) | 1990-10-27 | 1990-10-27 | 塩害保護層を形成したコンクリート構造物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2289083A JP2903120B2 (ja) | 1990-10-27 | 1990-10-27 | 塩害保護層を形成したコンクリート構造物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04164878A JPH04164878A (ja) | 1992-06-10 |
JP2903120B2 true JP2903120B2 (ja) | 1999-06-07 |
Family
ID=17738606
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2289083A Expired - Fee Related JP2903120B2 (ja) | 1990-10-27 | 1990-10-27 | 塩害保護層を形成したコンクリート構造物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2903120B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5868739B2 (ja) * | 2012-03-08 | 2016-02-24 | デンカ株式会社 | コンクリート脱塩処理後の下地処理方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS52129739A (en) * | 1976-04-26 | 1977-10-31 | Shiyouzou Yabuhara | Plural layer patterned paint layer with flexibility |
-
1990
- 1990-10-27 JP JP2289083A patent/JP2903120B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
「‘78建築吹付材ディテール」、株式会社工文社、昭和52年12月10日、P.169−173「月刊防水ジャーナル」、平成2年10月5日、10月号、P.67 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04164878A (ja) | 1992-06-10 |
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