JP2900857B2 - 水酸化カルシウムの分散性及び流動性向上方法 - Google Patents
水酸化カルシウムの分散性及び流動性向上方法Info
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は水酸化カルシウムの
分散性及び流動性向上方法に関する。
分散性及び流動性向上方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】排ガスの浄化処理に水酸化カルシウムが
用いられている。特表平１−５０３２３２号公報には、
水酸化カルシウムに対しＮａＯＨ等の反応性向上剤、Ｎ
ａ2Ｓなどの重金属捕捉剤、ケイ酸ゲル及び酸化アルミ
ニウム等のＨＣｌ、ＳＯ2等の無機有害物質捕捉剤、硫
酸塩、炭酸水素塩、リン酸塩、塩化物などの消化抑制剤
塩化第２鉄などの低次窒素酸化物を高次窒素酸化物に酸
化して水酸化カルシウムと反応させる物質などの添加物
を加える水酸化カルシウムの製造方法が記載されてい
る。
用いられている。特表平１−５０３２３２号公報には、
水酸化カルシウムに対しＮａＯＨ等の反応性向上剤、Ｎ
ａ2Ｓなどの重金属捕捉剤、ケイ酸ゲル及び酸化アルミ
ニウム等のＨＣｌ、ＳＯ2等の無機有害物質捕捉剤、硫
酸塩、炭酸水素塩、リン酸塩、塩化物などの消化抑制剤
塩化第２鉄などの低次窒素酸化物を高次窒素酸化物に酸
化して水酸化カルシウムと反応させる物質などの添加物
を加える水酸化カルシウムの製造方法が記載されてい
る。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】水酸化カルシウムは、
輸送時あるいは貯蔵時にパイプやタンク内に付着した
り、固結し易いという問題がある。上記の各種の添加物
を添加してもこの問題は改善されない。
輸送時あるいは貯蔵時にパイプやタンク内に付着した
り、固結し易いという問題がある。上記の各種の添加物
を添加してもこの問題は改善されない。
【０００４】本発明は、水酸化カルシウムの分散性及び
流動性を高めることを目的とする。
流動性を高めることを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明の水酸化カルシウ
ムの分散性及び流動性向上方法は、生石灰を水で消化し
て水酸化カルシウムを製造するに当り、該消化の前或い
は途中に、酢酸及び金属酢酸塩よりなる群より選ばれる
少なくとも１種の添加物を得られる水酸化カルシウム組
成物に対して０．５〜１０重量％添加することを特徴と
する。
ムの分散性及び流動性向上方法は、生石灰を水で消化し
て水酸化カルシウムを製造するに当り、該消化の前或い
は途中に、酢酸及び金属酢酸塩よりなる群より選ばれる
少なくとも１種の添加物を得られる水酸化カルシウム組
成物に対して０．５〜１０重量％添加することを特徴と
する。
【０００６】本発明の方法において、前記添加物は酢酸
カルシウムであることが好ましい。
カルシウムであることが好ましい。
【０００７】このように、酢酸及び／又は金属酢酸塩を
添加することにより、水酸化カルシウムの分散性及び流
動性が著しく改善される。
添加することにより、水酸化カルシウムの分散性及び流
動性が著しく改善される。
【０００８】
【発明の実施の形態】本発明においては、生石灰（Ｃａ
Ｏ）を水で消化する前、或いは消化の途中に上記添加物
を添加する。
Ｏ）を水で消化する前、或いは消化の途中に上記添加物
を添加する。
【０００９】具体的な形態としては、次の又はが例
示される。
示される。
【００１０】 生石灰、水及び添加物を消化機に投入
して消化させる。 水に添加物を予め添加しておき、
この添加物含有水を生石灰と共に消化機に投入して消化
させる。 なお、消化機で消化反応して生成した水酸化カ
ルシウムは、熟成機にて熟成された後、分級機で所定粒
度以下に分級され、製品とされる。
して消化させる。 水に添加物を予め添加しておき、
この添加物含有水を生石灰と共に消化機に投入して消化
させる。 なお、消化機で消化反応して生成した水酸化カ
ルシウムは、熟成機にて熟成された後、分級機で所定粒
度以下に分級され、製品とされる。
【００１１】添加物は、上記の通り酢酸及び／又は金属
酢酸塩である。このうち、金属酢酸塩としては、酢酸カ
ルシウム、酢酸マグネシウム、酢酸ナトリウム、酢酸カ
リウム、酢酸鉄等が挙げられるが、コスト、色調の点か
らして酢酸カルシウムが好適である。
酢酸塩である。このうち、金属酢酸塩としては、酢酸カ
ルシウム、酢酸マグネシウム、酢酸ナトリウム、酢酸カ
リウム、酢酸鉄等が挙げられるが、コスト、色調の点か
らして酢酸カルシウムが好適である。
【００１２】なお、酢酸は、消化反応中あるいは水酸化
カルシウムとの混合中に反応し、酢酸カルシウムとして
水酸化カルシウム組成物中に含まれるようになる。
カルシウムとの混合中に反応し、酢酸カルシウムとして
水酸化カルシウム組成物中に含まれるようになる。
【００１３】これらの添加物の量は０．５〜１０％が好
適である。０．５％未満では分散性及び流動性の改善が
弱く、１０％超ではコストが嵩む。なお、酢酸は０．５
％〜５％の添加が特に好適であり、金属酢酸塩は０．５
％〜５％の添加が特に好適である。
適である。０．５％未満では分散性及び流動性の改善が
弱く、１０％超ではコストが嵩む。なお、酢酸は０．５
％〜５％の添加が特に好適であり、金属酢酸塩は０．５
％〜５％の添加が特に好適である。
【００１４】
【実施例】以下、実施例及び比較例について説明する。
【００１５】実施例１ 酢酸カルシウム０．１３ｋｇを水６．４ｋｇに溶解し
た。この酢酸カルシウム含有水６．５３ｋｇを用いて１
０ｋｇの生石灰を消化した。１Ｈｒ熟成し、１５０μｍ
以下に分級して水酸化カルシウム組成物とした。この水
酸化カルシウム組成物の安息角は３７°であった。
た。この酢酸カルシウム含有水６．５３ｋｇを用いて１
０ｋｇの生石灰を消化した。１Ｈｒ熟成し、１５０μｍ
以下に分級して水酸化カルシウム組成物とした。この水
酸化カルシウム組成物の安息角は３７°であった。
【００１６】実施例２ 酢酸カルシウムの代わりに酢酸０．１３ｋｇを用いた他
は実施例１と同様にして水酸化カルシウム組成物を製造
した。この水酸化カルシウム組成物の安息角は３５°で
あった。
は実施例１と同様にして水酸化カルシウム組成物を製造
した。この水酸化カルシウム組成物の安息角は３５°で
あった。
【００１７】実施例３ 酢酸カルシウムの代わりに酢酸ナトリウム０．１３ｋｇ
を用いた他は実施例１と同様にして水酸化カルシウム組
成物を製造した。この水酸化カルシウム組成物の安息角
は３８°であった。
を用いた他は実施例１と同様にして水酸化カルシウム組
成物を製造した。この水酸化カルシウム組成物の安息角
は３８°であった。
【００１８】比較例１ 生石灰１０ｋｇを水６．４ｋｇで消化し、１Ｈｒ熟成し
た後、１５０μｍ以下に分級して水酸化カルシウム組成
物とした。
た後、１５０μｍ以下に分級して水酸化カルシウム組成
物とした。
【００１９】このようにして得られた水酸化カルシウム
組成物の安息角は４５°であり、実施例１〜３に比べる
とかなり大きく、流動性、分散性に劣ることが分った。
組成物の安息角は４５°であり、実施例１〜３に比べる
とかなり大きく、流動性、分散性に劣ることが分った。
【００２０】
【表１】
【００２１】
【発明の効果】以上の通り、本発明によると、水酸化カ
ルシウムの分散性及び流動性を向上でき、配管やタンク
内面などへの水酸化カルシウムの付着を防止でき、ハン
ドリング性が著しく向上する。
ルシウムの分散性及び流動性を向上でき、配管やタンク
内面などへの水酸化カルシウムの付着を防止でき、ハン
ドリング性が著しく向上する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横田 誠一 東京都豊島区南大塚２丁目25番15号リク ルート新大塚ビル７階 菱光石灰工業株 式会社内 (72)発明者 田森 勝 東京都豊島区南大塚２丁目25番15号リク ルート新大塚ビル７階 菱光石灰工業株 式会社内 (56)参考文献 特開 平５−193997（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−197590（ＪＰ，Ａ) 特公 昭52−13514（ＪＰ，Ｂ２) 特公 昭63−24939（ＪＰ，Ｂ２) 特公 昭63−6491（ＪＰ，Ｂ２) 笠井、小林編「セメントコンクリート 用混和材料」第１版１刷（昭61−５− 15）技術書院 ｐ．257−259 (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) C01F 11/02 B01D 53/50 B01J 13/00 C05D 3/02
Claims (2)
- 【請求項１】 生石灰を水で消化して水酸化カルシウム
を製造するに当り、該消化の前或いは途中に、酢酸及び
金属酢酸塩よりなる群より選ばれる少なくとも１種の添
加物を得られる水酸化カルシウム組成物に対して０．５
〜１０重量％添加することを特徴とする水酸化カルシウ
ムの分散性及び流動性向上方法。 - 【請求項２】 請求項１において、前記添加物は酢酸カ
ルシウムであることを特徴とする水酸化カルシウムの分
散性及び流動性向上方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7268372A JP2900857B2 (ja) | 1995-10-17 | 1995-10-17 | 水酸化カルシウムの分散性及び流動性向上方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7268372A JP2900857B2 (ja) | 1995-10-17 | 1995-10-17 | 水酸化カルシウムの分散性及び流動性向上方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09110424A JPH09110424A (ja) | 1997-04-28 |
| JP2900857B2 true JP2900857B2 (ja) | 1999-06-02 |
Family
ID=17457589
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7268372A Expired - Fee Related JP2900857B2 (ja) | 1995-10-17 | 1995-10-17 | 水酸化カルシウムの分散性及び流動性向上方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2900857B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001123071A (ja) * | 1999-08-19 | 2001-05-08 | Kaisui Kagaku Kenkyusho:Kk | 水酸化カルシウムの製造方法および樹脂組成物 |
-
1995
- 1995-10-17 JP JP7268372A patent/JP2900857B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
| Title |
|---|
| 笠井、小林編「セメントコンクリート用混和材料」第１版１刷（昭６１−５−１５）技術書院 ｐ．２５７−２５９ |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH09110424A (ja) | 1997-04-28 |
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