JP2900964B2 - タイル材 - Google Patents

タイル材

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永久也 佐々木
典 早川
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は外装用の壁面、床面等へ
使用するタイル材に関するもので、詳しくは紫外線があ
たっても変色の起こらないタイル材に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来のタイル材は、図2に示すように、
ポリフッ化ビニリデン樹脂5とポリメタクリル酸メチル
樹脂4の共押し出し透明シート6と、表面に柄印刷3を
施したポリ塩化ビニル化粧シート2とを図示のように貼
り合せ、これをさらにポリ塩化ビニル樹脂からなる基材
層1と重ねてプレスし、全体を一体に貼り合せて成形し
た構造のものが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のタイル材は内装
用に使用しており、この限りでは格別問題は生じていな
かったが、同じタイル材を外装用に使用したところ、著
しい黄変の生じることが判明した。これは、タイル材を
外装用に使用した場合には紫外線が直接タイル材に当た
り、これによって耐光性の悪いポリメタクリル酸メチル
樹脂4が変色するためである。そこで、この紫外線の影
響を防止するべく、タイル材のポリメタクリル酸メチル
樹脂4中へ各種紫外線吸収剤を可能な限りの量を添加す
ることで対応を試みたが、良い結果は得られなかった。
さらに、種々検討した結果、これには基材層1に含まれ
ている可塑剤が影響していることが判明した。
【0004】従来、タイル成形を行う際のプレスは、例
えば150℃で30分間という厳しい条件で行っている
ため、基材層1に含まれている可塑剤(具体的にはジオ
クチルフタレートである)が移行して表面層へ浮き出し
てくるという現象は以前から知られていた。つまり、ポ
リメタクリル酸メチル樹脂4中に添加された紫外線吸収
剤がこの移行してきた可塑剤との相溶性が悪い場合に
は、紫外線吸収剤が非常に不安定な状態となり、その紫
外線吸収効果が失われ、結果として紫外線による劣化が
促進されてしまう。そこで、この可塑剤と相溶性の良い
紫外線吸収剤を使用したところ、このような紫外線吸収
剤はタイル成形時に昇華してしまうという不都合が生
じ、やはり著しい黄変が生じてしまう。
【0005】このように、従来は、紫外線吸収剤を用い
ても、タイル成形時に基材層1から移行してくる可塑剤
の影響で紫外線吸収効果が失われてしまうので、紫外線
による劣化を防止することは出来なかった。
【0006】本発明はこのような従来の問題に鑑みなさ
れたもので、外装用に使用しても、紫外線による変色の
起こらない耐候性に優れたタイル材を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のタイル材は、基材層の上に、可塑剤遮蔽
、熱可塑性樹脂層および保護層を順次有してなる構成
としたことを特徴としている。
【0008】また、上記可塑剤遮蔽層はエチレン−水酸
化ビニル共重合体からなることを特徴としている。
【0009】以下、本発明を更に詳細に説明する。
【0010】図1は本発明のタイル材の一例を示す断面
図であり、基材層11の上に可塑剤遮蔽層12、柄印刷
14を施した熱可塑性樹脂層13および二層構成の保護
層17を順次有し、これらの層が一体に貼り合せられた
構造である。
【0011】ここで、基材層11としてはポリ塩化ビニ
ル樹脂が一般に用いられ、可塑剤としてジオクチルフタ
レートが含有される。特に再生ポリ塩化ビニル樹脂を用
いるのがコストの点から好ましい。基材層11の厚さは
タイル材を使用する場所にもよるが、1〜10mm程度
である。
【0012】可塑剤遮蔽層12は、基材層11に含まれ
ている可塑剤が上層へ移行するのを防止するためのもの
で、具体的にはエチレン−水酸化ビニル共重合体などを
用いるのが好ましい。このような材質からなる可塑剤遮
蔽層12を設けることによって、タイル成形の際の加熱
加圧による移行性のある例えば前記ジオクチルフタレー
ト等の可塑剤が基材層11に含まれていても、これが上
層へ移行しようとするのを阻止できる。また、可塑剤遮
蔽層12として上記エチレン−水酸化ビニル共重合体の
代わりにアルミニウム蒸着シートを用いることもでき
る。可塑剤遮蔽層12はその遮蔽効果を十分発揮するた
めには、厚さが5μm〜50μm程度であることが望ま
しい。
【0013】熱可塑性樹脂層13は例えばポリ塩化ビニ
ル樹脂が用いられるが、可塑剤には、例えばトリオクチ
ルメチルあるいはポリエステル系可塑剤の如き加熱加圧
による移行性をもたない可塑剤を使用するのが望まし
く、かかる可塑剤の添加量は樹脂100重量部に対して
12〜30重量部程度の範囲が望ましい。熱可塑性樹脂
層13の厚さは特に制限されるものではなく任意である
が、一般には0.08〜0.2m/m程度である。熱可
塑性樹脂層13の表面には印刷手法を用いて所望の柄印
刷14を施すことができる。
【0014】保護層17は図1に示す如く二層構成とす
ることができ、例えばポリメタクリル酸メチル樹脂層1
5及びポリフッ化ビニリデン樹脂層16の二層構成とす
ることができる。ポリフッ化ビニリデン樹脂層16は耐
候性に優れ、外装用に使用するのに適しているが、耐熱
性が高いためエンボスが入りにくく、また上記ポリ塩化
ビニル樹脂から例えばなる熱可塑性樹脂層13とのラミ
ネート性(接着性)に劣っている。そこで、ポリフッ化
ビニリデン樹脂層16と熱可塑性樹脂層13との間にポ
リメタクリル酸メチル樹脂層15が介在することによ
り、これら各層のラミネート性と表面のエンボス適性が
同時に改良されるので、このような層構成は特に好まし
い。
【0015】また、本発明のタイル材を外装用に使用す
る場合、紫外線による変色を防止するため、上記保護層
17のうち特に耐光性が劣り紫外線の影響を受け易いポ
リメタクリル酸メチル樹脂層15内に紫外線吸収剤を含
有する。紫外線吸収剤の含有量はポリメタクリル酸メチ
ル樹脂100重量部に対して0.5〜5重量部程度であ
る。紫外線吸収剤としてはベンゾフェノン系、ベンゾト
リアゾール系等が使用される。勿論、保護層17はこの
ような二層構成に限られる必要はなく、単層や三層以上
の多層構成であってもよいし、また材質についても適当
な材質を任意に選択することが可能である。
【0016】保護層17の厚さは任意で特に限定される
訳ではないが、望ましくは18〜55μm程度である。
特に図1のような二層構成では、ポリメタクリル酸メチ
ル樹脂層15の厚さが15〜50μm、ポリフッ化ビニ
リデン樹脂層16の厚さが3〜5μmの範囲とするのが
望ましい。
【0017】図1に示す本発明のタイル材は、例えば、
ポリフッ化ビニリデン樹脂とポリメタクリル酸メチル樹
脂を共押し出しした二層構成の透明シートからなる保護
層17とあらかじめ柄印刷14を施した熱可塑性樹脂層
13とを熱ラミネート法により貼り合せ、これをさらに
可塑剤遮蔽層12を介して基材層11と重ね合せてプレ
スし、全体を一体に貼り合せて成形することにより製造
することが出来る。勿論、本発明のタイル材の製造方法
はこれに限定されるものではなく、例えば保護層17、
熱可塑性樹脂層13及び可塑剤遮蔽層12の3層を熱ラ
ミネート法により貼り合せておき、これを基材層11と
重ねてプレスするというような方法を採ることも可能で
ある。
【0018】
【作用】上記の如き構成とすれば、タイル成形時の加熱
加圧作用によって移行性をもつようなジオクチルフタレ
ートの如き可塑剤が基材層11に含まれていて、これが
上層(表面層)へ移行しようとするのを可塑剤遮蔽層
2により阻止する。したがって、保護層17に含まれる
紫外線吸収剤が上記可塑剤の影響を受けることが全くな
くなるので、その紫外線吸収効果が十分発揮され、タイ
ル材を外装用に使用しても紫外線による劣化を防止出来
る。
【0019】
【実施例】以下、実施例を示して、本発明を更に具体的
に説明する。温度270℃にてポリフッ化ビニリデン樹
脂(以下PVdFとする)とポリメタクリル酸メチル樹
脂(以下PMMAとする)を共押し出しして作製された
二層構成の厚さ55μm(PVdF:5μm,PMM
A:50μm)の透明フィルム(三菱レイヨン(株)製
アクリプレンFL(商品名))のPMMA面と、あらか
じめ表面に所望の柄印刷を施した厚さ100μmのポリ
塩化ビニル樹脂シート(可塑剤トリオクチルトリメチル
を樹脂100重量部に対し20重量部含有)の印刷面と
を熱ラミネート(温度150℃,圧力10kg/cm
で連続ラミネート)したシートを作製した。
【0020】一方、再生ポリ塩化ビニル樹脂からなる厚
さ3mmの基材(可塑剤ジオクチルフタレート含有)の
上に、厚さ12μmのエチレン−水酸化ビニル共重合体
フィルム(クラレ(株)製エバール(商品名))を重
ね、さらにその上に上記の作製したシートのポリ塩化ビ
ニル樹脂シート面を下にして重ね合わせ、プレス加工を
施し(温度150℃,圧力30kg/cm,プレス時
間30分)、一体成形された本発明のタイル材を得た。
【0021】なお、比較のため、上記のエチレン−水酸
化ビニル共重合体フィルムを設けないこと以外は上記と
全く同様にした比較例のタイル材を作製した。
【0022】このようにして作製した本発明のタイル材
および比較例のタイル材について耐候性試験を行った。
耐候性試験は市販の試験機であるサンシャイン ウェザ
ーメーター(スガ試験機(株)製)およびアトラス・ユ
ゥブコン(アトラス社製)を用いて行ない、以下に示す
結果が得られた。
【0023】
【表1】 この結果から、本発明のタイル材が非常に耐候性に優れ
ていることがわかる。
【0024】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明のタ
イル材によれば、基材層に含まれている可塑剤がタイル
成形時に紫外線吸収剤の含まれている表面層へ移行する
のを可塑剤遮蔽層により防止することが出来るので、紫
外線吸収剤による紫外線吸収効果が上記可塑剤の影響を
受けることなく十分に発揮されるため、タイル材を外装
用に使用しても紫外線による変色等の劣化は起こらず、
耐候性に優れたタイル材が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタイル材の一例を示す断面図である。
【図2】従来のタイル材を示す断面図である。
【符号の説明】
1 基材層 2 ポリ塩化ビニル化粧シート 3 柄印刷 4 ポリメタクリル酸メチル樹脂層 5 ポリフッ化ビニリデン樹脂層 6 共押し出し透明シート 11 基材層 12 可塑剤遮蔽層 13 熱可塑性樹脂層 14 柄印刷 15 ポリメタクリル酸メチル樹脂層 16 ポリフッ化ビニリデン樹脂層 17 保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04F 13/18 B32B 27/00 B32B 27/28

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材層の上に、可塑剤遮蔽層、熱可塑性
    樹脂層および保護層を順次有してなることを特徴とする
    タイル材。
  2. 【請求項2】 前記可塑剤遮蔽層がエチレン−水酸化ビ
    ニル共重合体からなることを特徴とする請求項1記載の
    タイル材。
JP33239592A 1992-11-18 1992-11-18 タイル材 Expired - Lifetime JP2900964B2 (ja)

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