JP2899703B2 - 歯車ラップ盤の制御方法 - Google Patents

歯車ラップ盤の制御方法

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JP2899703B2
JP2899703B2 JP62230448A JP23044887A JP2899703B2 JP 2899703 B2 JP2899703 B2 JP 2899703B2 JP 62230448 A JP62230448 A JP 62230448A JP 23044887 A JP23044887 A JP 23044887A JP 2899703 B2 JP2899703 B2 JP 2899703B2
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    • B23F19/00Finishing gear teeth by other tools than those used for manufacturing gear teeth
    • B23F19/02Lapping gear teeth
    • B23F19/025Lapping bevel gears by making use of a correspondingly shaped counterpart

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は歯車ラップ盤の制御方法に係り、特に、ラッ
プ仕上げの終了時に適正なバックラッシが得られるよう
に一対の歯車をラップ仕上げする歯車ラップ盤の制御方
法に関するものである。 従来技術 ギヤノイズ低減などを目的として、歯車にラップ仕上
げを施すことが従来から行われている。そして、かかる
ラップ仕上げを行うための装置として、互いに噛み合わ
されて使用される一対の歯車を噛合い回転させることに
より、その一対の歯車の歯面を互いに擦り合わせてラッ
プ仕上げを行う歯車ラップ盤が知られている。例えば、
「かさ歯車とウォームギヤ」(大河出版)の第111頁〜
第112頁に記載されている装置はその一例である。 発明が解決しようとする問題点 ところで、上記一対の歯車は、ラップ仕上げに先立っ
て予め設定されたバックラッシとなる位置に保持され、
その位置で噛合い回転させられることにより一連のラッ
プ仕上げが行われるようになっているため、ラップ仕上
げの終了時にはそのラップ取り代分だけバックラッシが
増大する。このため、かかる一対の歯車をそのままのバ
ックラッシで使用するとガタ打音等の異音が発生する一
方、ラップ仕上げの終了時よりも小さいバックラッシで
使用すると、両歯車のラップ境界部、すなわちラップ仕
上げされた部分とそうでない部分との境界部が干渉する
という問題があった。 これに対し、ラップ仕上げ終了時のバックラッシを所
望する大きさとするために、ラップ仕上げ前のバックラ
ッシをラップ取り代分だけ小さくしたり、ラップ仕上げ
による取り代を少なくしたりすることが考えられるが、
前者においてはラップ仕上げ中に歯車に焼付きを生じる
恐れがあるのであり、後者においてはラップ仕上げによ
るギヤノイズ低減効果が充分に得られなくなるなどの不
都合がある。 問題点を解決するための手段 本発明は以上の事情を背景として為されたものであ
り、その目的とするところは、ラップ仕上げ前のバック
ラッシを小さくしたりラップ取り代を小さくしたりする
ことなく、ラップ仕上げ終了時に適正なバックラッシが
得られるようにすることにある。 そして、かかる目的を達成するため、本発明は、互い
に噛み合わされて使用される一対の歯車を噛合い回転さ
せることにより、その一対の歯車の歯面を互いに擦り合
わせてラップ仕上げを行う歯車ラップ盤の制御方法にお
いて、1つの歯面に対するラップ仕上げの途中で、前記
一対の歯車のバックラッシが小さくなるようにそれ等の
一対の歯車を予め定められた接近距離だけ相対的に接近
させるバックラッシ縮小工程を有することを特徴とす
る。 作用および発明の効果 このような歯車ラップ盤の制御方法においては、ラッ
プ仕上げの途中で予め定められた接近距離だけ一対の歯
車が相対的に接近させられるため、それ等一対の歯車の
バックラッシが縮小され、ラップ仕上げ前のバックラッ
シを小さくしたりラップ取り代を小さくしたりすること
なく、ラップ仕上げ終了時における一対の歯車のバック
ラッシを適正な大きさとすることができるようになる。
したがって、かかる本発明の歯車ラップ盤の制御方法に
よってラップ仕上げされた歯車は、バックラッシの増大
に起因するガタ打音等の異音の発生が抑制されるととも
に、ラップ仕上げ終了時におけるバックラッシのままで
使用できるところからラップ境界部が干渉することもな
い。また、ラップ仕上げに伴うラップ取り代の総量は何
等制限されることがないため、充分なラップ仕上げが施
され、本来の目的であるギヤノイズ低減効果も充分に得
られる。 ここで、上記接近距離は、ラップ仕上げ終了時におけ
る歯車のバックラッシが、それ等を実際に噛み合わせて
使用する際に所望されるバックラッシと略同じ大きさと
なるように定めることが望ましく、例えばラップ仕上げ
前におけるバックラッシをその使用時に所望されるバッ
クラッシと同じ大きさに設定した場合には、ラップ仕上
げによる取り代に相当する大きさ、換言すればラップ仕
上げに伴うバックラッシの増加分だけバックラッシが小
さくなるように、そのバックラッシの増加量や、一対の
歯車の相対移動距離とバックラッシとの関係などに基づ
いて、或いは実験若しくは経験的に予め定められる。 実施例 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。 第1図は、一対の歯車としてのピニオン10およびリン
グギヤ12を噛合い回転させてラップ仕上げを行う歯車ラ
ップ盤の平面図であり、それ等のピニオン10およびリン
グギヤ12は、例えば自動車の動力伝達経路等において互
いに噛み合わされて使用されるかさ歯車若しくはハイポ
イドギヤである。ピニオン10は、軸線lまわりの回転可
能にピニオンヘッド14に支持された回転軸16に、チャッ
ク18によってクランプされるようになっている一方、リ
ングギヤ12は、平面視において上記軸線lと略直角に交
差する軸線mまわりの回転可能にギヤヘッド20に支持さ
れた回転軸22に、チャック24によってクランプされるよ
うになっている。ピニオン10が取り付けられる回転軸16
は、駆動モータ26によって正逆両方向へ回転駆動される
ようになっている一方、リングギヤ12が取り付けられる
回転軸22には、図示しないブレーキ装置によって負荷ト
ルクが加えられるようになっている。これにより、それ
等のピニオン10およびリングギヤ12は、自動車への組付
け状態において自動車が後退する後退方向および前進す
る前進方向へ、所定の負荷トルクが加えられた状態で噛
合い回転させられ、その歯面が互いに擦り合わされる。
なお、以下の説明では、自動車を後退または減速させる
方向へ噛合い回転させられる際に擦り合わされる歯面を
後退面、前進させる方向へ噛合い回転させられる際に擦
り合わされる歯面を前進面という。 上記ピニオンヘッド14は、スイングテーブル28上に設
けられた一対のガイドロッド30に、そのガイドロッド30
と前記軸線lとが平面視において直角となる姿勢で配設
されており、噛合せ装置32によってそのガイドロッド30
に案内されつつリングギヤ12に対して接近離間させられ
る。この噛合せ装置32は、第2図に示されているように
シリンダ82を備えて構成されており、そのシリンダ82
は、スイングテーブル28に前記ガイドロッド30と平行な
方向の相対移動可能に配設されたハウジング84と、その
ハウジング84内に摺動可能に嵌合された円筒形状のウィ
ズドローピストン86およびバックラッシピストン88とを
含んで構成されている。 ウィズドローピストン86の先端には、ピニオンヘッド
14に螺合された送りねじ90が相対回転可能かつ軸方向の
相対移動不能に連結されているとともに、ハウジング84
は、ウィズドローピストン86を突き出してピニオンヘッ
ド14を前進させるのに必要な駆動力よりも大きな付勢力
にて常にはその前進方向、すなわち図の左方向へ付勢さ
れ、予め定められた基準位置に保持されるようになって
いる。これにより、ピニオン10がリングギヤ12に突き当
たるまではウィズドローピストン86はハウジング84から
左方向へ突き出されるが、ピニオン10がリングギヤ12に
当接した後は、逆にハウジング84が上記付勢力に抗して
右方向へ後退させられる。そして、ウィズドローピスト
ン86が突出端に達すると、ハウジング84はその位置で図
示しないクランパによりスイングテーブル28に対して相
対移動不能に固定される。第2図はその時の状態を示し
た図であり、この時、ピニオン10とリングギヤ12とはバ
ックラッシが零の状態で噛み合わされている。 上記ウィズドローピストン86の突出端は、その後端部
に固設された当金がバックラッシピストン88に当接させ
られ、且つそのバックラッシピストン88がハウジング84
に当接させられることによって規定されており、この状
態でバックラッシピストン88が図の右方向へ移動させら
れると、ウィズドローピストン86更にはピニオンヘッド
14は右方向へ後退させられる。このため、前記ピニオン
10とリングギヤ12との間には、バックラッシピストン88
の移動ストロークdに対応する大きさのバックラッシが
与えられるが、このバックラッシの大きさは、ハウジン
グ84に螺合されたバックラッシ設定ダイヤル92を廻し
て、バックラッシピストン88が当接するスリーブ94を左
右方向へ移動させることによって調整できる。バックラ
ッシ設定ダイヤル92は、ピニオン10とリングギヤ12との
間のバックラッシが、それ等が実際に自動車に組み付け
られて使用される際に所望されるバックラッシと略同じ
大きさとなるように予め調整されている。 また、上記ウィズドローピストン86内にはシャフト96
が摺動可能に嵌合され、前記送りねじ90に相対回転不能
かつ軸方向の相対移動可能に連結されている。このシャ
フト96は、噛合せ調整ダイヤル98によって回転操作され
るようになっており、これにより、送りねじ90とピニオ
ンヘッド14との螺合位置が変更される。この螺合位置
は、前記シリンダ82の作動に伴ってピニオン10とリング
ギヤ12とが噛み合わされるように、ピニオン10の径寸法
等に応じて予め調整される。 第1図に戻って、前記スイングテーブル28は、基台34
上にベアリング等を介して略水平な平面、すなわち第1
図の紙面と平行な平面内の移動可能に載置されており、
常には軸線lとmとの平面視において直角に交差する基
準位置に保持されるが、揺動装置36により、ピニオン10
とリングギヤ12との歯当り位置が歯面の歯幅方向へ移動
するように上記基準位置を中心として揺動させられる。
この揺動装置36はカム機構を備えて構成されており、揺
動幅はカム幅調整ダイヤル38によって予め歯幅寸法に応
じて設定されるとともに、揺動軌跡は一対のバックラッ
シ調整ダイヤル40によって揺動時におけるバックラッシ
が略一定となるように予め調整されるようになってい
る。 一方、前記ギヤヘッド20は、回転軸22を上下方向すな
わち第1図の紙面に対して垂直な方向の移動可能に保持
しており、その回転軸22の上下位置は、図示しない送り
ねじに連結された上下調整ダイヤル42により、ラップ仕
上げすべき歯車すなわちピニオン10およびリングギヤ12
に応じて、それ等が噛み合うように予め調整される。具
体的には、ラップ仕上げすべき歯車がかさ歯車の場合に
は軸線lとmとが共通の平面内に位置するように調整さ
れ、ハイポイドギヤの場合には軸線lとmとが上下にず
れるように調整される。 かかるギヤヘッド20は、スライドベース44上に設けら
れた一対のガイドロッド46に、そのガイドロッド46と前
記回転軸22の軸線mとが平面視において直角となる姿勢
で配設されている。ガイドロッド46は、前記スイングテ
ーブル28が基準位置に保持されている場合における回転
軸16の軸線lと平行に配設されており、ギヤヘッド20の
第1図における左右位置は、リングギヤ12の径寸法に応
じてそのリングギヤ12とピニオン10とが噛み合うよう
に、そのギヤヘッド20に螺合された図示しない送りねじ
に連結された左右調整ダイヤル48によって予め調整され
る。 上記スライドベース44は、基台34上において第1図に
おける上下方向の移動可能に載置されており、スライド
装置50によってその上下方向へ移動させられるようにな
っている。スライド装置50は、ギヤヘッド20およびガイ
ドロッド46を取り除いた第3図からも明らかなように、
ACサーボモータ52によりウォーム減速機53を介して送り
ねじ54を回転駆動することにより、その送りねじ54に螺
合されたスライドベース44を基台34に設けられたガイド
ローラ56に沿って移動させるものである。なお、スライ
ドベース44の移動量は磁気式スケール58によって検知さ
れるようになっているとともに、スライドベース44は複
数のクランプシリンダ60により基台34に対して移動不能
に固定されるようになっている。 そして、かかる歯車ラップ盤には、第4図に示されて
いる制御回路が備えられており、前記駆動モータ26,AC
サーボモータ52は、制御装置62からモータ駆動制御装置
64,66にそれぞれ供給される駆動信号DM1,DM2に従って作
動させられ、前記チャック18,24はチャック駆動制御装
置68,70に供給される駆動信号DC1,DC2に従って作動させ
られる。また、前記噛合せ装置32,揺動装置36はそれぞ
れ駆動信号DK,DYに従って作動させられるとともに、前
記クランプシリンダ60はシリンダ駆動制御装置72に供給
される駆動信号DSに従って作動させられる。一方、この
制御装置62には、前記磁気式スケール58からスライドベ
ース44の移動量を表す位置信号SX1が供給されるととも
に、揺動装置36からスイングテーブル28が基準位置に位
置させられたことを表す位置信号SX2が供給されるよう
になっており、また、起動スイッチ74からは起動信号SS
が供給されるようになっている。 上記制御装置62には、更に設定器76が接続されてお
り、ラップサイクル数および接近距離が予め設定される
ようになっている。ラップサイクル数とは、前記揺動装
置36によりピニオン10を揺動させて歯当り位置を歯面の
中央から小径端側,中央,大径端側へ移動させた後再び
中央まで戻し、歯面全体に一通りのラップ仕上げを施す
一連の工程を1サイクルとして、それを後退面および前
進面についてそれぞれ何回行うかを定めるものである
が、本実施例では、第5図から明らかなようにラップ仕
上げの途中でバックラッシを縮小する(ステップS9)た
め、そのサイクル数をバックラッシ縮小前の第1段階と
バックラッシ縮小後の第2段階とに分けて設定するよう
になっている。ここでは、後退面,前進面の何れについ
ても第1段階が4サイクル,第2段階が1サイクルに設
定された場合について説明する。また、上記接近距離
は、第1段階および第2段階のラップ仕上げによる総取
り代に相当する大きさだけバックラッシが小さくなるよ
うに、リングギヤ12をピニオン10に接近させるためのス
ライドベース44の移動量で、ラップ仕上げによる取り代
すなわちバックラッシの増加量や、スライドベース44の
移動量とバックラッシとの関係等に基づいて、或いは実
験若しくは経験的に予め設定される。 次に、本実施例の作動を第5図のフローチャートを参
照しつつ説明する。 先ず、揺動装置36のカム幅調整ダイヤル38およびバッ
クラッシ調整ダイヤル40や、上下調整ダイヤル42,左右
調整ダイヤル48,噛合せ調整ダイヤル98を、ラップ仕上
げすべきピニオン10およびリングギヤ12の諸元に基づい
て予め調整するとともに、ラップ仕上げ前の初期バック
ラッシが自動車への組付け使用時に所望されるバックラ
ッシと略同じ大きさとなるようにバックラッシ設定ダイ
ヤル92を設定し、ピニオンヘッド14を後退端に保持した
状態で回転軸16,22の先端にピニオン10,リングギヤ12を
それぞれ取り付ける。その後、起動スイッチ74をON操作
すると、起動信号SSが制御装置62に供給されることによ
ってそのことがステップS1において確認され、続いてス
テップS2が実行される。ステップS2においては、駆動信
号DC1,DC2がそれぞれ出力されることにより、チャック1
8,24によって回転軸16,22にピニオン10,リングギヤ12が
それぞれクランプされる。 その後、ステップS3においては駆動信号DKが出力さ
れ、噛合せ装置32のウィズドローピストン86が突き出さ
れてピニオンヘッド14が前進させられることにより、ピ
ニオン10とリングギヤ12とがバックラッシが零の状態で
噛み合わされるとともに、噛合せ装置32のハウジング84
がスイングテーブル28に固定される。この時、スイング
テーブル28は基準位置に保持されており、ピニオン10お
よびリングギヤ12はそれ等の歯面の中央部で互いに当接
させられる。また、続いて実行されるステップS4では、
同じく噛合せ装置32を作動させる駆動信号DKが出力さ
れ、バックラッシピストン88が第2図の右方向へスリー
ブ94に当接するまで移動させられることにより、上記ピ
ニオン10とリングギヤ12との間には、バックラッシピス
トン88の移動ストロークdに対応する大きさ、換言すれ
ばバックラッシ設定ダイヤル92により予め設定されたバ
ックラッシが与えられる。 そして、このようにピニオン10とリングギヤ12とが予
め設定されたバックラッシで噛み合わされた状態におい
てステップS5が実行され、駆動信号DM1が出力されてピ
ニオン10が自動車の後退駆動側の方向へ回転させられる
ことにより、ピニオン10およびリングギヤ12の歯面(後
退面)が互いに擦り合わされる。この時、ピニオン10と
リングギヤ12との噛合い位置には、図示しないノズルか
らラップ剤を含む工作液が供給されるようになってお
り、そのラップ剤によって歯面にラップ仕上げが施され
る。また、かかるステップS5では、上記駆動信号DM1と
同時に駆動信号DYが出力され、揺動装置36によってスイ
ングテーブル28が揺動させられることにより、ピニオン
10とリングギヤ12との歯当り位置が歯面の歯幅方向へ移
動させられ、歯面全体にラップ仕上げが行われる。この
揺動装置36によるスイングテーブル28の揺動は、前記設
定器76に予め設定された第1段階のサイクル数、すなわ
ちこの実施例では4サイクルだけ繰り返される。なお、
スイングテーブル28は、予め定められたサイクル数だけ
揺動させられた後、位置信号SX2に基づいて基準位置で
停止させられる。 このようにしてピニオン10およびリングギヤ12の後退
面に対するラップ仕上げが4サイクルだけ行われると、
駆動モータ26は次のステップS6において一旦停止させら
れた後ステップS7において逆まわりに回転駆動され、ピ
ニオン10が自動車の前進駆動側の方向へ回転させられる
ことにより、ピニオン10およびリングギヤ12の歯面(前
進面)にラップ仕上げが施される。このステップS7にお
いても、前記ステップS5と同様に揺動装置36によってス
イングテーブル28は揺動させられ、歯面全体にラップ仕
上げが行われる。この時も、前記設定器76に予め設定さ
れた第1段階のサイクル数、すなわち4サイクルだけラ
ップ仕上げは繰り返される。 その後、ステップS8で駆動モータ26が停止させられた
後、ステップS9においては、駆動信号DSおよびDM2が出
力されて、ピニオン10とリングギヤ12との間のバックラ
ッシが縮小される。これは、先ず、クランプシリンダ60
によるスライドベース44のクランプを解除した後、磁気
式スケール58からの位置信号SX1を読み込みつつ、前記
設定器76に予め設定された接近距離だけスライドベース
44を第1図における下方へ前進させ、その位置でクラン
プシリンダ60により再び基台34にクランプするのであ
る。これにより、ピニオン10とリングギヤ12との間のバ
ックラッシが、上記接近距離に対応する量、換言すれば
第1段階および第2段階の計5サイクルのラップ仕上げ
に伴うバックラッシの増大分だけ小さくされる。したが
って、この時のバックラッシの大きさは、前記ステップ
S4において調整されたラップ仕上げ前の大きさよりも、
更に1サイクルのラップ仕上げによる取り代に相当する
量だけ小さくなる。本実施例では、このステップS9がバ
ックラッシ縮小工程で、制御装置62による一連の処理ロ
ジックのうち上記ステップS9を実行する部分、およびそ
のステップS9に従って駆動されるスライド装置50等を含
んでバックラッシ縮小手段が構成されている。 次に、ステップS10〜S12が実行され、前記ステップS5
〜S7と同様にしてピニオン10およびリングギヤ12の後退
面および前進面にそれぞれラップ仕上げが施されるが、
この時のラップサイクル数は、設定器76に予め設定され
た第2段階のサイクル数、すなわち本実施例では後退
面,前進面の何れについても1サイクルである。この1
サイクルのラップ仕上げが施されることにより、ピニオ
ン10とリングギヤ12との間のバックラッシは、それを自
動車に組み付けて使用する際に所望されるバックラッシ
と略同じ大きさとなる。 その後、ステップS13において駆動モータ26が停止さ
せられるとともに、ステップS14においてウィズドロー
ピストン88が引き込まれ、ピニオンヘッド14がその後退
端まで後退させられることにより、ピニオン10とリング
ギヤ12との噛合いが解除される。また、ステップS15に
おいては、両チャック18,24のクランプが解除され、こ
れにより、本実施例の一連の作動は終了する。 このように、本実施例の歯車ラップ盤は、後退面およ
び前進面に各々計5サイクルだけラップ仕上げを施すう
ち、4サイクルのラップ仕上げが終了した時点で予め設
定された接近距離だけリングギヤ12がピニオン10に接近
させられることにより、それ等の間のバックラッシがラ
ップ仕上げによる取り代に相当する大きさだけ小さくさ
れ、ステップS10〜S12において最後の1サイクルのラッ
プ仕上げが施されることにより、そのバックラッシが適
正な大きさとされるようになっている。このため、この
ようにしてラップ仕上げされたピニオン10およびリング
ギヤ12においては、バックラッシの増大に起因するガタ
打音等の異音の発生が防止されるとともに、自動車への
組付けに際してはラップ仕上げ終了時におけるバックラ
ッシのままで使用できるところからラップ境界部が干渉
することもない。また、全体としてのラップサイクル数
は従来と同じであるため、充分なラップ仕上げが施さ
れ、本来の目的であるギヤノイズ低減効果も充分に得ら
れるのである。 以上、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明
したが、本発明は他の態様で実施することもできる。 例えば、前記実施例ではスライド装置50によりリング
ギヤ12をピニオン10に接近させてバックラッシを縮小す
るようになっているが、例えば第6図に示されているよ
うに、前記噛合せ装置32に減速機付きの駆動モータ100
を取り付けるとともに、その駆動モータ100の出力軸と
前記シャフト96とをカップリング102を介して連結し、
ラップ仕上げの途中でシャフト96を回転駆動することに
より、ピニオンヘッド14を予め定められた接近距離だけ
図の左方向へ前進させるように構成することも可能であ
る。その場合には、駆動モータ100,シャフト96,送りね
じ90等を含んでバックラッシ縮小手段が構成される。 また、前記実施例ではスイングテーブル28を備えてピ
ニオン10を揺動させつつ歯面全体にラップ仕上げを施す
歯車ラップ盤について説明したが、その他の動きで歯面
全体にラップ仕上げを施す歯車ラップ盤にも本発明は同
様に適用され得る。 また、かさ歯車やハイポイドギヤ以外の歯車にラップ
仕上げを施す歯車ラップ盤や、単に一対の歯車を噛合い
回転させて歯面の中央を中心としてラップ仕上げする歯
車ラップ盤にも本発明は同様に適用され得る。 また、前記実施例では歯車の両方の歯面、すなわち後
退面および前進面にラップ仕上げを行うようになってい
るが、実際の使用時における噛合い回転の向きが一方向
だけの場合などには、一方の歯面だけにラップ仕上げを
行うだけでも差支えない。 また、前記実施例では計5サイクル行われるラップ仕
上げのうち4サイクルが終了した時点でバックラッシを
縮小するようになっているが、3サイクル終了時に縮小
するようにしたり、或いは各サイクルが終了する毎に少
しずつ縮小するようにしたりするなど、本発明は種々の
態様で実施することができる。なお、ラップ仕上げのサ
イクル数も適宜変更できることは勿論である。 また、前記実施例ではステップS4におけるバックラッ
シがピニオン10およびリングギヤ12の自動車への組付け
使用時に所望されるバックラッシと同じ大きさに設定さ
れているが、ラップ仕上げによる取り代を考慮して多少
小さくするとともに、その縮小分だけステップS9におけ
る接近距離を小さく設定するようにすることも可能であ
る。 また、前記実施例ではステップS6,S8,S11,S13におい
て駆動モータ26を一旦停止させるようになっているが、
正逆両方向へ連続的に回転させて後退面および前進面に
対するラップ仕上げを連続的に行うようにしたり、前進
面或いは後退面のラップ仕上げを行いつつピニオン10と
リングギヤ12とを接近させてバックラッシを小さくする
ようにしたりすることもできる。 また、前記実施例では、第2段階のラップ仕上げサイ
クルが1サイクルで、そのラップ取り代によるバックラ
ッシの増大は比較的小さいため、ステップS9における接
近距離を第1段階のラップ仕上げによる取り代のみに基
づいて設定するようにしても差支えない。 また、前記実施例ではリングギヤ12が取り付けられる
回転軸22の軸線m方向へピニオン10とをリングギヤ12と
を相対移動させてバックラッシを調整するようになって
いるが、この相対移動方向へラップ仕上げを施すべき歯
車の種類等によって適宜定められる。 その他一々例示はしないが、本発明はその精神を逸脱
することなく当業者の知識に基づいて種々の変更,改良
を加えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の制御方法に従って歯車をラップ仕上げ
する歯車ラップ盤の平面図である。第2図は第1図の歯
車ラップ盤における噛合せ装置の断面図である。第3図
は第1図の歯車ラップ盤におけるスライドベースの一部
を切り欠いた平面図である。第4図は第1図の歯車ラッ
プ盤の制御回路を説明するブロック線図である。第5図
は第1図の歯車ラップ盤の作動を説明するフローチャー
トである。第6図は噛合せ装置の他の態様を説明する断
面図である。 10:ピニオン(歯車)、12:リングギヤ(歯車) 50:スライド装置、62:制御装置 90:送りねじ、96:シャフト 100:駆動モータ ステップS9:バックラッシ縮小工程
フロントページの続き (72)発明者 米倉 清登 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 林 伸之 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 小保内 茂 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 江田 洋一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 蟹江 健一 愛知県名古屋市南区大同町2―18 株式 会社蟹江鉄工所内 (56)参考文献 特公 昭26−2629(JP,B1) 特公 昭30−7347(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23F 19/02 - 19/04

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.互いに噛み合わされて使用される一対の歯車を噛合
    い回転させることにより、該一対の歯車の歯面を互いに
    擦り合わせてラップ仕上げを行う歯車ラップ盤の制御方
    法において、 1つの歯面に対するラップ仕上げの途中で、前記一対の
    歯車のバックラッシが小さくなるように該一対の歯車を
    予め定められた接近距離だけ相対的に接近させるバック
    ラッシ縮小工程を有することを特徴とする歯車ラップ盤
    の制御方法。 2.前記一対の歯車は、かさ歯車またはハイポイドギヤ
    である特許請求の範囲第1項に記載の歯車ラップ盤の制
    御方法。
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