JP2902003B2 - 超電導コイル構造 - Google Patents
超電導コイル構造Info
- Publication number
- JP2902003B2 JP2902003B2 JP1214146A JP21414689A JP2902003B2 JP 2902003 B2 JP2902003 B2 JP 2902003B2 JP 1214146 A JP1214146 A JP 1214146A JP 21414689 A JP21414689 A JP 21414689A JP 2902003 B2 JP2902003 B2 JP 2902003B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- superconducting
- coil
- reinforcing material
- superconducting coil
- reinforcing member
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
- Superconductive Dynamoelectric Machines (AREA)
- Containers, Films, And Cooling For Superconductive Devices (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、超電導電力貯蔵装置の超電導コイルのコイ
ル構造に関するものである。
ル構造に関するものである。
［従来の技術］ 第３図及び第４図に示すように超電導コイル１は超電
導線素線２の束の超電導導体３と補強材４を主構成要素
として構成される。コイル通電時には、主として拡張力
を主体とする電磁力が作用する。超電導導体３自体には
電磁力による拡張力に抵抗し得る強度がないので、補強
材４により拡張力を受けなければならない。補強材４の
強度，剛性が不十分であると、超電導素線２の変位に伴
う熱発生を生じ素線２は常電導状態となりクエンチす
る。第３図は容量が低く、拡張力が比較的小さな場合に
用いられる構造であり、補強材４は超電導コイル１の
内，外周のみに設置される。第４図は容量が大きい超電
導コイル１の場合に用いられる構造であり、補強材４の
中に超電導導体３及び安定化材７が埋込まれている。第
３図の構造の場合、巻線は容易であるが、通電，電磁力
作用時に外周補強材４に荷重が伝達される前に超電導導
体３が圧縮変位されること、冷却が全体になされにくい
こと等によってクエンチに対する信頼性が低い。第４図
の構造の場合、集合体６における各超電導導体３が補強
材４の中に保持され、冷却用の冷却チャンネル８が設け
られること等によりクエンチに対する信頼性は高いが、
高剛性の補強材４をコイル状に巻くことが製造技術上非
常に困難であり、内部の溶接あるいは半田付等も難し
い。
導線素線２の束の超電導導体３と補強材４を主構成要素
として構成される。コイル通電時には、主として拡張力
を主体とする電磁力が作用する。超電導導体３自体には
電磁力による拡張力に抵抗し得る強度がないので、補強
材４により拡張力を受けなければならない。補強材４の
強度，剛性が不十分であると、超電導素線２の変位に伴
う熱発生を生じ素線２は常電導状態となりクエンチす
る。第３図は容量が低く、拡張力が比較的小さな場合に
用いられる構造であり、補強材４は超電導コイル１の
内，外周のみに設置される。第４図は容量が大きい超電
導コイル１の場合に用いられる構造であり、補強材４の
中に超電導導体３及び安定化材７が埋込まれている。第
３図の構造の場合、巻線は容易であるが、通電，電磁力
作用時に外周補強材４に荷重が伝達される前に超電導導
体３が圧縮変位されること、冷却が全体になされにくい
こと等によってクエンチに対する信頼性が低い。第４図
の構造の場合、集合体６における各超電導導体３が補強
材４の中に保持され、冷却用の冷却チャンネル８が設け
られること等によりクエンチに対する信頼性は高いが、
高剛性の補強材４をコイル状に巻くことが製造技術上非
常に困難であり、内部の溶接あるいは半田付等も難し
い。
［発明が解決しようとする課題］ 第３図の従来構造は総拡張ｂを外周補強材４で抵抗す
ることは可能であるが、内部の超電導導体３の集合体の
剛性が低いため内周側の超電導導体３が半径方向外側に
変位してしまう。また、超電導導体３の巻数が多くなる
と、冷却用の液体Heが内部まで浸透しにくいという欠点
がある。また、第４図の従来構造は、強度，剛性的には
問題ないが、Ｈ型をなす補強材４の曲げ剛性が高いた
め、これをコイル状に巻きつけても各層，列が十分密着
し得ず、超電導導体３と補強材４の集合体６自体が変位
する危険性が高い。本発明は、曲げ剛性が低い補強材４
を層方向に密に配置することにより従来の低容量型，高
容量型両方の持つ欠点をカバーし、巻き易く、かつ超電
導導体３の変位を拘束し得るようにしたものである。
ることは可能であるが、内部の超電導導体３の集合体の
剛性が低いため内周側の超電導導体３が半径方向外側に
変位してしまう。また、超電導導体３の巻数が多くなる
と、冷却用の液体Heが内部まで浸透しにくいという欠点
がある。また、第４図の従来構造は、強度，剛性的には
問題ないが、Ｈ型をなす補強材４の曲げ剛性が高いた
め、これをコイル状に巻きつけても各層，列が十分密着
し得ず、超電導導体３と補強材４の集合体６自体が変位
する危険性が高い。本発明は、曲げ剛性が低い補強材４
を層方向に密に配置することにより従来の低容量型，高
容量型両方の持つ欠点をカバーし、巻き易く、かつ超電
導導体３の変位を拘束し得るようにしたものである。
［課題を解決するための手段］ 本発明においては、上記課題を解決するために、超電
導導体の数巻き毎に帯板状の補強材を巻き、かつこれを
締め付けることにより導体の電磁力による動きを拘束
し、導体変位に伴う発熱を防止する。更に、補強材の表
面には斜めに冷却通路としてのスリット状の冷却チャン
ネルを斜め格子状に設け、液体Heの内部への浸透を容易
にする。冷却チャンネルの寸法は例えば巾，深さ約１〜
2mm、ピッチ30mm程度で配置されるが、これは冷却性
能，剛性強度等コイル全体の使用条件により決定される
ものである。
導導体の数巻き毎に帯板状の補強材を巻き、かつこれを
締め付けることにより導体の電磁力による動きを拘束
し、導体変位に伴う発熱を防止する。更に、補強材の表
面には斜めに冷却通路としてのスリット状の冷却チャン
ネルを斜め格子状に設け、液体Heの内部への浸透を容易
にする。冷却チャンネルの寸法は例えば巾，深さ約１〜
2mm、ピッチ30mm程度で配置されるが、これは冷却性
能，剛性強度等コイル全体の使用条件により決定される
ものである。
［作用］ コイル内部に層状に補強材を設け、超電導導体に発生
する電磁力を分担させることにより超電導導体の変位を
防止する。また、各補強材は単純薄板構造であるため曲
げ加工も容易であり、第４図の従来例のような複雑な半
田付も不要である。なお、補強材の表面に設けた冷却チ
ャンネルに沿って液体Heが浸透しコイル内部を有効に冷
却することができる。
する電磁力を分担させることにより超電導導体の変位を
防止する。また、各補強材は単純薄板構造であるため曲
げ加工も容易であり、第４図の従来例のような複雑な半
田付も不要である。なお、補強材の表面に設けた冷却チ
ャンネルに沿って液体Heが浸透しコイル内部を有効に冷
却することができる。
［実施例］ 第１図は本発明の一実施例としての超電導コイル構造
を示したものであり、内部巻き枠５を芯に超電導導体３
を数巻巻きつける毎に補強材４である帯板を巻く。電磁
力作用時のコイル内周側変位量は積層方向に累積される
ため第３図に示す単独補強では不十分であり、第１図の
ように多段補強して不動点を設けることによりコイル変
位を大巾に減少させることができる。また第２図のよう
に補強材中に冷却チャンネル８を設けることにより密巻
きコイル内部への冷却用の液体Heの浸透を可能とし冷却
性能が向上する。また冷却チャンネルを斜めにすること
により断面の欠損に伴う補強材の強度低下を防止させて
いる。
を示したものであり、内部巻き枠５を芯に超電導導体３
を数巻巻きつける毎に補強材４である帯板を巻く。電磁
力作用時のコイル内周側変位量は積層方向に累積される
ため第３図に示す単独補強では不十分であり、第１図の
ように多段補強して不動点を設けることによりコイル変
位を大巾に減少させることができる。また第２図のよう
に補強材中に冷却チャンネル８を設けることにより密巻
きコイル内部への冷却用の液体Heの浸透を可能とし冷却
性能が向上する。また冷却チャンネルを斜めにすること
により断面の欠損に伴う補強材の強度低下を防止させて
いる。
［発明の効果］ 以上のように本発明によれば補強材を層状に分割して
巻きつけることにより、内部の導体の変位を拘束し、か
つ、全体の剛性も保持でき、しかも製作に特別な困難は
ない。また、層状に巻いた補強材表面にスリットを設け
ることによって液体Heの浸透を良くしコイル内部まで冷
却可能としている。
巻きつけることにより、内部の導体の変位を拘束し、か
つ、全体の剛性も保持でき、しかも製作に特別な困難は
ない。また、層状に巻いた補強材表面にスリットを設け
ることによって液体Heの浸透を良くしコイル内部まで冷
却可能としている。
第１図は、本発明の一実施例に係る超電導コイルの構造
図、 第２図は、本発明に係る補強材の構造図、 第３図は、従来の超電導コイルの構造図 第４図は、従来の別の超電導コイルの構造図である。 １……超電導コイル、２……超電導線、３……超電導導
体、４……補強材、５……内部巻き枠、６……集合体、
７……安定化材、８……冷却チャンネル。
図、 第２図は、本発明に係る補強材の構造図、 第３図は、従来の超電導コイルの構造図 第４図は、従来の別の超電導コイルの構造図である。 １……超電導コイル、２……超電導線、３……超電導導
体、４……補強材、５……内部巻き枠、６……集合体、
７……安定化材、８……冷却チャンネル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩本 洋一 兵庫県高砂市荒井町新浜２丁目１番１号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 (72)発明者 早川 数良 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町１丁目１番 １号 三菱重工業株式会社神戸造船所内 (72)発明者 中野 俊英 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町１丁目１番 １号 三菱重工業株式会社神戸造船所内 (56)参考文献 特開 昭64−711（ＪＰ，Ａ) 特開 昭54−105769（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−9606（ＪＰ，Ａ) 実開 平２−70407（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭60−79707（ＪＰ，Ｕ) 特公 昭61−10964（ＪＰ，Ｂ２) 特公 昭59−17523（ＪＰ，Ｂ２)
Claims (1)
- 【請求項１】超電導導体と表面にスリット状の冷却チャ
ンネルを斜め格子状に設けてなる補強材とを層状に繰返
し巻きつけることにより、超電導導体層間に補強材の層
を形成したことを特徴とする超電導コイル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1214146A JP2902003B2 (ja) | 1989-08-22 | 1989-08-22 | 超電導コイル構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1214146A JP2902003B2 (ja) | 1989-08-22 | 1989-08-22 | 超電導コイル構造 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0378213A JPH0378213A (ja) | 1991-04-03 |
| JP2902003B2 true JP2902003B2 (ja) | 1999-06-07 |
Family
ID=16650990
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1214146A Expired - Fee Related JP2902003B2 (ja) | 1989-08-22 | 1989-08-22 | 超電導コイル構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2902003B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4813884B2 (ja) * | 2005-12-08 | 2011-11-09 | 株式会社神戸製鋼所 | 超電導コイル |
| GB2532314B (en) | 2014-10-27 | 2018-05-02 | Siemens Healthcare Ltd | Support of superconducting coils for MRI systems |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2645721B2 (ja) * | 1987-03-26 | 1997-08-25 | 住友電気工業株式会社 | 超電導コイル |
| JPH0270407U (ja) * | 1988-11-17 | 1990-05-29 |
-
1989
- 1989-08-22 JP JP1214146A patent/JP2902003B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0378213A (ja) | 1991-04-03 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| DE4343025C2 (de) | Rotor und Verfahren zum Ausbilden der Wicklung dieses Rotors | |
| KR910003292B1 (ko) | 평면인덕터 | |
| DE69222014T2 (de) | Kernloser gleichstrommotor in flachbauweise | |
| JP5342749B2 (ja) | 高温超電導コイル | |
| US4310821A (en) | Spiralled printed inductance | |
| JP2008278628A (ja) | 分割ステータおよび分割ステータの製造方法 | |
| JP2902003B2 (ja) | 超電導コイル構造 | |
| US4242534A (en) | Superconductor structure and method for manufacturing same | |
| DE4122796A1 (de) | Induktives bauelement und verfahren zu seiner herstellung | |
| DE112016004389T5 (de) | Rotierende elektrische maschine und herstellungsverfahren für eine rotierende elektrische maschine | |
| US4218668A (en) | Superconductive magnet device | |
| JP2001006919A (ja) | 超電導マグネット | |
| JPS61254046A (ja) | 偏平コイルの製造方法 | |
| JP2520893B2 (ja) | 超電導マグネツト | |
| DE102006032972B3 (de) | Supraleitende Strombegrenzereinrichtung vom resistiven Typ mit mehrteiligem Halteelement | |
| JPS5936803B2 (ja) | くら形コイルの製造方法 | |
| GB1594774A (en) | Method of manufacturing a super conductor | |
| JP2539669Y2 (ja) | ヘリカルコイル | |
| JP3658520B2 (ja) | アモルファス鉄心変圧器 | |
| JPH03239308A (ja) | 超電導コイル | |
| JP2007324335A (ja) | 超電導コイル | |
| JP2645721B2 (ja) | 超電導コイル | |
| JP2861695B2 (ja) | 計器用変圧器の１次コイル | |
| JPS607365B2 (ja) | 超電導コイル | |
| JP2840721B2 (ja) | 鞍型コイルの巻線方法 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |