JP2899398B2 - 現像剤担持体及び現像装置 - Google Patents

現像剤担持体及び現像装置

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、複写機やレーザビームプリンタなどの電子
写真方式を利用した画像形成装置において、像担持体上
に形成した潜像を現像するのに使用する現像剤担持体及
び現像装置に関する。
従来の技術 複写機やレーザビームプリンタなどの電子写真方式を
利用した画像形成装置においては、像担持体上に形成し
た潜像を現像装置により現像して、トナー像として可視
化している。従来、このような現像装置として、現像剤
に乾式一成分磁性トナーを用いる現像装置が知られてい
る。
この現像装置では、現像剤担持体上に均一な磁性トナ
ーの薄層を形成することが、トナーの安定した帯電を実
現し、環境変動やプリント枚数によらずに安定した画像
を提供するために極めて重要である。
そのために、特開昭58-57164号、特開昭58-571645号
では、第5図に示すように、現像装置の現像容器4内に
像担持体7と対向して配置される円筒形の金属製現像剤
担持体(以下現像スリーブと称す)9上にサンドブラス
ト処理等により微小凹凸を形成して、現像スリーブ9に
よる磁性トナー5の搬送力を向上すると共にそのトナー
5の安定した帯電を図り、又現像スリーブ9表面から微
小間隔(100〜400μm程度)を保持して強磁性ブレード
3を配置することにより、ブレード3とスリーブ9内の
マグネット6との間に磁気シールを形成して、トナー5
の薄層塗布を行なう等の方法が提案されている。
又、上記強磁性ブレード3の代わりに、第6図に示す
ように、ウレタンゴムなどの弾性部材からなる弾性ブレ
ード8を配置することにより、現像スリーブ9と弾性ブ
レード8との間に作られるニップ部で磁性トナー5の薄
層塗布を行なう方法も提案されている。この方法では、
弾性ブレード8のニップ部で積極的にトナー5の帯電が
行なわれるために、強磁性ブレード3を用いる場合に比
べて、現像により得られる画像の濃度向上が期待でき、
濃度の良好な画像を得ることが可能であるという利点が
ある。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記従来の現像装置を使用して現像し
たプリントでは、最初から500枚程度までの間、ベタ濃
度が薄くなる所謂初期濃度の立ち上がりの問題を生ずる
難点があった。
これは、現像スリーブ上のトナーが持つ電荷量(以下
トリボと称する)の分布が、プリント500枚程度までの
初期とそれ以降とで異なることによる。
即ち、プリント初期においては、ブレードの摩擦帯電
のみではスリーブ上のトナーに十分なトリボを付与する
ことができず、スリーブ上のトナーのトリボ分布が第7
図に示すようにブロードになる。これに対し、プリント
約500枚後においては、トナーのブレード及びスリーブ
との摩擦帯電、トナー同士間の摩擦帯電により、スリー
ブ上のトナーが十分なトリボの付与を受けるために、ス
リーブ上のトナーのトリボ分布が第8図に示すようにシ
ャープになる。このため、約500枚までのプリント初期
とそれ以降とではトナーの現像性が異なり、プリント初
期においては現像に寄与しないトリボの低いトナーの割
合が多いので、画像濃度の低下を生ずるのである。
以上説明したベタ濃度が薄くなる初期濃度の立ち上が
りという現象は、近年、デジタルの画像信号を使用し
て、高画質、高品質を目的とした電子写真プリンタのよ
うな画像形成装置では大きな問題となっている。
従って本発明の目的は、画像を現像してプリントする
に際し、立ち上がり時の濃度薄を押さえてプリント初期
から十分な濃度の画像を安定して得ることができ、更に
多数枚の連続プリント時にもチャージアップによる濃度
薄及びスリーブゴーストを低減することができ、特に、
微粒子現像剤を用いた場合にも初期濃度が向上し、チャ
ージアップによる濃度薄のない画像を環境によらず形成
することができる現像剤担持体及び現像装置を提供する
ことである。
課題を解決するための手段 上記目的は本発明に係る現像剤担持体及び現像装置に
て達成される。要約すれば本発明の第1の態様によれ
ば、結着樹脂、カーボンブラック、グラファイト及び正
帯電性樹脂粒子を有する層が表面に形成された現像剤担
持体において、 前記層が上層と下層の2層構成であり、前記上層にお
ける前記結着樹脂に対する前記カーボンブラック、グラ
ファイト及び正帯電性樹脂粒子の混合割合が前記下層よ
り高いことを特徴とする現像剤担持体が提供される。
本発明の第2の態様によれば、上記構成の現像剤担持
体を備えた現像装置が提供される。
実施例 以下、本発明の参考例及び実施例について詳細に説明
する。
参考例 第1図は、本発明においても使用し得る現像装置の一
実施例を示す断面図、第2図は、第1図の現像装置に設
置した本発明の参考例に係る現像スリーブを示す斜視図
である。
第1図に示すように、本現像装置は、負極帯電性磁性
トナー15を収容した現像容器4の開口部内に、像担持体
7に対向して現像スリーブ1を回転自在に設置し、スリ
ーブ1の上方に弾性ブレード8をスリーブ1に接触する
ようにして設けてなっている。
現像容器4内に収容された負帯電性磁性トナー15は、
スリーブ1内に設置したマグネット6の磁力によりスリ
ーブ1上に担持して、弾性ブレード8による押圧により
スリーブ1上に薄層状に塗布されながら、スリーブ1が
回転することにより像担持体7と対向した現像部へと搬
送され、そこで像担持体7上の潜像を現像してトナー像
として可視化する。
本参考例によれば、第2図に示すように、現像スリー
ブ1の表面には結着樹脂、カーボンブッラク、グラファ
イト及び正帯電性樹脂粒子からなる複合材料の薄層10が
形成される。
本参考例では、結着樹脂としてフェノール樹脂を使用
し、これをバインダーとしてフェノール樹脂50重量%に
導電性カーボンブラック(コロンビア社製 CONDUCTEX9
00)5重量%、グラファイト(日本黒鉛製 CSPE)40重
量%及び平均粒径0.1〜1.0μmの正帯電性樹脂粒子5重
量%の混合比で混合し、混練して複合材料を得、これを
メチルセロソルブ及びメタノールを用いて希釈して被膜
形成液とした後、その被膜形成液を現像スリーブ1にス
プレー法によってコーティングし、温度150℃にて30分
間加熱硬化して、現像スリーブ1の表面に上記の薄膜10
を形成した。
上記の処方により薄膜10を形成した現像スリーブ1の
表面は、カーボンブラック、グラファイト及び正帯電性
樹脂粒子が分散した状態になっている。このような現像
スリーブ1を用いた現像によれば、スリーブゴーストを
防止し、初期濃度の立ち上がりの問題がない良好な濃度
の画像が得られることが、以下の実験により判った。
本発明者が行なった実験について、以下に述べる。
実験1 トナー15には、下記のように調製した負帯電性の絶縁
性磁性トナーを使用した。
スチレン−ブチルメタクリレート共重合体(共重合重量
比=8:2、重量平均分子量27万 −−−−100重量部 磁性粉(マグネタイト、BET値8.0m2/g)−−−−50重量
部 低分子量ポリプロピレン(重量平均分子量6000)−−−
−4重量部 負荷電性制御剤(モノアゾ染料のクロム錯体)−−−−
2重量部 上記成分を混合し、混練、粗粉砕、微粉砕及び分級の
各工程を経て、体積平均粒径が10μmのトナー分級品を
得た。この分級品トナー100重量部にジメチルシリコー
ンオイル処理したシリカ0.9重量部加えて混合し、これ
により負帯電性の絶縁性磁性トナーを調製した。
次に、前述した処方により表面に薄膜10を形成した現
像スリーブ1を作製した。被膜形成液の塗布にはエアー
スプレーを用いたが、使用したガンはビンクス社製601
番で、被膜形成液の圧力0.1〜5kg/cm2、パターン調整用
エアー圧力5kg/cm2、霧化用エアー圧力0.5〜4kg/cm2
調整することにより、現像スリーブ1表面の薄膜10は、
中心線平均粗さRaが0.3〜5.0μm、10点平均粗さRzが1.
0〜30.0μmに形成した。
上記の現像スリーブ及び負帯電性磁性トナーを第1図
に示す現像装置に用いて、23℃、60%R.T.の環境下で現
像して画像のプリントを行なったところ、プリントの極
く初期に5ミリ角ベタ面のベタ濃度が1.45、全面ベタの
ベタ濃度が1.42と既に十分な濃度があった。又、多数枚
の連続プリント耐久試験中を通じてスリーブゴースト及
び画像濃度の変化はなく、安定して高品質の画像が得ら
れた。
実験2 比較例として、上述のフェノール樹脂に正帯電性樹脂
粒子を混入せず、それ以外は実験1と同様にして、フェ
ノール樹脂50重量%に導電性カーボンブラック5重量
%、グラファイト40重量%を混合し、混練して、これを
希釈後スプレー法によってコーティングし加熱硬化し
て、現像スリーブの表面に本発明の範囲外の条件の薄膜
を形成した。同様に、薄膜の中心線平均粗さRaは0.3〜
5.0μm、10点平均粗さRzは1.0〜30.0μmである。
上記の現像スリーブ及び実験1のときのトナーを同様
に第1図に示す現像装置に用いて、23℃、60%R.T.の環
境下で現像して、画像形成を行なったところ、プリント
の初期において5ミリ角ベタ面のベタ濃度は1.35、全面
ベタ面のベタ濃度は1.30にしかならず、濃度が立ち上が
るまでに約500枚のプリントを要した。
以上の実験1、2におけるベタ濃度を第1表に整理し
て示す。
第1表の各欄の数値は、左側が5ミリ角ベタ面のベタ
濃度を、右側が全面ベタ面のベタ濃度をそれぞれ示す。
以上の実験1、2で示されるように、負荷帯電性の絶
縁性磁性トナー15に対し、現像スリーブ1の表面の薄膜
10中に正帯電性樹脂粒子を混在させておくことにより、
初期濃度が増加する理由について述べると、次の通りで
ある。
即ち、現像スリーブ1表面に形成した薄膜10中には正
帯電性樹脂粒子が分散されており、スリーブ1上の負極
帯電性の絶縁性磁性トナー15は、それ自身の鏡映力に加
えて正帯電性樹脂粒子との静電気力により、スリーブ1
表面に比較的強く吸着されている。このため、トナー15
はスリーブ1が回転するとそれに伴いスリーブ1と弾性
ブレード8とが作るニップ部A内に取り込まれて、弾性
ブレード8との摩擦帯電により強くトリボの付与を受
け、プリントの初期からスリーブ1上のトナー15が持つ
トリボ電荷が安定し且つトリボ分布がシャープとなるた
め、濃度が増加すると考えられる。
実験1及び2におけるプリント初期の現像スリーブ上
トナーのトリボ電荷量及びトリボ分布を測定した結果
を、第2表及び第3図に示す。第2表及び第3図に示す
ように、現像スリーブ表面の薄膜中に正帯電性樹脂粒子
を含む場合の方が、トリボ電荷量が高くトリボ分布もシ
ャープであった。
上記正帯電性樹脂粒子は、スプレードライ法、懸濁重
合法、乳化重合法、シード重合法などにより製造され
る。粒子の保形成の点から正帯電性樹脂粒子は、GPCク
ロマトグラフ法により測定した重量平均分子量が10000
〜200000のものがよい。樹脂粒子としては、メチルメタ
クリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、N
−メチル−N−フェニルアミノエチルメタクリレート、
ジエチルアミノエチルメタクリルアミド、ジメチルアミ
ノエチルメタクリルアミド、4−ビニルピリジン、2−
ビニルピリジンなどのビニルモノマー又はそれらモノマ
ーの混合物を重合した樹脂粒子が用いられる。
樹脂粒子に正荷電性を付与するためには、含窒素重合
開始剤を使用してモノマーを重合する方法を用いてもよ
く、含窒素ビニルモノマーを含有するモノマー組成物を
重合する方法を用いてもよい。
上記樹脂粒子は正極性に帯電するならば目的を達成す
ることができるが、必要に応じて粒子に表面処理を施す
ことができる。
表面処理の方法としては、鉄、ニッケル、コバルト、
銅、亜鉛、金、銀等の金属を用いて蒸着法やメッキ法に
より樹脂粒子を表面処理する方法、又は上記の金属や磁
性体或いは導電性酸化亜鉛などの金属酸化物等をイオン
吸着や外添などによって粒子表面に固定させる方法、顔
料、染料更には重合体樹脂等々、摩擦帯電可能な有機化
合物をコーティングや外添などにより粒子表面に担持さ
せる方法などがある。
このようにして得られた正帯電性樹脂粒子は、平均粒
径が0.1〜1.0μmの範囲、好ましくは0.2〜1.0μmの範
囲で用いられる。樹脂粒子の平均粒径が0.1μmに満た
ない場合、これを混在したスリーブ1表面の薄膜10は、
トリボ付与に対する効果が小さく、逆に1.0μmを上回
ると、樹脂粒子はバインダーであるフェノール樹脂との
結着性、及びカーボンブラック、グラファィト粒子との
混合性が悪く、得られる薄膜10は、これら樹脂粒子、カ
ーボンブラック等が均一に分散されたものとすることが
困難になる。
正帯電性樹脂粒子は、トリボ電荷量が好ましくは50〜
600μC/g、より好ましくは100〜600μC/gのものが用い
られる。トリボ電荷量が50μC/gに満たない樹脂粒子を
使用した場合、薄膜10はトナー15を十分に吸着すること
が困難で、弾性ブレード8とのニップ部Aにおけるトリ
ボ付与も十分でなくなるために、画像濃度を向上するこ
とが期待できなくなる。又、600μC/gを超えると、スリ
ーブ1表面で正帯電性樹脂粒子によるトナー15の逆帯電
性が強くなり、非画像部でのカブリが増加する傾向があ
る。
薄膜10中に混在される正帯電性樹脂粒子の混合率は、
3〜10重量%、好ましくは5〜10重量%がよい。樹脂粒
子の混合率が3重量%を下回る場合は、樹脂粒子が均一
に分散した薄膜10をスリーブ1表面に形成することがで
きず、このため画像濃度の向上効果が小さく、10重量%
を超える場合は、トナー15の逆帯電性が強くなる。
現像スリーブ1表面に形成した薄膜10の表面状態とし
ては、中心線平均粗さRaが0.3〜5.0μm、10点平均粗さ
Rzが1.0〜30.0μmの範囲内にあることが、現像スリー
ブ1上にトナー15を均一な薄層に塗布するのに必要な条
件である。
以上説明したように、本参考例の現像装置では、その
スリーブ1の表面上に、結着樹脂にカーボン及びグラフ
ァイトと正帯電性樹脂粒子とを混在した複合材料の薄層
10を形成したので、画像を現像してプリントするに際
し、立ち上がり時の濃度薄を押さえてプリント初期から
十分な濃度の画像を安定して得ることができる。更に薄
膜10中のカーボンブラック及びグラファイトが、現像ス
リーブ1とトナー15との接触摩擦抵抗を減らすリークサ
イトとして働くので、多数枚の連続プリント時にチャー
ジアップによる濃度薄及びスリーブゴーストを低減する
ことができる。
実施例 上記参考例における現像スリーブ1を用い、負極帯電
性の絶縁性樹脂トナー15として体積平均粒径が約6μm
のトナー(以下微粒子トナーと称す)を使用して、15
℃、10%R.T.の低湿環境下で多数枚の連続プリントした
ところ、トナーのチャージアップによる画像の濃度薄が
発生した。
一般に低湿環境下では、トナーのトリボ電荷は過剰気
味になる傾向がある。特に粒径が約6μmというような
微粒子トナーは、参考例で使用した体積平均粒径約10μ
mのトナーに比べて、体積の割りに表面積が大きく容易
にトリボ過剰となり易く、加えて粒径が小さいことによ
り自身の鏡映力も大きくなり、スリーブ1の表面により
強く吸着されるため、元々チャージアップし易いと考え
られる。
参考例の場合、体積平均粒径が10μmと微粒子トナー
よりも粒径が大きいトナーを使用しているので、薄膜10
の正帯電性樹脂粒子による現像スリーブ1の表面へのト
ナーの吸着は、微粒子トナーほど強力ではなく、このた
め薄膜10中のカーボンブラック及びグラファィトがトナ
ーの現像スリーブ1との接触摩擦抵抗を減らすリークサ
イトとしての効果が十分に発揮されるので、トナーのチ
ャージアップを防止することができる。これが微粒子ト
ナーを使用した場合には、薄膜10中の正帯電性樹脂粒子
による現像スリーブ1の表面へのトナーの吸着が強力な
ので、上記のカーボンブラック及びグラファィトによる
接触摩擦抵抗低減のリークサイトとしての効果が小さく
なってしまい、このため上記の低湿環境下での多数枚の
連続プリント時にトナーのチャージアップによる画像の
濃度薄が発生したと思われる。
そこで、本実施例では、現像スリーブ1の断面図を示
す第4図に示すように、スリーブ1表面の結着樹脂、カ
ーボンブラック、グラファイト及び正帯電性樹脂粒子か
らなる複合材料の薄膜13を、結着樹脂に対するカーボン
ブラック、グラファィト及び正帯電性樹脂粒子の混合割
合を違えた上層11と下層12の2層構成とするのである。
以下の実験3から、上記の上層11での正帯電性樹脂粒
子に対するカーボンブラック等の混合割合を下層12より
も高くすることにより、微粒子トナーを用いた場合でも
環境によらずに、多数枚の連続プリント時のチャージア
ップによる画像の濃度薄を防止できることが判った。
実験3 フェノール樹脂、カーボンブラック、グラファイト及
び正帯電性樹脂粒子として実験1と同じものを用いた。
初めに、現像スリーブ1の表面に薄膜13の下層12形成
用の複合材料の被膜形成液を塗布した。下層12形成用の
複合材料は、重量比でカーボンブラック:グラファイト
=1:9、カーボンブラック+グラファイト:フェノール
樹脂=1:2、正帯電性樹脂粒子:カーボンブラック+グ
ラファイト+フェノール樹脂=3:100の割合のフェノー
ル樹脂、カーボンブラック及びグラファイトからなる。
この複合材料をメチルセロソルブ及びメタノールを用い
て希釈して被膜形成液とした後、現像スリーブ1の表面
にスプレー法によりコーティングした。
次に、薄膜13の上層11形成用の複合材料の被膜形成液
をコーティングした。上層11形成用の複合材料は、重量
比でカーボンブラック:グラファィト=1:9、カーボン
ブラック+グラファイト:フェノール樹脂=2:1、正帯
電性樹脂粒子:カーボンブラック+グラファイト+フェ
ノール樹脂=1:20の割合のフェノール樹脂、カーボンブ
ラック、グラファイト及び正帯電性樹脂粒子からなる。
この複合材料を同様に希釈して被膜形成液とした後、上
記の下層12のコーティング層上に塗布した。
次いで、これら上層11及び下層12のコーティング層を
温度150℃で30分間加熱硬化して、現像スリーブ1の表
面に上層11及び下層12からなる2層の薄膜13を形成し
た。
この上層11及び下層12からなる薄膜13を形成した現像
スリーブ1を、第1図に示す現像装置に使用し、先に示
した15℃、10%R.T.の低湿環境下で微粒子トナー15を使
用して、多数枚の連続プリントを行なったところ、いず
れも、チャージアップによる画像の濃度薄を発生しなか
った。
これは、薄膜13の上層11では結着樹脂のフェノール樹
脂の含有量が少なく、正帯電性樹脂粒子を比較的多く含
むために、上層11がトナー15との摺擦により剥れ易く、
このため画像濃度が立ち上がった後に500〜1000枚程度
の連続プリントで、上層11がトナー15との摺擦により剥
れて、上層11の正帯電性樹脂粒子によるトナー15の拘束
がなくなって、チャージアップによる画像の濃度薄が発
生しなくなるのである。
一方、上層11が剥れ落ちることにより、新たに表層と
なる下層12は、カーボンブラック、グラファイトに比べ
て結着樹脂のフェノール樹脂の比率が多いため、トナー
15との摺擦により剥れ落ちることがなく耐久性がある。
500〜1000枚程度プリントした後では、画像濃度は十分
に立ち上がっているため、特に正帯電性樹脂粒子による
トナー15へのトリボ付与効果を必要としないので、下層
12中の正帯電性樹脂粒子の含有量を減らすことができ、
カーボンブラック及びグラファイトのリークサイト効果
によるチャージアップの低減及びスリーブゴーストの防
止が十分に期待できる。
更に検討を行った結果、重量比で薄膜13の上層11を形
成する複合材料は、カーボンブラック:グラファイト=
5:1〜2:1、正帯電性樹脂粒子:カーボンブラック+グラ
ファイト+フェノール樹脂=1:20〜1:10の範囲で、薄膜
13の下層12を形成する複合材料は、カーボンブラック:
グラファイト=1:9〜5:5、カーボンブラック+グラファ
イト:フェノール樹脂=1:1〜1:3、正帯電性樹脂粒子:
カーボンブラック+グラファイト+フェノール樹脂=0
〜3:100の範囲で、同様な効果があることが判った。
以上説明したように、本実施例の現像装置では、その
現像スリーブ1の表面に、結着樹脂にカーボンおよびグ
ラファイトと正帯電性樹脂粒子とを混在した複合材料の
薄膜13を上層11と下層12の2層構造に形成し、上層11の
結着樹脂に対するカーボンブラック、グラファイト及び
正帯電性樹脂粒子の混合割合を下層12よりも高くしたの
で、微粒子トナーを用いた場合にも初期濃度が向上し、
チャージアップによる濃度薄のない画像を環境によらず
に形成することができる。
発明の効果 以上説明したように、本発明によれば、現像剤担持体
は、その表面の、結着樹脂、カーボンブラック、グラフ
ァイト及び正帯電性樹脂粒子を有する層が上層と下層の
2層構成であり、上層における結着樹脂に対するカーボ
ンブラック、グラファイト及び正帯電性樹脂粒子の混合
割合が下層より高くなるように構成されるので、画像を
現像してプリントするに際し、立ち上がり時の濃度薄を
押さえてプリント初期から十分な濃度の画像を安定して
得ることができ、更に多数枚の連続プリント時にもチャ
ージアップによる濃度薄及びスリーブゴーストを低減す
ることができると共に、特に、微粒子現像剤を用いた場
合にも初期濃度が向上し、チャージアップによる濃度薄
のない画像を環境によらず形成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に使用し得る現像装置の一実施例を示
す断面図である。 第2図は、現像スリーブの参考例を示す斜視図である。 第3図は、第2図の現像スリーブ上のトナー及び比較例
の現像スリーブ上のトナーのトリボ分布を示すグラフで
ある。 第4図は、本発明の現像装置に使用される一実施例の現
像スリーブを示す断面図である。 第5図は、従来の現像装置の一例を示す断面である。 第6図は、従来の現像装置の他の例を示す断面である。 第7図は、プリント初期における従来の現像装置の現像
スリーブ上のトナーのトリボ分布を示すグラフである。 第8図は、プリント約500枚後における従来の現像装置
の現像スリーブ上のトナーのトリボ分布を示すグラフで
ある。 1:現像スリーブ 6:マグネット 7:像担持体 8:弾性ブレード 10、13:薄膜 11:上層 12:下層 15:負帯電性磁性トナー

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結着樹脂、カーボンブラック、グラファイ
    ト及び正帯電性樹脂粒子を有する層が表面に形成された
    現像剤担持体において、 前記層が上層と下層の2層構成であり、前記上層におけ
    る前記結着樹脂に対する前記カーボンブラック、グラフ
    ァイト及び正帯電性樹脂粒子の混合割合が前記下層より
    高いことを特徴とする現像剤担持体。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の現像剤担持体を備えた現
    像装置。
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