JP2900980B2 - ネジ締め機における連結ネジのずり落ち防止機構 - Google Patents

ネジ締め機における連結ネジのずり落ち防止機構

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JP2900980B2 JP22867394A JP22867394A JP2900980B2 JP 2900980 B2 JP2900980 B2 JP 2900980B2 JP 22867394 A JP22867394 A JP 22867394A JP 22867394 A JP22867394 A JP 22867394A JP 2900980 B2 JP2900980 B2 JP 2900980B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ネジ締め機本体に連結
ネジ用マガジンを備えたネジ締め機において、マガジン
を下向きにしたときなどに内部に収容された連結ネジが
マガジンからずり落ちるのを防止する連結ネジのずり落
ち防止機構に関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】この種のマガジンを備えた連
結ネジ用ネジ締め機としては、例えば実開平4ー232
65号公報に示されるようなものが知られている。これ
はねじ締め作業時に連結ネジがみだりに動かないように
するとともに、ネジの供給を円滑にするためにネジ締め
機本体に連結ネジ装填用のマガジンを設け、該マガジン
からネジ締め機本体の打ち込み部に連結ネジを供給案内
させるようにしたものである。
【0003】ところで、上記ネジ締め機をマガジンが下
向きになるようにして作業すると、特にマガジン内に連
結ネジがあまり残っていないときに連結ネジがマガジン
からずり落ちてしまい、送り不良の原因となるほか、ず
り落ちを防ぐために一方の手で連結ネジを支えていなけ
ればならないので作業が煩雑になるという欠点があっ
た。
【0004】
【発明の目的】本発明は前記欠点を解消し、マガジンを
下向きにしても連結ネジがマガジンからずり落ちること
を有効に防止することができるネジ締め機における連結
ネジのずり落ち防止機構を提供することをその目的とす
る。
【0005】
【目的を達成するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係るネジ締め機における連結ネジのずり落
ち防止機構は、ネジ締め機本体に連結ネジを収容するマ
ガジンを備えたネジ締め機において、前記マガジンの連
結ネジ案内溝の導出側の一方の側壁に開口部を貫通形成
し、この開口部には上記案内溝に対して進退操作可能な
操作つまみを設け、操作つまみの端部には上記案内溝に
臨む永久磁石を配置したことを特徴とする。
【0006】
【発明の作用、効果】本発明によれば、通常は操作つま
みを操作して操作つまみはコイルバネにより案内溝に対
して後退させておく。この場合、永久磁石は案内溝から
離反した位置にある。したがって、案内溝を通過する連
結ネジに対して磁気吸引力は及ばない。
【0007】これに対し、ネジ締め機を下向きにしてネ
ジ締め作業をするときは、操作つまみを案内溝に対して
前進するように操作る。この場合、永久磁石は案内溝に
近接し、案内溝を通過する連結ネジの軸部は永久磁石に
吸着されるから、その抵抗により連結ネジが自由に案内
溝に沿って摺動することは規制される。
【0008】このように、ネジ締め機を下向きにした場
合等のように、連結ネジにマガジンから落下するような
力が作用する場合、操作つまみの操作により連結ネジは
マガジン内で永久磁石により送り止めされるので、連結
ネジのマガジンからのずり落ちは防止される。
【0009】しかも、本発明は案内溝に対して操作つま
みを進退可能に構成するだけの構造であるから、単純で
コストも低くすることができる。
【0010】
【実施例】図1、図2において符号1はネジ締め機本体
を示す。ネジ締め機本体1の先端にはノーズ部2が前後
方向に摺動可能に配置され、ノーズ部2に形成されたネ
ジの打ち出し部3には、ノーズ部2の摺動と連動して連
結ネジ4を1本ずつ送り出す連結ネジ4の送り機構aが
設けられている。連結ネジ4は合成樹脂製の連結帯4a
に所定の間隔をおいてネジ4bを保持させたものであ
る。
【0011】連結ネジ4をノーズ部2に供給する送り機
構は、ノーズ部2に設けた送りホイール5をノーズ部2
を被ねじ込み材に押し付け操作してネジ締め機本体1に
対して相対的に摺動する作動に連動させて一定の回転角
で回転させることにより、送りホイール5の外周に等間
隔に形成された係合爪6を連結ネジ4の連結帯4aに形
成された係合溝(図示せず)に係合させてネジ1本分の
ピッチで送り出すもので、周知の機構である。
【0012】次に、ネジ締め機本体1には連結ネジ4を
収容したマガジン7が設けられている。マガジン7には
L字状に弯曲した連結ネジ4の案内溝8が形成されてい
る。案内溝8の断面は連結ネジ4の連結帯4aの案内部
8aとネジ軸の案内部8bとから形成され、周知の構造
である。連結ネジ4は案内溝8の一端から押し込まれ、
他端から導出されて上記ノーズ部2の打ち出し部に装着
される。なお、マガジン7はL字状でなく、前掲実開平
4ー23265号公報に示されるようなU字状のもので
あってもよい。
【0013】ところで、上記マガジン7には連結ネジ4
のずり落ち防止機構が設けられている。すなわち、マガ
ジン7の連結ネジ案内溝8の導出側の一方の側壁に開口
部9を貫通形成され、この開口部9に案内溝8に対して
進退操作可能な操作つまみ10が設けられ、操作つまみ
10の端部には上記案内溝8(案内部8a)に臨む永久
磁石11が配置されている。
【0014】図3に示されるように、開口部9は円筒状
に形成され、その内周壁の中途部には環状の縁部12が
内方に突出形成されている。そして、環状縁部12の裏
側(案内溝8側)面には、約90度の間隔をおいて互い
に対向する側に1対の案内面13が形成されている。図
5に示されるように、各案内面13の一端は開口部9を
輪切りにする基準線Pに対して低く、他端は上記基準線
Pから高く形成され、全体として傾斜している。また、
案内面13の両端には回り止め溝14、15が形成され
ている。
【0015】操作つまみ10はダイヤル状(円柱状)に
形成され、外側の頭部10aは大径に形成され、頭部に
続く部分10bは小径に形成されている。頭部10aは
開口部9内に回転自在に嵌合する大きさに形成され、環
状縁部12の内径よりは大きく形成されている。また、
操作つまみ10の案内溝8側の端部には凹部16が形成
され、該凹部16には上記永久磁石11が固定されてい
る。さらに、操作つまみ10の外周面には径方向に摺動
軸17が貫通形成されている。
【0016】上記操作つまみ10は上記環状縁部12を
はさんで上記摺動軸17と永久磁石11が案内溝8側
に、頭部10aが外部に露出するように配置されてい
る。そして、この環状縁部12と操作つまみ10の頭部
10aとの間にはコイルバネ18が配置され、操作つま
み10は常時案内溝8に対して後退方向に付勢されてい
る。これにより、操作つまみ10の摺動軸17は上記環
状縁部12の裏側の案内面13に常時摺接するように付
勢される。
【0017】前記構成において、通常は操作つまみ10
を図3の位置に合わせ、操作つまみ10の摺動軸17は
案内面13の低部側の回り止め溝14に係合させてお
く。これにより、操作つまみ10はコイルバネ18によ
り案内溝8に対して後退し、永久磁石11は案内溝8か
ら離反した位置にある。したがって、案内溝8を通過す
る連結ネジ4に対して磁気吸引力は及ばない。
【0018】これに対し、ネジ締め機を下向きにしてネ
ジ締め作業をするときは、操作つまみ10を押し込んで
摺動軸17と回り止め溝14との係合を解除した後に操
作つまみ10を図4の位置まで90度回転させ、操作つ
まみ10の摺動軸17を案内面13の高部側の回り止め
溝15に係合させる。これにより、操作つまみ10はコ
イルバネ18に抗して案内溝8に対して前進し、永久磁
石11は案内溝8に近接した位置にある。したがって、
案内溝8を通過する連結ネジ4の軸部は永久磁石11に
吸着されるから、その抵抗により連結ネジ4が自由に案
内溝8に沿って摺動することは規制される。
【0019】このように、ネジ締め機を下向きにした場
合等のように、連結ネジ4にマガジン7から落下するよ
うな力が作用する場合、連結ネジ4はマガジン7内で永
久磁石11により送り止めされるので、連結ネジ4のマ
ガジン7からのずり落ちは防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】マガジンを備えたネジ締め機の概要図
【図2】連結ネジのネジ締め防止機構の要部を裏側から
見た側面図
【図3】図2のXーX線上の断面図
【図4】操作つまみの操作態様説明図
【図5】操作つまみと環状縁部との関係を示す分解斜視
【符号の説明】
1 ネジ締め機本体 4 連結ネジ 7 マガジン 8 案内溝 9 開口部 10 操作つまみ 11 永久磁石

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ネジ締め機本体に連結ネジを収容するマ
    ガジンを備えたネジ締め機において、前記マガジンの連
    結ネジ案内溝の導出側の一方の側壁に開口部を貫通形成
    し、この開口部には上記案内溝に対して進退操作可能な
    操作つまみを設け、操作つまみの端部には上記案内溝に
    臨む永久磁石を配置したことを特徴とするネジ締め機に
    おける連結ネジのずり落ち防止機構。
JP22867394A 1994-08-30 1994-08-30 ネジ締め機における連結ネジのずり落ち防止機構 Expired - Lifetime JP2900980B2 (ja)

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JPH0871938A JPH0871938A (ja) 1996-03-19
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