JP2902838B2 - 無電解ニッケルメッキ液組成物 - Google Patents

無電解ニッケルメッキ液組成物

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JP2902838B2 JP3325198A JP32519891A JP2902838B2 JP 2902838 B2 JP2902838 B2 JP 2902838B2 JP 3325198 A JP3325198 A JP 3325198A JP 32519891 A JP32519891 A JP 32519891A JP 2902838 B2 JP2902838 B2 JP 2902838B2
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本博 川崎
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は無電解ニッケルメッキ液
組成物に関する。より詳細には、本発明は、ガラス、プ
ラスチック、セラミックス等の絶縁物上に、均一なニッ
ケル被膜を高い析出速度で被着させることができ且つ液
安定性に優れた無電解ニッケルメッキ液組成物に関す
る。
【0002】
【従来技術とその課題】無電解ニッケルメッキに用いら
れる一般的なメッキ液は、水溶性のニッケル塩、次亜燐
酸塩、ニッケルイオンの錯化剤およびPH緩衝剤を含ん
で調製されており、通常は60℃以上、例えば80℃に加温
することにより析出速度を大きくして用いられている。
しかしながら、この種のメッキ浴は、高温になるとメッ
キ液自体が自然に分解するのでメッキ浴の安定性が低
い。また、析出速度が大きくなると、形成されるメッキ
膜が緻密な膜になり難い。
【0003】そこで、メッキ液の安定性を高め且つ緻密
なメッキ膜を形成するために、『無電解メッキ/神戸徳
蔵著』(槇書店、NPシリーズ)に記載されているよう
に、メッキ液を遊離ニッケルイオンの濃度制御が容易な
酸性とし、且つ、低温でメッキする方法が効果的である
ことが報告されている。ところが、メッキ液を酸性条件
にすると析出速度が小さくなり、メッキ薄膜の析出が不
均一になるのでメッキむらが生じ易くなる。
【0004】このように低温無電解メッキは、均一で緻
密且つ面精度に優れたメッキ被膜を短時間で形成するこ
とが困難なので、高い面精度の要求される場合、例え
ば、光ディスクのスタンパ製造工程などには適用できな
い。
【0005】光ディスクの製造工程では、まず、レジス
トを塗布したガラス基板にレーザーカッティングおよび
現像によりサブミクロンオーダの情報ピットを書込んで
レジスト原盤を作製する。次に、レジスト原盤のレジス
ト上に金属薄膜を形成してレジスト原盤の表面を導体化
し、更に、ニッケル電鋳処理、剥離処理などを経てスタ
ンパを作製する。こうして作製されたスタンパを、上記
金属薄膜を成型面として使用することにより、射出成形
法で大量の光ディスク基板を製造することができる。
【0006】上記のスタンパを作製する工程において、
前述のような酸性で低温のメッキ浴を使用してレジスト
原盤に無電解メッキを施した場合、メッキ膜の析出速度
が小さく、金属薄膜の均一性、緻密性が損われるだけで
はなくレジスト表面側の表面粗さも大きくなる。従っ
て、サブミクロンオーダーの情報ピットに対応した形状
をレジスト原盤の表面に形成することができない。この
ような問題は、光ディスクのスタンパに限らず、金属薄
膜を高精度に形成することが要求される集積回路やハー
ドディスクなどの製造においても障害となる。
【0007】上述のような問題に対して、特開昭62-208
78号公報には、無電解ニッケルメッキ液中に 0.1〜4pp
m の銅イオンを添加して、低温且つ酸性の浴中でも均一
なニッケル被膜を迅速に形成する方法が開示されてい
る。
【0008】しかしながら、レジストを塗布した 200mm
φのガラス原盤上に厚さ約1500Åで表面粗さ 100Å以下
の緻密な膜を被着させるという光ディスク製造のための
標準的な条件下で、上述のような銅イオンを添加したメ
ッキ浴は40〜60回の成膜にしか使用できない。また、加
温状態で析出性が安定している期間は4〜7日間程度で
ある。従って、大量のメッキ処理を長期間にわたって連
続して行うような工業的な用途には、まだ充分な特性を
有しているとはいえない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、上
記従来技術の問題点を解決し、液安定性に優れ、高い析
出速度で、均一且つ緻密なメッキ膜を面精度良く被着さ
せることができる新規な無電解ニッケルメッキ液を提供
することをその目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明に従うと、
20〜60g/リットルの濃度の水溶性ニッケル塩水溶液に
対して、更に、PH緩衝剤および次亜燐酸塩を添加した
混合物を主成分とする無電解ニッケルメッキ液であっ
て、不純物として含まれるコバルトの含有量が、該メッ
キ液に含有されるニッケル量に対して重量比で 0.14ppm
以下であり、且つ、該メッキ液における紫外線吸収スペ
クトルの波長 655nmの吸収極大の吸光度の増分が0.05以
下となるように、該メッキ液に含有されるニッケル塩量
に対してモル比で0.15〜2倍量のオキシカルボン酸塩ま
たはカルボン酸塩が溶解されていることを特徴とする無
電解ニッケルメッキ液組成物が提供される。
【0011】
【作用】本発明に係る無電解ニッケルメッキ液は、含有
されているニッケル量に対して不純物としてのコバルト
の含有量が重量比で 0.14ppm以下である水溶性ニッケル
塩を主成分としていることと、ニッケルイオンの錯化剤
として錯体形成能力の小さいオキシカルボン酸塩または
カルボン酸塩を含むこととをその主要な特徴としてい
る。
【0012】上記メッキ液において、水溶性ニッケル塩
としては、ニッケルの硫酸塩、塩酸塩、硝酸塩などの無
機塩を用いることができる。水溶性ニッケル塩の含有量
は、金属塩換算で10〜60g/リットル、好ましくは20〜
50g/リットルの範囲内とする。
【0013】次亜燐酸塩は還元剤であり、ナトリウム塩
を用いることができる。次亜燐酸塩の含有量は、例えば
次亜燐酸ナトリウム塩を用いた場合、10〜30g/リット
ル、好ましくは15〜20g/リットルの範囲内とする。
【0014】また、PH緩衝剤としては硫酸、塩酸など
の無機酸のアンモニウム塩を用いることができる。PH
緩衝剤は所定PHに浴を安定させるのに必要な量で、1
〜50g/リットルの範囲が好ましい。
【0015】更に、ニッケルイオンの錯化剤としては、
ニッケルイオンとの錯体形成能力が小さいオキシカルボ
ン酸塩またはカルボン酸塩を使用することができる。こ
のオキシカルボン酸塩またはカルボン酸塩の含有量は、
メッキ液中の水溶性ニッケル塩水溶液のニッケル塩量に
対してモル比で0.15〜2倍量の範囲とする。ここで、波
長 655nmに対するこのメッキ浴の紫外線吸収スペクトル
の吸収極大の吸光度の増分が0.05以下となるように濃度
調整する。即ち、具体的に後述するように、オキシカル
ボン酸塩またはカルボン酸塩の濃度がこの範囲外となっ
た場合、メッキ液の特性は著しく劣化する。
【0016】尚、本発明に係るメッキ液において、前記
水溶性ニッケル塩のニッケルに対する不純物としてのコ
バルト含有量は重量比で0.14ppm 以下、より好ましくは
0.07ppm 以下とすべきである。即ち、コバルト含有量が
0.14ppmを越えると、均一なメッキ膜が得られなくな
る。
【0017】また、本発明に係るメッキ液を使用したメ
ッキ処理では、液安定性、浴液の蒸発による環境汚染の
防止および被メッキ材のアルカリ腐食を防止するため
に、メッキ浴を酸性条件、即ちPH7〜4に維持し、且
つ、浴温を比較的低温、即ち60℃以下、好ましくは50〜
30℃の範囲とすることが有利である。
【0018】更に、実際にメッキ処理を行なう際には、
メッキ浴を攪拌しながら処理することが好ましい。
【0019】本発明に係る無電解ニッケルメッキ液は、
一般にエッチング処理などの粗面化処理をしていないプ
ラスチックやガラスの表面に対するメッキ処理にも使用
できるが、従来メッキ速度が遅いために表面の荒れが生
じるので適用できなかったレジスト表面への無電解ニッ
ケルメッキに特に有効に使用できる。
【0020】尚、実際のメッキ処理において従来から実
施されていた被メッキ材に対する前処理は、本発明に係
るメッキ液を使用する場合にも同様に実施される。即
ち、被メッキ物の脱脂処理、水洗処理、感受化処理、水
洗処理、活性化処理および水洗処理をこの順に行なう。
【0021】被メッキ物の脱脂処理は慣用の方法、例え
ば、有機溶剤、アルカリ脱脂液等による洗浄あるいは超
音波洗浄などにより行なうことができる。
【0022】また、面精度の高い金属薄膜を形成する場
合には、重金属をトラップする能力のあるタンニン酸で
処理することが好ましい。前処理剤としてのタンニン酸
水溶液の濃度は特に制限されないが、通常 0.1〜20重量
%、好ましくは 0.2〜5重量%程度である。タンニン酸
水溶液の濃度がこれよりも低い場合は、メッキ触媒が吸
着されず、メッキ膜が析出しない場合がある。一方、濃
度が前記範囲よりも濃い場合は、タンニン酸水溶液の寿
命が著しく短くなる。
【0023】更に、メッキ処理の前処理として、被メッ
キ材の感受化処理および活性化処理を慣用の方法により
行なうことが好ましい。即ち、感受化処理は、被メッキ
材を例えば塩化第1錫などの還元性の金属塩と塩酸の水
溶液で処理する。また、活性化処理は、例えば塩化第1
パラジウム等の貴金属塩と塩酸との水溶液で処理する。
具体的には、これらの水溶液に被メッキ材を浸漬する簡
素な方法でも効果をあげることができる。
【0024】以下、実施例を挙げて本発明をより具体的
に説明するが、以下の開示は本発明の一実施例に過ぎ
ず、本発明の技術的範囲を何ら限定するものではない。
【0025】
【実施例】
〔実施例1〕直径 200mm、厚さ10mmの光学研磨されたガ
ラス原盤の表面に、ポジ型レジスト(シプレイ社、商品
名AZ1350)をスピンコートして膜厚約1500Åのホトレ
ジスト層を形成した後、レーザーカッティング並びに現
像処理により 1.6μmピッチのピットおよびグルーブを
形成してレジスト原盤を作製した。
【0026】次に、メッキ処理の前処理として、得られ
たガラス原盤を 0.2重量%のタンニン酸水溶液中に2分
間浸漬した後水洗した。続いて、SnCl2 とHClとを主成
分とする感受化液(奥野製薬株式会社製)に15秒間浸漬
した後水洗した。さらに、PdCl2 とHClとを主成分とす
る活性化液(奥野製薬株式会社製)に15秒間浸漬した後
水洗した。
【0027】一方、メッキ液として、下記の表1に示す
組成のメッキ液を調製した。尚、前処理およびメッキ処
理に使用した水は全てイオン交換水とした。また、硫酸
ニッケルは、住友金属鉱山株式会社製のものを使用し
た。
【0028】
【表1】
【0029】尚、上記表1に示したメッキ浴の紫外線吸
収スペクトル( 655nm)の吸収極大の吸光度は、酢酸ナ
トリウムを含まないものと同じであった。また、このメ
ッキ液中の不純物としての金属含有量は、原子吸光分析
の検出限界以下であった。
【0030】前述のような前処理したガラス原盤上のレ
ジストを、メッキ開始時から7分間メッキ液中に浸漬し
て、厚さ約1500Åの無電解ニッケルメッキ膜を形成する
ことができた。
【0031】次に、複数のレジスト原盤を用意し、表1
に示した成分のメッキ浴中に順次浸漬する操作を続け、
各原盤上でニッケルメッキ膜の析出が開始されるまでの
時間(秒)を測定した。測定結果を表2および表3に示
す。また、表2および表3をグラフ化して図1に示す。
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】表2、表3および図1に示すように、前記
メッキ浴を使用した場合の析出開始時間は10〜30秒の間
であり、この特性は 102回、41日間にわたって維持され
た。また、この間に析出されたメッキ膜の面精度は良好
に維持されていた。即ち、このメッキ浴から得られたメ
ッキ被膜の表面粗さを走査型トンネル顕微鏡および薄膜
段差計で測定したところ全て 100Å以下であった。また
このメッキ浴は、Cuイオンを添加しなくても、1回目の
メッキ処理よりも高い面精度のメッキ膜を析出させるこ
とが可能であった。
【0035】更に、このメッキ浴は、メッキ膜の面精度
を維持して使用できる浴温範囲が35〜50℃と広く、例え
ば浴温度40℃で析出速度が顕著に小さくなり始めた時
点、即ち、表2、表3および図1に示す61回目のメッキ
処理から浴温度を45℃にすることにより、面精度を劣化
させずに析出速度を回復することが可能であった。
【0036】〔実施例2〕メッキ液の成分である酢酸ナ
トリウムの代わりにマロン酸ナトリウムを使ったこと以
外は実施例1と同じ成分のメッキ液を使用し、実施例1
と同じ方法で同じ仕様のレジスト原盤にメッキ処理を行
った。尚、ここで使用した硫酸ニッケルは実施例1と同
じ純度のものであった。本実施例において使用したメッ
キ液の組成を表4に示す。
【0037】
【表4】
【0038】尚、上記メッキ液の紫外線吸収スペクトル
(655nm) の吸収極大の吸光度は、マロン酸ナトリウムを
含まないメッキ液よりも0.02大きかった。
【0039】複数のレジスト原盤に実施例1と同じよう
に前処理を施した後、40℃に保ったメッキ浴中に前処理
後のレジスト原盤をメッキ開始時から7分間浸漬したと
ころ析出開始時間20秒で厚さ1600Å、面粗さ約70Åの均
一なメッキ膜が被着した。
【0040】〔実施例3〕実施例1のメッキ液組成物に
おける酢酸ナトリウムのかわりにリンゴ酸ナトリウムを
使ったこと以外は同じメッキ液を使用し、実施例1と同
じ方法でメッキ処理を行ってメッキ液を評価した。この
メッキ液の組成は下記の表5に示す通りである。尚、こ
こで使用した硫酸ニッケルは、実施例1と同じ純度のも
のを使用した。
【0041】
【表5】
【0042】上記の組成のメッキ液では、同濃度の硫酸
ニッケルとリンゴ酸ナトリウムとを含む水溶液の紫外線
吸収スペクトル(655nm)の吸収極大の吸光度が、リンゴ
酸ナトリウムを含まないものより0.05大きかった。
【0043】以上のようなメッキ液を40℃に保ち、実施
例1と同じ前処理をしたレジスト原盤をメッキ開始時か
ら7分間浸漬したところ、析出開始時間25秒で厚さ1500
Å、表面粗さ約80Åの均一なメッキ被膜が形成された。
【0044】〔比較例1〕実施例1のメッキ液組成物の
酢酸ナトリウムのかわりにクエン酸ナトリウムまたは酒
石酸ナトリウムを使ったこと以外は実施例1と同じメッ
キ液を使用し、実施例1と同じ方法でメッキ処理を行っ
てメッキ液を評価した。使用したメッキ液組成は下記の
表6および表7に示す通りである。各浴で使用した硫酸
ニッケルは実施例1の場合と同じ純度のものを使用し
た。
【0045】
【表6】
【0046】
【表7】
【0047】上記a液と同濃度の硫酸ニッケルおよびク
エン酸ナトリウムを含む水溶液の紫外線吸収スペクトル
(655nm) の吸収極大の吸光度は、クエン酸ナトリウムを
全く含まないものより0.07大きかった。また、b液と同
濃度の硫酸ニッケルおよび酒石酸ナトリウムを含む水溶
液の紫外線吸収スペクトル(655nm) の吸収極大の吸光度
は、酒石酸ナトリウムを全く含まないものより0.09大き
かった。
【0048】以上のようなメッキ液を40℃に保ち、実施
例1と同じ方法で前処理したレジスト原盤をメッキ開始
前から7分間浸漬したが、いずれの浴でもメッキ速度が
遅過ぎて、レジスト上に均一なメッキ膜を形成できなか
った。
【0049】〔比較例2〕表8に示すような組成の、従
来から使用されているCuイオンを含むメッキ液を調製し
て、実施例1と同じ仕様のレジスト原盤に対してメッキ
処理を行った。前処理は、他の実施例および比較例と同
じ方法で行った。
【0050】
【表8】
【0051】40℃のメッキ液中に、メッキ開始時から7
分間浸漬して厚さ約1500Åの無電解ニッケルメッキ膜を
形成した。尚、メッキ前処理およびメッキ液に使用した
水は全てイオン交換水とした。また、このメッキ浴中の
銅を除く不純金属の含有量は原子吸光分析で、検出限界
以下であった。
【0052】上述のような組成のメッキ液を使用して、
実施例1と同じ方法でメッキ液を評価した。評価結果を
表9に示す。尚、図2は表9をグラフ化したものであ
る。
【0053】
【表9】
【0054】表9および図2に示すように、メッキ浴の
析出時間は15〜45秒の間であり、実施例に比べ遅い。ま
たこのメッキ浴は面粗さ 100Å以下の面精度を維持し
て、5日間、63回しかメッキを析出することができなか
った。またこのメッキ浴の析出速度が小さくなり始めた
メッキ回数63回目に浴温度を40℃から45℃に変更した
が、局部的な異常析出が発生してメッキ面が荒れるの
で、 100Å以下の面精度を維持することはできなかっ
た。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に従う無電
解ニッケルメッキ液組成物は、ニッケルイオンと錯体形
成能力の小さいオキシカルボン酸塩またはカルボン酸塩
とコバルト含有量が少ないニッケル塩を用いて調製され
ており、液安定性に優れ、析出速度が大きく且つ長寿命
である。また、このメッキ液を使用することにより、均
一且つ緻密で、面精度に優れたメッキ被膜を効率良く形
成することができる。従って、光ディスク基板の成形用
スタンパー製造工程等に特に有利に適用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で使用したメッキ液の評価結果を示す
グラフである。
【図2】比較例2で使用したメッキ液の評価結果を示す
グラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−20878(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C23C 18/36

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】20〜60g/リットルの濃度の水溶性ニッケ
    ル塩水溶液に対して、更に、PH緩衝剤および次亜燐酸
    塩を添加した混合物を主成分とする無電解ニッケルメッ
    キ液であって、 不純物として含まれるコバルトの含有量が、該メッキ液
    に含有されるニッケル量に対して重量比で 0.14ppm以下
    であり、且つ、 該メッキ液における紫外線吸収スペクトルの波長 655nm
    の吸収極大の吸光度の増分が0.05以下となるように、該
    メッキ液に含有されるニッケル塩量に対してモル比で0.
    15〜2倍量のオキシカルボン酸塩またはカルボン酸塩が
    溶解されていることを特徴とする無電解ニッケルメッキ
    液組成物。
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