JP2899336B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2899336B2 JP2005698A JP569890A JP2899336B2 JP 2899336 B2 JP2899336 B2 JP 2899336B2 JP 2005698 A JP2005698 A JP 2005698A JP 569890 A JP569890 A JP 569890A JP 2899336 B2 JP2899336 B2 JP 2899336B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は一般に画像形成装置に関し、特に例えば、電
子写真複写機や各種印刷機、複合記録機器等の画像形成
装置中、1回のプリントサイクルにて複数色の可視画像
の形成が行なえる多色電子写真複写機のごときカラー画
像形成装置に関する。
従来の技術 一回のプリントサイクルにて複数色の現像を行なう装
置は、同一転写材上に複数色の現像剤による可視画像を
一括して転写するもので、像担持体即ち感光体ドラムの
外周面近傍に複数個の現像器を配設した構成となってい
る。
従来、前記カラー画像形成装置に関しては、感光体ド
ラム回転方向上流側の現像器によって形成された可視画
像に、感光体ドラム回転方向下流側の現像器の現像剤の
摺擦によって画像乱れが生ずるのを防止するために、種
々の提案が行なわれている。
例えば、米国特許第457265号や米国特許第4416533号
に係る提案は、前記2個の現像器に対して現像バイアス
電源から直流電圧成分のみから成る現像バイアス電圧を
印加することによって、前記2個の現像器内に夫々個別
に収容されている2色の現像剤による現像を行なうよう
になっているものである。特開昭56−12650号公報に係
る提案は、前記感光体ドラムの回転方向下流側の現像器
に直流電圧成分のみから成る現像バイアス電圧を印加す
るとともに、前記感光体ドラムの外周面に対して現像剤
を接触させずに可視画像を形成することとしている。特
開昭56−144452号公報や米国特許第4349268号に係る提
案は、前記感光体ドラムの回転方向下流側の現像器には
交流現像バイアス電圧を印加するとともに、前記感光体
ドラムの外周面に対して現像剤を接触させずに可視画像
を形成することとしている。更に、米国特許第4660961
号に係る提案は、感光体ドラムの回転方向下流側の現像
器と対応する静電潜像を形成する工程を実施する前に、
感光体ドラムの回転方向上流側の現像器の現像剤によっ
て形成された可視画像の電位のレベルを上昇せしめるた
めの技術的手段が開示されている。
発明が解決しようとする課題 ところで、上流側現像器で形成した可視像を担持した
感光ドラムに下流側現像器を作用させて別の色の可視像
を形成する画像形成装置においては、感光体ドラムの移
動方向上流側の現像器によって可視画像の現像剤が感光
体ドラムの移動方向下流側の現像器内の現像剤と混入
し、該下流側の現像器の現像剤とともに前記感光体ドラ
ム外周面上の別の静電潜像を可視画像化して画質を劣化
してしまうおそれがあった。
上述したごとき問題点は、前記上流側の現像器に収容
されている現像剤の帯電極性と前記下流側の現像器に収
容されている現像剤の帯電極性とが同一極性であるとき
に特に顕著であった。
下流側現像器に交流成分を有する現像バイアス電圧を
印加する画像形成装置で、上記問題点を解決できる装置
が特開昭63−210861、特開平1−219773に開示されてい
る。
しかしながら、このような公開公報に示された条件を
満足しても、画像の濃度や細線画像の線幅の良好な調整
が困難である。例えば現像剤担持部材に現像バイアスと
して印加する交番バイアス電圧が交流電圧に直流電圧を
重畳し、自動的に、又は操作者の手動により該直流電圧
のレベルを変化させてバイアス電圧の波形を平行シフト
して現像コントラストのレベルを変化させることにより
画像調整を行う方法は良く知られている。米国特許第43
37306号を参照せよ。
しかしながら、この方法を複数色電子写真装置に用い
た場合、新たな不具合が起こる。以下、第2図を参照し
ながらそのような不具合のメカニズムについて説明す
る。
第2図は、下流側現像装置に印加する現像バイアスの
交流電圧と直流電圧の相対関係を説明する相関図であ
り、縦軸は重畳する直流電圧(Vdc)を示し、横軸は現
像バイアスの交流電圧のピークトウピーク電圧Vppを示
す。
この図において、実線Aがカブリの生じない相対条件
を示し、1点鎖線Bがトナー混入防止条件を示す。な
お、実線A、1点鎖線Bは実験値データ(現像バイアス
の周波数が1600Hz、潜像電位は後述実施例と同一条件
で、現像スリーブと感光体の距離dを300μmとした場
合)に基づいて決定されたものである。
この図から分かるように、実線Aより下側で、且つ1
点鎖線Bより上側の領域(図中の斜線領域)が上記2つ
の条件を満足する最適領域となる。
また、線幅の調整範囲を±50μm以上としたとき、直
流成分の直流電圧Vdc)の変化幅ΔVはピークトウピー
ク電圧Vppにあまり依存せず200V必要であった。
この結果、カブリの防止、下流側現像装置へのトナー
混入の防止、線幅の十分な調整を可能とするためには、
第2図に示されるように、ピークトウピーク電圧Vppが8
50以下である必要がある。しかしピークトウピーク電圧
Vppが低いと、下流側現像器において、十分な画像濃度
を得ることが難しくなる。
例えばピークトウピーク電圧Vppを800Vとした条件下
で画像を印字したところ、画像濃度が1.0で細線の再現
性が極めて悪くなる。
なお、画像濃度とは、例えばマクベス社製のRD514等
の反射濃度計を使用して、5mm角の「べた濃度」の測定
結果であり、線幅とはライン幅測定器(例えば小西六写
真工業社製のFBDライン濃度測定器)を用い、300DPIの
画素密度で2ドットライン5ドッドスペースの横線を印
字し、その線幅を測定して得られたデータに基づいてい
る。
また、感光体の感度特性、帯電器の特性、画像露光光
源の特性等に対応して前記直流電圧が工場等で予め設定
される装置においても、前記特開昭に記載のようにデュ
ーティ比が1:1の交番電圧を使用し、その重畳直流電圧
を調整設定するものでは、設定可能な範囲が狭く、また
設定された値に対して電源電圧の変動等が生ずれば、画
質の劣化、下流側現像器への異色現像剤の混入が生じ易
くなる。
従って、本発明の目的は、後段の現像器に前段の現像
器で現像された画像の現像剤が混入することを防止でき
る画像形成装置を提供することである。
本発明の他の目的は、後段の現像器に前段の現像器で
現像された画像の現像剤が混入することを防止しつつ、
後段の現像器による現像画像の画質をより広範囲に調整
でき、画像濃度、細線の再現性を高めることができる画
像形成装置を提供することである。
課題を解決するための手段 上記諸目的は本発明に係る画像形成装置にて達成され
る。要約すれば本発明は、可動像担持体;前記像担持体
に第1の静電潜像と第2の静電潜像を形成する潜像形成
手段;前記第1の静電潜像を現像して第1の可視像を形
成する第1現像手段;現像剤を担持搬送して現像部にお
いて前記像担持体に付与する現像剤担持手段を有してお
り、前記第1の可視像を担持した像担持体に作用して第
2の静電潜像を現像して第2の可視像を形成する第2現
像手段;前記第2現像手段の現像剤担持手段に振動電圧
を印加する手段;及び前記振動電圧のデューティ比を変
更する制御手段;を具備し、現像剤を前記可動像担持体
から前記第2の現像手段の現像剤担持手段に向かう方向
に付勢する電界を形成する前記振動電圧の最大値を一定
値に制御すると同時に、積分値をパルスデューティ比で
制御しつつ前記振動電圧を前記第2現像手段の現像剤担
持手段に印加し、 前記振動電圧の最小値(VA1)は、前記第2の静電潜
像の画像部電位をVLとし、前記像担持体と、前記第2の
現像手段の現像剤担持手段との距離をdとしたとき、次
式、 {|VA1-VL|/d}≧2.65(V/μm) を満足することを特徴とする画像形成装置である。
更に、本発明の他の態様によれば、可動像担持体;前
期像担持体を所定極性に帯電する第1帯電器;前記第1
帯電器で帯電された前記像担持体に第1の画像情報光を
露光して第1静電潜像を形成する第1露光手段;帯電し
た第1の色のトナーを用いて前記第1静電潜像を現像
し、第1可視像を形成する第1現像器;前記第1可視像
を担持した前記像担持体を前記所定極性と同極性に帯電
する第2帯電器;前記第2帯電器で帯電された前記像担
持体に第2の画像情報光を露光して第2静電潜像を形成
する第2露光手段;前記第1の色のトナーと同極性に帯
電した第2の色のトナーを担持搬送して現像部において
前記像担持体に付与する現像剤担持部材を有しており、
前記第1可視像と第2静電潜像を担持した前記像担持体
に作用して第2静電潜像を現像し、第2の可視像を形成
する第2現像器;前記第2現像器の現像剤担持部材に、
トナーを該現像剤担持部材から前記像担持体に向う方向
に付勢する電界を形成する第1ピーク値と、トナーを前
記像担持体から前記現像剤担持部材に向う方向に付勢す
る電界を形成する第2ピーク値とが交互に現れる振動電
圧を印加する手段;及び前記振動電圧のデューティ比を
変更する制御手段;を具備し、前記振動電圧の第2ピー
ク値を一定値に制御すると同時に、積分値をパルスデュ
ーティ比で制御しつつ前記振動電圧を前記第2現像路の
現像剤担持部材に印加し、 前記振動電圧の第1ピーク値(VA1)は、前記第2静
電潜像の画像部電位をVLとし、前記像担持体と、前記第
2現像路の現像剤担持部材との距離をdとしたとき、次
式、 {|VA1-VL|/d}≧2.65(V/μm) を満足することを特徴とする画像形成装置が提供され
る。
実施例 次に、図面を参照して本発明に係る画像形成装置を更
に詳しく説明する。
第1図には本発明に係る画像形成装置の一実施例が図
示される。本実施例において、画像形成装置本体内部の
略中央部には、像担持体即ち電子写真感光体ドラム1が
矢印A方向に回転するように配設されている。感光体ド
ラム1の外周面近傍には、感光体ドラム1の回転方向上
流側から下流側に向って順にクリーニング器11、一次帯
電器2、接触現像型又は非接触現像型の第1現像器4、
二次帯電器5、第2現像器7、転写帯電器8が夫々所定
の間隔を置いて配設されている。また像露光手段即ちポ
リゴンミラー14、ポリゴンミラー駆動モータ34、半導体
レーザ12、半導体レーザ13、結像レンズ16、反射ミラー
17等が配設されている。
前記第2現像器7の現像剤担持部材、即ち可回転現像
スリーブ7aには、現像バイアス電源15が接続されてい
る。前記第1現像器4の可回転現像スリーブ4aにも、公
知の現像バイアス電源(図示しない)が接続されている
ものとする。クリーニング器11は、感光体ドラム1の外
周面上に残留している現像剤を、掻き取り回収するよう
になっている。
一次帯電器2は、クリーニング器11によって残留して
いた現像剤が掻き取り回収された後の感光体ドラム1の
外周面上を、約−600Vの負の電圧にて一様に帯電せしめ
るようになっている。半導体レーザ12は、図示しない制
御部から出力される第1情報信号によって変調された第
1レーザビーム3を、半導体レーザ13は、前記制御部か
ら出力される第2情報信号によって変調された第2レー
ザビーム6を、夫々個別に照射するようになっている。
モータ34によって回転せしめられるポリゴンミラー14
は、半導体レーザ12から照射された第1レーザビーム3
を受けて、結像レンズ16、反射ミラー17を介してL1位置
にて感光体ドラム1外周面上にラスタ走査し、露光され
た部位の表面電位(明部電位)が略−100V程度の第1静
電潜像を形成するものである。ポリゴンミラー14は、半
導体レーザ13から照射された第2レーザビーム6を受け
て、結像レンズ16を介して、第1現像器4によって形成
された第1可視像を担持しており且つ後述する二次帯電
器5により負極性の所定電位にて一様に帯電された後の
感光体ドラム1の外周面にL2位置にてラスタ走査し、露
光された部位の表面電位(明部電位VL)が略−100V程度
の第2静電潜像を形成するものである。
前記第1現像器4の現像スリーブ4aは、赤色の二成分
系現像剤(負極性に帯電した赤色トナーとフェライト等
の磁性キャリア粒子とから成る)のごとき現像剤を感光
体ドラム1と対向した現像部へと担持搬送する。第1現
像器4の現像スリーブ4aには、直流電圧成分に交流電圧
成分が重畳された現像バイアス電圧が現像バイアス電源
(図示せず)から印加されることによって、赤色トナー
による前記第1静電潜像の反転現像が行なわれるように
なっている。即ち、赤色トナーは第1潜像の、前記レー
ザビーム3で露光された明部電位領域に付着して可視化
する。現像スリーブ4aには直流成分のみから成るバイア
ス電圧を印加してもよい。二次帯電器5は、前記第1現
像器4の赤色現像剤によって可視画像が形成された前記
感光体ドラム1外周面上を負極性の所定電位にて再度一
様に帯電せしめるようになっている。前記第2現像器7
の現像スリーブ7aは、例えば負極性に帯電した黒色の一
成分系磁性現像剤(トナー)のごとき現像剤を現像剤に
担持搬送する。前記第2現像器7の現像スリーブ7aに
は、後に述べる電源によって最大値と最小値が繰り返し
現われる振動電圧が印加され、現像スリーブ7aから感光
体ドラム1に現像剤が付与される現像部に振動電界が形
成される。現像スリーブ7aは、現像部における感光体ド
ラム1と現像スリーブ7aの最小間隙よりも薄い現像剤層
を現像部に担持搬送するが、前記振動電界によって現像
剤は感光体ドラム1に飛翔する。本実施例の場合、現像
器7は第2静電潜像を反転現像する。即ち、現像器7の
黒色トナーは、第2静電潜像のレーザビーム6で露光さ
れた明部電位領域に付着して可視化する。
このようにして、第1現像器4により赤色トナー像が
形成されているドラム面に第2現像器7により黒色トナ
ー像が形成される。この2つの可視画像は転写帯電器8
により転写材9に一括して転写され、その後定着器(図
示せず)によって定着される。
第4図(I)〜(VI)は、第1図に示した電子写真プ
ロセスに伴う感光体1の表面電位を示す図であり、縦軸
は負電位(V)を示し、横軸は感光体ドラム1の長手方
向(主走査方向)を示す。
一次帯電器2により感光体ドラム1が第4図(I)に
示すように−600Vに帯電され、第1レーザビーム3の照
射によって第4図(II)に示すように暗部電位VD′が−
600V、明部電位VL′が−100Vの第1静電潜像が形成され
る。そして、第1現像装置4によって第1静電潜像が現
像されて第4図(III)に示すように第1トナー像T1
形成される。第1トナー像の電位VT′は−150V程度であ
る。その後、二次帯電器5によって感光体ドラム1が再
度負に帯電され、これにより、第4図(IV)に示すよう
に第1トナー像の電位VTが−700Vになる。次いで、第2
レーザビーム6の照射により第4図(V)に示すように
暗部電位VDが−750V、明部電位VLが−100Vの第2静電潜
像が形成され、第2現像装置7によってその第2静電潜
像が現像されて第4図(VI)に示すように第2トナー像
T2が形成される。そして、転写帯電器8によって第1、
第2トナー像T1、T2が転写紙9に転写される。
ところで、第2現像装置7の現像スリーブ7aには第5
図に示すように、例えば1600HZの周波数を有する可変デ
ューディ比の交番バイアス電圧Eが印加されるので、第
1トナー像T1のトナーには2つの力、すなわち、本実施
例ではトナーが負に帯電しているから、トナーを感光体
ドラム1に押し付ける|VA1-VT|に比例した力(トナー
を現像スリーブから感光体ドラムに向う方向に付勢する
電界)と、トナーを感光体ドラム1から引き離す|VT-V
A2|に比例した力(トナーを感光体ドラムから現像スリ
ーブに向う方向に付勢する電界)とが交互に加わる。
一方、第2静電潜像には、黒色トナーが負に帯電して
いるので、|VA1-VL|に比例した現像する力(トナーを
現像スリーブから感光体ドラムに向う方向に付勢する電
界)と、感光体ドラムに付着した黒色トナーを引き離す
|VA2-VL|に比例した力(トナーを感光体ドラムから現
像スリーブに向う方向に付勢する電界)とが働く。
なお、VA1、VA2はバイアス電圧Eの最小値、最大値を
示し、VTは第1トナー像の電位を示す。また、 は、振動バイアス電圧Eの時間的平均値、即ち、振動バ
イアス電圧の1周期(tA1+tA2)における時間的積分値
を表わし、本明細書では、以降これを振動バイアス電圧
の平均値、或いは積分値と言うことにする。
(イ)現像バイアス電圧の最小値VA1の及ぼす作用 前述した内容から明らかなように、現像バイアス電圧
の最小値VA1は、現像剤を感光体ドラムの外周面上に形
成された静電潜像に押し付けて該静電潜像を可視化する
ように作用する。即ち、前記VA1は、感光体ドラム1外
周面上に形成された第1の可視画像を形成している赤色
現像剤に対しては、前記|VA1-VT|の値に比例して前記
赤色現像剤を感光体ドラム1外周面上に押し付ける力と
して働く。又、第2静電潜像を可視化する黒色現像剤に
対しては、前記|VA1-VL|の値に比例して前記黒色現像
剤を感光体ドラム1外周面上に押し付ける力として働
く。従って|VA1|が大きくなると、当然に|VA1-V
T|、|VA1-VL|の値が大きくなり、これによって現像
濃度は上昇し線幅も太くなる傾向がある。
しかるに、前記|VA1|の値が過度に大きくなると、
前記第1の可視画像部や白地部(第4図にて示すVD部)
にも黒色現像剤が付着しかぶりが発生するばかりでな
く、現像部での現像スリーブ7aと感光体ドラム1との間
の最小距離dが例えば300μm程度と微小距離であるた
めに、現像スリーブ7aと感光体ドラム1との間で放電が
発生するおそれがある。例えば、VD=−750V、VL=−10
0Vという電位を持った静電潜像に対しては、前記VA1
値が−1500V程度が上記不具合を起こさない限界である
ことが経験上知られている。上記とは逆に、|VA1|が
小さくなると、現像濃度は低下し線幅も細くなり、とび
ちりの多いシャープさの低下した画像となってしまうた
めに、前記VA1の値を|−900|V程度より低くすることは
好ましくない。よって、VD=−750V、VL=−100V、d=
300μmという条件下では、前記VA1の値は−1500V≦VA1
≦−900Vの領域内に限定されることが好ましい。前記V
A1の作用には、VA1が印加されている時間に対する依存
性もあるが、これについては の項にて説明する。
(ロ)現像バイアス電圧の最大値VA2の及ぼす作用 前述した内容から明らかなように、現像バイアス電圧
の最大値VA2は、感光体ドラムの外周面上に形成された
静電潜像を可視化している現像剤を、感光体ドラムの外
周面上から引き離すように作用する。即ち、前記V
A2は、感光体ドラム1外周面上に形成された第1の可視
画像を形成している赤色現像剤に対しては、前記|VT-V
A2|の値に比例して前記赤色現像剤を感光体ドラム1外
周面から引き離す力として働く。又、第2静電潜像を可
視化する黒色現像剤に対しては、前記|VA2-VL|の値に
比例して前記黒色現像剤を感光体ドラム1外周面上から
引き離す力として働く。従って|VA2|が小さくなる
と、既に説明したように第1の可視画像を形成している
赤色現像剤を第2現像器7内へと引き込んで黒色現像剤
との間で混色をきたすこととなる。即ち、前記第1の可
視画像を形成している赤色現像剤の前記第2現像器7へ
の混入は、前記|VT-VA2|の値に比例した力、即ち、前
記現像スリーブ7aと前記感光体ドラム1との間に印加さ
れる電界に起因する。よって前述した|VT-VA2|の値
は、上記混入を防止する観点からは、本出願人が特願昭
63−45105にて特許出願したごとく、 |VT-VA2|/d≦2.25〔V/μm〕 に設定することが好ましい。
VT=−700V、現像スリーブ7aと感光体ドラム1との間
の距離dがd=300μmという条件下では、前記VA2の値
は−25V以下でなければならない。上記とは逆に、前記V
A2の値があまりにも小さいと複数画像にかぶりが発生す
るのは前述したとおりである。前記VA2の作用には、VA2
が印加されている時間に対する依存性もあるが、これに
ついては の項にて説明する。
(ハ)現像バイアス電圧の時間平均値 の及ぼす作用 第4図にて図示した現像バイアス電圧波形(即ち方形
波パルス信号E)の時間平均値 は、パルスデューディ比が5:5の現像バイアス電圧の重
畳直流電圧成分VDCと同様な作用を及ぼす。即ち、前記
現像バイアス電圧の最小値VA1が印加されている時間tA1
においては、前記第2現像器7内の黒色現像剤は、感光
体ドラム1外周面に向って飛んでいく。その結果、VA1
×tA1に比例した量の黒色現像剤が前記感光体ドラム1
外周面に付着する。前記現像バイアス電圧の最大値VA2
が印加されている時間tA2においては、前記感光体ドラ
ム1外周面上にて第2の可視画像を形成している黒色現
像剤は、感光体ドラム1外周面上から第2現像器7のス
リーブ7aに向って飛んで行く。その結果、VA2×tA2に比
例した量の黒色現像剤が前記第2現像器7内に還流され
る。
即ち、 を中心として非対称な振動電界が前記現像スリーブ7aと
前記感光体ドラム1との間に印加されているのと等価と
なる。前記 の値は、VDの値とVLの値との中間に設定されるが、 の値が50Vよりも小さくなると、前述した現像作用によ
り複写画像にかぶりが生じ、 の値が250Vよりも大きくなると反転現象された現像剤に
よる反転かぶりが生ずる。よって、 の領域にて の値を の値が大きくなるように可変させれば、前記のごとき不
具合が生ずることがなく現像濃度を上昇させることがで
き、又、線幅を太くすることもできる。尚、 をVTとVLの間の値とすることが、第1トナー像T1への黒
色トナーの付着を防止する上で好ましい。
以上説明したように、VA1、VA2の値は、複写画像の画像濃度、線幅、シャープネスや混
色、かぶり等の制約により、夫々好適範囲がある。ここ
で、前述した夫々の好適範囲について再掲すれば、VD
−750V、VL=−100V、VT=−700V、d=300μmという
条件下においては、 となる。
一般的に言うと、次の条件を満すように、VA1、VA2を設定することが好ましい。
(1)第1帯電器2、第2帯電器5の感光体帯電極性が
負であって、第1現像器4、第2現像器7で使用するト
ナーの帯電極性が負の場合。
第2潜像の画像部電位VLに対して、 {|VA1-VL|/d}≧2.65〔V/μm〕・・・(1) 第1トナー像の画像部電位VTに対して、 {|VA2-VT|/d}≦2.25〔V/μm〕・・・(2) さらに、振動バイアスEの積分値 が、 なお、上記第(1)式は画像濃度、細線の再現性を高
め、上記第(2)式は第2現像装置7への第1トナー混
入防止に貢献し、上記(3)式は画像濃度、細線に貢献
する。
(2)第1帯電器2、第2帯電器5の感光体帯電極性が
正であって、第1現像器4、第2現像器7で使用するト
ナーの帯電極性が正の場合、第2潜像の画像部電位VL
対して、 {|VA2-VL|/d}≧2.65〔V/μm〕・・・(4) 第1トナー像の画像部電位VTに対して、 {|VA1-VT|/d}≦2.25〔V/μm〕・・・(5) さらに、振動バイアスEの積分値 が、 なお、上記第(4)式は画像濃度、細線の再現性を高
め、上記第(5)式は第2現像装置7の第1トナー混入
防止に貢献し、上記(6)式は画像濃度、線幅に貢献す
る。
第6図(A)は、前記現像スリーブ7aに印加される現
像バイアス電圧のデューティ比が5:5に固定されている
ときの前述した複写画像の画像濃度、細線、シャープネ
スや混色、かぶり等の各種条件を満足するVA1、VA2の領
域を示したものである。又、第6図(B)は、前記現像
スリーブ7aに印加される現像バイアス電圧のデューティ
比を可変としたときの前記各種要件を満足するVA1、VA2
の領域を示している。第6図(A)、(B)において、
上述した領域は、いずれも斜線にて示されいる。
感光体ドラム1外周面上におけるVD、VL等の表面電位
の変動は、本実施例に従う画像形成装置が設置されてい
る環境の変化や、感光体ドラム1等の帯電条件の変化等
によって発生するが、このような要件も含めて考えると
前記領域は更に狭くなり、第6図(A)、(B)におい
て、夫々の領域から100V程度内側の領域が実用に供し得
る領域となっている。第6図(A)にて図示するよう
に、前記現像バイアス電圧のデューティ比が5:5に固定
されているときには、前記設定された領域の広がりが殆
んどなくなるのに対して、本実施例のように、VA2の値
を所定値に保持するとともに、VA1の変動分を、 の値が一定になるようにフィールドバックを行なってパ
ルスデューティを可変させることにより補償することと
すれば、画像濃度や線幅等の変化がない、シャープネス
の良い、混色やかぶりがない画像を広い領域内で安定的
に得ることができる。
尚、本明細書では、振動電圧の最大値と最小値の中央
の値、即ち、{(最大値)+(最小値)}/2の値よりも
大なる電圧の持続する1周期間の時間と、小なる電圧の
持続する1周期間の時間の比のことを「デューティ比」
と言うこととする。例えば第5図では矩形波であるの
で、デューティ比は(tA1:tA2)である。
再び第1図を参照して説明すると、前述した現像バイ
アス電源15は、第1図を参照して明らかなように、発振
器18を始め、波形整形器(特にスライサ)としての機能
を有する比較器19、比較器(差動増幅器)28、増幅器2
0、変圧器21、コンデンサC1、C2、抵抗R1、R2、クラン
プ用ダイオードD1、定電圧電源27、出力端子P1、入力端
子P2、等を具備した構成となっている。前記構成につい
て、更に説明すれば以下のようである。
発振器18は、例えば第3図(I)にて図示するごとき
波形の三角波パルス信号を出力するようになっている。
比較器19は、前記発振器18から出力される三角波パルス
信号を読み込むとともに、比較器28から出力される誤差
電圧レベル信号をも読み込む。比較器19は、前記三角波
パルス信号と誤差電圧レベル信号とを比較演算すること
により、該比較演算の結果に応じたONタイム幅(即ち、
パルスデューティ比)を持った方形波パルス信号を出力
するようになっている。比較器19は、比較器28から出力
された誤差電圧レベル信号が第3図(I)の符号P′で
あるときには、第3図(II)にて図示するごときONタイ
ム幅(パルスデューティ比)を持った方形波パルス信号
Pを出力し、比較器28から出力された誤差電圧レベル信
号が符号Q′であるときには、第3図(III)にて図示
するごときONタイム幅(パルスデューティ比)を持った
方形波パルス信号Qを出力し、比較器28から出力された
誤差電圧レベル信号が符号R′であるときには、第3図
(IV)にて図示するごときONタイム幅(パルスデューテ
ィ比)を持った方形波パルス信号Rを出力するように構
成されている。増幅器20は、前記比較器19から出力され
た方形波パルス信号P(或いは、Q、R)を受けてこれ
を増幅した後出力するようになっている。変圧器21は、
前記増幅器20によって増幅された前記方形波パルス信号
P(或いは、Q、R)を受けてこれを昇圧した後出力す
るようになっている。コンデンサC1は、前記変圧器21か
らの出力信号を受けてこれをクランプするようになって
いる。クランプ用ダイオードD1と定電圧電源27とは、前
記コンデンサC1によってクランプされた電圧信号を受け
て、該電圧信号を負側にバイアスせしめ、第3図(V)
にて図示するような最大値VA2=−100V、最小値VA1=−
1300Vの方形波パルス信号を生成するととに、該方形波
パルス信号を、出力端子P1を介して前記現像スリーブ7a
と感光体ドラム1との間に印加するようになっている。
前記抵抗R1、抵抗R2は分圧回路を形成しており、又、コ
ンデンサC2は平滑用コンデンサである。前記分圧回路と
前記コンデンサC2とは、前記変圧器21からの出力電圧信
号を受けてこれを平滑化するとともに分圧し、抵抗R2
両端にかかる電圧降下分を前記比較器28に出力するよう
になっている。比較器28は、前記抵抗R2の両端に発生し
た電圧降下分と、基準電圧源22から入力端子P2を介して
与えられる、目標積分値に対応する基準電圧信号とを比
較し、該比較結果(実際の出力の積分値と目標積分値と
の差)に基づいて前記第3図(I)符号P′、Q′、
R′、にて示すごとき誤差/電圧レベル信号を出力する
ように構成されている。
上述したごとき構成によれば、前記出力端子P1から出
力される現像バイアス電圧の最大値VA2は−100V(即
ち、定電圧回路27により決定される一定値)に実質的に
一定に保持されるとともに、比較器19、増幅器20、変圧
器21、分圧回路(抵抗R1、抵抗R2など)、比較器28等を
介して比較器19の出力がフィードバックされるので、前
記現像バイアス電圧の積分値 が端子P2に印加される基準電圧により決定される一定値
になるように、実質的に一定に保持されることとなる。
第7図は、本発明の他の実施例に従う画像形成装置を
示したものである。本実施例に従う画像形成装置は、前
記第1図にて示した構成に加えて第2帯電器5で帯電後
の感光体ドラム表面電位を検出する電位センサ29を始
め、A/D変換器30、D/A変換器32、マイクロコンピュータ
(CPU)31が設けられる。
上記構成において、電位センサ29から出力された感光
体ドラム1上の第1トナー像の表面電位VTの信号値をA/
D変換器30にてディジタル信号に変換する。CPU31は、該
ディジタル信号に基づいて|VT-VA2|の値(即ち、第1
トナー像のトナーを現像スリーブ7aに向けて付勢する電
界の強さ)が常に実質的に一定となるように前記VA2
値を演算し、該演算結果に基づいてD/A変換器32を介し
て定電圧電源27に駆動指令信号を出力する。これによっ
て感光体ドラム1の表面電位が変動しても混色の発生を
防止することが可能となった。
第8図は、本発明の更に他の実施例に従う画像形成装
置を示したものである。本実施例に従う画像形成装置
は、前記第7図にて示した構成に加えて、D/A変換器33
を設けることとしたものである。
上記構成において、電位センサ29から出力された感光
体ドラム1に形成された第2潜像の明部電位VLの信号値
をA/D変換器30にてディジタル信号に変換する。CPU31
は、該ディジタル信号に基づいて の値(即ち、第2潜像の明部電位領域に現像スリーブか
らトナーを付勢する電界の強さ)が常に実質的に一定値
となるように前記 の値を演算し、該演算結果に基づいてD/A変換器33を介
して可変基準電圧源23に出力する。これによって感光体
ドラム1の表面電位が変動しても混色の発生を防止する
ことができるうえ、複写画像の画像濃度の変化も生じな
くなった。
尚、第7図、第8図の実施例においては、プリント用
画像ではなく、測定用の第1トナー像、第2静電潜像を
形成して、それら測定用のサンプル画像の電位をセンサ
29で測定するようにしてもよい。
以下の本発明の実施例の説明は、多色画像形成装置の
現像バイアス電源回路図のみを図示して行う。第1図と
同一機能を有するものには同一符号を付した。
第9図に示すようなバイアス回路によれば、操作者の
操作により現像スリーブ7aに、第10図(a)、(b)に
示すデューティ比の異なる、例えば矩形波を後述するよ
うに印加できることにより、第(1)式を満たし、かつ
第2現像による画像背景部のカブリを防止し、第2トナ
ー像の画像濃度と線幅調整が可能となる。
第9図では操作者所望の画質に対応して操作者が手動
操作設定する可変抵抗VR1を有する画質調整手段47を有
している。第9図では増幅器28は、実際にスリーブ7aに
印加される振動電圧の積分値 と、抵抗器R3、R4及び可変抵抗器VR1からなる画質調整
手段47から出力される可変濃度対応電圧レベル信号(目
標積分値対応信号)とを比較し、両者の差分を増幅して
比較器19に印加する。これによってスリーブ7aに印加さ
れる振動電圧の積分値は実質的に上記目標積分値に維持
される。而して、振動バイアス電圧の積分値は画像調整
手段47から任意の値に手動可変することができ、それに
応じてデューティ比も後述する第10図に示すように変化
する。このとき、上記振動バイアス電圧の最小値VA1
最大値VA2は変化しない。最大値VA2の値は、電源45の電
位VEに対応して決まる。
第10図は、第9図の動作を説明する現像バイアス図で
あり、縦軸はバイアス電位を示し、横軸は時間を示す。
第10図(a)、(b)において、VA2は交番バイアス
電圧Eの最大値(−100V)を示し、VA1は交番バイアス
電圧Eの最小値(−1300V)を示す。発振周波数が1600H
Zである。
第10図(a)では積分値 が−600Vを示す。なお、この時のデューティ比はtA1:t
A2=4.2:5.8に制御される。同図(b)において、積分
が−400Vを示す。なお、この時のデューティ比はtA1:t
A2=2.5:7.5に制御される。
このようにして、積分値 を−350〜−650の間を細分して画像形成状況を観察する
と、下記第1表に示すような画像特性を得ることができ
た。
なお、測定条件、測定機器、潜像条件は上述したもの
と同様である。
このように、画像調整手段47によって振動バイアス電
圧の目標積分値 を変化させて、この変化に連動して振動バイアスのデュ
ーティ比を可変制御することにより、カブリ、第2現像
装置7内へのトナー混入がない状態で十分な画像濃度と
十分な線幅調整範囲を得ることができる。これは、積分
を変化させても交番バイアスの最小、最大のピーク値V
A1、VA2が変化しないため、例えば現像スリーブ7a上の
トナーが感光体ドラム1の暗部電位部に飛翔するカブリ
電界(|VA1-VD|/d)の強さ及び予め感光体ドラム1上
に存在しているトナー等が現像スリーブ7aへ引き寄せさ
れる電界(|VA2-VT|/d)の大きさが変わらないためで
ある。
なお、上記結果を得るため、第2トナー像の画像部電
位VL、第1トナー像の画像部電位VT、積分値 の各値を前記第(1)〜第(3)式或いは前記第(4)
〜第(6)式を満足させて現像バイアスを制御すること
が望ましい。
第11図は、本発明の他の実施例を示す多色画像形成装
置の現像バイアス電源回路ブロック図である。図におい
て、81、82は発振回路(OSC)で、発振回路81は第12図
(a)に示す周波数1500HZの矩形波(デューティ比1:
1)を変調回路比較器83に発振出力し、発振回路82は第1
2図(b)に示す周波数50KHZの矩形波(デューティ比1:
1)を変調回路84に発振出力する。
比較器(CMP)83は、誤差増幅器28の出力と発振回路
(OSC)81から出力される周波数1500HZの矩形波と比較
し、その差分を変調回路84に出力する。スイッチング回
路(SWC)85は、比較器83の出力がHレベルになるタイ
ミングで閉じられるとともに、同時にコンバータトラン
ス21と増幅器20は遮断状態に保持される。
マイクロコンピュータ(CPU)86は、D/A変換器87を介
して誤差増幅器28に振動バイアス電圧の所要の積分値 を設定する。C3はコンデンサ、D2、D3はダイオードであ
る。
第12図は、第11図の各部の動作を説明する電圧波形図
であり、同図(a)は発振回路82から出力される1500HZ
の矩形波を示し、同図(b)は発振回路81か出力される
50KHZの矩形波を示し、同図(c)は比較器83の出力83a
を示し、同図(d)は変調回路84の出力84aを示し、同
図(e)はスイッチング回路85の出力85aを示し、同図
(f)は出力ポートP1の出力(交番バイアス電圧E)を
示す。なお、コンバータトランス21は高周波駆動のた
め、十分に小型化することができる。
発振回路81から第12図(a)に示すような1500HZ、デ
ューティ比1:1の矩形波が変調回路84に出力されると、
変調回路84では比較器83から出力83aにより上記矩形波
を変調する。
一方、比較器83の出力83aがHレベル状態の時に、ス
イッチング回路85が閉じられ、コンバータトランス21と
増幅器20とが遮断状態となる。従って、スイッチング回
路85が50KHZで駆動している状態で、ダイオードD3のカ
ソード側にはV1の電位が得られ、クランプ用のコンデン
サC3及び負荷容量で平滑されるので、スイッチング回路
85の出力85aは第12図(e)に示すようになる。ここ
で、得られた出力85aはクランプ用コンデンサC1で出力
ポートP1に接続されるが、ダイオードD1が正方向のピー
ク時に導通するが、電源45(電位−VE)にクランプされ
るため、出力ポートP1には出力振幅V1、ピーク値の最小
値VA1(−VE-V1)、最大値VA2が−VEの出力が得られ
る。
また、スイッチング回路85の出力85aは抵抗器R1
R2、コンデンサC2から構成される平均回路で所定比に分
圧、平滑された後、誤差増幅器28にその平均された電圧
レベルが出力される。
誤差増幅器28では、電圧レベルとCPU86により出力さ
れるディジタルデータに基づいてD/A変換器87から出力
される振動バイアス電圧の積分値 との差分を増幅し、そのレベル信号(P′、Q′、R′
等)を比較器83に出力する。このとき、比較器83は、発
振回路81の出力と誤差増幅器28の出力を比較して、パル
ス幅変調(PWM)出力となる。例えば第12図の(c)に
示される制御信号A(出力83a)を生成する。この制御
信号Aにより、スイッチング回路85を駆動するととも
に、変調回路84に入力されて発振回路82の出力が第12図
の(d)に示すように変調され、増幅器20を介してコン
バータトランス21に入力される。
このようにして、第2現像装置7のスリーブ7aに印加
する振動バイアス電圧E(第12図の(f)参照)が得ら
れる。
第12図(f)に示されるように、この振動バイアス電
圧(現像バイアス)Eは、立ち上がりが完全な矩形波状
の波形とはならないが、現像バイアスEの積分値 を所定の値に制御しているので、デューティ比を変化さ
せる方式を採用することにより、波形形状に関わりなく
同一の現像バイアス条件で同等の画質を得ることができ
る。
また、現像バイアスEの波形が多少変化したとして
も、画質にもっとも密接な関係にある現像バイアスEの
積分値 を実質一定になるように制御しているため、常に安定し
た画像を得ることができる。このため、例えば第2現像
装置7の負荷容量の変動による現像バイアスEの波形の
変動や、現像バイアス電源間のバラツキによる現像バイ
アス波形の違いに対しても十分安定した画質を保障する
ことができる。
更に、この実施例ではCPU86を介して現像バイアスE
の積分値 を変化させるようにしたことで、例えば電子写真装置の
ドラムの画像形成前回転、画像形成後回転および前の画
像形成と後の画像形成間等の制御シーケンスに応じて現
像バイアスEの積分値 を任意に変化させることが可能となる。その一例につい
て、第13図を参照しながら説明する。
第13図は、本発明による電子写真プロセスに伴う現像
バイアス制御を説明するタイミングチャートである。
図において、LONはレーザビーム点灯信号を示す。な
お、(I)は画像形成前回転処理期間を示し、(II)、
(IV)は印字期間(画像形成期間)を示し、(III)は
前の印字期間と次の印字期間の間の期間をそれぞれ示
し、(V)は画像形成後回転期間を示す。
期間(I)において、第2画像を形成するためのレー
ザ発光光量を制御するためにレーザビーム点灯信号LON
がHレベルとなる。このとき、第2現像装置7中のトナ
ーが消費されないように、第2現像装置7に印加される
現像バイアスEの積分値 はできるだけ高いレベル(この実施例では−200V)に保
たれる。
次に、印字期間(II)、(IV)中では最適な多角画像
が得られるように、現像バイアスEの積分値 が−500Vに変更される。
そして、期間(III)において、期間(I)と同様の
理由(光量制御のため)で現像バイアスEの積分値 を−200Vに引き上げる。
そして、期間(V)では光量制御が実行されないた
め、現像バイアスEの積分値 を−500Vに維持させる。
これにより、レーザ光量制御がかかっても、第1色の
トナーが第2現像装置7に混入するといった事態を回避
しつつ、次の画像形成においては、鮮明な画像濃度、再
現性を維持した多色プリントが可能となる。
尚、操作者所望の画質に応じて操作者が手動操作した
設定部材からの信号によってCPU86に目標積分値を変更
させることもできる。
第14図は、本発明の更に他の実施例を示す多色画像形
成装置の現像バイアス回路を説明する回路ブロック図で
あり、第1図と同一のものには同じ符号を付してある。
図において、可変ボリューム91は、増幅器20のゲイン
を調節して振動バイアス電圧Eの最小値VA1のレベルを
調整する。なお、可変ボリューム91は、画像調整手段47
と連動して操作者に手動可変される構成となっており、
コンバータトランス21への入力信号の振幅をコントロー
ルすることにより、最小値VA1を変化させることが可能
となる。
次に第15図を参照しながら第14図の動作について説明
する。
第15図は、第14図の出力現像バイアス電圧図であり、
同図(a)は振動バイアス電圧E1を示し、最小値VA1
−1500V、最大値VA2が−100V、周波数1500HZ、デューテ
ィ比tA1:tA2が2.9:7.1の積分値 が−500Vの場合に対応する。
同図(b)は振動バイアス電圧E2を示し、最小値VA1
が−1000V、最大値VA2が−100V、周波数1500HZ、デュー
ティ比tA1:tA2が1.7:8.3の積分値 が−250Vの場合に対応する。
単に、所望の現像バイアスEの積分値 を得るためにデューティ比のみを変化させる場合、振動
バイアス電圧Eの最小値VA1が−1500Vの条件下で現像バ
イアスEの積分値 を−250Vとしようとすると、デューティ比は1.1:8.9と
なり、現像バイアス波形に対して急峻な立ち上りが要求
され、現像バイアスEの負荷変動等で波形の立ち上りが
なまった場合、制御が不能となる事態が発生し、現像バ
イアスEの積分値 の可変領域を大きく取ることが難しく、交番バイアス電
圧Eの最小値VA1のレベルを小さくできず、画像部電位V
Lとの差を大きくとることが難しくなる。
そこで、可変ボリュームVR1により現像バイアスEの
積分値 を変更する要求がなされると、この可変ボリュームVR1
に連動して可変ボリューム91を制御し、増幅器20のゲイ
ンを変更すると、積分値 を十分大きく設定できるとともに、振動バイアス電圧E
の最小値VA1のレベルを小さくできる。従って、細線の
再現性に優れた画像が得られ、線幅の可変領域を非常に
広くすることができる。
また、このとき、振動バイアス電圧Eの最大値VA2
電源45により一定に固定されているため、第2現像装置
7内への第1色目のトナー混入を防止できる。
なお、上記実施例では2色の画像形成装置を例にして
説明したが、3色、4色という多色の電子写真装置、さ
らにはマルチスタイラス等の静電記録装置等にもこの発
明を適用できる。また使用する色も赤、黒に限らない。
また、上記実施例では、被記録情報信号によりレーザー
を変調したが、発光ダイオードアレイ、液晶シャッタア
レイ等を情報信号で駆動して感光体露光用画像光を得て
もよい。
また前記実施例中において、現像バイアスの波形を矩
形波を使用して制御する場合について説明したが、その
波形形状は矩形波に限定されず三角波、サイン波等が使
用できる。PWM(パルス幅変調)できるものならば波形
は何でも良い。
また、二成分現像剤、一成分磁性現像剤、一成分非磁
性現像剤のいずれも利用できる。
尚、説明の便宜上、負極性に帯電したトナーを用いた
例を中心に述べたが、正極性に帯電したトナーを用いる
画像形成装置にも本発明は適用でき、その場合前記の説
明でVA1とVA2を入れ替えて読めばよい。
発明の効果 以上の如くに構成される本発明に係る画像形成装置
は、第2の現像手段としての後段の現像器に第1の現像
手段としての前段の現像器で現像された画像の現像剤が
混入することを防止するとができ、又、更に、後段の現
像器による現像画像の画質をより広範囲に調整でき、画
像濃度、細線の再現性を高めることができるという特長
を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る画像形成装置の一実施例の説明
図である。 第2図は、従来技術を利用した場合の最適画質調整範囲
の説明図である。 第3図は、波形説明図である。 第4図は、感光体表面電位の説明図である。 第5図は、感光体表面電位と振動バイアス電圧の説明図
である。 第6図(A)は、従来技術を利用した場合の最適画質を
得ることのできる最大値、最小値の調整範囲の説明図で
ある。 第6図(B)は、本発明を利用した場合の最大値、最小
値の調整範囲の説明図である。 第7図は、本発明の他の実施例の説明図である。 第8図は、本発明の更に他の実施例の説明図である。 第9図は、本発明の更に他の実施例の説明図である。 第10図(a)、(b)は、第9図の実施例における振動
バイアス電圧波形の説明図である。 第11図は、本発明の更に他の実施例の説明図である。 第12図は、第11図の実施例における電圧波形の説明図で
ある。 第13図は、シーケンスの一例の説明図である。 第14図は、本発明の更に他の実施例の説明図である。 第15図(a)、(b)は、第14図の実施例における振動
バイアス電圧の説明図である。 1:像担持体 2、5:一次、二次帯電器 3、6:第1、第2レーザビーム 4、7:第1、第2現像器 4a、7a:現像剤担持部材 15:現像バイアス電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 達也 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−210861(JP,A) 特開 昭60−118865(JP,A) 特開 昭61−198170(JP,A) 特開 平1−219773(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 13/01 G03G 15/01 - 15/01 117 G03G 13/06 G03G 15/06 - 15/06 102

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可動像担持体;前記像担持体に第1の静電
    潜像と第2の静電潜像を形成する潜像形成手段;前記第
    1の静電潜像を現像して第1の可視像を形成する第1現
    像手段;現像剤を担持搬送して現像部において前記像担
    持体に付与する現像剤担持手段を有しており、前記第1
    の可視像を担持した像担持体に作用して第2の静電潜像
    を現像して第2の可視像を形成する第2現像手段;前記
    第2現像手段の現像剤担持手段に振動電圧を印加する手
    段;及び前記振動電圧のデューティ比を変更する制御手
    段;を具備し、 現像剤を前記可動像担持体から前記第2の現像手段の現
    像剤担持手段に向かう方向に付勢する電界を形成する前
    記振動電圧の最大値を一定値に制御すると同時に、積分
    値をパルスデューティ比で制御しつつ前記振動電圧を前
    記第2現像手段の現像剤担持手段に印加し、 前記振動電圧の最小値(VA1)は、前記第2の静電潜像
    の画像部電位をVLとし、前記像担持体と、前記第2の現
    像手段の現像剤担持手段との距離をdとしたとき、次
    式、 {|VA1-VL|/d}≧2.65(V/μm) を満足することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】可動像担持体;前記像担持体を所定極性に
    帯電する第1帯電器;前記第1帯電器で帯電された前記
    像担持体に第1の画像情報光を露光して第1静電潜像を
    形成する第1露光手段;帯電した第1の色のトナーを用
    いて前記第1静電潜像を現像し、第1可視像を形成する
    第1現像器;前記第1可視像を担持した前記像担持体を
    前記所定極性と同極性に帯電する第2帯電器;前記第2
    帯電器で帯電された前記像担持体に第2の画像情報光を
    露光して第2静電潜像を形成する第2露光手段;前記第
    1の色のトナーと同極性に帯電した第2の色のトナーを
    担持搬送して現像部において前記像担持体に付与する現
    像剤担持部材を有しており、前記第1可視像と第2静電
    潜像を担持した前記像担持体に作用して第2静電潜像を
    現像し、第2の可視像を形成する第2現像器;前記第2
    現像器の現像剤担持部材に、トナーを該現像剤担持部材
    から前記像担持体に向う方向に付勢する電界を形成する
    第1ピーク値と、トナーを前記像担持体から前記現像剤
    担持部材に向う方向に付勢する電界を形成する第2ピー
    ク値とが交互に現れる振動電圧を印加する手段;及び前
    記振動電圧のデューティ比を変更する制御手段;を具備
    し、 前記振動電圧の第2ピーク値を一定値に制御すると同時
    に、積分値をパルスデューティ比で制御しつつ前記振動
    電圧を前記第2現像器の現像剤担持部材に印加し、 前記振動電圧の第1ピーク値(VA1)は、前記第2静電
    潜像の画像部電位をVLとし、前記像担持体と、前記第2
    現像器の現像剤担持部材との距離をdとしたとき、次
    式、 {|VA1-VL|/d}≧2.65(V/μm) を満足することを特徴とする画像形成装置。
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